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長編、長文支援スレ

112</b><font color=#FF0000>(cwYYpqtk)</font><b>:2003/08/31(日) 20:38
大阪退場SS(本選1回戦)

「大阪さん…… 」
 自分を呼びかける声に瞼をあけると、茶色の二つのお下げが
最初に映った。
 二、三度、瞬きをすると、視界が鮮明になる。不安と、安堵が
入り交じった顔が、自分を見つめている。

「あー、ちよちゃん 」
 大阪は、むくりと半身をおこした。
「あれっ、私、なんでねてるん?」
「覚えてないんですか? 」
「そや…… ここはどこなん? 」
 白系統に統一された部屋を、大阪は不思議そうに眺めた。
 壁に備え付けられた時間は8時を示しているが、
カーテンで覆われた窓の外は、暮色に包まれている。
 部屋は、清潔感は十分すぎるほどにあるが、同時に、無機的な印象も
受けている。前方に置かれた棚には、ガーゼや、医薬品やらが鎮座
している。

「もしかして、ここ、医務室なん? 」
「はい」
 小さな声で答えた少女は、説明を始めた。
「大阪さん…… 昨日、試合が終わった直後に倒れたんですよ 」
「そうなん!? 」
「急いで、みんなでここに運んで……
お医者さんは、一時的な貧血だから大丈夫っていってたんですが、
今まで、ずっと眠り続けていたんです。だから心配で…… 」
 ちよの瞳の両端には、いつのまにか涙がためられている。
「そうなんや…… 全然おぼえとらへん 」
 大阪は、とりとめのない表情を浮かべて、視線を落とした。
 漆黒のセミロングがごく僅かに揺れる。


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