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ミッション『アンドロギュヌスの陰謀』

435七市 敬司『クリア・ザ・デックス』:2006/12/07(木) 11:33:19
>>430
見事脱出に成功した七市は再び空の上にいる。
さて、ディビスのことと同時に七市の頭には、過去に警察で友人と交わした会話が残っていた。

内容から言えば、たわいもないことで、自分らのやっていることは本当に正義なのか?
なら、悪なんて物は存在するのか?するとしたらそれはどうして悪なんだ?

なんて言う、きっと警察官にあるまじき会話だったと思う。
七市は悩んでいた。『天声』は確実に悪だ。現に大統領は暗殺された。
だが、それは本当に悪なのか?ならアルビニは正義といえるのだろうか?
ディビスという男は最終的にどこへ行こうとしているのか?

ヤツは本当に『天使』になりたいだけではないのか?

ならば『天使』とは何か?と言う疑問も残る。やはり、確かめなければならないのだ。
結局、あの話の最後で友人はこんなことを言っていた。

「結局、俺らには『悪』になれるチャンスはそうそう存在しない。
 チャンスを見誤れば、チープな悪党で終わりかねない。だが、そんなチャンスがあったとしたら……。」

そう思い出していたときに、七市は不自然な影を空に見つけた。
直進速度を落とし、不自然な影と同じ高さに上昇。目をこらして、何者であるかを見極める。

(それとも、ディビス。貴様はもう天使になったのか?)

そういえば持っていた『ブローチ』はまだポケットの中にあるか、確かめておきたい。


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