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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

57ブック:2004/04/17(土) 19:07
     救い無き世界
     第六十九話・空高くフライ・ハイ! 〜その二〜


「……」
 ギコえもんが車を運転するのを横目に、私はぃょぅに電話をかけていた。
 しかし、いつまでたってもぃょぅは電話に出ない。

「…ぃょぅは出ないモナか?」
 小耳モナーが心配そうに尋ねる。
 私は小さく頷いてそれに答えた。
「電話に出られるような状況じゃ無ぇって事か…」
 ギコえもんが煙草の吸殻を灰皿に押し付ける。
 車の灰皿は既に満杯近くになっていた。

「…恐らく、敵からの攻撃を受けているんでしょうね。」
 やはり私達の所に刺客が来たように、
 ぃょぅ達にも刺客が差し向けられていたという事か。
「だろうな。」
 ギコえもんが短く答える。
 片手でハンドルを操作しながら、新しい煙草を咥えてそれに火を点けた。

「急ぐぞ、ゴルァ。」
 ギコえもんがアクセルを踏み込んでスピードを上げた。



     ・     ・     ・



 外に出た私は、上を見上げて空中に漂う女を睨みつけた。
 女は私の視線をかわすように口元を吊り上げて微笑む。

「甘い人ね。
 周りの人なんか見捨てて逃げ出せば、生き延びれたかもしれないのに。」
 女が挑発的な目で私を見据える。
「…貴様、『矢の男』の手下かょぅ。」
 私は怒りのこもった口調で女に尋ねた。
 周りには、いくつもの「人間だった」残骸が転がっている。
 酷いものは、完全に砂になって殆ど跡形すら残されていない。

「Yes,I am.
 私の名前はしぃエルと申します。」
 しぃエルと名乗った女は翼をはためかせながら喋った。

「貴様の名前など、聞くだけ無意味だょぅ。
 ぃょぅは外道の名など知りたくないし、
 これから死ぬ奴の名前を覚えていた所で役に立たなぃょぅ。」
 私は『ザナドゥ』を発動させた。
 周囲に風が巻き起こり、地面に積もる砂を巻き上げる。

「その言葉、そっくりそのままお返ししましょう。」
 しぃエルが電信柱の上に立ち、翼を休ませる。
「…そういえば、後の二人は出て来ないのですか?
 あなた一人で、この私の相手が務まるとでも?」
 しぃエルが皮肉気に言ってくる。
「その通りだょぅ。
 お前なんぞ、ぃょぅ一人で充分だょぅ。」
 私はしぃエルに向かって一歩進み出た。

「本日中に貴様を殺すょぅ。
 ぃょぅの幽波紋で!」
 そこらに落ちていた石を拾い上げ、しぃエルに向かって投げつける。
 近距離パワー型の力と精密動作性により、
 高速+正確に石がしぃエルへと飛んでいった。

58ブック:2004/04/17(土) 19:07

「『ウインズノクターン』。」
 しぃエルが翼をはためかせた。
 翼から風が巻き起こされ、飛来する石を包む。
 石はしぃエルに命中する前に、全て砂と化して虚空に散った。

「そんなものでは、私は倒せませんね。」
 しぃエルが私を見下す。
 やっかいな翼だ。
 これでは生半可な飛び道具は役に立たない。

「それでは、今度はこちらから行きますよ。」
 しぃエルは私を見つめ、そして一際大きく翼を羽ばたかせた。
 滅びの風が私に向かって襲い掛かる。

「『ザナドゥ』!!」
 風が私に到達する瞬間、『ザナドゥ』の風をぶつける。
「!!!!!!」
 『ザナドゥ』の風が、しぃエルの風を打ち消しながら突き進む。
 威力は減らされたとは言えど、『ザナドゥ』の引き起こした突風がしぃエルに直撃した。
 しぃエルが空中で体勢を崩す。
 矢張り余計な特殊能力を持っていない分、純粋な風の勢いでは私の方が上…!

「行くょぅ!!」
 『ザナドゥ』の風を利用して、自分の体を飛翔させる。
 このまま奴まで接近して、
 ありったけの風を至近距離から回避不能のタイミングで叩き込んでやる。

「『ウインズノクターン』!!」
 しぃエルが空中で身を翻した。
 再び私に風が襲い来る。

「くっ…!」
 『ザナドゥ』で風を相殺。
 風は完全にシャットアウト出来たが、飛行中に別方向に風を起こした所為で
 今度はこっちがバランスを崩して地面に落下する。
「うおお!!」
 着地の瞬間、『ザナドゥ』で落下の勢いを殺して、ダメージを軽減させた。

 糞…!
 やっぱり奴のような翼が無い分、空中戦ではこっちが不利か。
 だが地面からちびちび風で攻撃していては、奴を倒せない。
 徒に被害が拡大していくばかりだ。
 一体、どうすれば…!


「貴様!何者だ!?」
 と、通りの向こうから突然声が響いた。
 見ると、二人組みの警官が空に居るしぃエルに向かって拳銃を構えている。
 しかししぃエルはそんな警官達など眼中に無いかの如く、空を自在に飛び回る。

「危ない!!
 今すぐ逃げるょぅ!!!」
 私は警官達に向かって叫んだ。
 しかし、警官は目の前で起こる超常現象に動揺しているのか、
 私の呼びかけが耳に入らない様子だった。

「動くな!大人しく投降しなければ撃つぞ!!」
 警官は半狂乱で叫ぶ。
 しぃエルは邪悪な笑みを浮かべると、警官達に向かって飛び掛かった。

「!!!!!
 うわあああああああああああああああ!!!!!!」
 警官達がしぃエルに向かって次々と発砲する。
「『ウインズノクターン』。」
 しぃエルが警官に翼を向けて羽ばたいた。
 風が弾丸を風化させ、空中で全て砂にする。
 そして、その風を受けた警官達は―――

「!?うあああああああああああああ!!!」
 叫び声と共に警官達の体が崩れ去った。
 その場には、砂以外何も残らない。

59ブック:2004/04/17(土) 19:08


「貴様あああああああああああああ!!!!!!」
 私の中で何かが弾けた。
 『ザナドゥ』で追い風を生み出し、その風に乗ってしぃエルに突っ込む。

「ふふふ…」
 しかししぃエルはそんな私を嘲笑うかのようにその場を飛び去った。

「逃がさなぃょぅ!!」
 すぐさま向きを変えて追いかける。
 逃がすものか。
 この惨状の償いは、必ず貴様の命で贖わせてやる…!


「!!!!!!!」
 と、しぃエルが途中で動きを止めた。
 空中出でホバリングしつつ、私に向き直る。

「お馬鹿さんね…
 まんまと引っかかるなんて。
 もうあなたの命は無いわよ。」
 しぃエルが、勝ち誇ったように私に告げた。

「!?
 それは、どういう―――」
 そう言いかけて、私はある事に気がついた。

!!
 しくじった。
 ここは、この場所は…!

「気がついたみたいね。
 自分が追い込まれている事に。」
 しぃエルが上空から私に言葉を浴びせる。

 私の居る場所、それはビルとビルに挟まれた通路。
 このような場所にはビル風と呼ばれる風が吹く。
 ビル風とは、狭い通路に風が集中する事によって起こる、都市特有の強風の事だ。
 そして、しぃエルは丁度この通路の向かい側に…

「そう、ここならば、あなた以上の風を起こす事が出来る!!」
 しぃエルが翼を羽ばたかせた。

「!!!!!!!」
 通路に風が収束し、増幅された風が私に襲い掛かる。
「『ザナドゥ』!!」
 必死に風をぶつけて打ち消そうとする。

 駄目だ。
 向こうの方が威力が強い…!
「……!!」
 私は観念して目を瞑った。
 こんな所で―――



「……!?」
 しかし、一向に風は私に吹き付けなかった。

(何があった…?)
 恐る恐る目を開けてみる。

「!!!!!!!」
 私の目の前に、でぃ君が風から私を守るように立ちはだかっていた。

「……」
 でぃ君がふらりと倒れ掛かった。
 慌てて倒れないように抱きとめる。
 しかし、彼の体はどこも崩れてはいない。
 これはどういう事だ?
 まさか、彼の能力に何か関係が…

「!!!!!!!」
 考えている場合じゃない。
 突風を起こして私達の体を飛ばし、すぐさまこの場所から逃げ出す。
 間一髪、通路から逃げ出して二撃目をかわす事が出来た。

「くっ…!」
 私はでぃ君の体を抱えながら走り出した。
 後ろからは、しぃエルが追撃をしかけてくる。

 …何て無様なんだ。
 一人で大丈夫と言っておきながら、おめおめと助けられるなんて…!

 私は歯を喰いしばりながら走り続けた。



     TO BE CONTINUED…


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