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長編、長文支援スレ
73
:
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:2003/09/28(日) 20:14
「素敵ですわ、王女様」
ばあやは、きらきらと瞳を輝かして、自分をみつめている。
「そう、なの? 」
「ええ、ご覧になってくださいませ」
彼女は手を握ると、大きな鏡の前へと導いていく。
「これが、私!? 」
とても…… 大人びてみえる。
いつものローブを着ている時とは、まるで別人だ。
薄い桃色を基調とした布地と、胸元に飾られた真紅の薔薇との対比が、
強烈なインパクトをひとに与え、派手過ぎず、かといって地味でもない、小粒の
真珠がドレスに華やかさをもたらしている。
「ええ、お姫さま、間違いなくご本人ですわ」
彼女は、少し悪戯っぽく笑った。
「どう…… 似合ってる? 」
私が、私じゃないような気がして、少し不安になる。
「それはもう」
満面の笑みを浮かべたまま、大きく頷くばあやを見て、安堵の溜息をつく。
彼女の何気ない言葉は、私に安らぎをもたらしてくれる。
しかし、別の心配事が脳裏に浮かんでくる。
「なんだか、緊張してしまうわ…… 」
王国の公式な行事には、3年程前から出席するようにはなってはいたが、
1ヶ月後に控えた、国王主催の舞踏会は、ムーンブルク王国にとって、特別な
行事である。
隣国でもあり縁戚関係もある、サマルトリアと、ローレシアからも王族が
招かれ、外交を兼ねた華やかな宴が、その日の晩に催されることになっている。
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