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ミッション『アンドロギュヌスの陰謀』

183七市 敬司『クリア・ザ・デックス』:2006/09/11(月) 01:35:12
>>170
煙草は便利だと常々思う。だからこそ止められないのだ。
火を付けて、一息つく。それだけのことが、こういう会話においていかに重要か思い知る。

「……そうか。なら、一度そのホットドッグを食べに行ってみたい物だな?」
 それから、天使自体に順列があるとはな。どうも、思いも寄らなかったよ。
 まあ、俺も身分どうので仕事はしたくないと思うがね。」
 
ライターを取り出そうとしている自分がいる。悟られては悪い、と思っている自分がいる。
全く、これだから煙草は病気だと言われるらしい。

「それじゃあ、真剣に答えるとしようか?」

七市は大きく深呼吸してから、ディビスの瞳を見つめる。

「……『なれる』んだろうね?まだお前さんが『人間』ならって話になるが。
 
 なにせ、お前さんはその『方法』を掴んでいるんだろう?
 なら、答えは『YES』しかありえない。俺が否定しようと君は『天使』になる、それも必ずな。
 だから『人間は天使になる』という事実は揺るがない。ふむ、屁理屈かね、こいつは?
 
 それからだ。短い時間だったが、ディビス。俺は君の発言を信じても良いと思っている。
 世間ではこいつをカリスマと言うらしいな、アンドリュー・ディビス?」

まるで旧知の友が見舞いに訪ねてきたような、この不思議な安堵感を信じても良いと思えるのだ。
おいおい、これは本当に捜査官と組織のボスの会話かってセルフツッコミを空に放り投げて。


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