したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

パチンコ創世記 vol.1

147銀二:2007/06/08(金) 01:02:46 ID:bAe7CUDE

●後編『野生の復活』

 20世紀の終盤にパチンコ産業は急成長を遂げた。
 大型店の進出で辛酸をなめた中小規模店も多かったが、パチンコ人口は飛躍的に増加した。
 パチンコの何がそんなに庶民の心を惹きつけたのか? それは他ならぬ『スリル感』と『射幸心』だ。
 当時からパチンコを打っている人は、今一度じっくりと、よーく思い出してみるといい。
 「昨日は十何万円勝った」とか「今月は百万円」とか言ってる猛者(ツワモノ)がゴロゴロいただろう?
 もちろんオレもその猛者のひとりだったが、特別オレだけが目立っていたわけじゃない。
 どの店にも猛者が何人かはいて、自他共に認める活躍ぶりで稼いでいただろう?

 当時の様子をもっとくわしく説明しよう。
 当時の配給(ホルコンからの誘発信号)は今とちがってカラッとして、しかもイキが良かった。
 関係台に一斉にスーパーリーチが発生し、多くの場合、その中の1台か2台が当たったりしたわけだが、
 たとえ外れたとしても、打ち手の気持ちとしてはレースに参加したことへの密かな喜びがあった。
 当時は正真正銘のドキドキ感があり、外れたとしてもスリル感を満喫できたのである。
 そして回を重ねるたびに、どのような台が有利かとか、どのような出目が有利かとかも見えてきて、
 それらが少しずつながら戦績に反映されたものだ。そうなるともう“ヤメラレナイ”のである。

 もしホール関係者がこれを読んでいたら、オレはあんたらのためにも声を大にして言いたい。
    「もっとパチンコを面白くしようじゃないか」
 
 最近、ちょっと面白い台が出てきたよな.....そう、甘デジだ。
 数軒の店で確認したが、どの店もホルコン設定がレトロだ。20世紀終盤の野性的な設定が復活している。
 もしかしたらホルコンではなくROMの特性に関係したものかもしれんが、まあどっちでもいいわ。
 甘デジにはSリーチが外れたときの真剣な悔しさがある。となりに勝ったことへの密かな優越感がある。
 当り番を強引に振り分けている15R機では味わえない“悲喜こもごも”が甘デジにはある。
 勘違いしなさんな。客は所持金が少ないから甘デジに来てるんじゃない。面白いから殺到してるんだ。

    「15R機でそんな設定にすると、オマエらのような連中がガバガバ稼ぐだろ?」

 .....どアホウ! あんたらはいったい何年ホールを経営してんだ! 
 草野球の試合にとつぜんイチロー選手が来たらどうなる? スココココーンと打つだろ?
 そのスター選手を間近に見れば、草野球選手のモチベーションは真夏の積乱雲のようにふくれ上がるわ。
 それと同じことだ。となりに座ってオレのプレーに感動した客は今までに星の数ほどいる。
    「スゲー...」、「どうやって当ててんだ...」、「あやかりたい...」
 こんな客の気持ちってものが理解できるかい? パソコンいじりばかりしてないでたまには考えてみな。 
 ホンモノの射幸心ってのは、ホンモノに肉薄したときに初めて生まれるものなんだ。
 逆のケースを考えてみな。初心者風のお姐さんがドル箱を山のように積んでたら、客はどう思う?
    「遠隔か...」、「どういう設定になってんだ...」、「気をつけよう...」
 こんなにも冷え切ってるんだぞ今の客ってのは。それでいいんかよ、いいわけねえだろ?
 
 サクラを雇ったり、宣伝用に爆裂台を仕込むなんて、もはや時代遅れで逆効果なんだ。
 自分らの戦場に『店が強引に介入している?』と疑いを感じたとき、お客は冷ややかになる。
 そしてある日、『自分は理不尽な制圧を受けている』と感じたらもう終わりだ。腹を立てて立ち去るだろう。
 立ち去った客は当分は帰ってこない。アンフェアな戦場にノコノコ帰ってくる客なんていない。
 帰ってきても投資金額は以前の半分以下だ。たとえそれで当たっても、一度芽生えた警戒心は消えない。
 次に負けたときがフェアウェルだ。永訣の時(さよなら)だ。

 客がパチンコで勝つのに苦労する以上に、これからはパチンコ店を経営するのに苦労する時代になる。
 地球温暖化とは裏腹に、パチンコ業界は寒冷化が進むだろう。放っておけば氷河期を迎える。
 いいんかよそれで、いいわけねえだろうが!


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板