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スタンド小説スレッド3ページ

1新手のスタンド使い:2004/04/10(土) 04:29
●このスレッドは『 2CHのキャラにスタンドを発現させるスレ 』の為の小説スレッドです。●

このスレでは本スレの本編に絡む物、本スレ内の独立した外伝・番外編に絡む物、
本スレには絡まないオリジナルのストーリーを問わずに
自由に小説を投稿する事が出来ます。

◆このスレでのお約束。

 ○本編及び外伝・番外編に絡ませるのは可。
   但し、本編の流れを変えてしまわない様に気を付けるのが望ましい。
   番外編に絡ませる場合は出来る限り作者に許可を取る事。
   特別な場合を除き、勝手に続き及び関連を作るのはトラブルの元になりかねない。

 ○AAを挿絵代わりに使うのは可(コピペ・オリジナルは問わない)。
   但し、AAと小説の割合が『 5 : 5 (目安として)』を超えてしまう
   場合は『 練習帳スレ 』に投稿するのが望ましい。

 ○原則的に『 2CHキャラクターにスタンドを発動させる 』事。
   オリジナルキャラクターの作成は自由だが、それのみで話を作るのは
   望ましくない。

 ○登場させるスタンドは本編の物・オリジナルの物一切を問わない。
   例えばギコなら本編では『 アンチ・クライスト・スーパースター 』を使用するが、
   小説中のギコにこのスタンドを発動させるのも、ギコにオリジナルのスタンドを
   発動させるのも自由。

 ★AA描きがこのスレの小説をAA化する際には、『 小説の作者に許可を取る事 』。
   そして、『 許可を取った後もなるべく二者間で話し合いをする 』のが望ましい。
   その際の話し合いは『 雑談所スレ 』で行う事。

134ブック:2004/04/28(水) 23:33
     救い無き世界
     エピローグ・陽の当たる場所で


 少年は慣れない手つきでスーツに袖を通しながら、トーストを齧っていた。
 両腕を袖口から出し、フロントのボタンを留めて、
 ネクタイを締めようとする。
 …が、何度やっても上手くいかない。

「私がやりましょうか?」
 少女が少年の前に立ち、ゆっくりとネクタイを締め始めた。
 数十秒の後、ぴっちりとネクタイが締められる。

「……」
 少年は無言のまま少女に一度頷き、お礼をした。

「…いよいよ、今日からですね。」
 少女が少年の肩に手を置く。
 少年は頷いてそれに答えると、少女の唇に自分の唇を重ねた。

「……!」
 少女の頬が桜色に染まる。
『行ってきますのちゅー、だよ。』
 少年が少女の手の平に、そう指を這わせた。

135ブック:2004/04/28(水) 23:34



     ・     ・     ・



 私は墓前に花束を備え、線香をあげて手を合わせた。
「…タカラギコ、終わったょぅ。」
 私は墓に向かってそう告げた。
 一陣の風が、備えたばかりの花を揺らす。

「…不思議だょぅ。
 君はここに眠っている筈なのに、
 何故かどこか別の場所であの笑顔でわらっている…
 …そんな気がしてならないんだょぅ。」
 そう言いながら私は苦笑した。
 いい歳してこんなロマンチックな事を考えてしまうとは、馬鹿馬鹿しい。

「…来てたのかょぅ。」
 私は横に視線を移した。
 そこには、ふさしぃと、ギコえもんと、小耳モナーが佇んでいた。

「…ええ。」
 ふさしぃがタカラギコの墓に手を合わせる。
「…全部丸く収まったわ。
 それもこれも、あなたのおかげよ…」
 ふさしぃは目を瞑り、しばしの黙祷をタカラギコに捧げた。

「そうだモナ、タカラギコ。
 今日はSSSに新入社員が入るんだモナー!」
 小耳モナーがまるでタカラギコが生きてその場に居るかのように、
 墓に向かって話しかける。

「ああ、そうなんだぜ。
 お前もよく知ってる奴だゴルァ。」
 ギコえもんが墓に今川焼きをお供えしながら言った。

「…それじゃあ、そろそろ行こうかょぅ。
 新入社員の『彼』と『彼女』がお待ちかねだょぅ。」
 私は立ち上がり、皆に向かってそう告げた。

「そうね、そろそろSSSに戻りましょう。」
 ふさしぃが私の方を向く。
「早くしないと遅れるモナー!」
 小耳モナーが私達を急かす。
「んじゃな、タカラギコ。
 また来るぜ、ゴルァ。」
 ギコえもんがタカラギコの墓に向かって軽く手を挙げた。

「…君は、今でもぃょぅ達の仲間だょぅ……」
 私は誰にも聞こえない位の静かな声で、そっと呟いた。

136ブック:2004/04/28(水) 23:34



     ・     ・     ・



 少年と少女の前に、四人の男女が立っていた。
 正確には、三人が男で一人が女。
 しかし、そのヒエラルキーの頂点に立っているのは女である事を、
 その女から流れてくる気迫が如実に物語っている。

「…さてと、来たかょぅ。」
 男の一人が二人に向かって言った。
「SSSにようこそだモナー。」
 別の男が気さくに話しかける。
「よろしくね、二人とも。」
 女が二人に笑顔を見せる。
「言っとくが、俺達はエリートでお前らは平社員。
 顔見知りとはいえ容赦はしねぇぞ、ゴルァ。」
 最後の男がそう言った瞬間、女がその男の頭を小突いた。
 それを見て、その場の全員が笑い出す。

「何卒よろしくお願いします。」
 少女が四人に向かってペコリとお辞儀をした。
 それに合わせて、少年も頭を下げる。

「…おかえりだょぅ、でぃ君。」
 男が、少年に短くそう告げた。
 少年はそれを受けて男の顔を見つめる。

 …彼の表情は変えられない。
 しかし、確かに彼がにっこりと微笑んだ事は、
 その場の全員には分かってた。



     〜完〜


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