長編、長文支援スレ

446：名無しnoゆうな応援2-2-4/9</b><font color=#FF0000>（HajiDrTM）</font><b>：2003/09/21(日) 10:33: 　どうなってるんだ？僕は走り続ける双子に目を凝らす。二人はお互いにああだこうだ
と普段と変わらぬ様子で喋りながら、やはり意味もなく空いている腕をぶんぶん振り回し
ていた。だが、その無謀な走り方にもかかわらず、ペースがぐんぐん上がっている。
　二人のほっそりとしてすべすべの脚が、白い閃光のように繰り出されている。カモシカ、
いや、小鹿の脚そのものだ。
　未完成なものだけが放つ清しい魅力。太ももから踝まで起伏を感じさせない、華奢で
ありながらしなやかさとピンと張った肌を併せ持つ、造形の妙がそこにあった。
　ゆうなちゃんのセミロングの髪が風をはらんで踊り、まいなちゃんのロングの髪は風に
溶けるように靡く。
　…本当に「さいきょーぺあ」だったのか？ニ人は20組ほどで構成された先頭集団の中
にいた。他の並み居る、というか一癖二癖ありそうな走者たちと互角に渉り合っている。
　いや、互角どころか。ゆうな・まいな双子ペアは、更に速度を上げていた。けど何だか、
………。様子が変だ、ぞ？
　「あ、あの、あのあの、ま、まいなちゃん？ゆうな、今くらいのスピードで走った、ほうが
　い、いいい、いいと思うんだけど？」
　シュタタタタッ！
　「そ、そそそ、そうね、ゆうなちゃん。まいなも、そう思うわ。だ、だから、少しゆっくり…」
　シュタタッタタタッタタタッタタタタタタタッタｯ！
　「そ、そうだよ、まいなちゃん。もう少し、ゆ、ゆっくり…」
　シュタタッタタタタタタッタタタタッタタタッタタタッタッタアタタタタタッ！
　「だ、だからぁ！まいな、ペース落してって言ってるのにぃ！」
　「ゆ、ゆうなだって、ゆうなだってそう言ってるんだよぉ、まいなちゃん！」
　シュタタッタタタタタタッタタタタッタタタッタタタッタッタアタタタタタッアタアアッッ！
　「「…！？と、止まらないよおぅ！だ、誰か止めてぇぇぇっ！」」

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