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スタンド小説スレッド3ページ
1
:
新手のスタンド使い
:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●
このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。
◆このスレでのお約束。
○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。
○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。
○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
望ましくない。
○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
発動させるのも自由。
★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。
450
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:06
丸耳の少年が、椅子に腰を下ろした。
テーブルを挟んだ対面には、顔も右腕もない男が座っている。
「いらっしゃい…だいぶお疲れのようだけど、欲しければ飲み物くらいは出すよ?」
「いや…必要ない」
そう言うと、少年の向こう側に座った男が首を振った。
砕け散った右腕に、のっぺらぼうの白い顔。
「そう…ところで、なんて呼べばいいのかな。…あ、名乗りたくないなら構わないよ。
こっちで勝手に呼ばせて貰うから。『のっぺらぼうさん』『白塗りさん』『片腕さん』…
いや、『片腕さん』ってのはウチのメンバーとかぶる…」
「…<インコグニート>だ。そう呼んで貰おう」
「『名無しさん』って…僕の偽名ネーミングセンスはそれ以下なのかな?」
「ええと…君の悪口は言いたくないのでノーコメントです」
「それは言ってるのと同じだよ〜…」
テーブルにのの字を書き始める少年に、<インコグニート>が答えた。
「本名だよ。私が私自身につけた、な」
「あ、そう…で、はるばるこんな所に来たんなら、僕らに用があるんでしょ?」
のの字を書いていた指が、気を取り直すようにこつん、とテーブルを叩き、中空にくるりと円を描く。
「そうだ…私の用件は二つ。まず、私に敵対するSPM構成員の排除と…『エタニティ』の能力を貸与して欲しい」
す、と隣に佇んでいた少女の体に緊張が走った。
軽く右手を挙げていきり立つ少女を抑え、そっと口を開く。
「人生っていうのは…何事もギブ・アンド・テイクってものだよね。
それが見ず知らずの、たった今初めて会ったばかりの奴なら尚更…。
僕が敵を消して能力を貸せば、その見返りに何をくれる?」
沈黙。
お互いに黙ったまま、空気だけが張りつめていく。
永遠とも思える時が過ぎ―――<インコグニート>が答えた。
world
「世界だ」
「はぇ?」
少年の後ろで、少女が素っ頓狂な声を出した。
451
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:08
「聞こえなかったか?世界をやろう」
「世界…?」
「そう、世界だ…元々私は『帝王になる』事だけを目的として生まれた存在だからな。
支配した後のことなど、実のところさしたる興味はない」
「えーと…要するに、『プラモ作るのが好きだけど、場所取るから作ったのくれる』とかそんな感じ?」
何やらえらく平和な例えになってしまい、少年以外の二人の顔に汗が浮かんだ。
「…いや、その比喩は…」
「待って下さい。話を聞くに、貴方の最終的な目的は『世界の帝王になる』と?」
今まで話し合いに参加していなかった少女が、初めて自分から口を開いた。
「そうだ」
情報は隠さない。協力を求めている以上、『信頼』を見せねばならないのだ。
「貴方、自立型スタンドですよね」
「…そうだ」
…ふと感じる威圧感。目の前の少女に、敵意が宿っている。
「本体が、死亡したのは?」
「千九百…八十七年だったか」
チリチリチリチリ、肌が焼けるような感覚。
少女の口元に浮かんでいた、薄い笑みが消えていた。
「本体の、名は?」
しばしの躊躇い。
全てのカードを晒す訳でもないし、彼の名を明かすのには問題はないだろう。
そう判断し、口を開く。
「―――ディオ・モランドー」
―――――!
その名が出た瞬間、少女の敵意が爆発した。
452
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:09
「貴様ァァァァ―――――ッ!」
絶叫しながらテーブルを駆け上がり、周囲の空間に揺らぎが生まれる。
「なっ…!」
驚く間もなく揺らぎが肥大化し、スタンドヴィジョンが浮かび上がった。
ぼんやりとした輪郭の人型スタンド。
わああああん、とざわめきのような音が聞こえる。
即座に『思念の刃』を展開させ、防御に備え―――
「縛れ―――『エタニティ』!」
少年の叫びと共に具現化した鎖が、二人の動きを封じた。
ごろりと少女がテーブルに転がり、<インコグニート>の刃と体も椅子に縛り付けられる。
「ふあっ…!」
締め付けられた少女が、テーブルの上で甘い吐息を漏らした。
鎖の端は空中へ融け込むように同化しており、一ミリも動かせなくなっている。
「ぅぁ…何故、止めるのですか…!コイツのせいで、私達『ディス』は地獄を見たのですよ!!」
「…彼のせいじゃない。彼は只のきっかけだよ。彼がいなくたって、いずれ他の人間がそうなってた」
「しかし…!」
縛られたまま、憎悪の籠もった目で<インコグニート>をにらみつける少女。
やれやれと溜息を一つ、<インコグニート>へと向き直る。
「済まないけど…『名無しさん』。この話、無かった事にして。
『世界をやろう』なんてとても信用できないし、万一できても僕らは世界なんていらない。
ただ今のままでいられればいいんだよ。だから、双方不干渉って事でいいでしょ?」
「…そうか…残念だ」
言っているものの、断られるのがわかっていたのかあまり悔しそうな口調でもない。
ディス
「悪いね。僕等のメンバーも納得しそうにないから…お引き取り願うよ」
そう言うと、刃と体を縛り付けていた鎖『エタニティ』が消滅した。
ふっと刃を消し、<インコグニート>が席を立つ。
「では…また会おう」
―――また?
眉をひそめる間もなく、<インコグニート>は部屋から消えていた。
453
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:10
―――また?
眉をひそめる間もなく、<インコグニート>は部屋から消えていた。
「『また会おう』って…不干渉って言ったんだけどな…あれ?」
少女に鎖を絡ませたまま<インコグニート>の座っていた椅子を見ると、封筒が一つ置かれていた。
手紙に使うようなものよりも少し大きめの、色気もそっけもない茶封筒。
「…忘れ物?」
「返す必要なんてないです。あんな奴が『エタニティ』を貰おうなんて―――」
「ちょっと黙ってなさい」
そういうと、『エタニティ』の鎖を少しだけ締め付けてやる。
「ゃあ…ふあンッ!」
「さて、と…」
卓の上で悶える少女を余所に、椅子の上の封筒を取り上げた。
「…ま、いいよね、ちょっとくらい見ても…」
爪を使ってぺり、と封を切り、中身を取り出す。
「写真…?」
中には、輪ゴムで止められた数枚の印画紙が中にまとめられていた。
ぱちんとゴムを外し、中の写真を覗き見る。
そして―――その中の二人を見て、顔色を変えた。
長毛種の少年―――『チーフ』。
丸耳の少年―――『茂名・マルグリッド・ミュンツァー』。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
―――――また会おう、必ずまた、な…
インコグニート
顔と右腕のない『名無しさん』の声が、聞こえた気がした。
454
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:11
「…ぅん…」
ぱちり、と目を開けた。
右手を上げて目を擦ろうとするが、酷く重い。
目の前に上げて握り拳を作ろうとするが、ぴくぴくと軽い痙攣を起こすだけだった。
そうこうしているうちに力尽き、顔の上に右手を落とす。
感覚が全くない。
顔面に右手が乗っている感覚はあるのに、右手で顔面を触っている感覚が感じられない。
「…うわぁ…気持ち悪…」
一人表情を歪めていると、病室に誰かが入ってきた。
「…気付かれましたか」
「ジエン…さん?…えと…私、なんで寝てるの?」
「ええ…と、『ヨーダイガキューヘンシタ』という奴ですよはい」
「HAHAHA、マルミミのドアホウが薬間違えてのぉ。
数時間もすれば…明日の朝には感覚が戻ってくるじゃろ。
首のバンソーコーは取ってはいかんぞ。絶対」
「二人とも…何か、隠してます?」
ぎくんっ。
「………さあ、何の事やら」
「………人を疑うなんて無礼じゃぞ♪」
辛うじてとぼけていると言っていい状態。
だが、ジエンは冷や汗でスーツがビショビショになっているし、茂名に至っては露骨にキャラが変わっていた。
「…別にいいですよ、話したくないなら」
ジエンと茂名が顔を見合わせ、ほっと一息。
「まあ、寝てる間に血を抜いて売ったりとかそういう事はしとらんから安心せい」
「ぅぇぁ…そんな事してる人がいるんですか?」
顔をしかめるしぃに、ジエンが答えた。
「昔はあったらしいですよ。半身不随の人が、足から血を抜かれて…」
「いや〜…聞きたくない〜…」
おどけて首を振り、ジエンと茂名が笑う。
実際はそれより酷いコトされたとは、口が裂けても言えなかった。
455
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:12
―――そして、その酷いコトをした張本人はといえば。
「うう……」
ベッドの上で枕を抱いて、一人思案に暮れていた。
―――――胸、凄かったなぁ。たゆーん、って。
(って違う違う違うっ!)
ピンキィ
桃色思考の首に縄を繋いで、本来の考えへと引き戻す。
彼女の服をはぎ取って牙を打ち込むまで、全て鮮明に覚えていた。
今こうして枕を抱いて悶々としているのも『僕』ならば、しぃの首に牙を立てたのも『僕』。
自業自得とはよく言ったものだけれど、この場合はどうなるんだろう。
(あ、また脱線してる…)
―――ひぁ…ぁ、洗っても、洗っても…男の人達の…感触が…消えな…くて…
汚れた躯…ふぁ…マルミミ君に…好きに…なって…貰えない…!
思い出す。暗い病室での、しぃの言葉を。
(…やっぱり、これって…告白…だよね。)
男手一つで育てられたから、女性との付き合いなんて近所のオバさんと虐待されたしぃ族くらい。
学校だって、子供じみた外見のせいで評判は『カワイイ』…
生まれてこの方、女の子とつきあった事など一度もなかった。
(で…僕は、どう思ってる?)
…嬉しくないわけは、ない。
しぃ族の女の子は沢山見てきたけれど、その中でも彼女は綺麗だった。
十四歳という話だったが、とてもそうは見えない大人びた外見。
でも、中身はやっぱり十四歳の女の子…そのギャップが、見る者を引きつける。
・ ・ ・ ・ ・ ・
けれど、それは本当に人間である僕の、人間に向ける愛なんだろうか。
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
それとも、吸血鬼としての僕の、非常食に向ける食欲なのだろうか。
愛なのか、欲望か―――そこで思考は停止する。
わからないまま前にも進まず、ゴールの無い迷路のようにぐるぐるぐるぐるただ迷う。
―――――けどやっぱり凄かったなぁ。サイズの合うブラ家に無かったもんなぁ…って待て待てっ。
三度脱線する思考を引き戻すが、いつしかうとうとと眠りについていた。
/└────────┬┐
. < To Be Continued... | |
\┌────────┴┘
456
:
丸耳達のビート
:2004/05/25(火) 22:13
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(゜д゜@アラヤダ @゜д゜) ∩゜д゜) ┳⊂ )
(( ⊂ ⊂丿 (つ つ )) ヽ ⊂丿 [[[[|凵ノ⊃
(_(_) (_)_) し'し' ◎U□◎
近所のオバさ(ブツッ) 奥様方
ウルワ マダム
茂名診療所の近所に済む逞しき人妻達。
男ヤモメの茂名診療所によく晩ご飯を作りに来てくれる他、
しぃのような入院患者の衣服なども無償で提供するなど、 @@@@
茂名診療所は彼女らによる無償の愛で成り立っているのだッ! (゜д゜@ …ケド、デバン ナイノヨネェ…
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