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スタンドスレ小説スレッド

385神々の遺産:2003/12/23(火) 19:49

情けないことに息がすぐに上がった。
俺がぜいぜい言っているのに、つーは全然余裕そうだ。
ちくしょう、ちゃんと運動はするべきだな。
俺とつーは学校に着くまでとりとめのない話をしていた。
そんなとき、ソフィアは俺とつーの前に現れた。
ソフィアがつーを睨む。
つーはビクっと震え、俺の後ろに隠れる。
「・・・・何のようだ?」
俺は威嚇するように低い声で言った。
ソフィアは、俺のことなど全然気にしていないようにつーをじっと見ている。
「へぇ・・・・、彼女がもう一人の・・・・・。」
つーはまたビクっとする。
俺は、無言のままつーの手を引っ張り、ソフィアを通り過ぎようとした。
すると、ソフィアが俺の腕を掴み、俺の手のひらの中に何かを渡してきた。
俺は自分の手のひらを広げ、渡されたものを見た。
それは、まるで血の色のような輝きをしている赤い水晶だった。
「それが『ゾハル』よ。」
『ゾハル』?昨日のミニギコとソフィアが話していた?
何でその『ゾハル』を俺に渡すんだ?
ソフィアは、俺に『ゾハル』を渡すと、すぐどこかに行こうとしていた。
「お、おい!」
ソフィアがこちらに振り向く。
俺は突っ返す『つもり』だった。
しかし、ソフィアが振り向いた時、俺はそれをすることが出来なくなった。
なぜなら、ソフィアが今にも泣きそうな顔をしているからだ。
俺は言葉が詰まってしまった。
そんな顔をされたらいらない、なんて言えないじゃないか。
そんな俺の口から出た言葉は
「・・・・・・ありがとう、大切にする。」
ソフィアはありがとう、と言って歩き出した。
ソフィアの後姿は、とても儚く、消えてしまいそうな気がした。
俺はもう一度『ゾハル』を見た。
俺の手の中で赤く光っている。血のように赤く、赤く、赤く。
まるで、俺のたどる道が血に染まっていく運命なのだと、そう告げるように、赤く。
俺は考えるのをやめた。早く学校に行こう。遅刻する。
俺はつーに声をかけ、学校への道を走った。



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. <   To Be Continued... | |
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