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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

78ブック:2004/04/20(火) 19:11
     救い無き世界
     第七十二話・泥死合 〜その一〜


 適当な大きさの船を手配して、俺達は海を進んでいた。
 潮の匂いが夜風に乗って鼻腔をくすぐる。

 ギコえもんが船を操縦し、
 ふさしぃが船頭に、小耳モナーが船尾についてあたりを見張る。
 俺とぃょぅは船の真ん中辺りに座っていた。

「そうだ。でぃ君、これを。」
 ぃょぅが俺にビニール袋を差し出した。
 中を見ると、缶やペットボトルの飲み物と、菓子パンやおにぎりが入っている。
「船を手配してる暇に、そこらにあったコンビニで買っておいたんだょぅ。
 大したものじゃないけど食べるょぅ。」
 ぃょぅが俺に微笑む。

「……」
 俺は袋をやんわりと押し返して首を振った。
 とてもじゃないが、今は呑気に飯を食うような気分にはなれない。

「無理にでも食べときなさい、でぃ君。」
 と、ふさしぃが俺達に近づいてきた。
「ああ、交代の時間かょぅ。」
 ぃょぅが腰を上げて軽く伸びをする。

「いつ敵が襲ってくるのか分からないわ。
 食べられるうちに食べておかないと、いざという時力が出ないわよ。」
 ふさしぃが袋の中から缶コーヒーとアンパンを取り出した。
 包みを手でやぶって、アンパンを一口齧って飲み込む。
「…とはいえ、決戦前の食事にしてはちょっと貧相だけどね。」
 ふさしぃがコーヒーを飲みながら皮肉気に笑った。

「贅沢は言っていられなぃょぅ。
 その代わり、帰ったら皆でぱーっと豪勢に打ち上げでもしようょぅ。」
 ぃょぅが苦笑する。
「それじゃ、小耳モナー達に差し入れを持って行っとくょぅ。」
 ぃょぅはそう言うと、袋の中から幾つかのパンと飲み物を取り出して
 小耳モナー達の方へと向かった。

「……」
 俺は無造作に袋の中に手を突っ込んで、ジャムパンを中から引き出した。
 口でビニールを噛み切って、こげ茶色のパンに齧って咀嚼する。
 安っぽい苺ジャムの風味が口の中に広がった。
 パンが唾液を吸い取り口中を乾燥させるので、
 ペットボトルの紅茶で喉を潤す。
 しかしこれが最後の晩餐になるかもしれないなんて、全く笑えない話だ。

79ブック:2004/04/20(火) 19:12


「皆、気をつけるょぅ…!」
 突然、ぃょぅが強張った声で俺達に注意を促した。
 全員が、ぃょぅの居る場所へと集まる。
「ぃょぅ、どうしたモナ!?」
 小耳モナーがぃょぅに尋ねる。
「あれを…!」
 ぃょぅが海原の一部を指差す。
 そこには一艘のボートが水面に浮かんでいた。

「…!敵…!?」
 ふさしぃが身構える。
 ギコえもんと小耳モナーも、それぞれスタンドを発動させて臨戦態勢を取った。

「…!?」
 しかし、良く見てみるとボートの上には誰も乗っていない。
 だが、この威圧感。
 間違いなく、何者かが俺達を狙っている…!

「ギコえもん!すぐに船をここから移動させるょぅ!!」
 ぃょぅの言葉にギコえもんが慌てて舵を取った。
 ヤバい。
 よく分からないが、ここに留まり続けるのは危険だ!

「……!!」
 しかし、船は一向に進む気配を見せなかった。
 いや、移動はしているのだが、そのスピードは極端に遅い。

「ギコえもん!何をしているの!?
 早く船を動かしなさい!!」
 ふさしぃが叫ぶ。
「そんな事は分かってる!
 だけど、エンジンを全開にしてもちっとも速度が上がらねぇんだよ!!」
 ギコえもんが信じられないといった顔で大声を張り上げた。

 馬鹿な。
 何が起こっている。
 まさか、俺達はもう既に攻撃を受けているのか!?

「……?」
 と、不意に後ろから誰かに触られた。
 ?
 どういう事だ?
 だって俺のすぐ後ろは海…

「!!!!!!!!」
 次の瞬間、俺は地面に這いつくばった。
 貼り付けられたかのように床から動けない。
 重い。
 体に、鉄の塊が圧し掛かっているようだ。
 それに周りの空気までが、まるで水銀のように絡み付いてきて…

「!?でぃ君、どうしたょぅ!!」
 ぃょぅが俺に駆け寄ってくる。
 駄目だ、来るな。
 既に敵はこの船の近くまで近づいて来ている…!

「なっ…!?」
 俺に触れた瞬間、ぃょぅも俺と同様に床に倒れた。

「ぃょぅ!!!」
 ふさしぃと小耳モナーが俺達に近づこうとする。
「来ては駄目だょぅ、皆!!」
 ぃょぅが叫ぶ。
「ぃょぅはでぃ君に触れた途端に動けなくなったょぅ!
 恐らく、能力に侵されている対象に接触しただけで能力に感染するょぅ!!」
 ぃょぅが苦しげに呻いた。
 その時、ふさしぃ達の背後に男の影が現れる。

「ふさしぃ!後ろ―――」
 しかし、時既に遅かった。
 男から金髪の男のビジョンが現れ、ふさしぃ達に攻撃を放つ。
 あまりに咄嗟の出来事の為、ふさしぃ達にかわす暇は無かった。
 その拳を受けてしまう。
 そして受けたという事は、そのスタンドに触れられてしまったという事であり―――

80ブック:2004/04/20(火) 19:12

「くっ…!」
「あっ…!」
 ふさしぃと小耳モナーが、俺やぃょぅ達と同じように倒れこむ。
 その時雲間から月が顔を出し、男の姿を照らし出した。
 男の体からは水が滴っている。
 多分、あのボートから俺達の船まで泳いで来たって事だろう。
 ご苦労なこった。

「……!!」
 奴の能力を『終わらせる』。
 体が一気に束縛から解放され、そのまま奴へと…

「ふん。」
 男が呟き、俺に俺に小銭を投げつけた。
 しかし、その速度は蝿が止まるほど遅い。
 しゃらくさい。
 こんなもので俺をどうにか出来るとでも思っているのか!?
 軽々と小銭を腕で弾き―――

「!!!!!!」
 再び俺は地面に縫い付けられた。
「愚か者め…
 何も能力の対象になるのは生物だけではない。」
 男が嘲るように言う。
 やられた。
 あの小銭にも能力がかかっていたのか。
 だから、あんなに遅く…

「重力、水、空気、風。
 それらが一度にお前たちに牙を剥いているのだ。
 ひとたまりもあるまい。」
 男がそう言って俺達に止めをさそうと―――


「『マイティボンジャック』!!」
 と、男の体が後方にすっ飛んだ。
「……!?」
 男が鼻血を拭いながら急いで体勢を立て直す。

「これ以上好き勝手にやろうってんなら、俺が相手になるぜ。」
 ギコえもんが、月光を受けながら男の前に立ちはだかった。
「…ギコえもん、そいつに触れられると……」
 ぃょぅが搾り出すような声でギコえもんに男の能力を伝えようとする。
「分かってる。それさえ知ってりゃ、この『マイティボンジャック』の敵じゃねぇよ。」
 ギコえもんが男に視線を向けたままでぃょぅに答えた。

「…さてと。そんじゃま、始めるとするかゴルァ。」
 ギコえもんが男に向かって構えを取る。
「ふん…」
 男もスタンドと共にギコえもんに向き直った。

「時間がねぇんでな。
 速攻でケリつけさせて貰うぜ…!」
 ギコえもんと男が、ほぼ同時のタイミングでお互いに飛び掛かった・



     TO BE CONTINUED…


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