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流石兄弟の相談室避難所
50
:
弟者もどき
:2003/06/25(水) 22:39
おそらく、前兆は演劇部初日からあったのかも知れない。
我が高校の演劇部の顧問は転任1年目だけど、前の学校で演劇部の顧問をしている人でした。
その人は当時役者志望しか居なかったあの場所で、以前の演劇部では考えられない言葉を発しました。
「夏の地区大会に出るから」
それがさも当然の事だという口調で、顧問は言いました。
そのときはまだ「えっ」と思うだけで、もう決まったこととなっていたそのことに異議を唱えませんでした。
そしてそのまま台本決めとなりましたが、当然・・・と言うのも変ですが、探す事すらしてない部員達は何も言えませんでした。
結局・・・既成の台本はやめて、台本を作ろうと、顧問の半ば強引な方法で決まりました。
数日が過ぎ、なんとか台本のあらすじの考案が出て、顧問が来ない日がちらほらと出てきました。
元々台本は顧問が作ると言うことになっていたので、仕方ない事だと思っていました。
そして、台本が来ました。しかしそれは部員が話し合って作ったあらすじの物ではありませんでした。
顧問は言いました。「悪いけど裏切った」と。
実際にその台本(部員が作ったあらすじの物)を見た部長は、「あれは暗すぎて無理があった」とのことでした。
仕方なく読み合わせの練習で使った、顧問が以前使った台本を使うこととなりました・・・
しかし、読み合わせの時に貰ったのは前半1幕だけで、後半を読んだ時の部員の反応はあまり良い物ではありませんでした。
そのとき既に、「これしかないから」と、諦め半分だったのかも知れません。
本格的に練習が始まりましたが、部員はどうも乗り気にはなっていませんでした。
台本の事もあるでしょうが、何よりも顧問が滅多に来ない事が多く関わっていると思いました。
顧問は高校演劇委員会に所属しているし、まだこの高校に慣れていないのかもしれませんが、部員達は「本当にあの人はやる気があるのだろうか?」と思うようになっていました。
その上、時々来たと思ったら、「(居ない間に)これくらいの事くらいなら出来ていると思っていた」と言う始末。
次第にやる気がなくなってきた部員達は、顧問が来るまで喋っている事が多くなり、顧問が来ない日は喋るだけで終わる日もありました。
23日、何とか揃った裏方と顧問が居て、そこそこ努力しましたが、所詮付け焼き刃、ダメだしの嵐でした。
そして顧問は、試しに裏方の人に台本を読ませました。そしてそれを褒めました。
部員達は驚くしかありませんでした。台詞も言い切れてない、感情の入れ方も中途半端だと感じた裏方が褒められた事実に。
その日は何も言えず、ただ呆然とするしか出来ませんでした。
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