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投稿するまでもないSSスレ 3/3
1 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/13(木) 19:55:14 [ qrxb9AFQ ]
創想話に投稿するまでもない短いSS用スレ。
起承転結が何だというのだ、東方に熱い想いがあるというなら
とにかくそれをぶちまけろ!

前スレ
投稿するまでもないSSスレ
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1101876013/
投稿するまでもないSSスレ 2/2
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1114858168/

プチ東方創想話ミニ
http://cgi.www5d.biglobe.ne.jp/~coolier2/sss/anthologys.cgi

2 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/13(木) 19:57:56 [ y.0lmh7g ]
|ヮ゚)旦~  1乙

3 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/13(木) 20:20:32 [ McZcQUhQ ]


4 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/13(木) 20:45:54 [ D0EeRS0k ]
>>1乙!

そして前スレ989さん!賽銭スレに急ぐんだ!

5 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/13(木) 20:46:11 [ HtTXuxsI ]
4ゲットかもだ!
乙なので?
SS投稿を?
やるっきゃない!

6 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/13(木) 22:16:05 [ 7PjHdhD6 ]
>1乙
即死回避はなかったな確か。

7 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 01:11:15 [ 06zMPfSM ]
魔理沙「相変わらずアリスは分かってないな。弾幕はパワーだぜ」
アリス「何言ってるのよ、弾幕はブレイン。貴方こそいつまでそんなこと言ってるのかしら」

ルナサ「相変わらずね、あの二人は」
リリカ 「パワーとかブレインとか、そんなのどうでもいいじゃんね」
メルぽ「そうそう。なんで弾幕するのにそんな面倒なこと考えるのかしら?」

霊夢 「まあ私もそう思うけどね。
     ところで、音楽を奏でるのに一番重要なことって?」

メ「決まってるじゃない。音楽はハッピーよ! 人に聞かせて楽しませてこそだもの、当然じゃない!」
ル「それは違うわ、音楽はアンニョイ。本当に人の心を動かす音というのはね、沈んだ感情の底から響くものなの」
リ「何言ってんだか。音楽は幻想よ。失われた音の響きこそが一番人の心を揺らすんだってば」

魔「何言ってるか分かるか?」
ア「……ぜんぜん」
霊「なんで音楽するのにそんな面倒なこと考えるのかしらね」

8 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 02:16:26 [ u8Ez9kXo ]
アンニョイデフォ化したのかw

でも音楽に対しては妥協なさそうだな、三姉妹。よくハーモニーが成立してるもんだ。

9 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 03:35:22 [ .0xJr9XA ]
>>8
アンニョイはルナサ公式だよ

10 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 11:33:16 [ 3veU32.6 ]
自室の整理をしていると、懐かしいものを発見した。
「……あっ」
もう捨てたか無くしていたと思っていたそれは、かつて彼女…咲夜が外界にいた頃の所持品だった。
「ほんと、久しぶりねぇ…」
手入れもされず、ところどころ錆びていたそれが、咲夜に昔のことを思い出させた。

当時、彼女のいたところは戦場だった。
まだ新人だった頃は、ミスはそれほど多くなかったが何度も屈辱を受けた。
それでもあきらめずに戦って、戦って。……いつしか彼女はナンバーワンの座を手に入れていた。
だが人生はそこで終わらない。ナンバーワンだからこそのしかかる責任、休む暇も無い多忙な日々。
だんだんと嫌気が差し、ついに戦場から逃げ出した。

「ふん、嫌な事まで思い出したじゃない…」
かつての戦友たちにそう毒づくと、それらをしまいこんだ。

11 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 13:27:49 [ 8IVwkT2g ]
新スレ記念で投下

霊「霖之介さんいるかしら?」
魔「おや、霊夢じゃないか。何か用か?」
霊「何で魔理沙が店番してるのよ。暇だったから来ただけ。その白いのは新しい品?」
魔「外の世界のものらしいぜ。紫が拾ってきたみたいだ」
霊「ふーん。何に使うものなの?二股の紐が付いているみたいだけど・・・・・・」
魔「それは『あいぽっど』とかいうらしい。昔からあるオルゴールの亜流みたいなものって香霖は言ってたぜ」
霊「あら、音楽が聞こえるのね。どんなのが入ってるのかしら」
魔「私も聞いてみたけど随分一杯入ってるみたいだな。それに節操無く入ってる。ほら」
霊「ここを押せば良いのね?ぽちっと・・・・・・ってきゃっ!」
魔「なんだなんだ?って随分ハードな曲だな。メガデスって言うのか。こういうのは嫌いか?」
霊「嫌いも何もこんなのただの轟音じゃないの。これなら夜雀の方がマシだわ」
魔「酷い言われようだな。どっかのメイドはこういうのが好きらしいけどな」
霊「悪魔の狗の趣味は良くわからないわね」
魔「私も嫌いじゃないぜ」
霊「あんたも良くわからないわ」
幽「あら〜?店主はご不在かしら?」
紫「あら、私が拾ってきたの使ってるのね」
霊「また趣味が良くわからなさそうなのが来たわ」
魔「従者はわかりやすそうだけどな」
幽「あらあら妖夢、あんなこと言われてるわよ?」
魔「丁度いい。妖夢に合いそうな曲だ。ちょっと聞いてくれ、これをどう思う?」
妖「すごく・・・・・・素敵です・・・・・・」
紫「どれどれ・・・・・・氷川きよしね。渋いわね」
霊「紫はそういうの詳しそうねぇ」
紫「これでも外の世界の文化は一通り嗜んでますから。幽々子にはこの辺が合いそうね」幽「あ〜、なんだかふわふわして気持ちの良い曲」
霊「なんだか変な曲ねぇ。本当に地に足の付いてない奴が作ってそうだわ」
紫「アシュ・ラ・テンプルって言うのよ。薬でトリップしながら音楽を作るのよ」
魔「案外月兎とかも気に入るかもな」
紫「後こんな曲も」
幽「や〜きに〜くバイキング〜で〜た〜べほ〜だい・・・・・・ねぇ妖夢、夜雀食べ放題まだかしら?」
妖「まだです!!っていうか紫様も変な曲聞かせないでください!」
幽「で〜、そこの紅白の巫女はどんなのがお気に入りなのかしら?」
紫「霊夢は頭が固そうだからこういう曲がいいのかしらね〜」
霊「・・・・・・あんたの見立ても大したもんだわ。何でこんなに人の趣味が良くわかるのかしら?」
紫「好き嫌いの境界が見えれば少なくとも嫌いなものは薦めないわ。これはフォーレの亡き皇女のためのパヴァーヌ。古典だわ」
霊「へぇ、レミリアもこういうの好きそうね。紫はどういうのがいいのかしら?」
紫「私はこんなのかしらね」
霊「どっかの三姉妹みたいな曲だわ。騒がしいし楽器の構成もリズムも何か変」
紫「プログレッシブロックって言うのよ。貴方にはちょっと難しいかしら?」
霊「何かすごく馬鹿にされた気分・・・・・・」
香「おや、ちょっと店を開けている間に随分集まったんだな」
魔「おう、集まってるぜ」
妖「音楽談義をしてたんです。霖之介さんはどんな曲が好きですか?」
紫「丁度いいわ。霖之介さん好みの曲をチョイスしてみましたわ」
香「どれどれ。・・・・・・えーと」
魔「私にも聞かせてくれよ」
香「あっ、魔理沙、それはダメだ!」
魔「どれどれ?」

パヤパヤ〜パヤパヤ〜メイドさんパヤパヤ〜

霊「・・・・・・」
魔「・・・・・・香霖」
香「・・・・・・ちっ、違う、これは違うんだ!」
妖「・・・・・・ちょっと見損ないました」
幽「あらあら」
香「誤解だー!!紫さんの馬鹿〜〜!!」

12 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 15:24:42 [ J2aB4l/A ]
>香「誤解だー!!紫さんの馬鹿〜〜!!」
こーりんカワイイw

しかし妖夢の「すごく・・・・・・素敵です・・・・・・」であのセリフがフィードバックした俺は…orz

13 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 15:34:30 [ 60D9uIU2 ]
>>10
改変スマソ。



自室の整理をしていると、懐かしいものを発見した。
「……あっ」
もう捨てたか無くしていたと思っていたそれは、かつて彼女…咲夜が外界にいた頃の所持品だった。
「ほんと、久しぶりねぇ…」
手入れもされず、ところどころ解れていたそれが、咲夜に昔のことを思い出させた。

当時、彼女のいたところは戦場だった。
まだ新人だった頃は、ミスはそれほど多くなかったが何度も屈辱を受けた。
それでもあきらめずに戦って、戦って……いつしか彼女はナンバーワンの座を手に入れていた。
だが人生はそこで終わらない。ナンバーワンだからこそのしかかる責任、休む暇も無い多忙な日々。
だんだんと嫌気が差し、ついに戦場から逃げ出した。

「ふん、嫌な事まで思い出したじゃない…」
かつての戦友たちにそう毒づくと、それらをしまいこんだ。

メイド喫茶「MADE IN HEAVEN」の制服を……

14 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 15:36:14 [ lq4RSXc. ]
>12
気にするな 俺もだ

15 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 16:22:52 [ a3c2W/8M ]
>>11
gj

16 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 16:57:38 [ 06zMPfSM ]
テレレッテッテーテレレッテッテーテレレーレーレレレレレレレレレー
              .Ω
     ,,-‐''""''ー-----||    門板にひっそり輝くSSスレ
   |" .         .||   そんなこのスレも3スレ目に突入だ!
   | 東方       ....||   前スレへの創投稿数はおおよそ209本!
   |             ..||   この勢い、どこまでも続くぜ!?
   |       ,ノ""""''||
   """""""""    ..||    投稿するまでもないSSスレ 3/3
             / )
            ./ /||
            / /
           ( (     /⌒ヽ
            \\ ⊂ ̄ ̄ ̄⊃
              \\( ´∀`)    n <3スレ目もドキドキのワックワクだぜ!
               ハ 東方 \   ( E)
                | ZUN/ヽ ヽ_//

17 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 17:25:50 [ 3veU32.6 ]
>>10続き

「そう言えば、最近の流行って何かな?」
ふと考えてしまう。当時は確か……
「そうそう、あそこのは元気かな?」
「まだ一本槍で通してるのかな?」
ああ、思い出すたびにぽつぽつと浮かんでくる。
あの戦場が恋しくなってしまう。
「……引退したのに、ねぇ。」
お嬢様に休みもらえるかしらとつぶやきながら、交渉のために部屋を出る。


……あの、汗臭い夏と冬の戦場への思いをめぐらせながら。

>>13
オメガワロス

18 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 18:46:37 [ .0xJr9XA ]
スレが始まったばかりの今なら少し大きいの貼っても大丈夫でしょうか?

19 名前: 13 投稿日: 2005/10/15(土) 19:37:11 [ 60D9uIU2 ]
>>17
うわゴメン、ネタ系のオチだったのか……邪魔してホントごめんなさい。

ところで咲夜さんの世代なら、キャプつば(エターナルミーク)

20 名前: 17 投稿日: 2005/10/15(土) 20:03:21 [ 3veU32.6 ]
いやいや十分。

ちょっと「しまった既に落とされたか」感はありましたが。

一瞬マジでセイ・テーとかセラムンとか書こうとした私をお叱りください。

21 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 20:04:30 [ hMDwORTU ]
>>18
いーんじゃないかな

22 名前: 18 投稿日: 2005/10/15(土) 20:34:42 [ .0xJr9XA ]
>>21
許可ありがとうございます。今度こそは・・・。
それでは次スレからいきますね。

23 名前: 連作その1 投稿日: 2005/10/15(土) 20:35:51 [ .0xJr9XA ]



 ぴしゅん
          ぴしゅん
    ぴしゅん
            ぴしゅん
  ぴしゅん
       ぴしゅん
ぴしゅん

「おはよう妖夢。今日も精が出るわね。」
「おはようございます、幽々子様。」
「ふふ、妖夢も随分上達したわね。」
「ありがとうございます。この木も後少しで完了ですよ。」
「うふふ。がんばって。」
「はい!」

ぴしゅん
          ぴしゅん
     ぴしゅん

「そういえば妖忌がねぇ」
「え?え?御爺様がなんですか!?」
「あなたの剣、とっても綺麗だ、って褒めていたわよ。」
「ほ、本当ですか!?」
「ええ本当。」
「綺麗なんだ・・・私の剣って、綺麗なのかな!」
「ええ。私も太鼓判を押すわ。」
「ありがとうございます!」

  ぴしゅん
      ぴしゅん
ぴしゅん
         ぴしゅん
  ぴしゅん   

「よし、完了です!」        
「・・・ええ。いい仕事だったわ、妖夢。」
「ありがとうございます!」
「ちと失礼。おはようございます幽々子様。」
「あら、おはよう妖忌。」
「あ、御爺様!おはようございます!」
「・・・困りますよ幽々子様。妖夢を甘やかしてもらっちゃあ。」
「え?」
「妖忌は厳しいわねぇ。」
「え?え?」
「妖夢!お前ぇまだ要らねぇ枝が1本残ってるじゃねぇか!」
「え・・・ご、ごめんなさい!御爺様!」
「俺に謝ってねぇで幽々子様に謝らねぇか!」
「ごめんなさい幽々子様!」
「いいのに、もう。妖夢はとってもがんばってるわよ?」
「がんばるだけなら誰でも出来ますよ。こいつの腕が足りないのが悪ぃんです。」
「・・・ごめんなさい。」
「妖夢、見ていろ。」
「は、はい!」

24 名前: 連作その2 投稿日: 2005/10/15(土) 20:36:56 [ .0xJr9XA ]
御爺様が腰を深く落として構える。・・・居合の構えだ。

やけに・・・遅い動きだ。あんな緩慢な動きから何を・・・?

チャキ・・・

「余計な事は考えずに見ていなさい、妖夢。」

シュルルル・・・

「はい・・・」

ヒィィィン・・・

・・・なに?今の音は・・・

「お見事。」

え?

コンッ カラカラカラ・・・

「!」

今・・・いつ斬ったの!?全く見えなかった・・・
思わず落ちた枝に駆け寄る。
・・・すごい・・・断面にささくれの一つも立っていない。
私の剣とは・・・なにもかもが違いすぎる。

「す、すごいです御爺様!私にもそれを、教えてください!」
「ド阿呆が。一遍見せてやったんだ。後は手前ぇで修行積んで会得しな。」
「は、はい。」

御爺様はすごい人だ。厳しいけれど、とてつもなく強い。
武神という異名すら、御爺様にはまだ足りない。
私の尊敬する、とても偉大な祖父。
私はこの人の背を追い続けている。いつか追い抜き、追い越すために。

「妖夢、来い。次だ。」
「はい!」

「妖夢、後は一人でできるな。」
「はい!」

「妖夢、それが終わったら遣いに走れ。」
「はい!」

「妖夢、修練の間へ来い。」
「はい!」

御爺様と私の会話は常に一方通行、そしてそれは全て師と弟子の会話だ。
御爺様は私に物事を伝える時に必要以上に言葉を飾らない。
いつも一言で、簡潔に、わかりやすく、即時理解できるように言う。
一見すれば口汚くそっけない態度と思うかもしれないが、
きっと、その裏にある御爺様の心遣いだと、私は受け止めていた。

25 名前: 連作その3 投稿日: 2005/10/15(土) 20:38:44 [ .0xJr9XA ]
「妖夢、抜け。」
「はい!」
「構えろ。」
「はい!」
「妖夢、俺を斬れ。」
「はい・・・え?」

言葉はいつも通り簡単だった。だがその意図は全くもって理解できなかった。
御爺様は何を言っているの?御爺様を斬る?なんのために?

「え・・・?」

やはり聞き間違えに違いないと思い、二度聞き返す。御爺様?何と?

「呆けんな。」
「は、はい!」
「よしいい返事だ。さあ斬れ。」
「え・・・?」

何を言っているの?御爺様・・・

「斬れねぇか?」
「はい・・・」
「やっぱそうだろうなぁ。」

御爺様・・・私をからかうつもりで言っているのだろうか?普段、こんなこと言わない人なのに・・・

「なあ妖夢、俺がお前の剣のことどう評価しているか、知ってるか?」
「あ・・・はい!私の剣は・・・その・・・綺麗だと・・・」
「その通りだ。よく把握してるじゃねぇか?それとも幽々子様が漏らしたか。」
「じ、自分の事は、自分で知っています!」

・・・嘘をついた。悪い子だ。でも、御爺様に褒められたかった。

「そうか・・・なら、尚更叩きなおしてやらねぇといけねぇなぁ。」

・・・え?

「反吐が出るんだよ。お前ぇの剣は綺麗すぎてよ。」
「・・・え?」

御爺様・・・今・・・なんて?
思わず、剣を下げて身を乗り出す。

「戦場で迂闊に構えを解く馬鹿が何処に居る!?死にてぇのか!」
「ごめんなさい!つい・・・」
「・・・強くなるってことはなぁ、並大抵のことじゃねぇんだよ。」
「・・・はい」

26 名前: 連作その4 投稿日: 2005/10/15(土) 20:39:47 [ .0xJr9XA ]
「お前ぇはそんな綺麗な剣で何を斬るつもりだ。」
「木を・・・」
「他には。」
「・・・西行寺に仇為す敵を・・・」
「斬れるもんかよ。笑わせんな。」
「そんな・・・」
「いいか、強さの下地となるものは、理由、剣を持つ理由だ。そしてそれを支えるのが覚悟。どこまでいっても手前ぇが剣握ってる理由を忘れねぇためにだ。そして、剣にはその覚悟の色が浮かび上がる。お前ぇのは、見事なまでに真っ白なんだよ。」
「・・・強く、なりたいです。純粋に・・・誰よりも・・・。」
「理由も覚悟もありゃしねぇ。純粋な向上心?俺が敷いたレールの上に跨って何馬鹿ほざいてやがる。そりゃ手前ぇ自身の理由じゃねぇよ、ただの惰性だ。だからお前は真っ白なんだ。ほら、何が斬れるかもう一度言ってみろ。」
「・・・わかりません」
「結局お前ぇには何も斬れやしねぇんだよ。」
「・・・はい」
「妖夢、強くなりたいか。・・・全てを斬れるようになりたいか!」
「はい!強くなりたいです!」
「じゃあ俺を斬れ。」
「・・・なぜですか?」

御爺様の言うことが、全然わからない。なぜ、強くなるために御爺様を斬らなくてはならないのか・・・

「俺を斬り、黒くなれ。俺を切り、汚れちまえ。お前ぇの剣にお前ぇだけの理由をやる。お前の剣にお前ぇだけの覚悟をやると言ってんだよ。」
「そんな・・・」
「いいか、斬れる、とは斬ろうとするだけの理由と覚悟があることだ。斬れないのはその逆だ。お前ぇは何も斬ろうとしない。その理由も覚悟も無いからだ。だから何も斬れやしねぇ。」
「理由・・・私だけの理由・・・一つだけあります。」
「言ってみな。」
「御爺様・・・あなたに追いつき・・・追い越したい!」
「ほう、じゃあつまり、俺が斬れるってことだそれは。ほら、斬れ。」
「・・・それ以外に・・・あなたよりも強くなりたいという理由と覚悟を、証明する方法は・・・ないのでしょうか。」
「甘っちろいこと言ってんじゃねぇぞこのド阿呆が!いいか、確固たる理由と覚悟がある奴こそが生き残るんだ。斬る理由と覚悟があるということは、斬ったということだ。俺より強くなる理由と覚悟があるということは、俺を斬ったということだ。そんな簡単な事もわからねぇか。」
「ごめんなさい・・・」
「・・・強ぇ奴が生き残るんじゃねぇ。生き残った奴が強ぇんだ。手段を選ばず、手前ぇの理由(エゴ)を通すために斬り続けろ!恥も外聞も無く、覚悟を執念に変え生き残り続けろ!手前ぇと幽々子様以外、俺を含めたすべての動く者は悉く斬り伏せろ!・・・それが全てを斬れるということだ。」
「そんな・・・いやです・・・」
「強くなりてぇんじゃねぇのか。」
「そんな酷いこと・・・したくない・・・です。私は、白いままで・・・強くなりたい・・・です。」

御爺様は私の言葉を聞いて押し黙ってしまった。私は、御爺様の期待している答えを言えなかったのだろうか。でもこんな問答・・・あんまりにも、酷すぎる・・・。

「妖夢、今の手前ぇの言葉、その心によぉく刻み込んでおけよ。その考えがどれだけ・・・無意味で、無価値で、馬鹿げた物であるか、今後手前ぇ自身の身で思い知るためにもな。」

・・・御爺様・・・なぜ、そんな事を・・・

チャキ・・・

御爺様?柄を・・・何を?




それは不思議な光景だった。
御爺様の腕が消えたと思った瞬間、私の持っていた剣が弾き飛ばされた。
拾おうと思って手を伸ばしたら、両腕が肘までしかなくなっていた。
肘から先は、剣の柄を握ったまま。
御爺様が下段に構え直した剣を逆袈裟に斬り上げた。
あっ!?・・・熱!・・・顔が・・・左目が・・・
あ・・・ああ・・・あの、あの構えだ・・・御爺様・・・!

ヒィィィン・・・

27 名前: 連作その5 投稿日: 2005/10/15(土) 20:44:02 [ .0xJr9XA ]
ちりーん・・・ちりーん・・・

ガバッ!

「! はぁっ・・・はぁっ・・・はぁっ・・・」

左目・・・見える。右手・・・ある。左手・・・ある。
全部ある・・・。ここは・・・私の部屋・・・
・・・なんて、いやな夢・・・

「妖夢、どうだ気分は。」
「ひっ!お、御爺様。」

すかさず縁側に目を遣り、軒先に吊るされた風鈴の影が落ちている位置・伸び具合から時間を見る。午前11時と約30分・・・。

「寝過ごしました!申し訳ありません御爺様!」
「そうか。まあしかたねぇやな。」

え・・・御爺様?

「それよりもよ、聞かせてくれよ。」
「何を・・・ですか?」
「元服した気分を、だよ。」
「元服・・・?」
「ああ・・・まあお前ぇは女だが、そこは魂魄式だ。男でも女でも、剣を継ぐ者なら関係ない。ところでなぁ妖夢。これなんだと思う?」

御爺様が私の目の前に差し出したのは、白いふわふわした風船のような物。
御爺様にいつも付いて回っているのと同じ・・・でも少し小さい。

「こりゃお前ぇの半分だよ。」
「・・・半分?」
「そう。ついさっきまでのお前ぇだ。」

何?御爺様は何を言っているの?

「わからねぇか? 死んだんだよお前ぇは。」
「え?」
「呆けんなって言ってんだろ?」
「は、はい。」
「ふぅー・・・妖夢よぉ・・・俺達魂魄の家系はなぁ。なんと2回死ねるんだぜ。」
「・・・2回?」
「そうとも。その青っ白い魂魄はお前ぇの半分。後1回死ねば妖夢、お前ぇは完全な仏になるってぇ寸法よ。」

・・・私は死んだのか・・・本当に殺されたのか・・・御爺様に・・・?

「でもよ妖夢。なんでそんな便利な命、わざわざ元服で1個に減らすかわかるか?」
「・・・わかりません・・・」
「馬鹿お前ぇ、1度死んでも大丈夫なんて軽い覚悟で剣抜いた日にゃあなぁ、その場で2度死ぬんだよ!」

「!」

怖い・・・

「わかるか妖夢。保険なんていらねぇんだよ。下手に2個の命なんてあるから覚悟が鈍る。剣が鈍る。なら最初っから1個しかいらねぇ。元服と一緒に一度死ぬってぇのはそのためだ。」

怖い・・・怖い・・・

「おめでとう妖夢。お前ぇ元服だぜ?」
「・・・ありがとうございます。」
「だがまだ一人前じゃねぇ。ここまでで元服の半分だ。あと半分が残ってる。」
「・・・それは?」
「元服が済んだ後、どうすると思う?・・・手前ぇの仇ぁ討つんだよ。」
「・・・仇?」
「そう。お前ぇを殺した師匠、つまり俺。肉親を斬るんだよ。一人前の魂魄になるためにな。肉親斬っちまえばもうこの世に他に斬れねぇもんなんて何もねぇよ。なぁ?」
「そんな・・・」

嘘だと言って下さい・・・御爺様・・・

「魂魄の家系はずっとそうやってきたんだ。親が子を殺し、子が親を殺し、その子が親になり子を殺し、子に殺される。その繰り返しだ。」

28 名前: 連作その6 投稿日: 2005/10/15(土) 20:46:07 [ .0xJr9XA ]
「で・・・でも、先ほど御爺様は、私に・・・まだ・・・死んでいなかった私に、斬れと・・・。」
「あ〜。わかってんだよ。お前ぇが俺を斬れない事ぐらい。どうせお前ぇはあの腰抜けの娘だ。」

御爺様・・・何を?

「脈々と細く長く続いてきた魂魄家の汚点。ただ一つの例外。それがお前ぇの親父だ。」
「私の・・・!」
「そうだ。笑えるぜ?手前ぇの親父殺したくないからって駄々こねて終いにゃ手前ぇの苦輪に全殺しされてやんの!どこのど阿呆だってんだ、なあ!ああっはっはっは!」

酷い・・・酷い・・・御爺様・・・

「妖夢、斬れ。」
「え・・・」
「俺を斬れ妖夢。今すぐだ。今すぐに斬れ!」
「御爺様・・・」
「手前ぇと親父、二人分の仇だぜ!?斬れねぇわけねぇよなぁ!!」
「・・・」
「今斬らねぇと、俺ぁ逃げちまうぜ。俺だって、死にたくねぇからなぁ。まだやりたいことがたくさんあるからなぁ。」
「・・・斬れません」
「あ?」
「・・・ごめんなさい・・・御爺様」
「・・・腰抜けが。」

「・・・」

ちりーん・・・ちりーん・・・

それが御爺様との最後の会話であり、見送った後姿は、最後の後姿でした。

29 名前: 連作その7 投稿日: 2005/10/15(土) 20:48:40 [ .0xJr9XA ]




ぴしゅん
               ぴしゅん
      ぴしゅん

ぴしゅん         ぴしゅん

   ぴしゅん   
        ぴしゅん       
 ぴしゅん



「おはよう妖夢、今日も精が出るわね。」
「おはようございます、幽々子様。」

ぴしゅん
       ぴしゅん

  ぴしゅん       ぴしゅん

「妖忌が白玉楼を去りました。今日からあなたには正式に妖忌の後を担う庭師に着任してもらいます。」

        ぴしゅん

「・・・ですが、私はまだ元服を済ませておりません。」
「・・・聞いたのね?妖忌から。」
「はい・・・」
「どこまで、聞いたのかしら。」
「魂魄のあり方から・・・父の死に纏わる所まで、です。」
「全て聞いた、ということね。」
「・・・知りたくは・・・ありませんでした。」
「お仕事を続けながらで結構なので、少しお話をしてもよろしい?」
「・・・もちろんです。」
「魂魄家のしきたりの有り方について、どう思いますか?」
「!・・・わかりません。」

 ぴしゅん

「妖忌の言い分、行動に関してどう思いますか?」
「・・・わかりません。」

    ぴしゅん

「これでは話にならないわね。正しいか間違っているかで答えなさい。」
「はい。」

 ぴしゅん

「あなたは魂魄家のしきたりの有り方をどう思いますか?」
「・・・仕方の無いこと・・・正しいと思います。」

  ぴしゅん

「あなたは妖忌の言い分、行動に関してどう思いますか?」
「・・・正しいと思います。」

     ぴしゅん

「あなたの父親のとった選択をどう思いますか?」
「・・・間違っていたと思います。」

   ぴしゅん

「最後にあなたは・・・自分の主張を、胸に抱くあなた自身の想いを、どう思う?」
「・・・間違って」
「はいない。」

・・・え?

30 名前: 連作その8 投稿日: 2005/10/15(土) 20:50:15 [ .0xJr9XA ]
「どういう・・・ことですか?」
「それはこっちの言葉よ妖夢。この枝・・・どういうこと?」
「え・・・」
「今あなたが切り落とした枝・・・どれも酷いものだわ。これじゃ庭師失格ね。」
「・・・ごめんなさい」
「あなたは私に嘘をついたのね。この枝の切り口に、あなたの迷いと葛藤が、これでもかと刻み込まれている。本当は・・・全て正反対の事を考えていたんでしょう?」
「でも幽々子様・・・私は弱いです・・・生き方を選ぶ力すら・・・ありません。」
「確かにね妖夢。あなたはもう今後の生き方を妖忌に強制されてしまったようなもの・・・だけど、それはあなたが強いから。妖忌があなたに賭けたから・・・私はそう思うの。」

強い・・・?私が?

「なぜ・・・そう思うんですか?」
「いったでしょう、妖忌があなたの剣がどこまでも白く透き通っていることを、褒めていたと・・・」
「・・・一言も褒めてなどいただけませんでした。」

むしろ・・・

「いいえ、確かに褒めていたわ。私とて、言葉の端に見え隠れする本心を正しく見抜く程度の洞察眼はもっているつもりよ。」
「ではなぜ・・・」
「妖忌があなたに、心底期待していたからに他ならないわ。だからあなたを斬った。」

え・・・

「それは、どういうことですか?」
「それを説明するには、あなたのお父上に関する事から掘り下げていかなければならない。もう・・・大丈夫?耐えられないなら、少しくらいなら日を置いてからでも良いわよ。」
「いえ・・・今すぐにお願いします!」

御爺様が私に期待をしてくれていた・・・?期待していたからこそ斬った・・・?
私も知りたい・・・御爺様の本心を・・・

「・・・わかった。その心意気やよし。では心して聞きなさい妖夢。」
「はい。」
「あなたのお父上である妖堅は、魂魄家のしきたりを受け入れられず、苦輪に取り込まれ、没したということは聞いたわね?」
「・・・はい。妖堅・・・私のお父様は、そのような名前だったのですね。」
「あら、初めて聞いたのかしら。・・・まあそれもそうね。妖堅は魂魄の歴史に泥を塗った咎を負い、現世からも、ここからも、そして家系図からもその存在を抹消されてしまった。今となっては彼がその存在を許されているのは、私の心の中と、妖忌の心の中だけなのよ。」

・・・御爺様の心の中に・・・あのように酷く貶める様な言い方をしていたのに・・・

「ところで・・・苦輪とは、なんなのでしょうか。」
「苦輪・・・幽明の苦輪、ね。そうね・・・魂魄が一人前になるために超えなければならぬ試練、親殺しの業。当然永い魂魄の歴史の中には、それを受け入れられぬ者もまま存在した。ある者は逃げ出し、ある者は自殺し、またある者は・・・幽明の苦輪に取り込まれた。その内の一人が妖堅。」

幽明の・・・私もそれに該当するのだろう・・・

「それは決して形式的なものではなく、魂魄の血を繋ぐためには必要な儀式。なぜ仇討ちなどという大仰な言い方をすると思う?文字通り、仇を討ってやらないといけないのよ。己自身のね。そうすることで斬られた一つ目の命、つまり半霊は幽明の苦輪から開放される。」
「・・・半霊が仇を討たれないまま、幽明の苦輪から解き放たれずにいたら・・・どうなるのですか?」

・・・私の半霊も・・・今は幽明の苦輪に囚われているはず・・・

「半霊の中に、怒り・・・悲しみ・・・苦しみ・・・憎しみ・・・そういった憎念が蓄積し続ける。そしてそれが臨界に達したとき、その憎念を支配された半霊は、本体の前に同じ姿をとって現れ、仇を討ってもらえなかった無念、そして蓄積された憎念を振りかざし、そして何より、幽明の苦輪より解き放たれたいがために、本体を憑り殺す。」

・・・私の半霊・・・御爺様に殺された・・・私の半分・・・

「・・・震えているの?妖夢・・・。でも心配しないで。それを回避する方法はある。妖忌があなたに残していったはずよ。」

!・・・御爺様が・・・?

「方法は二つ。根本的な物と、暫時的な物。長い目で見ればあなたはその二つを両方ともこなさなければならないわけだけど、まずは暫時的な方法からね。」
「そ、その方法は!?」
「あなたは既に持っている。そしてきっと妖忌もこんな風にあなたに言ったはず。心に刻み込み、決して手放すな、と。」

・・・それはまさか・・・

31 名前: 連作その9 投稿日: 2005/10/15(土) 20:52:14 [ .0xJr9XA ]

「そう。白く透き通った綺麗な剣、それを、その胸に宿していること。つまりあなたは既に、片方の条件を満たしている。白く透き通った剣は、幽明の苦輪に囚われた半霊の憎念を打ち消すことができる唯一の手段。あなたが今後その心を失わぬ限り、幽明の苦輪に取り込まれることはないでしょう。ただし・・・一度でもその心を失ってしまったのなら、たちまちの内に取り込まれてしまうでしょう。だけどそれは決して容易ではない事。その先に待つ大業を遂げるための力を得るために、しかし一切心を黒く染めてはいけない。とても苦しく、とても辛い道。」


『そんな酷いこと・・・したくない・・・です。私は、白いままで・・・強くなりたい・・・です。』

『妖夢、今の手前ぇの言葉、その心によぉく刻み込んでおけよ。その考えがどれだけ・・・無意味で、無価値で、馬鹿げた物であるか、今後手前ぇ自身の身で思い知るためにもな。』


・・・御爺様・・・・


「そして根本的な解決方法は、さっきも言ったとおり・・・仇を討つ事。妖忌を、斬ること。」
「私に・・・御爺様を斬ることなど・・・」
「・・・妖忌はあなたに斬られたがっている。否、あなたにではなく、あなたに投影した、妖堅に。」

・・・斬られたがっている?お父様に・・・?

「妖忌はずっと悔やんでいた。妖堅が苦輪に取り込まれ死んだのは、全ては自分のせいであると、元服も迎えられずに逝ってしまった妖堅の無念に、どう応えてやればいいのか、と。」

御爺様が・・・あれほど、お父様の事をこき下ろしていた御爺様が・・・

「妖忌も若い頃は・・・魂魄のしきたりに強い反発を覚えていたようね。親に殺され、親を殺し、修羅の面を被り一人の主人・・・つまり私に危害を加える者を悉く粉砕する鬼となる。驚くかもしれないけれど・・・元服する前の妖忌の剣は、あなたの剣以上に白く澄み切った、綺麗な・・・本当に綺麗な剣だった。そして、その剣の強さを、誰よりも信じていた。だけど・・・それを魂魄は許しはしなかった。強い剣とは黒い剣。強い心とは修羅の心。基本的にそれを旨とする魂魄は、妖忌から白い剣を取り上げ、代わりに黒い剣をその胸に埋め込んだ。」

私よりも白い、澄み切った綺麗な剣・・・

「まだ若かった妖忌はその黒い剣の、白い剣を遥かに上回る暴力性に心を奪われ、やがて虜になっていった。自分が、これぞ魂魄の本懐、と言わんばかりに黒い剣の力を体現する、格好の見本になってしまっていることに妖忌自身が気付いたときには、もはや他に比類するものも無い、冥界一の兵法者になってしまっていた。なんとも皮肉なことに、あれほど忌み嫌っていた魂魄のしきたりの有効性を、己自身が証明してしまう結果になってしまった。」

・・・

「そして程無く、妖忌の息子、すなわち妖堅の元服の時が来た。妖堅も妖忌と同じく、とても綺麗な、澄んだ白い剣を持つ者だった。だけど、なにより妖忌を尊敬していたから、妖忌が黒い剣を持てというなら、何の躊躇いも無く白い剣を捨て去るだろうことは、明らかだった。それ故に、妖忌は苦しんでいた。妖堅には己と同じ道は歩ませたくない。だけど、自分はもはや黒い魂魄の筆頭にして体現者。周りの期待も否応にも高まり、既に取るべき選択肢は、一つだけ・・・妖堅の胸に、黒い剣を埋め込むこと・・・それしかなくなっていた。そして妖忌も、それを受け入れていた。」

・・・酷い・・・

「でもそこで問題が生じた。元服の儀式の詳しい内容は、元服を迎えるその時まで子には知らされない。その制度が、原因となったのかもしれない。妖忌を誰より尊敬していた妖堅は、妖忌を殺すことを躊躇い続けた。妖忌が諭すように妖堅を殺した後も、やはり妖堅は拒み続けた。そして・・・妖忌を殺さずとも、武神とまで呼ばれた父の名に恥じぬ当代一の兵法者になってやると、幽明の苦輪に蝕まれたまま、家を飛び出し・・・後はあなたも知るとおり。そして妖忌の手元には、妖堅のたった一つの忘れ形見である、あなたが遺された。」

・・・お父様・・・

32 名前: 連作その10 投稿日: 2005/10/15(土) 20:53:43 [ .0xJr9XA ]

「まあ妖忌は、妖堅が死んだあとも周囲には強がって見せていたようだけどね、なにより、魂魄の家系の一人である以上、汚点を残して消えた妖堅の事を良く言うことなど、許されるはずもなかった。妖堅の事を馬鹿だの愚かだの、自分が、他人が、言うたびに、妖忌は心を痛めていた。だけど、ただ耐えるしかなかった。」

・・・そんな・・・辛い想いの中で・・・私にあのような・・・

「今、妖忌は斬られたがっている。妖堅を投影したあなたに。己が犯してしまった過ちを、妖堅の魂を引き継ぐその剣で、己の黒く染まった魂ごと打ち砕いて欲しいと。」

・・・そんな・・・

「そんな・・・私の、私の気持ちはどうなるのですか・・・。」
「あなたの気持ち・・・そうよね。」
「お父様の無念と・・・御爺様の無念・・・よくわかりました。でも・・・私はどうなるのですか。その無念を晴らすためだけに、斬られ、御爺様の命を背負わされなければならない私は、どうなるのですか。」
「言ったはずよ。澄み切った綺麗な白い剣の道は・・・果てしなく辛く苦しい道であると。」
「・・・はい。」
「ここまでは、妖忌が、あなたに投影した妖堅に託したこと。そしてここからは、あなた自身に託したこと。それは即ち、魂魄を終わらせること。」

・・・終わらせる?・・・魂魄を・・・?

「それは・・・どういう・・・?」
「あの極度の親馬鹿、孫馬鹿な妖忌は、ちゃんとあなたにも贈り物を託してあるということよ。」
「御爺様が・・・」
「真に優れているのは、黒い剣よりも、白い剣でると、証明すること。」
「そう。即ち、白い剣でもって、自分を討て、ということね。自分が黒い剣の力を、冥界一の兵法者となって、魂魄の中での黒い剣の地位が不動の物になってしまったように、あなたがその冥界一の兵法者をあなたのその白い剣で討ち果たし、白い剣の力を証明する。もうこれ以上、あなたの娘、息子にも、そして今後連なっていくであろう魂魄の子孫達にも、魂魄の業罪を負わせぬよう・・・魂魄の黒い歴史を、あなたに終わらせて欲しいのよ。」

・・・魂魄の歴史を・・・私が、清算する・・・

「これが、妖忌があなたに託した全て。あなたが、妖忌に託された全て。」
「・・・重すぎます・・・私には・・・。それに、白い剣で・・・黒い剣をもって武神とまで呼ばれた御爺様に、勝つことなどできるのですか?」
「わかっているようね。そう、妖忌もただでは斬らせてはくれないでしょう。少なくとも、あなたが真に白い剣でもって、黒い剣の限界を超えたと認識できるまでは。」
「私には・・・とても・・・」
「でもそうでもないわ。過去・・・白い剣をもって、魂魄の頂点にたった兵法者が居たと言う記録があった。残念ながら、妖忌が黒い剣の力を証明すると同時に、それらは破棄されてしまったけれど・・・私の覚えている範囲によれば、その白く澄み渡った剣閃は二百由旬にまで及び、更には幽明の苦輪までも自在に操り、半霊を共に戦わせ。その力は冥界において及ぶ者無し・・・と。」
「それは・・・」
「そう。かつての妖忌、妖堅も信じた、そしてあなたの心の中にもある、その白き剣が、今の妖忌の黒き剣と同じか、それ以上の可能性を秘めているということよ。」

・・・

「私に・・・できるでしょうか・・・御爺様と同じ・・・御爺様を超える力を、得ることなど・・・」

「できるかできないかはわからない。だけど、できなければ、黒い魂魄の歴史が、あなたの後もずっと・・・続いていくことになる。」

・・・私が・・・魂魄を・・・終わらせる・・・

「ああ・・・そうそう。妖夢・・・もう一つ、贈り物があったわ。妖忌から、あなたへ。」

差し出されたもの、それは・・・

33 名前: 連作その11 投稿日: 2005/10/15(土) 20:56:02 [ .0xJr9XA ]
「これは、御爺様の・・・白楼剣に、楼観剣。」

・・・ずっしりと重い・・・御爺様が使っていた、私の半分を殺めた・・・剣。

「まったく孫馬鹿よねぇ、妖夢。白い剣に矛盾しない理由は揃った。塩も送られた。後はあなたの覚悟だけ。」

・・・私の・・・覚悟・・・!

「妖夢、一度だけ問います・・・。はいか、いいえかで、答えなさい。」
「!」
「魂魄を・・・終わらせる覚悟は、ありますか?」

・・・私は・・・私は・・・

「妖忌を討ち果たし、その黒き剣に終焉を打つ覚悟は、ありますか?」

チャキ・・・

「魂魄の業罪を・・・全て清算する覚悟は、ありますか?」

シュルルル・・・



・・・御爺様・・・お父様・・・!




「・・・はい!」




ヒィィィン・・・




「お見事。」

コンッ カラカラカラ・・・

「この魂魄妖夢の名、そして、この白楼剣、楼観剣に誓って!」
「いい目だわ、妖夢。」
「私はきっと・・・魂魄の無念を、魂魄の業罪を・・・この剣で、断って見せます!」
「よろしい。それでは妖夢、最初にうやむやにされた件、もう一度伝えるわね。」



「今日からあなたには正式に妖忌の後を担う庭師に着任してもらいます。」


妖夢、もう私から言えることは何もない。だからこそ、剣の腕を磨くほどに、その桜達と向き合いなさい。そこにきっと、常に答えがあるから───


                                  完

34 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 20:58:18 [ .0xJr9XA ]
訂正
連作その6の 

ただ一つの例外。それがお前ぇの親父だ。 → 大きな一つの例外

に脳内補正をー。

長文駄文失礼しました。
それでは失礼します。

35 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 21:21:52 [ 60D9uIU2 ]
むぅ……普通に創想話に投稿して良かったんじゃないかな?

それは兎も角、親方口調の妖忌が格好良い!
芋で幽明の苦輪も二百由旬の一閃も使用しているという事は、妖忌を超えた
のか? いやいや芋での技はまだ『成って』いないと見るべきなんだろうなぁ
GJですよ〜

36 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 21:55:08 [ 3veU32.6 ]
ああ、妖忌の爺が渋いっす…こりゃ妖夢の父親も慕うわけだわ…
しごかれても文句はいえない。ていうか言わない。

不器用な爺に萌え。

37 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 23:40:25 [ 82cQlYHg ]





だが俺の中での妖忌は未だに
普段エロジジイ偶にシリアスの1スレ目仕様。

38 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/15(土) 23:44:11 [ hMDwORTU ]
やっぱり
ようきは
すっぱテンコーがにあう




39 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/16(日) 07:30:49 [ sPUD9xJw ]
やっぱり
ようきは
すりじゃやわるだ
なぶらこって

40 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/16(日) 20:10:47 [ ..C3OZTQ ]
やっぱり
ようむとするときは
す○○がきもちいい


41 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/16(日) 23:04:30 [ zh2oh2ig ]
やっぱり
ようきは
すぱいしーだ


42 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/17(月) 13:59:07 [ /IltO29A ]
幽々子「あなたの名前は…?」
妖忌「スパイス・魂魄」
幽々子「そう…、一味違うのね…」

43 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/17(月) 15:45:55 [ Ytm9trzE ]
流れをぶった切るが、

サイバニックソトバスマッシュが頭から離れない……
これはどういうことか。

小町「あの、映姫さま?お給料…」
山田「サイバニック(ry)ァァッシュ!!」

ドゴンッ

小町「きゃん!」

勧誘員(否しゃめ)「山田さーん、新聞…」
山田「サイバ(ry)ッシュ!」

ヅドォン

勧誘員(否(ry)「あぁべぇしぃッ!」

アリス「あの…」
山田「(ry)!」

ゴガァンッ

ア(ry「まだ何も言ってないぃぃぃ!!」

…とか小ネタを思いつけるほど。(サイ(ry)参照:新赤髪不幸同盟)

44 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/17(月) 16:04:43 [ ljcPZzLE ]
奇声を上げ卒塔婆を振りかざし、罰当たり共の巣窟を襲撃する最高裁判所長官のが脳裏を過る。
条文と半例を愛した女が、バリバリのキャリアウーマンの仮面をかなぐり捨てての渾身の
フルスイングだ。 神社育ちのグータラ巫女等ひとたまりもあるまい。

45 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/17(月) 17:50:27 [ huErg36I ]
マハトマ・ヤマザナドゥ吹いた

46 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/17(月) 17:53:27 [ ZRBK0FPU ]
テラスwwwwwwww

47 名前: 43 投稿日: 2005/10/17(月) 22:05:14 [ Ytm9trzE ]
>>44
GJ………っ!!もう、思いっきり……最っ高……!!

ガンジーやめてガンジー

48 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/18(火) 00:31:17 [ 0gI2PL8Q ]
「妖夢よ、儂ら魂魄の者には半身が居る。
この半身を如何に上手く扱えるか。これが直接"強さ"へと響いてくるじゃろう。
じゃが、どうみても精s」
「本当にありがとうございました。今後二百由旬以内に近づかないで下さい」

妖忌、幽居

49 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/18(火) 00:53:27 [ bNx0dUCM ]
精s吹いた。

50 名前: 書いた人 投稿日: 2005/10/18(火) 16:35:56 [ kphDrm4E ]
>>43
うわっ、なんか使われてる!? あ、ありがとうございます!
ちなみに裁判苦卒塔婆強打撃の入力コマンドは
空中236+Aで横
空中236+Bで縦
です。永遠に実装されませんが。

51 名前: 43 投稿日: 2005/10/18(火) 18:31:50 [ gn05k/uQ ]
コマンド簡単すぎ…

あれって威力でかいんだから超必殺くらいにしましょうよ。
たとえば空中で41236+必とか立ちで236236+必とか。(でも立ちは至近距離じゃないと発動不可
で、236+攻撃を裁判(ry)の弱攻撃「卒塔婆打撃(ソトバアタック)」として…
6236+攻撃が卒塔婆を飛ばす「飛行卒塔婆(ナガタニエン)」(空中可)
63214+攻撃で地面から卒塔婆を生やす「卒塔婆剣山(ハリヤマジゴク)」
今思いつくのはこれくらいですかね。

52 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/18(火) 19:03:27 [ 8ZpQpsS2 ]
これを思い出した
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1109767296/162

53 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/20(木) 03:44:47 [ cIrZCcbc ]
話の流れどころか意味すら理解できん。
誰かどのあたりが投稿するまでもないSSなのか解説をしてくれ。

54 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/20(木) 04:09:22 [ Qp1WJ6cc ]
>>53
>>7,>>10,>>11,>>13,>>17,>>23-34
大体この辺りがこのスレのSSだな。
スレを理解したいときは、最初からちゃんと見ていかないとダメだぞ。

で、ここ十数レスの話の流れは>>43を発端とした、
サイバニックソトバスマッシュについての雑談。
>>48-49は「どうみても精子です」ネタだな。

サイバニッ(ryとどう見(ryの起源は知らない。
興味があるならぐぐるなりして調べてください。



以上、マジレスでした。

55 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/20(木) 06:33:12 [ NuLj9yr2 ]
創想話21話集にある新紅不幸同盟参照の事。
ついでに湖上の華と言う作品も読んでおくと幸せになれる。

56 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/20(木) 20:42:33 [ B8/1RKlQ ]
その回答じゃ>>53は納得しないだろとさらにマジレス

57 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/21(金) 16:21:18 [ 20xBgfi2 ]
ほしゅほしゅ

58 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/22(土) 18:21:46 [ S2sqpCe2 ]
俺も>>43-52がまったくわからん
新赤髪なんたらをぐぐっても出てこなかった

59 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/22(土) 18:23:08 [ S2sqpCe2 ]
あー、>>54-55を流し読みしたせいで肝心な部分を読み逃した。失礼。納得した

60 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/23(日) 01:22:16 [ XN7TRYV2 ]
?「マガトロイドさーん、お届け物でーす」
ア「はーい」
ガチャ
ア「ハンコいりま」
魔「よっ」
ア「・・・妙な声色を使わないでよ」
魔「普通に来ても『居留守よ』とか答えるじゃないか」
ア「まあね」
魔「お届け物は本当だ。ほら」
ア「・・・回覧板?」
魔「おう」
ア「ご苦労様、それじゃあね」
魔「なんだよ、折角来たんだ。茶ぐらい出してもバチはあたらないぜ」
ア「とっとと内容確認して次に回さなきゃ行けないのよ」
魔「回覧ルートはお前が最後なんだが」
ア「でも戻さなきゃいけないのにかわりないわ」
魔「わかったわかった」
バタン
ア「ふぅ。えーとなになに・・・
  可燃ゴミの日が変わります・・・何よ週二回に減っちゃうの? 困るわね
  上白沢塾で無料体験授業・・・これは人間向けね。
  香霖堂恒例ひのえうま市・・・魔法石が3割引か。見に行くだけ行ってみましょ。
  博麗神社例大祭、二人っきりのトクベツお払いは1万円から・・・えーと、予定空いてるわね。まるっと・・・
  西行寺家主催、初めての茶の湯 茶道具はお貸しします、か・・・興味ないわね
  氏名:アリス・マーガトロイド 糖− 蛋白+ 潜血+ γ-GTP:85U・・・な、何よこれっ!?」
バンバンバンバンバンバンバン!!
ア「こら、戻ってるんでしょ!?」
魔「なんだ、五月蠅いな。回覧板、戻したのか?」 
ア「これ、あんたでしょ!? 何よこれ! なんでこんなもん回ってるのよ!」
魔「ん? あー、これな。これは私じゃない」
ア「え? 本当でしょうね?」
魔「しかしお前の所で止められて良かったじゃないか」
ア「私が最後じゃないっ!?」
魔「じゃあ仕方ないな」
ア「誰よ一体・・・八つ裂きにしてやるわっ」
魔「・・・・・・しかしなあ。こんなもんオープンに出回らないだろ」
ア「それはそうよ」
魔「じゃあ出所なんて限られるじゃないか」
ア「うーん・・・そういえば私はこの結果、一度見たのよね・・・あっ」
魔「どうした?」
ア「そういえば私が開く裁縫講座の案内が無い」
魔「それは私も見た覚えがないな」
ア「まさか・・・じゃあねっ!」
魔「あ、おい」

ア「ついてこないでよ」
魔「人に嫌疑をかけたんだ。文句は言わせないぜ」
ア「アッー! 講座案内の原稿がなんでテーブルの上にっ!?
  ・・・上海人形! 持ってけって命じた原稿、これよね!?」
ふるふる
ア「えっ!? まさか・・・これ?」
コクリ
ア「うそぉっ!」
ふるふる
魔「どうせ曖昧に指さして『それ持ってっといて』」とか言ったんだろ」
ア「うっ」
魔「ま、誰も悪くないことがわかって一件落着だな。お前の肝臓以外」
ア「へぅー」

61 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/23(日) 01:35:21 [ L0gdVarU ]
やっぱりアリスは墓穴を掘るのが似合うなw
でも魔理沙、尿は肝臓じゃなくて腎臓だよ

62 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/23(日) 15:01:53 [ WGNdK8dM ]
血清γ-GTPと尿γ-GTPどちらにしても、アルコールや薬物の
臓器への影響で上がる事もあるようだが、……薬物か……。
アリスなら充分あり得るかも……。

63 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/23(日) 17:00:16 [ RLKpo.kQ ]
胡蝶夢丸だな

64 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/24(月) 02:51:05 [ KTV1roPI ]
妹紅「あなたたちにとっては単なる歴史でしょう。
   でも私には記憶であり思い出・・・
   源平の動乱も、関ヶ原の決戦も、黒船の襲来も、びー二十九も」


ゼロ読んでてふと思ったフレーズ。
ちょっと悲しそうに、懐かしそうにこんなこと言われたら続きはえっちスレ。

65 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/24(月) 07:36:36 [ zTqMPBBM ]
B-29はダウト。

66 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/24(月) 07:46:44 [ KTV1roPI ]
あー、そうか、明治のあたりで幻想郷が閉じたんだから、
B−29は見てないか・・・


てか、このへんどうなんだろ?
幻想郷の場所にもよるだろうけど、影響なかったのかな?

67 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/24(月) 08:32:10 [ EZ4p33Vo ]
山奥の何もない(ように見える)とこは爆撃しないだろうし
何か見えたとしても山間の小さな村まで攻撃しないだろうから
多分戦争とは無関係に過ごしてたんじゃないかな。

もし当時から紅魔館があったとしたら
湖の畔の真っ赤な館は怪しすぎて爆撃せずにいられないような気もするがw

68 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/24(月) 08:46:35 [ ..9PKOmA ]
>幻想郷の場所にもよるだろうけど、影響なかったのかな?

花が一杯咲いたぐらいの影響はあったんだろう。

余談だが、日本の山間部の山間の村は、その戦争がどんなもの
だったのかすら把握してない程他人事だったらしい。

69 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/24(月) 18:24:53 [ 8B/OQEgw ]
山間部は新聞すら来ないからな。自給自足だし。
飛行機が落ちてくることはあるかもしれないが。

70 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/25(火) 00:13:21 [ vz7AMW66 ]
結界の影響で、幻想郷がある所全体が
ただの山としか認識できなくなってたんじゃないかな。

71 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/25(火) 00:18:52 [ BZHTYPLo ]
もこたんみたいなのが実際にいたら歴史学者は泣き崩れるだろうなあ・・・

72 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/25(火) 03:29:20 [ O7ShzknE ]
 いまでも常識がくつがえされているからな。
 武田信玄の絵とされてたのが実は別人だったとか、遺伝子で使われてるのは3割
ってのは誤りでもっと多かったとか。

73 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/26(水) 01:49:45 [ 0.jM/iec ]
歴史の教科書見て「なによこの本、嘘ばっかりじゃない。講談本?」

74 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/26(水) 02:14:15 [ 8wHWQg7E ]
あまつさえ確定した歴史を引っくり返すような奴まで居るからな

75 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/26(水) 23:23:56 [ EKRo6uVs ]
ミ「いもほりほ〜い♪」
チ「なんだ、夜雀か。騒がしいからあっちでやってよ」
ミ「なんだー、またあんた? 妖精に聴かせる歌はないわ〜♪」
チ「歌ってるじゃないのさ」
ミ「歌ってなんかぁ〜いないわ〜♪」
チ「それはひょっとしてギャグで言ってるの? まあそんなことよりさ」
ミ「なに?」
チ「暇なのよ、私。なんか暇つぶしない?」
ミ「妖精は妖精らしく、悪戯して返り討ちに遭って痛い目見ればいいじゃない」
チ「誰が好んで痛い目見るのよ。まあ人をからかうのもいいけど」
ミ「まあ私もむちゃ暇だしつきあってあげるわ。どこの人間をからかうの?」
チ「そうね。そこの紅い館の奴とか」
ミ「いいわね〜」
チ「じゃあ作戦ね。私が門番を引きつけるから、あんたは突貫して吸血鬼二人と魔女とメイドを倒して帰ってくるの」
ミ「それは私に死ねといっているの〜♪」
チ「じゃあ変えるわよ。まず二人で入り口までいったら、私が『すいませ〜ん、ボールが飛び込んじゃったんですけどぉ〜』って声をかけるわ
  門番が応対すると思うから、あんたが裏口から忍び込んで、吸血鬼二人と魔女とメイドに奇襲して倒して出てくるの」
ミ「それは私に以下略ぅ〜♪」
チ「うーん、これもダメ? じゃあ他の」
?「こら!」
ぽかぽかっ
ミ「きゃあ!?」
チ「うきゅっ!?」
美「なに悪巧みしてんのよ」
チ「ほら! あんたがあーだこーだ言ってるうちに見つかったじゃないのよ!」
ミ「私のせいだっていうの?」
美「ケンカなら向こうでやりなさい」
咲「あら、美鈴。なにしてんのよ」
美「あ、咲夜さん。悪ガキが悪戯の手はずを相談してたもので」
咲「あら、美鈴をからかうだけならいいけどラクガキとかしないでよ。漂白剤や溶剤を使うと館の色が変わっちゃうんだから」
美「ちょっとぉ」
咲「ふふ、まあいいわ。買い物終わったし、休憩してお茶にしない?」
美「あ、それはいいですねぇ。私はフラン様とパチュリー様を呼んできますよ」
咲「うん、お願い。・・・あんた達はどうするの?」
ミ「え?」
チ「どうするのって?」
咲「一緒にお茶にする? 普通のケーキと、ちょっといいハーブティが出るけど」
チ「いいの?」
咲「お嬢様達はみんな小食だし、どうせ余るもの。来たけりゃいらっしゃい」
ミ「是非ごちそうになるわ〜♪」

レ「ねえ、これどうにかならないの?」
チ「えー、私に言われてもー」
ミ「幸せをもたらすといわれてる〜どこかにひっそり咲いている〜♪」
フ「花を〜さがし〜て〜花を〜さがしていますぅ〜♪」
咲「いいじゃありませんか。妹様も楽しそうですし」
レ「でもねぇ。落ち着いてお茶を飲めないわよ」
美「嗜むのも良いけど、本来お茶は楽しむものですよ」
二人『アカシアのアーチを抜けて歩いてゆきましょ〜♪』
パ「・・・私は花の子ですっ♪」
レ「パチェ〜・・・・」
咲「ふふ」

76 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/27(木) 00:25:07 [ cHC4.APg ]
misuchi- kawaiiyo

77 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/27(木) 03:21:57 [ KESSRixc ]
「お前に夢とかあるか?」
「う〜ん?0無いわね」

78 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/27(木) 20:07:41 [ EukBvDmk ]

クイズ de 対決 文チルノ

「網焼きの事をなんという?(グリル)」 「・・・・リグル!」 「惜しい!」

「歌で人を夜盲にするのは?(ミスティア)」 「う〜ん、う〜ん・・・・」 「はい時間切れ」

「幽々子が大好きな食べ物は?(桜餅)」 「ミスティア!」 「あなたの友人に対する認識がよくわかりました」

「ピンクで丸くて・・・・」 「桜餅!」 「・・・・なんでも吸い込む〜(かーびぃ)って。最後まで聞きましょう」

「図書館と喘息持ちの天敵は?(魔理沙)」 「カビ!」 「いやまぁ」

「月に行くために必要な推進力は?(ロケットエンジン)」 「魔理沙!」 「実はあなた天才でしょう」

「自身が弾幕となってかっ飛ぶスペルは?(ブレイジングスター)」 「ロケットエンジン!」 「わざとやってます?」

「脇目も振らず突撃する様を?(猪突猛進)」 「ブレイジングスター!」 「うるさい黙れ」

「追い詰められた時に使うと効果的(背水の陣)」 「猪突猛進!」 「それはヤケッパチって言うんです」

「冬が終ると?(春)」 「背水の陣!」 「そうなんでしょうねぇ」

「分を弁えず見境無しに弾幕をしかける(チルノ)」 「リリー!」 「確かに」

「ぶっちゃけ反則な程に最強な妖怪は?(八雲紫)」 「あたい!」 「ほぉ」

「では八雲紫氏にあって他の弾幕少女に無い特徴は?(一人一種族)」 「年増」 「正解」

79 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/27(木) 23:18:22 [ njY5IMng ]
回答がずれてるずれてる

80 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/28(金) 01:07:04 [ zsbxu55U ]
>>78
激しく笑った、うまい!
さー巻き添え食らう前に逃げるぞー

81 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/28(金) 03:04:13 [ 2Lp2bQOA ]
も、もう遅いぜ・・・俺たちは「閉じた」弾幕結界に閉じこめられている!

82 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/28(金) 10:32:10 [ yss9fR2A ]
永琳や輝夜さん達は機嫌が良いそうです。

83 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 04:59:49 [ BQvLX/cM ]
文「あ、いいところに」
ル「あー、新聞屋さん。また、あれ?」
文「はい。是非、お願いします」
ル「しょうがないなあ」
びよん
文「さて、ちゃっちゃと現像しちゃいますからね」
ル「暇だからいーけど・・・ん? なにこれ?」
文「あ、ちょっと動かないで・・」
ル「わきゃあ!? けむし、けむしー!」
文「あ、あ、あ・・・あーっ!」
ル「わーわー! ・・・ってどうしたの?」
文「動くから感光しちゃったじゃないですかぁー! まだ定着しきってないのに・・・」
ル「あははー、ま大丈夫でしょ。絵はわかるしー」
文「でもこれじゃ心霊写真ですよ・・・。まあ、仕方ないのでこのまま写真は載せます。
  画質が悪いのは率直にお詫びしておくしかないです。同じ写真は撮れませんから」
ル「がんばれー」

ル「あ、今度の新聞売れてるね」
文「ですけど・・・」
ル「ん、あまり嬉しそうじゃないねー」
文「心霊写真目当てで買っていく人ばかりなんですよっ!」
ル「おー、怪我の功名」
文「真実の文々。新聞がこんな嘘っぱちで胡散臭い意味合いで読まれるなんて・・・しくしく」

84 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 12:36:20 [ wnwL3Ix. ]
>>83
ワラタ。ルーミア可愛いよルーミア。

85 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 12:56:44 [ Q6QrLjAY ]
>>83
暗室でやれや!!
つるせこ文ちゃんワロスw

86 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 15:26:49 [ QQCYdbBE ]
EPISODE FinaL -無縁塚-

「うわー、桜だ…
 でも、なんか、すごく冷たい感じがする…
 私の知ってる桜ってのは、もっと…」
「紫色は罪の色。罪そのものの色。
 この桜には多くの罪が宿っているのです。
 そう、貴方の使い主のそのまた使い主のように」
「うーん、そこまでひどくはないと思うけど…
 って、貴方は誰?」
「私は生前の罪を裁く者。閻魔様よ」
「えんま…あぁ、夜摩天のことね。
 確か、紫様は夜摩天より強いから
 あることないことやりたい放題だって…」
「そういう迷信を信じちゃ駄目です。
 此岸ではとにかく、一度死してしまえば
 何人であれ私の裁判からは逃れられません。
 そんなことより、貴方」
「え?」
「貴方は何もかもを人に聞いて解決しようとする。
 大きな力に保護されているという立場に甘え、
 自らを自らで高めようとする気概を失っている。
 そう、貴方は少し他人に依存しすぎる」
「・・・・・・」
「そのような考えを持っていると、周りを振り回すようになる。
 周りを振り回すというのは、即ち迷惑をかけるということ。
 他者に負の感情を押し付けるのは、立派な罪です。
 …まあ、貴方の使い主にも問題はあるわね。
 必要以上に愛情を向けても、甘えしか生まれないのに」
「…ちょっと待ってよ。
 私は確かに、紫様や藍様みたいに強くないし、
 知識だって深くない。そこは認めるわよ。
 でも、たとえ閻魔様でも、藍様の悪口を言う奴は許さない!」
「ならば、貴方が主のぶんまで裁きを受けるのです。
 自分の罪を償うことに耐えられる者は多い。
 ですが、他人の罪を被ることに耐えられる者は僅かです。
 裁きとは、それほどまでに深く、重く、苦しい。
 口先だけの決意や忠誠で、贖えるものではありません!」


(試合開始) 〜BGM:六十年目の東方裁判〜

87 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 15:29:23 [ QQCYdbBE ]
幻想郷のどこかに存在する幻の村、マヨヒガ。
人間を受け付けないこの村にも、花は咲き放題咲いていた。
死者は、生者にとっては幻のようなものだ。
だからこそ、幻には死者が集まるのだろう。

藍「紫様、ちょっと橙と一緒に出かけてきます」
紫「あら藍、最近行動的ね。そんなに自立したいのかしら?
  それとも、謀反?いやん、下剋上されるぅ」
藍「…そんなに私は反抗的に見えますか?そんなんじゃないですよ」
紫「私の方程式では、本格的な反抗期まであと六十年ってところね。
  それよりも藍、準備は済んだのかしら?」
藍「ええ、勿論です。紙も筆も硯も、全て用意してあります。
  しかし突然ですねー、自分の記憶を書き留めておきたい、なんて。
  まあ、突然で理不尽な命令には慣れてますが」
紫「最近物忘れがひどいのよ。だから思い出せる間に書かないとね。
  あと、準備はそれだけかしら?まだ足りない物があるわよ」
藍「ご心配には及びません。ちゃんと用意しております。
  飽きた時のための寝具」
紫「合格ね。行ってらっしゃい」


慧音「なんだお前達、また来たのか?
   私の知識と力は人間を助けるためにあるのだぞ。
   これでは逆の立場になってしまう」
藍 「すまないな…橙がどうしてもここがいいと言うもので。
   あと、別に私達は人間を襲うことはないから、そこは安心していい」
慧音「お前の主は人間を蓄えると聞いたが」
橙 「ああもう、そういう迷信を信じちゃ駄目だってば。ね?いいでしょ?」
慧音「…まあ、本など読ませても減るものでもないし、いいさ。
   それに人間だろうと妖怪だろうと、知識を自ら蓄えようとするのはいいことだ」
橙 「ありがとー」
慧音「しかし、本ならば何もここでなくても、紅魔館の図書室のほうが
   余程充実していると思うのだが」
藍 「いや、あそこは猫イラズが多いのでな…」
慧音「…?」
??「けーねー、いるー?」
慧音「む、客か。すまないが失礼させて貰おう。
   最近、書物が盗まれる不届きな事件が多いと聞く。…わかってるな?」
藍 「ああ、それならここは大丈夫。西洋魔法に関する書物はないみたいだし」


おそらくは、一番説教の効果があったのは彼女だろう。
橙は今までの自分の境遇を省み、自らを高めることにしたのだ。
しかし、厳密に言うなら今の橙も、自らで自らを高めているわけではない。
彼女が無双の強さと深い知識を欲する理由の根っこには、
常に彼女の主、八雲藍への深い思慕の念と忠誠心があるからだ。
主と式という関係を離れ、ひとつの個として自分を見ることができるようになれば…
その時はじめて彼女は、一人前になれるのかもしれない。

Congratulations! Ending No.0

88 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 15:31:53 [ QQCYdbBE ]
…って話を1000倍くらい面白くした橙ストーリーが花映塚にはきっとある。
そんな風に思ってた頃が俺にもありました…

長文失礼しました。
っていうかこんなん書いたの生まれて始めてだよ。どきどき。

89 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 16:12:23 [ uAeE2Xyw ]
うーむ、非常にそれっぽい… エンディングのテーマと合わせても違和感無かった

有志が英語化パッチを作るご時世だ。
きっと橙追加パッチも出るに
                  ち
                     が
                      い
                       な
                        い

90 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 17:31:32 [ l5wHoYxw ]
構想にはあった、と言われても納得しそうだw
SUGEEEE!!

91 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/29(土) 19:12:29 [ Zpfd6ZTI ]
>>88
自分が花映塚に求めていたもののひとつがぎゅぎゅっと埋まった。
力作ありがとう! GJ!

92 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/10/31(月) 13:10:28 [ VhIliigc ]
GJ!あんたは最高だ

93 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/02(水) 01:48:57 [ lgUnzNj6 ]
どんどんどん
ル「おーい、いないのー?」
ガラガラ
霊「あら、何よ」
ル「今年は季候が良かったから、山菜が沢山とれたのよ。生じゃ食べられないから料理してもらおうと思ってねー」
魔「お、ちょうどいいじゃないか」
霊「あら、魔理沙。いらっしゃい」
魔「私もキノコが沢山とれたからなあ。持ってきたとこだ」
霊「ありがたいけど・・・変なキノコが混ざってないでしょうね?」
魔「失礼な奴だな。エノキとマイタケとシメジとシイタケだよ」
ル「わー、おいしそー」
チ「へへん、まだまだね」
美「私達の方がずっと豪華よねー」
魔「おぉ、なんで妖精と門番が一緒に出てくるんだ」
チ「縄張りが近くだし。で、私のは見て驚くなー。コイとフナよ! 凍り付けにしてるから寄生虫の心配も無し!」
美「私は干しエビ、アワビ、干しナマコよ」
霊「うわ、やけに豪華になったわね」
レ「こら、美鈴。抜け駆けはなしよ」
美「お嬢様!」
レ「私は合鴨よ。締めたばかり」
パ「私はマンドラゴラ」
魔「おぉ!?」
パ「というのはウソで、地属性の根野菜各種を持ってきたわ」
霊「うわー、みんなどうしたのよ。何か申し合わせでもしたの?」
魔「いや、そんなことないんだけどな」
ル「秋だしねー、美味しいものが沢山とれるから」
レ「中には旬じゃないものがたくさんありそうだけどね」
霊「うーん、じゃあ私はご飯を用意するわ。で、お料理はどうする?」
魔「煮なきゃ食べられないものも多いし、鍋とかいいんじゃないか」
美「ちょっとアクが出そうだけど、まあ何とかなるわね」
霊「あれ? そういえばあんたんとこのメイドは?」
レ「咲夜も来るはずよ。ちょっと遅れるって言ってたわ」
霊「ふーん?」
パ「彼女に限って必要以上に遅れることはないはずよ」
チ「じゃあとっとと鍋をはじめよー!」

霊「ご飯炊けたわよー・・ってなんでこんな真っ暗なのよ!」
ル「闇鍋ー♪」
霊「材料はわかってるんだし、意味無くない?」
美「こういうのは気分なのよ」
チ「そーそー、気分気分」
霊「しょうがないわね。火鉢、気をつけてよ」
パ「いざとなったら私が消すわよ」
魔「いや、私が消し飛ばすぜ」
霊「・・・パチュリー、頼んだわ」

咲「お待たせしました・・・って真っ暗ね」
レ「あら、遅いわね。ぎりぎり間に合ったけど」
咲「申し訳ございません、少々準備がありまして」
魔「お前は何かもってこなかったのか?」
チ「持ってこなかったら別途参加費が必要よ!」
咲「持ってきてますよ」
レ「じゃあとっとと鍋に放り込みなさい」
咲「え!? いや、その・・・」
レ「いいから! 煮えちゃうわよ」
咲「あっ!」
ドポン

霊「さて、と。じゃあ頂きましょうか」
皆『おー!』
咲「・・・」
ぱく・・・
皆『ぶふぅっ!?』
魔「なんだこりゃ!?」
美「甘っ! ごっつ甘っ!」
レ「誰が何をいれたのよ!?」
咲「お嬢様・・・私は食後の為にケーキを作ってきたのですが・・・」
皆『・・・』
レ「そ、それならそうと早く」
霊「レミリア!」
レ「あら、なにかしら?」
霊「平らげてね」
レ「わ、私、小食だから」
ル「でも残したら勿体ないよ」
パ「・・・水よ、流れる檻となれ」
ドパァ!
レ「パ、パチェー!?」
チ「やーい、頑張って食べろー」
レ「うぅー」

霊「仕方ない。ご飯はたっぷりあるんだけど・・・材料、まだ余ってるわよね」
美「まあね。もともと多かったから」
霊「よしよし、おじやにしましょ。海山の幸たっぷりのおじや」
魔「おお、鍋とかわらんきもするがいいな」
パ「今度は闇は無しね」
ル「はぁ〜い」

レ「ケプ・・・もう食べらんない」
霊「まだたっぷり残ってるわよ」
パ「残念なことに、水の檻は鍋の残量に比例して強いのよ」
レ「そんなぁ」

94 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/02(水) 14:40:05 [ ia9I1fOY ]
ひでぇwww
咲夜さん、時間まき戻すなりしてフォローしてやれや

95 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/02(水) 15:16:56 [ 9.BMGyiE ]
闇鍋発言までルが誰だったか解らなかった俺ガイル。

たまに弄られるお嬢様が可愛くて仕方が無い。

96 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/07(月) 01:19:27 [ c36pmSZ6 ]
ア「あら、魔理沙」
魔「二人して何を話してるんだ?」
パ「魔法の得意分野についてよ」
魔「得意分野?」
パ「私は知っての通り、精霊魔法よ」
ア「私はー、あえてカテゴライズするなら黒魔術。それも呪術ね」
魔「なんだ、アリスの人形操術はテレキネシスかと思ってたぜ」
ア「それは魔法じゃないじゃない。そんなことより、貴方はどの分野の魔法が得意なのよ」
魔「私? 魔法力をエネルギーに転換したりとか、丹を作ったり、結構物質を扱うからなあ。強いて言えば錬金術か?」
パ「それは魔法というより化学じゃない?」
魔「うーん、まあでもそんなもんだ」
ア「ダウト。貴方の得意分野、他にあるじゃない」
魔「そうかあ? 自分でも覚えないぜ?」
ア「貴方のスペル、大きく分けると魔符、それと恋符があるじゃないの」
パ「なるほど。つまり魔理沙の得意分野は、想いを形にすること。魔法と言うよりアニメの「まじかる」に近い雰囲気ね」
ア「旧来のカテゴリーでは分類できないわね。ジャパニメ魔法とでも言うのかしら」
魔「おいおいちょっとまった。勝手に分析するな。嫌だそんな恥ずかしいのは」
ア「それが客観的に見た現実よ」
パ「マスタースパークは魔理沙の激しい恋慕を具現化した技と言えるわね」
ア「あらぁ。相手は誰かしら?」
パ「魔理沙の知り合い男性なんてほとんど知らないけど・・・香霖堂の店主かしら」
魔「ぶふっ!? なんで香霖なんだよ! あいつはむしろ家族に近かったんだが」
ア「隣のお兄ちゃんが初恋の相手、なんてジャパニメ的によくあるじゃない」
パ「あるあるwww」
魔「ねーよっ!」
ア「顔が真っ赤よ?」
魔「ち、ちが」
霖「そうだったのか!」
パ「あら」
魔「げ・・・」
霖「魔理沙、君はそこまで僕のことを・・・」
魔「お、お前いつからそこにいたんだ」
霖「『あら、魔理沙』のあたりからさ」
パ「最初からじゃない」
ア「ていうか妙な声色はやめて」
霖「正直、魔理沙は親戚の女の子に近い物と思っていて恋愛対象では無かった。しかし知ってしまった以上、その思いに答えねばなるまい!」
魔「いやいやいや、私もそう思ってるから。お前は家族だ! それでいいだろ」
霖「そう、これから二人きりの家族にメンバーを追加していかねばならないね」
ア「きゃっ」
魔「ふざけるなー!」
霖「よし、まずは博麗神社に向かって神前式を執り行う。それも今すぐに!」
魔「わ、こら引っ張るな。おい、二人とも助けうわぁあああぁぁぁぁ」
ずりずりずり
パ「いっちゃったわね」
ア「嫌がってたけどどうしよっか?」
パ「大丈夫でしょ。拒絶しきれなければ魔理沙は素直になってなかっただけ、幸せに収まるわ。でなければ拒まれて事態は最後までは進展しない」
ア「放置、言い換えれば面白そうだから様子を見ようってことね」
パ「そうよ」

ア「てな経緯なわけよ」
パ「そう。ちょっとした知的好奇心。悪意はないわ」
霊「で、結果として神社がマスタースパークで消し飛んだ、と」
ア「不幸な事ね」
霊「ふざけるなー!!!」

97 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/07(月) 01:23:52 [ xTjGcEcE ]
>霖「そう、これから二人きりの家族にメンバーを追加していかねばならないね」
鼻からお茶が出たwwww

98 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/07(月) 12:40:11 [ .fVgFHHk ]
アリスとパチュの悪乗りに都会派を感じたw

99 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/11(金) 01:04:45 [ eZQJmQk6 ]
真っ暗なホール。
真っ暗なステージには真っ黒な暗幕。
観客は居ない。
にわかに暗幕が上がる。
ステージに灯りが点る。
観客は居ない。
ステージには正装した彼女たち。
やはり正装した指揮者が壇に上がる。
指揮者の、博麗霊夢もまた正装している。
指揮者が指揮棒をついと掲げる。
観客は居ない。
彼女達はおのおのの楽器を取り上げる。
指揮棒が踊り始める。
楽団の音色も踊り始める。
ヴァイオリンからエレキギター。
何だってありの奇妙な楽団。
奇妙な楽団の奇妙な演奏は奇妙な調和を保って進む。
紅魔館の従者と門番が見事にヴァイオリンを奏でてみせれば、
図書館の主が流れるように鍵盤を弾く。
紅魔と妹は二人してドラムにスティックを叩きつける。
冥界の主は正座で琴を弾く。
後ろ庭師が三味線を。
永遠亭の月兎がギターをもちだせば、
月の頭脳がフルートを。
月の姫が鼓を打つ。
人形遣いがサックスを奏でる。
白黒魔法使いがエレキギターをかき鳴らす。
騒霊たちが負けじと得意分野を見せつける。
奇妙な楽団の奇妙な演奏は奇妙に調和を崩して進む。
観客は居ない。
指揮者の棒が動きを終える。
だれも指揮者なんてみてないのに、それでも演奏が終わる。
皆が楽器を下ろす。
指揮者が観客席を向く。
一礼の後、こんなもんよと肩をすくめる。

拍手がある。

観客席の真ん中に、境界の彼女が拍手をしている。
とても楽しそうな顔をして、
ほんの少し寂しそうに拍手をしている。
暗幕が下がる。
照明が消える。
観客は誰も居ない。
まっくらなホールで、一人だけの拍手が響いている。

100 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/11(金) 03:12:41 [ Z8kKaIJA ]
俺も拍手させて頂こう

101 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/11(金) 22:19:55 [ wd.1kQvs ]
なんか凄い。なんというか、凄い。

102 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/11(金) 23:22:11 [ xr9dwWqU ]
ヴァイオリンにエレキギター、ドラムが唸って三味線を掻き鳴らし、
琴のリズムにサックスが乗る……

其れは正に幻想樂団。

観客は幻想郷を一番愛している彼女。
観客は一人だけ
暗いホールに一人だけ……

あぁ、本当に素晴らしいお話です。お見事でした♪

103 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/12(土) 17:19:37 [ 1TNiCH9Q ]
ひさしぶりに真面目ファンタジー路線の名作を見た気がする。

104 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 18:13:35 [ 1tvOYyp. ]
なんか、よく判らないオリキャラとか出てくるSSを途中まで書いたんだけど…

いや、なんでもない………

105 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 18:22:49 [ mWTB6ZUQ ]
>>104
東方じゃなく和風ネタってことにして、東方キャラにはご退場願って、
とりあえず形にして短編小説大賞に応募する。

106 名前: 104 投稿日: 2005/11/13(日) 18:48:37 [ KahxPLRc ]
しかし、東方が入ってこないと
話が続かない件について

107 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 18:49:47 [ KahxPLRc ]
age…

orz

108 名前: 104 投稿日: 2005/11/13(日) 19:19:27 [ KahxPLRc ]
ちょっと投下して感想貰ってもいい?
途中までしか書いてないけど

109 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:21:25 [ KahxPLRc ]
誰か俺を殺してくれ!

110 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:39:35 [ 4sJPPwa2 ]
もちつけ。何がしたいんだ。

111 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:39:44 [ DFfm.mC6 ]
   ______
  ´>  `ヽ、
 _,.'-=[><]=.,_
 ヽi <レノλノ)レ〉'  >>109
  ノレ§゚ ヮ゚ノiゝ  さもしい一人芝居だな。
  `k'_.〉`=' !つ
   i_ノ'i! ̄i!>、
   ~'i,ンT,ン"~

112 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:40:34 [ KahxPLRc ]
取り敢えず、東方キャラが出てくるまで時間のかかるSSを投下して、感想貰いたい

駄目か?

113 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:40:47 [ 1g33Wq1c ]
悪い事は言わない。


とりあえず封印しておけ。
正しいかなんて知らんがとりあえずリスクは最も少ない。

114 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:42:10 [ KahxPLRc ]
封印完了しました

115 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:53:58 [ VRasPdUQ ]
創想話じゃあるまいし。書き込んじゃえよ。

116 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 19:55:58 [ KahxPLRc ]
心が揺らぐなりぃwwwww

117 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:10:55 [ K6eo7uJg ]
男ならやってやれだーッ!!

118 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:15:03 [ KahxPLRc ]
残念!!!
ゲーム本編に登場しても、文句を言われない性別でしたwwww
途中までしか書き上げてないけど、投下してしまおうwwww
ちょっと待ってねw

119 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:17:26 [ KahxPLRc ]
 カタン カタン
 カタン カタン

 電車の揺れが心地よい。
 揺り籠の様に、ユラユラと。

 夢を見ていたようだ。
 内容は良く思い出せない。

 カタン カタン
カタン カタン

 目的地まではまだ遠い。
 もう一眠りしようか。

 今度はどんな夢を見るだろう?
 ―――喜劇か
 ―――悲劇か



 一時の夢
 現の夢






 一目見た感想は、何も無い街という事くらいだろうか。
 廃線間近と思われる駅、寂れた街並み。振り返れば山があり、堂々とこちらを見下ろしている。ニュータウン開発等が中途で終わったのだろうか?駅前は中途半端に近代的。しかし、人の姿は全く見え無い。ここ周辺には大きな高校が二つあるらしいが、今は夏休みだからだろうか?そんな面影は全く無かった。老婦人が駅前のよく判らない建物に入って行ったのを見ただけだ。

120 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:18:29 [ KahxPLRc ]
空を見上げてみる。
照り付ける太陽が眩しかった。
 透き通るような青空の中、一匹の蝉が飛んでいた。
 ミンミンゼミか、アブラゼミか。自分にはよく判らない。
 しかし、何種類ものセミがオーケストラのように合唱する様は、夏の風物詩と言え、耳障りとしか言いようがない。蝉の鳴き声は夏の暑さを更に冗長させている。
 じりじりと照り付ける太陽。無駄に高い湿度。
 不快指数はぐんぐんと上昇している。
 駅のベンチに座り、大きく伸び。背骨がゴキゴキと音を立てて軋む。自分ももう年らしい。
 約束の時間まで後三十分程。それまでゆっくりとしていよう。そう思った。たった三十分。
某主人公は雪の中、二時間も待っていたのだから、自分に出来ないはずがない。

この時点で
自分は

 夏の暑さを舐めていた。

121 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:19:58 [ KahxPLRc ]
「アンタ死ぬわよ?」
 まさか、細木先生の幻聴が聞こえるくらい衰弱するとは、夢にも思わなかった。後少しで即身物。つまりは乾物の仲間入り。体中の水分が抜けきるかと思った。やはりアツはナツい。太陽対自分の無謀な決闘は、自分の完敗で幕を閉じた。
目を開ければ多分、祖父や祖母が見えるはずである。三途の向こう側から、微笑んで手を振っていることだろう。両方とも健在ではあるが。
 ゆっくりと目を開ける。黄泉の国からこんにちは。
 そこには―――
「はい、おはよう」
 おはよう、婆さん。いや、祖母じゃない。祖母にしては若すぎる。しかし、判りやすく『祖母(仮)』と呼ぶことにしよう。
「………おはよう」
 適当に返事を返す。
「頭に乗っかってるの、何?雪?」
 彼女は不思議そうに首を傾げる。
「真夏に雪は降らないと思う」
 この暑さは異常だが、真夏に雪はそれこそ異常気象だ。
「じゃあ、何?」
「多分、塩」
 滝のようにかいた汗の、塩分だけが残っているのだろう。
 少しずつぱらぱらと落ちてくる様は、フケの様で気持ち悪い
「潮?潮をかけられたの?」
「いや、かけられたというか…多分、吹いたって言う方が正しい?」
「潮吹いたの?アンタが?」
「まぁ、そんなところ」
「流石ね。私達に出来ないことを平然とやってのける。そこに痺れるし、憧れるわ。」
 彼女は呵々と笑う。それこそ太陽の様な笑みで。
 何か話が食い違っているようだが、気にしない。
「じゃあ、行く?」
 微笑みながら、彼女は自分が被っていた麦藁帽子を差し出した。
 被れとゆう事か。
 受け取った麦藁帽子を深く被り、立ち上がる。
「似合ってるわよ?」
 そう言う彼女の顔は、意地悪な微笑みを浮かべていた。
 つまりは似合っていない、という事か。
「道案内頼むよ」
「任せなさい」
 自信満々に胸を反らせる彼女。
 豊かな双丘がゲフンゲフン

122 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:21:05 [ KahxPLRc ]
本当に何もない街並みだった。木造家屋が点々と並んでいる中に、少しだけ近代的な家がある。良く言えばのどかで、悪く言えば田舎。だけど、都会の喧噪に疲れた自分には丁度良い。訳がない。都会に慣れきった耳には、蝉の鳴き声は些か五月蠅すぎる。自分のような都会っ子には、この蝉たちは正に公害に等しい。人の姿は全く無い。蝉だけが喧しく鳴いている。
 陽炎がゆらゆらと。
 景色がゆらゆらと。
 少し、錯覚を覚えた。この世界には、自分達二人しかいないのだろうか?どこかで道を間違えた。どこかで別の世界に紛れ込んだ。誰もいない、静かな世界に。存在し得ない、幻想の世界に。
世に言う、神隠しか―――
そう思い、少し苦笑。
 この暑さの中、祖母(仮)は鼻歌交じりで歩いている。麦藁帽子を被っていても暑いというのに。やはり慣れか。
「背、高くなったわね」
 唐突に彼女が言い放った。
 そういう彼女の目線は、自分より上。
「皮肉?それは」
「半分ね」

 どこへ向かっているかなんて知らなかった。彼女が歩く方へ付いていくだけ。しかし、彼女もどこへ行くかなんて決めていないようだった。喉が渇いたので、二人でラムネを買って飲んだ。橋の上から、光る魚の背を見た。見つけたコンビニで、昼御飯とアイスキャンディーを買った。アイスキャンディーを二人で交換しながら食べた。当たり棒はどちらの物か、という事で口論した。学校の話や、友達の話、部活の話。他愛もない話を適当にしながら、二人で笑って。彼女は子供達に混ざって、クワガタを捕まえて―――
―――ノコギリGET!!!
―――すげー!!!でけー!!!
遠目で見ると、誰が子供なのか判らない程はしゃいでいた。
いつの間にか日は傾いていて、いつの間にか二人で石段を登っていた。
夕日が木々の間から差し込んでいる。
 先を歩く彼女の背中が、真っ赤に染まっていた。

123 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:22:53 [ KahxPLRc ]
「歩くの遅いよ」
 振り向いた彼女の顔も真っ赤だった。多分、彼女から見た自分も真っ赤なんだろう。血の様に。
 もう、蝉の合唱は聞こえなかった。蝉に代わって蛙が数匹、小さく鳴いている。
 もう、暑くは無かった。涼しげな風が吹き抜けて行く。彼女の長い髪の毛を棚引かせながら。
 長い長い石段を二人で登っていた。この上に何があるのか。この上で何をするのか。それは自分には判らない。それは彼女だけが知っている。
 突然、開けた場所に出た。
 真っ赤な鳥居と、今にも崩れそうな本殿。
 どうやら神社らしい。
 彼女が何をしたいのかよく判らない。昔からよく判らない娘だったが、やっぱり今もよく判らない。
 「お賽銭をあげよう」と彼女は言う。
 ココは何の神様を祀っているのか?そう聞いても、彼女は「知らない」と笑った。
 やはり昔から変わらない。何を考えているのか判らなくて、適当で、考えが浅くて。それでいて無邪気でいつも笑っている。
 五円玉を賽銭箱に放り投げる。
 取り敢えずは「VIPのクオリティが上がりますように」と無難な願いにしておいた。
「五円玉とはケチ臭いわね」
 少し幻滅したのか、彼女は頬を膨らませて怒っている。
「教えてあげよう。五円玉はご縁があるようにって事で、縁起がいいんだよ。十五円は十分ご縁があるように。四十五円は始終ご縁があるようにって。」
「だけど、五円玉を入れるのは?」
「ケチ臭いから」
「やっぱりw」←これがVIPクオリティ
 彼女は100円玉を賽銭箱に投げ入れた。かなり太っ腹だ。百円あれば、色々買える。ガチャガチャやムシキング。駄菓子を買おうと思えば十個も買えるのに。
「1へぇ〜。だから100円」
 苦笑するしかなかった。
 彼女はずっと目を瞑っている。
 何を願っているのだろう?何を考えているのだろう?そんなに長い願い事なのだろうか?
 ずっと、ずっと彼女の綺麗な横顔を見ていた。綺麗な鼻筋、長い睫毛、白い肌。自分が知ってる中で、最も美しい女性が彼女だった。
「何をお願いしてた?」
「教えないw」
 いつも彼女は笑って誤魔化す。それも昔から変わらない癖だった。

124 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:24:29 [ KahxPLRc ]
 鳥居まで引き返し、一呼吸。
 彼女は道端のクワガタと戯れている。
 振り返って彼女を呼ぼう。もうそろそろ、日が落ちる。
 まだまだ、話したいことは沢山ある。彼女の家で、夕御飯を食べながら――――






 声が出なかった。
 彼女の姿がなかった。
 日が落ちてきていると言っても、まだまだ視界はきく。彼女の姿が見えない。ただ、彼女だけが居ない。彼女が自分を追い越す事なんて有り得ない。石段の下を覗き込んでも、彼女は居ない。この世界からすっぽりと、彼女だけが抜け落ちている。
 どこに消えた?
 落ち着け。
 冷静になれ。
 よく考えろ。
 何があった?
 何が何が何が何が何が何が何が何が何が何が何が何が何が何が何が―――――――――

あぁ、そうか。
これが世に言う。

―――神隠しか

 いったい何時間くらい、ここにいただろう。
 いったい何時間くらい、考えていただろう。
 いい加減、考えるのも疲れてきた。このまま思考の海を彷徨うのもまた一興だが。結論は出ないだろう。
まさか本当に神隠しに会ったとでも?馬鹿げている。それこそ、本当に意味不明で、滑稽だ。笑い話にもなりはしない。
 そんな自分の周りを、夜風が吹き抜けていく。昼間の暑さとは違って、少し肌寒い程涼しげな風が、木々を揺らしている。
 見上げれば月がある。見上げれば星がある。
 これからどうするべきか。
 判らない。
 ただ、ずっと

 空を眺めていた。

125 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:26:00 [ KahxPLRc ]
「ウチの神社に参拝客とは、珍しいわね」
 祖母(仮)かと思ったが、数瞬の後、思い留まった。
 確かに少女の声ではある。だが、幼さの残る声。祖母(仮)の少し艶のある声とは、全く違う。
 振り返ってみると、紅白の衣装に身を包んだ少女が立っていた。所謂、巫女さんというヤツか。
「アンタは?」
「ここの巫女よ」
 シンプルな答えだった。
「あら、お賽銭」
 最早興味の対象は、賽銭箱の中身らしい。
「これは…金?」
 彼女は五円玉を手に取りながら、呟く。新品の五円玉は金に見えなくもないだろう。
 しかし、五円玉が金で無いことは、今時小学生でも知っている。まさか、ゆとり教育の弊害?日本の未来が心配である。
「それは黄銅だよ」
「銅?」
「そう、黄銅。銅に錫を混ぜるんだ」
「じゃあ、こっちは?銀ではないわよね?」
 彼女は百円玉を手に取り、問う
「それは白銅。銅にクロムを混ぜるん…だったかな?」
「くろむ?」
「そう、クロム」
「まぁ、よく判らないけど。お金はお金。いったい何銭くらいなのかしら?」
 何銭とは、またブッ飛んだ単位だ。今時、株式市場でしか聞かない単位だ。
 百銭が一円であるからして。
「金色の方が五百銭、銀色の方が一万銭かな」
「………まさか、貴方私をからかってる?」
「それこそまさか。両方とも正真正銘の五円玉と百円玉だよ」
「おおおおお、おまおまおまwww」
 明らかに動揺している。
 たかが、五円と百円。小学生、ましてや幼稚園児でも持っているような、それこそ端金だ。その程度の金に対して、何故動揺する?まさか、紙幣価値すら判らなくなっているのか?ゆとり教育とはこんなにも酷い物なのか?。
「大金ね!」
 ゆとり教育の弊害ここに極まれり…。
「それで」
 打って変わって、彼女はとても落ち着いた雰囲気で、こちらを向いた。
「なんで、貴方はここにいるの?」
 その言葉で。
 忘れかけていた焦燥が、また襲いかかってきた。
 そうだ、何故忘れていた?
 そうだ、彼女はどこへ行った?
 彼女は―――
「落ち着きなさい」
 巫女は、手に持つ玉串をこちらに向けて、透き通る声でそう言った。
「貴方が混乱していたら、私にも判らなくなるわ。まずは落ち着きなさい」
 彼女の言うことは、もっともだ。
 自分が動揺していても、どうにかなる物ではない。
 彼女に話して、どうにかなる物でも無いのだが。

126 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:27:47 [ KahxPLRc ]
ここまで書いた

吊ってくる………

127 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:31:45 [ Xa1XlisI ]
うむ。地力だけなら創想話作家の平均を明らかに超えているんじゃないかと思った。
しかし一つ問題がある。 主人公はクジラですか? ソレトモネチョデスカ

128 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:32:41 [ 8Vf8pi5g ]
とりあえず斜め読みして思った事
・SSと言わず文章の中にwを入れるのは問題外
・三点リーダーは二つ
・型月?

129 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:42:45 [ VRasPdUQ ]
話の流れからして、wが入ってるのは気にならなかった。
そして続きキボンヌ

130 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:44:12 [ KahxPLRc ]
>>127
ジャアネチョデイイヨ

>>128
アドヴァイストン
精進する

>>129
ガンガル
wは不要っと…

131 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:48:33 [ tmSxxfqA ]
>>126.
うむ、思う存分吊って来い。


リザレクションしたら続きを書くように。

132 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/13(日) 20:56:34 [ e63l9uJo ]
色々とクオリティ高い所あるけど続き読みたくなるくらいには良かったです。

133 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/14(月) 11:20:02 [ donaqfZs ]
俺もこの場合wは問題ないと思う。
とは言えずっとだとうっとおしくなるので←5円の効果ここまで。とか、何らかの手段で戻すという選択肢も
ありかと。言わなくてもやってるかも知れんけど。

134 名前: 104 投稿日: 2005/11/14(月) 21:12:32 [ vpPVJq8Q ]
    ,-=;,
   {__7!
   〔_ラレ        ,、_,-‐y;
    `y l       rヲレへシ'
   . iト-ヘ、      (_;フイ             r;_/iレソ
    l  'ヽ      ル ||                し ン′
      ヽ   ヽ     レ' ||!            人_フ
      V  ヽ,    |   |.| r‐-、=‐-、    _/ /
   __ ヽ   ヽ,  ト = }{i y=‐'~Y__ 〉  / /_   ああああああああああ
   \   `i 、,  ヽ, }- ルハjト'`_ント∠-r'   シ ./
     \ 復V   `;|   i∨  ̄~7  ン〈___/./
      .\/V丶  |   リ >,    ( _/./
       /\ ヾ  {   ソ レ  ン ;_ン'/\      
     /    \i|i|i|i|i|iii|ii|i|i|ii|i|i||ii|i|i|i/   \
    /   活   \______/  敗   \
     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\  失   ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
              \    /
               \/

135 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/14(月) 21:43:48 [ teKDYXAU ]
えー

136 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/14(月) 21:53:36 [ RgoSEJcA ]
>>134
ささやき いのり えいしょう ねんじろ!

137 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 00:45:15 [ pUI3EvX2 ]
>>137 は はいになりました

138 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 01:03:03 [ aSlyWIm. ]
おおっと(ry

139 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 01:59:06 [ Q207.rH. ]
レ「こんばんは」
霊「おやすみ」
レ「あら、冷たいわね」
霊「だって寝る時間だもの」
レ「私は起きたばっかり」
霊「夜型はお肌が荒れるのよ」
レ「あら、いやね」
霊「というわけでお休み」
レ「仕方ない。人でも襲って取って喰うとしますか」
霊「・・・わかったわかった」
レ「そうこなくっちゃねえ」
霊「で、何の用なのよ」
レ「遊びに来ただけよ。暇だったから」
霊「はいはい。じゃあ何するの? 囲碁? バックギャモン? 弾幕ごっこ?」
レ「夜は長いし全部やりましょう」
霊「うげ」
レ「嫌な顔をしない」
霊「勘弁してよ・・・」

魔「よっ! ・・・ってまだ寝てるのか? ぐーたらだな」
霊「んー? 寝たばっかなのー」
魔「昼夜逆転は良くないぜ。頭も鈍る」
霊「仕方ないでしょ。とにかく寝かせて〜」
魔「駄目だ。ここは無理にでも起きておけ。夜早く寝れば健康にもいいしな」
霊「無理よぉ〜」
魔「だいたい、人が折角遊びに来てるんだ。布団抜くぞ・・・せーのっ」
霊「うわぁ!?」
魔「よし、爽やかな朝だ」
霊「うくー」


霊「あ・・・ぅ・・・?」
バタッ
魔「お、おい霊夢!?」
レ「どうしたのよ?」
魔「とにかくあそこだ」
レ「薬師のところね」

永「いったい何させたのよ?」
レ「さぁ?」
魔「なあ?」
永「極度の睡眠不足だわ。しっかり寝ないと死んじゃうわよ?」
レ「駄目ねえ。自己管理もできないと」
魔「だらけてるからこうなるんだよな」
霊「くかーすぴー」

140 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 17:57:19 [ H5I2ap8c ]
>>139
これの教訓は自分のことだけ考えるな……か?

珍しく前に名前方式で。

霊「あら、いつかの船頭。」
小「なんだい?また映姫様やあたいに喧嘩売ろうってのかい?」
霊「いや、単に殺されかけてるだけ。じきに呼び戻されるでしょ。」
小「……おまえ、生死を楽観しすぎだ。」

霊「で、何この黒い物体」
小「あたいの新しい船さ。そこら辺に転がってたんだけどね。」
霊「ネコババー」
小「うっさい。あんたにだけは言われたくないね。」
霊「にしてもでっかいわね。船って言ったけどこれってどうやって渡るの?」
小「おっけ。まあこっち来なさいって。実際に飛んであげるから。」
プシュウゥゥ……
霊「うわ、何これ。……機械?」
小「ああ、ここを渡った奴の中に詳しいのがいてな。教えてもらってようやく乗れる様になったわけだ。」
……キュイィィ……ン……
『システム起動開始。認証コードを入力してください』
霊「うわ喋った!?」
小「OK、R−13B「CHARON」、STANDBY!」
『コード承認。マスター認識完了。……発進します』
イイイイイィイィィィィ……キュゴッ!
霊「いひゃぁぁああ!?」

その日、巫女と船頭は星になった。

141 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 18:43:18 [ aSlyWIm. ]
>>140
異層次元航行戦闘機かよ!しかもカロンか。やっぱり暴走したんだろうなぁ。

142 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 18:44:02 [ vZv86gYc ]
>>140
川の向こうではR-13ACERBERUSやR-13A2HADESがあるわけですな
名前的に

143 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 21:13:39 [ H5I2ap8c ]
>>141-142
わかってくれましたか。
いや、名前の元ネタが「三途の川の渡し」だったんでつい小町に。

144 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 22:21:16 [ nyACyjIY ]
ケルべロス=番犬、犬と言ったら咲夜さん、ラストで脱出できずに
肉塊にとらえられて大変な事になる咲夜さん。
などと考えた俺は病気。

いやいや、犬といえば霊夢も捨てがたい。色からすると黒霊夢かな。
そして肉塊に〜〜。
などと考えた俺は再起不能。

145 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 22:29:04 [ Ve0q/yU. ]
デルタか?
実はRtypeはデルタとスーファミのスーパーRtypeしかやったことないw

146 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/15(火) 22:50:23 [ H5I2ap8c ]
カロン、ハーデスについてはPS2版のR FINALです。
(手抜きと怒られている線がありますが。)

……今度機体色変えて青とか赤のケロちゃんでやってみようかな?
おまけで言いますとデルタで侵食されたR−13と戦えますよ?<FINAL

147 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/16(水) 00:01:53 [ y/MSvCLs ]
>>146
R-13Bをキャノピー色黄色、機体色紫にしてゆあきんとかやってたり
アンカーフォース改は藍ってことで

148 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/16(水) 01:35:42 [ PR/9QrvM ]
 ケロベロス=咲夜でくさり付きハンマーを振り回すパワフルなメイド長を幻視した。
あの攻撃にはびっくりした。

149 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/16(水) 01:50:03 [ Bbxu8kp2 ]
>>146
FINALのR-13戦、俺には毎回「殺してくれ…」という声が聞こえてくるようでこみ上げるものが止まらない。
そんな俺は東方のやりすぎて幻視力ならぬ幻聴力をてにいれてしまったらしい。

150 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 00:17:30 [ vBcz/jns ]
妹「あー、いいお湯。紅葉を見ながら露天風呂でチビチビやるのは別格だあね」
輝「あら? 妹紅じゃない」
妹「げ、輝夜!? お前が私の果たし状抜きで外に出てくるなんて!?」
輝「失敬ね。紅葉が見頃だから、散歩して歌でも詠もうかと思っただけよ」
妹「歌ぁ・・・?」
輝「貴方だって平安貴族の娘なら歌ぐらい嗜んでいるでしょ」
妹「え!? ん、んー、まあ」
輝「じゃあたまには弾幕じゃなくて、歌で勝負してみる?」
妹「いや、やめとく。私はのんびり湯に浸かってチビチビやりたいから」
輝「そうねえ。のんびりもいいわねえ」
妹「お前はいつものんびりしてるだろ」
輝「そりゃまあ止ん事無き姫君だもの」
妹「うわ、自分でゆーか!?」
輝「うふふ。 ・・・? 何じろじろ見てるのよ?」
妹「い、いや!? じろじろ見てない、見てないよ?」
輝「見てたじゃない。この辺・・・胸? 私の胸を見てた?」
妹「・・・ぶくぶくぶく」
輝「そういえばあんたの胸は慎ましやかね」
妹「わ、悪かったね!」
霖「胸は揉むと大きくなると言うね」
輝「へー、そうなんだぁ」
妹「おい。なんだ手をわきわきさせるな!」
輝「・・・て今の?」
妹「ええ・・・?」
霖「やあ」



妹「いいお湯ねえ」
輝「返り血は洗い流しなさいよ」
妹「自然のかけ流しだから問題ないでしょ」
輝「まあそうねえ・・・」

151 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 00:50:45 [ KgGuxizU ]
あまりにも自然で、俺もしばらく気づかなかった。
気づいて吹いた。

152 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 00:52:19 [ u8IWxb3c ]
「やあ」にワロタ

153 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 01:04:18 [ g0UZpK0g ]
霖じゃなく褌だったら最後まで気付かなかったかも知れないw

154 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 01:05:08 [ SNvgUrYw ]
何故かドラム缶風呂を幻視した

155 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 03:58:54 [ Evtv.lq2 ]
しかしサイズが輝>妹という説は初めて見た気がする。

156 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 04:27:38 [ oLKhqkoM ]
え、俺はどっちもぺったらこ(輝=妹)だと思ってたが・・・
強いて言うなら洗濯板と俎板くらいの違い?

157 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 07:34:20 [ ToR4HwKc ]
ウエストならもこたんが最細はガチ

158 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 08:23:23 [ iAqrxhCQ ]
永夜勢で言うと永琳・慧音・ウドンゲ以外は皆似たり寄ったりだろう(と思う)。
だが俺たちが「つるぺた」の一言で括ってもその中で彼女たちは熾烈な順位争いを繰り広げているに違いない。

159 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/17(木) 08:35:59 [ YkIus9G2 ]
妹紅はサスペンダー付けてるから巨乳だと押し上げられてイラストにしたとき映える派と、
ポケットに手を突っ込んで喧嘩っ早いところから不良や江戸っ子的イメージによる中性的で貧乳派がいそうな気がする。

160 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/18(金) 00:01:53 [ bJQs68QM ]
てるよに巨乳は似合わないと思う

161 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/18(金) 00:15:06 [ GHwS.UAc ]
我々は白玉楼だ。
お前達を吸収する。
お前達はクイーン(幽々子)の食糧になる。
残機とボムを捨てて降伏しろ。
抵抗は無意味だ。

162 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/18(金) 07:07:18 [ GxzxdWbE ]
妹紅は胸がでかくて和服が似合わなかったから望まれない子として隠されていた説。

163 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/18(金) 16:33:11 [ sLG4qOl. ]
>>162
それでいいのか藤原家

164 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/18(金) 17:16:20 [ D6V3ONO2 ]
胸がでかい部分だけは頷いておく。そこで妄想。

もこぱぱは輝夜に振られたショックで不能になってしまった。
しかし当時もこぱぱには子供がいなかったが、正妻は既に身ごもっていた。
満を持して生まれてきた第一子は、跡取と成り得る男子ではなかったのでもこぱぱはもこを男子として育てようとした。
だが、幼い時分よりはちきれんばかりの乳を持つもこをご近所に対し男だと偽り続ける事は出来なかった。
諦めた不比等はもこに辛く当たると同時にメンズクリニックに通いつめ、そんな父の背を見たもこは輝夜への憎念を募らせていった。
そして輝夜が月に帰る晩、もこは計画を実行に移した。という感じで。

宗家へ嫁がせればいい?知らんそんなの。

165 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/18(金) 23:54:22 [ 95GuKItY ]
もこは貧乳、てるよは着やせタイプで結構胸がある
同じぐらいだと思っていたら、ある日真実を知って
半泣きでてるよに喧嘩を売るもこ

それがマイジャスティス

166 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/19(土) 00:35:27 [ V0yHoRjk ]
むしろ実は男だった説。
それを知った輝夜と永琳とてゐが妖しい笑みを浮かべながら出陣する。

167 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/19(土) 10:39:55 [ jYnn9T1M ]
やべぇ、江戸っ子吹いたw
火事と喧嘩は江戸の華ってもこたんにはまり過ぎ。

168 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/19(土) 21:19:14 [ k34MZ/yE ]
小「…んっ…ここは、どこだ?
  確か私は、神社の巫女をからかいながら酒をかっくらっていたはず…」

ジャリ…

小「ん…?鎖…?足首に付いているのか…?
  出口はあの閉まったドアだけだし、愛用の鎌はないし…どうしたもんか…
  っと、何だ、この箱?『ぷれいみー』?この出っ張りは動くのか…?」

カチッ

 「ハロー小町」

小「お、動いた。誰の声だこれ…どっかで聞いた声なんだが」

  「貴女はあの世とこの世のバランスを整える重要な職務についているのに、
  その職務をおそろかにする癖がある。人の根源たる魂を導く役割を担っているのに、
  指命を放棄し、気ままに生き、気ままに仕事をしている。
  貴女が本当に職務を全うするに相応しい人物か試してあげます。
  私とゲームをしましょう」

小「ちょっと…何言ってんだ、これ…」

 「貴女の足についている鎖の鍵は1つの魂だけ持っています。
  そこのドアから大量に入ってくるから、うまく吸霊なさい。
  でも、気をつけなさい。ドアが開いている時間は限られているわ…」

小「おい…ふざけるなよ。鎖で繋がれて動けないのに、そう旨く吸霊出来るはずが…」

  「後、その鎖は特別製よ。
  距離を操る程度の能力は使えないわ」

ブツッ

小「映姫様ぁ!どうせ最前列で見てるんでしょ!
  他の作品に影響受けて、幼稚なパクリしている暇があったら…ちょっ、弾幕裁判フィールドが何で…!
  ああ、すいません!すいません!私が悪いですからっ」


映「ゲームオーバー!」


---
ダメだ、あの雰囲気には似ても似つかん。

169 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/20(日) 18:50:41 [ N90B4aPg ]
○月×日
今日、紫様が冬眠に入った。
扱き使われる事も暫く減るだろうが、また退屈な時間が続くのかと思うと少しうんざりする。
橙は今日も猫を構いに行っていたようだ。自分も動物を使役するのだと張り切っていた。
ちゃんと修行をすればもっと楽に出来るだろうが、本音を言えばもう少し手の掛かるままでいて欲しいとも思う。
親心は複雑だ。紫様も昔は私に対してそう思っていたのだろうか。

○月△日
早速時間を持て余す。やる事は少なくないが、やらねばならない事は特にない。
強くなってきた北風に橙も早々に帰ってきたため、二人で炬燵を出して静かに過ごした。
紫様に拾われた頃は、こんなにゆったりとした気持ちで過ごせるようになるとは思っていなかった事を、暖かな午睡の中に思い出した。
夕餉の準備に三人分用意してしまった。次からは気をつけねばと思う。毎年同じ事を思っていると苦笑せずにはいられない。

▲月□日
雪が降りそうな気配が濃くなってきたので、屋根の様子を見て回る。所々痛んでいたが、応急処置で十分だった。
工具を持ち出したついでに蔵の整理に手をつけた。去年一冬掛けて整理した分も予想通り無駄になっている。溜息も付く気にならない。
大きなものに手を出す気にならなかったので小物を片付けていると、一冊の本が見つかった。アルバムだ。
中には懐かしくも気恥ずかしい、古い写真が多数収められていた。何時の間に撮っていたのかは知らないが、マヨヒガに着たばかりの頃の自分の姿などを見るに、とても形容し難い気持ちになる。
折角なので整理はやめにして、写真を土産に橙に懐かしい話を聞かせてやることにした。退屈な夜長にきっと喜ぶだろう。
夜、予想通り雪が降り出した。橙が寒がって布団に潜り込んでくる。甘やかしてはいけないと思いつつ、今日も突き放せなかった。
昔、紫様とこうやって一緒に寝たことを思い出した。けれど、あまり甘やかされた記憶はない。
式の扱いでもまだまだ及びもしない。追いつける日が来ればいいと思う。

170 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/20(日) 18:52:13 [ N90B4aPg ]
▲月☆日
今日も紫様の冬眠する、特別なスキマの掃除をする。
冬眠しているのに、まるでただの昼寝であるかのように寝惚けてそこらにスキマを開いてしまうのは悪癖である。
これでは折角の安全な寝床の意味がない、と一つ一つ閉じて回りながら思う。
紫様は児戯の如く操って見せるが、小さなスキマを閉じるのにも一苦労だ。こんな所でも未だ敵わない、と思わせられる。
今日はそのスキマの中の一つに、橙が着たばかりの頃のマヨヒガが見えた。
いつぞやの私の昔話に笑い転げていた橙も、自分の昔話は恥ずかしく思ったようで、面白がっていたら怒られた。

▲月●日
相変わらずの雪に橙は炬燵から出ようとしないので、代わりに猫の棲む里を覗きに行く。
半分飼われているとはいえ、野良だけあって皆逞しくやっているようだった。むしろ橙よりも元気かもしれない。
この様子では、橙には使役するのにまだまだかかるだろう。
帰りに巫女に会った。肉が少し足りないというので、余っている分の肉を野菜と交換した。
いい南瓜が貰えたので、今日は煮付けにしてみた。いい味に出来たので、紫様にも食べて貰えなかったのは少し残念だ。
冬の妖怪が明日は晴れだと言っていたので、橙を少しは運動させようと思う。ただの猫に負けている様では先が思いやられる。

■月@日
何度目かもう数える気にもならない新年を迎え、早いもので既に一週間も経ってしまった。
巫女に分けてもらった餅もなくなり、また質素な食事に戻ったのが少し寂しい。
今度、天狗の新聞にあった屋台で鰻でも買って来てみようと思う。
橙はすっかり炬燵に根を張ってしまった。元は猫とはいえ、紫様の悪い所を真似するのはあまり良くはない。
紫様が目を覚ましたら、無駄でもまた怠け癖を直すようにお願いしようと思う。
だから早く起きて下さるといい。

★月◎日
蔵の整理にそろそろ見切りをつける。手の届く範囲の小物は売るか捨てるか残すか決め、大きな物はどうしようもない。
今年も蔵が破裂する夢からは逃れられそうにない。全く、容積が未だわからないのだからあの蔵は困る。
明らかに無駄な大きな物は、早めに紫様にまた処理して貰おう。
萃香様に良い御酒を何本か譲って頂いた。「雪見酒の機会を捨てるなんて、全く紫は勿体無いことしてるね」と仰っていた。全くだと思う。
冬眠しなければもっと楽しい事も出来ると思う。本当に勿体無い。

171 名前: これで終わりですよ 投稿日: 2005/11/20(日) 18:53:41 [ N90B4aPg ]
▼月◇日
まだ寒く雪も融ける気配はないが、美しい空を見上げられる日も増えてきた。
いつまでも炬燵にしがみついているのは良くないので、橙を連れて散歩に出た。
相変わらず猫たちは元気で、寒さで動きの鈍い橙は良いように引っ掻き回されていた。
何事もないのはよい事だとはいえ、半年近くもなると退屈するのも飽きてくる。
ああ、早く目覚めないものか。

◆月+日
雪が降る回数もめっきり減り、雪も気持ち融け始めたような気もする。
朝方空を眺めたところ、春を告げる妖精が嬉しそうに舞っているのが見えた。春は近い。
夜、冥界の幽々子様に誘われ橙と共に鍋を囲んできた。やはり鍋は人数が多い方が美味しい。
最後に御酒を振舞われ、妖夢殿と橙が顔を真っ赤にさせていたのが面白かった。
桜が咲いたらまた来てね、と別れ際にまた誘われる。早く紫も起きると良いわね、と言われたので頷いたら笑われた。何かおかしな事でもあったのだろうか?

▽月#日
すっかり雪も融け、炬燵もあまり必要なくなってきた。
橙も溜め込んでいた元気を発散するかのように、家を飛び出していった。きっと泥だらけで帰ってくるのだろうと思うと少し微笑ましい。
桜が咲く時期も近い。毎年、このまま起きずに花見の時期を逃したらどうしようと思うのだが、そろそろ

172 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/20(日) 19:10:08 [ MHkIBMWQ ]
超 G J ! !

こおいう雰囲気は大好きです。俺も今書いてるの書き上げるかな・・・

173 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/20(日) 19:10:26 [ l93dC6BU ]
ハァハァ

174 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/20(日) 23:18:17 [ 27nV8L2Q ]
読んでて核爆弾もらえそうな気がしてしまったよ。
終わり方が激しく気になる

175 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/21(月) 00:18:44 [ FbNNFNBg ]
ここで切ると悪い終わりにならないかと不安だ。

176 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/21(月) 00:29:20 [ 3mj2Ro6w ]
なかなか幻想的な終わり方じゃ無いか。
藍様が日記に向かって筆を走らせていて
「そろそろ」まで書いた後で笑顔でどっこらせと立ち上がるんだよ。

で、「らーんー。もうちょっと寝かせてよー」とか「駄目です。今日と言う今日は布団を干させていただきます」
とかって喧騒が聞こえてくる所で、春の日差しの中、春一番が吹いて書いている途中の日記がぱらぱらぱら・・・とね
くぅっ渋いぜ藍様

177 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/21(月) 00:51:05 [ OlIXd/NI ]
OVAでも出たら速攻予約だな。

178 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/21(月) 01:17:13 [ U0OE3P/E ]
>>177
同意。
八雲一家の、家族であり式でもあるつながりがすごくいい。

179 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/21(月) 07:35:26 [ iFMRhmWs ]
きっと書きかけのところで起きてきたんだろうなぁ
大あくびしながら。

180 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/21(月) 14:48:03 [ ..DCpRJQ ]
169-171が読んでるかはわからないけど、猫の地球儀を思い出した。
それはともかく、藍の主と式に対する愛情が伝わってくるね。

181 名前: 104 投稿日: 2005/11/26(土) 19:57:06 [ L8v5CX.g ]
ウヒョー
筆が進まないwwwww

182 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/26(土) 21:27:45 [ DEfx57.Q ]
お茶でも飲め。リンゴ食うか?

183 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/27(日) 11:49:52 [ zPaGCVJg ]
期待してるぜ。

184 名前: 104 投稿日: 2005/11/27(日) 16:09:44 [ dnuCa/aQ ]
伝説の二つ下の二の舞になりそうでコワスwwwww

185 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/27(日) 17:19:28 [ zPaGCVJg ]
そんなあなたに>>115

186 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/28(月) 03:37:03 [ 6S9vTiyY ]
>>185
書き上げたけど踏ん切りがつかない、じゃなくてまだ書いてないんだからそれはどうかと

187 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/28(月) 23:41:21 [ mslxOcDo ]
チ「あ、何やってんの?」
魔「ああ、お前には出来ない遊びだ」
霊「そうね、あんたには厳しいかも」
チ「バカにしないでよ! 将棋じゃない。やり方ぐらい知ってる!」
魔「基本ルールを知ってるぐらいだと弱すぎて話にならないぜ」
チ「むー、見てなさいよ! 私の強さにおののくがいいわ!」
魔「わかったわかった。私が抜けるから、霊夢とやってみな」
霊「なんで私なのよ」
魔「」
チ「ふん、どっちでもいいわ! じゃあ私からね!」
魔「おい、まだ並べてないじゃないか」

かしゃかしゃっ

チ「やった! 1枚立ったわ! あと表が2枚だから12ね! いきなり大先行!」
霊「・・・」
魔「・・・」
チ「なによ、あんたの番でしょ」
霊「えい」

かしゃっ

チ「ウソ・・・全部逆さに立ってる・・・逆さって50だっけ?100だっけ?」
霊「どっちでもいいわよ」
チ「じゃあ50として・・・全部で200・・・一週32だから・・・香車、桂馬、銀、角、飛車・・・王で1つめの角まで・・・ってほとんど終わりじゃない!」
霊「やっぱり弱いわね」
チ「うー・・・お、覚えてなさいよぉっ!」
霊「あんたも本将棋のルールを覚えてきなさいよ」
チ「うわあぁぁん」

魔「大人げないな」
霊「いいの」

188 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/29(火) 00:29:12 [ F2ymwCyU ]
懐かしい…

189 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/29(火) 01:22:39 [ Qou96X1Y ]
チルノは二歩とかしそう

190 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/29(火) 02:33:39 [ 4MAsuLYU ]
5歩ぐらいで平然と続けてそうなチルチル萌え

191 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/29(火) 02:38:02 [ 4mHy01rY ]
ニ歩を馬鹿にしてはいけない。
ニ歩で負けた棋士も居るほどだ。

192 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/11/29(火) 03:56:46 [ 3wGGXsVY ]
あーやっちゃったよ、やっちゃった

193 名前: 104 投稿日: 2005/12/02(金) 19:40:27 [ 02CaOGk6 ]
もうだめかもわからん…

194 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/03(土) 13:29:40 [ 4IZ0/Syk ]
諦めたらそこでゲームオーバーですよ

まあ根詰めすぎても上手くいかんし、
気分転換に弾幕でも浴びてきたら?

195 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/04(日) 01:43:41 [ f.lttHgA ]
ある日の永遠亭朝の朝礼

輝夜「おはようみんな!! 今日も一日元気にやりましょう!!」
てゐ「なんで姫が来るの?」


輝夜「と 言うことで、永琳が病気で倒れたわ」
てゐ「なぬー!!」


鈴仙「師匠どうなっちゃうんです? 何の病気なんです???」
輝夜(い…いけない。ただの食あたりなんて言ったら永琳の威厳が……)
輝夜「永琳の病気は……」
輝夜「て……天才病よ」
てゐ「待てよニート」


輝夜「ってことでどうにかしたわ」
永琳「バカー」



あれこれって既出?

196 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/04(日) 15:43:18 [ lU0b3Tr2 ]
「・・・・・・当時蓬莱の秘薬といわれる薬はその製造法とともに当時の八意家
当主および罪人である蓬莱山輝夜とともに姿を消した・・・・・・」
「・・・・・・八意永琳の残した書簡により当時の腐敗は一層され我が帝国は・・・・・・」

「相変わらず歴史の授業はつまらないわ」
「これが終われば実習じゃないの。私は座学の方がなんぼかマシね」
「レイセンは変なの。貴方も志願して士官学校に来たんじゃないの?」
「うちは親がうるさいのよ。全くたまらないったらありゃしないわ」
「そういえばレイセンの親御さんも軍の人だっけ?
でも木星猫が攻めてくるわけでも無し、今の軍人は給料良くて安全で良いわ」
「安全だろうが給料高かろうが乙女がフル装備で匍匐前進なんてするもんじゃないわよ」
「まあ確かにね〜。貴方は邪魔なものが無いからまだ良いけど」
「ちょっ、ちょっと!何言ってるのよ!あんただって大差ないじゃない!」

「こらそこ!静かにせんか!」
「ひっ、もう、レイセンのバカ!」
「ご、ごめんなさい〜」
「ったく。罰として走って来い!」
「「は〜い」」

「やれやれ。結局こうなるのね〜」
「まあでも教室より外の空気の方がいいわよ。・・・・・・で」
「ちょっと!何見てるのよ!」
「・・・・・・揺れてない」
「大きなお世話よ!」
「・・・・・・あれ?」
「ん、どうしたの?」
「空に・・・・・・なんだろ?」
「最近噂の未確認飛行物体かな。ほら、
地球で生き残った人たちが偵察のために飛ばしているっていう」
「レイセンは噂を間に受けすぎるのよ。地球人なんてとうの昔に絶滅しちゃってるわ」
「・・・・・・そう・・・・・・だよね」
「ほら、さっさと残り走るわよ!」
「ああ〜、置いてかないで〜」

月はまだ平和でした。彼らがやってくるまでは。

197 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/04(日) 15:55:38 [ faIJlDCg ]
>>196
なるほど、月社会側の解釈が面白いな
いずれ猫耳の木星人も幻想郷に来るのかしらん

しかし
座学→座薬とナチュラルに見えてしまった俺は……

198 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/05(月) 14:57:54 [ MeY6vrjk ]
( ・∀・)ユレテナイ!

199 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/11(日) 04:04:11 [ 6539NmxQ ]
>>196
まるで 『 はだしのげん 』 だな

200 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/14(水) 01:08:05 [ uwVOQjLg ]
みすちーでDMCネタとか書いてみたい…
が俺には無理

201 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 15:54:09 [ dsXKY5Cg ]
ほっしゅage

202 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 16:16:26 [ dsXKY5Cg ]
sageだった。orz

203 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 17:34:00 [ 8M6q9AYY ]
私は鏡が嫌いだ。

「む〜、折角いい本棚が手に入ったのに…」
「残念ですがこれ以上調度品を置く場所なんてこの部屋にはありませんよ」
「あれ?なによ咲夜、こっちにもっとスペースがあるじゃない」
「お、お嬢様!そちらはかがm」
グワシャーン!

もう一度言おう、私は鏡が嫌いだ。
特に『姿見』なんて呼び名を作った奴はJAROを通して訴えてやる。

204 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 23:01:12 [ MGPawa1o ]
吹いた。
たしかにレミリアは鏡にゃ映らんだろうな
GJ!

205 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 23:19:00 [ 8IC1BT/o ]
最初意味が分からなかったが、分かると吹いたw

そういや、服も一緒に映らなくなるんだな。
いや、実際はどうなるのかは知らんが、
映ってるように表現してあるのを見たことがない。

206 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 23:46:45 [ OJd8Whmk ]
キム・ニューマンのジュネはそれで自分の顔を覚えていないんだよな。
もちろんお約束として美少女なのだが。
同作品内のお偉方ヴァンパイアは写真も写らないから代わりに
肖像画を描かせていたりしてなかなか面白い。


……って、マテ、文が激写してるってことはレミィは鏡に映るタイプ?

207 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 23:52:13 [ sx.BdYRk ]
そもそも原作で『鏡に映らない』なんて書いてあったか?
東方の吸血鬼は一般的な吸血鬼像とイコールじゃないし。

208 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/15(木) 23:58:49 [ cfmdSlbI ]
明記されたことがないってか、鏡のある場面がないので検証すらできないってか。

209 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 00:01:00 [ 3agFLoBY ]
東洋の吸血鬼は鏡とか関係ないんじゃ?

210 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 00:17:46 [ 3agFLoBY ]
輝「えーりーん。ネットRPG飽きたー」
妹「相変わらずだらけてるな。殺す気も失せるわ」
輝「るさいわねー」
永「あら、生き甲斐を失ったのですか? まだ先は長いですよ?」
輝「何かだしてー」
永「ゲームは幾らか買い求めておきましたけど」
輝「PC相手なんてつまんないわよー」
永「対戦モノですか。じゃあCivilizationでもやりますか?」
妹「お、いいね」
輝「イヤ」
妹「何でさ」
輝「私が不死隊やケシクでガッツンガッツン攻めても、永琳もイナバも妹紅も落ちないんだもん。
  しかもその間に力を溜めちゃって。戦車でマスケット隊に突っ込んでくるなんて卑怯よ!」
永「それは姫が下手なのですよ」
妹「うんうん」
輝「もー、だからいや」
妹「じゃあ、東方花映塚なんてどうよ」
輝「いや。私出てないもん」
妹「私も出てないんだけど別に・・・」
輝「イナバは出てるし、永琳もエンディングに出るしー。出てないのうちで私だけなんだもん」
永「わかりました。じゃあコレを置いておきますから、気が向いたら遊んでください。
  ・・・うどんげ達がお茶を準備してるけど、飲んでくわよね」
妹「うん、そーする。輝夜、またなー」

輝「はー。もう、みんな冷たいんだから。大体何よコレ? うわつまんなそうね。」
ジャンケンポン! ヤッタネ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! アイコデショ! ズコ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! アイコデショ! アイコデショ! ズコ!
ジャンケンポン! ヤッタネ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! ズコ!
ジャンケンポン! アイコデショ! ズコ!
・・・

211 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 03:45:52 [ b6MYUE4Y ]
懐かしすぎるw

212 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 03:54:59 [ 7ivtfHo. ]
フィーバーが抜けとるw

213 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 08:22:30 [ 9.JyFT1A ]
初代にはフィーバーはなかったなw

214 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 10:50:01 [ DIlvNYJI ]
地味だ、地味すぎるw

215 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 16:57:25 [ p0Mbv/5k ]
神を見た気がするw 死ぬほど笑ったw

216 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 17:10:02 [ UK4UFMK. ]
>>207-209
それ言い始めたら中国もcaved!!!!もネトゲ厨てるよもスッパテンコーも否定しなきゃならなくなるんだが。
原作にそんなこと書いてないだろー、って。

217 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/16(金) 18:26:28 [ HauMWVeE ]
とりあえず
>>206
日付が写真の外に出るような恐ろしい妖怪写真にかかれば、吸血鬼幽霊背後霊何だって写せるんだよきっと。

218 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/17(土) 16:50:27 [ bl/6nya. ]
それに日傘させばおてんと様の下だって飛べるおぜうさまのことだ
鏡に映らずにカメラに写ることぐらい平然とやってのけてくれる気がする

219 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/17(土) 18:50:43 [ cOiflXuI ]
あのお嬢様は雨の日でも
カッパと傘だけで耐えられそうな雰囲気もあるな

220 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/17(土) 20:48:27 [ WCCmsXWk ]
文「新聞〜新聞〜これを読まなければ貴方に明日はないわ〜」
チ「あら、新聞屋じゃない」
文「いつもどうも。今日は大ガマとは勝負しないんですか?」
チ「力の無駄遣いはしないことに決めたのよ」
文「物は言いようですね」
チ「無駄な戦いは避ければ負けることもないし。正にあたいって最強!」
文「ところで頭の良くなる文々丸新聞はいかがですか?」
チ「あー、もらっとくわ。でもいつもこんな時間に配ってたっけ?」
文「最近朝刊だけじゃなくて夕刊も始めようと思って」
チ「回数だけ増やしてもねぇ」
文「そういうと思って夕刊はエンターテイメント路線なのです」
チ「えんたーていめんとねぇ。ちょっと見せてみなさいよ」

竹林でまたボヤ 犯人は龍と不死鳥?

チ「あー、全然ダメね、こりゃ」
文「うーん、そうですか?」
チ「エンターテイメントってものが全然わかってないわね。やっぱりこれくらいじゃないと」
文「あーっ!勝手に完成原稿いじらないで!」
チ「大丈夫。天才のあたいにかかれば購読率アップ間違い無しよ!」

数日後

け「もこー、新聞届いたぞー」
も「へぇ、こんな時間にねぇ。どれどれ」

恐怖の弾幕大死闘!巨大爆熱フェニックス対必殺五色ドラゴン!!
緊急特報!マヨヒガ奥地に人食い黒猫を追え!!
ニートか!ひきこもりか!?最後の魔境永遠亭に恐怖の蓬莱人は実在した!!

も「・・・・・・」
け「・・・・・・」
も「ちょっとあのカラス焼き鳥にしてくるわ」
け「私もつきあうぞ」

翌日
文「なんで皆して襲い掛かってくるの〜。でも折角だから皆記事のネタにしちゃうわよ!
 レッツ妖怪写真!」

〜〜文花帖ゲーム版に続く・・・・・・かもしれない〜〜

221 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/17(土) 23:05:00 [ K.QO6xd. ]
全部事実じゃないのかソレw

222 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/17(土) 23:52:24 [ rz3F.kgs ]
スポーツ新聞かタブロイド紙みたいだw

223 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/18(日) 09:44:42 [ derkd1l. ]
最後のアレは藤岡弘探検鯛だよなあ

224 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/18(日) 09:52:03 [ LzkajY4k ]
>>220
GJ。
いいセンスしてるな(笑)

225 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/18(日) 20:48:06 [ Wi0HYnJ. ]
>>220
吹いたwww

226 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/19(月) 21:45:46 [ i2cLLfQ6 ]
>>220
チルノ何気にブン屋の才能あるぞ!
あと、久々にもけもけ見た。

227 名前: 最終章 欠片 投稿日: 2005/12/20(火) 14:59:04 [ p7bd/Y0s ]
「永夜抄――あれが私のピークだった」

「そんな話を……そんな話をもっとして、霊夢。ここ二年何ともなかったんだけど――悪性の――」
「咲夜っ……安心していい。私が先に死ぬっ……! 死んでやる……!」

「勝負しなさい、霊夢――私が勝ったら貴女は生きる。貴女が勝てば、私が死ぬ……!」
「フフ……そうやって割り切って勝負に持ち込まれた方が楽ね――でも、今の私には『弾幕ごっこ(それ)』がもう良く解らんのよ――」
「くっ……だ、誰が弾幕ごっこをやると言ったの。スペルカードは使うけど、別物よ――」
「アリス……分けは勝負なしよ。分けたら最初の通り、私が死んで貴女が生きる」

「無重力の霊夢とはいえ――ここまで来たら引っ込みがつかないわよね」
「……」
「でも安心して。私が貴女の血を吸う」
「……帰りなさい、レミリア」

「妖夢、それよ。今の貴女を縛っているものの正体――」
「……え?」
「まともって、何――?」

 バンッ
「でも、もういいだろう? こうなっちゃあ流石の博麗霊夢も勝負事からは引退だっ……!
 と、なりゃあ次のステップに行こうじゃないか……!
 お前にはまだやってない事があるだろう?
 長年に渡る無頼が、博麗霊夢から失わせたっ……! 家族を……!」
「…………」
「幸いうちは広いからな、霊夢一人転がり込んで来たところで何ともないんだよ……!
 五年、十年――時間はかかるかもしれない、でもそうやって少しずつなって行こうぜ……家族に……!」
「……家族を持たない事は、自分で選んだ道よ。最期の最期でいくらか淋しい気持ちになるのは仕方がな――」
「違うっ、私が死んで欲しくないんだっ……! 私っ、私っ……! 私が霊夢を一人で死なせる事に耐えられないっ……!
 私のために生きてくれって言ってるんだっ……!
 ううっ……」
「……ありがとう、魔理沙。最期に暖かい言葉だった――」
「あ、あ、あ――」
「私には、家族はなかったけど――友は居たんだ――」

228 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/20(火) 15:02:18 [ p7bd/Y0s ]
これは福本スレに書くべきだったと書き込んでから気付いた。すまん。
霊夢の無頼ぷりってアカギと良く似ていると思ってやった。うろ覚えで書いた事を今は後悔している。

229 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/20(火) 18:54:30 [ cJRyKq96 ]
「みんな………いなくなってしまったわ」
「そうね」
「私が、少し命を惜しんだために、何人も何人もいなくなった」
「でも、命を惜しむのは生きるものの性よ」
「この広い屋敷に、残ったのはもう私と、貴女と、桜だけだわ。お父様もお母様もみんな、死んだわ」
「人は死ぬものよ」
「でも………いえ、そうね。その時期が少し変わっただけ。けれど、喪わせたものは償うべきだわ」
「貴女も死ぬの?もうここには誰もいない。死ぬ人もいないというのに」
「命は消えても、咎は残るのよ。私は、これ以上後悔を重ねたくはない」
「償いとは生きる事、と物の本にはあったけれど」
「私にとって誰かに会うという事は、即ち殺すことよ。ならば、誰かを不幸にする前に、この悪夢を絶つ」
「けして、極楽へ行く事はないとしても?」
「私を慕う人も、みな死んだ。きっと川を渡ることも出来ない。でもそれが私の定めなら」
「――――寂しくなるわね」
「………そうね。好きだった相手を遺して逝くのは、辛いわね」
「遺されるのと、どちらが辛いのかしら?」
「私は、とても辛かった。だから同じ思いはさせたくはなかったけれど」
「でも、貴女も死ぬのね。その力のために」
「ええ。私も、結局はこの力のために死ぬ。………貴女は死ななかったわね」
「私にとっては生も死も、線のこちらとあちらに過ぎないもの。いつか、滅びる日が来るまでは」
「嬉しかった。ずっと、一緒にいてくれて。嬉しかった。誰もいなくなっても、隣にいてくれて」
「私も、嫌いじゃなかったわ。貴女といる時間は」
「でも、その時間もここでおしまい。また惜しんで後悔する前に、終わらせないと」
「残念。その気も無くなったかと思ったのに」
「少しだけ、ね。………ねえ、貴女はどれくらい生きるのかしら?」
「さあ………考えた事もないわ。明日か、昨日か。永遠も須臾も、等しく意味が無い」
「いつか、そう、いつか。どれだけ掛かるかわからないほどの明日」
「眠くなるほどの、いつか?」
「そう。いつか、また私に会うことがあったら。その時は仲良くして貰えるかしら?」
「そうね。貴女、寂しがり屋だものね。でも、わかるかしら」
「わかるわ。きっと。だって――――」
「だって?」

230 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/20(火) 18:56:15 [ cJRyKq96 ]
「だって?」
「――――いえ、いいわ。悔しいから、言わない」
「あら、気になるじゃない」
「秘密よ。次に、会う時に。教えてあげる」
「そう。次に会う時に。………約束よ」
「約束ね。心配なら指切りするかしら?」
「貴女うっかりしてるから、忘れるかもしれないし。いいわよ」
「じゃあ、小指を」

 ゆーびきーりげーんまーん
 うーそつーいたーらはーりせーんぼーんのーます
 ゆーび………

「あら、切らないの?」
「貴女こそ」
「――――――」
 あはははっ


「約束もしたし、今日はそろそろお別れね」
「ええ。帰りが遅くなると寂しがる子がいるし」
「あら、大変ね。早く帰ってあげて。待っている子の為に」
「そうするわ。………それじゃあ、元気でね」
「元気で。ありがとう。今まで楽しかったわ、紫」
「どういたしまして。私も楽しかったわ、幽々子」

 ばいばい

231 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/21(水) 00:09:28 [ 2c0tQRZk ]
 にんっしんっ…

232 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/21(水) 00:36:02 [ zwR9fjEU ]
 それがあの娘の最期の言葉だった。

233 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/21(水) 18:24:24 [ wkohN9Hc ]
魔理沙→霊夢
「おーっす」
「………わざわざ食事時を狙ってくるんじゃないわよ」
「そう言うなって。ほら、土産」
「きのこ?また変なのじゃないでしょうね」
「いや、生でも美味い一級品だ。とっておきだぜ」
「そ。まあ貰っておくかな。でもちょっと多いわよ」
「気持ちだ。実は採れすぎて邪魔だっただけだが」
「そんなことだろうと思った」

霊夢→慧音
「む、何しに来た」
「………人間が買出しに来ちゃ悪いっての?」
「いや、すまない。いつぞやの事もあって気が立っていた」
「全く。で、これ」
「ん?突然どうした」
「とても食べ切れそうに無いんで貰って。気にしないで、どうせ貰い物だし」
「それではありがたく貰っておこう。煎餅でも齧っていくか?」
「ありがと」

慧音→妹紅
「おーい、妹紅」
「あ、慧音。どうかした?」
「差し入れだ。どうせまた碌なものを喰っていないだろう」
「助かる。って、豪勢だね。炊き込みご飯なんてどうしたのさ」
「いや、美味しそうなきのこが手に入ったんでな。他の山菜と合わせてみた」
「ありがと。折角だし一緒に食べてく?」
「そういうと思って食事は取ってない」
「話せるね」

妹紅→輝夜
「懲りずにまた来たの?次に痛い目に会うのはお前だよ」
「いつも血塗れでひぃひぃ言ってるのに余裕なのね。いつまで持つかしら」
「生憎、いつでも思い通りになると思わないことね。………っと、その前に」
「あら、美味しそうな鳥ね。どうしたの」
「ちょっと張り切りすぎて余計に落ちた。悪いけど貰ってってくれる?」
「ちょうどいいわ。うちは兎は山といるけど肉はなかなか食べられなくて」
「交渉成立。じゃ、覚悟はいいか?」
「それはこっちの台詞よ。死になさい!」

234 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/21(水) 18:25:48 [ wkohN9Hc ]
輝夜→てゐ
「あれ、姫様またやってたの?懲りないね」
「時間だけは山ほどあるもの。出かけるの?」
「ちょっと遊びに。れーせんには内緒ね」
「いいけど。そうそう、これ食べる?」
「焼き鳥?屋台でも見つけたの?」
「ちょっと鳥が焼けすぎて。勿体無いから食べてたんだけど、もう飽きちゃった」
「ありがとー。じゃ、行ってくるね」
「はいはい。皮剥がれない様にね」

てゐ→文
「あ、幸運の兎さん。丁度いい、外への道を教えて頂けませんか?」
「あれ、いつぞやの。また迷ったの?」
「寝不足がたたって道を間違えたようです。ああ、ネタが待っているのに」
「健康には気をつけないと。ニンジン食べる?」
「………なんかあるんですか?」
「駄目だよ、人を疑ってばかりじゃ。ただのニンジンだって」
「うーん、貰っておきましょうか。眠気が覚めますかね」
「美味しい物は目を覚ますくらいしてくれるって。それで、出口はあっち」
「ありがとうございます。今度またそちらに伺いますので、宜しく」
「じゃーね。………お腹が満たされると眠くなるものよね。あはは」

文→紫
「ね、眠い………」
「居眠り飛行で天狗がまさかの転落事故。明日の一面は決まりね」
「わ、驚かさないで下さいよ」
「美味しそうな香りがしたから。腰の瓢箪かしら?」
「眠気覚ましに秘蔵の御酒を取ってきたんですけど。あげませんよ?」
「残念、ご馳走様。次からは穴の開いてない瓢箪を使う事ね」
「わあ酷い!穴なんてありませんよ、もう!」
「うふふ、ごめんなさい。お詫びにこれをあげましょう」
「………薬かなんかですか?」
「眠気覚ましの一種らしいわ。ふりすく、とか言ったかしら」
「この際なんでもいいですけど。って、外の品ですか?」
「さあ。真偽を見極めるのも記者の仕事よね。それじゃ、そろそろお暇」
「本当に好き勝手して迷惑ですね!もう。………って、か、辛い〜」

235 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/21(水) 18:28:24 [ wkohN9Hc ]
紫→咲夜
「ちょいとそこのメイドさん。ケーキお一つ下さいな」
「今ならナイフがセットでお得ですよ。で、突然何を言ってるんですか」
「デザートが欲しい気分だったのよ。洋菓子はここが一番手頃ですし」
「勝手に屋敷を喫茶店にしないで下さい」
「只とは言いません。ほら、出てきました」
「………稲荷寿司、ですか」
「油揚げが余ってたし、藍にちょっと作ろうと思ったら思ったより多くて。お裾分け」
「人の家を便利使いは禁止。………まあでも、悪くは無いか。毒入りでよかったかしら?」
「ええ。有難う」

咲夜→美鈴
「あ、咲夜さん!」
「お疲れ様。ほら、差し入れ」
「わあ、有難うございます。あ、肉まんじゃないですか。作ってみたんですか?」
「ええ。前貴女に教わったとおり作ったつもりだったんだけど、ちょっと違う気もするのよね………」
「いえ、美味しいですよ。咲夜さん、本当に料理も上手ですねー」
「時間がいじれるならこれくらいはそんな難しくもないわよ」
「まあまあ。そろそろ私も休憩の時間ですし、折角ですし他の点心も挑戦してみません?」
「悪くないわね。貴女の中国茶もまた飲みたいし」
「決まりですね。じゃあ、後で厨房で」

美鈴→魔理沙
「お、門番。仕事はいいのか?」
「あんたはもう止めなくていいってさ。いちいち全部吹っ飛ばすから、暴れさせると片づけが面倒なのよ」
「顔パスか。有名人は照れるね」
「悪い方に有名だって自覚しなって。あ、これ、味見してもらえる?」
「お?接待まで付くのか?」
「茶化さない。咲夜さんと新しい点心作りに挑戦してたんだけど、他の人にも味見して欲しくて」
「メイドなら一杯いるだろ?それとも上司で独り占めか」
「人間と味覚が違うのも多くて………。それに遠慮して評価も甘くなりそうだし」
「そういえば人間じゃなかったっけな。それとも普通の人間だったっけ?」
「普通よ、あんたよりはね。とにかく、適当に紅白とでもお茶して今度感想聞かせて」
「はいよ。とりあえず殴り込みしてからな」
「門番の前でそういうこと言わない!」

魔理沙→霊夢
「という事があってな。これがその土産。暖めると美味いらしい」
「………うーん」
「どうした?昨日の晩御飯でも思い出せなくなったような顔して」
「いや、何かが回ってる絵が浮かんだんだけど、気のせいかしらね」
「気のせいって事にしておけ。ほら、冷めるぞ」
「熱いんだから投げない!もう、頂きます」
「頂くぜ」

236 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/21(水) 22:47:33 [ zVFr4jFs ]
たのしい。いいなぁこれ

237 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/23(金) 00:27:11 [ V3XAIyf6 ]
昨日ふと思いついたネタ。

魔「なあ、明日神社を借りるぜ。」
霊「何よ急に。また宴会?」
魔「ああ、明日は祭りだからな。」
霊「祭りって何よ?」
魔「祭りは祭りだぜ。南瓜を食べて柚子湯に入るんだ。」
霊「冬至は昨日よ。南瓜も食べたし、柚子湯にも入ったわ。」
魔「そうか、冬至は昨日だったか。まあ日付なんてどうでもいいか。」
霊「よくない。私は明日どうするのよ。また南瓜食べろっての?」
魔「それなら心配いらないぜ。南瓜の代わりにケーキにするつもりだからな。」
霊「何でケーキなのよ。」
魔「七面鳥もあるぜ。」
霊「だから何で……。ねぇ魔理沙それってク」
魔「冬至の祭りだぜ。」
霊「明らかに違うでしょう。」
魔「知ってるか? 靴下を飾っておくと髭の生えた爺さんがプレゼントを入れてくれるんだぜ。」
霊「やっぱりクリスマスじゃない。」
魔「はっはっは。何言ってるんだ。神社で舶来の神を祝うわけないだろう。
  冬至の祭りに決まってるじゃないか。」
霊「まあ、何でもいいけど。後かたづけはちゃんとしてよね。」
魔「ああ、まかせろ。」

魔理沙はそう言って、境内の横の木に飾り付けを始めた。
木の頂上で巨大な星がこれでもかと自己主張していた。

238 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/23(金) 09:02:31 [ indjVop. ]
> 柚子湯にも入ったわ
まずここを読んだ

239 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 01:50:53 [ aawks0Zo ]

「知らないうちに随分と暖かくなったわね…もうすぐかしら」
「レティ、何してるのー?早く行こうよー」
「はいはい、今行くわよ」


******


ある朝目覚めると、体が太ましくなっていた。
とりあえず外に出てみた。

自分の体に起こった異変に気付いた者達はすぐに、他の者にも同様の変化が
起こっていることに気づく。
すなわち、その日を境に、幻想郷の住人達は一人残らず太ましくなってしまったのである。

楽園の素敵で太ましい巫女。
普通に太ましい黒魔術少女。
七色の太ましい人形使い。
華胥の太ましい亡霊。
半分幻の太ましい庭師。
永遠に太ましい幼き月。
完全で瀟洒で太ましい従者。
華人太娘。
動かない太図書館。
太悪魔。
太ましい悪魔の太ましい妹。
地上の太ましい兎。
狂気の月の太ましい兎。
月の太ましい頭脳。
永遠と須臾の太ましい人。
蓬莱の太の形。
知識と歴史と太ましさの半獣。
太ましいすきま妖怪の太ましい式。
凶兆の太猫。
騒霊ヴァイオリニフト。
騒霊フトランペッター。
騒霊キーボーディフト。
宵闇の太ましい妖怪。
湖上の太ましい氷精。
闇に蠢く光の太ましい蟲。
太雀の怪。
太妖精。
太まる夢、幻、そして百鬼夜行。
山田太郎。
太ましい三途の水先案内人。
太ましいフラワーマスター。
太ましい幻想ブン屋。
コンパロコンパロ毒よ太まれ。
太ましいなw。
その他、色々太ましい。

誰もが思った、「これはスキマ妖怪の仕業に違いない」と。
果たして、その予想は当たっていた。

今ではスキマ妖怪改め、太すぎてスキマに収まらない妖怪が、寝ぼけて「ある妖怪とその他全員
の境界」を弄ってしまったのである。

とりあえず自分達の体型を元に戻させようと皆がマヨヒガに集まったとき、何かが空から降りてきた。

それは太ましい赤青の弾幕を撒き散らしながら、春の訪れを告げる太ましい妖精であった。








そしてだれもいなくなった。

240 名前: ↑書いた者 投稿日: 2005/12/24(土) 01:56:15 [ aawks0Zo ]
初投稿です。なんだこのオチは?と思われる方も多いでしょうが…
タイトルは「黒幕がいっぱい」とでもつけときますか。

241 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 10:45:14 [ R5f/mciU ]
>>240
一つだけ普通のがいるよ……すっげワラタwGJ!

242 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 11:21:41 [ c6b2BdhE ]
山田太郎と太ましいなwワラタw

243 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 13:38:04 [ zh0rsKII ]
太くなってたらカスリも出来ないだろうなぁw

244 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 16:04:06 [ g9Vtlp1U ]
すべてがデブになる、というか京極の「どすこい」思い出した

245 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 19:04:01 [ LfAtx/So ]
霊「今日はクリスマスね。ちょっと来てみたわ」
紫「ええ、どこからどう見てもクリスマスね」

魔「今日はクリスマスだからな。来たぜ」
ア「・・・何か間違ってない?」

咲「クリスマスですし仕方ないですわね」
レ「別に私はどっちでもいいんだけど」

幽「クリスマス〜クリスマス〜。じゅるり」
妖「いつもと代わり映えないじゃないですか」

霊「鍋にしない?」
魔「面倒だからそのまま焼くぜ」
咲「先に血抜きするわ。お嬢様はそっち召し上がるでしょうし」
幽「ごちそうさま〜。妖夢〜、おかわり〜♪」
一同「早ッ!」

ガバッ
み「はぁはぁ・・・・・・ゆ、夢?よかった・・・・・・」

コンコン

み「!!?」

246 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 19:57:55 [ 6D8ZUM2k ]
今夜はみすちー大人気の日だな

247 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/24(土) 23:23:42 [ aawks0Zo ]
>>245怖いよ…みすちーどうかご無事で

248 名前: SSというよりネタ 投稿日: 2005/12/25(日) 00:19:44 [ wahykkSQ ]
「まだやるのか?もう勝負あっただろう?」
血だまりに沈む少女に冷たく言い放つ。
「あなたは、犯罪者なのね。」
「!?」
驚いた。会話ができる状態とも思えなかったのに。しかも、これは……。
「何かから逃げる者は罪を犯した者。」
「……。」
声が出ない。
「身を隠そうとする者は罪を認めた者。」
「何が言いたい
声が震える。
「そして、罪を認めた犯罪者は言い訳を始めるわ。」
「うるさい。」
悲鳴を上げる。
勝利したはずの少女に、血祭りにあげたはずの少女に、そしてまるで全てを見透かすような少女に、ただ恐怖していた。

249 名前: 名台詞・シーンスレの方に書くべきだったかな 投稿日: 2005/12/28(水) 19:35:43 [ sbK4jPak ]
「見ろよアリス! 宇宙の花火だ! 偽りの月の最後だぜ!」

「しかし……どうやら私達も最後みたいだ」
「え?」
「魔力がもうあまり無いのさ。重力からの脱出にえらく食っちまってね!
 すまんなアリス、せっかく助けに来たのにな」
「魔理沙! こ この手を放してっ! 放してちょうだいっ!
 あなた一人なら助かるかもしれないじゃない!」
「そうはいくかよアリス。私達は約束したじゃないか……
 死ぬ時はいっしょに……と」
「だ 駄目よ、駄目よお! 魔理沙、無駄死にしては…」
「おっと、もう遅い。大気圏突入!
 アリス! お前はどこにおちたい?」
「…………」


「あっ ほら……あれ! 流れ星だ!」


「……綺麗だな!」
「うん」
「橙は何を祈ったんだ?」
「えへへ、龍を使役できますようにって」
「ははは、いつかできるようになるさ」
「藍様は……?」
「私? 私はな、幻想郷が変わらぬように……。
 妖怪と人間がいつまでも共存できるようにって……祈ったんだ」

250 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/28(水) 20:44:03 [ z1Rde/Tg ]
>>249
次回から全編予告みたいな話が2週続くんですね。

しかし、アレはDVDで生存シーンが追加されたりしてないのか。・゚・(ノД`)・゚・。
初代フロントミッションのジェノスとかDeviceReignのJ.Bみたいにさぁ。

251 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/28(水) 21:52:24 [ T6St3.8M ]
>>249
くっ、元ネタなんだっけ?
すっごい見覚えあるのに出てこない……。

252 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/28(水) 22:35:32 [ STSWXZtU ]
サイボーグ009だべ

253 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/28(水) 22:47:41 [ D7IYs2kY ]
>>250
原作ではその後001に助けられたってなって、20年近く
書かれ続けたんだけどね。

ジェノスは初代ではなくガンハザードじゃないか?
PS版ファーストやってないんで、それについては分からないが。

254 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/28(水) 22:58:12 [ z1Rde/Tg ]
うん、ガンハザードだったorz
平成009は張々湖飯店繁盛記が一番好きな話だな。

255 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/29(木) 13:55:26 [ 0xsvqEV. ]
ちょっとまちたまえ!
GS美神の月の話のオチしか出てこなかった俺はアホなのか?

いやなんかびみょんに違うな?とかおもってたけどさ

256 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/29(木) 14:27:48 [ 7jSG9xWw ]
>>255
いやいやよーむ。
アレは流れからいって明らかにパロディだろ。
俺もさっきまで元ネタ知らなかったが。

257 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/29(木) 20:17:56 [ HejHt9Ls ]
この話がかかれたのは40年前だもんね。俺はもうすぐ25歳なんだが、
もし実家にサイボーグ009の本が無かったら知らなかったかも。

原版と邦訳版で、009とどちらが先なのかは変わってくるっぽいけど
『人間が大気圏突入→地上で「見て、流れ星」』って流れは、
レイ・ブラッドベリの万華鏡で使われてたみたい。

258 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2005/12/29(木) 23:14:12 [ vwC.GVtw ]
この場合、むしろキィワードは「どこに落ちたい?」だと思う

259 名前: 川を渡れない子供達について 投稿日: 2005/12/31(土) 21:38:25 [ .P9H8EDQ ]
「あら巫女」
「やあ鬼」
「三途の川のほとりになんのよう?」
「またぞろ異変が起こったみたいだから見に来たのよ。
 で、ここに山があったと思うんだけど」
「捨てたよ?」
「なんで!?」
「ミッシングクリムゾンパワー」
「理由を言えって言ってるのよ!」
「バイトなんだけど」
「山捨てるってどんなバイトよ……」
「いやあれ。ほら川渡れない位ちいさいのが、賽の河原で石積んで」
「ひとつ積んでは父のため?」
「ふたつ積んでは母のため。でもここ鬼がいないじゃない?」
「みっつ積めちゃうわけだ」
「うん。で積みすぎて天に届きそうになった所で映姫が気がついて」
「もうちょっと早く気付きなさいよ」
「なんか成仏飛び越えてあらかた解脱しちゃったみたいで、
 とりあえず急いで崩しに来てみたんだけど」
「残りどうしたの」
「石積むの邪魔したらさ……」
「したら?」
「なつかれて」
「背中のはそれか」
「石積みおいといて遊ぼうっていわれて」
「ああ、役目は果たしてるのか」
「………どうしよう。怒られるよねこれ」
「途方にくれられても」

260 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/01(日) 04:31:48 [ /j2U30aQ ]
>>259
いい感じにファンタジー!
こういうの好きだあ。

261 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/01(日) 06:15:55 [ 8Fa/yJrM ]
チ「あけおめー」
ル「ことよろー」
霊「あら、何しに来たのよ」
チ「何惚けてるのよ! 初詣に決まってるじゃない」
ル「ねー」
霊「妖精や妖怪が神様にお祈りする時代なのか」
チ「何ぶつぶつ言ってるのよー」
霊「あ、いや。お賽銭箱が其処にあるから」
ル「そーなのかー」
チ「妖精や妖怪が人間のお金なんて持ってくると思う?」
霊「思ってなかった。適当に拝んで、御利益期待しないで帰ってね」
チ「うわ、冷た。氷精もびっくりね」
ル「せっかく御神酒を持ってきたのにねー」
チ「御供物もね」
霊「あら、何を持ってきたのよ」
ル「地酒ー」
チ「新巻鮭よ」
霊「あら。今年もいい年でありますよう、お祓いしてあげるわね。ふふ♪」
チ「態度変わったよ」
ル「うん」
霊「はい、お供え物はお台所にね」
チ「神前じゃないの?」
霊「あ、あー。そうね、まずは神前にね。あはは」
ル「いきなり今日の晩ご飯になりそうね」
チ「本当にね」
霊「はいじゃー、こっちきてー。じゃあ厄を祓って今年もいい年でありますように」

霊「はい、オッケーよ」
チ「じゃあ帰ろっと」
ル「またねー」

霊「さて、じゃあ早速シャケをつまみにいっぱいやりましょ。ふんふん♪」

262 名前: 美鈴と年賀状 投稿日: 2006/01/01(日) 09:03:56 [ 4/W4O.UY ]
 つい先日小耳に挟んだのだが
 人間は元旦に『ねんがじょう』というものを交換するらしい。
 その相手と関われたことを、年の節目に形にして表すものだという。
 人間の習慣に従ういわれもないのだが、別に逆らういわれもないので
とりあえず書いてみることにする。
 一応人間であるところの人もいることだし。
 でも色々と踏み越えてるよなあなどと考えながら筆を走らせて。
「微妙に寂しいわね」
 手のひら大の紙に『今年も宜しくお願いします』と書いてみたのだが
スペースが余っているし、感謝をあらわすにしてはそっけなさ過ぎる。
「……似顔絵でも描いてみるか」
 その人との関わりを感謝するのなら、その人自身を描くのが一番いいのではないかと思う。
 絵筆を取る。こういうのは割りと得意なのだ。
「まずは……咲夜さんかな」














「誰が犬よ!!」
「ミギャー!?」

263 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/02(月) 06:57:03 [ .i3tYHJE ]
魔「よお、香霖」
霊「あけましておめでとう、霖之助さん」
霖「ああ、おめでとう」
魔「・・・(ニコニコ)」
霊「・・・(ニコニコ)」
霖「どうしたんだい」
魔「なあ、香霖。この店にもポチ袋ってあるよな」
霖「ん、ああ。5枚入りで198円だよ」
霊「あの、そうじゃないわよ」
魔「それは香霖が使ってほしいんだが」
霖「ん、なんで僕が」
魔「・・・(ニコニコ)」
霊「・・・(ニコニコ)」
霖「わかったわかった。君らのツケを1000円ずつ引いといてあげるよ」
魔「えー、そういうのは無しだぜ」
霊「そうそう、伝統儀式は大切に守っていくべきよ」
霖「はあ・・・君らの図々しさには感心するよ」
魔「いや、それほどでもないぜ」
霊「そうよねー」
霖「ちょっと待ってなさい」
霊「その代わりっていうのも変だけど、二人でおせちとお雑煮を作ってきたからみんなで食べましょ」
魔「あ、私が餅を焼くから、霊夢は汁と徳利を温めておいてくれ」
霊「了解よ。霖之助さん、楽しみにしててね」
魔「たっぷり弾んでくれよー」
霖「はあ、しょうがないな。はい、どうぞ」
霊「ありがとう。結構入ってるわね。ひーふーみーよー・・・7000円ね」
魔「ん、私は6800円だったぜ。微妙な差がついてるな」
霖「ああ、センチ×100円換算だよ」
霊「人のサイズを勝手に見積もらないで夢想封印!」
魔「だいたいなんで正解を知ってるんだマスタースパーク!」
霖「うごぁ!」


霊「暖まったわよ。お餅入れられる?」
魔「おう、椀の準備もできてるぜ」
霊「早速食べましょ」
魔「どうだ、香霖。旨いだろ」
霖「ちょっと血の味がする」
霊「それは霖之助さんが悪い」

264 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/02(月) 07:18:09 [ K2/2q3eM ]
それは骨格の差でしかなく二人ともまったいr(夢想マスタースパーク

265 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/02(月) 18:50:15 [ 1hYZihjg ]
>魔「だいたいなんで正解を知ってるんだマスタースパーク!」

721!?

266 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/04(水) 01:26:22 [ M60/yfWI ]
美「ん? 霧に紛れたこの気配・・・あの妖精ね」
チ「うりゃあー!」
美「てい」
チ「ひょわあっ! ・・・・あいたたたた」
美「何やってんだか」
チ「くそー! 奇襲したのに!」
美「無理ね、そんなんじゃ。気配丸出し、ついでに冷気もだだもれ。よほど鈍くなきゃ接近に気づくわよ」
チ「気配も冷気も両方抑えるのは難しいんだからね
美「それが出来てこそ一流よ。あんたはまだ三流」
チ「うー! どうすればいいのよ! サクサクッと教えなさい!」
美「頼む態度じゃないわね」
チ「あ、あんたも知らないんだ。それじゃあ教えるなんて無理よねー」
美「子供っぽい挑発をしないの。何事も積み重ね、一朝一夕じゃ出来ないのよ」
チ「うーん、でも今すぐ強くなりたい!」
美「はぁ、最近の子ったら・・・。いいわ、対症療法ぐらいなら教えてあげる」
チ「対症療法?」
美「あんたの冷気にも気配にも、方向性があるわ。だから、どっちから来るかばれるのよ」
チ「ふんふん」
美「だから、あんたの冷気が隠れるぐらいにあたり一帯を冷やすの。気づかれないようゆっくりと。茹でガエルの原理ね」
チ「なるほど」
美「気配にしても同じ。相手の注目が散るようにすればいい。簡単なところでは、あちこちで音をたてるとか、ね」
チ「そっかー」
美「ま、一流相手だとバレるだろうけど、二流相手ぐらいならなんとかなるんじゃない?」
チ「よし、やってみる!」
美「あー、私に通用するとは思わないでね。こう見えても氣の達人なんだから」
チ「任せなさいって」
美「何を任せるんだか」

フ「ふえええぇぇぇん」
咲「フラン様!? どうしたのです、びしょぬれで! 大丈夫ですか?」
フ「グス、なんとか」
咲「いったい何があったのですか?」
フ「氷の妖精がいきなり氷柱をぶつけてきたのよ! 気づけなくて湖にたたき落とされちゃった」
咲「まあ」
美「ぶふふぅぅぅぅぅっ!?」
フ「おかえしにこんがり焼いてやったけどね」
美「・・・あのバカ」
咲「あら、美鈴? 何か?」
美「いえいえ、なんでもありませんよぉ〜、あはは」
フ「そういえば、美鈴。あの妖精がいまわの際に『全然だめじゃないのよー! あの門番ー!』って言ってたけど」
美「いえいえいえそんなそんな! 私は奇襲の技術は教えましたが、フラン様を狙えとは言ってませんよ!」
フ「でも間接的にあんたが悪いのね」
美「間接ってそんな無茶な! さ、咲夜さーん!」
咲「間接的にあなたが悪そうな気がしないでもないわね。気の毒だけど」
美「そ、そんなー」
フ「さ、地下室にいきましょ? 美鈴」
美「いやあぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・」

267 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/05(木) 01:55:29 [ 8mawJjSk ]
>>266
ウサ晴らしに焼かれる美鈴に皆で祈ろう。

268 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/05(木) 16:53:50 [ tY3zJE82 ]
結果的に美鈴への復讐に成功している
チルノの戦略的勝利だ

>>262
ストレートにワロタ

269 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/06(金) 02:23:55 [ LHoAs0KQ ]
霊「ん?」
魔「どうしたんだ?」
霊「誰かの声が聞こえたような」
魔「そうか? 空には誰も見えないから下の森か?」
霊「多分。ほっとくのもあれだし、見てみましょうか」
魔「そうだな」
?「たすけて〜」
霊「ほら」
魔「確かにな」
文「あ、霊夢さんに魔理沙さん。助けてください〜」
ミ「たすけて〜」
魔「烏と雀がなにやってるんだ」
文「酷いんです! 誰かが罠をしかけたんですよ!」
霊「罠ってこの網のこと? そんなのに引っかからないでよ」
ミ「この網、蹴っても手応えが無くて、飛び立てないのよ〜」
文「鳥類の天敵カスミ網です。申し訳ないですが、引き離してもらえませんか」
霊「はいはい」
魔「よっ・・と」
ミ「助かった〜」
文「まったくもう! これは記事にしないといけません!」
魔「ん? 天狗と夜雀、カスミ網にかかってあわや悶死 とかか? 自虐的だな」
文「違います! こんな鳥類を一網打尽にするような狩猟は認められません! 批判しないと!」
ミ「そうだそうだ!」
霊「何でもいいけど、妖怪が小鳥用の罠に引っかからないでよね」
魔「まったくだ」

霊「で、なにやってるの?」
ミ「うきゅ〜」
文「うう・・・痛いです」
魔「鼻血を出していい格好だな」
文「誰ですか! こんなところにガラス張りの建築物を! 危ないじゃないですか!」
魔「一応このあたりの土地は人間の領分だぜ」
文「空は誰の物でもありません! 鳥は安全に飛行する権利があります!」
ミ「そうだそうだ!」
文「まったくもう!」
霊「前ぐらい注意して飛びなさいよ」

霊「おえっ!? 何よこのグロテスクな物体!?」
魔「血か? 肉片か!?」
文?「キョダイナ ヒコウブッタイニ スイコマレテ・・・」
ミ?「ホロホロティアー」
霊「あー、バードストライクね」
魔「よく生きてられるな」
文?「ユルセマセン・・・」
ミ?「ソーダソーダ」
霊「もうあんたら、飛ぶのやめなさい・・・」

270 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/06(金) 05:09:16 [ OqjRgzdY ]
>>269
ちょwwwwwwwwwバードストライクてwwwwwwwwwwwwww
コミカルに展開してるが二人ともシャレならん状況じゃねえか!w

271 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/06(金) 14:28:22 [ DYCkF6ro ]
>>269
最近は高高度で兎がぶつかるバードストライクもあるようで
因幡達も注意した方が良いかと

272 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/06(金) 20:47:05 [ TSxCLZXw ]
最近の若い人はカスミ網なんて知ってるのか?w

273 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/06(金) 23:14:03 [ YKp/d7Yo ]
肉片でしゃべるとはケニーよりタフだな!

274 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/07(土) 11:25:21 [ 06AZFVO6 ]
「朝刊でーす。って何私を見てるんですか?」
「いや、確か君は文くんだったか、新聞大会勝ちたいのかなと思ってね」
「そりゃあもう。秘策でもあるんですか」
「もちろん、閲覧者を楽しませるためにはこの幻想郷ならではというものを写真に取るといい」
「え?そんなものあるんですか?」
「もちろんだ、それはね「少女」達だよ。」
「えっと、それはただあなたが少女趣味・・・・」
「少し黙りたまえ、まじめな話をしているのに人をロリコン呼ばわりとは、
君みたいな上辺しか見ず想像させない記事をかく存在がいるから幻想郷では新聞がはやらないのさ」
「・・・・そ、そうだったのですか、確かに失礼でした、いきなりロリコンだなんて」
「ああ気にしなくてもいいよ。ただね、写真を撮るときは必ず下方からってなぜ逃げようとする」
「いやあなた変態さんでしょう、少女の下着写真で撮らせるなんて何考えてるんですか
取ってるこっちが恥ずかしいんですよ」
「君は馬鹿かね?相変わらず上辺しか見ようとしない・・・嘆かわしいね」
「え、だって」
「君は下着を取るために写真機を持ち歩いているのかね?」
「だってあなたの言う角度からだとどうしても下着が・・・」
「・・・それは偶然だよ、ぐ、う、ぜ、ん、いいかね、僕が研究したこの論文を読むといい
少女を最も可憐で美しく見るための考察が・・・」
「へ、変態・・・」
「はぁ、学問に不純なものなどない、いいかね、記事になる事実、研究成果はそれ以上の意味は持たない
低俗で破廉恥であると意味を持たせるのは君の記事を書く力だ
そうだな、たとえばそこの・・・おさない女の子は下着丸出しで寝ているが下品かね」
「はぁ確かにどちらかと言えば微笑ましい気が」
「つまりそういうことだ。君がきちんとした記事を書くなら何も恥じる必要はない、そうだろう」
「そ、その通りです。おみそれしました。」
「それにだ、下着は見せる必要はないだろう、見えそうで見えない角度にすればいい」
「はっ、確かに、下からといっても見えない角度もありますね」
「具体的には・・・・」
「な、なるほど」


「・・・というようなやり取りが10年ほど前にあってね。彼女の方針転換した第一号の一面は魔理沙が飾っている
そういうわけさ、」

「何がそういうわけなんだ?]
「だからこの新聞は下劣なものではなく・・・ま、魔理沙、八卦炉に魔力を込めるとあぶな」

275 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/08(日) 01:55:34 [ Som7x7D6 ]
>>269
子分なのか自分で考える事を放棄しているのかそうだそうだしか言わないミスティアに萌えた。
えーとセメダインはどこにあったか
>>274
流石コーリンと読み進めやっぱりコーリンと落ちるw 文を言い包めるコーリンなんかよしw

276 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/08(日) 06:42:56 [ sZzpNG0Y ]
霊「こんにちは、霖之助さん」
魔「よっ、香霖」
霖「いらっしゃい」
霊「あら? 何よこれ。セーターにマフラーに耳当てに黒いタイツ? 今は真夏よ」
霖「ああ、ちょっと依頼で作ったんだ」
魔「誰がこんなものを」
霖「お客さんの情報は無闇に漏らせないよ」
魔「うーん、サイズは子供・・・デザインからして女の子だな」
霊「霊糸の類が使われてるみたいね。ということは人間や妖怪じゃなくて、霊かそれに類する人ね」
霖「まあ、だいたい当たりだな」
チ「こんちはーっ。霖之助ー、頼んでたモノできてる?」
霊「あら、場違いなやつが来たわ」
魔「妖精が何のようなんだ?」
霖「できてるよ。そこ」
チ「わ、可愛い! うんうん、これなら私の可愛さにより磨きがかかるってもんね!」
霊「これ、あんたが頼んだの?」
チ「そーよ。いいでしょ」
魔「夏の盛りにこんなもん・・・元からおかしい頭が、さらにやられたのか?」
チ「何よ。厚着が暑いってのは人間だからでしょ」
霊「それはそうね。あんたが着込めばむしろ冷気が保温されるわ」
チ「そ。というわけで魔法使いの頭がパーデンネンなのが証明されたわけねー」
魔「うぐっ・・・」
チ「あ、霖之助、代金これでいい?」
霖「えーと、1、2、3、4万円ちょうどだね。ありがとうございました」
霊「ちょっと待ちなさい! あんた、どんな悪さしてそんな大金集めたのよ!」
チ「ちゃんと真っ当に働いたわよ、人里で氷売って」
魔「あー、それは売れるな。同じ季節商売でも全然はやらない神社もあるけどな」
霊「うるさい」
チ「じゃ、早速帰って着よっと。じゃあねー」

魔「はぁー、驚きだぜ」
霖「まったく、君らより妖精のがよほどまともな客なんだからね」
二人『ほっとけ!』

277 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/08(日) 15:58:26 [ qQHLdCn. ]
>276
パーデンネンて、おまえ・・・

278 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/08(日) 19:26:40 [ 3slnUgCo ]
>>269
一体どのくらいの高度を飛んだんだ?
旅客機って、最大で17000feetくらいの高度飛んでるはずなんだが。

279 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/08(日) 19:32:05 [ qVtILT8w ]
妖怪さまですから

280 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/08(日) 19:35:14 [ P7RBzXHo ]
>>278
いやいや、離陸直後とか、着陸直前とかいう場合も。

281 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 00:39:34 [ 7WW95onY ]
>>279
衾とか旅客機を襲う妖怪もいるもんな

282 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 02:39:53 [ tzP0SAo2 ]
>>276
ちょっ、ちょっと待って! 黒いタイツだとぉ!?

283 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 11:29:56 [ jJ3n4Zzw ]
>>281
>衾とか旅客機
 ↑
 これなんて読むんだ? ふすま?

284 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 12:20:48 [ f2c84vdo ]
ふすま。

野衾ノブスマともいうが、旅人の顔に覆いかぶさり窒息死させるという妖怪。
形はムササビのようとも、風呂敷のようとも言われる。
イメージ的には鬼太郎の一反木綿の亜種。
何故かお歯黒に弱く、巻き付かれてもお歯黒を塗った歯で噛み付けば
切り裂いて難を逃れることができる、とされた。

漫画「うしおととら」では超巨大&独創的なデザインの衾が旅客機を襲う
エピソードがあり、その素敵すぎる笑顔で読者の心を鷲掴みにした。

285 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 12:30:46 [ SutXPeOk ]
昔、香霖堂という道具屋兼薬屋にお兄さん(霖之助)とお姉さん(永琳)が住んでいました。
お兄さんは無縁塚に仕入れに、お姉さんは川原に薬草摘みに出かけました。
お姉さんが薬草を摘んでいると、川の向こうから一匹の兎がどんぶらこどんぶらこと流れてきました。
永「今日は…兎鍋ね」
お姉さんは兎を担いで店に帰りました。
霖「おい…これを食べるのか?」
永「食費が浮くでしょ?」
霖「まあ確かにそうだが…」
兎は普通の兎ではなく、人の姿をしていたのです。
常識では食べたいとは思いません。
永「さて、鍋も煮えた事だし…」
お姉さんは兎を鍋に放り投げました。
鈴「熱いぃぃぃーーーーーッ!!?」
永「あ、生きてたの?」
霖「わかっててやったんじゃなかったのか?」
永「ちゃんと死んでるか確かめとくんだったわ」
鈴「死んでたら食べる気だったんですか!?」
永「ええ」
…その後、何だかんだでその兎は二人に保護(?)され、店に住み着く事になりました。
数ヶ月が経った頃、人里で鬼が暴れるという事件が多発してました。
永「うどんげ、貴方鬼退治に行きなさい」
鈴「ええ!?そんなの無茶ですよぉ!!」
霖「君が行けばいいだろ。…強いんだし」
永「私が居なかったら誰が薬を作るのかしら?」
鈴「大体、何で鬼退治なんか…」
永「鬼が蓄えてるっていう財宝を頂いて来て欲しいのよ」
霖「ちょっと待て。うちは強盗をしなければいけない程貧しくないぞ」
永「でも結構ギリギリじゃない。来客数は少ないし、売れるのは薬だけで道具を買う人は少ないし」
霖「ぐっ…」
鈴「…わかりました。お店の経営の為にも、鬼退治に向かいます!」
霖「この前住み着いた子にまで心配されるなんて…(泣)」
永「それじゃ頑張ってね」
こうして兎は鬼退治に向かうのでした……。


思いついたのを書いてみた。続きは考えてません。
一応、犬=咲夜さん、キジ=みすちーまで考え付きましたが、猿が思いつきませんorz

286 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/09(月) 12:37:39 [ tzsa/84. ]
ヤゴの本ではこーりんが二役だったな。桃太郎とおばあさんが別のキャラだけど。

287 名前: 278 投稿日: 2006/01/09(月) 13:06:21 [ jJ3n4Zzw ]
>>280
それもそうか。
・・・・にしても、文とかみすちーくらいのサイズの鳥がバードストライクしたら、
その旅客機もタダじゃすまないような気が……。

288 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 20:57:42 [ .EJIc/L6 ]
蘭「なんですか紫様。その格好は」
橙「わ、振り袖だー」
紫「ほら、成人の日でしょ」
蘭「昔を懐かしむのはいいですけどウボァ」
橙「・・・」
紫「じゃあ見せびらかしてきちゃおっかなー♪」
蘭「う゛ー。毎年毎年痛々しいんだから」
橙「蘭様もね」

文々。新聞 号外
スキマ妖怪、トチ狂う!

289 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 21:18:17 [ hyGSGxZw ]
>>288
まて、部外者が一人混ざってるぞw

290 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 22:25:11 [ u4RflXTU ]
>>288

トチ狂う……仕方ないよ。女の子は女の子でいたいから。でも歳くらい考え(ガォン

というか藍様ドコー!?

291 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 22:50:00 [ ybvyo0qQ ]
チルノ、生息域がアホみたいに異なるバナナを知らず大妖精に馬鹿にされる事。
「チルノってバナナも知らないんだ」
「な! 知ってるわよ! バナナなんて社会に出たら使わないわよ!」
「えー」
「第一なによ! いい年してバナナバナナって、は、はしたないわよ!」
「え、ご、ごめん」
「なんで謝まんのよ! なんで赤くなってんのよ!」

チルノ、ミスティアが屋台の常連客の人間にもらったという房ごとバナナと接近遭遇する事。
「この黄色くて細長いスベスベがバナナなのね!」
「多分ね!」
「何に使うの!?」
「さあ!?」
「知らないでもらったの!?」
「だって教えてくれなかったんだもん! 普通に渡されただけで!」

チルノ、紅魔館の知識人を訪ねる事。
「繊維質、ビタミン、カリウム、ナトリウムに富」
「ちょっとまって! 日本語でお願い!」
「……体に良い栄養をふんだんに含み、高血圧、便秘、口内炎及び皮膚炎に効く」
「つまりお薬なのね!」
「糖質を多く含み燃焼効率が良くエネルギーが持続するため、費用対効果の高い燃料として馬の餌にも用いられる」
「馬の燃料!?」

チルノ、バナナ知識を引っさげ華麗に凱旋する事。
「お薬らしいわ!」
「そうなんだ!」
「更に馬の燃料らしいわ!」
「すごいわね!」
「っていうか馬って何!?」
「私は見たことは無いけど、人間を乗せて運ぶ乗り物よ!」
「なるほど!」
「多分ね!」

チルノ、ミスティアと共にバナナを検討する事。
「バナナって、どうやって使うお薬なんだろう!? 塗るのかな、飲むのかな!」
「人間の子供はそれを服用するそうだけど!」
「じゃあ飲むんだね! どれくらい飲むんだろう!」
「確か、一本が標準で二本は多くて半分がサッチャン専用らしいわよ!」
「最後のよくわからないけど一本が一回に飲む分なのね!」
「多分ね!」

チルノ、バナナを目論む事。
「ミスティア、高血圧でしょ!?」
「そうでも無いわ!」
「じゃあ、便秘でしょ!?」
「そうでも無いわ!」
「じゃあ、口内炎でしょ!?」
「そうでも無いわ!」
「じゃあ、皮膚炎でしょ!?」
「そうでも無いわ!」
「嘘吐け鳥肌ー!」
「多分生まれつきー!」

チルノ、バナナを挟んでミスティアと押し合いへし合う事。
「さあ飲むの、飲むのよー! むぐぐぐぐ!」
「硬いわよ! 長いわよ! 無理ー! うぎぎぎぎ!」
ググググ シュポーン!
「飛んだー!?」
「中身出たー!?」

チルノ、バナナを理解する事。
「わかったわよバナナの正しい飲ませ方が!」
「飲ませ方!?」
「咥えて!」
「いや!」
「先っぽだけ、先っぽだけ!」
「先っぽだけよ!? あんぐ!」
ググググ
「発射!」
シュポーン! ニ゛ュルン
「げうん!?」
「やった!」
「あらやだ美味しい!」
「え、いいなあ! でもミスチーのお薬だから私は我慢!」

チルノ、バナナの変化に驚愕する事。
「絵本で見たキリンみたいな色になってる!」
「キリンみたいな色というかどう見てもキリンよ! 毛皮のカタログで見たことあるもん!」
「大事な薬がキリンになっちゃった! もうだめだ! ミスチーは死ぬんだ!」
「大丈夫! バナナは熟れるとこうなるって聞いた事あるわ! だから平気よ!」

チルノ、バナナを失う事。
「これで最後だよミスチー!」
ググググ シュポーン! ニ゛ュルン
「ごくん! ご馳走様!」
「今日でお別れなんだねミスチー! もうキリン無いよ!」
「残念だけどしかたないわ!」

チルノ、決意する事。
「うわーん! ミスチーがキリン不足で変死しちゃうー!」
「そんな不名誉な死に方はしないわ!」
「おお、生きる気まんまんだね、ミスチー!」
「いや、そもそも……」
「このチルノ心打たれた! ミスチーのためにキリンを探そう!」
「お、それはちょっと嬉しいわ!」

292 名前: 上の続き 投稿日: 2006/01/10(火) 22:51:05 [ ybvyo0qQ ]
チルノ、バナナを模索する事。
「キリンはどこにあるんだろう!」
「多分人間が持ってると思うけど!」
「また屋台に扮して人間からかすめとってきて!」
「屋台は本業よ! それになんか妙な展開になりそうだからいやよ!」

チルノ、再びバナナを考える事。
「キリンって馬の燃料なのよね!」
「そうだったわね!」
「なら、馬のある所にキリンも必ずあるはずよ!」
「今日のチルノは後光がさしてるわ!」
「で、馬ってなんだっけ!」
「この馬鹿!」

チルノ、人里の知識人を訪ねる事。
「ちょっとあんた、アレが馬という乗り物ね!」
ヒヒーン ブルルル
「それは違うな。乗り物ではなく、生き物だ」
「違うのね!」

チルノ、マヨヒガの知識人を訪ねる事。
「ちょっとあんた、馬はどこにいるの?」
「は? 馬?」
「これを燃料にする生き物はどこにいるかって聞いてるの!」
「随分と……いいか氷精、馬とは気高い生き物だ。草原を駆け抜ける一陣の風、その躍動する肉体には感動すら覚える」
「いいから! どこにいるの!」
「馬はそんな腐ったバナナの皮など見向きもしない。畜生の悲しさと見下すお前の性根こそ腐っている。今日はよく教育してやろう!」
「そんな時間ないの! それに見下してなんかないわ!」
「なら答えてみろ! 馬のその脚は何を目指すためにある! 何を尊ぶためにある!」
「麒麟!」
「! なんだ。わかっているじゃないか。 見直したぞチルノ」
「あったりまえよ!」

チルノ、大玉をもらう事。
「よしよし、これをやろう」
「なにこれ!」
「これはメロンだ」
「ありがとー! いいものなの!?」
「ああ。子供から大人まで、これを嫌いな者などいないだろうよ」
「そうなんだ!」
「それに高級な物だから贈り物にもいい」
「簡単に手に入らないのね!」
「病気の友人への見舞いにもっていってやれば、一発で元気になる様な貴重品だ」
「そ、それほんと!? ちょうだい!」
「なに、本当に病気の友人がいるのか?」
「うん! これの代わりになる!?」
「う……」
「なんで泣いてんの!?」
「お前は優しいやつだな。そんな腐ったバナナの皮なんて捨ててしまいなさい。とびっきり大きいやつを包んでやるから」
「わーい!」

チルノ、ねじ込む事。
「ミスチー! 今帰ったよー!」
「ごほ、ごほ、ああ、キリンが食べたいよぅ」
「それよりもっといいお薬をもらってきたよー! これを飲めば一発で治るよ! ほら、これ!」
「ごほ、え、何……ゲェー!?」
「ほらミスチー! お口あーん!」
「無理ー! 絶対に無理ー!」
「結構元気だねミスチー! でも飲まなきゃ治らないよ!」
「助けてー! まだ死にたくないー!」
「なら待てー!」






ゴリ゛ュ

293 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 23:07:46 [ YaajCSQ2 ]
笑いながら読んでたら・・・

ガクガクブルブルジョワー

294 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 23:19:41 [ kw113NyA ]
ああ…すがすがしいまでに⑨だ

295 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/10(火) 23:47:34 [ hUR6yPv2 ]
数々の出会い、旅、成長と喪失……
なんて正統派なジュブナイルロマンだ!!

296 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/11(水) 00:54:47 [ vQtDIbsg ]
メル欄に仕込んであったか

297 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/11(水) 02:48:29 [ kHhREV7E ]
バカの暴走特急最高w

298 名前: 285 投稿日: 2006/01/11(水) 20:32:33 [ WI7.4mEg ]
続きを書いてみる

霖「いいか鈴仙。ヤバくなったらすぐ逃げるんだ。いいな」
鈴「え、はぁ」
霖「永琳の言う事などに従う必要もないしな、とにかく怪我するなよ」
鈴「はい」
永「何か言った?」
霖「いいえ何も」

鈴「…って言われたけど、居候の身なんだから財宝は手に入れないと」
そんな訳でとりあえず道を進んでいると刀を背負った少女がいました。
鈴「こんにちは。いい天気ですね」
妖「ええ」
二人は歩きながら会話しました。
妖「…鬼、ですか」
鈴「はい。まぁ私一人で何とかなるかわかりませんが」
妖「私は行方不明の祖父を探してるんです。もしかしたらその鬼が何かの手掛かりになるかもしれません。私も御一緒してよろしいでしょうか?」
鈴「いいんですか?こっちとしては願ったり適ったりです」

文「聞きましたよぉー」
声のした方へ振り向くとそこには一匹の鴉が。
鈴「ん?誰ですか?あなた」
文「私は射命丸文。新聞記者をやってます」
妖「それでその記者が何の用ですか?」
文「最近噂の鬼に関する事柄を記事にしようと思ってましてね。私も同行していいですか?」
妖「鈴仙さん。どうするの?」
鈴「仲間は多い方が心強いです。よろしくお願いします文さん」

道のりをさらに進むと、一人の妖怪少女が行き倒れてました。
鈴「大丈夫ですか!?」
美「うーん…」
文「飢え死にする妖怪娘…記事にはなりませんねぇ」
鈴「これをどうぞ」
兎はお兄さんが作ってくれた弁当を差し出しました。
美「あ、ありがとうございますー」
事情を聞いてみると、どうやら彼女はリストラにあって放浪していたようです。
文「世の中不景気ですしねぇ」
妖「いや、話を聞く限りこの人が不真面目なだけかと」
美「そんな事ないですよー!あの侵入者が異常なだけです!」
文「鈴仙さん。助けたついでにこの元門番を雇ってみてはどうですか?」
妖「まぁ門番やってたっていうんだから戦力にはなるでしょうね…多分」
美「え、雇ってくれるんですか!?」
鈴「ええ。一緒に鬼を退治しましょう!」
美「ぇ……鬼?鬼ってまさか」
鈴「さあ行きましょう皆さん」
美「ちょ…待って下さい鬼ってそんなの勝てる訳な」
妖「うるさいですよ」
こうして3人の少女を仲間にし兎は鬼ヶ島を目指すのでした……。


もはや犬猿キジでもないなぁ
でもまだ続きます(ぇー

299 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/11(水) 21:42:12 [ WI7.4mEg ]
鬼ヶ島へと到着した兎達
奥へ進むと一匹の鬼がいました。
萃「んあ?何だお前ら?」
鈴「あなたの持っているなけなしの財宝を頂きに来ました」
萃「強盗か」
妖「強盗ですね」
文「強盗にしか見えません」
美「どう見ても強盗です」
鈴「本当にありが…って違う!!」
文「人里で暴れ回ってるって噂を聞いたのですが」
萃「ああ、あれね。あれは私じゃないよ」
鈴「……は?」
萃「確かに里の宴会には顔出したけどさ、暴れた奴ってのは酔っ払った慧音だよ」
美「そういえば噂も最初は角女が暴れてるって話だったし」
萃「鬼とハクタクを同じにされたらたまったもんじゃないよ、こっちは」
文「すみませんねぇ。記事にしてちゃんと事実を伝えますので」
妖「一件落着ですか」
鈴「あの〜……」
萃「何だ?強盗兎」
鈴「財宝を…」
萃「別に要らないモンだからな。持ってけ持ってけ」
鈴「え?あ、ありがとうございます!」
萃「ただし条件がある」

霖「…で、何で居候が1人から5人に増えてるんだ?」
鈴「え…えぇーっと……」
萃「堅い事言うな、財宝はくれてやったんだから。1000年は遊べるぞ」
霖「そうじゃなくて何でうちに」
萃「あの島は環境が悪いんだよ。いつか引っ越そうと思ってたんだ」
霖「…君達は?」
文「このお店なら個人で編集が出来るのでー」
妖「祖父の行方を掴むには文さんと共に情報を集めたほうがいいと思いましたので」
美「雇ってくださいお願いします家無しなんです」
霖「…おい永琳、どうやって収拾をつけるつもりだ?」
永「何が?」
霖「何が?じゃない!どうするんだよこの大人数!部屋だって足りないし!」
永「そこはほら、財宝手に入れたんだから店を建て直して」
霖「勝手に話を進めるな!僕の店だぞ!!」
永「私の店でもあるわよ」
霖「な(ry」

その後香霖堂は永遠亭という店に建て直され、お兄さんとお姉さんと5人の少女は末永く…というか今でも幸せに暮らしていますとさ。
めでたしめでたし。



凄い駄文になってしまった。ごめんなさいorz
結局何が書きたかったんだか…
気にしないでスルーしてくださいませ

300 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/11(水) 21:49:03 [ 0hUiGS8k ]
いや、面白かったw

良い職だ!

301 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/11(水) 21:58:46 [ VQnkLb5U ]
えーりんの一人勝ちのような気がひしひしとw

302 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/12(木) 00:38:44 [ a7hQajzI ]
リ 「はぁーあ」
霊「あら、気門呼吸のくせに何ため息ついてるのよ」
リ 「虫妖がため息ついたら悪いの!?」
霊「別に。そんなの勝手にしてよ」
リ 「まったくぅ」
霊「で、何ため息ついてるのよ」
リ 「いい男性いないかなーって」
霊「は!?」
リ 「最近変な男につきまとわれてるのよ。だからいい男いないかなーって」
霖「呼ばれて飛び出て〜」
霊「あら、変な男」
霖「いい男だよ!」
リ 「どちらかというと変な男ね」
霊「ほら」
霖「(´・ω・`)ショボーン ・・・スゴスゴ」
霊「霖之助さん、何しに来たのよ・・・」
リ 「まあ今のはまだマシね。つきまとってくる男はもっと酷い!」
霊「へー、どんなの?」
リ 「角を押っ立てて、『こいつを見てくれ どう思う?』とか聞いてくるのよ、カブトムシ妖怪が」
霊「いいじゃない、色々満足できそうで」
リ 「じゃあ貴方が付き合いなさいよねっ!」
霊「あー、遠慮しとくわ」
リ 「はぁ、もっとまともな男はいないのかしら。私と明滅を共にしてくれるような」
霊「うーん、じゃあこれあげるわ」
リ 「何よこれ」
霊「ムギ球と太陽電池をつないだの。あんたが光るとこいつも光るわよ」
リ 「ふざけないでっ! でも一応もらっとく」
霊「あら、冗談のつもりだったのに」
リ 「もういい。帰る」
霊「あらそう」


萃「ただいま」
霊「お帰り。あいつが何であんな物もってったのかわかった?」
萃「う、うん・・・」
霊「何真っ赤になってるのよ」
萃「い、いやー、見ちゃいけないもの見たかなーって」
霊「何よそれ」
萃「うーん、蛍って同期する明滅で、そのさー。性的興奮が高まるみたい」
霊「ぶっ」
萃「ちょっと・・・・うん、見ちゃったかな、色々」
霊「・・・・・・(赤面)」

303 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/12(木) 01:49:26 [ wVxXaLWQ ]
レ「咲夜〜、ちょっと」
咲「はい、なんでしょうお嬢様」
レ「あなたのナイフは、エネルギーの刃は伸びないの?」
咲「は?」
レ「ばびゅぅんっ、って。赤とか青とか緑とか」
咲「いえ、特にそういうことはありませんが・・・」
レ「え〜、じゃあ、ぶぉんぶぉん唸らせながらの斬り合いは?」
咲「唸りませんし、私は剣術のほうはちょっと・・・」
レ「つまんない〜! やって!! 光る剣で斬り合い!」
咲「ええ〜?」
レ「あの世の・・・妖夢だっけ? あの子と斬り合いしてよ。
  で、適当なところでこのセリフ。呼吸音付きで。しゅこ〜、ぱ〜っ って感じで。わかる?」
咲「ええと・・・あいあむ、ゆあ、ふぁ〜ざ〜 あの、ファーザーって」
レ「さあ早く!」
咲「なんなんですか〜?」

304 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/12(木) 04:02:53 [ sdzwmiUY ]
映「小町!あなたはまた仕事をサボって…」
小「まあまあ四季様。そう熱くならず。怒ると仕事にも支障が出ますよ」
映「誰のせいで熱くなってるんですか!」
小「そこ」
映「え?」
小「そこなんですよ。熱くなるってとこ」
映「一体何の話をしているの」
小「たとえば、あたいが仕事の手を休めています」
映「ちょうど今のようにね。全く…」
小「ここでいつもの四季様なら、熱くなってあたいを怒鳴りつけるでしょう」
映「当然です。あなたは三途の川の船頭という仕事の重要性を…」
小「しかしです」
 「ここで四季様が頭をやわらかくして、馬車馬ように働くあたいの一時の休
息に目をつぶってくだされば」
映「…?」
小「四季様の頭は無駄に熱くなる必要はないわけです。涼しい思考で仕事の効
率もアップ!」
映「……」
小「これは最近外の世界でも注目されている習慣なんですよ。お偉方が集まる
場所でも、格式ばった暑苦しい服装をやめて涼しく快適に過ごし、風を起
こす式の無駄な消費を避ける」

(注:風を起こす式…外の世界では夏の暑いとき、箱の中に冷たい風を起こす
式を仕込んで涼しくします。ただし、この式は同時に熱い濁った空気を
吐き出すので、最近では上で小町が言ったような涼しい服装をするなど
の処置を取って、できるだけこの式に頼らないようにしているのです)
   
映「それとあなたの職務怠慢の間のどこに関係があるっていうのですか」
小「いや、だから四季様も、格式ばった暑苦しい考えを捨てて、もうちょっと
  あたいに寛容になってくれれば、無駄に熱くなる必要もなくなるんじゃな
  いかな〜、と」
映「なるほど、あなたの言いたいことはよくわかりました」
小「ホントですか!?さっすが四季様、話が早い!」
映「つまりわたしの考え方は格式ばっている上に暑苦しくて、あなたがサボる
  度にわたしはいつも無駄に熱くなっている、と」
小「そーそー。いやぁ、物分りがいい、か、た、で…って、ええっ!?」
映「なるほど…あなたがわたしのことを牛の屁と同じように思っていることは
  よくわかりました」
小「イヤイヤイヤ!!ちょっとまって四季様!つーかなんであなた外の世界が
  年々暖かくなってる一番の理由を知ってるんですか!!あたいが言ったの
  と関係ないし!!」
映「小町…今日はいつもよりじっくりと話す必要がありそうですね…」
小「うひいいぃぃぃ!?そ、それだけはご勘弁をーっ!!」
映「フフフ…大丈夫ですよ小町、今日のわたしは決して熱くなったりしませんから…」
小「ひえぇ、四季様の目…養豚場のブタでも見るかのように冷たい目だ、冷徹な目だ…
 『かわいそうだけど明日の朝にはお肉屋さんの店先にならぶ運命なのね』って感じの!
  かえっていつもより怖い!」
映「さあ小町、あなたが考えを改めるまでお説教してあげましょうね。快適で地球に優しい
  クールビズで、何時間、いえ何日でもね…」
小「い、いやああぁぁぁ!!お、お助けぇぇ!!」



輝「ん〜あったかい。この時期はやっぱりウォームビズよね」
妹「ひいっ!!抱きついてくるなあ〜!!」
輝「もこたんの背中…とってもあったかくていい気持ち…(すりすり)」
妹「あっ…か、かぐや…そんなトコ、だ、だめっ、ひゃうっ!?」
輝「んむぅ…暖房いらず…」
永「姫、体燃えてますよ」

305 名前: ↑作者 投稿日: 2006/01/12(木) 04:04:19 [ sdzwmiUY ]
 クールビズは単に夏に暑い服装を避けるためではなく、スーツ着用を義務付けられているような
場でも、正装にこだわらず涼しい格好になって快適に過ごし、スーツを脱いで涼しくなった分だけ
エアコンの消費を節約し、さらにそれが地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量を減らすとい
う効果を期待して始められたものです。反対に、冬に暖かい格好をして暖房器具の使用を抑えるこ
とを「ウォームビズ」といいます。

 でも、ザナたんやこまっちゃんがあれ以上涼しい格好になったら、こっちが余計に熱くなってし
まいますね。

306 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/12(木) 14:08:36 [ nHSKtBZA ]
>>305
そりゃそーだ。特に下半sh(ラストジャッジメント

307 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/12(木) 23:01:59 [ KuRWuCcY ]
牛のゲップじゃないのか山田。

308 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/12(木) 23:08:44 [ dTCvlipY ]
冷静なえーりんの突っ込みワロタ

309 名前: 304 投稿日: 2006/01/12(木) 23:14:54 [ SjPz9Xdc ]
>>307 そうでした。閻魔様に落ち度はないので許してあげてね。

310 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 00:11:04 [ 2G9sn.rg ]
小「♪」
映「あら小町、どうしたの。そんな立派な花束」
小「あ、映姫様。私の前の上司が昇格して如来になられるのでお祝いに作ったんですよ」
映「・・・ああ。私の同期のあの人ね」
小「・・・いえいえ! 個人差ですよ、個人差! 映姫様だってすぐに・・・」
映「何も言ってませんが」
小「あはは。これ発送したらすぐに仕事に戻りますんで、今日も今日とて頑張りましょう! えいえいおー!」
映(貴方を手放すと昇格して、貴方を抱えると懲戒を受けるのね)
小「え、何か?」
映「何でもありません!」


映「私だって明王部に昇る代わりに、女の幸せとかそういったものはかなぐり捨てたのですよ。なのに・・・なのに・・・ひっく」
霊「ねえ、飲み過ぎじゃない?」
映「あー、ガネーシャさんにプロポーズされた時、受けてたら私は今頃どうなっていたのかしら・・・うっぷ、うぇ」
霊「魔理沙ー! これどうにかしてー!」
魔「どうにもならん」

311 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 01:07:18 [ 8XiRdrso ]
>>310 山田は明王部ではなく天部に属するのでわ

しかしこのキャラはまりすぎだw

312 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 01:46:16 [ sSTVRYfc ]
ガネーシャさんで、3x3EYESの象面がでてきたことは内緒だ。
「え〜、アレと結婚? やめといたほうがいいんじゃ・・・」とか思ったのも秘密だ。

313 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 06:29:45 [ YK2lBw9s ]
ふん、メガテニストの俺にかかれば屁でもないわ!
やめて一つ目の象にAUTOやめて

314 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 10:01:22 [ M4L0Ak9s ]
ぶっちゃけ、明王、天、羅、金剛などの違いがわからない。
単独で辞書引いてわかるのは明王についての詳細だけだし……

315 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 11:01:25 [ DBIRah9I ]
>>314
如来・菩薩・明王・天でぐぐるよろし。
大雑把に説明すると
如来:悟りを開いた者。仏教徒を優しく悟りに導く
菩薩:如来候補生
明王:仏教徒をスパルタで悟りに導く
こんな感じです。
明王は如来の部下とか如来の又名とか諸説ありますが、役割としてはこんな感じです。
上三役は『人を悟りに導く』事がポイントで、
人を悟りに導かないほとんどの神格は『天』に分類されます。
閻魔も人を悟りに導かないので『天』です。

316 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 11:24:13 [ N/I8CCps ]
羅は羅漢のことジャマイカ。位としては天より下……でいいのかな。そもそも天は仏教
ヒエラルキーに無理矢理組み入れた神格だし、上下はあまり関係ないかもしれない。

金剛という位は知らんなあ。

317 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 12:06:46 [ h1FeWJoo ]
>>313
ああ、物理反射の奴の事ね。
誰もが一度は通る道だろ、たっぷり2〜7回は剣で斬りかかるといい。

318 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 13:47:52 [ 3hJDm0J2 ]
>>314>>317
いやいやそれギリメカラ

もちろんガネーシャかと思って斬りつけたことなら(ry

319 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 21:59:08 [ jKWMOOX6 ]
ガネーシャって観喜天のことでつまりはネt(裁かれました

320 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 22:15:56 [ IdxnWav2 ]
歓喜天
象頭人身の仏像の他、抱き合う男女の神像が有名。

つまりネt(裁かれました

321 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 22:22:18 [ oSZ5bxfc ]
俺と変わりやがれ!この長っ鼻!!

322 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 22:33:19 [ Y4Z0fXm. ]
非はないのに親父に首斬られて変わりに象の頭付けられた悲劇の子じゃないか

323 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 22:36:18 [ 2G9sn.rg ]
レミ 「んっ! たまには一人でブラつくのもいいものね」
レミ 「咲夜が来てから、どうも出不精になっていけないわ。パチェじゃあるまいし」
レミ 「寒いけどいい気持ち。日差しが浅くて傘を差しにくいのが難点かしら」
親父「お、吸血鬼の嬢ちゃん。お付きの娘は今日はいないのかい?」
レミ 「ええ、今日は一人。それよりも親父さん。いい日傘、無いかしら」
親父「これなんかどうでい」
レミ 「うーん、上の方までレースだと、日差しが抜けちゃうわね」
親父「そうだなあ、じゃあこれだ! 大人びず、子供っぽくもなく、気品溢れる逸品だよ!」
レミ 「あら、素敵ね。頂くわ」
親父「毎度っ! 25000円になりますが」
レミ 「はい、丁度ね。品物は咲夜に預けて頂戴」
親父「へい! 毎度あり!」
レミ 「ふふ、次の外出も楽しみになったわね」
??「おい、姉ちゃん!」
レミ 「ん?」
子供「俺だ、俺!」
レミ 「なんだ、ガキか。口には気をつけなさいな」
子供「そっちだってガキだろ!」
レミ 「それで、人を呼び止めて。何かしらね」
子供「姉ちゃん、吸血鬼だって嘯いてるだろ!」
レミ 「わかっててその口をきくならたいした度胸ね」
子供「どうせ嘘だろ! 俺たちとかわんねえじゃん!」
レミ 「この羽が見えないのかしら?」
子供「羽なんて妖精にだってついてるぞ! もっとちゃんとした証拠を見せろよな」
レミ 「じゃあお前の血を吸ってやろうか」
子供「え゛・・・」
  (奥さん、吸血鬼が子供をいじめてるわよー)
  (あら、やーあねぇ。野蛮なこと)
  (ママー、あれいじめっ子なの?)
  (しっ、指さしちゃいけません)
  (あら、涙ぐんでこっちを睨んでるわよ)
  (こっちを悪者にしようという魂胆かしらね。狡猾だこと)
  (ホント、やーねー)
レミ 「ふ、ふん。今はお腹がいっぱいだから血を吸うのはやめてあげるわ」
子供「やっぱり吸血鬼なんて嘘だろ」
レミ 「はぁ・・・。じゃあ傘を持ってなさい。無数のコウモリに化けてみせるから」
子供「おう! 見せてくれよ!」
レミ (待てよ・・・化ける→子供驚く→傘を落とす→日光から逃げ場がない・・・)
レミ 「あー、これもやめ」
子供「てんでダメじゃん!」
レミ 「わかったわ。今度来たときに、吸血鬼の秘宝を見せてあげるわ。」
子供「ホントか!? 約束だぞ!」
レミ 「はいはい。ということで今日は勘弁して頂戴」
子供「おう、じゃあまた今度な!」


咲夜「で、悩んでるのですか」
レミ 「うちに秘宝なんてあったかしら・・・」
パチ「魔導書なんかじゃダメだろうしね」
レミ 「串刺し公の棺桶とかどうかしら?」
美鈴「人里まで棺桶もって行くんですか?」
レミ 「う゛〜、どうしろってのよ!」
咲夜「逆ギレはよくありませんわ」
美鈴「守れない約束はすべきじゃないですよ」
レミ 「夜の王の名とプライドにかけて約束は守るわ!」
パチ「でもこれといったものは無いわ」
レミ 「ガクーン」

324 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/13(金) 22:39:09 [ h1FeWJoo ]
確か嫁の風呂のぞきに行ったのは良いが、息子に咎められたから
頭にきて首スッ飛ばしたんだっけ?それを嫁が見て怒り出したから
近くにいた像の首を拝借して代わりにしたというなんともレゴブロック
な話だったと俺は記憶している。間違ってても俺は謝らない。

325 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/14(土) 01:50:07 [ DWzTUeq6 ]
も「おい、てるよ」
か「チネ」
も「冗談だって。ちょっと聞きたいことがあって」
か「あら、なに?」
も「おまえには兎耳はないのか?」
か「は? それはイナバ達でしょ?」
も「その体は、本当は龍の巫女のものなんだろ?」
か「巫女? 霊夢? 全然関係ないでしょ、ていうか龍ってなによ」
も「夜な夜な兎や永琳の精気を吸い取ってて、それをしないと一気に年老いてしまって」
か「老いないわよ。さっきから何言ってるのあなた」
も「実は本当の姿はでっかい饅頭から龍の首が何本もはえてる・・・」
か「わかったわ、やっぱり喧嘩売ってるのね?」
も「・・・全然ちがうのか?」
か「むしろそんなのが居たらこわいわよ」
も「おかしいなあ、さっき香霖堂で買ってきたこの本にはそういう風に載ってるぞ」
か「どんな本なのよ」

もこ〜が見せたそれは。
日本刀をかまえた少年が表紙を飾っており、伴天連の文字でタイトルが書いてあった。

326 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/14(土) 02:08:44 [ F7i789rg ]
>>325
まず妖夢と萃香を呼べ。話はそれからだ。

327 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/14(土) 03:08:25 [ 6ITlmuKM ]
紅「今日も寒いけど… 見回り見回り、っと」
咲「うんうん、ちゃんと門番として、頑張ってるわね。」
紅「わわっ!咲夜さん。真面目に見回り中でアリマス! ってどうしたんですか?」
咲「ちょっと、買出しに……ね。それよりも、普段より門番してるじゃない」
紅「えへへ〜」
咲「明日は、大雪かしら…」
紅「ひっどぉーい」
咲「冗談よ。あ、そうそう。パチュリー様からの伝言があるわ。」
紅「へ〜。珍しいなぁ。」
咲「え〜、コホン。『最近、とても良く頑張ってるですね。そこで思いつきました。』」
紅「わー、ちゃんと評価されてるんだー。 わくわく……」
咲()
咲「『今日から、あなたは、S.G.G.K(スーパー・がんばり・ゲート・キーパー)と任命!』だそうです。」
紅「え…… いや…… S.G.G.Kって……」
咲「中国卒業 って事ですね」

328 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/14(土) 03:10:59 [ 6ITlmuKM ]
うあ… 書き込んじゃった

咲() は
咲(それは、いつも働いてないからじゃ……) です

329 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/14(土) 20:34:25 [ GIZeSMUE ]
○月■日:思わず居眠りしたときに椅子から落ちて死んだ
□月△日:ボールが当たって死んだ
●月◆日:蚊取り線香の煙を吸って死んだ
×月△日:飲みすぎたら死んでいた
○月◆日:下り坂で思わずジャンプしたら死んだ
□月○日:段差から足を踏み外して死んだ

「もこたんの親戚?」
「うっさいてるよ」

330 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/14(土) 20:36:36 [ mU2b6iZk ]
スペランカー先生ー!

331 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/15(日) 02:55:26 [ D4qXY3U6 ]
Stage1:ファントム・ダークネス
 幻想郷に立ちこめる霧。立ち向かう巫女と魔法使いの前に立ちはだかる闇の正体は!?
Stage2:アタック・オブ・ザ・アイスフェアリー
 突如湖から氷が襲いかかった。氷精の襲来である。かつて無い寒さが巫女の腋を襲う!
Stage3:チューゴク・オブ・ザ・ゲートキーパー
 突撃!霧を吹き出す紅い館。ついに姿をみせた黒幕の手先、門番の魔手が魔法使いに迫る!
Stage4:ア・ニュー・グリモワール
 霧による支配を続ける紅魔館。反撃を開始した魔法使いの前に、紅魔館随一の魔女が立ちはだかる!
Satage5:メイド’s・ストライクスバック
 図書館は破壊した。だが紅魔館の戦力は巫女の想像を遙かに凌駕していた。メイド長に秘められた衝撃の事実とは!?
Stage6:リターン・オブ・ザ・サン
 紅き霧の正体。それはあまりに強大な存在だった。敗北は死すら許されない永遠の隷属。巫女と魔法使いは最後の戦いに望む!



同じ6話構成だから、いろいろ弄りがいがあると思うのは俺だけか。

332 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/15(日) 14:48:10 [ FQNOrTDc ]
射命丸文のテーマ(岩男8・SS版より)

わたし射命丸文 幻想と伝統のブン屋
わたし射命丸文 ちょっとカワイイ天狗よ

凄い記事の ネタを探すために
今日も 東へ西へと 飛び立つわ 

(SHAMEIMARU!) スクープ 
(SHAMEIMARU!) 天気予報 
(SHAMEIMARU!) なんでもあり でもデマはダメ!?

文「なんですかこの歌は」
魔理沙「へへっ、この歌詞いいだろ?
 三日間徹夜して寝て、今朝10分で考えた価値があったぜ」
文「……」

333 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/15(日) 22:01:42 [ a2xQCbRk ]
魔「いやー、まいったぜ」
レ 「あら、その様子だと昨日は大変だったみたいね」
魔「ああ。あの地震で私の蒐集品がこれでもかというほどひっくり返ったからな。
   なんとか片づけて、壊れた物を香霖に引き取らせたところだ」
レ 「うちもねえ。外装や壁の煉瓦がかなりダメージを受けて、美鈴が修理中。
   屋敷内や図書館も酷い有様で咲夜やパチェも総出。私は逃げて来ちゃった」
魔「酷いな」
レ 「その為の友人や使用人よ」
魔「で、この場所で遭うってことは霊夢の所で時間を潰そうって魂胆だな」
レ 「ご名答よ」
魔「考えることは同じか。・・・ん? なんだあの煙」
レ 「神社の方ね」

魔「おお、これは・・・よく燃えたみたいだな」
レ 「霊夢。どうしたのよ」
霊「え? ああ、これ・・・? 地震で行灯が倒れて、布団が燻ったのよ。
   その時は消し止めたつもりなんだけど・・・深夜になって一気に燃え広がっちゃって」
魔「まあよく無事だったもんだ」
レ 「全焼だものねえ」
霊「うう、建直しは人里の里長にでも依頼するとして、とりあえず今晩からどうしよう」
魔「悪いがうちは無理だな。少し物は減ったが、二人が寝泊まりする余裕はないな」
レ 「じゃあうちに来ればいいわ。咲夜がいるから、人間用設備もあるし」
霊「本当? 助かるわ」
レ 「でも2−3日で済まないわけだし、ずっと客人というわけにもいかないわ。住み込み扱いよ」
霊「仕方ないわ。選べる状況じゃないものね」
魔「まあ頑張ってくれ。私も図書館が片づいたら遊びに行くからな」
レ 「どうせならあんたも少しは手伝いなさい。パチェ、あと275153冊・・・とか言いながら青ざめてたわよ」
魔「それはまずお前が手伝うべきだな」

霊「ということで、しばらくの間よろしくお願いね。・・・何かしら、この微妙に敵意を感じる視線は」
咲「そりゃ、彼女達は普段御札や針で蛸殴りにされてるもの。ある種いい機会だと思ってるかもね」
霊「う゛・・・早まったかな」
咲「さあ、どうだか」

魔「お、久しく見ないうちに随分やつれたな。やっぱりルールに縛られる生活は厳しいのか」
霊「それぐらいなら一週間で慣れるわよ」
魔「じゃあ何でそんなに疲れ切ってるんだ」
霊「お風呂から出たらコルセットのウエストが2センチ小さくなったり、ハイソックスの裏に画鋲がくっついてたり
   食事の中に妖しい肉が混ざってたり、ベッドが鶏の血で濡れてたり、化粧台の引き出しからマムシが出てきたりするから」
魔「・・・レミリアにチクれよ」
霊「駄目よ。館内の主従の絆ってかなり強固なの。私が嘘をつくとは思われないにしても、事故や誤解で済まされるわ。
   あまり騒げば逆に追い出されちゃうだろうし」
魔「犯人は誰なんだ?」
霊「レミリア・フラン・咲夜・美鈴・パチュリー・図書館の小悪魔は違う・・・逆に言えば、その他全員が妖しい感じ」
魔「それじゃあ証拠のつかみようもないな」
霊「はぁ・・・あと一月で神社は落成するから、それまで。それまでの辛抱よ」
魔「ま、死なない程度に頑張れとしか言えん」

霊「長さん、大工さん。どうも有り難う、前よりも立派になったわ」
魔「材木や塗装は新しいが、作りが同じに見えるな」
レ 「甘いわね。私が見る限り、最新の耐震基準を上回る作りになっているわ」
霊「火も回らないように工夫されてるのよ。外観はあえて同じにしてもらったけど」
魔「まあ、これでアレから解放されるってわけだ」
霊「え? う、うん」
レ 「?」

レ 「なんか最近霊夢がよく遊びに来るわね」
美「館に住み慣れちゃったんじゃないですか?」
パ 「そう? とてもそうは見えなかったんだけど」
咲「なんか『ハイスコアを目指す』とか言ってましたわ」
レ 「いったいどうしたのかしらね」

霊「このっこのおっ! 食らえ! 落ちなさい! ていうか落ちろ!」
A 「わ、私落ちてますから! 追い打ちに点なんて入りませんから!」
B 「針やめてやめて針」
C 「パワーアップも点もあげるから堪忍〜!」
霊「ふふ、また明日も遊びに来るわ」
D 「いやぁ〜っ!」
E 「もう来ないで〜」

334 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/21(土) 14:06:35 [ iOFxu.XI ]
目の前で二人の少女が寝ている。霊夢と魔理沙だ。
二人が僕の家でこうしてくつろぐのにももう慣れた。というか思い出されるのは

「霖之助さん久しぶり、あのね、今日はお願いがあってきたの、ほら魔理沙も挨拶」
「こーりんひさしぶりー」
「魔理沙までつれて、珍しいじゃないか君は研究しか興味ないんじゃなかったのか?」
「ええそうね、でね、早速だけど魔理沙を勘当することにしたの」
「かんどう・・・・ってまてまさか縁を切る意味の勘当じゃないだろうな」
「その通りよ、魔理沙、ママと霖之助さんどっちが好き?」
「んーとねえ、こーりん」
「ほら私捨てられちゃったわ、というわけで後よろしくね」
「おい、勝手になんでも・・・くそ、箒で飛んでいってしまった
店内がめちゃくちゃじゃないか」
「あはは、どろだらけ」
「仕方ない、久しぶりに一緒にお風呂はいるか、魔理沙」
「うんはいるー」

魔理沙のときはこんなだったっけ・・・霊夢のときは

「霖之助のおじちゃん・・・これお母様から」
「なんだ神社の・・・霊夢だっけか、又何か儀式の手伝いか・・・手紙なんかじゃなく
自分でくればいいものを・・・博麗の巫女はそろいもそろって」

『外の世界行きたくなったから霊夢と神社のことよろしく』

「は?なんだこれは、僕の店はいつから託児所になったんだ?
って霊夢勝手に僕のお茶菓子を食べるな」
「やすものだしいいじゃん」
「って口の周りをこんなに汚して今拭いてやるから動くなよ」

・・・やめよう、思い出すだけでいらいらしてくる。
もう仕返しはまっている。

「もう絶対二人とも返してやらないからな」

僕がこう思うのも彼女たちの想像通りなのかもしれない
だけど僕はいつもこう思わずに入れないのだ。

335 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/21(土) 19:21:08 [ XcgO9z4w ]
>>334
何こののほほんな魔理沙母と超放任な霊夢母。

「うわーい超ほーにーん!やっぱり母ちゃんだーッ」
とか出てきたじゃないか。まあ、これぞ博麗の血筋というか。

336 名前: 萃まる芋 投稿日: 2006/01/23(月) 19:55:41 [ RhLbSBxs ]


「そろそろかな」
そいつを枝でガサガサ弄る。ふと耳に入る声。
「おぉ、いい感じ、霊夢ほら出して出して」
「わかってるわよ」
ガサリと取り出す、焼き芋二つ。

「さっさと戻んなさい、気持ち悪い」
霊夢は横のソレに目を向けずに言う。鼻の辺りから上が無い、なんか気持ち悪いモノに。
「失礼な」
鼻の辺りから下しかないソレの口が動く。気持ち悪い。
程なく鼻の辺りから上が徐々に現れてくる。その様は気持ち悪いが、完全に構成された萃香はそうでもなかった。
「気持ち悪い」
「どこまで失礼なんだこの巫女は」
「冗談よ」

「それにしても、あんた熱くないの?」
「熱いよ、熱湯風呂よりは少し。そのまま突っ込めばね、そんなことしないけど」
図解は省く。要するに細かくなった萃香が焚き火の中にもぐりこんで、内側の火
を少し疎にしたという話。
「そのまま突っ込みなさいよ、だから焼けるのに時間かかったのね」
「酷い」
霊夢に渡された芋を齧りながら呟く。
「中が空洞になってる火ってどんななのかしらね、ちょっと見てみたいわ」
「みれるよ、今ここで」
芋を咥え、空いた手で何かを萃める仕草。
「何する気」
「神社燃やす気」
「神社は空洞じゃないわよ」
「私には空っぽに見える」
「失礼な」

瓢箪をぐい、と一口、芋を齧る。同時に現れる箒。と黒いの。
「これぞ芋焼酎」
「(芋焼酎に)失礼な」
「焼き芋か、くれ」
「突然現れて、なんて失礼な」
「なんて魔理沙な」
「なんて私だぜ、芋」
「私は芋じゃない!」
「わかったわかった、今持ってくるわよ」
と立ち上がる霊夢だったが、萃香を見るや、また腰掛ける。
「よろしく♪」
「あぁ〜はいはい」
そして消える左手。
「気持ち悪いぜ」
「あんたらはそろってほんとに失礼な」
「私は言ってないわよ、失礼な」


「はい、どうぞ」
「持ってきたのは私なのに」
萃香が持ってきた芋をぶん取り、魔理沙に投げ渡す。
「マスタースパーク(弱)」

じゅっ

「焼き芋〜♪」

「「失礼な」」

337 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/24(火) 00:12:42 [ 11WInLIo ]
て:おじゃましま〜す、……あ、れーせん!
れ:てゐちゃん?
え:…………(プルプルプルプル)な、なにぃ〜っ!?
  知らなかったわよあんなきゃわゆい妹がいるだなんて!黙っているなんて水臭いじゃないですかお姉さん!?
れ:違いますよ!てゐちゃんとは昔からの仲でそう呼ばれてるだけであって……
え:嘘おっしゃい!そんなエロゲーみたいな設定があってたまるもんですか!
  あなたのような嘘つきには……ナチス特性自白剤投与よ!!
れ:スコポラミ〜ン!?
え:そーら痛くしないからプリンとした桃尻をお出しなさい!
れ:いやぁぁぁぁ(ツプ)あうんっ

東方永遠地獄変第一話より。

338 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/29(日) 21:09:53 [ IgSlQvwg ]
レミ:咲夜、昨日の湯浴みの時、フランが胸に布を当てていたようだけれど。
咲夜:お嬢様、あれはブラジャーという物でありまして、女性の胸部の形を整えるための下着でございます。
レミ:ふうん…私が着けていない物を、妹のフランが着けているのね。
咲夜:恐れながら。フランドール様には厄介な内通者がおります故。
レミ:…?まぁ、いいわ。ところで咲夜
咲夜:はい、なんでございましょう?
レミ:私m…
咲夜:絶対に駄目です。
レミ:………え?
咲夜:絶対に、駄目です。

---

小悪魔:フランドール様、今度は新作をお持ちしました。
フラン:ありがとう。でも、本当にこれ着ける必要があるの?
     すっごいスカスカしてるんだけど。
小悪魔:何を仰います。年頃のお嬢様なら、身に着けて当然です。むしろ遅いくらいです。
フラン:でも、お姉様はつけてなかったよ?
小悪魔:…レミリア様の従者には、従者故の考えがあるのでしょう。
     (従者というより個人として…かな?)
フラン:ふぅ〜ん…

---

小悪魔:クシシ…後はパチュリー様と門番様を上手く担ぎ込めば…


紅魔館の平穏は小悪魔によって破られる。
それがマイジャスティス。

339 名前: ねこのおんがえし 投稿日: 2006/01/29(日) 23:20:24 [ 0psuXwr2 ]
宵闇迫る幻想郷。
今日も1日、力一杯遊んだ橙は、まよひがへの帰路を急いでいた。

「藍さまー、ただいま帰りましたー」
「おう、お帰り橙。もうすぐご飯になるからな」

とてとてとて……ポフッ
夕餉の支度をしている藍の背中に顔を埋める橙。

「あのねー、藍さま。あたしね、いつもいっぱい藍さまのお世話になってるから、絶対に藍さまにおんがえししてあげるねー」
「あはははー、嬉しい事言ってくれるじゃないか」

狐の目に涙がホロリ……。

「それでね、藍さま。――私、待ってるんだよ」
「ん、何をだ?」

「藍さまが殺されるのを」

「え? ええぇぇっ!! ちょ、ちょっと、橙? なんでまた、そんな物騒な事を……」
「んーっとね。『化け猫が120%その能力を発揮するのは、殺された主の恨みを晴らすときだ』…って慧音さんから聞いたの」
「ナベシマーッ!?」


『猫の怨返し』というおはなし。

340 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/30(月) 00:08:37 [ Q4nez7oM ]
>>338なんかこう、咲夜と小悪魔の派閥争いのようなw
>>339橙恐い、恐いよ……慧音から聞いたからって、いきなりあっさりとそんな

341 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/30(月) 05:48:27 [ ddNFtB02 ]
>>337
元ネタ知ってる俺は、笑いで腹が痛くて止まらなかった。

342 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/01/31(火) 05:12:03 [ N6nK1o4. ]
>>337
巨大化したてゐに踏み潰されたれーせんを皆で美味しくいただくわけですね。

343 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/05(日) 07:02:32 [ gO/Rte4M ]
 紅魔館、自室にて。
「閻魔に遭ったそうね」
 椅子の肘掛に頬杖をつき、傍らの従者に問う。
「はい」
 うなずく咲夜。その様子に動揺は見られない。
 心穏やかな邂逅であったとも思えないのだが。
「あれの基準だと、殺人は必ずしも悪ではないらしいな。親を除いてという話だが」
 言いながら視線を滑らせる。やもすれば歪むかと思ったが、
「らしいですね」
 そこにはいささかも揺るがぬ怜悧な美貌がある。
 外したかと思い、まるで精緻な銀細工のようだと思う。
 その鋭利さを知りながら、それを自らの手で歪めてみたい、ふとそんな欲求が湧き上がる。
「……咲夜は無宗教なの?」
「はい、申し訳ありません……」
 やや心苦しそうに答える従者。しかしその表情は崩れない。
 見やりながら、嗜めるように囁く。
「宗教はいいものよ。
 『打て。慈しみの目を注いではならない。憐れみをかけてはならない。老人も若者も、
おとめも子供も人妻も殺して、滅ぼし尽くさなければならない』私を信じるもの以外は。
 素敵すぎて涙が出る」
「よく、わかりません」
 困惑をにじませながら、やはり表情は平静のまま。
「わたしでさえたどり着けないような傲慢にただの人間が到達する。その衝動と劣等感。
 『願網普く一切の善悪を救済すと雖も五逆謗法之輩を漏らす』。
 崇めなければ地獄行き。まるで激しい宣戦布告。
 これを有難がる狂気を、素晴らしい以外にどう言おう?」
「……すみません、閻魔のお話は」
 残念、話を戻された。
 宗教に感情的になる人間は多いと聞くし、うまくいくかと思ったのだが。
 そんなことを考えながら、そもそもの懸念を口にする。
「少し気になってな。あれにかかると異教徒は地獄行きだ」
 『人と魔が近づきすぎれば害がある』
 そんなことを言われたのではないかと考える。
 十六夜の月は夜魔に侍る。
 それは死して後も、彼女が名を望む限り変わらない。
 それを横から掻っ攫われるなど冗談では――
「ああ、お嬢様、キリスト教徒でしたっけ」
 ついていた頬杖から顎が落ちた。
「お、お嬢様!?」
 傍らから聞こえる狼狽した声に目標の達成を悟る。
 だがそれよりも一本取られた感が強い。
 この従者は時々酷くとぼけたことを言うのだ。
 元より悩んでいたのは自分のことではないし、そもそも、
「咲夜……吸血鬼がキリスト教徒のわけないでしょう」
 微妙に敗北感のにじんだ声で言う。
 キリスト教ではヴァンパイアは悪魔が死体を変化させたものといわれている。
 信奉どころか立派な敵対関係だ。
「申し訳ありません! そうですね、ありませんね……」
 そこでふと気がついたように咲夜は首をひねった。
「そうするとお嬢様は何を信奉してらっしゃるんですか?」
「真言立川流」







「なんで!?」
「あの巫女が」
「殺るっ血KILL――――――ッ!!!」
「嫌がるかと思って・……咲夜? 咲夜―――?」

344 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/05(日) 09:30:40 [ dqL7xdh. ]
>>343
シリアスなバカ主従GJ。

真言立川流って……

345 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/05(日) 18:57:44 [ P8btZbuk ]
もしかして殴っ血KILLか?

346 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/05(日) 19:11:56 [ nFBKk/82 ]
早とちりしてブチギレるメイドワラタ

347 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/06(月) 02:27:39 [ zzU2yRSk ]
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1125670942/251

紫・フラン「こんなの特にいらないし。むしろ邪魔?」

もこ「ゲム、ギル、ガン、ゴー、グフォ! ウィータァァ!
   これが不死を持つべき勇気ある者の……絶対勝利の力だっ!!」




ごめんなさい。

348 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/06(月) 22:17:53 [ 4n1gpyz6 ]
以前に「他作品のキャラを〜」スレで東方三国志のキャスティングを作成した者です。
SS化してみようかと思ったのですが、筆及ばずあらすじだけに。
とりあえず前半部分を投下してみます。

第1話「そーなのか教」
幻想郷一帯が暗闇に包まれる。EX化したルーミアの闇の力が暴走し、
野良妖怪たちは赤いリボンをつけて「そーなのか」を連呼するようになる。
そのあおりを食って、博霊神社や魔理沙の家が壊滅し霊夢たちは宿無しに
なってしまう。半ばやけ気味に、霊夢・魔理沙に魅魔を加えてチーム結成することに。
霊夢たちに加え、紅魔館・永遠亭などが妖怪退治にあたり、事態は一旦収拾し、
幻想郷に光が戻るのだが…。

第2話「凍てつく幻想郷」
冬の妖怪・レティが幻想郷の神主を監禁し、力を吸い取ってゆく。
レティの体は肥大化し、幻想郷全体も猛烈な吹雪に見舞われる。
紅魔館の主・レミリアの呼びかけにより、永遠亭・白玉楼などで連合軍を結成して
レティ討伐に向かうのだが、そこに立ちはだかるのは悪魔の妹・フランドール。
連合軍の面々が蹴散らされるなか、霊夢・魅魔・魔理沙の3人がかりで
フランと互角の弾幕勝負を演じる。
最後には、レティ・フランは撤退するのだが、紅魔館勢は無理に追撃して痛手を負う。

第3話「神主の印」
連合軍を解散して引き上げる途上、輝夜たちは「神主の印」を見つける。
しかし、歴史の秩序を乱すまいとする慧音の知るところとなり、返還を迫られる。
拒否したので弾幕勝負となるが、輝夜は妹紅に撃墜される。
(だが、すぐにコンティニュー)
一方、フランの気まぐれでレティは倒され残機0に。幻想郷の季節は元に戻る。

第4話「悪魔の蛍狩り」
レミリアは紅魔館の面々を引き連れてわけもなく蛍狩りに出る。
ひぇぇと逃げ惑うばかりのリグルであったが、そんなときに現れたのは
宿無しの霊夢たち。
レミリアvs霊夢の弾幕勝負かと思いきや、勝負を前にレミリアは撤退してしまう。
がら空きの紅魔館にフランドールが侵入してきたためであった。
その後霊夢はリグルの縄張り跡地にちゃっかりと博霊神社を再建。

第5話「スカーレット姉妹」
フランドールの襲撃に対して、蔵書を守る一心でパチュリーは紅魔館を防衛していた。
レミリアたちが戻ってきて弾幕合戦が続くが、消耗戦になってしまいフランが撤退。
フランの頼った先は博霊神社であった。魔理沙たちと仲良くやっていたが、
パチェの計略で霊夢たちはチルノ討伐に向かってしまう。
フランに再び狂気の炎が宿り、博霊神社はまたしても灰燼に帰す。
霊夢たちは紅魔館の居候に身をやつす。
ついでに神主も紅魔館に保護されることに。

第6話「偽神主⑨」
永遠亭も妹紅の手で破壊されていたので、輝夜たちはチルノ率いる氷精軍団を頼る。
永琳の入れ知恵で神主の印と引き換えに永遠亭再建の元手を手に入れる。
ミスティア退治を命じられたのを機に上手く立ち回って、永遠亭が再建される。
一方、チルノは有頂天になって「あたいが神主よ!」と僭称してしまう。
さすがに紅魔館などから袋叩きにあい、チルノは辛くも逃げ延びることに。

第7話「コンティニューできないのさ」
妹との決着をつけることに決めたレミリア。
咲夜と霊夢たちでフランドールに挑むが、咲夜が片目を負傷し一旦引くことに。
レミリア側はメイド部隊の物量作戦で徐々にフランを追い詰める作戦に出る。
戦いの末、気力尽き果て残機0になったフランがレミリアの前に。
コンティニューさせるかさせまいか悩んでいるところに、霊夢のさりげない
ひとことでフランドールはコンティニューできず。

第8話「カリスマ頂上決戦」
レミリアは霊夢たちにチルノの捕縛を命じるが、パチュリーの危惧どおり、
霊夢たちはまた独立してしまう。魅魔が紅魔館に降ることに。
レミリアには旧作キャラへのあこがれがあるらしく、必死に説得したらしい。
白玉楼から紅魔館へ、真のカリスマ決定戦を挑まれる。
妖夢は子悪魔などを撃退して快進撃を続けるが、魅魔との勝負に敗れてしまう。
幽々子自らも出撃するが、食料庫を奪われてしまい腹が減ってしまったので
倒れてしまう。というわけでカリスマの座はレミリアに。

配役
霊夢:劉備  魅魔:関羽  魔理沙:張飛
レミリア:曹操  咲夜:夏侯惇  パチュリー:荀イク・郭嘉
フランドール:呂布  レティ:董卓  チルノ:袁術
輝夜:孫堅・孫策  永琳:周瑜  慧音:劉表  妹紅:黄祖
ルーミア:張角  リグル:陶謙  ミスティア:劉ヨウ
神主:献帝

349 名前: ねこのおんがえし ふたたび 投稿日: 2006/02/06(月) 23:35:01 [ .90709Ak ]
山の端が白々と夜明け間近の幻想郷。
今日も1日、力の限りに遊んだ橙は、まよひがへの帰路を急いでいた。

「藍さまー、ただいま帰りましたー」
「おう、お帰り橙。もうすぐご飯になるからな」

とてとてとて……ポフッ
朝餉の準備をしている藍の背中に顔を埋める橙。

「ねぇ、藍さま。妖々夢のEXステージタイトルって、『妖怪の式の式』だったよね?」
「ん? ああ、確かそうだったな」
「この『妖怪の式の式』ってさ、私の事だよね?」
「うむ。紫様の式が私で、その式が橙なのだから、そういう事になるのだろうな」
「じゃあさ、なんで藍さまが大ボスだったんですか?」
「はいっ!? そ、それはだなぁ……」

狐の額に冷や汗がタラリ……。
ギリギリとぎこちなくふり返れば、純真無垢な双眸が見上げている。

「藍さま。私の出番、とっちゃったんですか?」
「あーうー(大汗」
「盗りましたね?」
「うーあー(滝汗」

藍は思わず目を逸らしてしまう。

「非道いや! 藍さまが先に目も当てられない状態になってれば、私の怨念パワーが通常比1.5倍のハイパー化で、
 アイツ等をギッタンギッタンにして恩返しできたのにー。
 返してー、私の出番を返してー!」

「い、いや、あのな橙。結果論かもしれないが、彼女達は紫様をも打ちのめしてしまったのだぞ?
 そのような凶弾幕に長時間曝されなければならない大ボスを、
 未だ式としては不完全な橙が耐えられるハズがないだろう?」
「むー」

ここぞとばかりに橙を抱きしめると、
母親が娘を諭すように優しく言葉を続けた。

「だから橙の安全を第一に考えて私が身代わりになったんだ。
 私が橙を思う気持ちは判っているだろう?
 出番が欲しかったとか、主として立つ瀬がないとか、橙タン可愛いハァハァとか、
 そう思ったりも……ってタンマ! 今の無しっ!!」

言わなくても良い事まで言っちゃって、慌てて取り繕うが既に後の祭り。
橙は藍の抱擁をゆっくりと優しく、しかし圧倒的な力で振り解くと、
天使のような微笑み(但し、目は笑ってない)を浮かべて言った。

「藍さま。――許さないから」
「えっ、なっ!? ちぇ、チェ〜〜〜〜〜ンッ!!!(泣」

まよひが中に響く狐の絶叫。
怨を返せてめでたしめでたし。

350 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/06(月) 23:46:25 [ cyupitdc ]
橙かわいいよ!

351 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/08(水) 00:55:36 [ Y.Wr0n/s ]
>>348
幽々子は袁紹か
それにしてもコレ、神主が翻弄されっぱなしに……w

352 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/08(水) 23:49:53 [ zi89pMRw ]
>351
だがそれがいいw
チルノのはまり役っぷりが凄いぜ

353 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/09(木) 01:37:24 [ 5B7oVDxA ]
東方三国志 あらすじ中編

Stage9「三顧のスキマ参り」
霊夢たちはマヨヒガに転がり込み、その隣に博霊神社を再建する。
偵察にやってきた中国と橙の弾幕勝負になり、背水と奇門遁甲の陣比べの結果
中国は負けて逃亡する。
パチェの調査により橙は鰹節に目が無いことが判明し、鰹節に釣られた橙は
紅魔館でつかまってしまう。
危機感を感じた藍は、紫を起こすことを決意する。三度のスキマ参りの末、
紫はようやく目を覚ましたのであった。
中国に代わり、今度は咲夜が弾幕勝負を挑んでくる。紫の操るスキマから伏兵が
続々と飛び出してきて、咲夜も撤退することになった。

Stage10「天狐一騎駆け」
事態を重く見たレミリアは、全軍を率いてマヨヒガに攻め込む。
マヨヒガ近辺にいた慧音は力及ばないことを悟り、紅魔館に降ってしまう。
霊夢・紫たちは一旦逃げて避難することにする。この際、博霊神社はスキマ送りにされ
またしても消滅してしまう。
逃げる途中、霊夢は謎の病で幼女化し、全ての能力を失ってしまう。
藍は胸元に霊夢を抱えながら、紅魔館メイド部隊100万の中を駆け抜けてゆく。
まさに四面楚歌の状況の中、持てるスペカを全て消費してようやく魔理沙のもとに
たどり着く。バトンタッチした後、魔理沙のマスタースパークで、一旦は
メイド部隊の追撃は止む。

Stage11「赤く燃える壁」
紫たちのもとに永遠亭からうどんげがやってくる。
さっさと降伏してニート生活を楽しみたいというのが輝夜の本心であったが、
紫とうどんげにいいくるめられて、対紅魔館の総大将に祭り上げられる。
物量作戦で一気に攻め寄せる紅魔館勢に対し、紫の東南のすきま風と
永琳の火弓の複合攻撃で応戦する。
炎の海に巻かれたレミリアたちは退却するが、藍・魔理沙の追撃を受けてしまう。
さらに魅魔の待ち伏せにもあい、運命が尽きてしまうのかと思われたが、
悪魔と悪霊のよしみなのか見逃してもらうことに。

Stage12「博霊神社の足固め」
永琳は紅魔館の南門を攻め立てる。中国も打たれ強さを発揮して粘り強く守っている。
最後には中国を追い払ったものの、思いのほか薬を使ってしまったため、
永琳も一時的に表舞台から姿を消す。
一方、霊夢は永琳の薬で元に戻っていた。永琳vs中国戦の合間に、
本拠地を確保すべく、プリズムリバー4姉妹を各個撃破。
玄爺・萃香も霊夢たちの仲間に加わるが、萃香の角に叛骨の相ありと
紫がけちをつける。

Stage13「七色の人形遣い」
カリスマアップの甘言につられて、神綺は紅魔館におびき寄せられて残機を奪われる。
残されたアリスが旗本七人形を率いて紅魔館西門を攻撃する。
門を守るのは中国と子悪魔。しかし、子悪魔の制止も聞かずに、中国は挑発に乗って
飛び出してしまい敗れてしまう。
勢いに乗るアリスに届いたのは魔理沙からの手紙。「絶交だぜ」とのひとことに
アリスは錯乱してしまう。実は偽手紙で、本当の差出人はパチェであった。

Stage14「三国鼎立」
調子に乗った霊夢たちは勢力を広げてゆく。頭が常春のリリーホワイトの人のよさに
付けこんで乗っ取りを図ろうとするが、リリーブラックの抵抗にあう。
リリーBに思わぬ苦戦をするが、結局春の妖精たちはみな降ることに。
さらに傷心のアリスも霊夢たちの仲間に加わり、幻想郷は紅魔館、永遠亭、博霊神社の
三国鼎立になったのであった。
なお、神主は博霊神社への移住を希望しているものの、紅魔館での監禁生活から
抜け出せないでいる。

配役
博霊神社=蜀
霊夢:劉備・劉禅  魅魔:関羽  魔理沙:張飛
紫:諸葛亮  藍:趙雲  橙:徐庶
アリス:馬超  玄爺:黄忠  萃香:魏延

紅魔館=魏
レミリア:曹操  咲夜:夏侯惇  中国:曹仁・曹洪
パチュリー:荀イク・郭嘉・賈ク・程イク  子悪魔:徐晃

永遠亭=呉
輝夜:孫堅・孫策・孫権  永琳:周瑜  鈴仙:魯粛

その他
フランドール:呂布  レティ:董卓  チルノ:袁術
幽々子:袁紹  妖夢:顔良・文醜  慧音:劉表  妹紅:黄祖
ルーミア:張角  リグル:陶謙  ミスティア:劉ヨウ
ルナサ・メルラン・リリカ・レイラ:金旋・韓玄・趙範・劉度
神綺:馬騰  リリーW:劉璋  リリーB:張任
神主:献帝

354 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/09(木) 01:44:59 [ M1YN8SDw ]
フランドール:呂布   rァレティ:董卓  チルノ:袁術
幽々子:袁紹  妖夢:顔良・文醜  慧音:劉表  妹紅:黄祖



皆殺しだ!1!!!

355 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/09(木) 12:14:04 [ Sf2AlB8k ]
永琳なんか旗に潰されて死ぬ役じゃねえかw
(北方版)

356 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/09(木) 13:28:07 [ bWSIa5EI ]
各キャラを蒼天航路に置きなおして行くと泣けてくるなw

                    /
                    / でもドレッドヘアーの
                  ∠  フランちゃんならちょっと見たいかも
            ∧_∧    \_____________
           (  ´Д`) _
          /⌒ヽ/   / _)
          /   \\// 
          /    /.\/
         /   ∧_二つ
         /   /
        /    \
       /  /~\ \
       /  /   >  )
     / ノ    / /
    / /   .  / ./
    / ./     ( ヽ、
   (  _)      \__つ

357 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/09(木) 14:27:54 [ PpvYQ0S. ]
                   _ _     .'  , .. ∧_∧
          ∧  _ - ― = ̄  ̄`:, .∴ '     (    )
         , -'' ̄    __――=', ・,‘ r⌒>  _/ /
        /   -―  ̄ ̄   ̄"'" .   ’ | y'⌒  ⌒i
       /   ノ                 |  /  ノ |
      /  , イ )                , ー'>>356/´ヾ_ノ
      /   _, \               / ,  ノ
      |  / \  `、            / / /
      j  /  ヽ  |           / / ,'
    / ノ   {  |          /  /|  |
   / /     | (_         !、_/ /   〉
  `、_〉      ー‐‐`            |_/

358 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/09(木) 21:28:15 [ PrWdKZRI ]
>>356
蒼天航路だとレミリアカッコよすぎるなw
でも呂フランの猛攻を天佑の力で凌ぎきる曹操レミィ見てぇw

359 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 04:06:31 [ LihSdnKM ]
複数キャラ掛け持ちの影響でパッチュさんが天才軍師すぎるぜw

360 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 10:12:21 [ Xu3Ykwmk ]
「まあよく来てくれたね。それじゃあお茶でも……冷たいのしかないが」
「そんなことはどうでもいい!何のつもりだ!?」
「いや、ね。最近妖精たちをいじめてるそうじゃないか」
「それは奴らのいたずらに返しているだけだ!何が悪い!?」
「妖精はね、いたずらをするために生まれているようなもんだよ。笑って許してやりなさいな」
「ああ、そうかい……おかげでこっちは迷惑してるんだがね」
「やれやれ……それを飲んで頭でも冷やしなさい」
「なんだこりゃ」
「お茶だよ。っと、私の適温で入れたのがまずかったかね?」
「当たり前だ!茶じゃなくて氷だろうが!」
「まあまあ落ち着きなさいな」
「ふざけるのも大概にしろ!この⑨!」
「……ふむ」
「結局あんたもふざけるわけか?やっぱり⑨と呼ばれているだけあるな、え!?」
「まったく、最近の餓鬼は礼儀も知らないのかい」
「ああ、他人に氷を出す礼儀なんか習ってもいないね!」
「……そうかい」

「――私は子供の頃からこう決めている。私を⑨と呼んだ奴は例外なくブチ殺す、と」

いや、なんか成長した⑨は最強じゃないかって話が……
それに某破壊魔の姉?が重なって……

361 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 11:33:30 [ V0ngsoes ]
>>360
ま、待ってくれ!

>「――私は子供の頃からこう決めている。私を⑨と呼んだ奴は例外なくブチ殺す、と」

この理屈だと、真っ先にやられるのは、他でもない……

362 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 12:23:57 [ KZXEtqr2 ]
逃げて神主逃げて

363 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 20:12:58 [ v6rCxmCs ]
神主ヌッ殺してるなら確かに最強だなwww

364 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 20:57:17 [ usyePoKM ]
根本的なところが大人げないままでワロタ

365 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 22:13:37 [ rIdKAVfU ]
やっぱりチルノはチルノなんだな
将来は絶対美人の大物になる、と脳内で確定しました。

366 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/10(金) 22:27:34 [ Y0FN47OM ]
妖精はいつまでもそのままとか言っちゃだめですか。
⑨はいつまでも⑨。強さも⑨。
だがそこが良い。

367 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/11(土) 17:16:16 [ NO6EU/jk ]
東方三国志 あらすじ後編

Stage15「陰陽五行将」
博霊神社と紅魔館の戦いの火蓋が切って落とされる。
立ちはだかる咲夜に挑むのは霊夢たち。玄爺の奇襲により咲夜がまさかの敗北。
レミリアたちも出撃するが防衛戦の後退を余儀なくされる。
勢いに乗る霊夢は「陰陽五行将」に魅魔・魔理沙・藍・アリス・玄爺を任命する。
二面作戦のもう一方として、魅魔が中国を攻め立てる。
しかし、てゐにだまされて背後の永遠亭側をがら空きにしていた。
結局、てゐ・子悪魔の挟み撃ちにあって魅魔も残機0に。

Stage16「世代交代」
咲夜まで失い、レミリアの気力が尽きてしまう。
紅魔館勢力はそっくりそのまま花映塚組みに引き継がれることになる。
神主も幻想郷から現世に戻り、次回作の構想を練ることになる。
一方、魔理沙は単独での永遠亭討ち入りを計画するが、寝込みを襲われリタイア。
藍たちが止めるのも聞かず、霊夢は玄爺らを連れて永遠亭に勝負を挑む。
迎え撃つのは復帰した永琳。破竹の勢いで勝ち進む霊夢であったが、
これは永琳の作戦であり、後続との連携が途絶えてしまった霊夢も敗れてしまう。
撃墜寸前のところを藍に救われるが、霊夢の霊力が尽きてしまいただの
巫女となってしまった。紫が博霊神社を取り仕切ることになる。

Stage17「泣いてスキマに送る」
紫と輝夜は不戦協定を締結する。これ以降、永遠亭側の動きはなし。
萃香は正面から映姫に勝負を挑もうと主張するが紫に却下される。
大きく迂回して、裏口から攻め込むことにする。
小町が任務をサボっていたので、三途の川まで迫られてしまう。
いつのまにか戻ってきていた橙が先鋒になって三途の川を渡ろうとするが、
幽香の作戦にはまって敗れて逃げ出す羽目に。
紫たちはいったん引き上げることに。敗戦処理で橙はスキマ送りの刑に。

Stage18「紫色の将星墜つ」
過労がたたってか藍もダウンしてしまう。陰陽五行将の面々は皆表舞台から姿を消す。
紫はまたも勝負を挑み、メランコリー・小町あたりには勝てるものの、幽香には
千日手に持ち込まれてしまい引き分けとなる。
柄にもなく起きつづけている紫を見て、いつか長い眠りにつくと幽香は確信していた。
天に巨大な流れ星が落ちたとき、紫はしばしの冬眠についたのであった。
これにて幻想郷全体を巻き込んだ弾幕国取り合戦は幕を閉じる。
後日、この様子を取材していた文が新聞の特集記事にしたようである。

配役
博霊神社=蜀
霊夢:劉備・劉禅  魅魔:関羽  魔理沙:張飛
紫:諸葛亮  藍:趙雲  橙:徐庶・馬謖
アリス:馬超  玄爺:黄忠  萃香:魏延

紅魔館→花映塚組=魏
レミリア:曹操  咲夜:夏侯惇・夏侯淵  中国:曹仁・曹洪
パチュリー:荀イク・郭嘉・賈ク・程イク  子悪魔:徐晃
映姫:曹丕・曹叡  幽香:司馬懿  小町:曹真  メランコリー:張コウ

永遠亭=呉
輝夜:孫堅・孫策・孫権  永琳:周瑜・陸遜  鈴仙:魯粛
てゐ:呂蒙

その他
フランドール:呂布  レティ:董卓  チルノ:袁術  大妖精:紀霊
幽々子:袁紹  妖夢:顔良・文醜  慧音:劉表  妹紅:黄祖
ルーミア:張角  リグル:陶謙  ミスティア:劉ヨウ
ルナサ・メルラン・リリカ・レイラ:金旋・韓玄・趙範・劉度
神綺:馬騰  リリーW:劉璋  リリーB:張任
神主:献帝  文:陳寿
(大妖精はあとで付け足し)

368 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/12(日) 18:47:29 [ CIHe9cy. ]
 私の甘い夢はけたたましいベルの音で、終了を余儀なくされた。
 鳴っているのは目覚まし時計。昨日魔理沙さんが置いていった物だ。
 効果抜群と言っていましたけど、パチュリーさまは怪しがってお使いにならなかった為、私が使用することになったのですが。
「ううう〜〜〜、うるさい〜〜……」
 頭から布団を被っても、変わらない音量。
 布団から手を伸ばし目覚まし時計を探り当てスイッチをオフ。
「は〜〜〜、寒い寒い」
 少しの間しか布団の外に出していなかったのに、すっかり冷えてしまった手。
 頬に当てれば、火照った体に心地よい冷気。
 すぐさま二度寝の誘惑が襲って来ます。が、今日は朝早く起こせとパチュリー様から厳命されているので起きねばなりません。
「んっ……んん〜〜〜っ……ふぅ」
 大きく伸びをして眠気を飛ばす。
 寝ぼけ眼で鏡の前に座り、ブラッシングすればブラシの歯に髪が絡まるいやな感触。
「むむむ……また枝毛が……」
 ここのところ図書館の仕事に追われているせいで、生活バランスが崩れた結果のようです。
 枝毛程度なら誤魔化しは効きますが、肌荒れニキビとなるとそれは難しくなってきます。
 早急に、早寝早起き三食昼寝付きの生活に戻らなければなりません。
 しかし、現在が魔理沙さんの対応に図書館の拡張に伴う本棚整理と仕事が山積み。
 少なくとも、あと一ヶ月は休んでいる暇なんてなさそうです。
 いつもの司書服に袖を通しつつ考えます。
「いっそサボっちゃおうかなぁ……」
 と、考えたところで同じ赤い髪の泰斗が脳裏をよぎりました。
 頭を振って邪念を追い払います。
「危ない危ない、悪魔の誘惑に負けるところでした」
 自分も小悪魔であるということは、この際無視します。
 まぁ最悪、図書館勤務のメイドを二、三人誑かして精気をもらえばなんとかなるでしょう。
 ……あとで咲夜さんに怒られるでしょうけど。
 そんな事を考えているうちに着替え完了。
 頭を背中の羽を動かして、調子を確認。うん。今日も好調。
「さ、まずはパチュリー様を起こしてきますか」


 小悪魔の朝は大抵そのような感じで始まる。

369 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/13(月) 00:23:41 [ hakzfYeE ]
泰斗:
(1)その道の権威・達人
(2)時代を超えて揺るぎ無いもの

>368
多分サボる人って意味で使ったんだよね…? 俺なんか勘違いしてる?

370 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/13(月) 00:26:18 [ hHMWaOmo ]
>>369
花映塚で、サボタージュの泰斗という表現があったのさ。

371 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 01:31:39 [ Rpw4mIB6 ]
幽「ようむー、ようむー、ホラあれ何処にあったかしらー」
妖「幽々子様、何をお探しなのですか?」
幽「ホラ、たまに妖夢が使ってるやつよー。名前が出てこないけどー」
妖「それじゃあ探しようが無いですよー」

幽「あぁーそうそう思い出した。肥後ずいきよ肥後ずいき」


肥後の守(ひごのかみ)の言い間違いだったのだけど、あれから妖夢が口を聞いてくれない。

372 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 04:06:09 [ xqXwo3rg ]
肥後ずいきがなんだったか思い出したら吹いたw

373 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 06:59:11 [ u.444Cns ]
噴いたw
肥後ずいきてwww

374 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 10:55:39 [ B6CryXgI ]
でかい肥後守持ってる俺は勝ち組

375 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 19:25:29 [ ZxoHTbO2 ]
2月14日 PM11:30
幽「こんばんは〜」
霖「ああ、やっと来たのか。約束の物ならそこにあるよ」
幽「今年も随分貰ったわねぇ〜」
霖「別に欲しいなんて言ってないんだけどね」
幽「あらあら、本人がこんなんじゃあげた娘も可哀想ね」
霖「甘いものは苦手なんだ。こんなに食べたいなんて思わない」
幽「私は毎日食べていられるけど……いただきまーす♪」
霖「毎年すまないな」
幽「もぐもぐ……いいのよぉ別に。私は嬉しいし」
霖「そうか」
幽「でも…バレたらきっと殺されちゃうわよ貴方……もぐもぐ」
霖「そうなったら冥界で働かせてくれ」
幽「もぐもぐ…そんなのお安い御用よ」
霖「(おいおい…)……君が口を滑らせなければ大丈夫なんだけどな」
幽「だいじょーぶ♪これは二人の秘密だから。あ、そうだ……もぐもぐ」
霖「どうでもいいが食べながら話すのはやめてくれ」
幽「はい、私と妖夢の分。これは貴方が食べてね」
霖「ああ、わかってるよ」

翌日
霊「あ、霖之助さん。私が昨日あげたチョコ、美味しかった?」
霖「ああ、美味しかったよ(って幽々子が言ってた)」

376 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 19:35:51 [ nw7ac5ws ]
素で幽香だと思って戸惑った俺⑨

377 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 20:35:20 [ U0VLf7e2 ]
>>376
同士よ

378 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 20:36:19 [ u.444Cns ]
何で、俺が、こんなに居るんだ?w

379 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 20:53:42 [ Ew/VMWiQ ]
修行がタリン

380 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 22:23:31 [ 2ZH3rCmU ]
>>375
この霖之助なら違和感が無い!と思った。
やはり彼には大人の(?)女性が似合うよ。(こーりんなら別だが)

……実際、モテる奴が貰いまくったチョコは何処に行くのだろう……
アイドルとか、どうしてんだろうな。

381 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 22:26:40 [ I754W83Y ]
事務所止まりじゃね?
出所不明の手作りチョコなんか食べられたものではないよ

382 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 22:27:08 [ u.444Cns ]
担当の処理係が居るとか聞いたが。
しかし、やたらでっかい奴を送られることもあるとか何とか言うのは本当なのか?

383 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/14(火) 22:37:07 [ jhbflQ1c ]
大部分は施設の子供たちに寄付するとか聞いたことはある。

384 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 00:10:26 [ uy7KC.9w ]
そんな心の温かいやつなんているのか?
てか、マジに何か入ってたらどーすんだw

385 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 00:22:47 [ u37Dat9o ]
事務所以外の住所は明かしていない場合が多いから、
全部事務所の人がチェックしてるらしいよ。

386 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 00:31:31 [ .XUaYAbs ]
オカルトの人は髪入れたり爪入れたり唾液入れたり、シモノケやらバル液やら…
まず食べてもらうことを考えたら入れない・入れちゃいけないものを入れるらしいし
さわらぬチョコに祟りなし

387 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 01:19:53 [ YJ9hY4nY ]
>>386
それを聞いて魔理沙南無と思った俺パチュ萌えアリス萌え妹様萌え

388 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 04:12:07 [ y5DxzMQY ]
>>387
アリス萌えも妹様萌えも許そう。俺だって萌えるからな。
だがパチュ萌えは許さん。








                              パチェ萌え。

389 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 06:46:24 [ EbeSItMc ]
>>386
何だその消防の頃の俺の実話。

390 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 10:28:55 [ WETcA1/A ]
>>389
キミからは、僕と同じにおいがする。

391 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 21:56:28 [ cH7.gsPw ]
>>388
キミの姿は、僕に似ている

392 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/15(水) 22:22:36 [ sgWD7lC2 ]
コーディネイター改めニュータイプ(脚本家の妄想)はプラントにカエレ

393 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/16(木) 10:46:22 [ NN58OnJQ ]
いやいや妖(ry あるのよそれが。

入れたことが

394 名前: 104 投稿日: 2006/02/17(金) 20:06:12 [ DlX9VrUM ]
進まない、終わらない。カルビーかっぱえびせん♪

395 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 01:12:56 [ aQbMAJZI ]
幽「妖夢、面白いモノを借りてきたわ」
妖「なんですか?それは」
幽「霖之助さんの話によると、これは『げーむぼーい』っていう外の世界で流行っている遊びの一つらしいの」
妖「へぇ。この箱で何が出来るのですか?」
幽「さぁ?」
妖「さぁ、って……。あ、何かスイッチみたいなものがありますね。カチッと」
幽「あらあら」
妖「何か浮かび上がってきましたよ」

          Wizardry

        SUFFERING OF
         THE QUEEN

妖「何ですか、これ……」
幽「私が知るわけ無いじゃないの」
妖「それもそうですね……。捨てますか?」
幽「いやいや、妖夢。少し遊んでみたらどう?」
妖「え、でも遊び方知らないですよ」
幽「そんなの問題ないわ。ほら、少しやってみなさい」
妖「わかりましたよ……。えーと、とりあえず何すればいいのかな、これ……」
幽「そこの城みたいのに入ってみなさい」
妖「知ってるんですか?」
幽「さぁ?なんとなくよ」
妖「このボタンを押せばいいのかな?あれ、『まず ギルガメッシュのさかばで パーティを くんでください』って出ましたよ」
幽「この紙によると、初めにやる事は訓練場でキャラクターを作る事、だって」
妖「なんですか、その紙は?」
幽「霖之助さんに遊び方を書いてもらったの」
妖「それを早く見せて下さいよ!」

訓練場にて……

妖「名前ですか。『こんぱくようむ』っと。あれ、入りませんね」
幽「『ようむ』でいいじゃないの」
妖「そうですね。次は種族……。エルフとかドワーフって何ですか?」
幽「よくわからないけど、エルフは戦士に向いていなくて、ドワーフは戦士に向いているらしいわ。ドワーフでいいんじゃない?」
妖「それじゃ、ドワーフっと……。次は性格ですか。中立でいいかな」
幽「いやいや、妖夢。むしろ……」
妖「悪は嫌ですよ」
幽「……」
妖「ボーナスが19らしいですよ。どうすればいいんですか?」
幽「右を押すと割り振れて、そして横に職業が出るからそれを選択する。そう書いてあるわ」
妖「何だか面倒ですね。……あ、サムライが出てきましたよ!これにしよーっと」
幽「ちなみに6人キャラクターを作るんだって」
妖「えー、面倒ですよ。あとは幽々子さまを作ろうかな」
幽「あら、私はいいわよ」
妖「『ゆゆこ』、『エルフ』、『あく』、『とうぞく』っと……」
幽「……ひどいわ〜」

そうして『ようむ』『ゆゆこ』『せんし1』『せんし2』『そうりょ1』をパーティに加え迷宮へ……

妖「やっと操作に慣れてきましたよ」
幽「その調子よ」
妖「でも、未だに目的がわからないのですが……」
幽「細かい事は気にしなくていいの。ほら、敵が出てきたわ」
妖「『アンデットコボルド』、か。何か弱そうだ。ちょいちょいっと」
……
妖「あれ?私死んでしまいましたよ!」
幽「半分幽霊じゃないの」
妖「こっちの話ですよ!死んじゃった場合はどうすればいいんでしょう?」
幽「また作り直せばいいんじゃないかしら?……あら、死んだ場合は『カント寺院』に行けばいいんですって」
妖「戻りますか……」

妖「カント寺院ってこれですか」
幽「早く生き返らせてもらいなさい」
妖「はい……」

   ささやき    いのり
  えいしょう    ねんじろ!

ようむは はいに なりました

妖「え?」
幽「あら、燃えかすね」
妖「そんなぁ!私、灰になっちゃいましたよぉ!」
幽「ほらほら、落ち着いて。まだ生き返ることが出来る……って」
妖「未来永劫斬!!」

スパーン!

幽「これ、どうやって返そうかしら」
妖「すみません……」

396 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 01:24:54 [ aQbMAJZI ]
おっと今読み返したら変な部分が数箇所あったな。次からは気をつけよう。

397 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 01:32:28 [ pf.EehrI ]
ゆゆこ あく とうぞく

アナタ最高だ!!w

398 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 01:59:42 [ dlIvbngY ]
*おおっと テレポーター*→*いしのなかにいる*
はGB版にあったっけな

399 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 02:58:31 [ FFTErevc ]
外伝シリーズだから余裕である。

あ、妖夢。アガンは待宵反射衛星斬していいから。

400 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 22:52:29 [ 0AY7kbIc ]
チルノ「えーと・・・風の妖精の話だとこの山らしいんだけど」
?? 「こりゃ! 女童が一人で山に入るでない! キノコ取りなら向うの山にしんしゃい!」
チルノ「わあ! ひょっとして天狗?」
?? 「そうじゃ、それも大天狗様よ。天狗に何かようかい」
チルノ「私はチルノよ。文をぎゃふんと言わせたいのよ」
天狗 「なんじゃ、文の知り合いか。あいつをぎゃふんと言わせて何とするんじゃ」
チルノ「だってあいつったら、私がいつも小さな悪戯ばかりしてるってからかうのよ! 酷いでしょ」
天狗 「それで凹ませようっちゅうんかい」
チルノ「そうよ」
天狗 「いかにするんか?」
チルノ「えーと、そうね。例えば私がでっかい事件を起こして、それをあんたとか、他の天狗に記事にさせるの!
    そうすれば文は『あちゃーっ! チルノをもっとマークしとくんだったーっ!』って後悔するわ!」
天狗 「儂の新聞は政治と国際と経済しか扱わんぞ」
チルノ「せ、せーじ!? 何それ!?」
天狗 「まあそこいらの俗な事件を扱うんは文ぐらいのもんなんじゃ」
チルノ「むー。じゃあ他の方法を考えないといけないわね。じゃあ代わりに文の情報を頂戴!」
天狗 「情報? となれば只というわけにはいかんの」
チルノ「近くの館から西洋酒を掠め取ってきたわ! ・・・多分鉄くさいと思うけど!」
天狗 「血酒か。まあ良い。これが文のアルバムと通信簿じゃ。好きに使ってええぞ」
チルノ「さんきゅー!」
天狗 (まあ子供の悪戯にはこんなもんで充分じゃろ。天狗の名を貶めるような深刻なもんは出せんしの)
チルノ「お、これ使えるわ! これも! これもいける! うひひひひひひ」


魔理沙「なあ、最近出回ってる怪文書、知ってるか? 猿の新聞とか言うらしいんだが」
霊夢 「えーと、さっきポストに入ってたこれかしらね」
魔理沙「それそれ。いったい何なんだろうな?」
霊夢 「さるのしんぶん
     ゴシップ記者として一部で有めいな、しゃめーまる文の左のおしりにホクロがあることが、
     本し貴者のしらべて明らかになった。
     文をよく知る大天ぐは次のように語った。
     『文はそのホクロが大きらいでな、年頃になってもセクシーな下着をはけないでおるんじゃ。
      今でももめんのパンツをはいておるから、好きがあったら見てみるとええぞ』
     春風を受けて飛ぶカラス天ぐを見かけたら、そのおしりに注目してはいかがだろうか」
文  「酷いですよねっ!? 人権の侵害ですよねっ!」
霊夢 「あら、こんにちは」
魔理沙「この内容、真実なのか?」
文  「う゛・・・ノーコメントです」
霊夢 「まあ、大天狗が証言してるらしいし」
天狗 「わしゃしらんよ!? 濡れ衣じゃ」
文  「あっ、長! 酷いですよぉ」
天狗 「いや、だから知らんっちゅうの。まああの妖精も、お前さんに相手にしてもらえなくて寂しかったんじゃろ」
文  「あの妖精・・・あいつですね!」
霊夢 「気づかなかったのね・・・」
天狗 「まあ、だから大目に見て・・・」
文  「いいでしょう! そんなに記事にして欲しいなら・・・うふふふひいひひひひひひぃっ、見てなさいよ・・・くっくっくっ・・・」
魔理沙「おお、怖」
文  「あんたの恥ずかしっぷりを幻想郷中に広めてやるわ! 見てなさいよーっ!」
霊夢 「やれやれ」

401 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/19(日) 22:59:57 [ J3bl74Hw ]
日本語というかなんというか・・
チルノらしいことw

GJ

402 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/20(月) 00:45:27 [ 1l/vrZEM ]
天狗さんがオリキャラなのにしっくりきてるのがいいなぁw

そしてさるのしんぶん・・!
マサニ(ノ´∀`*)チルノー!

403 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/21(火) 20:54:30 [ dm.l3pdQ ]
ちるの→(サル並み日本語表記)→さるの

ってことか。世間に自らのサルっぷりを広めるチルノにニヤニヤした。
自分もむか〜しは「ち」と「さ」が区別できなかったなぁ。懐かしい。
gj

404 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/22(水) 19:26:10 [ 6fBxuVHc ]
輝夜「うーん、そうじゃなくて。もっとこう背を反らすの」
鈴仙「こ、こうですか?」
永琳「あら、姫にウドンゲ。何をしてるんですか? ジョジョ立ち?」
輝夜「違うわよ」
鈴仙「何かの技らしいんですよ。イナバナントカっていう名前だから、姫が私にやってみろって」
輝夜「ちょうどいいわ永琳。ちょっとイナバの腰を押さえて」
永琳「はいはい。こうですか?」
輝夜「で、イナバ。まず腕の向きがこう。それからもっと体を後ろに」
鈴仙「わー! 無理です無理です、これ以上曲がりません!」
輝夜「いいからやるのよ。ほら」

 ぐき。

イナバ「ウボアー」
輝夜「ちょっと違うわね」

405 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/23(木) 09:32:07 [ 0hFWB2ZM ]
うどんげの腰を抑える手つきがすごまじくエロいはずだと思って止まない俺は腐ってる。

406 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/24(金) 04:02:48 [ A4hA9gYM ]
二人が妖艶な表情をしていると思ってやまない俺は発酵してる。

407 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/24(金) 21:26:50 [ Q7Up7.HA ]
弾幕を ひょいひょいひょいひょい すっとばして♪
スペカを すいすいすいすいすい ゲットして♪
幻想郷はどっこへ行く? ぼくらといっしょにどっこ〜へ 行く〜?♪ゥゥゥ〜
ステージを超えたその奥に 誰かがきっと待っている♪
被弾することもあるだろさ 抱え落ちすることもあるだろさ♪
だけどぼくらはくじけない ゲムオバはいやだ コンテっちゃおう♪
すすめ〜♪ 東方紅魔郷 東方妖々夢 東方永夜抄〜♪



元ネタ知ってるヤツは結構年いってるとおもふ

408 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/24(金) 21:53:54 [ L0/d7IbI ]
年代19の俺がひょうたん島知ってるよ

409 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/24(金) 23:02:10 [ Jh1nQlbo ]
子供の頃見たなぁwひょうたん島。

410 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/25(土) 06:58:34 [ EGzhj.xg ]
>>407
つ「モー娘。アレンジ」

411 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/25(土) 12:26:08 [ vrtsekgo ]
>>410
そんなのあるのか。最近のアイドルは知らないんだよな。もう年かな・・・

412 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/28(火) 18:33:11 [ dHoCkRw. ]
霖「霊夢。これ以上商品を持っていくのはやめてくれ」
霊「今更何言ってるの霖之助さん?」
霖「今更だとかそういう問題じゃないんだ。いつまでも僕が許しておくとでも思ってるのか?」
霊「お金ならいつか払うわよ、ツケで。んじゃ、これ貰っていくわね」
霖「そうか……」
(ガシッ)
霊「!?」
小「博麗霊夢、万引きの現行犯で逮捕します」
霊「小兎姫!?何であんたが…!?」
霖「僕が頼んだんだ。彼女とは古い友人でね、快く引き受けてくれたよ」
小「コレクター仲間の霖之助くんの頼みだもの。久しぶりに良い仕事が出来たわ〜」
霊「は、謀ったわね霖之助さん!!」
霖「だからさっき警告したじゃないか。小兎姫、後はよろしく」
小「はいはい〜。じゃあ、続きは牢屋で聞きましょうかね」
霖「反省するまで出さなくていいからな」
霊「Σσ◎ゞ〆仝υ†△*♂♀×$@ξΩ、Дωяγ!!!!!!!!」(←怒りで何を言ってるのかわからない)

413 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/28(火) 18:57:46 [ QYVxyRhc ]
>霊「Σσ◎ゞ〆仝υ†△*♂♀×$@ξΩ、Дωяγ!!!!!!!!」(←怒りで何を言ってるのかわからない)

ファビョってる寒国人連想して吹いちまったw

414 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/02/28(火) 23:24:05 [ fkKZsu5Y ]
永琳  「あらチルノちゃん、いらっしゃい。何かご用かしら?」
チルノ 「ねえ、永琳おばちゃん、頭が頭痛だからお薬ちょうだい!」
永琳  「ん〜〜〜・・・・・・。残念だけどウチではバカに付ける薬は扱ってないの、ごめんねぇ(ギリピキ)」

415 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/06(月) 22:17:15 [ fpYGJ6gc ]
「くっ・・・!」
レミリアは追いつめられていた。敵は霊夢、魔理沙、紫。3人は巧みに連携し、
自陣──レミリア、パチュリー、咲夜──に錐のように侵入してきている。
「おらおらいけ〜!くくく、陥落は時間の問題だな」
最も深く侵入しているのは魔理沙の一団だ。一見、後先考えないバンザイアタックに見えるが、
後方からは霊夢の指揮の下、援軍が蝗のごとく向かっていることを、レミリアは斥候が死と引き替えにもたらした報告で知っていた。
「まっ、まだまだよっ」
レミリアの指示に従い、軍勢が魔理沙に襲いかかる。蟷螂の斧とも等しき軍勢が。
それでも、自陣のあちこちから火の手が上がっているのを背に、果敢にも襲いかかる。
「お、くるか・・・いいだろう!全力で相手してやるぜ!」
魔理沙の指揮を受け、全軍が襲いかかった。次々と倒れていくレミリアの手勢。だが魔理沙のほうにも
無視できざる被害をもたらしていた。
「ちっ・・・やるな」
「レ、レミィ!」
「パチェ!?」
パチュリーから悲鳴と共に報告が届いた。紫軍が突如襲来、ぺんぺん草すら残さぬ勢いで攻め込んできている・・・・・・
「なっ・・・!?」
慌てて確認したレミリアだが、もはやパチュリーの手勢はおらず、抵抗力のない者達までが次々と狩られていくのみだった。
「ごめん、レミィ・・・」
パチュリーのサインが・・・消えた。
「そっ、そんな!パチェ!パチェ!」
「あらあら、残念だったわね。霊夢、魔理沙、私はこのままメイドさんをもらうわよ」
「おお、任せたぜ」
「おっけ〜、魔理沙、こっちもついたわ。いくわよ!」
「そ、そんなあ・・・」
「お嬢様・・・申し訳ありません・・・」
ほどなく、咲夜のサインも消える。レミリアはただ呆然と自陣が火の手に包まれ崩壊していく様を見つめるのみ。
やがて・・・

          植民地を放棄しました

「よっしゃ!私たちの勝ちな」
「晩ご飯と朝ご飯、あんたたちのおごりね。それから今夜一晩、傅いてくれるんだったかしら?」
「これも勝負の掟・・・悪く思わないでね」
「魔理沙、なんであんなに早いのよ・・・」
「すいませんお嬢様、私がもう少し早く時代4に進めていれば・・・」
「いいのよ咲夜・・・」

彼女たちの前には完全型の式神が6体、それぞれが線で繋がれており、紫がどこからともなくもってきた式がはしっている。
「いや〜、白熱したな、コレ。なんだっけ・・・なんて読むんだ?あげ、おぶ?」
「エイジオブエンパイア3、って読むのよ」
式の入っていた箱をぴらぴらさせながら紫が言った。

416 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/07(火) 10:09:20 [ JQ82yXds ]
「抵抗力の無い者達」辺りで何の話をしているのか分かったw

417 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 00:07:28 [ cVNxDhAs ]
永夜抄裏側妄想

輝夜「夜明けの時刻はとっくに過ぎているのに日が昇らないなんて。一体なにが起こっているというの?」
永琳「姫!二人組の人間と妖怪が竹林を抜け間もなく永遠亭に侵入しようとしています。
   月人の使いの者かもしれません。異常な夜のこともありますし念のためうどんげを隠そうと思います」
輝夜「わかったわ。いなば、少しの間辛抱していてね」
鈴仙「……姫! 師匠! やっぱり私も戦います!」
永琳「なにを言ってるの。月人はあなたを連れ戻そうとしているのよ。姫も困っているでしょう。わがままを言わないで頂戴」
鈴仙「みんなが戦っているのに自分だけ隠れてるなんて出来ません。過去に仲間を見捨てたときのような後悔はしたくないんです。
   それに真実の月の下に師匠が施し姫が護る術式。これが破られない限り例え捕らえられても月へ帰ることはできません。
   相手が月人なら私を生きたまま捕らえようとする筈ですから私のほうが安全に戦えます。お願いです戦わせてください!」
輝夜「……しかたがないわね。でも決して無茶はしないように。深追いは厳禁。後ろには私も永琳も居るんだから。
   それだけ守ってくれたらあとは精一杯戦ってきなさい」
鈴仙「はい!」
てゐ「賊が永遠亭に侵入しました!これから私も迎撃に行きます」
鈴仙「てゐ!私も行くわ!」
てゐ「えぇ!れーせんは隠れてるんじゃなかったの?」
鈴仙「私も戦うことにしたの。てゐ、侵入者を私の目で狂わせるわ。サポートをお願い」
てゐ「了解!」

永琳「それでは私は侵入者を偽りの月への回廊へ誘導する準備をしてきますので姫は真実の月と術式をお願いします。
   少々窮屈かもしれませんが我慢してくださいね」
輝夜「永琳が術の施行に拘束されずに自由に動ける様にするためだもの、しかたないわ」
永琳「姫、うどんげのことが心配ですか?」
輝夜「心配じゃ無いって言ったら嘘になるわね。以前月の使者が迎えに来たときのお爺さん達もこんな気持ちを感じていたのかしらね……」
永琳「姫を養って頂いた地上人のことですね」
輝夜「ええ。けど今の私達には月の使者に抗う力が有る。いなばを死地へ送るようなことなんてさせるものですか」
永琳「もちろんですわ」

418 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 01:03:51 [ LmHMV1T2 ]
チルノ「剣を拾ったよ!」
ルーミア「へー。どんな剣?」
チルノ「氷で出来た剣みたい。私にピッタリのアイテムね!」
ルーミア「すごーい……けど、別にあんたならつららを投げればいいんじゃない?」
チルノ「何言ってるの!見た目重視よ。これはリボン、氷の羽とセットで装備してかっこよさボーナス+100ってところね」
ルーミア「???」
チルノ「とにかく、例の門番の所に行ってみようよ!」
ルーミア「えー。また追い返されるだけよ」
チルノ「今度は大丈夫!」
ルーミア「ホントかなー」

美鈴「……ちょっと。また懲りずに来たの?」
チルノ「いいじゃない。あんたと私の仲でしょ。とりあえずこの剣に斬られてよ」
美鈴「なによそれ」
チルノ「おおっと、喋ってる暇はないよっ!」
       |
   \  __  /
   _ (m) _ピコーン
      |ミ|
   /  .`´  \
    .i\ /i
   < '´  ̄ ヽ
  __彡ノメノノlノリ〉
  .\ `ソリ!゚ ヮ゚ノi  <霧氷剣!
    ><(つ!>つ
   / ,く//_|l〉
    ̄ l.ノl.ノ

ルーミア「霧が出てきたよー」
美鈴「しまった、霧で見えない!」
チルノ「油断したね!」
ヒュン!ザシュ!
美鈴「チィィィッ!霧に紛れて攻撃してくるとは卑怯よ!」
ルーミア「まあ、確かにせこいね」
チルノ「そこ!うるさいよっ!」
美鈴「とにかく私はこれでも門番。攻撃してくるなら、妖精相手といえども手加減はしないわっ!」
シュッ!ドガッ!
チルノ「ちっ!」
ルーミア「モンヴァーン4世の跳び蹴りがちるのんに命中〜」
美鈴「モンヴァーンって何よ!しかも4世!?……って、なにこれ!?」
チルノ「あれ、剣からすごい冷気が……」
美鈴「こ、凍る!体が凍る!馬鹿な!動けない!そんな!私が妖精ごときに負けるなんt(凍結完了」

ルーミア「勝っちゃったね」
チルノ「うん、負ける気がしないから中に入ってみよ」
ルーミア「そーだね」

ルーミア「うっわー」
チルノ「本ばっか。本は興味ないね」
パチェ「また変なのが沸いてきたわね……ってそこのあなた」
ルーミア「私?」
パチェ「違う。そっちの頭が悪そうな方」
チルノ「失礼なヤツね!そういうあんたは頭がいいの?」
パチェ「答える必要はないわ。あと正確にはあなたではなくて、あなたの持っている剣に興味があるの」
チルノ「これ?」
パチェ「そう、それ。それは聖王武具の一つで『氷の剣』と呼ばれているわ」
ルーミア「そのまんま……」
パチェ「……。で、その剣は溶けることのない氷で作られているらしいの。私はその氷に興味があるわ」
チルノ「だめだめ!あげないよ!私が見つけたんだもん!」
パチェ「……そう。ならあなた達に用はないわ。ここから追い出すしかないわね」
チルノ「お、やるかい?」
パチェ「氷は炎に弱い。……火符『アグニシャイン』」
チルノ「バカだね。この剣の氷は溶けないんでしょ?なら炎なんて意味がないよ!」
ボオオオォォォッ!!
チルノ「きゃああ!熱い!熱いよぉ!」

      −少女消火中−

ルーミア「うーん。確かに剣は溶けなかったけどねー……」
パチェ「……」


文花帖だと「私」なチルノ……

419 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 01:16:50 [ qJhnHcPI ]
>>417
GJ!
こうゆうのもいいな。
鈴仙とてゐのコンビがつぼにきた。
東方版竹取物語な感じがしていいね!

420 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 11:33:43 [ UysYifGM ]
>>418
⑨バカスw
そしてモンヴァーンがわかる俺はイースマニア

421 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 13:50:08 [ geCXY5Us ]
gj

422 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 18:21:19 [ aCc77TYE ]
神綺です…
どこぞの閻魔に夢子ちゃんの道中BGM名をパクられたとです…

神綺です…
しかもアリスちゃんが彼女に貸した複製の浄瑠璃人形が帰ってこないと泣くとです…

神綺です…
抗議しに行ったら逆ギレで説教かまされて地獄行きが決定したとです…

神綺です… 神綺です… 神綺です…

423 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 18:34:35 [ 7uUR1L0E ]
浄瑠璃じゃなくて浄玻璃な。
浄玻璃の鏡って知らん?

424 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 19:34:33 [ 18PkujQg ]
>>423
浄瑠璃であってるよ。
人形浄瑠璃って知らん?

425 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 19:38:51 [ D0HY5kHw ]
あってるつーか間違ってるつーか。
浄瑠璃人形ってのはそれはそれである。
閻魔が使ってるのは浄玻璃鏡。

>>422
はどっちのつもりで書いたんかのう。

時に浄瑠璃と浄玻璃ってなんか関係あるの?

426 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 19:42:16 [ AjpPxSwU ]
山田が人形動かして演じてるという意味か、
それとも浄玻璃と浄瑠璃を間違えただけか。後者に一票

427 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 20:07:18 [ OZXEuHMw ]
422が浄瑠璃と浄玻璃の区別ついてなくて同じものだと勘違いして
勝手に混同しちまっただけのように見える

428 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/09(木) 20:32:14 [ OZXEuHMw ]
>>425
玻璃(水晶)も瑠璃(ラピスラズリ)も仏教における七宝に含まれるので
関係は一応あるが、それぞれは別の宝(鉱物)を指す。
どちらもガラスやキラキラした透明な物質の別名としても使われるが、
これは『まるで瑠璃(玻璃)のように美しい素材』という意味で、
台湾を蓬莱、ジラフを麒麟と呼ぶようなもんだね。

『浄』が頭に付くのは、『曇りがない清らかな』を意味している。

その透明で美しい玻璃でできてるのが罪を照らす『浄玻璃の鏡』で、
一方、瑠璃のように美しい『浄瑠璃姫』が出てくる物語は人形浄瑠璃の元となった。

どちらも美しい宝を表す単語として使われてる点で似たようなものではある。

429 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/10(金) 00:50:27 [ 1QgTSIH6 ]
>>418
最後のオチは、どっかで似たようなのを見たことあるな。
「ナマケモノが見てた」だっけか。2の方かも。昔のだから忘れてしまったな。

430 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/10(金) 01:08:06 [ aqnlcbDM ]
紫「外の世界も久しぶりね。突然人混みに出たらやばいから・・・確かこの辺からに出られたはず・・・」
ブルォーン! ドガン!
紫「ギャイン!?」
「・・・や、やべっ! 轢いちまったっ!」
ブロロロロロオォォォ
紫「うつー・・・誰に断って道路作ってるのよ! ってちょっと当て逃げじゃない! お巡りさー
キィーッ! ズゴン!
紫「アギャ!?」
「バカヤロー! 道の真ん中で何やってやがる!」
ブロロロロロロ・・・・
紫「しくしく・・・・」

431 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/10(金) 09:46:02 [ iytKBvj. ]
ゆかりんきりもみ回転か
意外に可愛いなw

432 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/14(火) 19:33:55 [ /9wjYiAU ]
魔「おい、香霖。今日は何の日だ」
香「ん? ああそうか。円周率の日だったね」
魔「なんだよそりゃ」
香「しかし残念ながら15時92分65秒という時刻は存在しない」
魔「そんなことはどうでもいいじゃないか。それよりも先月の」
香「ああ、先月のツケ18520円をまだ貰ってなかったね。利子はいいから早く払ってくれ」
魔「あーあ。もういいや」
香「いや、良くないんだが」

433 名前: <裁かれました> 投稿日: <裁かれました> [ CcFCgrzg ]
<裁かれました>

434 名前: <裁かれました> 投稿日: <裁かれました> [ CcFCgrzg ]
<裁かれました>

435 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/15(水) 11:58:58 [ kereHBUE ]
輝夜「なんて事……夜を止めていたのは……貴方達だったのね」

霊夢 「その通りよ」
紫  「夜を止めたのは私達」
魔理沙「お前達を退治するためなら」
アリス「手段なんて選ばないわ」
レミィ「まぁそれがわかっただけでも」
咲夜 「上出来ですわね」
妖夢 「いくら貴方が不死身でも」
幽々子「私達とじゃ勝ち目はないわねぇ」

輝夜「例えそうだとしても、私には仲間がいる!守りたい物がある!
   だから絶対に諦めたりはしないわ!」

BGM:ヴォヤージュ1970

輝夜「幻想郷の日の光、返してもらうわよ!!」

436 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/15(水) 12:24:28 [ VcF//1UQ ]
>>435
タコ殴りやぁーーーーーーーーーー!!

437 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/15(水) 14:26:22 [ Nro.mz42 ]
てるよが主人公の永夜抄逆版とか脳裏に浮かんだ。

『陽の光を取り戻せ』
1中ボス:咲夜   ボス:レミリア
2中ボス:妖夢   ボス:幽々子
3中ボス:アリス  ボス:魔理沙
4中ボス:紫    ボス:霊夢
5中ボス:紅魔組 ボス:冥界組
6中ボス:詠唱組 ボス:結界組

みたいな

438 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/15(水) 16:52:44 [ cCp8g9hs ]
>>435
むしろFF6の最終決戦前を思い出した

439 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/15(水) 23:10:53 [ kereHBUE ]
>>436
まぁ分が悪すぎるのは否定できませんw
>>437
それっぽくしてみやした
>>438
むしろ逆な気がするんですけどw


     輝夜「幻想郷の日の光、返してもらうわよ!!」
\         (うふふ、私かこいい)
   ̄ヽ、   _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     `'ー '´           
      ○           
       O        ___   
        o    ,,.. '"::::::::::::::::" ''ヽ         と
         。 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ        思
           ,':::::::::::::::::::i、i+-+::::::::::::::',       う
           !::::::::::;;i-i_ハi;;-ァ!、:::l::::::::i      て
           i::::i:::i !,-;!、  ':,_rハiノ|::::::::|     .る
           レV!:i:i.ハ_r! 、  "" i::|:::::::|     よ
            i:八"    _   ノ::|::::::::|      で
           ノ:::|:|ヘ ,,、__,,.. イ::!::|::::::::|      あ
            ノ:::::|::l:::::;;,.イヘ__/Yノト.ー 、:|      っ
           ノ:::::::|::!γ へ、_.へイ  ',:|     た
           ノ::::::::|::レ イi.__ニuニ、」 〉  '|

440 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/16(木) 01:25:24 [ mT935W6Q ]
\        
   ̄ヽ、   _ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     `'ー '´           
      ○           
       O
          o      ,. -- 、
          。    ,' , '⌒,ノ
             .__ i/  ´
       ,,.. '"´ ̄ (__)r'ヽ
     /        ` ´`ヽ 
     ,'     ,、        ',
     ! 、 i i ハi. !-! 、 i   i  
     i i  i ´i  `,. - 、iノ|   .|  
     レV!. i. '´`    "" .i |.   | 
      i.八"   r ┐  / |   |
      l.|ゝ.>,..、_,,.. イノ レハ.. |
      レ| l  | ,.イ-ーニノト.ー 、i |
       .| l ,.ヘ、ニ_ノノ  `ヽ !
       .|. / //不\ヽ    `ヽ

441 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/16(木) 01:44:26 [ /yrI2ijI ]
実際、輝夜側から見れば>>435見たいな感じかなぁと思った。
てるよかっこいいよ!!!1

442 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/16(木) 12:00:27 [ hvTyovqo ]
けど数分後に「えーりんえーりん助けてえーりん!」とかネを上げてそう

443 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/18(土) 15:35:03 [ r.rQ2LK2 ]
3月1日
今日もお賽銭は無かった。節約のためにまた夕食は無し。夜に食べると太りやすいっていうけど、すこしくらいは太りたい。

3月2日
米びつの底が見える面積が増えている。お昼は魔理沙が持ってきた饅頭で我慢した。慧音に食材をたかりにいったが、断られた。
人間の味方じゃないのかと抗議したが、忙しいといって逃げられた。夢想封印で牛女の家を破壊して、薪に貰ってきた。よけいお腹空いた。

3月3日
今日は水だけ。水はただだからありがたい。慧音が怒鳴り込んできたが、知らぬ存ぜぬ、お腹空いてそんな元気はないと言った。
いいタイミングでお腹がなった。ちょっと恥ずかしいが、撃退できたのでよしとする。

3月4日
インクが無くなった。暫く日記が書けない。

3月9日
霖の助さんのところからサラシと交換にインクと食料を貰ってきた。ありがたいけど、サラシなんかでよかったのだろうか。

3月10日
紅魔館にたかりにいってみた。血を吸わせてくれるなら、と言われた。仕方なく吸わせたら、うすいと言われた。
最近の食事について話したら、やたら豪華な夕食がでた。これで一週間はなにも食べなくても持つだろう。

3月12日
昨日は魔理沙の家に泊まったので日記はなし。二日連続でまともなご飯にありつけるなんて、普段の行いが良かったからにちがいない。
今日は水だけですました。

444 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/18(土) 16:15:36 [ qNdBcATI ]
極貧生活だな霊夢…

445 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/19(日) 01:24:24 [ I.umhhbc ]
金竜飛が泣いた

446 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/19(日) 09:24:36 [ uDLnEB/Y ]
なにしとんねん、こーりん

447 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/19(日) 09:52:19 [ LRWfLFPw ]
きっと包帯がきれてたんだよ

448 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/19(日) 15:06:15 [ vdw5r8pk ]
とりあえずお賽銭入れてくる。
今日のIDで入るかはともかく。

449 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/20(月) 18:30:27 [ HRss.9rQ ]
最近ラノベ読むよりSS読んでたほうが楽しい。
これはやはり最近のラノベの質が落ちているからだろうか。

450 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/21(火) 21:39:56 [ 7lUrPNN6 ]
私は博麗 霊夢。通り名は楽園の素敵な巫女。
本当の実力的にはランクMだけどめんどくさいからランクB。
武器はお払い棒と陰陽玉。

魔理沙「おい、何を独り言を言っているんだ。もう試合が始まるぜ。」

ぐはっ、またやってしまったわ。一気に決めるわ!夢想天生!

中国「Bランクの何処にこんな力がー」

アリス「霊夢…素敵(ぽっ)

魔理沙「大変だ!SSランクの魔族レミリアが攻めてきたぜ!」

SSランクか。暇潰しにはなりそうね!

451 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/21(火) 22:41:20 [ T0GYqY1s ]
>>449
全部が全部落ちた訳じゃないと言いたいが
好みの問題もあるから何とも言えない

452 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/21(火) 23:36:38 [ 1WwECNfw ]
極論だが、ラノベなんてもともと99パーセントのゴミと1パーセントの宝石で
できているようなジャンルなんだから、質の低下も糞も無いと思う
例えは悪いが、ラノベの質を云々するなんて、最近の同人の質は落ちたとか
言ってるのと似たような、あまり意味の無い感想だと思う

ラノベ貶してるんじゃなくて褒めてるから念のため(俺ラノベ好きだし)
ラノベは考えて読むんもんじゃない。感じるものを見つけるんだッ!

453 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/22(水) 01:33:35 [ DYEdXiLw ]
とりあえずそういう議論は創想話スレなりSS向上スレなりでどうぞ。
ここはあくまでまったり楽しむジャンク置き場なので。

454 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/22(水) 01:38:37 [ yEhbnPE6 ]
ラノベの話はその二箇所もスレ違いだろうw
まあ、行くとしたらチル裏かな。

455 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/22(水) 19:00:49 [ 6JTM45dA ]
>>450
なぜU-1系を今書く。

456 名前: ガイシュツしまくりネタだが、ふと思いついたので。 投稿日: 2006/03/23(木) 02:16:35 [ SVJTdCKw ]
博麗 霊夢(人間) 3白赤 ※/3
飛行
※は相手の場にある生き物カードの枚数である。
アップキープフェーズに、のっているカウンターを一つ取り除く。
カウンターがのっている場合、アンタップフェーズにアンタップ出来ない。
T:対象にダメージ1点を与える
T:対象に与えられた全てのダメージを取り除き、同数のカウンターをおく。

霧雨 魔理沙(人間) 3青黒 ※/3
飛行
トランプル
※は乗っているカウンターの数である。
アップキープフェーズにカウンターを一つおく。
T、任意の数のカウンターを取り除く:対象に取り除いたカウンターの数のダメージを与える

十六夜 咲夜(人間) X青赤 ※/2
飛行
場に出るとき、カウンターをX個おく。
※は乗っているカウンターの数である。
T:カウンターを一つおく。
カウンターを一つ取り除く:対象のカードをタップする。
カウンターが0になった場合、十六夜 咲夜を場から取り除く。直近の、あなたのターン終了時、追加の1ターンを得る。
この追加のターン終了時に、あなたはゲームに敗北する。

レミリア・スカーレット(吸血鬼) 1黒赤緑 0/※
飛行
プロテクション(黒)
場に出るとき、あなたは任意の数のライフを失い、失ったライフの数のカウンターを置く。もしくは、このカードをゲームから取り除く。
※はのっているカウンターの数である。
アップキープフェーズにカウンターを一つ取り除く。あなたは一点のライフを失う。
T:対象に、のっているカウンターの数と同数のダメージを与える。
T:あなたは任意の数のライフを失い、失ったライフの数のカウンターを置く。
レミリア・スカーレットが墓地におかれた場合、即座に場にプレイされる。

八雲 紫(スキマ妖怪) 白青黒赤緑 0/1
飛行
プロテクション(白青黒赤緑ア)
アップキープフェーズに、カウンターを一つおく。次に、あなたのパーマネントをのっているカウンターの数だけ取り除く。
取り除けるカードが無い場合、あなたは即座にゲームに敗北する。
八雲 紫は攻撃にも防御にも参加できない。八雲 紫は効果や能力の対象にならない。
あなたの場にあるパーマネントを一つ取り除く:対象のパーマネントを埋葬する。
白青黒赤緑:八雲 紫を手札に戻す。

457 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 03:20:11 [ 4RjfIrNE ]
>>456
お前カウンターのっけるの好きだな、おい。
あと細かい指摘、魔理沙は白黒の方がいいんじゃないか?
それにしても召還と能力がめんどくさいキャラ達だなw

458 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 17:41:00 [ 5Yz6gik2 ]
>>455
450は改変だろ
以下某スレのテンプレより

    わかりやすいU-1SSの例
祐一「俺は相沢祐一、17歳、人間の男。使用武器は神剣ラグナロク。属性は無。
   二つ名は輝く聖剣士(シャイニング・セイント・ソルジャー)で、ランクはSSSより強いMだけど面倒なのでB」

名雪「何を一人で言ってるんだおー。今はランク測定の練習試合中だおー」
祐一「ぐはっ、また口に出してしまった」

祐一「いきなり決めるぜー。最上級魔法「テラフレア」」
Aランク「うわー。Bランクのどこにこんな力がー」
女性「祐一さん・・・ぽっ」

オリキャラ「そんな下らん試合なんてしている場合じゃないぞ。SSランクの魔族が攻めてきたぜ」
祐一   「SSランクか。暇つぶしにはなりそうだぜ。戦闘だ!」

459 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 17:48:36 [ FMV2pyHs ]
なぜ書いたか、なら449への対応ともとれるが…

460 名前: なんとなく続けてみる 投稿日: 2006/03/23(木) 18:05:21 [ KUH9OuOA ]
博麗 霊夢(人間) 白赤 2/2
飛行
博麗 霊夢はブロックされない。
博麗 霊夢は、コントロールするクリーチャーが最も少ないプレイヤーが
コントロールしているものとして扱う。
 
八雲 紫(スキマ妖怪) 白青黒赤緑 3/3
飛行
6:プレイヤー1人を対象とする。
そのプレイヤーのコントロールする全てのカードと
自分のコントロールする全てのカードを入れ替える。
この能力は、どのプレイヤーもプレイできるが、
そのプレイヤーがソーサリーをプレイできるときにしかプレイできない。
 
鈴仙・U・イナバ(月の兎) 青青 1/1
飛行
青:対象の土地1つか、アーティファクト1個か、クリーチャー1体を指定する。
対象をコントロールするプレイヤーは以下の2つから1つを選ぶ。
「無色のマナ1点を支払う」「対象をアンタップする」
 
四季映姫 ヤマザナドゥ(閻魔) 白白白黒黒黒 4/4
飛行
(T):対象のプレイヤーが同意すれば、このゲームの勝敗をコイントスで決定する。

461 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 18:45:10 [ ddZB/p1g ]
>鈴仙・U・イナバ(月の兎) 青青 1/1

即日禁止

462 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 19:17:36 [ KUH9OuOA ]
すまん、タップ忘れた

463 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 19:43:32 [ KUH9OuOA ]
……効果も間違ってるな。アンタップじゃなくてタップだ。
手間かかるぐるぐるがやりたかったんだ……
 
フランドール スカーレット 赤赤赤赤赤 6/1
あなたのアップキープの開始時に、あなたは、3ライフを支払うか
フランドール スカーレットを埋葬する。
フランドール スカーレットにダメージを与えられたターンに破壊されたカードは
ゲームから取り除かれる。

464 名前: 調子に乗る 投稿日: 2006/03/23(木) 20:47:28 [ SVJTdCKw ]
博麗神社(伝説の土地)
T:無色マナ2点か、白マナ1点か、赤マナ1点をマナプールに加える。
2:白マナ、もしくは赤マナ1点をマナプールに加える。

白玉楼(伝説の土地)
1白黒T:あなたの墓地にある生き物カードを一枚場にプレイする。プレイされた生き物は-1/-1の修正を受ける。
T:白マナ、もしくは黒マナ1点をマナプールに加える。

紅魔館(伝説の土地)
T:黒マナ1点か、赤マナ1点か、緑マナ1点をマナプールに加える。
黒T:黒メイドトークンを一個場に出す。黒メイドトークンは2/1(メイド)先制攻撃を持つ黒生き物として扱う。
赤T:赤メイドトークンを一個場に出す。赤メイドトークンは1/2(メイド)飛行能力を持つ赤生き物として扱う。
緑T:緑メイドトークンを一個場に出す。緑メイドトークンは0/3(メイド)ランページ1を持つ緑生き物として扱う。

永遠亭(伝説の土地)
場にプレイされたとき、永遠亭及び蓬莱人を除く、全てのタップ可能なパーマネントをタップする。
全てのプレイヤーのアンタップフェイズをとばす。
手札からランダムに一枚、ライブラリからランダムに一枚、捨てる:対象のカードを一枚アンタップする。
この能力は全てプレイヤが使用できる。コストの手札とライブラリはこの能力を使用するプレイヤーの物である。
永遠亭が場から移動する場合、オーナーの手札に戻す。

アリス・マーガトロイド(人形師・レジェンド) 2青赤 1/3
飛行
場に出たとき、人形トークンを3個場に出す。人形トークンは0/2(人形)の黒生き物として扱う。
アリス・マーガトロイドが場から墓地に移動する場合、人形トークンを1個埋葬することを選んでも良い。この場合、
アリス・マーガトロイドに与えられたダメージを全て取り除き、アリス・マーガトロイドに対するエンチャントを全て埋葬する。
1黒T:このターンのみ、対象の生き物のコントロールを得る。

蓬莱山 輝夜(蓬莱人・レジェンド) 2白青青 0/※
※は、場にある、全てのアンタップしているパーマネントの数である。
プロテクション(黒)
1青青T:対象の呪文を一つ打ち消す。この能力はインタラプトとして扱う。
蓬莱山 輝夜が場から移動する場合、オーナーの手札に戻す。




実は俺の一番好きなカードは停滞。

465 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/23(木) 22:34:14 [ Kc9sCk/U ]
>>456 >>460 >>464
電源不要スレにお帰り
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1136910109/l50

466 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/26(日) 03:22:05 [ /eZFFNdo ]
ペンタブ拾って試行錯誤する香霖を幻視した

これは“ペンタブレット”というもので、文字や絵を描くための道具らしい。
そのくせインクを入れる穴も無いし、木炭を挟める機構も無い。
どうやらこちらの“パソコン”に関係する物だということは分かった。
ペンの形を模しているのだから、おそらく命令を書き込む事によって式を操るのだろう。
その命令が呪文か方陣かはまだ分からないし、そもそも「どうすれば描けるのか?」すら分かっていない。
ひょっとしたら日が悪いのかもしれない。文字を書くのに時間を置かねばならないのは理不尽な事だが、
魔法と言うものは大概理不尽なものだ。この前試した時は満月の晩だった。今度は大安の日にしてみよう。
あせる事はない。命令機構を手に入れたということは、その式を掌握したも同然の事なのだから……

一方、魔理沙は鉛筆を使った。

467 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/26(日) 12:34:49 [ Oijv/ZXk ]
NASAが無重力ボールペンを開発するネタだっけかw

468 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/26(日) 20:54:13 [ vDVuIvqE ]
最近妖精達が紅魔館に連れ込まれ血を取られるという事件が頻発していた。
チノレノさん(仮名)の証言によると「うまか棒をやる」とメイドに誘われ
紅魔館に入った途端、簀巻きにされ無理やり血を抜かれたそうだ。
真相究明のため番組スタッフが紅魔館に電話をしてみた。

「もしもし、紅魔館ですか?」
『はい、メイドの就sy 「最近起こっている事件のことなんですが、
 紅魔館との関係を教えてください」
『………』プツッ、ツー、ツー、

これからイマイ・ホワイトロックの反撃が始まる!!

                〜 リダイヤライズシルバー 〜

469 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/28(火) 02:19:29 [ bnWZnQqg ]
「ふふん」
チルノが、勝ち誇っている。
「うぐぐ・・・」
霊夢は、勝ち誇るチルノを悔しげに見上げる。
「ほらほら、どーしたの? 出来ないなんて言わないよねぇ?」
「ねぇ?」「ねぇ?」
なぜかミスティアとリグルがはやし立てる。この3人、仲が良いらしい。
悔しい。むかつく。だが、霊夢は今のチルノには逆らえない。
「いやあ、きびしいなあ霊夢」
そばにいる魔理沙も合いの手を入れる。魔理沙も、チルノと同じ表情でこっちをみていた。
「ほら、霊夢、簡単なことじゃないの。ちゃっちゃとやってよね」
これまたそばにいる咲夜も後押ししてくる。
「ぐ、ぐう・・・」



「ほらほら、5番の人、つまり霊夢!、三回回ってワンといいなさい!」
王様、と書かれた紙をもったチルノが、5番の紙をもっている霊夢に指を突きつけた。
「・・・」
霊夢は無言で立ち上がると、くるくるくるっと回り。
「・・・ワン!」
耳まで真っ赤になって、チルノにむかって思い切り吠えた。

470 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/29(水) 15:47:41 [ TQvsC/yM ]

「ふふふ、これで月は私のこの手の中にあるわ。」
ー永遠を操る月の姫 蓬莱山輝夜ー

「あら、こちらには桜があるわ。今度こそお花見を行いたいものね。」
ー桜の下で死を操る亡霊の姫 西行寺 幽々子ー

「こちらこそ、月を眺めながら一杯といきたいところね。月の狂気と酒の狂気でそれはもう凄いことになるわ。」
「それは残念ね。仕方ないから兎酒でもしたら?」
「ほんとに残念ね。可哀想だからあなたもお月見に呼んであげましょうか?」
「ふふ、何を言ってもこのお札で勝負は決まりよ。」
「あ、あら?その菊の模様のカードは、まさか…」




ぱしぃぃぃぃん…!







ーー花見酒 五文ーー



「あーら、また負けちゃったわね。払いは蓬莱の薬でいいかしら?」
「いやいや、まだ蓬莱の薬も要らないし食べ物も要らないわ」
「あら、太っ腹じゃない。どうしたのかしら?食べ過ぎ?」
「こいこいするから。」
「…」
「『まだ』いらないって言ったでしょう?」
「…」
「あと2文で倍付けだものねぇ?」
「…」
「それにあなた、月見酒以外役の可能性ないじゃない。」
「えーりんえーりん」
「無理です」
「うわぁぁぁん」


こんぺに出そうとして思い留まったやつ。

471 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/29(水) 19:42:16 [ ogfKtDiY ]
ある日、リグル、ミスティア、てゐが、誰が最初にアリスを恥をかかせて泣かせる事ができるか賭けをした。

リグルは言った。
私はあいつをダンスパーティーに招待してやるわ。
引きこもって魔法の研究ばかりしてるんだから、きっと大恥をかくわ。
しかしアリスはダンス会場で見事に人形達を舞わして見せた。
それは主催者リグルのナイトバグトルネードよりも好評を取り、リグルはエンガチョされて恥じ入って泣いた。

ミスティアは言った。
私だったらカラオケパーティーに招待するわね。
人形はしゃべれない。今度こそ大恥をかくわ!
しかしアリスはカラオケで古の名曲「グリモアアリス」を歌って見せた。
それは主催者ミスティアの歌声よりも好評を取り、ミスティアは鳥目になった人間勢にボコられながら泣いた。

てゐは言った。
あなた達は詰めが甘い。
私の主人を主人の宿敵にけしかけて、EXボスは今空席。
それをアイツに差し上げましょう。たかが3面ボス。EXボスを任された日には恥なんてもんじゃないわ。
二人は少しむっとしたが、その提案は確かに素晴らしいとてゐを讃え、一旦解散した。
しかしアリスにEXボスの座を渡してから数日。一向にアリスがEXボスを投げ出したという報せが無い。
むしろ挑んだプレイヤー達はいつもほうほうの体で帰ってくる。
てゐと二人は業を煮やし、腑抜けなプレイヤー達め! 私達が直に泣かしてやるわー! と息も荒く竹林へ飛んだ。


その後3人の姿を見た者は居ない。

472 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/30(木) 14:11:19 [ WpcipnY2 ]
アリス強いよアリス

473 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/30(木) 16:17:32 [ 8Dj6V23Q ]
旧作からしてアレだったから今はもう生きた弾幕洗濯機状態だったりするのかな
その上に人形による援護が入ったりしたらもう並の腕前じゃどうしようもないね

それでも幻想郷じゃあ「ごっこ」なんだろうなァ

474 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/30(木) 22:15:18 [ p7YC3l2g ]

― 完全で瀟洒な人形遣い ―

          アリス・マーガトロイド

475 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/31(金) 00:41:12 [ EsaD8jKg ]
― 完全で瀟洒な巫女 ―

― 完全で瀟洒な普通の魔法使い ―

― 完全で瀟洒な庭師 ―

― 完全で瀟洒な知識人 ―

― 完全で瀟洒な紅き月 ―

― 完全で瀟洒な亡霊姫 ―


うん、なんて万能な形容詞なんだ。凄く紳士的な幻想郷っぽいぞ。

476 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/31(金) 01:04:46 [ /6uielyE ]
紳士、か。
――― 残り湯スレ、ジーグいまだ戻らず……

477 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/03/31(金) 02:50:13 [ V/B51bVI ]
慧音先生
「……というようなわけで世界は今に至るわけだ。ここまでの内容と考察を月末までにレポート1枚にまとめてくるように」
生徒一同
「えー」
慧音先生
「授業を真面目に受けていればすぐ出来るはずだ。まあ、提出は自由だ」

──

チルノ先生
「えーっと、まるくすは……どいつの……あーもうなによこのヒゲ面!何書いてるか全然わからないよ!」
生徒
「せんせー、昨日のドッジボールの続きをやりましょうよー」
チルノ先生
「おっ、いいね!なら、今日はこれでおしまい!」

──

ガララララッ

生徒
「すいません、遅刻しましt」

ゴーン!

てゐ先生+他の生徒一同
「あははははー!引っかかってやんの!」

──

妹紅先生
「じゃあ、このページを出席番号15番に……」
生徒A
「おい、隣のクラス自習みたいだな」
生徒B
「何の授業だ?」
生徒A
「パチュリー先生の授業だよ。また図書室に籠もりっぱなしなんだろ」
妹紅先生
「お前達授業中だぞー!」
生徒C
「あー、羨ましいな、自習」
生徒D
「ホントだよな」
生徒B
「つーかあと授業は何分で終わるんだ?」
妹紅先生
「お前達、人の話も聞かないのか!静かにしろよー!むきー!」

──

  本日自習
       八雲 紫

──

幽香先生
「今日は校庭20周にしようかしら」
生徒一同
「……」
幽香先生
「あと時間内に走りきれなかった人は放課後、私の所に来るように」
生徒一同
「……」
幽香先生
「じゃあ、頑張ってね」

478 名前: ちと早いけど(1/2) 投稿日: 2006/03/31(金) 23:56:04 [ q.Uluqzo ]
あら、良い所で出会ったわね。今日は外の世界では特別な日なの。
そう、今日はね……

10:00 永遠亭
輝「というわけで今日は外の世界では特別な日なのよ」
永「で、この格好ですか?」
う「何だか必然性がさっぱりわかりません……というか何で私が」
輝「他のイナバたちも一緒だからいいじゃないの」
う(てゐ……逃げたわね……)
永「でもこの格好ならちょうど良いわね」
う「な……何がですか?」
永「モ・チ・ロ・ン新しい座薬の実験に決まってるじゃない。ほら逃げない」
ガシッ
う「ひ・ひぎぃ〜〜〜!」

14:00 博麗神社
ア「あら、相変わらずの粗食っぷりね」
霊「何しに来たの?異教徒に食べさせる食事は無いわよ」
ア「何よ。せっかくこの私がたまにはまともな食事を
  食べさせてあげようかと思ったのに」
霊「あら、妙なこともあるものね。明日は虎でも降るのかしら?」
ア「バ・バカ!別に貴方のことがどうとかじゃないのよ!
  ライバルが餓死なんて情けなくて見ていられないから施してあげるだけよ!」
霊「はいはい。とりあえず魔理沙のとこ寄ってから香霖堂行ってくるわ」
ア「ちゃんとご飯時までに帰ってくるのよ!」
霊「へいへい」

16:00 紅魔館
美「ただいま帰りました〜」
咲「あら美鈴、おそかったじゃない」
ブハッ!
咲「何よ、いきなり鼻血吹いて」
美「な・なな……なんですかその格好は!お父さんは許しませんよ!」
咲「誰がお父さんよ。今日は外の世界の特別な日なの。それでこの格好」
美「外界は変な風習があるんですね……」
咲「ふふふ……この格好でお嬢様もまた一段と私の魅力に……そしてあんなことや
  こんなことを……うふ……ふふ……ふ……」
美「さ・咲夜さんが壊れた……」
レ「おはよ〜。あら、咲夜どうしたの?変な格好で鼻血ボタボタたらして」
パ「……無様ね」

479 名前: ちょっと早いけど(2/2) 投稿日: 2006/03/31(金) 23:57:45 [ q.Uluqzo ]
17:00 香霖堂
香「おや、霊夢に魔理沙じゃないか。いらっしゃ……なぜいきなりスペルの準備をする」
霊「霖之助さんの春度が高そうだから」
魔「香霖から桜点がいっぱい出そうだから」
香「ちょ……ちょっと待て。これは外界の風習だって……」
霊「夢想封印」
魔「マスタースパーク」
香「お……漢の浪漫……が……無念……」
ガクッ
魔「で、今日の晩飯はどうするんだ?」
霊「どうせ私に作らせるつもりだったんでしょ?準備するから手伝ってね」
魔「ああ、まかせとけ」

18:00 白玉楼
幽「ということで外の世界では今日はこの格好をするらしいわよ」
妖「今日が何の日か去年紫様に聞いてネタは割れてますから!残念!天女返し!」
幽「あ〜〜ん、妖夢のいけず〜〜」
妖(でもちょっと着てみたかったかも……)

20:00 博麗神社
ア「うふふふふ〜うまく行ったわ〜。霊夢が帰ってきて私の姿を見たら驚くわね」
ア「そして私の愛の詰まった手料理(恋の秘薬入り)を食べて二人は更なる深みに……」
ア「ああ〜霊夢ったら放置プレイだなんて悪い子だわ。早く帰ってきて〜」

22:00 マヨヒガ
紫「というわけで今日は外の世界は特別な日なの。そう、今日は裸エプロンの日なのよ!」
藍「エイプリルフールはいいですから橙が目を覚まさないうちに服着てください」
紫「スッパテンコーしながら言われてもねぇ」

480 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/01(土) 01:53:46 [ Vvo43Lwg ]
>>477
むきー!ワロタ
本日自習クソワロタ

2chの3/32にもワロタ

481 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/02(日) 15:29:20 [ 4Nf/FshU ]
「皆さんこんにちは、特報記者射命丸文です。最近孤独に苦しむ若者たちが増えています。
 そこで本日は友達の作るコツについて、その道のベテラン霧雨魔理沙さんにお話を伺いたいと思います。
 では魔理沙さんよろしくお願いします」
「はいはい。私の場合、まず頻繁に会いに行っておしゃべりしたり優しくしまくるな」
「基本ですね」
「で、たまに冷たくしたり会わなかったり他の子といちゃついて妬かせる」
「なるほど。押してばかりでなくたまには引いてみると」
「で、相手がなついてきた頃を見計らってアタック。
 ちょっとエッチ系のトークしてみて、乗ってくるようならマッサージとか手相見るとか適当な理由つけてボディタッチ」
「・・・・・・。」
「うまくいってるとべったりくっついてくるから、試しに体を少し引いてみればいい。
 向こうからくっついてきたらゴーサイン。あとは本能のまま、野獣になって・・・・・・」
「ちょ、ちょっと魔理沙さん、今はお友達を作るコツを聞いてるんですけど」
「ん? わかってるよ? あえて言うとノンケの子とかオクテなタイプは焦って攻めると拒否反応が出ちゃうから、じっくり行くのがコツかな」
「今日はどうもありがとうございました、魔理沙さん(人選ミスったな・・・・・・)」
「あ、さっきの手相見る時ってのは座った相手に後ろから被さるように手を見るのがいいかな、こんな感じで」
「きゃ、や、やめ・・・・・・」
「お、文っちは生命線が長いな・・・・・・。ほら、こうすると密着するし、耳元で囁く形になるのもポイント高いぜ。
 おまけに胸も覗けるし・・・・・・お、白かあ」
「だ、だめ・・・・・・・・・・・・んっ・・・・・・」

482 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/02(日) 20:10:26 [ emoj7DLI ]
>>481
落ちたー!?

483 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 04:29:48 [ U9QH1bJo ]
>>481
ねぇ、続きドコー?

484 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 07:41:23 [ AWeK5LJ2 ]
>>481
ワッフルワッフル!ワッフルワッフル!

485 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 10:44:31 [ q2c17mio ]
お前ら落ち着けよ








ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル

486 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 11:25:07 [ j4l4yCHM ]
初日

チルノは、常々、出よう出よう、今日こそ出ようと考えていた。
ヒンヤリ冷凍庫は嫌いではない。むしろ理想郷。だがあいにくと狭い。
それさえ解決されれば理想郷を一山超えて桃源郷なのだが。
しかし理想郷で十分な理由があった。
足りぬ事に危機感が無いのは、彼女がまだ未熟な蕾であったからか。
否、足りていた。彼女には広さも待遇も関係は無いのかもしれない。
理想郷を桃源郷、桃源郷をエデンたらしめた要因は、チルノに与えられるアメにある。

その名も今世紀最後のガリガリスイカポーション安打棒。

チルノが命をかけたのは愚かなる者の欲望を啜る魔の氷菓子。
これがチルノの住まう高級冷蔵庫の室内へと日に3回、断続的に投与される。
この3回という数字がまた巧妙にして狡猾だ。
日に3回でそのペースは8時間毎。
腹が膨れ眠くなるのが1時間。目がさめて口が寂しくなるのに3時間。禁断症状が6時間。
諦めを感じるのが8時間。という按配。諦めと同時にアメが来るのだ。
チルノはそのたびに、エデンを夢想する。
そして8時間。給油口もとい餌付け穴から咎が放り込まれる。
タシャン。大好きな重量が、床に積もる氷晶を穿つ音。
跳ね起きたチルノは2秒で対象の捕獲に成功。野獣の様にパッケージを引き裂き、貪る。
踊る舌から撒き散らされた欲望の残滓はコキュートスの気温が宝石に変える。
故にチルノは気付かない。己の醜さに。
飼いならされた豚が、そこにいた。

四方は重力を無視して隆起する氷晶を纏った壁に塞がれて。

唯一冷気の逃げ口ともなる給油口付近から垂れる水滴が壁の一角を均す。
薄い氷膜はまるで鏡の様。チルノは水鏡が嫌いだった。誰かにその日のパンツを覗かれるから。
普段満足に鏡の中の自分を観察する事の無いチルノは、気だるい体を起こして氷鏡の前に立つ。
映し出された孤影は有明の弦の如く、丸く流れる白いラインを美しく主張した。
禁断症状から1時間。アメを求め悶える無量の刻。チルノが己にできる慰みはこれぐらいのものだった。

出たい。

487 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 14:04:59 [ j4l4yCHM ]
日時不明

湖の弾幕ごっこ。今日のチルノもきんきんに冷えている。
それは得意の中でも上の上といきり立ち、剋目せよと躍り出る。
やれ、この副将に挑む馬鹿はどこのどいつだ! そいつはきっと私以上の馬鹿だ!
すっかり乗り気で副将を気取る。
なぜ副将か。大将はちゃんといる。
大好きな大将に一番可愛がってもらえる副将が、チルノの指定席。

相手はリグル。ベリドットの瞳が走れば幻想の蟲達はレギオンを構成し、マーチを開始する。
チルノも認めるなかなかの実力者。
だからなんだと手を打ち鳴らし、さあ来いと咆えた直後に待ったをかける。
手が痺れてる。少し待て。
憎めないから一緒に居る。リグルは後にそう語る。

遊びは終り、戦果を早く大将へ。力の限り羽ばたいた。
体は上へ上へと上がり行く。浮力には十分。だけど推進は悪いな滑った方が速いかも。良しならば。
目の前に広がる湖に、無色透明の橋を架ける。さあ急いで帰るぞ大将の元へ。凍れ凍れ、凍ってしまえ!
一方大将。ラップを掛けたブルーハワイ恐山が雪崩を起こすのを見て、存外に遅いなと溜息を吐いた。

ただいまレティ! 鼻息も荒く飛び込んで来たチルノに、大将は一瞬仰天した後、ほっと胸を撫で下ろす。
どうだった。大将は優しく尋ねた。見れば分かる、ボロボロの身なり。
ふんぞり返って鼻を鳴らし、チルノは堂々と報告する。負けました美しい。
正直者はあなたかしら? ご褒美は絶品の恐山よ大声は出さないで雪崩が起きるわ。もう起きてます大将。
結果なんてどうでもいい。元気なチルノを優しく見守る大将が、チルノは堪らなく好きだった。

チルノと愉快な仲間達。いつもの面々が集まる夜の晩餐。あらあら困ったわとレティ。
もうちゃんとしたチルノの服が無いの。全部ぼろぼろ、困ったわ。
チルノ、失意のどん底に沈む。世界が自分中心に回っていない事に嘆き悲しみ喉を震わせて泣いた。
私の服を一つあげるよと大妖精。チルノに笑顔の花が咲く。
でも、それも破いちゃったらとじわりと痛ましいチルノ。
レティがリグルのおでこをつんと突く。次は少し手加減なさい。
彼女の涙は甘いジェラート。泣かせないでよまた太っちゃう。
ずっしりと定位置を確保する大将に、全員が腹を抱えて笑った。チルノも笑った。
幸せはそこにあった。

とある場所、とある一室。化石色のアクアマリン。淡い光が俄かに漏れた。

488 名前: 投稿日: 2006/04/03(月) 21:58:32 [ j.EsqBRY ]
>>487
心地よいリズム。和む。暖かい。 100点




いや、こういう場で名乗るのも点つけるのもなんだと思ったが創想話投稿レベルじゃね?

489 名前: 486=487 投稿日: 2006/04/03(月) 22:16:52 [ j4l4yCHM ]
>>488
あ、なんだかすみません。
ありがとうございます100点とか恐れ多いです。
実はちょっと、既に構想を固めた一つの一貫したストーリーを様々な方向から啄ばんで行く形の連載を、
よければここでやらせていただこうかなと画策しておりまして。
みんなのスレで、流石に迷惑でしょうか。そうであれば創想話へ行きます……。orz
せめて先に断るべきでした。無断で始めてしまい、申し訳ありません。

490 名前: 投稿日: 2006/04/03(月) 22:25:22 [ j.EsqBRY ]
いやいやいや、迷惑とかそんなんじゃなくて。むしろ逆。
こんないいものを(創想話に比べれば)見る人が少ないここに置いとくのはもったいないなーと。
いや、そこまで深く考えてもいなかったけど。
そちらの事情を考えずに発言した非礼、どうかお許しを。

連載期待してます。

491 名前: 486=487 投稿日: 2006/04/03(月) 22:29:57 [ j4l4yCHM ]
>>490
うわあありがとうございます!
そう言っていただけると嬉しいです。
ただ、他の住民さんの可否も聞きたいので今しばらく投稿は控えておきます。

492 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 22:39:49 [ lHkK2cLg ]
>>491
うむ、素晴らしい。
486の方は、少しずつ壊れてゆく怖さが滲み
487の方は、旧き良き戦人たちのような爽やかさに溢れ……

何よりも踊る言の葉が心地よい。

もっと貴方の言霊を聞きたいです。はなまるっ♪

493 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/03(月) 23:09:32 [ 25ofn.uc ]
>>491
悲壮なのか可愛いのかわからんところが切なくていいっすね
しかも続いていくんすか。リアルタイムで読めるなんて嬉しいなあ

494 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/04(火) 00:29:06 [ eQtCnqpw ]
登場人物
幽香スレの
>>170
>>173
>>175
上からA,B,Cと置く

 幽香はいつもの日課のため、外を歩いていた。
「今日も花が沢山咲いているわ」
 花を見て楽しむ事が、日課の一つである。最近花が咲き乱れていて、幽香は嬉しかった。
 3人組の男達とすれ違う。幽香は道の真ん中を歩いていたため、男達は端へ寄った。その際に、端で咲いていた花を踏んでしまったのだが……。
「あら、貴方達」
 突然、幽香は男達を呼び止めた。
「貴方達、花を踏み潰したわね」
「え?」
 と、男達は足下を見た。確かに花が潰れている。男Bは、別に何でもないように言った。
「いや、まあ、踏んでしまったようですが」
「花にも生命があるの。花を踏み潰すことは、人を殺すことと同じ」
 突然始まった説教に、男Aはいきり立った。
「踏み潰しただけだろ。植物はこんなもんじゃ死なないさ」
「そんなことをいちいち気にしていたら生きていけないだろ。バカじゃないのか」
 男Cも加勢した。しかし幽香は微笑んだまま、
「そう……」
 と言い、
「まあ、そんなことはどうでもいいの。虐める相手が欲しかっただけだし」
 と言った。男達がその言葉の意味を読み取る前に、幽香は3人を花にした。

   A      B      C
  (◎)    (◎)    (◎) 
  ヽ|〃    ヽ|〃    ヽ|〃 
 '゛'゛ ゛゛   '゛'゛ ゛゛   '゛'゛ ゛゛ 
「お、おい!何だよこれ!?」
「うわー!元に戻せー!」
「何するつもりだーー!?」
 男達は悲鳴を上げた。幽香は男Aに近寄り、
「さっき植物はこんなもんじゃ死なない、って言ったよねぇ。試しにやってみてあげる」
「え、ちょっ、ちょっと待っt」
 幽香は男Aの上にジャンプして踏んだ。
「ぎゃー!ちょっ、痛い痛い!」
「ほら、感想はどう?」
「柄は……ひまわり……」
「……」
 男BとCは意味がわからないようだ。幽香は黙ったまま傘を男Aに向けた。
「さよなら」
「や、やm」
 ズゴオオォォォォォ!!
 しかしAはしぶとく大声で叫んだ。
「ぐぐっ!俺はこの程度では消えぬ!事実を伝えるまではなァ!B、Cよォ!お前らに託す!!さっきの事はおふぁんつの柄だァ!!ぐわああぁぁ!!!」
 Aは消えた。
「やっと消えたわね……」

 そしてBとCの方を向いた。
「そしてただの人間どもなどどうでもよいのだけれども……この風見幽香の秘密を知られたからには、貴方達も始末しなければ……ならなくなった!」
「ちょ、俺は聞いてないぞ!」
「そうだ!だから助けてくれ!」
 しかし、幽香はまた微笑んだまま言った。
「消えなさい」
 ズゴオオォォォォォ!!
「「のわあぁぁー!!!」」
「……」
 目撃者は消した。しかし、幽香は自分の失敗に舌打ちをした。
「(これはもう穿けないわ……。処分しなきゃ)」
 一陣の風が吹いた。幽香は気持ちを切り替えて、向日葵畑へ帰った。


「なんと!あのお姉さんキャラ、幽香さんのおふぁんつの柄がひまわりだったとは……。これはいい記事になりそうね!」
 今日も天狗が幻想郷の空を翔る。



なんか幽香スレ見てて作りたくなった。アホ駄文失礼。

495 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/04(火) 00:31:50 [ LNIfXnEU ]
>>486=487
個人的には創想話の方がいいような気がしないでもないな〜〜〜。
と言うのもここまで見た限りだとあなたの作品は創想話でこそ輝くように見えるんだよね。
スレッドに投下するSSはネタ勝負なところがあって、文章力は重要ではないじゃない。
ひねった構成のSSを読んで「あなたはストーリーテリングがうまいですね」とレスする人よりも
パチェがむきゅ〜と言うSSを読んで「パチェ萌え」とレスする人の方が多いかなと。
創想話だったらちゃんと技量を評価する人が多いから
ここで発表してしまうのはもったいないような気がするなぁ。

ただ、連載することに意味がある展開みたいだし、
あえてここを選ぶというなら応援するぜ!

496 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/04(火) 03:04:21 [ 0G4rKXKA ]
……まぁ、今の創想話は一極集中みたいな雰囲気もあるから、こっちでこういうのもアリだとは思う
モノによっては切れ味はこっちの方が良かったりするし

497 名前: 486=487 投稿日: 2006/04/04(火) 22:20:01 [ orpbyNxY ]
ご意見たくさんありがとうございます。
皆様のありがたい意見を反芻しつつ、自分なりの結論を出しました。
私が連載などという大それた事をする影で何が起こり得るかを考えると、やはり連載は難しいです。
ここからはもう余談なのですが、私は創想話よりもこのスレが先でした。
東方の2次創作に興味を持ったのもこちらで、こちらで色々と学ばせてもらいました。
幾らか前に創想話に進出したりもしたのですが、やはり居心地の良い古巣は抜け切らず、現在までこちらに足げ無く通っています。
そう言った理由から、このスレにはどうしても思い入れが強く、今回の周囲を省みない独り善がりな行動に及んでしまいました。
今まさに、ここへ来たばかりの頃の私の様に自分の処女作を投稿しようと意気込んでいた人がいるかもしれません。
>>494様もそうだったのかもしれません。そうでなくとも、感想が付けづらい空気を私が生んでしまった事は、疑い様がありません。
本当に、申し訳ありません。
皆様の努力を私が変な流れを作って飲み込んでしまうのは、あってはならない事だと強く思いました。
応援してくださった皆様にも、とても顔向けできません。
強行してしまえば、きっと育ててもらった恩を仇で返すことになってしまいます。
ご迷惑をおかけしました。連載などと言う馬鹿げた事は金輪際考えない事にします。
ですが、今後とも一名無しとして、私の東方2次創作の原点であるこのスレを原点の視点で楽しんでいきたいと思います。
実の無い自分語りなど長々としてしまい申し訳ありません。猛省しつつ、これで失礼します。

498 名前: 投稿日: 2006/04/04(火) 22:29:03 [ Yns7SvYQ ]
俺の所為、か。
くそぅ、大作の芽を潰す事になるとは・・・。

まぁ、置いといて。
責任転嫁するつもりはないが、重く考えすぎじゃね?
もすこしかるーく考えていいとこだと思うのよ。このスレって。

499 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/04(火) 22:37:50 [ RvCtd0mU ]
まあ結構賛成意見が多いなか連載やめるとの結論を出したのだから何かしら思う所はあったのでしょう。
本人の意思は尊重するけども、個人的には>>498に同意かな。

まああんまり卑屈な事言うと逆に連載見たいって言ってくれた人に
失礼になっちゃうからその辺はまあ気にしちゃってくれ。

500 名前: 486=487 投稿日: 2006/04/04(火) 22:40:33 [ orpbyNxY ]
>>鱸
あ、いえ。
鱸様のせいではございません。結局は自己完結の様な形になってしまったのが、なんとも私らしく、また因果です。
ですが、鱸様からのお褒めの言葉、度々思い返しては今後の活力とさせていただきます。
本当にありがとうございました。
このスレは私にとって一番大事な場所です。皆にもそう合ってほしいですし。
独善的な事はやはり、できるわけないと、今更ながら昨日付けの勇み足を後悔しつつ……これで失礼します。

501 名前: 486=487 投稿日: 2006/04/04(火) 22:43:51 [ orpbyNxY ]
>>499
気にします。心の中心に重く据えておきます。
ただのはた迷惑な賑やかしで終わりたくは無いので、今後とも名無しでの単発投稿は続けていきたいと思います。
では亀になると取り止めの決意が無意味となってしまうため、私は少し謹慎します。
ありがとうございました。すみませんでした。

502 名前: 投稿日: 2006/04/04(火) 22:50:27 [ Yns7SvYQ ]
まぁ、そういう結論なら仕方がない。
また来るときを楽しみにしてますわ〜。


以下、何事もなかったかのように投稿SSスレをどうぞ。

503 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 00:27:57 [ JD9myvp2 ]
オチが思いつかないSSもここに投下していいのかしら?

504 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:07:54 [ XpjN3Oys ]
貼ってくれればみんなでオチを考えるよ。

505 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:20:36 [ JD9myvp2 ]
ありがたやありがたや(=人=)
さすれば投稿させていただきます(礼)

506 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:22:52 [ JD9myvp2 ]
「パチュリーさま〜。パチュリーさま〜」

 遠くで子悪魔の呼ぶ声がする。

   ぷるん 

       ぷるん

 弾力の魔の手から逃れたパチュリーを待っていたのは、また弾力だった。
 喜びの後に住み着いた失敗と危機。知的好奇心の生み出した幸福の檻。
 卵と牛乳、バニラエッセンスと砂糖をミキサーにかけてブチまけた。

 ここは幻想郷、紅魔館のヴワル。


「お茶が入りましたよ〜」

  ガチャ

    ぷるん
        ぷるん


「今行くわ」
「……………」

 そう答えるパチュリーは七割がプリンだった。


     ―ぱっちゅんぷりん―

507 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:24:03 [ JD9myvp2 ]
「うわ〜、パチュリーおいしそ〜」
「もちろん性的な意味で?」
「? うん、もちろん性的な意味で」

 ぷるんぷるん。パチュリーが弾んでいる。
 フランドールが面白がってつつく。ぷるんぷるん。
 パチュリーがさらに弾む。面白がってつつく。
 以下、延々と繰り返される連鎖をレミリアが断ち切った。

「ちょっと。フランに変なことを吹き込まないでよ、パチェ」
「あら、変なことじゃないわ。これは女性の魅力を増す呪文よ」

 首から下がプリンになっても、あの子はかわいいノーレッジ。
 マイペースにトリビアする友人の姿に、レミリアは天を仰いだ。

 プリンだった。それは見事なプリンだった。
 お皿に乗った大きな大きなぱっちゅんぷりん。
 1mくらいの高さのプリン・オン・ザ・パチェ。
 プリンからパチュリーが生えているのか。
 パチュリーからプリンが生えているのか。
 それは誰にもわからない。ただ今確かなのは。

「ねーねー、パチュリー」
「なに、妹様?」
「目の前のはとって食べれるパチュリー?」
「………食べても、いいのよ」
「わーい、いただきまーす」

  BGM:亡き王女の為のセプテット

「食べちゃダメでしょ。あと人の台詞とBGMとらないで」
「えー」「えー」
「パチェまで不満そうにしてどうするのよ」

 はらぺこ妹がぱっちゅんぷりんを食べそうだ。
 猫の子の要領で首根っこをつかんで吊っておく。
 借りてきた猫なら、どれだけ楽かしら。

508 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:25:09 [ JD9myvp2 ]
「こんなにプリンもパチュいから」
「本気で食べるわよ」
「とらないでったら。あとハモらない」
「ぶーぶー」「ぶーぶー」

 二人そろってブーイング。
 どうしてパチェまでブーイング?
 それは彼女がパチェだから。

「こんなにおいしそうなのにー」
「食べないともったいないわ」
「元に戻らなくなるわよ?」
「それは困るわね。食べちゃだめよ、妹様」
「パチュリーは食べてもいいプリンだって言い伝えが」
「ないの」「ないのー?」「ないわ」

 ないらしい。全米が泣いた。全米?
 形勢を逆転したところでメイド長のご登場。
 傍らにもう一人メイドを伴っている。
 白いパティシエ服の彼女は、厨房係らしい。

「お待たせいたしました、お嬢様。あらセプテット?」
「気にしないで。その子が“保存”の魔法が使える子ね?」
「はい。お願いできる?」「かしこまりました」

 ここでちょっぴりなぜなにぱっちぇ。

「ねーねーパチュリー。“保存”の魔法って?」
「食べ物が傷むのを防いだりする魔法のことよ」
「今のパチェはプリンだから、ほっとくと傷んじゃうでしょ」
「あ、そっか」
「殺菌除菌もしてくれるから」
「パチェのプリンがむき出しでも安心よ」
「ありがとね、レミィ。でもそれ私の台詞よ?」
「さっきのおかえしよ。ってもう、BGMはいいったら」

 セプテット終了と同時に、施術も終了。
 一礼して去っていくパティシエの彼女は知らない。
 彼女はすでにパティシエにあらず。
 パチェを救った“パチェシエ”なり。

509 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:28:32 [ JD9myvp2 ]
と、ここまで。

“ぱっちゅんぷりん”が好評みたいなのでパチェをプリンにしてみた。
が、ここから先の「パチェがプリンな理由」をどーしても思いつかなかった。
不甲斐ない物書きでごめんよパチェ…。スレの皆さんのお力をお借りできないでしょうか。

510 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 01:48:51 [ Oi9wi.3U ]
古典的だが、魔法実験失敗ってところかなあ。
デザートを創り出す魔法の実験してたら何故か・・・とか。
もういっちょ古典的な手としては、夢オチ、とかw

511 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 18:47:53 [ THZepuy6 ]
うーん、無理に理由付けしなくてもいいような気がする。
俺はここまででも十分堪能させてもらったよ。
いわゆる不条理系?ってやつで十分味があるような。
プリンだけに味がある……お後がよろしいようで。

512 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 20:25:11 [ owdi.Y5. ]
まあ、ひとつだけツッコませてもらうなら
プリン・オン・ザ・パチェだと
                   ,. -──- ,
            プル ,'_,.-、__r、_,.',
                (( /     o  ',  プルン
                    /      ゚  ', ))
                 ゝ二二二二二フ
                   ,. -──- ,ヘ_
                    rγー=ー=ノ)yン´
                    `i Lノノハノ」_〉
                   |l |i| ゚ - ゚ノi|

こうなる。

513 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 20:54:54 [ O.hNLYOE ]
よし>>512のレスを見て一つの答えが浮かび上がった。
つまり、>>512と万有引力。

514 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 21:46:12 [ JD9myvp2 ]
>>510 夢オチのところで「もう食べれないわ」って言いながらむにゃむにゃしてるパチェを想像して萌えました。
>>511 そう言ってもらえると嬉しいです。味がある、には思わず座布団を進呈しそうに。
>>512 そーなのかー!?�堯福陰◆院 �
>>513 つまりプリンを頭に乗せていたら幻想郷の重力に惹かれたプリンとパチェがドッキング!?

やー、色々な意見をいただけて嬉しい限りです。
意見を参考につづきを、とも考えたのですが……
パチェスレで至高のぱっちゅんぷりんが。
あれ以上のぱっちゅんぷりんはない! と豁然大悟してしまい即身成仏。
このお話は自分ではそっとしておくのがいいかな、と思いました。

ご協力くださった皆さん、ありがとうございました。
自分はここで筆をおくことにしました。
つづきを書く場合はむしろ嬉しい限りなのでどうぞご遠慮なくです。

515 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/05(水) 23:51:20 [ 1W9adyEQ ]
紫「いらっしゃ〜い」
霊「人の神社の前で何してんのよ」
紫「うふふ。占いよ。う・ら・な・い」
霊「・・・間に合ってるわ」
紫「まあそう言わないで。当たるんだから」
霊「当たるも八卦当たらぬも八卦っていうじゃないの」
紫「私の占いは幻想郷の波動方程式を解いて結果を出すのよ。誤差が出てもプランクのオーダーよ」
霊「全然わかんないけどわかったわ。勝手に占ってよ」
紫「うふふ、そうこなくちゃね。えーと、明日の霊夢は」
霊「・・・」
紫「朝6時に起きて夜の10時に就寝するわ。その間に三回の食事、二度の間食、その他お風呂とお手洗いを使うわね」
霊「そりゃそうね、毎日そんな感じだし」
紫「・・・」
霊「もうちょっと気の利いたこと言えないの?」
紫「うーん、他には特に・・・もうちょっと刺激に富んだ生活をする気はないかしら?」
霊「ない」
紫「つまらないわね、まったく」
霊「満足したら帰ってね。参道を塞がれちゃいい迷惑だから」
紫「しくしく・・・」

516 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/06(木) 23:32:02 [ sMUd4MJk ]
>>494
おおおなだが

ちょwwwww俺wwwwクソワラタwwww

517 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/08(土) 19:47:44 [ zLCcdICM ]
美「咲夜さーん」
咲「あら、何かしら?」
美「咲夜さんは人間の女性ですから、やっぱり異性に興味とかってあるんですよね?」
咲「いきなりなんの話よ」
美「咲夜さんにお似合いな人ってどんな人でしょうね? きっと三太夫とかセバスチャンとか呼ばれる人でしょうね」
咲「・・・・・・別に執事みたいな人に興味があるわけじゃないんだけど」
美「え? そうなんですか?」
咲「だいたい女ばかりの屋敷住まいで異性と知り合う機会だってろくに無いじゃないの」
美「機会はないですけど・・・興味はあるんですよね?」
咲「まあ・・・無くはないけど・・・それよりあんたの方がよっぽど興味ありそうね。妖怪なのに」
美「えへへー♥ わかります? でも良かった。咲夜さんもちゃんと男の人に興味があるってわかって」
咲「だいたい、なんでそんな話になってるのよ」
美「実はですね、作ったんです。機会」
咲「は?」
美「コンパですよ、コ・ン・パ。勿論参加しますよね?」
咲「えぇ・・・? ま、仕事と重ならなければいいけど」
美「じゃ、ウッボーですねっ。うふふっ」

咲「あら? 参加者って私たち二人だけなの?」
美「えぇー、まあこちらはそうですね」
咲「じゃあ向こうも二人なのね」
美「はい、乞うご期待です。酔ったフリでもしたらお持ち帰りなんてされちゃったりするかもしれませんよ♥」
咲「そこまで飲まないわよ。明日も仕事なんだから」
美「まーまー。あ、来たみたいです」
魔「よお、待たせたな」
霖「やあ、いつもご来店ありがとう」
咲「え゛っ!?」
美「えー、こほん。それじゃあ必要ないかも知れないけどご紹介の方を・・・
  こちら十六夜咲夜さん。我がお屋敷の侍従長を務めております」
咲「え、あ、その・・・? ど、ども・・・」
魔「こいつは、森近霖之助。森の中で雑貨店を営んでる」
霖「改めて、よろしく」
咲「・・・・・・(ちょっと! なんでこの二人!? だいたい香霖堂さんはともかく、魔理沙は女じゃないの!)」
美「(えへへ、まあまあ)」
魔「そうだな。紹介も済んだところで私たちは」
美「そうですね。後は若い人にお任せってことで」
魔「じゃ、がんばれよ、香霖」
霖「ああ」
美「お料理はぼちぼち出ますからご心配なく。それじゃ失礼しまーす」
咲「ちょ、ちょっと美鈴・・・!」

美「ふふ、うまくいくといいわね」
魔「うーん、私としてはちょっと複雑なんだが・・・。」
美「咲夜さん、気に入ってくれるかなあ」
魔「そこは奥の手もあるからな」
美「奥の手?」
魔「咲夜のグラスには無味無臭の睡眠薬を盛った」
美「わー、えげつなーい。でもそれじゃ、私たちがまたでてく必要ないわね」
魔「ああ、こっちはこれで解散だな」
美「わかったわ。あとは結果次第ってことで」
魔「じゃーなー」

咲「めーりん・・・」
美「あら、咲夜さん。朝帰りなんてー♥」
咲「よくもコンパだなんて謀ってくれたわね・・・」
美「ちゃんと、咲夜さんの出会いの機会を作ったじゃないですか」
咲「余計なお世話よー!」
美「キャー!?」

魔「よお」
霖「ノックぐらいしなさい」
魔「お、なんか平然としてるな。昨日は・・・」
霖「ガクガクブルブル・・・言わないでくれ」
魔「は?」
霖「昨日のことは思い出したくない・・・ガクガクブルブル」
魔「そ、そうか・・・」

518 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/08(土) 20:39:39 [ iusb6QZ. ]
い、一体ナニが……

519 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/08(土) 23:21:09 [ Da46sJQg ]
おそらく魔理沙の行動が裏目に出た物と思われ。

520 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/08(土) 23:34:17 [ m6Wm3TX. ]
あまり関係ないがウッボーってすげぇ久々に聞いたな。

521 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/09(日) 23:24:41 [ ugdvvFgk ]
咲夜さん寝る

しょうがないから紅魔館に送ろうとする

背負おうとしたら返り討ち

そのまま朝を迎える

って感じだと思う

522 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 00:00:30 [ FtJITxX6 ]
「妖夢〜」
主は呼べど従者は居ず。
「……ああ、今日はあの日だったわね」
それなら仕方がないかと思い幽々子は外へ足を向けた。

白玉楼。
今年も見事に咲き誇る桜が一望できる場所。
そこに少女は居る。
少女は刀の手入れをしていた。
刀は少女の背丈には不相応に見える。
だが少女の手入れは手馴れていた、それでいて丁寧である。
「妖夢〜」
「うひゃあっ!」
刀の手入れをしていた少女、魂魄妖夢は突然声をかけられて驚く。
それだけ手入れに集中していたようだ。
「あ、危ないじゃないですか幽々子様〜」
今さっきまで手入れをしていた刀を鞘に戻し、
もう一本の刀の手入れを始める。
「あら、呼んだだけじゃないの〜」
幽々子はそれをただ見つめる。
沈黙が流れていく。
その長い沈黙の中、刀の手入れは進んでいく。
幽々子が口を開いた。
「……今日だったわね」
手が止まる。
「はい、ですから研ぎ師さんにも研いでもらいました」
よく見れば刀の輝きが違って見える。
刀はずっと見ていたがその言葉を聞いて初めて輝いて見える。
幽々子はそういうものなのだと思った。
「楼観剣、白楼剣……この二刀にはあの日から随分助けられました。
 まだ使いこなせていませんけど、いつか絶対に使いこなして見せます!」
自分の決意を生き生きと妖夢は話す、それを幽々子は少し悲しく思った。
「そうね、でも今日は刀を大事にしないといけないわよ」
「はい、今日はそういう日ですから」
妖夢は思う。
そう……今日は―





4月10日、妖刀の日だから。

523 名前: 鱸氏…あんたなら分かってくれるだろうネタ 投稿日: 2006/04/10(月) 00:56:49 [ p.SSM306 ]
××××年、幻想郷――

日も暮れる頃、魔法の森を歩く一人の少女がいた。

アリス「はぁ…魔法薬の材料探しててすっかり帰るの遅くなっちゃった、最近ここら辺よく行方不明者が出るっていうし…怖くはないけど気味が悪いわね…」
キョロキョロとあたりを見回しながら歩く、とそこに…。

?「ふっ…その通りだよ……」
木の陰より男性の声がした。
アリス「誰!!?」
アリスは人形を取り出して臨戦態勢をとった。

?「こんな時間にこんな所を一人で歩くべきではない、まあ…自分の不運を恨む事だ……」
そして、木の陰より一人の青年が現れた。

「なんだ香霖堂の店主じゃ――」

アリスは言葉を失った。

それは霖之助の服装が何故か…褌一丁だったからだった…。

アリス「いやああああああっ!変態っ!!!」
あまりの驚きに攻撃をすることを忘れ尻餅をつくアリス。
香霖「僕は変態ではない。香霖堂店主、人妖、森近霖之助だ」
霖之助はアリスに近寄り近くに腰を下ろす。
アリス「いやああああその格好でインリンオブジョイトイ座りはやめてえええ」
やっぱり変態じゃん!と逃げようにも腰が抜けて逃げられないアリス。
香霖「ふう…変態とは心外だな…」
アリス「え?」

香霖「――僕はただ…自らの内に潜む獣の をおさえるために君の肉体を必要としているだけだ」
アリス「いやあああああああああ!やっぱり変態じゃあないの!!!このままじゃネチョスレに連行される!助けて魔理沙ピンチだよーっっ」

?「そこまでよ!変態ッッ!!」
声が森に響いた。

香霖「むっ!!!何奴!!!」
ふと木の上をを見上げてみると月に照らされたいくつもの人影が…。

永琳「ひとつ不埒な悪行三昧!!己の欲望そのままに人の迷惑省みぬ!!」

輝夜「こんな道の往来で乙女の純情奪おうだなんて」

てゐ「例えお天道様許しても私達が許さない」

ウドンゲ「――愛と正義のセーラー服美少女戦士 セーラー服ムーン!」

ウドンゲ「月にかわっておしおきよっ!!!」


……………………

……うわあ。

香霖「いくら何でも今時セラムンネタはないだろう」
アリス「『ツキノウサギ』と聞いて誰もが思いつくけど痛すぎて誰も書かないネタに手を出すとは…」
ウドンゲ「なっ…これは師匠が無理矢理に…それに助けてあげようとしてるのに何よそれ!!」
アリス「知らんがな」

続かない。

524 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 01:00:17 [ Gb2Krtn2 ]
なんか最後のオチの部分見たことあるんだけどなんだっけ?

525 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 01:07:27 [ n28GkItE ]
>>524
(´・ω・`)知らんがな

526 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 01:35:24 [ MBMnpIX6 ]
ごもっともな突っ込みに吹いたw

527 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 03:40:43 [ 1uM2oXB6 ]

「あー。まぁ、酒と一緒に飲んでも死んだりしないだろ?」



 平穏な魔法の森に朝が来る
カーテンの隙間から刺すような朝日を浴びて
霧雨魔理沙はむず痒そうに目を擦って、ベッドから起きあがった
「むあ〜〜〜。朝か……」
 寝ぼけ眼で背伸びをする。ブチブチと星柄のパジャマのボタンが飛んだが
彼女は気がついていなかった。パタパタと洗面所へと歩き出すが、寝起きの彼女でも
流石に違和感を感じた
「あれ? なんか、部屋が狭くなってないか? 心なしか胸が苦しい様な気が……」
 いつもよりも高い目線で、見慣れた寝室を見回す
なんかヘンだ? 腕を組んで考えてみるが……

       むに〜〜〜

「おわぁ〜〜〜!! な、なんだこりゃ!!」
 腕を組んだときに、腕に当たった妙に柔らかい感覚
魔理沙は突然の感覚に派手に驚き、所狭しと寝室にも散乱した
がらくたにガラガラと音を立てて尻餅をついた。その衝撃で
姿見の鏡にだらしなく掛けられたバスタオルがはらりとすり落ちて
「だ、誰だお前〜〜〜〜〜〜!!」 
鏡の中の人物は、今の私と同じように指を差していた。

「まずいぜ……こいつは一体どういう事だ?」
 姿見の前でへたり込んでの自問自答
落ち着け、まずは状況整理だ。私は霧雨魔理沙、年齢は数えで10と少し……
「だったはずなんだが……」
 鏡に映った自分は、どうみても10代前半の少女ではなかった
ふんわりとした癖がある長い金髪、化粧も要らないほどにきめが細かい玉の肌
身体の輪郭は今までと違って丸みを帯びてはいるが、メリハリがついた体つきだ
「あー。結構じゃまくさいな、これ」
 はだけたパジャマの隙間からかいま見える二つのそれは、霧雨魔理沙の人と形を表すかの如く
自己主張していた。確かめる様にその一つに手を置く

 ふにふに……
 ふにふにふに……
 ふにふにふにふに…………うふっ

「って、何をやってるんだ私は!」
 三途の渡しをやっているあの死神くらいはあるか……などとある種の愉悦に浸り
姿見に映った、流し目で妙に蠱惑的に乳房を弄る自分に流石にこりゃイカンと思ったのか
魔理沙は慌てて自分を取り戻し、また思考の海に沈む
「やっぱ、あの丹が不味かったか……」
 霧雨魔理沙は丹の精製に成功した。
丹の効能は魔力の増大とか、魔法使いにとってプラスになる効果だ
そういえば、丹の効果はどうなのだろうか? などと思い、マジックミサイルの精製なんぞを
試みてみる。いのり、えいしょう、ささやき、ねんじろ!
「おぉっと! なんか、ヤバいことになりそうな感じだぜ」
 このままだと灰になりそうだ。などと思う程に魔力があるのは判った
いくら魔理沙でも、家の中で攻撃魔法は使わない……人形使いの家で今度やってみるか
「まぁ、目的は達したが……なぁ」
 副作用が不味った。どうすんだよこの姿、渡しの青春を返せ!
とりあえず、丹を作る際に知恵を借りたあの薬師は後でマスタースパークでも撃っておこう
「……っくしょん! 流石に冷えるな」
 この姿で風邪を引いたら流石に困る、この姿に限らず風邪を引くのは困る
魔理沙はとりあえず、大きくなってしまった事は棚に上げて。冷えた身体を温めるべく
朝風呂へとしゃれ込んだ。

 あー、やっぱでかいな
…………ふにふに、ふに、ふにふにふにふにふに

………
……


あ゛っ!


 がらりと曇りガラスの浴室への扉を開けて
玉の肌から水雫を垂らしながら、この世の終わりに気がついた様に
「着替えどうしよう……今の私のサイズに合う服がないじゃないか!!」
 致命的な今の状況を再認識したのだった。



 教訓、薬は酒と一緒に飲んじゃいけません。


続く?

528 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 04:47:17 [ WX1FJjXg ]
どうやっても某マリサランドの八頭身でしかイメージできません
本当にry

529 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 05:33:52 [ 19QpRJRA ]
霊「霖之助さん、何読んでるの?」
霖「この前手に入れた本だよ。外の世界のものだ」
霊「なになに……『日本茶ダイエット・一日3,4杯飲むだけで痩せる!』…胡散臭いわねぇ」
霖「内容的には納得できる理論が記されてるんだけどね」
霊「だって、私全然体重減らないわよ?」
霖「……ダイエットする必要が無いから減らないんじゃないのか?」
霊「失礼ね。これでも色々気を遣ってるのよ。霖之助さんは女心が分かってないのね」
霖(今のは失言だったのか……?)

530 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 12:02:27 [ 7FQLMgnc ]
カラダは八頭身、顔は普通の美女で難なく脳内変換できたw
そして着れない服を無理やり着て外出するも胸の辺りぱっつんぱっつんだったりしたらもう…

531 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 12:20:08 [ c9ufBZJg ]
>>523
いのふるパロか

532 名前: 投稿日: 2006/04/10(月) 13:05:28 [ XMLd5xuA ]
>>523
名指し吹いた。

533 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 18:01:26 [ 1uM2oXB6 ]

 霧雨魔理沙は俗に言う、ぺたリストオブジイヤー候補の一人だ
ちなみに言ったのは何処ぞのブン屋で、全力で追いかけ回したが後一歩の所で逃げられた。
おのれ、パパラッチめ。いつか必ず! いつかって何時よ? 姉ちゃん、明日って今だよ!
などと間違った方向へと闘志とか闘魂っぽい気持ちを持ったが、すぐにその気持ちは萎えた。
「ぃっくしょん!!」

 ぽよんぽよんぽよん

 クシャミをしても一人、衝動で乳を揺らしても一人。
それにしても良く揺れる、いままでぺったんぺったんと臼と杵で餅を突くように
真っ平らだったのが、何の因果か餅を地面に落としたように柔々のぽよんぽよんだ……もちろん性的な意味で。
すまん、言ってみたかっただけだ、あんまり反省はしてない。
「判っていたが、殆ど全滅じゃないか」
 クローゼットの中をぶちまけて、黒と白の二色しかない服の海で呟く
詳細説明。スカート、ウエストが少しキツイが何とか着られる。スカートの丈が若干短くなった
ドロワーズ、ウエストが以下略。履いてみたが、もはやドロワーズじゃない。大きめのフレアパンツだ
ワイシャツ、全滅……胸がきつくてボタンが嵌められず。一度着てみたは良いが、流石に露出狂にはなりたくない
季節は春だ、春の名物の仲間入りは御免被りたい。ぶらじゃーなんて無いしあっても完全にキャパオーバー
亡霊の姫とかスキマ妖怪とか宇宙人とか死神が羨ましいと思ったことが無いこともないが。
今は恨めしい。あー。なんで私がこんな目に……少なくてもちんちくりんの鬼っ子には判るはずもないだろう

   ぴしっ

 なんかフラグが立ったっぽい音が聞こえたが、魔理沙にはどうでも良い事だ。
流石に何時までも上半身がマッパなのはいただけない。どっかの狐じゃあるまいし
私はあんまりネタにはならないぜ。五十歩百歩とか無個性いう言葉が思い浮かんだが無視する。
 とりあえず、妥協案として紅い洋館から失敬したレースにフリフリのベビードールとか言う
下着っぽい寝間着を羽織る事にした。ちなみに持ち主はもってかないでーと泣いていたが端っから
気にしていない。売らなくて良かった、何が役に立つか人生判らない物だ。
「とりあえず、朝飯だな」
 事態は何も変わっちゃ居ないが、それでも腹は減ると
エプロンを付けてキッチンへとパタパタと駆けだした、下着姿にエプロンとは
なかなかに夢のある光景だが。生憎と文章だけでしか表現できない、だから考えるな感じろ!
もちろん性的な意味で! としか言えないのがもどかしい。
「こ〜ころにはるがきた〜ひは〜ぅあかい〜すいーとぴぃ〜♪」
 包丁でまな板を8ビートで叩きながらシュールな歌を唄う下着エプロン魔法使い
なんだか新たなジャンルっぽい感じだ。

  カランカラン

「くぉ〜ころ〜に……ん? こんな朝から客か?」
 ワンフレーズしか知らない歌が七回目に突入と言うときにドアのカウベルの音が聞こえた
来客は突然だ、突然来るから来客なのだ。しかし、今は手が離せない
「私は留守だぜ、他を当たれ」
「居るんじゃない、勝手に入るわよ?」
「家はまだ米の備蓄は残ってるぜ?」
「誰が米屋だ」
「馬鹿だな、霊夢が米屋な訳がないだろ?」 
 いつものやりとりだ、沸騰した鍋に白味噌をかき混ぜながら
来客に入ってこいと迎え入れた。ぱたぱたぱた……ドンガラガッシャン! ガラガラガラ
派手に転んだみたいだったがいつものことだ。
「あんたねぇ、足の踏み場もないじゃない! 少しは……」
「良く来たな霊夢。まぁ座れ……どうした?」
「……カボチャ?」 
「おお、クリカボチャだ。朝食まだなら分けてやらん事もないぜ?」
「柔らかいカボチャがふたつ?」
「カボチャは一つの半分だぜ?」
 目の前には、下着エプロンの魔女が居た。
博麗霊夢は伊吹萃香が泣きながら叩き起こされて。魔理沙が裏切ったとか、霊夢は裏切らないよねとか
なんだか判らないがとりあえず夢想封印を喰らわせて追い払った。まぁ、少しばかり気になるし
朝食作るのもめんどくさいからと折角だから顔を出したのは良いが。
「どちら様で?」
「あー。どっかのスキマ妖怪ってのはどうだ? 胡散臭いし」
「そうね、それで納得しとくか……ってんなわけないでしょ!?」
「判ってるんなら最初から訊くなよ」
「一応、確認よ」
「朝から角煮はヘビィだと思うぜ?」
「私は平気よ」
 そりゃ、目の前の光景に比べたら角煮くらいマシである。
話が大幅に逸れたが、何時の間に魔理沙はあんなクリカボチャ二つをぶら下げる程に
なったのだろうか? とりあえず、カボチャのみそ汁は美味しかった。

飽きるまで続く

534 名前: 投稿日: 2006/04/10(月) 20:44:07 [ XMLd5xuA ]
高校生くらいまでは朝から焼肉でもいいと思ってた。
最近朝は軽いものしか喰えん。

クリカボチャ見てー

535 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/10(月) 22:28:32 [ CMOgbys. ]
>>533
もっとやれ( ゚∀゚)ノ

536 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 02:40:17 [ nUb06P4I ]
>>533
( ゚∀゚)ノ( ゚∀゚)ノ

537 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 05:41:31 [ nwqxNUu6 ]
「それにしても、やっぱりクリカボチャね」
 おかわり三杯目を堂々と要求しながら、博麗霊夢は断言した。
カボチャ、カボチャ……幻想郷で主に栽培されてるのはニホンカボチャと
セイヨウカボチャの二つであるが、味とかその他諸々でセイヨウカボチャが良く作られている。
 昔っから芋蛸南京と言われるくらいに、女性の好きな食べ物の一つだ。
まぁ、魔理沙は和食派で。カボチャの煮付けはなかなか手軽に作れて食い出があるし
ビタミンもカロチンも豊富だ。刻んだニンジンと一緒に炊けば病知らずで、鶏も一緒なら
白飯5杯は軽い。寧ろ一日くらいなら三食カボチャでも良いとすら思う。
「霊夢」
「むぁによ……もきゅもきゅ」
「今夜はニンジンとカボチャと鶏の煮付けだ」
「ふーん。お裾分けがあるならありがたく貰うわ」
 ずず〜っとカボチャが無くなったみそ汁を飲み干して、霊夢が一息つく
良く食ったなぁと魔理沙が健啖ぶりを褒めると、このぐらい朝飯前よと霊夢。
朝飯だけどなと返して。こりゃ一本取られたわ、そろそろお茶が怖いわねと
やはりいつも通りのやりとりだ。……はて? 何かがずれてるような気がするが
あー。思い出したとばかりに、魔理沙は頬杖を突いて霊夢に質問する。
「所でだ」
「何よ」
「さっきから私を見てカボチャカボチャ言ってるが、何故だ?」
「こやつめ! ハハハ!」 
 目が笑ってなかった。
何というか、寝起きを叩き起こされたような不機嫌な顔で霊夢は
玄米茶をずず〜と飲んでいる。濃いめの番茶の香りは今の霊夢のように香ばしい。
 なめらかな曲線を描く首筋、その先の胸元には深い深〜い谷間。
人ごととは言え、無性に腹が立ってくるのは何故だろう? 霊夢は無意識に
自分の手が自身の断崖絶壁に触れ様としてるのに気がついて。
「闇に惑いし哀れな影よ、人を傷つけ貶めて罪に溺れし業の魂……」
「あー。恨みは結構買ってるかも知れないが。まだ死にたくないぜ?」
「魔理沙、あんたはイッペン死ね」
冷静に確実に狂った。アナタノ恨ミ、晴ラシマス……ユメ〜

「で? また、なにやらかしたのよ?」
「くそっ、なんだって言うんだよ。胸が痛いぜ」
 ひっくり返ったテーブルが惨劇を物語っていた。それ以上に
魔理沙の胸がみょんに真っ赤になって居た。ぐったりとエプロンがはだけて
色々と見えそうで見えない上に涙目で床にへたり込んだ魔理沙に、仁王立ちの霊夢。
 どうみても無理矢理です。本当にありがとうございました……カーテンが閉まってなかったら
今頃、パパラッチテングが号外! 号外です!! と幻想郷が色んな意味で震撼しドメスティックで
バイオレンスな事になったかも知れなかった。まぁ、幻想郷の住民は熱しやすく冷めやすいから
45日もあれば元に戻るだろう。歴史喰いのワーハクタクも居るし。
「あー。まぁ、話せば短いようで長くなるがつまりはだな」
「魔理沙」
「かくかくしかじか……って、なんだよ?」
「胡座かくんじゃないわよ……見えてるわよ」
「あー。そりゃ失礼したな」
 何が見えたかは言わぬが華という物で……女同士って気楽だよね?
金髪だが日本人な魔理沙はやたらと決まった正座をして霊夢に向き合う
スリット状に破けたスカートから覗く足は透き通るほどに白かった。

長くなりすぎた……続けても良いのだろうか?

538 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 07:24:07 [ EdwAKB.U ]
>>537
イイヨイイヨー

539 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 09:39:17 [ hvJFZdgc ]
>>537
GOGO!( ゚∀゚)ノ

540 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 15:48:19 [ nwqxNUu6 ]

「大体は理解したわ。さしあたっては」
「服がなきゃ外にも出られないぜ」
「服ね……霖之助さんのお店にでも行く?」
「香霖の所か? あんまり宛にはならないぜ」
「それもそっか。ん〜」
 餅は餅屋、丹の事なら薬師と今後の方針が決まったのは良いが
巡りに巡って、一番最初の問題へと論点が帰ってきた。季節は春とは言え
やはりまだ寒い……。それ以上に露出狂にはなりたくないし露出狂の知り合いにもなりたくない。
「春……か」
「春……ね」
「「…………」」
 あっ、なんか二人とも同じ事考えてたっぽい。
魔理沙は、たははと苦笑して長く伸びすぎている髪をいじり
霊夢は、三杯目の玄米茶を飲み干してはぁ〜と苦々しく溜息を吐いた。
「あのスキマ、もう冬眠から冷めてるかな?」
「知らないわよ、あいつは居て欲しくないときはよく見るんだけど」
「そう言えば、ちょくちょく香霖の店に顔を出してるみたいだぜ?」
「そうね。霖之助さんの所に紅い所の洋館のメイドも買い物に来るみたいだし」
「困ったことに、香霖の店に行くのが吉みたいだな」
「占うまでもなく霖之助さんのお店しかないわね」
 結論が出たところで、霊夢はどっこいしょと立ち上がって
勝手知ったる他人の家とばかりに魔理沙の部屋へと進んでいった。
「おいおい、何をするつもりだ?」
「んー。とりあえず、おみやげのクリカボチャを包む風呂敷でも探すわ」
 そりゃないぜと魔理沙は苦笑して、霊夢に続いて自分の私室へと
パタパタとスリッパを鳴らして入っていった。……もちろん、この二人には
アリスの家に行くという選択肢は初めっから無かったりする。
可哀想な種族魔法使いだった。

「んー。このカーテン良い生地使ってるわね」
「寒いぜ」
 霊夢は適当なクリーム色のカーテンを引っぺがして
魔理沙は結露が激しい窓に解体した段ボールを張りつけた。
「魔理沙」
「あー?」
「脱げ」
 バシッとカーテンを両手で伸ばして、背景にちょび髭と弁髪お下げな濃いキャラが浮かんでるようだ
なんていうか、成分結果でその八割が性的な意味で出来ていると言われるくらいに危険だ。
「大丈夫、痛いのは最初だけよ。時期に馴れるわ」
「私は痛いのは勘弁だぜ」
「大丈夫、優しくしてあげるから。嘘だけど」
「あーれー」

  少女拘束中。

 ぎちぎち。あーもう、このカボチャ柔らかい癖に堅いわね、ひゃあぁお止め下さいお止め下さい
良い声で鳴くじゃない? こうか? こうきつぅくされるのがええのんかぁ? 痛ぁ、痛い痛いって
ハァハァ、やっと纏まったわね。うふっ、うふふふふふふふ……。さて、次はっと。え゛っ!

 少女拘束プレイ中。

 待て待て! 上だけじゃないのか? おみやげ追加でふっくらしたお饅頭もあるみたいじゃない?
ちょっと待て! 食い込むと不味い、もとい不味いんだよ食い込むと私が! 大丈夫、食い込んだくらいで
味が落ちたりしないわよ! ぐいぐいぐい……ウボァーーー!! ポクポクポク、チーン。

 死屍累々……足下には木乃伊のように乳と尻がカーテン生地で雁字搦めな魔理沙と
良い仕事したわとばかりにちょっとばかり恍惚とした表情で額の汗を拭う霊夢。
ある意味食物連鎖を体現したっぽい魔理沙の傍らに、床に涙で描いた鼠が五匹分完成していた。

541 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 15:54:04 [ nwqxNUu6 ]
「ほらほら、おみやげも包んだんだしキリキリ着替えなさい」
「私は香霖の土産になったつもりはないんだがな」
 あ゛〜とかう゛〜とか動く度に呻きながらも、リボンをくわえ太股くらいまでに伸びたっぽい
髪を柔い三つ編みに結びながら魔理沙が愚痴るが霊夢は何処吹く風だ。
 ずいぶんと前途は多難だったが。なんとかいつもの白黒な魔法使いの出で立ちに着替えられた魔理沙が
少しばかり短くなった箒を持って外に出た。
「良し! 外に出られればこっちのもんだぜ」
「しっかし、今のあんたは色々きわどいわね」
 魔理沙に続いて外に出た霊夢が思いっきり背伸びした自分と同じぐらいの身長な魔理沙を
見上げて改めて大きくなった魔理沙の凄さを実感した。
 なんていうか、ぱっつんぱっつんでボンキュッボンな存在自体がマスタースパーク的な身体
ちっ、育ちは国産でも中身は外国産か……これで追いつけなかったら確実にやさぐれるわ!
あー。多分、気にしたら負けっぽい。
「何してるんだ? 早く行こうぜ」
「わぁーかってるわよ」
 霊夢の複雑な心境を知ってか知らずか。身体は大人、中身は子供な魔理沙が箒に腰掛けて
待ちきれないとばかりに早く飛べよと催促してくる。
「ほら、飛んだわよ……魔理沙?」
「ちょっと待て……あー。う〜む」
「何よ、また何か不都合があったの?」
「いや、こっちの魔力が強すぎてだな……制御が難しい」
 ふよふよとかドギューーンとかずいぶんと差がある擬音を発しながら
うひゃあとかきゃあとか悲鳴を上げながらバッコンバッコンと危なげに飛ぶ魔理沙
あー、もう。こいつ狙ってるくらいに可愛いところ見せてるんじゃないだろうか?
「だいぶ馴れてきたぜ、後小一時間もあれば……霊夢?」
「魔理沙、私。かんなり良い方法を思いついたんだけど?」
「な、なんだよそれ?」
「あんたの強すぎる魔力、お札で封印するわ」
 そう、目が笑ってない笑顔で。腋から数十枚のお札と手をワキワキさせて
空飛ぶ不思議な巫女改め、空飛ぶ不埒な巫女が普通の大きくなった魔法使いへと肉薄し

  モルスァーーーーー!!

 春の青空に悲鳴ともにゅもにゅという擬音が響いた。
春ですよ〜春ですよ〜〜。それは多分、伝えるまでもなくみんな判っていた。

なんか書く度に字数オーバーに苦しんでるが、
落ちが思い浮かぶまで続くと思う。

542 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/11(火) 23:10:05 [ epeAKJeU ]
ファイト・ファイトー

543 名前: sage 投稿日: 2006/04/12(水) 00:08:17 [ s9eaz3oQ ]
鼻血がでそうです、先生!

544 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 00:09:22 [ s9eaz3oQ ]
初歩的なミスしちまいましたOTL

545 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 12:53:51 [ zclufIAI ]
博麗霊夢の朝の日課。
賽銭箱の手入れ。及び中身の確認。
確認は一瞬で終わる。何故なら何時も何も入っていないから。
問題は手入れ。これはなかなか手が掛かる。
誰も賽銭箱に苔が生えても気づかないのだろうけれど、霊夢にはとてもいやなことなので毎日欠かさずに掃除する。
境内? あんな広いところ毎日やってられるか。

乾拭きしてそれから水拭き。
これだけの作業だけどなかなか綺麗になるのだ。
それはもう、綺麗に。
これで中にお賽銭が入っていれば言う事はないのに、その願いは何時も叶わない。まったく神様は意地悪だ。




そして今日。日付も曜日もわからない朝。
何時も通りの朝。目が覚めて体も醒めて、今日もいい天気。お茶が美味しい日。
何時も通り朝の一杯を飲み終えてから寝巻きから着替えて、さあ賽銭箱の確認に行こうとして。
手には真新しい布と水がたっぷりと入った桶。
目の前には相変わらず全く普通に何も変わっていない賽銭箱。

が、あるはずなのに。



なのに?



目の前には壊れた箱。
いや、箱の形も留めていない木の破片か。
それだけならまだいい、誰が散らかしたのかと怒るだけで済む。
問題は。

その場所は賽銭箱が置いてある場所と言う事と、それ以外の賽銭箱らしきものが何処にもないということ。

どう、考えても。
壊れた。のだ。


こわれた。


「…あー………」


やっと出た声は言葉じゃなかった。





翌日。
変わらない朝の変わらない日課の中に少しだけ違うもの。
賽銭箱の中身に。真新しい桧の賽銭箱に、異物混入。
つまり賽銭でないものが。
ひょいと摘み上げれば風に飛びそうなほどに小さい紙切れ。

『ごめん』

見覚えのある特徴の文字がひとことだけ。
ぐしゃりと握り潰して、どこにともなく捨てた。どうせ片付けるのは自分だし。

「…馬鹿」

呟いて、どこからともなく取り出したお払い棒を片手にしっかり握り締めて。それから音も無くふわりと浮いた。浮いた後は進行方向に一直線だ。
誰のところに行こうとしているのかなんて、霊夢にしかわからないこと。

546 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 12:54:57 [ zclufIAI ]
好評連載中だったところをぶったぎってすみません。
霊夢スレの某レスを見ててふと思いついたので書きました。
落ちなんて知らない。

547 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 15:18:57 [ 46Xs09mg ]
特徴的な文字を書く輩っつーと
読み書きが苦手そうなチルノか、指が3本しかないミスティアか……南無

548 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 15:27:33 [ T3wWd7uU ]
暗号で日記を書いている可能性のある魔法使いかも知れない

549 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 18:31:18 [ FoIxuMyA ]
「犯人宅は既に蛻の殻」に一票

550 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 20:03:42 [ ncM/k4dw ]
>>547
みすちーの指は3本ではなく5本だそうな。
ttp://www2.odn.ne.jp/aar36070/genso/th08spell/th08lastword.html
いや、まてよ。みすちーは、もしかして文字の読み書きが出来ない?

551 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 21:34:23 [ LwLgzK7s ]
 私の能力は恵まれているのか、呪われているのか。
 何の罪を犯したというのか……。
 何をしたというのか……。
 疑いと共に我が魂は毒された。
 そしてその本質に疑問を持たせる。
 "自分"という存在の本質に。


 冷たい霧の中から心を奪うような一艘の船が現れた。
 数々の嵐に傷を負いながらも、舳先は未だかつて見たこともない石像で装飾されていた。
 退屈そうにしている船員たちは、全部で13人。彼らは身動きせずに立ち、破れた灰色のローブを着ていた。
 そして後ろの方から陰気な顔で、彼らは魅惑的な唱歌を歌い始めた。
 私に乗船するように命令した。私はためらうこともなくその命令を受け入れた。
 そして私は船に乗って、霧の中へ消えていった……。

───

 大きな木の下で目を覚ました。辺りは暗い。どうやら真夜中のようだ。
 森で道に迷ってから一日と半日が過ぎただろうか。既に疲労は限界だ。
 十六夜月が辺りをおぼろげに照らしている。
 ……その月明かりの中、羽の生えている子供が立っていた。

「お目覚めかしら?」
「ん……今のは……」
「今のは、今までの貴方と、これからの貴方」

 子供は答えた。あたかも今私が見た夢を知っているかのように。

「貴方は自分の能力のせいで、人間に嫌われてきた。やがて自分の存在に疑問を持ち、この幻想郷に迷い込んでしまった」
「……」
「貴方は誰かに自分を認めて欲しかった。必要とされたかった。違う?」
「……確かに、そうね」

 今までの人生を振り返っても、それは無駄な事。振り返りたくもなかった。
 私は過去のことは考えたくなかったから、話を逸らすために子供に質問をした。

「あなたは何なの?何しに来たの?」
「私は吸血鬼。食事の為に来た」
「そう……。私はここで、血を吸われて終わりなのね」

 私のやつれ果てた心には、もう何が起きても驚きはしなかった。
 しかしこの吸血鬼は意外な事を言った。

「無論そのつもりだったけど、その能力を消すのは惜しい。血は吸わないであげるわ。その代わり……」
「その代わり?」
「私に仕えなさい」
「……何故、私なのですか?」
「貴方は、誰かに必要とされて欲しいと思っている。そして私は、貴方を必要としている。他に理由が必要かしら?」

 私を必要としている……?
 ふと、振り返りたくなかった過去を振り返ってみた。
 子供の頃、能力が発現した。
 周りの人に見せた。
 最初は驚いていたが、次第に気味悪がられていった。
 両親にも見捨てられた。
 常に一人。
 今までもそうだったし、これからも誰とも関われないと思っていたものだけど。

「……」

 もはや人間と共に暮らす事は諦めていた。
 でも、私の事を理解してくれているこの方となら、あるいは……。

「わかりました」

 私はこの方に仕える事にした。
 私が承諾すると、新たな主人は名前を名乗った。

「私はレミリア・スカーレット。貴方は?」
「……」

 なんとなく、今まで名乗ってきた名前は意味のないものだと思った。
 レミリア様は私の考えていることがわかったようだ。

「そうね、私が新たな名を与えよう」

 レミリア様は空を仰いだ。
 夜空には躊躇いがちに浮かぶ十六夜の月があった。

「……これからの貴方の名前は咲夜。十六夜 咲夜と名乗りなさい」

───

 あの時のこと。
 遠き昔のように思えても、まだ私は忘れはしない。
 私の名前は"十六夜 咲夜"

552 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/12(水) 21:40:09 [ XkLF2Les ]
>>「そう……。私はここで、血を吸われて終わりなのね」
>>「無論そのつもりだったけど

嘘付け、少食吸血鬼。
とかどうでも良い突込みなど。

553 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 00:22:49 [ o68zjFVg ]
>>551
最初がいいな。
途中は好みに分かれるだろうな。
いや、俺は楽しませてもらったぞ。

554 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 01:04:20 [ .9xUEFSo ]
某レス・・・ジョジョスレの>>467-470、特に>>468だと見た。

そしてその>>468は俺が貼ったのさアァーーーアアハハハハハハハ!!!!

555 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 01:14:43 [ 8YAgsEfU ]
れ、霊夢スレって書いてあるじゃないか……
向こうのなら壊してしまったヤツにもまだ救いはあるがJOJOのほうは…… (;゚д゚)

556 名前: 希望した奴 投稿日: 2006/04/13(木) 01:34:54 [ bKigmWAI ]
>>545
ここは敢えて「やっと出た声は言葉じゃなかった。」で終わって欲しかった!
救いなんか要らないです!<ヒドス

でもGJ

557 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 04:46:06 [ 1sv6Ni2s ]
 今日の幻想郷は久方ぶりの青空だ。とは言え、灰色の雲が山々の先にうっすらと見えるが。
ここ最近は春一番が長かった。春を告げる風とは言えやはり冬の匂いがまだ残った風は
幻想郷を容赦なく冷やしていった。春の花々の塩梅も梅がやっと六分で桜に至っては一分にも満たない。
時代を感じさせる古道具店、香霖堂の主人である森近霖之助は漸く綻び始めた桜の蕾をぼんやりと眺め
彼なりに春の到来を感じていた。霖之助は騒がしいのは余り得意ではなく、春を運ぶ妖精のキンキン声
よりも彼なりのスローな感覚で春の到来を毎年感じるのだ。まぁ、最も。

「ん?」
「ぶるぅぁぁぁぁぁあああああああああ!!」

 大気を振るわせ、ギュンギュンと空に星の粒子をまき散らしながら
春一番の風なんかよりも強烈な華麗なる飛行ホウキ少女ウィズ飛行少女が霖之助の頭上
百数メートル上空をあり得ないほどの曲芸飛行を繰り返して飛んでいる。

「おっ」
「あぁもう! おかしいおかしいと思ってたけど。やっぱり変だわ!」
「霊夢じゃないか、初めてじゃないか? 箒と相乗りなんて」
「じゃないか、じゃないわよ! もう、死ぬかと思ったわ!!」

 幻想郷の人間代表、技の一号こと霊夢が上空から落っこちて
霖之助の目の前でホバリングしながら今だ曲芸飛行中の箒に向かって叫いている
どうでもいいが、ブレイジングスターの星弾はうっかりと当たってしまう事が結構ある
常々うっかり癖があると思われる霊夢も直撃は免れたようだが結構グレイズしたらしい。
説明が長いが、とどのつまりは。
「ところで、霊夢?」
「なに、霖之助さん」
「いくら春だからって、その格好は寒くないか?」
「あー? 魔理沙のツケで新しい服もらうわ、あるでしょ?」
 想像力が必要だってこーりんが言ってた。よって、霊夢の服の状態は想像して欲しい。
すこぅしばかり時間が経って、薄暗い香霖堂の店内には新鮮な緑茶の匂いが漂っていた。
妙に、ゴゴゴゴというなかなか危険な音が聞こえたが霊夢は気にしてなかった。
少しは気にしろよと霖之助は思ったりもするが、無駄なことだ。
この程度のことで気にする相手なら、商品を強奪したりはしない。だがいよいよ音が
物理的に空間を振るわせて。がらくたという名の商品……もとい商品という名のがらくた
あー。まぁ、別にどうでもいいがガタガタと震えだしたら流石に不安になったようで
「霊夢。ちょっと不味くないか? 主に僕と僕の店が」
「あー。それもそうかもね、お茶のお代わりお願いね?」
「いやいや、そうは言うけどね霊夢」
 取り付く島もなかった。奇声を上げて鳴きたくなる衝動をこらえて、霖之助は霊夢におかわりのお茶を渡す
せめてもの意趣返しにと出涸らしを煎れて渡す辺りがヘタレだ。

558 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 04:48:43 [ 1sv6Ni2s ]

 
「ふぅ、そろそろね」
「お手柔らかに頼むよ?」
「そうね、次が出涸らしじゃなかったらね」
 軽く地震が起きてるんじゃないかと思うほどに衝撃が感じられたときに
二杯目のお茶を飲み終えた霊夢がやれやれとばかりにお札を手に取り香霖堂の出入り口へと歩き出した。
少女の背中を見送る霖之助は新しいお茶っ葉を急須に入れていた。
「二重……結界!」
 二重と結界の間に弾幕と入れようかとちょっと迷ったが
お茶目と悪戯心の誘惑をスルーして、香霖堂の屋根より少し高い場所へ二重結界を張る
まぁ、音速を超えた速度が何度も近くを通ってソニックブームっぽい衝撃でお店は傷だらけだったが
時間が経てばそれもまた味になると霊夢は思った。

 うっひゃぁぁあああ――ぼよ〜〜〜ん。

 けして、柔らかいクリカボチャの揺れた擬音ではない。
とどのつまり、空中で正方形を描いて。偶然というか必然というか……あれだ、予定通りに
香霖堂の真上に直撃コースだった幻想郷人間代表、力の二号こと大きくなった普通の魔法使いが
二重結界に弾かれた音だ。二重結界が柔かったのは、落ちた黒いのも決死だったから結界と結界が
化学反応したっぽい……いや、ご都合主義と言われたら困るが。
「いなばうあ〜〜〜。着地!」
 何処ぞの引き籠もり姫ん所の兎がうあ〜と悲鳴を上げる様子を表現したのだろうか?
よく判らないが、とりあえず霊夢はお〜と拍子抜けするような拍手で華麗に着地を決めた
普通の魔法使いへと足を運んだ。ちなみに箒は香霖堂の屋根にぽつんと危なげに突き刺さっていた。
「あれ、霊夢じゃないか? どうしたんだ?」
「相変わらず、白々しいにも程があるわね」
「私はいつでも真剣だからな」
「意味わかんないわよ」
 意味が判らなかった。そして、外に出て騒ぎを起こした傍迷惑な白黒に文句でも
言ってやろうとしていた霖之助には意味どころか霊夢の側に居る白黒が正体不明であって
メガネがずり落ちた。まるでアニメや漫画だ。
「魔理沙……? えーと、どちら様で?」
「あー。そうだな、北白河ちゆり。霊夢の遠い親戚だぜ?」
 誰だ、お前は?
「久しぶりね、私の知らない遠い親戚。折角だから神社の素敵なお賽銭箱に
 いっぱいお賽銭入れてくれないかしら? 親戚のよしみで」
「霊夢の親戚さん? ちょうど良かった、霊夢のツケを少しでも
 払ってくれませんか? 親戚のよしみで」
「知らなかったか? 実は私は血の繋がらない親戚なんだぜ?」
「で、その心は?」
「経歴詐称だ、はっはっは〜」 
 無言で霊夢が魔理沙に肘鉄を喰らわせて。その衝撃で香霖堂の屋根にぽつんと危なげに突き刺さっていた箒が
カラーンと乾いた音を立てて地面に落ちた。

後に引けなくなったっぽい

559 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 07:57:29 [ w1bKtCi2 ]
途端にCV:若本へ脳内変換されるようになっちまった

560 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 10:22:23 [ lsMWyVK. ]
      /!/!
  /|\ミ,,` ェ〕/|\ あー。そうだな、北白河ちゆり。霊夢の遠い親戚だぜ?
  ⌒⌒/ヾ@イ ⌒⌒
  i\/-、i王i
  `ゞ{___》uu'

561 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 13:45:42 [ .9xUEFSo ]
吉永さん家にお帰り

562 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 15:55:18 [ o68zjFVg ]
リグル先生:「えーと、授業を始めたいんだけど……みんな席に座ってよ!」

生徒A:「やべー、俺の残りの手札すごいぜ?ほら」

生徒B:「おいエース3枚かよ!」

生徒C:「ヤツがまた大富豪になるのか」

生徒D:「8切り。……革命」

生徒E:「ktkrwww」

生徒A:「ちょwwwwお前マジ死ねよwwww」

リグル先生:「ちょっとちょっとちょっと。私を無視するとはいい度胸だわ。それなりの覚悟が出来てるんでしょうね!」

生徒A:「んだよてめぇ。何様のつもりだ?ぶん殴るぞ、オイッ!」

リグル先生:「ひぇぇ」



生徒:「失礼します」

永琳先生:「あら、こんにちは。用件は何かしら?」

生徒:「いや、熱が出たみたいで少し休ませてもらおうかと」

永琳先生:「そう……。あ、でも今は体温計が無いの。だからおでこで計るわ」

生徒:「え?デコで計るんですか?」

永琳先生:「そうよ。子供の頃、おでことおでこを合わせて計らなかった?

生徒:「い、いや、でも俺もう子供じゃないっスよ」

永琳先生:「何言ってるの。ほら、もっと近寄って」

生徒:「……」

永琳先生:「……」

生徒:「(やばい、胸が当たってる……)」

永琳先生:「……。熱なんか無いじゃないの、って鼻血が出てるけど?」

生徒:「す、すいません」



生徒A:「掃除たりーな」

生徒B:「そういえば俺、新たな技をラーニングしたぞ」

生徒A:「どんな技だよ」

生徒B:「聞いて驚け!六道剣『一念無量劫』!!」

ヒュンヒュンヒュンヒュン……! ドンガラガッシャーン!

生徒A:「箒振り回してるだけじゃねーか!しかも机が倒れたぞ!」

映姫先生:「貴方達」

生徒A:「げ。お、おい。山田がいるぞ!」

生徒B:「え?うわ!」

映姫先生:「誰が山田ですかっ!いいですか?貴方達は掃除の本質がわかっていない。掃除というものは空間を清潔にし、また秩序を保つことなのです。しかも貴方達は掃除をしていない上に、更に散らかしている。そう、貴方達は秩序を乱しすぎている」

生徒A:「また始まったよ。雑巾取りに行こうぜ。お前も雑巾だろ?」

生徒B:「ああ」

映姫先生:「このままだと死後は確実に地獄行きですよ……って、こらっ!人の話を最後まで聞きなさいっ!」

563 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 16:31:17 [ eqIfy3Co ]
リグル先生ゴキカワイイ

564 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 16:51:51 [ ZuP9m6ZU ]
NewWard"ゴキカワイイ"

565 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 18:12:05 [ .9xUEFSo ]
リグル先生が殴られそうになったら
自分が行ってそいつを倒してやる


握力両手とも70kg、背筋力200kg。
素人にしてはいい数字だと思うんだがどうかね?

566 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 18:19:48 [ F6sG9WGg ]
――カランカラン
「居るかしら?」
「ああ、いらっしゃい」
店を訪れてきたのは、数少ないお得意先の少女とメイド長だった
「今日は何をお求めで?」
「いえ、今日は買い物じゃなくて仕事の依頼に来たの」
「はぁ……珍しいな。内容は?」
「ん、咲夜、持ってきた物を見せなさい」
「は、はい……」
メイド長が背負ってるのはやたらとでかい荷物である。恐らく一人で運んできたであろう彼女は疲れた表情をしていた
風呂敷から出てきたのは数え切れない程のメイド服だった。よく見ると無残にも破けた後が多々ある
何でこんな状態なのかは大体想像がつく。この吸血娘の妹が大暴れでもしたのだろう
「この破れた服を修復してほしいの。ほら、貴方霊夢の服を繕ったりしてるでしょ?」
「……この膨大な量を?」
確かにメイド服は材質やら作成の手間やらで高価だ。買い直すよりは修復した方が安価で済むのだろう
「ええ。全部で200着くらいあるわね。一晩でやってね。1着あたり5千円として、100万払うわ。あ、クリーニングもお願いね」
「…マジですか?」
「あら、私は霊夢と違ってちゃんとお金は払うわよ?」
「そうじゃなくて、この量を一晩で?」
「そうよ」
「おいおい、僕はジェバンニじゃないんだぞ。一晩でなんか無理に決まってるだろう」
「じゃあ何日くらいで仕上げられるの?」
「そうだな…4日あれば多分出来るよ」
「じゃあそれでいいわ。契約成立ね。3日後のこの時間に引き取りに来るから」
「あまり期待しなように」
上機嫌で帰る少女とぐったりとしたメイド長を見送り、早速衣服の修復に取り掛かる
倉庫から外の世界の物であるミシンを取り出し、あまり破れてない服から繕い始めた
大きな部分はミシンで、細かい部分は手縫いで直していく
幸い、メイド服は皆同じものだったので、馴れてくれば直す速度も上がっていった
……3日が経った。睡眠時間を削って同じ作業を繰り返している為、疲労がかなり溜まっているが、タイムリミットが迫ってるので休むわけにはいかない
洗濯についてはなんとか機能する洗濯機が数台あったので問題は無かった。残りの衣服もあと十数着くらいだ
その時、一つだけ違う服が混ざってるのに気がついた。緑色で中華風な衣服……損傷が大分酷い
「……美鈴のか」
顔見知りの娘を思い浮かべ、ある事を閃いた
「一つ、サービスしてやるか」

――カランカラン
「こんにちは、出来てる?」
「ああ、出来てるよ……」
寝不足と過労により、生返事しかできない
「本当に4日で出来たのね。やるじゃないの」
「その分疲れたけどね……」
「じゃ、報酬の100万円ね。同じ事があったらまたお願いするわね。咲夜、荷物持ち」
「はい……」
割に合う仕事だったが、もうやりたくないと思った
メイド長はメイド服が200着も入った風呂敷を背負って、依頼人の少女は荷物を持つ部下をからかいつつ、空を飛んで帰っていった
とりあえず、この4日間の間に霊夢と魔理沙が店に来なかったのが幸いだった
あいつらが来てたら今日まで仕上げるのは絶対に無理だっただろうな
「疲れた……寝よう」
札束を金庫に入れ、とりあえず僕は布団に潜り込んだ

―数日後―
「中ご…美鈴、何だか最近機嫌が良いみたいじゃない」
「あ、咲夜さん!見てください、これ!」
彼女が指差す部分……胸元を見ると、そこには『美鈴』と刺繍がしてあった
「これのおかげで皆が私を名前で読んでくれるようになったんです!」
「へぇ…それはよかったわね」
「もうあの人には感謝しても足りないくらいです!」
「そう…(私だったら余計なお世話だと思うんだけど)」



―おまけ―
「レミィ、よくあれだけの服が直せたわね」
「霖之助が4日間でやってくれたわ。霊夢の服を繕ったりしてるとはいえ、200着ものメイド服を修復するのは難しかったでしょうね
 でも彼は『間に合う』と即答してくれたわ」

567 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 18:47:29 [ wzT3Q2zY ]
>「おいおい、僕はジェバンニじゃないんだぞ。一晩でなんか無理に決まってるだろう」
テラワロスw
ジェバンニ凄いよな。今デスノで一番活躍してるし。

568 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 20:01:10 [ eqIfy3Co ]
>>565
しかし先の展開が目に浮かぶ

生徒A:「あべし!!」
生徒B:「565くん、ごういんなシュート! 生徒Aくんふきとんだ!」
リグル先生:「ちょっと565! 私の生徒になんてことするの! 廊下に立っtひでぶ!!」
生徒B:「565くん、ごういんなドリグル! リグル先生ふきとんだ!」

*ドリグルは拝借ネタな。

569 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/13(木) 22:24:43 [ Ga6v.IbA ]
>>567
地球上にない物質で出来たノートを、一晩で偽造した神人間のことか?w

570 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/14(金) 00:08:38 [ sxht3He2 ]
>>562
映姫先生がみじめだw

571 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/14(金) 11:53:27 [ swQKTU9Y ]
>>565
強いよ…強いよ……

572 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/14(金) 18:35:57 [ VemGB6.I ]
>>571
でも今じゃそのパワーを全く生かさずにまくすうぇるとかって駄作を世に送り出す程度しか出来てないけどな。

573 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/14(金) 23:37:14 [ CO/DGKf2 ]
まくすうぇるって真っ黒い球体が何個も反射する攻撃魔法だな

574 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/14(金) 23:49:03 [ sdNdfxCA ]
×攻撃魔法
○召喚術

細かいが、術者本人がボール出すわけじゃないから。

575 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/15(土) 01:34:11 [ akkZBdwA ]
ええと、TOFのネタか……?自信無いなぁ。

576 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/15(土) 01:43:03 [ eON52DQU ]
おしい、PHANTASIAだからToPだ

577 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/16(日) 20:26:54 [ 8O5gB0h2 ]
アリスは考えた。
今こそ魔理沙に積年の恨みを晴らすとき。

phase1
人形遣いらしく丑の刻参り。
しかしあまり効果が出ない。
「効果が足りないのなら、もっと強力な呪いを送りましょう」
藁人形に留まらず、精巧な魔理沙人形を作り上げた。
カメラを構えた天狗が見ている。

phase2
結局丑の刻参りは諦めた。
原因は魔理沙の蒐集癖。呪いを阻むマジックアイテムの存在。
「他に何か手は無いかしら。あ、そうだ」
呪いを刻み込んだ封書を送ってやろう。
外からの呪いを受け付けないなら、ヤツ自身の手で発動すればどうか。
かくして1年の歳月を経てグリモワールが完成した。
ペンを走らせながら天狗が見ている。

phase3
魔理沙は喜んだらしい。
アリスの望む効果が無かった原因は、魔理沙が隠れた努力家であったこと。
「人間の癖に、まさかあの本の呪い解析分解するなんて」
他に何か方法はあるか?
直接戦闘では自身も傷つく可能性がある。何より醜い。
全力を出さずに勝つのがアリスの美学。
……そうだ! 契約よ!
アリスは婚姻届を買いに走った。
興味深そうに天狗が見ている。

phase4
しばらくの後アリスと魔理沙は結ばれた。
もちろん女同士。結婚と言っても形式的なだけのもの。
表向きは魔法使い同士の技術提携という所か。
実質は、己の名と血を贄とした、魔の拘束。
「さて、あとは魔理沙が契約を破棄すれば、あいつもアヴォンね!」
勝った! と、さも嬉しそうにニヤつく白無垢姿のアリス。
ブーケを持った天狗が見ている。

phase5
新婚生活は順調だった。
アリスにとってそれは予定外だった。
そこでマジックアイテムを幾つか処分した。
「二人で住むには狭かったか、ごめんな」
アリスは知らない。魔理沙の蒐集したらそこで満足してしまう、独特な性癖を。
アリスは夜な夜なハンカチを噛んだ。
指輪を嵌めた天狗が見ている。

phase6
魔理沙をぎゃふんと言わせるのは、私には無理だ。
アリスは諦めていた。
そうとなった以上、もう離婚したい。
しかし契約を破棄すれば呪いが全て自分に来る。
「私の一生、あんなヤツに捧げないといけないなんて」
アリスは泣きながら米を研いだ。
赤子を抱いた天狗が見ている。

phase7
一組の晩年の夫婦が家でくつろいでいる、と言っても両方女だが。
魔理沙はすっかりアリスを気にいっていた。
アリスもすっかり諦めてそれを受け入れていた。
ある日アリスは突然倒れた。
今でこそ丸くなったが、若い内溜めに溜めたストレスでアリスはぼろぼろになっていた。
「私が死ねば呪いは全てあなたへ行く。最後の最後で私の勝ちね、魔理沙……」
アリスは不適に微笑んだ。
様子を見ていた天狗が走った。

phase8
アリスが快復する兆しはついに見られず、ついにその時がやってきた。
今夜が峠。
そう告げる医者の言葉に、魔理沙は頭を垂れ、アリスは内心ほくそえんだ。
「今まで、ありがとな」
医者が帰ってから、魔理沙が言った。
「先に逝ってしまって、ごめんなさい」
アリスがつとめてしおらしく言った。
「何言ってるんだ、私も一緒だろ。天狗に全部聞いた」
アリスは目を見開いた。
なんてことだ。全てばれていたのか。
魔理沙の事だ。完璧に契約を解除したのだろう。私は無駄死にか。
放心するアリスの布団に、魔理沙が入り込む。
何も考えられないアリスに、耳元で魔理沙が呟いた。
「契約は続行だぜ」
再びアリスは目を見開いた。
「私にギャフンと言わせたかったのなら、私を置いて先に逝けばよかったのかもな」
適わない。そう思いながら、アリスはゆっくり目を閉じた。
「逝く時は、一緒だぜ」
後を追うように、魔理沙も目を閉じた。
見届けた老年の天狗は、一礼するとその場を去った。

578 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/17(月) 00:17:13 [ 4MkvuH.g ]
>>558の続き

 霖之助はむぅと彼にとっては少しばかり昔のことを思い出していた。
脳裏に思い描いているのは、もちろんあの白黒の魔法使いのことだ。霖之助は
彼女がまだ物心付く前から知ってる身で、魔理沙は珍しいほどに変わらないヤツだと
霖之助はそう思っていた……。まぁ、誰に対しても人見知りはしないヤツだったな
しかし、舌っ足らずが無くなったと思ったらいきなりタメ口訊いてきたな、ホントに困ったヤツだ。
昔はうふうふ笑って、良いところのお嬢様っぽい雰囲気があって、良い意味で……あれ? 魔理沙って
昔は確かにいつもうふうふ笑ってたよな? 今みたいに男言葉じゃなくて、もうちょっとぶりっ子……
 記憶を掘り起こす。それはもう、ロングホーンも惚れ惚れするようなcaved!!!! ぶりだ
落ち着け、実はもの凄く危険なことを思い出してるんじゃないのか? 息が荒い、喉がカラカラだ。
震える手で湯飲みを持って、温いお茶を飲み干す。なんだか、いつのまにか運命とかそーいうものに
挑んでるっぽい雰囲気だ。何事も形からと、霖之助は落ち着く振りをするために本を開いた。

       ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

     “極秘事項、幻想郷の語られない過去”

         バーーーーーン!!

 なんだこれは? 霖之助は我が目を疑った。
ちょっと待て! さっきまで読んでいたのはごく普通の本だ……それが何故?
自分の能力も、“本、読む物”と答えを出している。だが、このプレッシャーは……
 霖之助は自分の能力に絶対にとは言わないが、自信を持っていた
これはただの本だ。機械の神とかを動かすために必要な実はロリッ娘なんてからくりもない
ごく普通の本だ……何を恐れることがある、霖之助は震える指先でページを進めた。
 なんと言うことだ! この幻想郷の歴史が……変わっている! 意外! それは黒歴史ッ!
こ、こんなすり替えられた歴史が……何故ただの本に!? 霖之助は改めてその本を調べてみる

       “名前:グリモワールオブZ・U・N、――
     
 ま、待て! 名前が変わった? だが効果が……
気がついたら、霖之助はページをさらに進めていた……

残り3ページ。

      ――効果:今の幻想郷の住民がこれを読んだら――

残り、2ページ。

         ――どのような存在であっても――

残り、1ページ。

            ――ワタシガ――

ゼロ。

              殺――ス


     異郷「―アナザーワン・バイツァダスト(負けて死ね)―」

………
……


579 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/17(月) 00:18:38 [ 4MkvuH.g ]

 店の奥から少女達の声が聞こえる。

「見れば見るほどでかいわね。こうしてくれるわ!」
「や、やめろよぅ。かなり痛いんだぜ?」
「あんたは人の痛みを少しは知るべきよ、きっと閻魔もそう言うはずだわ」
「qあwせdrftgyふじこlp……ぁ、やぁ。冗談じゃすまないって、止めれ」
「なんか……変な気持ちになってきたわね。よく見なくても、今の魔理沙って……」
「れ、霊夢……」
「今のあんた、凄く綺麗だわ」
「ぎゃ〜〜、正気を取り戻せ〜〜〜〜!!」

 触らぬ神、もとい巫女に何とやら。霖之助は聴かなかったことにして
いつの間にか空になってしまった湯飲みに新しくお茶を注いだ、
本を読んでるとお茶の消費量が激しい物だ。それにしても、魔理沙を見たときは
驚いた、霖之助は素直に思った。幻想郷はあまり変わることがない、しかしそれは
表面的な物であり、やはり魔理沙も。いや、女の子である魔理沙だからこそあんなにも変わったと
苦笑した。

「おかしいわね、しっかり封印したはずだけど。まだ魔力は有り余ってるみたい」
「だからって、何故縛る必要があるんだ?」
「堅いこと言うもんじゃないわ、私と魔理沙の仲じゃない?」
「あんまり関係ないと思うが……待っ、そこを突くな」

      ピチューーーーン

 新手の嫌がらせか、と 霖之助は改めて思った。
いくら見た目は大人になっても、今の状況はどう考えても逆セクハラです。
と、理不尽に感謝したくなってくる状況だ。衣擦れの音や、艶声、興奮した息づかい
すぐ近くに男が居るというのに、あの二人はそんなことも気にしない……
 男として見られていないのだろう。限りなく鬱になる、心は鬱だが身体は正直だ
具体的に言えば……いや、誰もおっきしたなんて知りたくもないだろう。え、言ってる?

「そんな涙目で睨んでも、説得力無いわよ」
「くそぅ、覚えてろよ。絶対に意趣返ししてやるからな」
「ふーん。魔理沙でも逃げられるくらいに軽く縛ったのに逃げやしないじゃない?」
「それは……力が、入らないから」

 これは拷問なのか? 霖之助の理不尽な我慢大会はもう暫く続くことになる

580 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/17(月) 17:36:58 [ 4k2ZNw4Q ]
>>572
プチの方だったのかー。
今しがた見つけて読んで来たがおもしろかったよ。
論理立てた考察大好物だし肉体派を豪語する割りに細かい気遣いの行き届いたいい仕事だった。
って、筋肉じゃSS書けねーよw
今後とも期待している。次はPアイテム=プロテインの考察で一つ。

581 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/17(月) 18:44:03 [ nbVIXCOE ]
「妹紅!大丈夫か?!」
よろめきつつ飛んで帰って来た妹紅に駆け寄る慧音。
妹紅の傷は、とても人間が負うような量ではなかった。
輝夜との弾幕後は、いつもこのような感じだ。
「大丈夫だって。」
妹紅はいつもの事とばかりに、軽く手をふって答える。
そんな妹紅の様子に、慧音は怒りが湧き出てくる。
「そんなに傷ついて、何が大丈夫だ!私は…」
「大丈夫だって。私はアイツを殺したいだけだし…」
そこで、妹紅はポツリと、
「痛いのも、悪くはないし……」
なんて言った。
「えっ?」
慧音が妹紅の顔を見る。
頬が赤く染まっていた。
「ええええっ!!?そ、それはもしや…」
「まあ、あそこまで痛いのは止めてほしいけど。」
「言ってくれれば、私が相手をしたのに…」
「え?」
今度は妹紅が、慧音を見る。
「さあ、今夜は2人で…」
満月でもないのに、立派な角が生えていた。
「あ、いや、その、痛いのは生を実感できるって意味で、」
「大丈夫。今夜は…私とお前の新しい歴史の幕開けだ。」
「ぎゃあああ〜〜〜!!!」

後々、妹紅は永琳に語る。
あんな生の実感は嫌だ。
というより、なんでこの傷だけ再生しないのよ。と。

582 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/17(月) 22:57:40 [ IfF/cWes ]
そりゃあんた。今も刺さってるんだから当たり前だろ(caved!!! ハフンv

583 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/18(火) 13:12:00 [ /BuZaEOM ]
角が折れたらケーネ死んでしまうん?

584 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/19(水) 00:14:16 [ 0.mNguZw ]
>>577
これは良い全私が泣いたですね

585 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/19(水) 23:32:21 [ 5iJbSB0g ]
「あーあ、またやられちゃった」
 チルノは湖畔で黄昏れていた。
「どうやったら強くなれるのかな……」
「私が強くしてあげましょうか?」
 突然、目の前の空間から妖怪が現れた。
「うわあ!だ、誰よアンタは!?」
「私は八雲 紫。あなたの望みを叶えてあげましょう」
「え、ほ、本当!?」
「ええ。ほら、手を出して」
「う、うん」
 チルノは紫の手を握った。二人の体が光り出す……!
 ……。
 …。
「う、うーん、一体何が……」
(あなたと融合したのよ。これであなたは私と同じ力を持つようになったわ)
「確かにすごい力を感じるよ!」
(さあ、あの紅い館の主の所へ行ってみましょう。あなたはスキマを使って移動できるわ)


 次の日の夕方。博麗神社にて。
「号外ー、号外だよー!」
「なんだなんだ」
 魔理沙は落ちてきた紙を読んだ。
「また下らないネタだろう。……お」
「なに?面白いの?」
「ん、ちょっとな。ほら、霊夢。見てみな」
「なになに……」
 内容は以下の通りである。


 紅魔館の当主、氷漬けに遭う!

          /|\
     *    / Λ \..:;
     ::::  /  |  \/ ヽ +
   *    /,ヘ//──| 、 \
    :::./ Lニ/_」==ヽイ  ハ:::: *
   + / ,ヘ、/ ノノλノハノ\ / ヽ
 ::..  / ,'  /(ハリ;´(フノi) /   | +
   :::.| .i / >〈(つ,i!と) | i  /ヽ :::
 * 〈\/ヽγk´_/___i,ゝ/ノ ./\ 〉
    / |. \`゙r_,ィ_ァ゙´/\/    | :::;
 ::::. |/   |    /   |    〉 ..::
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 昨日、紅魔館の当主であるレミリア・スカーレット氏(500)が氷漬けにされるという事件があった。
 第一発見者は、この館のメイド長である十六夜 咲夜氏(年齢不詳)だ。咲夜氏はこう語る。
「私には誰がやったのか見当も付きません。それより、お嬢様がこんな形で負けるなんて信じられません……」
 現在、氷を処理しているという。半日はかかるそうだ。氷を処理し終えたとき、事件の真相は明らかになるだろう。
 ところで冷気を扱う事が出来る人妖と言ったら、あの妖精を思い出すだろう。しかし実力者であるレミリア氏が、妖精ごときにやられるとは思えない。もしかすると冷気を扱う強力な人妖が、この幻想郷に存在するのかもしれない。警戒しておいた方がいいだろう。

586 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/19(水) 23:33:22 [ 5iJbSB0g ]
「随分とみっともないわね」
「確かにな。ちょっとからかいに行くか」
「あ、その新聞読んでるの?」
 二人の後ろから、チルノが顔を出してきた。
「うわっ、お前いつの間にいたんだ」
「これ、もしかしてあんたの仕業?」
「そうよ。この『夢氷四重結界』はやっぱ最強ね。結界の中はあたいの世界。どんなヤツでも瞬時の凍らせる事が出来るよ」
「何だそれは。ちょっと私にやってみな」
「いいよ!それっ!」
 チルノの周りから強力な結界が現れる。霊夢はその様子を見て焦った。
「この結界……。うそ……!本当に四重結界だわ!逃げて!」
 そう言われて、魔理沙はチルノから離れた。さすがに四重結界に飲み込まれたらただじゃ済まない。
 霊夢は考える。四重結界を扱える人妖はあいつしかいない。
「紫が絡んでるわね。出てきなさい!」
 するとチルノの後ろにもう一人現れた。紫である。
「残念、ばれてしまったわ」
「……何でこのバカに力を貸してるのよ」
「困ったときはお互い様。まぁ本当は面白そうだったからなんだけど」
「確かにレミリアの件は面白かったが……」
 紫が絡んでいることを知って、魔理沙はさっき結界に飲み込まれなくて良かったと思った。

「というわけで、もうおしまい」
 紫はチルノから完全に分離した。
「え〜、まだやりたい事たくさんあるのに」
「ほら、夜になってきたわ。後は自分で頑張りなさい。最後の後始末よ」
「後始末?」
 そう言うと、紫は消えた。
「あー、悪いが私も帰らなければならなくなった。じゃあな」
「私も」
 霊夢と魔理沙もそそくさと消えた。

「あたいも帰ろう……」
 帰ろうとした瞬間、後ろから声をかけられた。
「お前は帰らせないよ、おバカさん」
「?……うわっ!」
 振り向くと、凄まじい殺気を放っているレミリアがいた。
「今夜はずっと遊んであげるわ」
「ま、待ってよ!話せばわかるって!」
「やかましい、お前はもう許さない」
「ひえぇー!」

 その後チルノはしばらく現れなかった。



単に改変したAAを使いたかっただけなのに長くなった。駄文で申し訳ない。

587 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/20(木) 00:06:26 [ kog1ysYc ]
>>585
レミリアテラカワイソス

588 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/20(木) 00:28:06 [ mKMVhUgU ]
ウケたwww


ところでこのあとチルノはどんな目にあわされたんだろう?w

589 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/20(木) 00:32:32 [ CDhRy/FE ]
家臣にはこんな仕置きをしていた様で・・!

                      ============i:                      .. : :
  ,v从从;:,,.                    ||ヘ/L──- ||:                 .:: : :
  vW从~;: :;'))               ||Lニ)r_」=== ||:                 ..::: : :
 (W从~j;::: :;'')),                 ||、i ノノλノハノ||:               ..:::::: : :
 vW;;;;;wリ:::::リノ   ,. -- 、       || `(ハリ ゚ー゚ノi)||:             ..::::::::::::: : :
 vWリl从::::::リ  ,ヘ,´,.、  , ヽヘ     ============i:            ..:::::::::::::::::::: : :
 WvリW从:リ  ^Y ルレハ)ノリ^                          ..::::::::::::::::::::::::::: : :
 ===!|l lリノ==== /イリ;´-`ノi ======= ,. -──- ,ヘ_ ==========================: :
 圓圓|l;:|圓圓| ,へk_〉`イ_!〉、圓圓圓rγー=ー=ノ)yン´圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓圓:::
 =|\i||ii|/|==⌒く_ノ/`i´lj⌒======`i Lノノハノ」_〉 ==========================::: :
  \:三:/:::::   ゙'ーi_'ォ_ァ"       |l |i|;´(フノi| ・゚・。          :::::::::::::::::::::::::::::::: : :
    ::::::::::''''               ,:´  .   `、             ,.ィ ーrーr 、 ::::::::::: : :
      ,ヘ/L──- 、      . '  .     ;   丶         y' "´ ̄`'ヽ  :::::: : :
      Lニ)r_」=== イ      ,:´ .        ; ' `、         く((リ人iヽ>ヽ
     ,ヘ、i ノノλノハノヘ    ,'.    ■■■■   `.      §!、´-`§ルゝ
    ,'  `(ハリ*"ー"ノi) ',,-'''" .     ■■■■  . ' ';゛`'丶.、.......⊂) `ム'i;_')
     i   >〈(つi!と!) '´   .!    ■■■■. ' , ;::::::::::::...`.:::::く_/___i,kJゝ
 ,.-──-ヘ/i |>_i,ゝi      ヽ、.._,.__■■■■.,,__,.,..ノ.:::::::::   !:::::::~'、j"、j' ,. -──- 、
,'y,..-=== y__」/<>´ ヽ、                     ,: '.::::::::      〉ー☆ー- 、)
γ ノノハノノハノ<>   / `=ー--、....,,,,,______,,,,,... --‐=''´.\::...        LL(ハLル」|
ノルリ#`(フノ!|-3 >   /    ``" '' 'ー───‐―‐' ''' "´    \:::::....    i!,゚ヮ ゚;§!|
>' 〈(つyiつリ> .  /  _ __ ''''_ _:__:__ _ _ __ _ \::::::::.... 〈i,`\´i,_,'〉i
 ,く/_!__」>,       | ̄.:  ::.  ̄:  .:  . :. . :. . :  :.  :  :. . :. ̄|:::::::::::: i,i"|:i"し'リ
 `ト,ノ~トノ"     /  ;::i i::.  .::;i .::i   i;::. .i;:.  i;:. i;:.  i::. .i::. i;::. .|:::::::::::::::: `r_r_ァ┘

590 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/20(木) 00:34:03 [ CDhRy/FE ]
いかんいかん。

以前、家臣に仕置きをしたときは・・!で。

591 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/20(木) 00:43:19 [ RN9jePyI ]
>>585氏の許可が下りればネチョスレ向けの続きを書くかもしれない。



と、どうせ許可なんて降りないだろうとたかをくくって無責任な発言をしてみる。

592 名前: 585-586 投稿日: 2006/04/20(木) 07:58:54 [ JcWjiAu2 ]
>>591
俺としては、禁止したところで得することは何も無いな。
というわけで是非書いてみて下さいな。

593 名前: 591 投稿日: 2006/04/21(金) 00:36:56 [ OWWMgyV6 ]
あ、ホントに許可が出ちゃった……よし、書くか。

期待しないで、ついでにできれば待たないでください。忘れた方が身のため。

594 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 00:51:56 [ j42e4Ivw ]
wktkしながらまってる
+   +  ワクワク
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   テカテカ
 (0゚∪ ∪ +
 と__)__) 旦~

595 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 01:40:41 [ o0KfnDt2 ]
チ「ちょっとお! なんであたいが人間の学校なんて行かなきゃいけないのよー!」
霊「あんたは人間に迷惑をかけすぎるのよ。少し社会に揉まれてきなさい」
チ「大体妖精が人間の学校に入れるわけ無いじゃない! お金だってないし」
霊「そこの先生は半妖怪で、今回の件は承知済みよ」
慧「そういうことだ。清掃や買い物を手伝ってくれれば学費も免除する」
チ「いやー! 面倒だもん!」
慧「そういうな。学問も始めれば興味深くなるぞ」
霊「そもそも第一目的は集団生活の経験だしね」
チ「もー、妖精が何を勉強すれば役に立つってのよ」
慧「なんといっても歴史だな。歴史は人妖問わず重要だ」
チ「歴史って昔のことってだけでしょ」
慧「うむ、先人の経験、時代の流れは未来を考える上ですこぶる重要なのだ」
チ「そんなの面白くないもん!」
慧「例えばなぜ幻想郷は結界によって外と隔離されているか・・・」
チ「妖怪を閉じこめるためじゃなかったっけ」
霊「そうね」
慧「さすがにそれぐらいは知っているのだな。ではなぜ幻想郷の人里は発展せず寒村のままであるか・・・とか」
チ「たしか汽車を通すって話があったけど、妖怪が多いせいで工事が進まなくて、話が消えちゃったんでしょ」
慧「うむ・・・では今いるこの集落は剛之崎と呼ばれているが、それはなぜかというと」
チ「昔ここに曲がりくねった激しい河があって、この辺が岬みたいになってたからでしょ。剛はごうごうのゴウ」
霊「やけに詳しいのね・・・」
チ「見てたもん。この辺で何百年も生きてるんだからイヤでも知るわよ」
慧「そうか・・・知っているのなら君に伝えることはもうないよ・・・」
霊「ちょ、ちょっとお! 主目的はこいつに常識を教えることでしょ! 勉強は歴史じゃなくたって!」
慧「ダメなんだよ。歴史でないと。私は歴史しか教えられないんだ・・・」
霊「えー」
チ「なんだかよくわからないけど、学校なんて行かなくていいのね?」
慧「いいです。卒業おめでとう、チルノ君」
霊「まだ入学してないでしょーがー!」
慧「今度理科の先生を雇わないとなあ・・・しくしく」
チ「じゃーねー。ばいばいー」
霊「あーもー!」

596 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 02:40:47 [ I1PEhfb. ]
慧音テラカワイスw

597 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 07:54:26 [ 7Ci7NDmw ]
慧音よええw

598 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 07:56:39 [ T5h7CWVA ]
 人間の里にて。永琳と慧音がちょうど出会ったところである。

「ん?永琳じゃないか。里に何か用か?」
「ええ。以前、薬が足りなくなってきたって言っていたでしょう?」
「ああ。薬を精製出来る人間は少ないからな」
「だから私が持ってきたわ」
「……蓬莱の薬というオチじゃないだろうな?」
「何言ってるの。そんなことしないわ」
「それなら助かるが……一体どうしたんだ?」
「どうしたって?」
「いや、月人であるお前が人間の手助けをするとは思ってなかったからな」
「うーん、なんて言うか、姫がね……」
「姫?輝夜がどうかしたのか?」
「それが……」

――

 話は前の日まで遡る。永遠亭にて。

「永琳」
「なんでしょうか」
「みんな私のことニート扱いしてるのよ。何とかならないかしら?」
「いや、まあ……。というか別に姫は働く必要も無いでしょう」
「でもそれじゃずっとニートって言われ続けるじゃないの」
「うーん。それなら何か商売でもしますか?」
「そうねぇ。あ、永琳。人間相手に薬を売ればいいんじゃないかしら。『永遠亭のおクスリ♪』みたいな感じで」
「確かに、薬が不足しているという話は聞いてますが……」
「なら、それで決まりね」
「はあ」

――

「でも永遠亭は竹林の奥にあるから不便でしょう。だからこちらから出向いたというわけ」
「お前も苦労してるんだな……」
「姫の為なら別に構わないわ」
「ならいいんだが。ところで商売となるとお金を払う必要があるな」
「そういえばそうね。持ってきたのは飲み薬と塗り薬各20個。全部で5000円でいいわ」
「そんなに安くていいのか?」
「私達はお金なんて使わないから、別にいくらでもいいわ。収入があればいいんだし」
「すまないな、助かる」

 そうしてしばらく里と行き来しているうちに、徐々に永遠亭の名が知られていった。ついでに永琳も有名になっていった。

――

 その後の話。永遠亭にて。

「えーりん! えーりん! ERIIIIIIIIIIIIIIN!!」
「なんでしょうか」
「これ見て!」


 655 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2005/12/21(水) 10:12:20 ID:mhtHN9IS
  永遠亭が薬売り出しているけど、あれってほとんど永琳が一人でやってるようなもんだよな。

 656 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2005/12/21(水) 10:13:12 ID:9zRzd9d1
  そんなことないよ。輝夜もちゃんと働いてるよ。

 657 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2005/12/21(水) 12:17:32 ID:/yTiF/G0
  永琳の頭脳なら会計とかも全部やってそうだしな
  まあ、てるよはニートのままだっていうことでいいだろ

 658 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2005/12/21(水) 12:18:26 ID:9zRzd9d1
  私はニートじゃないよ!

 659 名前:名前が無い程度の能力 投稿日:2005/12/22(木) 21:48:55 ID:LIkOR87a
  >>658
  本人乙


「結局ニート扱いじゃない!なんとかならないの!?」
「あの……少し落ち着いてください」
「うわーん!!えーりんのばかぁ!!」
 ……。
 …。
「以前は地上人の戯言など気にもしなかったのに……恐るべしインターネット……」

599 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 08:02:52 [ T5h7CWVA ]
今見たらERIIIIIINじゃなくてERINNNNNNだった

俺ダメダメだwww

600 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 08:57:45 [ FpWrWyIw ]
てるよ必死だなwwww

601 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 09:46:59 [ qS9529tY ]
>>595
生き証人が沢山いる幻想郷じゃあ近代史は研究対象になりにくいな。
まして相手が当の生き証人ではな……。
まあチルノは身近な民俗や大事件以外は全然知りそうにないが。

>>598
姫はまず自分で鍬を手に取るべきだと思う。

602 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 14:04:41 [ DSisnQrs ]
本人乙にワロタ

603 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 21:27:48 [ kl1vvB8. ]
IDと口調で誰か判るのも芸が細かくていいな
mhtHN9ISとかワラタよw

604 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/21(金) 21:37:55 [ 5S9pmEOU ]
>595
チルノがかしこいのに違和感0……すげぇ。
知識を使う気が全くないだけで突っついてみると実はけっこう物知りだったり。

チルノ「賢しらぶってもつまらないじゃない? 遊んでたほうが楽しいよ?」

「⑨バカ」……実は誉め言葉だったのか


>598
上手いな。こういうのは嫌いなはずだったのに。

605 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/22(土) 04:48:19 [ /nKof96U ]
てるよかわいいよてるよ

606 名前: 585-586と598 投稿日: 2006/04/22(土) 14:34:17 [ /eakIjS6 ]
しばらく経って読み返したら、日本語の使い方が微妙に違ったり、内容を省略しすぎたりして読みにくい部分があったし。
もう一回作り直したい気分だ。

607 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/22(土) 15:37:43 [ 0OujhaUU ]
推敲してプチに投下してくれ。

608 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 12:13:52 [ BHLgXfzY ]
映「あ……まさか!?」
紫「え?」
映「先輩っ!先輩ですよね!?」
紫「さて……誰のことかしら。失礼するわね」
映「行かないで下さい!ずっと……ずっと探してたんです!」
紫「しつこいわね。閻魔ともあろうものがそんな感情的になっていいのかしら」
映「聞かせて下さい。どうして……どうして何も言わずにいなくなってしまったんですか!?
  誰よりも立派に務めを果たしていて、誰よりも理想に燃えていた貴方が!」
紫「……もう、人違いだって言ってるのに。相変わらず強引なのね。折角逃げ回っていたのに」
映「やっぱり、先輩なんですね」
紫「自信が無いなら押し通さないの。もう。そんなで閻魔の仕事がちゃんと務まっているの?」
映「先輩が、教えてくれましたから。私がこうしているのも先輩のお陰です。
  行き詰って困っていた私を根気良く導いてくれた貴方をずっと尊敬していました。
  だから、ずっと知りたかったんです。どうして、」
紫「そうね、今の貴方なら、話してもいいのかもしれないわね」
映「え?」
紫「白か黒か、というのは残酷なものね。どんなに相手を救いたいと思っても、行いに応じて地獄へ落とさなければならない。
  常に中立でいなければならないから、慰めることも励ますことも、救いの言葉をかけることもできない」
映「確かにそうです。でも、それは裁判を行う身である以上仕方ないことではありませんか」
紫「そうね。でも、私はそれに納得できなかったの。罪を犯さずにいられなかった弱い人々を、守りたい、助けたいと思ってしまったのよ。
  紫の桜の下で彼らを裁いた、貴方のようには、私には出来なかったから」
映「その罪を償わせることが、その人達を救うことに繋がるのだと、教えてくれたのは先輩じゃないですか!」
紫「それに、私には大切にしたいものが増えすぎた。裁く身にあっては背負うことを許されないもの。
  共に過ごしたいと願ったから、野に下ったのよ」
映「それでは本当に守りたいものを、助けることにはならない」
紫「違うわ。本当の私の罪は、大切にしたいものを裁くことに耐えられなくなった弱さ。
  ………ようやく仕事が軌道に乗り始めた貴方の邪魔になりたくなったから、何も言わなかったの。
  きっと、当時の貴方では影響されてしまったから。立派な閻魔になれる筈なのに」
映「でも、一言くらい言ってくれれば!」
紫「何をいえるというの?私は人を攫い喰らい弄ぶ、『妖怪』なのよ。
  閻魔様に何を申し立てするのかしら?」
映「けれど、それが妖怪の正しき務めです。恥じる必要は無いはず」
紫「いいえ。私はたくさんの事をしてきた。僅かな善行と、多くの悪行を。何かを為すには、私の命は長すぎた。
  ……悪いわね。そろそろ行くわ。次に会うのは、きっと地獄行きの判決を下すときでしょう」
映「先輩……っ」
紫「ほらほら、泣かないの。もう、プライベートだと泣き虫なのは相変わらずなのね。『冷血映姫』はどうしたの?」
映「っでも、先輩!」
紫「だーめ。貴方はもう立派な閻魔なの。私情で現実を否定しては駄目よ」
映「あっ……」
紫「さよなら、四季映姫・ヤマザナドゥ。あなたはもう、立派な幻想郷の最高裁判長よ」
映「――――先輩のこと、私、忘れません!ありがとうございました!」
紫「どういたしまして。でも、貴方が感謝した私は、もういないわ。だから、忘れてもいいわ」
映「それでも!」

 ―――――――――。

映「――――さよなら、八雲紫さん」

609 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 13:19:49 [ IQ9YABj. ]
なんと

610 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 14:44:05 [ hVhHO8m2 ]
そ、そんなバカな…なんだこの泣けるゆかりんは!?
あり得なさすぎるが格好いいぞゆかりん

611 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 18:57:24 [ S8uydw.g ]
うわやっべジーンと来る

612 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 20:14:01 [ 6HrMGgTg ]
その一行で締めるなら、その瞬間まで名前伏せといた方が熱かったと思う

613 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 20:18:25 [ RoBvYCZ2 ]
                    /
                     でもちょっとこのAA
                  ∠  思い出しちゃったかも
            ∧_∧    \_____________
           (  ´Д`) _
          /⌒ヽ/   / _)


              ,∠ゝ-‐大‐-<ヽ_
        t‐;-.,∠.___/.Φ.\____`>‐:;ァ
            \;:;゚:;:・;:=く o小o >=;:・;:;゚:;:/
           tヽ-r〜_公.-┴- 尖_ー -ァ'z
          _つ匕.. -‐一_‐r‐- .._`ソ∠_
       /,.<´ァ'`7_二 ソ ト,`_二ー' `ヽ,>、`ヽ
      _/__/ - ,'  ,' ,! (  | i ,.ィルi  . ト, ヽ ヽ
     f y _{ '´ !  { ,.rr‐=;、 ! レ'rt‐:ト, iノ | -{\|  ミマザナドゥ先輩!!
      ゙イ::lヽ、__!  ', い、.ソ `   '、_ソ !イ .メ、_/\〉   ミマザナドゥ先輩じゃないですか!!
        ヽl  ∠l.  ト、!.   _'__    ,r ' /  ノ ノ  
.         弋二/   ! .l>,._ ` ´ ._ィ",ィ ノ、二/
       ノ ノ! / ! _i_,.仗_ ̄rク匕_'´  ヽ::ヽ、
     / / ,ム‐''壬|l:::::::`¨l.i」´::::::::|i>=.、ヽ:::\_
 r‐' 二 -‐',.ィチ大くヽ リ::::::::::::::::::::::::::::|l レヘN`>ュ、_:::フ

614 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/23(日) 21:43:40 [ K9hhOMi2 ]
>>613
よう俺

615 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 01:41:37 [ 2zKOpaQU ]
チ「あ、ぶんぶん発見」
文「そんな呼び方しないでくださいよ」
チ「まあ良いじゃない。それより、あたいのこともっと記事にしてよ!」
文「他にネタがありますしねえ」
チ「なによ〜! あたいが退屈だっていうの!?」
文「はい。だいたい、なんでいつもカエルいじめなんでしょうか?」
チ「カエルを凍らせてちゃいけないの?」
文「良いとは言えませんが・・・。それよりいつも同じことしてるでしょう?
  それじゃあ記事になりませんよ。普通、妖精ってもっと物見高いというか、
  興味を持ってあちこち飛び回るものですけどねえ」
チ「いいじゃん。同じ所で遊んでたって」
文「でもそれでは記事にならないのです」
チ「む〜」
?「うふふ。だめよ、天狗様がかよわい妖精なんていじめちゃ」
チ「誰よ?」
紫「こんにちは、お二人さん」
文「あ、確かまよひがの八雲紫さん」
紫「ぴんぽーん♪」
文「別に私はいじめてないのですが。記事にならない理由を述べただけです」
紫「だってこの子にカエルいじめ以外のことをさせようなんてねえ」
チ「何よー! まるであたいが無芸能なしのひきこもりみたいじゃないの!」
文「みたい、じゃなくてそうだと思いますよ。このままじゃ」
チ「う〜」
紫「昔はそうでもなかったわよねえ。結構外に遊びに行ってたし」
チ「まあね! ってあんた、何を知ってるのよ」
紫「幻想郷のことなら、色々知ってるわよ。私は一度見たことを忘れませんから。
  例えばそうねえ。恋多き氷の妖精が、人間の男の子に片思いして、そのうちその子が成長して貴方から離れていって
  すっかりしょげかえって、それでも気を取り直して、また別の男の子を好きになって、そんなことを何回も繰り返して、
  何となく人間とか人付き合いから疎遠になって、カエルとばっかり遊ぶようになった顛末とか」
チ「っ・・・! やめてよっ!」
文「はぁー、そんなことがあったんですか。まあ異種族交流の寿命の問題なんて神話の時代からありますけどね」
チ「何よ・・・余計なこと言って・・・ストーカーのくせに・・・」
紫「あら、酷い言われようね」
文「あのー、だめよいじめちゃ、とか言って貴方がいじめてませんか?」
紫「そうかしら? うふふ、そうかもね〜」
文「そうですよお」
紫「それじゃ、失礼するわ」
文「ってちょっと、これ、どうするんですかーって行っちゃいました」
チ「えぐっ・・・ひぐっ・・・」
文(どうしよう、この場・・・)


文「ということがあったのですよ」
霊「で、こんな記事なわけね」
文「はい」
霊「しかしいい年した御爺さんや小父さんが、子供の頃妖精と遊んだ思ひ出を懐かしそうに語るって・・・
  ちょっとゾクっとくるわ。別の意味で。よくインタビューが集まったものね」
文「人間にとって、子供の頃の記憶は美しい物のようでして、嬉々として語って頂けました」
霊「私にはまだちょっとわかんないわ」
文「それは貴方が子供だということですね」
霊「失礼ね。これでも分別つく大人のつもりよ」
文「分別・・・ですか」
霊「何よ・・・。しかしまあ、あいつも妖精の癖に座敷童だな、こりゃ」
文「言い得てますね。もっとも西洋の方では妖精が座敷童役を勤めるそうですから不思議なことではないのです」
霊「なるほど。で、あいつはどこいったのよ? またカエルを凍らせてるの?」
文「いえ。人里の同窓会に誘われた、とか。いやそーに嬉しそうに出かけましたよ。
  還暦を迎えた方々に可愛がられてるんじゃないですか?」
霊「やっぱりあらぬ意味でゾクっとするなあ、それ」

616 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 07:31:10 [ skryfGp6 ]
チルノかわいいよチルノ

617 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 17:01:22 [ d.Lp1aQI ]
証言一・メイドA
「え?メイド長と門番長についてですか?
 さあ………私はここで働いて長くないのでさほど詳しくは。
 主観的な意見ですか?いいですけど、オフレコでお願いしますよ。
 はい、えーと、正直結構上の方々なので、そんなに話したことはないんですけど。
 門番長は紅白や白黒を通してはメイド長にひどく怒られてますし、言っちゃ悪いですが弱そうですよね………。負け続きですし。
 親切ないい方なんですけど。よく御暇な時は点心を差し入れて下さいます。
 門番隊でも人望あるらしいですよ。私もあの美しい紅の髪やスタイルは憧れますね。

 メイド長も若くして取り纏める立場にあるだけあってご立派ですし、お強いです。
 お嬢様の側近が務まるというのは凄いと思います。私程度では身が竦んでしまいますし………。
 良くも悪くも実力主義ですから、不満はありませんが人の身で若くしてよくもまあ、とは思います。
 厳しい方で、仕事はこなせて当然だと思っている節がありますね。能力のある方ですし、仕方ないとも思いますけれど。
 失敗すると厳しく叱られますが、褒められる事は滅多に無いです。仕事始めたばかりの頃は辛かったですね。
 采配は見事で仕事の充実感はありますが、門番の方々が和気藹々とやっているのを見ると、少し羨ましくもあります。
 メイド長も楽しくやる事を否定したりしませんけれど、トップが真面目に働いているとどうしても気を抜きにくいんですよ。
 手さえ抜かなければ私語もおふざけも、度を越さない程度に許されてるんですけど。

 お二人の仲ですか?さあ。付き合いは短くないようですし、悪くは無いと思いますが。
 あれだけ手酷く叱り付けるのは、厳しいメイド長だという事を差し引いても、何か含むところがあるんじゃないでしょうか。
 門番長もあれほど年下の小娘にいいようにやられて、不満がないとは思えないのですが………。
 ああ、はい。ご苦労様です。それでは失礼します。仕事がありますので」

618 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 17:02:30 [ d.Lp1aQI ]
証言二・門番隊副長
「あら、隊長とメイド長について?調べても益になるとは思えませんけど。
 いいですよ。今は暇ですからね。不埒者がいなければ殆ど退屈な仕事ですし。
 で、隊長ですか。素敵な人ですよ。誰にも親切で、強くて、美しくて。私たちの誇りです。
 え、強く思えない?はぁ、よく言われますけどね。隊長も強さを誇示する方ではありませんからしょうがありませんけど。
 流行の弾幕ごっこでは確かに不得手ですけどね、本来見切りや避けなら超一流ですよ。文字通り気が読めますし。
 それに身体を本当に張る場面になったとすれば恐らく、お嬢様方を除かせて頂ければ、最後まで残るのはパチュリー様でもメイド長でもなく隊長ですよ。
 この平和な幻想郷でなら、そんな事にはならないでしょうし、勝手な想像ですけどね。確かめる手段もありませんし。

 ああ、メイド長ですね。なんでそんな強いのにいつも怒られてるのかって?………ぷっ、くすくす。
 いえ、すいませんね。私も勤めて長いですから、いろいろあるんですよ。私の口からは申し訳ありませんが、ちょっとね。
 私、口が軽いので止められてるんです。何言うかわからないって。別に公言する様な話じゃないだけで秘密でもないんですけど。
 詳しい事が聞きたければ元メイド長の彼女に聞くといいと思いますよ。私より詳しいですから。

 私からの所見ですか?ええ、立派な方です。強さも仕事振りも、見栄えも全く申し分ない。
 お嬢様も良い拾い物をしたと思います。最初は何の酔狂かと思ったのは秘密ですよ?
 厳しい方ですが、ああ見えて部下思いですしね。けして無理させないんです。
 出来る事は完璧にやって見せる事を要求しますが、それは完全に部下を把握している証拠でもありますね。
 私は門番で直属ではありませんが、やりがいはきっとあると思いますよ。新人は不平不満も漏らすでしょうけどね。
 もちろん、隊長には及びませんけど。誰より率先して仕事をし、疲れも見せず部下を労わる。私達は隊長の元で働けて幸せです。ちょっと甘い方ですけど。
 花壇の世話も任されてるんですけど、水遣りの時とかそれはもう可愛らしいんです。鼻歌なんか歌っちゃって。
 本人に言うと恥ずかしがるんで秘密ですけど。皆でこっそり覗いてるんですよ。非番でないと見れないのが残念で。
 後ですね………って、もういいんですか?残念ですね、楽しい話はもっとあるのに。またいらして下さいな。隊長の点心は絶品ですよ」

619 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 17:03:30 [ d.Lp1aQI ]
証言三・メイド長補佐
「はい、少しお待ち下さい。これで本日の仕事は終わりですので。
 ………よし、と。それで、えーと?メイド長と門番隊隊長について?構いませんが、変なことに使わないで下さいね。
 はあ、純粋な興味。気持ちはわかりますけど、少し悪趣味ですよ。嫌いじゃありませんけどね。

 え?あ、はい。昔はメイド長をさせて頂いてました。今は補佐ですが。ええ、満足しています。
 私も少しくらいは似たような事はさせて頂いてましたけど、今の彼女ほどお嬢様のお助けは出来ていませんでしたからね。
 今の彼女の働きようを見れば尊敬こそすれ恨む事などありませんよ。私程度には荷が重い仕事でもありましたし。
 彼女のお陰で美鈴さんも随分楽になったはずです。ええ、昔は彼女がお嬢様のお世話をしていました。私は手伝い程度で。
 なにせメイドとしては上級でも、妖怪としては下級の身。直に目の前にすると流石に………。
 無体な方ではありませんが、お世辞にも寛容とはいえない方なのも確かですから。
 最近は随分と丸くなったものです。咲夜さんやお客様方のお陰だと思っています。ええ、本当に有難い事。

 脱線しましたね。他の者にも聞きました?ああ、それでは彼女は厳しいと言われていたでしょう。仕方ないことですけど。
 いえね、彼女が働くところと下級メイドたちの仕事場所は余り被りませんからね。
 監督として見回りの時くらいしか会わないので、どうしても厳しい印象が抜けないんでしょう。
 でもね、本当は結構お茶目な娘なんですよ。心を開いた相手と話す様子を見ていればすぐわかります。
 身に付いた所作と能力で、見苦しい所は殆ど見せませんし、部下たちが気後れする気持ちもわからないでもないですけどね。

 美鈴さんも立派な方です。古くからこの館で働いていて、働き振りと気立ての良さで皆に慕われています。
 お嬢様だって、ほら、よくからかったり叱ったりなさっていますけれど。アレは能力を認めているからなんですよ。
 気に入った相手以外には殆ど興味もお見せにならない方ですから。私も働いて長いですけれど、直々に御言葉を頂く事も少ないですね。
 彼女がいつから働いているか、ですか?私もこう見えて長いですが、私が奉公に来た頃にはとっくに働いてましたね。
 私達の中では最古参に位置する私や、副長さんなどはパチュリー様がいらっしゃるずっと前から働かせて頂いてますけれど………。
 紅魔館の主は無論お嬢様ですけど、この館を最も表しているのは美鈴さんだと、皆で話したこともあります。
 何かあった際、きっと最後まで館に残るのは彼女でしょうね。これまでも、そしてこれからもきっと起こらないでしょうけれど。

620 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 17:04:37 [ d.Lp1aQI ]
 二人の仲ですか。私が詳しいと言われた?仕方が無いですね………。
 実はですね、咲夜さんを育てたのは美鈴さんなんですよ。お嬢様に無理矢理命じられましてね。
 人形のように無表情な子供だった彼女に右往左往してましたね。それでもちゃんと育て上げて見せたのだから立派ですよ。
 私達は妖怪ばかりですし、子供の世話など出来ないような者ばかりですので随分と苦労してました。
 いえ、彼女も妖怪ですけれど。少し私共とは毛色が違いますね。どう、と尋ねられても困りますけれど………。
 時折パチュリー様や人間の里に尋ねては、あれやこれやと面倒を見て、いろいろ教え込んでいました。

 今の咲夜さんがあるのも彼女のお陰ですね。そのお陰かはわかりませんが、実は咲夜さんは彼女にべったりなんです。
 ええ、本当。二人とも公私は分ける性質ですので目立ちませんけど、私的な時間には随分と仲良くしてますね。
 知ってます?二人の部屋、隣り合ってて繋がってるんですよ。昔同じ部屋で寝ていた頃の名残なんです。
 お嬢様の世話に回っていたり、詰め所で休んでいたり、同時に二人が部屋にいる事は滅多にありませんけどね。
 恋人関係?まさか。あれは母娘のそれですよ。どうも拾われてくる前、あまり愛情を受けていたとは言えなかったようですから。
 今でも慕っているけれど、立場は上司になってしまいましたしね。素直に甘えられなくてちょっと屈折してるんです。
 あの娘、少し天邪鬼ですから。事ある毎に叱るのも愛情表現ですよ。仕事に託けた、ね。
 美鈴さんも大変ですけど、結構嬉しそうなんですよ、実は。
 そうですね。咲夜さんは、パチュリー様には友愛を、お嬢様方には敬愛を、そして美鈴さんには親愛を感じているんじゃないですかね。
 あまり公言する話でもないでしょう?秘密にするような関係でもないんですけどね。

 咲夜さんの子供時代ですか?あまり話すほどの事はありませんでしたけど。
 見る見るうちに家事が上達したり、ナイフの扱いに元から精通していて驚かされたりしましたけど。
 ああ、始めの頃は本当に人形の様だった彼女が、そのうち美鈴さんの後ろについて回るようになった時は皆ずっと笑顔でしたよ。あのパチュリー様でさえ顔を緩ませたほどです。
 もうね、可愛いんですよ。「めいりん、めいりん」ってこう、裾を掴みましてね。
 仕事について回って、すぐに覚えるので手がかからないって笑っていたのを思い出します。
 副長には会っていますよね?ええ、あのちょっと危ない娘。
 あの娘ったら美鈴さんがあんまりいい感じに笑うんで、もう転げまわってしまって。暫く仕事にならなかったくらい。
 まあ、その気持ちがわからない、っていったら嘘になりますけどね………。ええ。
 今日はこんなに成長した、とか話す美鈴さんの嬉しそうな顔といったら綺麗でねえ。
 まあ、今でも仲がいい訳ですよ。ああいう関係、少し羨ましいですねえ。
 お嬢様も、彼女が仕事に参加し始めた頃、珍しく美鈴さんを大いに褒めていらっしゃった事を思い出します。
 今はもう彼女なしではこの館も立ち行かないくらい。本当、よくやってくれていますわ。二人とも、ね。
 ああはい、ご苦労様でした。それではまた何かあれば、許可を取った上でどうぞ。お元気で」

621 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 17:38:38 [ iA98DZWc ]
相変わらずここの住民はいい仕事するなぁ
どれもこれもGJすぎ!アリガトウ!

622 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 20:33:39 [ B8rg1HVQ ]
gj

インタビュアーは文なんだろか。

623 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 22:23:27 [ WsD.UpZ. ]
表よりもいい仕事する人が結構いるもんだな・・・
GJ!

624 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 22:47:51 [ CsjRiTcg ]
何この幻想郷。
理想的すぎて鼻血が吹き出た


GJ

625 名前: 591 投稿日: 2006/04/24(月) 23:06:13 [ xAQPndzs ]
でかい口叩いて音沙汰なしの間抜けは誰だ!? 俺だ!!

ごめん、展開は決まってるんだけど自分の語彙と格闘中。
えろくならんのです。某h氏みたいなえろす分がないのです。


もしかしたらアレかな。自分が好きなシチュだから下に血が集中して脳が働かないのかな。

626 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/24(月) 23:09:32 [ /dNTudCU ]
空気嫁

627 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/25(火) 01:58:30 [ 0nLwb2f. ]
>>625
あー、あれだ。とりあえず続きはえっちスレにしようぜw

628 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/25(火) 02:23:52 [ usaK1P2w ]
>>617-620
コレってひょっとして「スキマ日記」スレの196の続き(というか後日談)?

629 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/25(火) 02:53:22 [ DZiFZofw ]
何でこれ読んで虚空の門番思い出したんだろうorz

630 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/25(火) 08:34:31 [ yhxUuJvQ ]
作者レスって恥ずかしいから苦手だ。

>>629
ちゃいます。作者も違いますね。書いてる途中で思い出して少し意識してましたが。
俺も早く続きでないかなとwktkしてますw
ていうか「スキマ日記」とか区切るから一瞬、昔ここに書いた藍の日記思い出してどきっとしたですよ。よく気付いたなと。
公言するような話じゃないだけで秘密でもないんですけどw

>>629
>何かあった際、きっと最後まで館に残るのは彼女でしょうね。これまでも、そしてこれからもきっと起こらないでしょうけれど。
かと。少しだけ想像の余地に含めましたから。
俺は中国じゃない美鈴推奨派なのでちょっと贔屓目に書いてたり。

631 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/25(火) 08:49:02 [ yhxUuJvQ ]
そしてレス番間違えるのって恥ずかしいorz
先の>>629>>628です。わかると思うけど。

632 名前: 628 投稿日: 2006/04/25(火) 10:15:50 [ usaK1P2w ]
今気付いたけど、俺のID「ウサ」だ(w

それはそれとして。

>>630
違ったのですかー。それは失礼しますた。
「美鈴が子供の咲夜を育てた」という設定は珍しかったので、繋げて考えてしまいました。
(´-`).。oO(「先輩として指導した」というのは見た事がある……)
同じ美鈴推奨派として良い物を読ませて頂きました。ありがとう。

633 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/26(水) 22:27:01 [ aNeQBDIg ]
遅ればせながら617〜620 ナイスw

いいなぁこういう人間関係。
それぞれの紅魔館で働く人々が、お互いにその価値を認めている。
こんな職場で働きたいねぇ。


え、男はダメ?     そうですか    orz

634 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/27(木) 21:52:07 [ 1tOCcRi. ]

 永夜事変の後、アリスは引き篭もりになった。
 春が来て、幻想郷に花が溢れた。
 ある日、「イナバが出てって暇なの」と輝夜が遊びに来た。
 そして二人で引き篭もった。
 “疎”の状態で二人を見守っていた萃香も、いつしか一緒に引き篭もった。

「……てるよ、家に帰さなくていいの?」
 萃香がアリスに言った。
「いいの。――てるよ、永遠亭に帰りたい?」
「ヒギィ」
 部屋の隅、壁の方を向いた輝夜が言った。
「ほら、ああ言ってるわ」
「でもあんた、永琳だっけ。この前来たあれ追い返したじゃない」
「てるよが帰りたくないって言うんだもの。ねえてるよ?」
「ヒギィ」
「ほら、ね」
「そうね」
「ヒギィ」

「ヒギィ」

「ヒギィ」

 いつ輝夜が“てるよ”になったのか。
 アリスも萃香も、そんなのどうでもいいや、と思っている。
 輝夜自身がどう思ってるのかは、誰も知らない。

「ヒギィ」



ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1142173621/512 に捧ぐ。

635 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/27(木) 22:48:10 [ fJmNWveU ]
このヒギィってのは元ネタなんなんだ…?

636 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/27(木) 23:33:35 [ oT5cWmNs ]
たっちーじゃね?

637 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 19:52:07 [ SEJcZ2Ww ]
これから稚作を投下したいのですが、1レス辺りの限界ってどのくらいでしょ?

638 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 20:25:09 [ V/8PWeU. ]
5行くらいでも面白いものは面白いのだ

639 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 21:16:35 [ SEJcZ2Ww ]
「ウドンゲ、てゐと一緒に盛り付けお願いね」
「あ、はい」
 陽も傾き、黄昏色に染め上がる幻想郷。
 竹林に囲まれた永遠亭ではあまり夕日も差し込まないが、時間そのものは解る。
「れーせんさまー……」
「てーちゃん〜……」
 時を計れるのは、何も日と月ばかりではない。
「ああもう。お腹減ってるのはみんな同じなんだから、早く食べたいならみんなも手伝って、ね?
 ほらてゐ、あなたも手伝って」
「はぁ〜い」
 永遠亭は大家族。
 因幡の子達の腹時計は、グリニッジ標準に劣らない。
「私は、姫を呼んで来るわね」
 そんな彼女等に顔を綻ばせた永琳は、桜色のエプロンを脱ぎ、騒がしくなった厨房を後にする。
 長い長い廊下を歩く間にたちまち喧騒は薄れて、辺りを静寂が支配していく。
 屋敷の最奥に、彼女が護る姫がいるのだ。

 長く生きて、気付くこともある。
 隠れて過ごしていた頃は毎日が静かで、全て永琳1人で切り盛りしていた。
 今思えば、決して考えられないくらい静か過ぎる生活だった。
 因幡の子達も増え、今や幻想郷でも1番の大家族になり、そんな静寂は忘れそうになっていたのだが……。
「あ、こらてゐ!何してるのよ!?」
「わ、私じゃないわよ?」
「……何やってるのかしら、あの子達も」
 永遠とは、不老不死とは、人が思うよりも良い物ではない。
 定命の者を置いて、どこまでもどこまでも歩いていく蓬莱の道。
 月人の同胞を含め多くの死を見詰め、それを背負って生きる永遠の道。
 ――蓬莱人を支えられるのは、やはり同じ蓬莱人だけだろう。
「……そういえば、あの子はちゃんと生活してるのかしら」
 永琳は自分と姫以外の、3人目の蓬莱人を思い出した。
 長らく独りで放浪していた彼女は、今でこそ人間好きの妖怪と協力しあって生活している。
 妖怪も人間より長い寿命を持っているとはいえ、寿命に限りがあることに変わりはない。
(……いつか、仲直りして頂きたいものですけど)
 永琳も、その彼女に薬をあげたりしている。もちろん、姫に内緒でこっそりとではあるが
 蓬莱人とはいえ傷を負えば痛いし、病に冒されれば苦しむ。
 日常的に、喧嘩という名の殺しあいで親睦を深めているような2人は、永琳にとっては手のかかる子供のよう。

640 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 21:18:16 [ SEJcZ2Ww ]
「失礼します、姫様」
 静かに襖が開かれる。
 それに気付いた輝夜は、暗くなりかけた部屋で顔を上げた。
 寝そべって何かを見ていたようだが、少々行儀が悪い。
「あら、永琳……どうかした?」
「もうすぐ夕食の準備が出来ますから、冷めないうちにと呼びに参りました」
「あ、もうそんな時間なのね。すっかり忘れてたわ」
 また輝夜は視線を落とす。
「永琳も見る?意外と飽きないわよ?」
「何をです?」
「これよ、これ」
 輝夜は見ていた物を手に取ると、永琳に差し出した。
 それは音も立てずに、ゆっくりと時を知らせる時計。
 食事時を伝えるにはいささか頼りないが、正確さには定評がある。
「あら、砂時計ですか」
「そうよ。たまに見てたら、何だか楽しくて」
 砂が落ち切ってしまうと、輝夜は砂時計をひっくり返す。

「あー!ほら、まだ食べないの。姫がいらっしゃってないでしょ?」
 遠くから、鈴仙の声。
 二人は示し合わせたかのように苦笑した。
「……これ見終わったら行くから、永琳は先に戻った方がいいんじゃない?」
「姫がそうおっしゃるなら……冷めないうちに、いらしてくださいね」
「は〜い」
 ひらひらと手を振って、輝夜は永琳を見送った。

 さらりさらりと、零れ落ちる時の砂。
 それを見詰めるのは、永遠の時に生きる月の姫。
「……あら」
 砂時計の上部に、引っ掛かって落ちない砂が1粒。
 とんとんと叩いても、それは何故か落ちなかった。
 むー。と唸った輝夜は、指を弾く。
 砂時計はその様子を変えず、ただ砂を零し続けていた。
 上の砂は減らず。
 下の砂は増えず。
 砂の流れは変わらないのに、量は一定のまま。
 永遠を操る能力で、小さな細工を施したのだ。

 さらりさらりと流れる砂は、
 夜空を彩る星の砂。

 煌めき静かに流れる様は、
 夜空を流れる天の川。

 川はいずれ流れ着いて、
 流れた星が集まって輝いて、
 いずれ夜を照らす満月に――


 砂は全て落ちていた。
 永遠を作ったのも彼女なら、それの術を解いたのも彼女。
 輝夜は立ち上がり、永琳の後を追う。
「えーり――ん。今日の晩御飯は――?」

 蓬莱人は死なない。
 だがそれでも生きていく。
 定命の者と同じ時間の中で。

641 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 22:19:55 [ SEJcZ2Ww ]
……投下し終わってからちょっと気付いた。
もしかして、微妙に場違いな感じだったかも。スレ違い?

642 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 22:31:41 [ W4nL9P/U ]
いや、GJ b

643 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/28(金) 22:43:08 [ tTCg9yJM ]
あぁ、なんかいいなぁ・・。(つд`)

GJ!

644 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/04/29(土) 01:36:14 [ nW9uqtsg ]
うららかな午後、お茶の支度を済ませて図書館に戻ると、
パチュリー様は見慣れない板のようなものを前に調べ物をされていた。
「パチュリー様、お茶のお時間です」
邪魔にならないようにトレイを置き、お茶の準備に取り掛かります。
「そう」
本から顔を上げずに一言。この板のようなもののことを調べられているんでしょうか?
「今日はスコーンがおいしく焼きあがりましたよ」
トレイからティーセットを下ろしているときも板のようなものが目に入ってきます。
なんでしょうね、この板。白っぽいような黄色っぽいような。
規則的に模様が描かれているようにも見えます。
「ハチの巣よ」
「え?」
不意に言われて何のことか戸惑っていると、パチュリー様は本から顔を上げて
「それ」
と、目線で板のようなものを指された。
「ハチの巣って、あのチクっと刺す蜂ですか?」
記憶にある蜂の巣と形がかけ離れているので思わず聞き直してしまいます。
「そうよ」
それ以外何があるの、というお顔。
……ちょっと待ってください。蜂の巣ということはあのチクっと刺す蜂がいっぱいってことで……
「わわっ、危ないじゃないですか」
思わずトレイを構えてあとずさってしまいます。
「今はいないわ」
やれやれ、というお顔をされてしまいました。とほほ。
「そ、そうですか。じゃあ大丈夫ですね」
それでもなんとなくトレイを胸元に抱えてそろそろと近寄ります。
「……美鈴が」
ぱたむ、と本を閉じてパチュリー様の口から出てきたのは、美鈴さんのお名前。
なぜかと思っていると説明を始められました。
「最近、館のまわりにもいろいろな花が咲いているからって養蜂を始めたのよ」
そしてまた本をぱらぱら。……あ、あら?説明終わりですか?
「え〜と……」
まだなんだかよく分からないでいると、本から見上げるような目線が。
よく見えませんが決まってます。分かってないの?ってお顔をされてます。
プレッシャーに耐えながら必死で考えます。
ヨウホウというのがなんだかよく分かりませんでしたが
蜂+お花=板のような蜂の巣−蜂
ってことですよね。
もう一度、板のような蜂の巣をよく見てみるとなんだかふわりと甘い香り。
……あ、そうでしたそうでした。
「蜂蜜を集めるためのものですよね」
プレッシャーをはねのけて少し得意げに言ってみます。
「まぁ、そうね」
本を閉じてそう答えられ、ホッとしたのも束の間、
パチュリー様は私をじっと見つめて
「貴方は一つ忘れていることがあるわ」
思わずびくっと姿勢を正してしまいます。
や、やっぱり何か考え方が違ったんでしょうか…
息を呑んで次の言葉を待ちます。



「お茶、まだ?」


あ゛………

「あああ〜ッ、す…すみませ〜ん!!!」

645 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/02(火) 19:48:13 [ AXX6d1N. ]
以前に東方三国志(>>348,353,367)のあらすじだけ書き残した者です。
頭の中の春度がたまってきたので、文章化してみました。
フランドール(=呂布)の足跡を追いかけるという流れです。

東方三国志 〜Stage1〜

ここは、もうひとつの幻想郷というべき世界。
人妖のバランスが崩れ、幻想郷一帯は闇に覆われてしまった。
exルーミアの乱は終結し、幻想郷に光が戻ってきたのだが、
今度は、氷に覆われた世界になってしまったのである。

事件の黒幕は、氷の妖怪:レティ・ホワイトロックである。
神主を監禁して力を吸い取り、幻想郷一円を厳寒の世界にしたのであった。
他の人妖が連合してレティの暴走を止めようと立ち上がり、
レティのいる神主の庵を取り囲んでいるところである。

神主の霊力をたっぷりと吸い込んで肥大化したレティのもとに
ふらりとやってきて現れたのは、悪魔の妹:フランドール・スカーレット。
紅魔館にいたはずなのだが、監視の目をくぐって抜け出している途中であった。
レ「くろまく〜」
フ「あなたが黒幕ね」
レ「私が黒幕だとばれて、総すかんを食らっているわ。」
フ「まとめて破壊できるチャンス?」
レ「そうね、破壊のかぎりをつくしてくれないかしら、悪魔の妹様。
  ふふふ、私が本物の黒幕になる絶好の機会なのよ。
  幻想郷ごと凍らせて見せるわ!」
フ「氷が溶けてもいい?」
レ「お好きなように」

一方、人妖連合は幽々子を盟主としてかつぎあげ、作戦を練っているところであった。
幽々子を筆頭に、レミリア(咲夜、パチェ、中国)、輝夜(永琳)、神綺、橙、
チルノ、リグル、そして霊夢、魅魔、魔理沙といった面々である。
幽「レミィ、あなたの妹が黒幕とつるんでいるそうね。」
レ「ちょっと監督不行き届きだったわ。」
咲「妹様は、単に強い相手を戦うのだけ欲しているのかと。」
幽「とにかく、相手が勝負を挑んでくる以上、迎え撃たないといけないわけね。
  妖夢、フランの相手は任せたわよ。」
レ「あんたのところの庭師は来てないわ。」
幽「妖夢にはお使い頼んだまま、伝えるの忘れてしまった・・・のかな?」
レ「この様子だと、あまり本気ではなさそうね。」
ここで名乗り出たのが普通の魔法使い:霧雨魔理沙。
だが、高圧的な態度のチルノにさえぎられる。
魔「私が妹様の相手してやってもいいぜ。」
チ「ふん、黒白が発言する権利なんてないのよ!符がゼロの分際でね。」
魔「おうおう、いつからそんなに偉くなったんだ、⑨」
チ「アタイの符は幻想郷ナンバーワンよ。一番偉くて最強ね。」
パ(ここでいう符は下界でいうところの官位というものに相当するらしいわ。
  現時点での符数は、チルノ、幽々子様の順で、あとは横一線ね。
  ちなみに魔理沙や霊夢の符はゼロよ。)
レ「バカのいうことに構う必要はないわ。
  存分にフランの相手をしてらっしゃい、魔理沙。そして霊夢、魅魔。」
魔「私ひとりだけでも十分だぜ。」

敵を物色しているフランのところに魔理沙が飛んでくる。
魔「おう、妹様じゃないか。弾幕勝負しようぜ。」
フ「望むところよ。魔理沙に避けきれるかしら。」
魔「いつになく気合入っているな。戦いがいがあるぜ。」
魔理沙とフランは全力で大火力のスペカを撃ちまくる。
魔「妹様もなかなかしぶといな。ボムが切れてしまったぜ。」
フ「この勝負、私の勝ちね。」
魔「いや、まだ霊夢と魅魔様がいる。お〜い、霊夢、交代だ。」
霊「あんたのせいで、寒くて困ってるんだからね。責任とってもらうわよ!」
フ「寒くなったのはレティのせいよ。」
霊「おとなしく封印されてしまいなさい。」
フ「まだまだ弾幕ごっこ終わらせるわけにはいかないのよ!」
魔理沙・霊夢・魅魔が交代でフランに挑みつづける。
さすがにフランも疲れの色が隠せず、引き上げることに。
フ「今回のコイン1個分はここまでね。今度は3対1でも勝てるようにするわ。」
魔「頑張れよ、妹様。いつでも待ってるぜ。」

646 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/02(火) 19:49:59 [ AXX6d1N. ]
戦いの余波で、神主の庵は跡形も無く破壊されてしまった。
神主は既にレティに連れ去られた後であった。
チ「これで一件落着ね。アタイってば大活躍!」
レ「(バカは無視) まだ事件の解決は終わっていないわ。
  幻想郷を覆う寒気は和らいだけど、まだ神主様が行方不明よ。すぐに探すのよ!」
幽「急いてはことを仕損ずるわ、レミィ。
  時をかけてゆっくりと収拾をはかるべきね。」
レ「いいえ、今すぐにでも行動するべきよ。
  神主様も行方知れず。フランもまだ暴れている。
  こんな状況放置できないわ。」
幽「他のみんなはどうなのかしら。」
輝「あんまり外に出たくないし。」
神「歩いて帰りますので・・・。」
リ「ひえぇ、寒くて死にそう・・・。」
レ「私たちだけでも行くわ!咲夜、パチェ、門番、出撃よ!」
幽「若くて、いや幼くて血気に走るのかしらねぇ。」

単独行動となった紅魔館組を待ち受けていたのは、フランと無数の氷精たちであった。
咲「この数では太刀打ちできませんわ、お嬢様。一度撤退を。」
レ「この場でフランの落とし前を付けるわ。」
フ「今のお姉様は隙だらけよ。」
咲「ごめん、お嬢様。この場は・・・。」
レ「さ、咲夜・・・・!?」
フ「逃がさないよ。試合前から棄権するの?」
咲「平常心を欠いているレミリア様相手では、不公平だと思いません、妹様?
  勝負なら、あとで正々堂々と挑んでくださいませ。
  あとは頼んだわよ、中国。」
中「門番長・紅美鈴ここにあり!例え妹様でもここを通しませんわ。」
フ「門番って強いの?」
中「いや、打たれ強いだけで・・・。」
フ「じゃあ、私のスペカ何発耐えられる?」
中「ええっ!?そんなことされたら死にますから。」
中国は全身ぼろぼろになりながらも気合でフランの進出を防ぐ。
フ「お姉様を追いかけるのは無理そうね。今日の弾幕ごっこはこれでおしまい。」
中「し、死ぬかと思った・・・。」

神主を連れ去ったレティであったが、力をほとんど失ってしまった。
レ「幻想郷の冬が終わってしまったわ。
  一年中冬にしようかと思ったけどやっぱり無理ね。」
フ「黒幕は、もっと強くなければだめってこと?」
レ「そうね、私はまた眠りにつくことにするわ。」
フ「だったら寝る前に破壊してあげるわよ。」
レ「・・・ありとあらゆるものを破壊する程度の能力ですか。」
眠りにつく相手に対して弾幕を放つ。
それがフラン流の不器用な挨拶なのかもしれない。


配役は>>367 下部にて。 (変更) 橙:公孫サン

647 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/02(火) 23:34:55 [ ZNB6OHNk ]
 紅魔館多目的ホール。
 各部署のチーフメイドが出席しての事業報告会議。
 最初こそ厳かに進行するそれは、一度水準を割る報告が提出されると同時に破綻する。
 責任の押し付け合いに始まり怒号飛び交う戦場へ。
 俄かに混沌とした雰囲気を醸しつつ進行する会議の議長席には一人沈黙を保つ咲夜が居た。
 彼女の仕事はメイド達の教育及び恫喝もとい統括。
「あなた達……。いい加減静まらないと、枕もとに爆弾を届けるわよ」
 騒然としていた室内が一瞬にして静まり返る。それは正しく鶴の一声。
 爆弾を届ける。それは即ち、館内防衛の際にボムアイテムを持たされるという極めて致命的な処罰。
 処刑と言っても過言では無いだろう。過去ボムアイテムを持たされたメイドで現役を勤めきれた者は一人として居ない。
 否、例外が一人居る。それは咲夜本人だ。
 この残忍卑劣な処罰を考案したのが咲夜。多くの反対意見が渦巻き一時はメイド長の座が危ぶまれる事態にもなった。
 しかし咲夜は己がボムアイテムを装着して出陣。敗走を喫しはしたが生還し、矜持を立てた。
 これでは誰も反論など出来るわけもなく。それ以来彼女のやり方は恐怖政治さながらの圧力を以って紅魔館を席巻している。

 音一つしなくなった室内で、咲夜はゆっくりとメイドの内一人を指差した。
「チェンバー・チーフ。あなたの報告によれば館内リネン周りの衛生状況及び経費削減が芳しくないのは、門番隊が外敵の侵入を許した際に備品庫のリネンが甚大な被害を受けたせいだと言うけれど」
「は、はい! その通りです! 門番隊の落ち度さえなければこんな事には……」
「美鈴、これに対し何か意見はあるかしら?」
「ありません。外敵の侵入を許してしまった失態は、事実ですから」
「……よろしい。では美鈴、如何なる罰も覚悟しているでしょうね?」
「勿論です。でもなるべくなら痛いのは嫌です」
「では美鈴、あなたには来期報告までの半年間、備品庫の番に従事して貰うわ。頭を冷やすには良い時間よね」
「それぐらいなら、喜んで」
 一つ頷いた咲夜。艶の抜けた鈍色の瞳でチャンバー・チーフを見据えて言い放った。
「あなたは半年間、門番隊隊長に仮就任してもらいます」
「そ、そんな!」
「互いの仕事への理解は、館内の規律を守るためにも重要な事。あなたはそれをよく勉強した方が良いわ」
「でも、際立った戦力があるわけでもありませんし……」
「謙遜はいけないわね。備品庫が被害を受けた日の報告にチェンバー・メイド隊の負傷者はゼロ。こんな優秀な逸材を館内で遊ばせておく手は無いでしょう」
「……そ、それは……」
「まさか、持ち場を捨てて逃げていたわけでもないでしょうし。期待しているわよ、チェンバー」
 青くなって俯いてしまったメイドを一瞥し、咲夜は小さく鼻を鳴らした。
「それでは本日の会議はこれにて終了。これからお嬢様から皆に労いの言葉が与えられます」
 その声に、待ってましたとばかりに室内のメイド達が湧く。
 再び喧騒に包まれたホール上段の演説台に、その高潔なる御姿が舞い降りた。

「「レーミリア! レーミリア!」」

 場内は一瞬にして大音量かつ痛烈なレミリアラブコールに包まれた。
「えー。私の可愛い下僕達。諸君らの実直なる働きぶりを私はいつも見ていたわ。最高のメイド達、今後ともまん、まん……」
(詰まったっ……!) (考えているっ……!) (教えたい……教えたい! ああもう我慢できない!)
「満開ですよー! 私は満開ですよレミリア様! レミリア様ぁ! レミ! レミャアア!」
「○×△ー!!」
「マンクルポー! レミフラサイコーマンクルポー!!」
 もはや言葉にすらなっていない合の手が飛び交い、レミリアは苦い顔をする。
「……慢心せず頑張りなさい」
「レミリア様のために頑張ります!」
「レミリア様吸ってー!!」
「レミリア様ー!」

「「レーミリア! レーミリア!」」

 ある者は昏倒しある者は脱衣しまたある者は吐瀉物を撒き散らすその様酸鼻の極み。
 表面で平静を取り繕っているレミリアも心中穏やかでは無く、最も信頼を置く従者へ目配せする。
(咲夜っ! ちょっとこの馬鹿の群れを黙らせなさい!)
「レーミリア! レーミリア! 嗚呼々お嬢様あぁぁぁ!」
 とっくに堕ちていた。

648 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/03(水) 01:06:29 [ cCq0z8ws ]
>>645-646
袁術テラカワイスww
華雄役の人が居ないと、ここでは魅魔様の出番がないのが寂しいなぁ・・。

>>647
これはひどいwwwwwwwひどすぎるwwwwwwww
つきな氏の紅魔館みたいだw

649 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/03(水) 11:15:34 [ /2PZ/pkE ]
アリスとパチュリーが魔理沙を巡って凄まじい毒舌バトルを繰り広げ、
隠れてこっそり聞いてた魔理沙が驚き、中てられ、次第に青ざめ、脂汗を流し、ガクブルするSS…

誰か書いて!

650 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/03(水) 19:27:30 [ VrYodbbc ]
>>645-646の続きです。

東方三国志 〜Stage2〜

あてもなく彷徨うフランは、チルノ率いる氷妖軍団のそばを通りがかる。
チ「そこの悪魔の妹、アタイの部下になれば出世間違いなしよ!」
大「な、なんてこと言うんですか、チルノちゃん。」
自信たっぷりの表情で語るチルノと大慌ての大妖精。
その二人をよそに、興味なさげなそぶりでフランが答える。
フ「私と弾幕勝負で勝てたらね。」
チ「ふふふ、アタイは無敵なのよ。幻想郷最強なんだからね。」
大「フランドール様、チルノちゃんの言うことは本気にしないでください。」
フ「わかっているわ。あなたたちが弾幕を撃つに値しない相手だってことをね。」
チ「悪魔の妹も恐れをなす。やっぱアタイってば最強ね。」
大(黒焦げは免れました・・・。)

次のフランの行き先は白玉楼であった。
幽「あなたがフランちゃんね。ちょうどいいわ。
  妖夢と一緒に買出し行ってきてくれないかしら。今日は鳥鍋ね。」
妖「小骨の多い夜雀でよろしいのでしょうか、幽々子さま。」
幽「闇夜の妖怪の乱以来、野良妖怪たちが騒がしくてね。」
妖夢とフランは妖怪獣道へ出かけることになる。
妖「はぁ・・・、最近の幽々子さまは人使いが荒いです。
  橙の弾幕練習の相手に続いて、こんどは夜雀狩り。」
フ「妖夢もメイドさん?」
妖「服は違うけど、従者という役割は一緒ね。」
フ「橙って強いの?」
妖「所詮、式の式。私の剣で斬れるほどの相手ね。
  でも、主人の八雲藍は私でも太刀打ちできない相手・・・。」
フ「藍っていうのと戦ってみたいな。」

<幕間>
文「はじめまして、戦場のレポーターこと射命丸文です。
  今回の記事『狐の式神、颯爽と現る』を解説いたしましょう。
  妖夢と橙の練習試合で、橙は『白猫義従』という新スペカを使ってきたのですが、
  弱点を見破られ反撃されてしまいました。橙のピンチに颯爽と現れたのは
  狐の式神・八雲藍。藍の実力を侮りがたしとみた妖夢は退きました。
  幻想郷の噂では、さらにまだ見ぬ主人がいるとのこと。真相はいかに?」
<幕間>

651 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/03(水) 19:28:59 [ VrYodbbc ]
フランたちが妖怪獣道に着いた頃、あたり一面が暗くなる。
ミ「もういーくつ寝るとーおそうしーきー♪」
フ「誰が歌ってるの?」
妖「夜雀の怪・ミスティアですよ。」
ミ「みょんみょん妖夢っ、みょんみょん妖夢〜♪」
妖「これは夜雀の鳴き声。最も不吉な音です。」
フ「真っ暗で見えないわね。こういうときは、禁忌『レーヴァテイン』!」
フランの剣から発する炎があたり一面を照らす。
ミ「わわわ、暗闇が簡単に破られるなんて?音の調子が悪いから逃げる〜。」
妖「おとなしく幽々子さまの胃袋に収まりなさい!」
ミスティアと妖夢の追いかけっこが続くが、その間にフランは去っていた。

<幕間>
文「今回の記事は『恐怖!紅魔館にゴキブリ異常発生!』です。
  ゴキブリの大量出現に激怒したレミリアは、紅魔館のほとんど全員を
  引き連れて、リグルを攻撃しています。
  紅魔館の主を怒らせてしまった蟲の行く末は・・・?」
<幕間>

紅魔館から程近い場所で、閻魔の格好をした少女がたたずんでいた。
映「いくら小町がさぼってるからって、私まで閻魔解任されるなんて・・・。
  私がいなければ誰が幻想郷の秩序を保つのよ。
  悪魔も妖怪も妖精もでしゃばってばかり。
  裁きを加えずにはすみませんわ。説教案は山ほどできているのに。」
そんな映姫の肩をたたく通りすがりのフランであった。
フ「紅魔館に戻ってみたけど、誰もいないの。
  みんなどこに行ったか知ってる?」
映(紅魔館に誰もいない・・・悪魔に裁きを加えるチャンスね。
  毒をもって毒を制す。幻想郷の秩序を保つためなら心を鬼にしてでも。)
フ「ねぇ、私の言ったこと聞いてる?」
映「私は、元閻魔こと四季映姫・ヤマザナドゥ。
  紅魔館の主となること。これが今の貴方が積める善行よ。」
フ「お姉様の椅子に座ればいいのね。
  何回頼んでも絶対に座らせてくれなかったけど。
  行くわよ、山田。お姉様の部屋はこっちよ。」
無人同然の紅魔館は、フランと映姫に占領されてしまう。
ただひとつ、パチェ守る図書室を除いては。

配役
フランドール:呂布  四季映姫:陳宮/張遼
レミリア:曹操  パチュリー:荀イク
幽々子:袁紹  妖夢:顔良/文醜
チルノ:袁術  大妖精:紀霊他
橙:公孫サン  藍:趙雲
ミスティア:張燕  リグル:陶謙
文:(陳寿)

652 名前: 1/2 投稿日: 2006/05/04(木) 22:04:10 [ Ls4JRP7Q ]
>>649 魔理沙が次第にどうこうってプロセスが書ききれんかった……

 ヴワル魔法図書館。
 全ての知識を受け入れ保管する、知識の坩堝。
 そんな荘厳な場において、本棚の死角に身を潜め不気味に蠢く不審な影二つ。
「ああ魔理沙……そんなまどろっこしい事せずに、私に直に聞いてくれればいいのに……」
「ああ魔理沙……木偶の撃退法ぐらい私がじっくり教えてあげるのに……げほっ」

 魔理沙が本日図書館を訪れた理由はこうだ。
 最近、対アリスの弾幕ごっこ勝率が落ち目な魔理沙。
 ならば、と。アリスの人形操術を理解し勝率を上げるために、パチュリーの知識を頼って来た。
 アリスはせせら笑った。自称都会派の余裕は影も無く。
「つまり、あなたはただの相談役。私に辿り付くまでに擦れ違う村娘Aでしか無いわけね」
 毅然として反論するパチュリー。何時もの病弱ぶりは何処へやら。
「何を言ってるのかしら。魔理沙はあなたが鬱陶しいから撃退するために私を頼ってきたのよ?」
「あら、梅雨時のナメクジもびっくりな程に不快指数ぶっちぎりの根暗魔女が何を言うのかしらね」
 二人の不毛な言い争いは地味に熾烈を極めていた。

 一方渦中の人。
 大小様々な本が並ぶ本棚。その前に立つ少女の顔はこれ以上無い程緩みきっている。
「あー。目当ての本もこれだけ充実してると返って迷っちゃうぜ」
 嬉しい悲鳴を上げながら、しかし身体は正直な物。
 持ち前の抜け目無さと蒐集癖が手を休める事を許しはしない。
 広げた風呂敷に次々と本を載せていく。
『一から学ぶ腹話術』
「さもしい一人芝居の要だな」
『世界の危険な人形図鑑』
「念のため貰って……借りておくか」
『懸糸傀儡入門』
「あいつの人形操術も基本はこれだろ、多分」
『⑨でもわかる念動ミッション』
「少し違うか……まあ一応」
 あれよあれよと言う間に積まれた本は10を数え。
「こんだけあれば十分か。よし、撤退するぜ」
 慣れた手際で風呂敷を締めにかかる。
 容量を超過して無理に詰め込まれた本が悲鳴を上げた。
 同時に、別の場所でも悲鳴が上がっていた。

「魔理沙っ……その本はどれも一山幾らの人形とはモノが違うのよ……もっと大事に扱って」
「魔理沙っ……そんなのどれも見当違いよ……こんな黴臭い図書館に魔界の秘術が転がってるわけないじゃない」
 何を言うにしても互いに牽制し合わなければ気が済まない二人である。
「黴臭いとは失礼ね。禁書だから貸せないだけで、隠し蔵書にはちゃんとあるわよ」
「ああ魔理沙……。こんなケチな魔女に頼る程思い詰めていたなんて……」
「誰がケチよ。魔理沙が欲しがる本は出所不明の役魔や呪詛が封じられた危険な禁書ばかり。魔理沙の為を思えばこそ、貸せるわけがないじゃない」
「あらそう。私は魔理沙のために魔界の秘法を惜し気無く取り入れたオリジナルのグリモワールを常備しているけど。もちろん安全よ」
「虫食いの無い野菜は不味い。曰くの一つも付いてからが本物よ。そして魔理沙は本の虫。そんな偽物じゃ、のし付けてつっ返されるのが落ちね」
「黴臭い図書館の中で凝り固まった魔女はこれだから」
「本質を知らないミーハー魔法使いはこれだから」
 遠慮の無い揶揄が飛び交う。お互い引く気は一切無い。
 何がなんでも魔理沙を獲る。その気概に満ち溢れた二人は、ある種輝いていた。

653 名前: 2/2 投稿日: 2006/05/04(木) 22:06:23 [ Ls4JRP7Q ]
「私と魔理沙の付き合いはそれはもう長いのよ。私とあなたじゃ、積み重ねた年月が違うの」
「それは魔理沙も難儀したわね。そんなド腐れ縁なんて早く切ればいいのに。ああ、切る手段を探るために今日来てたのよね」
「腐れ縁ですって? 運命の赤い糸よ。あなたちょっと引き篭もり過ぎね。現実を見なさいよ」
「人形弄くってうふうふ言ってる自称都会派の勘違いに言われたくないわ。あなたは所詮過去。今は私が魔理沙の隣にいるべきなのよ」
「あら、勘違いはそっちじゃなくて? 今も昔も魔理沙の隣に居るのは私。魔理沙がここに通っているのも、あなたじゃなくて本に用があるからでしょ」
「永夜事変で魔理沙と組んだからっていい気になってるわね。知ってるわよ、例のグリモワールで釣ったんですってね。それで良くそんな口が叩けたもんだわ」
「羨ましい? いいわよ存分に羨んで。運命に選ばれなかったあなたにはその権利があるわ」
「勝手に浸ってなさい。そして家に帰って人形に慰めてもらうのね。何時もみたいに」
「……私はね、魔理沙の為なら魔界に帰れなくなったって一向に構わない。それだけの覚悟があるのよ」
「そうやって魔理沙に重荷を強いるわけね。典型的ストーカー女の心理」
「病弱を口実に魔理沙に擦り寄る黴菌に言われるとは思わなかったわ」
「誰が黴菌ですって」
「あなたがよ」
「ふん。あなたみたいに人形としか接点を持たない根暗が魔理沙を幸せに出来るとでも? 泣かせるのが落ちね」
「泣かせる事も出来ない甲斐性無しが何を言うやら!」

 戦利品を箒に結わえ付けていた魔理沙。唐突に耳を突く喧騒。思わず本棚の影に身を隠した。
「あー……見つかったか?」
 息を潜め耳を欹てる。
 聴こえてくるのは、図書館の主ともう一人、これも聴き覚えがあった。
「アリスも居るのか……何してるんだこんな所で……」
 今動くのは賢明では無い。そう踏んだ魔理沙は、しばし様子見に徹する事にした。

「ここに無い知識は無い。魔理沙を泣かせる方法の百や二百、すぐに用意できるわ」
「生粋の魔界の秘法を舐めないでもらえる? やろうと思えば魔理沙を壊して持ち帰るぐらい朝飯前。だけどしないのは、魔理沙がいつか気付いてくれるって信じてるから!」
「痛々しい勘違いもここまでくると国宝級ね。それに私ならそんな事をせずとも永遠に服従させる事ぐらい造作も無い」
「言ってなさい。魔理沙の魂は、私がいただくわ。大人しく私に譲るなら、魔理沙の魂を(私と同じ時を生きられる)人形に移した後……抜け殻の切れ端ぐらいなら、あげてもいいわよ?」
「お優しい事ね、でもお生憎様、皮も肉も要らないのよ。知識としてだけ私の中に在ればいい。しかる後私以外の全ての人の記憶から魔理沙に関する情報を消去する。声も顔も記憶も、私だけの物。うふふ……げほごほ」

 ドサリ、と音がした。
 二人が同時に音のした方を見ると、そこには魔理沙が持っていた風呂敷があり、当の魔理沙の姿は無い。
「やだ、気付かれたのかしら。あなたが興奮して咳きこんだりするから」
「何言ってるの。あなたがヒステリックな妄言を無思慮に垂れ流すからでしょ」
「なんですって! ……あれ、これは……」
 風呂敷の傍に落ちていた一枚の紙切れ。
 綴られた言の葉が書置きである事を教える。
 蚯蚓がのたくったように殴り書きされた文面には、こうあった。

『今までの事反省してる。ごめん。お前達には今後一切関わらないから、許して』

「…………」
「…………げほっ」
「げほっじゃないわよ! ごめんって何よ魔理沙!」
「げほごほげぼあ! ま、魔理沙! 関わらないってどういう事!?」

654 名前: おまけ(2分割で入りきらなかった) 投稿日: 2006/05/04(木) 22:07:30 [ Ls4JRP7Q ]

幻想郷の夕焼け、白く浮いた飛行機雲が不自然に伸びていた。
途切れた下には博麗神社。縁側で茶を啜っていた霊夢は、突然訪れた暴風に片眉を吊り上げた。
「ちょっと、埃立てないでっていつも言ってるでしょ」
「霊夢っ、匿ってくれ! 殺される!」
「一体どうしたのよ。穏やかじゃないわね」
「かくかくしかじか、うんぬんかんぬん、あることないこと……」
「なるほどね。人外の考える事はやっぱりよくわからないわ」
「なんでもするからここに居させてくれ!」
「……ふーん、なんでも、ね」
 降って沸いた幸運に黒い笑みを浮かべる霊夢。
 魔理沙がそれに気付く前に、湯飲みの底に溜まった最後の一口と共に飲み込んだ。
「それじゃあ、とりあえず炊事洗濯の修行からしてもらおうかしら」
「お、おう!」
 気付かなかった事は幸いだった。
 気付いた所で、魔理沙には選ぶ権利等残ってはいないのだから。
 今は誰よりも頼もしい旧来の友の笑顔に、魔理沙の心は安寧を得るのだった。

 レイマリねんごろEND




「あ……これ……って、貸した本なんてどうでもいいのよ! 魔理沙あああああ!」
「寝室にもトイレにも温泉にもいない! 一体どこに消えたの魔理沙あああああ!」
 霧雨邸。夜のしじまを切り裂いて、血の叫びが二つ、木霊した。

655 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/04(木) 22:11:01 [ Leukwdyg ]
おもしろすぎwwww
エスカレートしていくアリスとパチュリーが最高だwww

656 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 00:15:01 [ h.CPP8pY ]
まさに犬も食えない、猫も跨いで渡る泥沼GJ!

657 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 03:45:26 [ 9fhZwFq2 ]
<無縁塚>

妹「待たせたわね」
輝「ふふ、来たわね。妹紅。それじゃあ始めましょう」
妹「今回はここの彼岸花の球根を食べて、先に死んだ方が負けって事ね」
輝「そう。そして、負けた方は罰ゲームとして代償を……
  そうねぇ、右腕なんてのはどうかしら?」
妹「春の無縁塚勝負の時は右足だったわね。いいわよ、右腕で。
  あの時のようにはいかないからね! 覚悟しなさいよ!」
輝「あら、そう上手くいくかしら」
 『くすくす。既に永琳特製解毒剤を飲んできてるとは知らずに
  張り切っちゃって……。やっぱりかわいいわぁ〜。妹紅』


※数日後※


<香霖堂>

〜 〜 〜 〜
香「相変わらず、大きいのかそうでもないのか、わからないな。まあいい、ちょっと不可解な事が起きたんだけど……。」
魔「あー何だ? 寿司が喰いたいってことか?」


霊「それって本当? 骨が余るなんて……。」
香「ああ、ほらここにその一本がある。」
魔「げげ、持ってくるなよそんなもん。」
香「右腕の骨……、かな? 春の彼岸の時には、右足が余ったこともあったんだけど……。」
霊「まさか、右半身分ばらばらに集めるつもりなの?」
香「まさかね。ただそれ〜 〜 〜 〜

658 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 09:27:15 [ 8f7Xydy. ]
>>653
二人それぞれの偏執的な愛が良く出ていて思わずガクガクブルジョワー

659 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 13:18:28 [ sJJXUm0o ]
>>657

660 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 13:18:37 [ 8mDalGxg ]
>>657
あの回の香霖堂意味分からなかったから俺の中で正解にする!

661 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 16:33:38 [ bzKWNc/. ]
>>653
ちょwwww霊夢もかよwww

662 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 20:23:03 [ Eeks15WY ]
>>654
おまけは蛇足だったな

もうそういうパターンおなかいっぱい

663 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 22:32:41 [ bsTPDoT6 ]
だがそれがいい

664 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/05(金) 23:19:25 [ WKLz.S1w ]
こういうパターンは別腹だからなw
まだまだ喰えるぜ

665 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 11:21:45 [ J67TOcGc ]
読みたいSSをリクエストして、該当する作品を紹介するスレを立ててみました。
東方創想話内だけでなく、創想話に投稿されなかった作品からも
良い作品を見つけ出す助けになればと思います。
お気軽にご利用下さい。
良い作品をご存じの方々は、リクエストに応えて作品を紹介することで
良い作品を未読の人に教えてあげてください
サポートよろしくお願いします

【こんなSS】貴方に合うSSを探すスレ【ありますか?】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1146881361/

666 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 15:38:14 [ vIpYf7qs ]
「四季の魔法を極めなさい」
「……藪から棒に何を言い出すかと思えば。血迷ったの?」
 突然呼び出された挙げ句の無茶な要求に眉を顰めるアリスに、パチュリーは説明する。
「まずは話を最後まで聞いてちょうだい。これは私たち三人で幻想郷のすべてを解き明かす壮大な計画なのよ」
「3人というと、魔理沙も含めてかしら。それで?」
「知っているとは思うけど、幻想郷の自然は三精四季五行の組み合わせ六十通りで表されるの。
七曜の魔女とは呼ばれるけど、私の魔法は分類上五行二精。魔理沙の『星』を取り込むことで
五行三精を司ることができると、これまでずっとアプローチしてきたわ」
「そんな理由でこだわってたのかよ。大体魔理沙の魔法ってそれほど星がつく訳じゃないでしょ?」
「まあ星符がないのは認めるけど、ビジュアル的には星といえば魔理沙なのよ。そこで魔理沙には
このまま星の魔法を研究してもらうわ。問題なのは貴女の方よ。
現状私にとって貴女は邪魔者でしかないから、常々亡き者にする計画を練ってきたわけだけど……」
「さらっととんでもないことを告白するのね」
「率直に話して信用を得る作戦よ。それはともかく、ある日突然閃いたのよ。
逆に考えるんだ。アリスを邪魔者扱いするのでなく、役に立たせる方法を考えるんだ、とね」
「……それで、四季の魔法ってわけかしら?」
「その通り。アリスに四季の魔法を覚えてもらえば、私たち三人で幻想郷の全属性をカバーできるわ。
左手に魔理沙、右手にアリスで私も万々歳よ」
「……なんだか私だけが全面的にリスクを負わなければいけないように見えるんだけど」
「魔理沙は人間なんだから、これ以上手を広げろと言うのは酷だわ。私だって既に一二属性の過半数を操ってるわけだし。
それに、四季の魔法を分担すると季節毎に強さが変わってしまうわよ?」
「分担しなくたって強さは変わるわよ!何が悲しくて風水師みたいなしょっぱいジョブに今更クラスチェンジしなきゃならないのよ!?
こっちに来てから人形遣いになるのにどれだけ苦労したと思ってるのよ!」
「それよそれ。貴方は一度それまでの魔術を捨てて新たな自分を再構築するのに成功した実績があるわ。
もういっぺんやり直すくらいちょろいものじゃない」
「都合良く解釈すんな!とにかくそんな話はまっぴらよ!私帰る!」
「そう、駄目なの。残念ね」
「ちょ、何その歯車……」
「残念だけど断るのなら仕方ないわ。最初の計画に戻って邪魔者を排除するの」
「いや、その、待……!!」

667 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 16:34:51 [ 4vpo80s. ]
な、なんだって〜!?w

668 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 17:21:08 [ VNHciQ9E ]
つ「星符『ドラゴンメテオ』」

669 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 20:04:47 [ PCLtl78g ]
>668
……ギャース!!
「ない」→「少ない」の脳内変換でお願いしますorz
慣れないことはするものじゃないな全く。
他にネタがあるわけでもないし、また読み専に戻ろう。

670 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 20:15:15 [ jDWhTp8. ]
大丈夫。ドラゴンメテオよりスターダストレヴァリエの方がなんとなく星っぽい

671 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 20:43:15 [ gay6DA8w ]
そう言えば5月25日はドラゴンメテオの日だったな。

672 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 21:01:20 [ 3LTuW0Fs ]
5月25日と聞いてこのAA思い出しましたよ


1999年7の月

1999+7

2006

ミミ:::;,!      u       `゙"~´   ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ  ゞヾ  ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/   ゙̄`ー-.、     u  ;,,;   j   ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\   ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
ヾヽ     l      `  `ヽ、 l  ./  ヽ      l         )  ,; /   ,'    '^i

673 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 22:55:32 [ Eatzl51E ]
そいや、俺がまだガキだった頃、親父が立派な鯉のぼり上げてくれた。
そんでそれを仕舞う時、近くの木に引っ掛かった。
取り外す際、蜂の巣が落ちて大惨事になった。
あれこそまさにドラゴンメテオ

674 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/06(土) 23:34:16 [ XMWaXvWA ]
四季のフラワーマスターに弟子入りするんだアリス

675 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/07(日) 22:13:04 [ 0T9vsEeA ]
「そういえば、魔理沙。聞きたいことがあるんだが」
「おお。どうした、畏まって。珍しいな」
 からからと笑いながら、最近入荷したがらくたの山を物色する手を止めない彼女に、長らくの疑問をぶつけてみた。
「そのだな。恋符、と言うが、どういうつもりでそんな名前にしたんだい」
 ぴたり、と動きを止め、ぎぎぎ、とねじ式の人形の様に首をこちらに向ける魔理沙の口が、にやりと歪んだ。
 嫌な感じだ。しまった、聞き方を間違えたか。
「私の恋愛事情が気になるなんて、まさか春の妖精が頭に来たか」
「まあ、前から気になってたんだけど、なんと言うかね………」
 にやにや笑いながら寄ってくる彼女の視線から目をそらしながら言葉を濁す。
 いや、別に疚しい気持ちは無い。保護者、そう保護者としてだね。
「ふふん、知りたいか?」
 すとん、と手頃な場所に腰を下ろすそこには、壊れ物があった気がするんだが。
「ああ、知りたいな。君の面倒を頼まれた身として、そう、変な虫でも付いているようじゃ申し訳がたたない。
 まあ、君のことだから心配ないと思うが」
 何か気に入らない言葉でもあったか、む、と険が浮かぶが――――おや?
「まあ、聞かれたんなら仕方ないな。聞かせてやろうじゃないか」
 次の瞬間には機嫌良く口を開いた。こんなにあっさりと引き下がるとは珍しい。
 が、蜂の巣をつついて喜ぶ趣味は無い。続きを促した。
「そう、あれは私が子供の頃の話だ」
「今でも十分子供じゃないか」
「水を差すんじゃない。もっと前の話だ」
 ん、と手を出す仕草にやれやれと腰を上げる。
「昔は体も小さくて可憐で大人しかった私はだな、たまに里に遊びに行くと」
「どうしてそんな性格になったんだろうね」
「よく悪餓鬼どもにいじめられていた訳だ。まあ、可愛い女の子だからな」
 まあ、否定はしない。幼い頃の魔理沙を思い浮かべ、懐かしく思う。思えば随分と時間が経ったものだ。
 急須から茶を注ぎ、湯飲みを手渡す。ぐい、と一息に飲み干し、ずい、とまた突き出す。
「で、当時のか弱くて内気な少女だった私が困っているとだな」
「………まさか、白馬の王子様でも現れたなんて言わないでくれよ」
「ああ。王子様というほど洒落てはいなかったな」
 雲行きが怪しくなってきた。何処の誰だ、その悪い虫は。湯飲みに注いで、手渡す。
「ひょい、と何処からともなく顔を出して、体の大きな少年を、細い棒を振り回して軽く蹴散らしてだな。
 大丈夫?と、まあこう来たわけだ。夢見がちな少女だった私はだな」
「そこまで形容詞を増やさなくていいよ」
「ゆ・め・み・る・乙女だった、この私はだな。まあ、ころりと恋に落ちたわけだ。若気の至りって奴だな」
 その年で若気も何もないだろう、とは口に出さない。急須が空になったので新しい湯を沸かすのに忙しかったからだ。
「身体は細くて、さらさらの黒い短髪。顔も良し。恋に恋する女の子の王子様には丁度いい相手だったわけだ」
 今度はちびりちびりと口を湿らし、
「それ以来ちょこちょこと追いかけて回るようになってな。里に頻繁に遊びに行っては探してみたりな。
 会えたらぼそぼそ喋って、ついて回って、まあ恋する乙女を満喫していた訳だ。
 愛想はお世辞にも良いとは言えなかったが、不思議と付き合いは悪くなかったしな」
「なるほど、一時期やけに里に下りたがったのはそういうわけか」
「そういうわけだ」
 勝手知ったるなんとやら、棚を開けて勝手に饅頭を取り出す魔理沙から取り上げる。それはお客様用だ。滅多にいないが。
「で、会えれば喜び会えなきゃ落ち込み、そんな生活をしているとき、とある場所でばったり遭遇してな」
「とある場所?」
 幼い頃の彼女にそんなに行動範囲があっただろうか?
 煎餅を齧る彼女はそ知らぬ顔で続きを語る。
「嬉しくてはしゃいでたら服を汚して、しょうがないから二人で風呂に入ってきなさい、とこうだ」
 ぽいっ、と実際に煎餅を投げて寄越すそれを受け取りながら、なんか聞いたような話だと首を捻る。
「まあ先は見えてる話だろうが、子供だったから遠慮なく二人で風呂に飛び込んだわけだ」
「………ほう」
「そこで明かされる衝撃の事実!って奴だな。なんと彼は」
 そこまで話したところでバーン、と凄い音を立てて店の扉が開かれた。
 驚き慌て、腰を浮かせる僕を尻目に魔理沙は猫のような笑いと声で、付け足した。
「彼女だったわけだ」

676 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/07(日) 22:14:05 [ 0T9vsEeA ]
 扉を踏み越え、逆光を背負い彼女が歩いてくる。ゆれる棒と紙のシルエット。
「嫌な予感がすると思って来てみれば、魔理沙。あんたその話はやめなさいって言ってるでしょ!」
「あー、なるほど。そういう事か」
 ずかずかと魔理沙に詰め寄る霊夢を眺めて、ぽんと手を打つ。水蒸気を上げる薬缶を取り上げながら、一つの姿を重ね合わせる。
 髪は短く、少女特有の相反する少年らしさや素っ気無い口調。飾り気の無い格好。
 年齢差からくる子供の頃の大きな体格の差や、野山を平然と駆け回り飛び回る活発さ。
 なるほど勘違いも致し方無し、と言った所か。初めて見た時は僕も一瞬迷ったくらいだ。
 特に魔理沙は身体の小さい子だったからな。今もあまり変わらないが。
「はっはっは、約束は破るためにあるんだぜ?」
「――――ごめんで済むなら警察は要らないわよね」
「おーい、とりあえず暴れるなら外でやってくれないかな」
 朗らかに笑う魔理沙と対照的に、怒り顔で仁王立ちに睨み付ける霊夢。その二人の好戦的な雰囲気に慌てて声をかける。
 幸いまだ余裕はあったようで、二人して店の外に元気に飛び出していくのを眺めながら、お茶の用意を三人分。
 終わる頃にはお茶も飲み頃になっているだろう。あと、する事といえば。
「………扉は誰が直すのかな」

「ホント、次はないからね」
「いつだって今は今、だぜ」
 ぷりぷりと眉を吊り上げる霊夢を宥め、挑発する魔理沙を抑え、湯飲みを渡す。
 予想よりも長い撃ち合いも無事終わり、三人でほっと茶をすする。被害が少なくて何よりだ。
「ところで霊夢」
「何よ」
 意外と根が深い話なのか、怒りが長い。切り替えの早い子なのに珍しいことだ。
「普通、ああいう話は間違えた方がからかわれる物だと思うんだけど、どうしてそんな怒ってるんだい」
「そうだ。私の単なる恥ずかしい話に首を突っ込むのは筋違いだぜ」
「あんたは黙ってなさい」
 ふん、とへそを曲げる様子に助けを求めると、くすくすと笑いながら魔理沙が補足してくれた。
「男に間違われたのが悔しいんだってさ」
「………はあ」
 ちらり、と目を向ければ、微かに恥じらい染まる頬を湯飲みで隠す。
 長い沈黙の後、むくれた様子でぼそりと言った。
「私だって女の子だし、そりゃ気にするわよ。悪い?」
「あの後から霊夢は髪を伸ばし始めたんだぜ。巫女服も普段から着るようになったし」
「ああ、そういう訳で」
 結局奪われた饅頭を頬張りながら、
「でも一番悔しかったのは私だからな。なにせ初恋の人が女だったわけで」
「それであれから暫く荒れてたのか」
「そうそう。結局和解したけど、悔しくて夜も眠れなくてな。今でもあのもやもやは忘れられんくらいだ」
「そういうのを全部ひっくるめて押し込んだのが恋の魔砲ってわけね」
「は?」
 霊夢の挟んだ嘴に思考が追いつかない。どういう繋がりだって?
「だからだな。恋する乙女の日々の色々と、夢破れた悔しさをだな、貰った八卦炉に込めてみた訳だ。乙女のパワーは偉大だな」
「………それは胸を張って言う台詞かい?」
「結局ぶつけられなかったもやもやが折角形になった訳だからな。ちゃんと試射は霊夢にぶつけただろう」
「ちょっと!あれってそういう意味だったの!?」
「はっはっは。乙女の恋心の恨みは海より深いんだぞ」
 またぎゃーぎゃーと騒がしくなる隣を宥めながら、心の中でほっと溜息をつく。
 暫くは心配するようなことはなさそうだと、ほっとしていいのやら残念なのやら。

 ………勿論、残念なのは成長を見守る保護者としてであってだよ、うん。

677 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/07(日) 23:05:21 [ cTJ8amXw ]
 今宵は満月。
 私は一人、夜空の下で見張りを続ける。

 見張りというのは退屈だ。誰かが来たときに一番最初に対処する重要な役だが、いかんせん待つ時間が長すぎる。
 どこからか蛙の鳴き声がする。近くの湖からであろうか、涼しげな風とともに通り抜ける合唱。
 その単調な泣き声は私の精神を苛立たせた。が、すぐに飽き、いつの間にか私は舟を漕いでいた。
 今日は誰も来ないだろうと自分に言い聞かせ瞼を閉じる。私は見張りには向かないのかもしれない。
 まどろみの中で仕事放棄による背徳感は徐々に薄れ消えていく。
「こら、美鈴!寝るな!」
 その声に驚き、まだ眠いと文句を垂れる体に鞭を打ち声の主を探す。
 声の主は十六夜咲夜、紅魔館のメイド長をしている。
 そのメイド長はワインボトルとパンがはみ出している紙袋を抱え怒っていた。あれは夜食であろうか。
 と、いまだ完全に起きていない私の思考回路は妙なところに視界が動いてしまう。
 メイド長はそれでもぽけーっとしたままの部下(?)を見て余計に腹が立ったようで、地団駄のついでに泥濘に嵌り転んでいた。
 そういえば今はきれいな夜空だが夕方までは雨が降っていた、梅雨の時期は近い。
 怒って転んでと、忙しいメイド長を見て私はくすくすと笑っていた。幸いバレなかったようだが後が怖いのでやめる。
 泥濘に落ちてダメになった夜食と思われる食事に決別するように、私は空を見上げる。
 満月が綺麗だった。


 今宵も満月。
 私は一人、夜空の下で見張りを続ける。

 私は今日も暇な時間を過ごすと思ったが、訪問者が現れた。天狗だ。
 彼女は「今日は若さの秘密について取材しに来ました」と言って私の横を通ろうとする。
 流石に仕事柄ホイホイと通す訳にはいかない。取材する側としては普通な質問内容だが、取材される側にはタブーである。
 ああみえても外見と年齢の違いによるコンプレックスは持っているのだ。
 残念だがこの天狗には丁重に帰っていただいた。
 気がつけば夜明け、空の色が薄くなっていく。一体何時間話し合ったのだろうか。
 まぁ無駄な時間を無駄に過ごすよりかはマシだった、と前向きに考えることにした。


 今日は快晴。
 私は一人、青空の下で見張りを続ける。

 今日の訪問者は名も無き小さな鳥。
 たまに私の帽子は鳥の巣と間違えられる。何故かは分からない。
 頭の上で鳴かれてしまっては苛立つだけなので、帽子を取り地面に置く。
 頭の枷が取れて気持ち軽くなった気分。見渡す限りの青に向かって思いっきり背伸びをする。
 今日も暇だ。そう思いながら私は帽子があって出来なかったポニーテールとやらを試してみた。
「何やってるの」
 振り返って見ると、彼女は綺麗な銀髪を風に靡かせていた。


 今宵は満月。
 私は一人、夜空の下で見張りを続ける。

 私は緑の服を纏って訪問者を待ち構える。
 今日は大忙しだ、人やそうでない者達が大勢やってくる。
 私は気を引き締める。「たかが通過点」など言わせはしない。
 始まりを告げる風が緑に映える赤を揺らす。
 私は胸を張り、相手に向かってこう言うだろう。
「あの人間には指一本触れさせない!」
 肝試しはまだ長い。

678 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 00:15:46 [ HjWUqZqQ ]
>>675
gj
 gj

679 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 01:30:13 [ 8lFTixaY ]
>>675-676
あぁもう魔理沙も霊夢もかわいすぎる(*´ω`)
封魔録で出会う前にもうこの二人は出会っていたのだろうか・・。

>>677
上から美鈴、藍、慧音かな?
なんだかのんびりしていていいなぁ・・w


というか皆クオリティ高すぎww

680 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 02:49:55 [ sEV3.B5I ]
>677
全部中国のように見せかけて別人視点なのは上手い…いいなぁ

681 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 03:51:41 [ a6usGiII ]
「うーむ、見事に失敗したわ」
「あ、あのパチュリーさま…これは一体…?」
「貴方に効く『オトナになる薬』を作っていたんだけれど、
 思ったよりスー○ーキノコの滋養効果が強かったみたいね」
「なんでそんな薬を作ってるんですか」
「貴方、作ってほしいと私に頼まなかった?」
「頼んでません」
「そう。ともあれ、私の三倍は丈があるのに小悪魔と呼ぶのは抵抗があるわ」
「じゃあどう呼ぶつもりなんですか」
「ビッグこぁMk-II むきゅう〜!?」

682 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 13:20:33 [ 2v0MgufA ]
 ここ紅魔館には、名も無き妖怪たちが数多く棲んでいる。
 メイドたる彼女たちは日々忙しく働き、働くことを目的に生きている。
 そんな彼女たちであるから、休養に当てるべき非番の日は退屈をもって受け入れられる。
 そんな退屈な日々を面白おかしくする為の、しょうもない会合が、あるメイドたちの部屋で密やかに開催されているのである。

 今回の議題は「卵を割る」。それだけではありきたりなので、卵を見た事がない、という前提。

〜まずはメイド長〜
「うー、駄目だ。初めてでも失敗する気がしないわ」
「流石にイメージが強固ねー」
「もし失敗したら猛練習してそうでもあるかも。陰でこっそり」
「ああ、それ面白いかも」

〜じゃあ隊長さん〜
「ああ、門番の。意外と普通にできちゃいそうだけど」
「いやいや。力みすぎて握りつぶすとか」
「うーん、それはどっちかって言うとお嬢様のイメージね。ほら、オムレツ事件(*1)みたいな」
「ああ………」
てんてんてん。
「ともかく。じゃあ逆に慎重すぎて割れない」
「あー、そんな感じ。壊れやすいって言われたら丁寧に扱いすぎて、ひびが入れられない」
「で、業を煮やしたメイド長あたりに頭張られてぐしゃり」
「………ごめんね隊長さん。でもそんなイメージ。また点心お願いします」

〜改めてお嬢様〜
「知らなかったらまず握りつぶすわね、確実に」
「でしょうねー。三回くらい。メイド長にアドバイスされて、ようやく持つ事に成功!」
「そこで振りかぶってー」「投げたー!」「駄目じゃん!」
「でもやるわ、確実に。全力で叩きつける事三回、指が殻を突き破ること二回、後に苛立って全部投げ捨てる」
「………否定できないわね」

〜パチュリー様とか〜
「頭にぶつけてばたんきゅー」
「そこまで弱くないから!日常生活に支障きたすよ!」
「でも殻で指とか刺して血が滲んで、直視して貧血は起こすよ!」
「あー、うん。そこまで不器用かなあ。萌えるけど」
「じゃあそれで行こう」「いいのかなー」

〜妹様〜
「無理」「無理」「無理」
「異議なし。次」

〜なんか黒いの〜
「ぶつけるついでに砕くタイプじゃないかと」
「いやいや。ああいうタイプは意外と細かいと思うわ」
「殻が混じってむかついて、成功するまで繰り返したり?」
「総合すると、殻が混ざらないように叩きつける凄腕」
「いやその結論はおかしい」

〜紅白〜
「無難すぎてつまんね」
「同意」

683 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 13:23:10 [ 2v0MgufA ]
〜たまに食事時に襲撃に来る亡霊〜
「そんなのいるの?」
「あれ、知らない?お嬢様方のお知り合いらしいんだけど」
「そうね、割らずに丸呑み」
「マジか」
「落ち着く。殻ごと頬張って、じゃりじゃりどろどろに嫌そうな顔して」
「そのままごっくん?ああ、でもそれでいいや」
「………どういう亡霊?」

〜そのお付〜
「ああ辻斬り。あれこそ力んで潰すタイプよ」
「極端から極端に走るタイプね。不器用ではなさそうな気もするけど」
「目的と手段が摩り替わるタイプよ。綺麗に割るために剣を抜いて中身ごとずばー」
「聞けば聞くほど駄目ね………」

〜その友達らしい胡散臭いの〜
「………なんか嫌な予感がするからやめとこ」
「賛成」
「あら、残念」
「!?」

〜兎〜
「ちっちゃい方?おっきい方?」
「大きい方は………普通に失敗して、普通に成功しそう。素直そうだし」
「小さい方はアレね。失敗するくらいなら人にやらせる」
「間違いないわね。自分でも出来るくせに。あの性悪め」
「………あんた達賽銭入れたのね」
「悪い!?」

〜ブン屋〜
「あのパパラッチ。うーん、割るのは普通に出来そう」
「で、他の人のを見て特集を組む。『急増!料理の出来ない乙女たち』」
「性質悪ー。でもやるわね。前も似たようなことあった(*2)し」
「男女差別よねー。いいじゃない料理できなくたって」
「あんた厨房担当じゃなかったの?」
「………皿洗い担当よ、なんか文句ある?」

 いらぬ妄想を語りあい、ささやかな喜びを満たす。それがこの会合の目的。
 そして今日もまた、無為に一日が過ぎていく………。

 ちなみにばれるとナイフの的にされます。死なないけど。

(*1)申し訳なくも書いてないけど構想中の話。
   レミィが挑発されて料理に挑戦する話。
   一晩で卵五十個を生ゴミに変えた。
(*2)上の話に登場。吸血鬼のオムレツに関する記事の話。

684 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 20:25:53 [ GqOplcJU ]
>>681
>ビッグこぁMk-II
宇宙がまるごとやってくる吹いたww

685 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 22:02:27 [ r1EPg47g ]
>胡散臭いの
職場が職場だけあって危機回避能力が高いなw

創想話でもたまにあるけど、こういう下っ端の話に萌える
紅魔メイドの部署別の個性とか描写されると消極的に鼻血出る

686 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/08(月) 23:44:11 [ pCO.oBOY ]
>>675-676
ほう、霊夢だったか……いやでも口調でばれないか?

〜以下突発〜
「帽子返してー」
「うるせー、誰がよそ者に返すかよー」
まさかこんな事になるとは。あれはりん兄ちゃんに貰ったたった一つの帽子なのに。
「返して欲しいなら取ってみろー」
「うー……」
取ろうとして近寄っても逃げられてしまう。それが何回も繰り返され、私は音を上げた。
「うあーん、返してよー」
「なーいた泣いた、よそもんが泣いたー」
まだ帽子を取った奴はからかってくる。そんなときだった。

「必殺、玉串アタック!!」

ごす、と。人から発してはいけない音がした。
帽子を取った奴がどさ、と前に倒れる。その後ろにいた子が、私の帽子を持って返してくれた。
「ねえ、大丈夫?」

>>682-683
息がぴったり合ってるところがGJ。
夜中なのに爆笑しちまった。

687 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 07:14:31 [ VWyYPAWs ]
>りん兄ちゃん
え、なにこの呼び方。すげえ萌えたんですけど。

688 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 09:58:38 [ jXCzRPQo ]
>>687
俺の中ではちび魔理沙はこーりんを「りん兄ちゃん(orりんにぃ)」と呼んでます

今更ながら突発なんてやるもんじゃない、と反省。

689 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 15:28:04 [ Np/9mtB2 ]
   ______
  ´>  `ヽ、
 _,.'-=[><]=.,_
 ヽi <レノλノ)レ〉'
  ノレ§#゚ ヮ゚ノiゝ  私にフッ飛ばされたいヤツがいると聞いて、やって来たぜ
  `k'_.〉`=' !つ 
   i_ノ'i! ̄i!>、
   ~'i,ンT,ン"~

690 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 17:34:25 [ ogvxLHfM ]
いやいや魔理沙
ここにはそんな奴はいない。

いるとすれば子供の頃のかわいい魔理沙を愛でるお兄さん達d(魔砲

691 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 21:36:38 [ wivPZq7k ]
おにいっ さんっ

692 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 21:54:34 [ veH5nonU ]
 ぽむぽむぽむ。
「妖夢、妖夢、ちょっと来て」
 桜も満開白玉楼。
 手を叩いて呼ぶのは、冥界のお姫様。
 呼ばれたのは、その幼い従者。
 二百由旬の彼方から、呼ばれて走って即参上。
「はい、何でしょう幽々子様」
 どんな時でもお側にいます、そんな従者は魂魄妖夢。
 広いお庭の何処に居ても、真っ直ぐ走って即参上。
「それよ、それ」
「みょん?」
 指示語じゃすぐに解らない。
 指された方を振り返る。
「やっぱり、妖夢が走ると散っちゃうのよね」
 ひらひら舞い散る、桜の花びら。
 雨風受けて散るけれど、妖夢が走るとやっぱり散る。
 儚い儚い桜の花。
 見て閃いた幽々子様、妖夢に宿題出しました。
「花が散らないように動いてね」
「みょん」
 困った困った魂魄妖夢。
 半刻かけて悩みに悩み、向かった先は竹林の奥。
 前来たときは肝試し、今日は抜かない白楼剣。
 歴史を喰らう半獣に、頭を下げて案内されて、
 会いたい相手は蓬莱人。
 一度は斬ったその相手、饅頭恐い女の子。
「あれのやり方知りたいの?」
「みょん」
 菓子折り下げて頭を下げて、辿り着いたその庵。
 事情を聞いた女の子、笑顔になって教えてくれた。
 何処でも行けるその方法。
 それならきっと、咲いたまま。
 幽々子様もご満悦。
 庭師の宿題終わったよ。
 答え合わせは白玉楼で。

 桜も満開白玉楼。
 花より団子な幽々子様。
 やっぱりお腹が空きました。
 ぽむぽむぽむ。
「妖夢、妖夢、ご飯はまだかしら」
 白玉楼に、妖夢はいない。
 はてさてどこへ行ったやら。
 うんうん悩む幽々子様。
 くぅくぅ鳴った腹ぺこお腹。
 お腹が減るのは悲しいこと。
 悩みも忘れて従者を探す、悲しい悲しい春のお庭。

 ぽむぽむぽむ。
「よーむ、よーむ、何処に行ったの?」
 かぱ。
「みょん」
 呼ばれて開いて、従者参上。
「あらあらまあまあ」
「お呼びですか幽々子様」
 かぱっと開けてインしたお。
 答え合わせをしましょうか。
「妖夢、ご飯はまだかしら」
「只今お持ちします」
 ぱたん。
 閉まって妖夢はログアウト。
 不思議な不思議な地面の四角。
 気になるゆゆ様開けてみる。
「う〜ん……」
 手もかけられず、開けられず。
 ぽつんとひとり幽々子様。

 ぽむぽむぽむ
「妖夢、妖夢、ちょっと来て」
 かぱ。
「お呼びですか幽々子様」
 銀髪妖夢は料理中。
 そんな中でもインしたお。
「一緒に家に帰りましょう」
「ではいらしてください幽々子様」
 妖夢が開いた四角に入り、二人仲良くログアウト。

 二百由旬の広い庭、預かる妖夢は可愛い従者。
 ぽむぽむぽむ。
「妖夢、妖夢、ちょっと来て」
 かぱ。
「お呼びですか幽々子様」
 桜は今日も散るけれど、
 妖夢のせいではありません。
 
 全ては自然のあるがまま。
 妖夢はひとつ大きくなりました。

693 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 21:56:35 [ HAV56Knw ]
プチの某氏だろうかw
いいテンポですな。

694 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 21:58:24 [ veH5nonU ]
その某氏を真似て書きました。
実際書いてみると意外とこれが難しい……。
言葉を選び、ネタを選び、オチを選ぶと。

そして長くてスミマセン。途中で斬った方が良かったですね。

695 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/09(火) 22:00:01 [ 4jWChehE ]
うわぁなんか凄くいいな・・。
擬音や言葉の使い方が絵本ちっくで可愛すぎる〜

696 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/10(水) 06:31:43 [ eD3akv8M ]
文章に独特のなんだか心地よいリズム感があって良いね。
例えるなら……『銀河旋風ブライガー』の柴田秀勝氏のナレーションのような味わいがある。
というわけでGJ!

697 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/10(水) 19:25:46 [ 1lcJeAnY ]
α外伝のムービーでしか知らないですが、何となく仰りたい事は解りました。

ただ、以前の書き方に戻れない(泣

698 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/11(木) 20:31:11 [ XUuRmQwE ]
「おう、パチュリー。外に出てるなんて珍しいな、風邪か?」
「何で風邪で外に出るの。新魔法の実験を図書館でやったら危ないじゃないの」
「お、ありがたいな。わざわざ教えに来てくれたのか」
「嘘吐きは閻魔に舌でも抜かれてなさい」
「まあまあ。それで、今度の魔法はどんなのを作ったんだ?」
「咲夜が常々忙しい忙しいと言っていたのを思い出して、家事に使える魔法を考えてたのよ」
「ほう。助かるが珍しいな、実用性がある魔法なんて」
「新しい着想のためには、たまには違うアプローチも必要なのよ」
「まあな。で、完成したのか?」
「一応幾つか、ね。例えば、これ」
「………魚丸一匹、ミンチにでもするのか?」
「馬鹿ね。そんなの勿体無いだけじゃない。三枚に下ろすのよ」
「お前が?」
「私が。こうしてこうして、こう」
むにゃむにゃ
「ほら」
「んー、おお。凄いな、こんな滑らかに捌けるとは」
「これが洗濯物を干す魔法」
「空中に干してるのか?まあ、物干し竿や綱がいらないのは助かるが」
「まあ、乾燥魔法も作ったんだけど。ほら」
「お、ばっちりだな。いちいち干さなくて良いのは助かるな」
「で、片付け魔法」
「物を動かすだけか?便利だが地味だな」
「片付けも出来ないくせによく言うよ。で、洗濯する魔法」
「………待て。水竜巻は洗濯にはちょっと強すぎないか」
「これに石鹸を放り込むと、ほら」
「いや、やってる事はわかるが、巻き込まれたらただじゃすまないぞ」
「慣れれば簡単よ、こんなの。第一、今更じゃない」
「お前と一緒にするな。って、ん?今更って事は、さっきまでのはなんか凄いのか?」
「別に凄くなんて無いわよ。乾燥なんて水飛ばすだけだし」
「ちなみに人にかけると?」
「ミイラになるのかしら」
「………それは家事で済ますレベルじゃないぞ。ちなみに片付けは?」
「空間ごと逆再生してるだけよ、そんな難しい技術じゃないわ」
「あー、うん。じゃあ干す奴は」
「違う次元から楔を打ち込んで空間に固定しただけ」
「………魚捌いたのは」
「ちょっと空間にずれを生じさせてみたの。さっきうっかりして机一つ三つ切りにしちゃったけど」
「いいか、パチュリー。いい事を教えてやる」
「?」
「そういうのは家事用の魔法じゃなくて、戦闘用って言うんだ。今度一切使用禁止」
「えー、折角作ったのに」
「危なすぎるんだよ!もう少し加減って物を覚えろ!」
「冷蔵保存用の魔法も?」
「瞬間凍結とかなら禁止」
「フライ返しの魔法も?」
「重力反転とかなら却下」
「ミックスジュース作る魔法も?」
「キメラでも作る気か」
「ジャム作る魔法は?」
「物質溶解なんて駄目だ」
「部屋綺麗にする魔法は?」
「小型ブラックホールでも作るのか?それとも光で滅菌でもやらかすのか」
「両方」
「封印」
「全部駄目なのー!?」
「当たり前だー!」

699 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/11(木) 21:35:11 [ AN2Jkiec ]
多芸多才だけどダメダメなパチェ萌え

700 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/12(金) 01:12:51 [ m.0ph3KI ]
うすたマンガで脳内再生されてしまった・・。

でもGJ!パチェ萌え!

701 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/12(金) 20:53:34 [ MYlafnwM ]
自分が投下した2作をちょっと混ぜてみました。色々スミマセン。

ごろごろごろり、寝転ぶ姫様。
さらさらさらり、流れる黒髪。
さらさらさらり、落ちる砂。
姫の手元に砂時計。
古くて優しい砂時計。
計れる時間は1分限り。
素敵な夢は見れました?

輝夜は月のお姫様。
優しい優しいお姫様。
月から逃げた兎を助けた、優しい優しいお姫様。
さらさらさらりと落ちる砂。
流れ流れて落ち切って、ジャスト1分経過済み。
くるりと反転砂時計、また1分間さらさらり。

「えーりんえーりんあと3分♪」

「心得てますよ姫様」

淡い桜のエプロン姿。
永遠亭のまとめ役、八意永琳は薬剤師。
弟子に教える座薬学、妙な所で高威力。
可愛い物好き八意永琳、ポイズンドールもお気に入り。
ぐつぐつ煮込むは薬草類。
ぷくぷく泡立つその様子、端から見れば魔女の釜。
煮込む本人気にしない、それがいつものことだから。

「何の薬を作ってるの?」

深い深い緑色、部屋に漂う草の匂い。
ぷくぷく泡立つその中身、気になる姫様聞いてみた。

「湿布に使う薬です。打ち身や打撲にも効きますよ」

何でも知ってる天才永琳。
その知恵袋は底知れず、思わず姫様「そーなのかー」
長い黒髪、闇のよう。
この時ばかりは常闇妖怪。
さらさらさらりと1分間。
またまた反転砂時計。

「小さい子達がよく転ぶんです。だから、作っても作っても足りなくて」

「備えあれば憂いなし、ね」

優しい永琳家族想い。
いずれ鈴仙に任せるけれど、それまで薬は永琳製。

「家族は大事ですからね」

「そうね。賑やかな方が楽しいもの」

さらさらさらりと砂時計。
姫様大きく伸びをして、うーんと唸って起き上がる。
乱れた髪をさらりと払い、姫の威厳を取り戻す。
そこにおわすは月の姫。
竹から産まれたかぐや姫。

702 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/12(金) 20:55:43 [ MYlafnwM ]
そして反転砂時計。
火を止め冷まして1分間。
八意印の湿布薬、ぷくぷく泡立ちここに完成。

「あまり見栄えはしないかも」

「良薬口に苦しと言いますし、天は二物を与えないものです」

覗き込んだ月の姫、思わず漏らしたその言葉。
永琳しっかり反論する。
見栄えの分だけ効き目は保証。
永琳印の湿布薬、効能だけなら折り紙付き。

「不思議なことに、予防にもなるんですよ。
  これは私も予想外でしたが……日々の研鑽は大事ですね」

「そうなの?」

「ええ。あくまで統計ですが、二度以上使う子はあまり居ませんから」

彼女は天才八意永琳。
彼女の頭脳はカルテの代わり。
紙に書くより手軽で早い、永琳ならでは天才術。
気になる姫様釜を覗く。

「っっ!!??」

近付いてみると別世界。
今までずっと感じてた、草の匂いは何処へやら。
いきなりツンと鼻に来る、嫌いな嫌いな変な臭い。

「あら、どうかなされましたか?」

「え、永琳……何で大丈夫なのよ」

蓬莱人も無敵じゃない。
お腹も空くし、痛みもある。
恐い物も恐いまま、いつまで経っても饅頭恐い。
それはさておき。
臭いにやられたお姫様、従者に向かって問い掛けます。
何分間も釜の側、中身が煮立つの見詰めてた。
そんな永琳平気なの?

「慣れてますから」

あっさり一言両断です。
薬嫌いな薬屋さん、いたらちょっぴり滑稽だから。
随分昔に慣れました。続ける永琳懐かしそう。
苦笑を浮かべる月の姫、薬屋さんにはなれないと、思いながらも聞いてみた。

「そ、そうそう。この薬の名前はあるのかしら?」

「ありますよ。私が付けた名前です」

聞いてくれたの嬉しくて、笑顔の永琳誇らしげ。

「名前はですね――――」

天は二物を与えません、欲しけりゃ何かと交換です。
才色兼備のそのお人、八意永琳にない物は、名前をつけるそのセンス。
弟子のあだ名はウドンゲイン。
そのあだ名とて永琳製。

おまけ
「センスがないなら、扇を使えばいいじゃない♪」
「感性のことです幽々子様」

703 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/12(金) 20:57:43 [ ne4DuwEU ]
妖夢ネタにマジレスカコワルイwwww

704 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/13(土) 01:26:34 [ HqT5s5ko ]
>>701-702
こういうの書ける人うらやましいなぁ

705 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/13(土) 22:39:23 [ GRZGJGLc ]
「なぁ、香霖」
「何だい?」
「これ、何だ?」
「……ああ、それか」
「また変なの拾ってきて。どーせろくでもない物なんだろ」
「そう言うな。それはとびっきりの変な品なんだぞ」
「……へぇ」
「こら、懐に仕舞うな」
「ちぇっ」

「で、例によって使い方は解らなかったんだろうけど」
「大きなお世話だ」
「……一々口を挟むのは悪い癖だぜ。で、これはどういう用途で使うんだ?」
「うむ。まず森などの虫が多い所に行き」
「ふむふむ」
「どうにかすると、煙が大量に発生し」
「……携帯型の狼煙?」
「忍者がそう使うこともあるらしいぞ。で、その煙に巻かれたカブトムシは死ぬ」
「……何でカブトムシ限定?」
「調べたらそう出たんだ。仕方ないだろう」
「……まだ何かある、って顔してるな」
「よくぞ聞いてくれた。その携帯型狼煙(仮称)の煙に巻かれた『カブトムシ』は死ぬ。……しかしだ」
「………」(こくこく)
「クワガタは、違う」
「え?」
「クワガタがその煙に巻かれると、変身する」
「はい!?」
「大きくなる」
「ええ!?」
「新種のクワガタに進化する」
「そんな馬鹿なー!」
「具体的には、クワガタの身体から煙が出て、良い心のクワガタと悪い心のクワガタに分かれる」
「な、なんだってー!!」
「そして、良い心のクワガタはチョコレートになってしまい」
「………へ?」
「悪い心のクワガタは、ガシヌクワガタというクワガタになってしまうんだ」
「……………」
「外の世界の人間達は、とうとう生命の進退すらコントロールできるようになった。ということだな。
 これからは、ここに流れてくる動物達も、変種や奇種が一層増えそうだ。全く恐ろしい……」
「なぁ、香霖」
「何だ?」
「絶対ありえない。頭冷やせ」

「……いや、しかしな、その器には『太陽の子』という意味の名前が刻まれているんだぞ。
 おそらくは、一種の儀式用アイテムなんだ。そう考えれば」
「『バル』はヘブライ語で、『サン』は英語だ」
「………」
「じゃあな、香霖」

706 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/13(土) 23:47:34 [ NXd8HNN6 ]
ちょwwwwww広範囲殲滅用化学兵器wwwww

707 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/14(日) 00:40:17 [ byX.Wip. ]
説明を見ると大体4畳間3つ程度のサポートしか出来ないよ<バルサン

708 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/14(日) 09:36:39 [ qu3oLijQ ]
元ネタ
ttp://blog.livedoor.jp/michaelsan/archives/50407311.html
ttp://blog.livedoor.jp/michaelsan/archives/50407326.html

709 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/15(月) 18:42:54 [ Rv4ugf/U ]
霊夢、魔理沙、霖之助の3人にそれぞれの得意料理のレシピを書いてもらいました
品評に参加するのは永〜花までのお得意さん達。あとゲスト1名。人形組は食べれないので無効票。

1番手 博麗霊夢:バジルと鮭のピラフ

用意する物:白飯適量、鮭切身、グリーンピース、バジル、バター、調味料

1.鍋に水を張り、沸騰させる。
2.沸騰したら塩少々とグリーンピースを入れて、5分ほど茹でる。
3.鮭は皮がついてれば剥ぎ、骨を毛抜きで抜いて、たたきにする。(皮は捨てずに別途カリカリに焼いておつまみに)
4.熱したフライパンにバター少々を引き、白飯を入れてほぐしながら軽く馴染ませる。
5.グリーンピースを加え、塩、胡椒を振ってよく混ぜる。グリーンピースは潰れやすいから注意。
6.鮭を加え、混ぜ込むように満遍なく火を通したら皿にあけ、バジル少々を振ったら完成。

得票数10
感想
ルーミア:お肉加えてもおいしそーだから
大妖精:ほこほこしてて美味しかったです。
チルノ:蛙じゃこれ作れない?
レティ:鮭の油が出るからバターは少なめにするのがコツなのね
リリー:とても美味しかったので、来年の春は少し増量しておきます。
小悪魔:こってりしすぎず、でも淡白すぎる事も無く、美味しい味わいでした。
咲夜:どちらかと言えば、こちらですね。アクセントに香味野菜を入れると尚良いと思いますわ。
レミリア:美味しかったわ。でもちょっとパンチが足りないわね。血とか。
リグル:おいしー。
ミスティア:うんうん。これなら鉄板焼きのメニューに出来るかな? 


2番手 魔理沙:ジャガイモと大根の味噌汁(白)

用意する物:味噌、出汁昆布、ジャガイモ、大根、細ネギ、味醂

1.鍋に水を張り、軽く洗った昆布を凡そ30分以上さらしておく。
2.具材の皮を剥いてジャガイモ、大根共に短冊切りにして鍋に放り込むぜ。
3.味醂少々を加えて加熱する。沸騰するまでの間に細ネギ適量を千切りにするのも忘れるな。
4.御味噌を加え、火を消して余熱でよく溶かす。粕が好きな奴は味噌漉しを使うなよ。
5.細ネギの千切りを乗せたら完成だ!

得票数18
感想
美鈴:疲れてる時はスープ物が一番ですよね。
プリズムリバー:姉さん私ピラフの方が……。ダメ、あーなんで私達一まとめなのかしらね。うまポー。
妖夢:普通に良い仕上がりでした。
幽々子:これはなかなか。
橙:美味しいよー!
藍:和風の味には疎いからな、色々と応用できそうだ。
紫:やっぱりお味噌汁よね。
アリス:まあまあね! 
パチュリー:水から炊くのが具の味を引き出すポイントね。栄養価を考えるならアサリや魚のすり身を入れるのもいいかも。
フラン:ポタージュより美味しい!
慧音:うむ。
てゐ:味噌は健康にいいしね。
ウドンゲ:野菜がたっぷりとれますから。
永琳:王道だけに、愛された歴史が裏付ける味ね。
輝夜:ええ。美味しいわ。
妹紅:懐かしい味。
小町:熱い汁物は元気が出るね。
映姫:経済的にも宜しいようで。



3番手 霖之助:漢の冷奴ご飯

用意する物:細かい事を気にしない漢気、炊きたての白飯、キャベツ、とんかつソース

キャベツをざくざく切る。千切りを目指せ!

ご飯に乗せてとんかつソースをかけてかっこめ!

(#゚Д゚)オラー!

得票数1
感想
妖忌:(#゚Д゚)オラー!


1位魔理沙:いやー。ただの味噌汁なんだけどな。ありがたいぜ。
2位霊夢:うーん、味噌汁に負けるとはねぇ。ま、おめでとう。
霖之助:なんだか明らかに点が偏りすぎてると思うんだ。ひとえにネームバリューと組織票によるものが大きいだろうね!

全員:表出ろ(#゚Д゚)オラー!

710 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/15(月) 18:44:48 [ Rv4ugf/U ]
冷奴ご飯→キャベツご飯 に脳内訂正お願いしますorz

711 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/15(月) 19:35:57 [ .3nV/f/. ]
パスタ茹でる
  ↓
塩を振りながら食べる
  ↓
(#゚Д゚)オラー!

じゃなくてよかったとも言える。

712 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/15(月) 20:02:49 [ xq8ACahk ]
漢の手抜き料理スレネタなら全裸を外せないだろw

713 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/15(月) 22:58:13 [ 0jjscF3I ]
「妹紅。頼むから、そうそう輝夜と戦わないでくれ。」
「だって…」
慧音の過剰な心配に、思わず妹紅が言い返そうとするが、
「私は心配なんだ。だって…」
「……うん。ごめん。」
本気で心配している慧音を見て、止めてしまう。
「判れば良いよ。それで、今日はどうして戦ったりなんて…」
「最初は口喧嘩だったんだけど…」
「それで済ませば…」
「私が禁句を言っちゃって。」
「禁句?」
「『ニートの癖にー!』って…」
妹紅の言葉に、思わず慧音が溜め息を吐きつつ答える。
「それは妹紅が悪いな。いくら本当の事でも…」
「でもそしたら、アイツが、」
「でもじゃなくて…」
そんな慧音の言葉を遮って、
「『貴方だって、働いている姿、見た事無いわよ。』って…」
妹紅が言った。
「………」
「だから、つい…」
「………」
「って、慧音。どうして黙る?」
「………いや、妹紅。お前は働いているよな。」
「いや、その間の後に言われても。」
「いや…忘れていたんだ。」
「何を…って、その角は……」
「私の所に、永久就職しているよな。」


後、妹紅は永琳に語る。
ちゃんと自給自足で生活してるわよー。
それと、本当にこの傷って治るの?

714 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/16(火) 19:30:17 [ wN2Kxl7I ]
つ ボラギノール

715 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 11:37:26 [ tNejAGfg ]
魔理沙「なーなー妖夢、お前ら幽霊も物を食べるんだよな」
妖夢「幽霊は食べないけど亡霊は食べますね。必要があるかはともかく」
霊夢「ないでしょ多分」

魔「亡霊ってーと幽々子とかの事だな」
妖「そうです。逆に私は半幽霊では物を食べません」
魔「で、幽々子は冥界のお偉いさんだ。曲がりなりにも」
妖「お姫様です。曲がりなりにも」
霊「すると、結構いいもの食べてたりするの?」
魔「普段はどんなもの食べてるんだ?」
妖「そうですね……、最近は、ネコまんまがお気に入りでよく所望されます」
魔「あぁ、ネコまんまだって? そりゃまた予想に反して質素倹約もいいところだな」
霊「チッ、豪勢なようだったらたかりに行こうと思ったのに……まぁ今回は我慢してあげるわ」
魔「しかし普段はそんなもの食べてるとは、さぞかし作る側も楽でいいだろうな」
妖「いやいや、意外とそうでも。もう冥界付近の猫はあらかた捕り尽くしてしまったし」


妖「? どうしたんです二人とも。そんなに青い顔して」

716 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 17:03:10 [ ljtLFZ7k ]
そういう意味かよ!?
間違ってはいないけどな。

でもどんな感じに調理されるんだよ…

717 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 18:18:31 [ MXHBxAx2 ]
猫を生きたまま高温の油に投入して、断末魔の表情を


どう見ても蒼天です
本当にありがとうございました

718 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 21:19:29 [ /FrLFltI ]
まずは新鮮な猫をふかして潰し、油でカラッと上げれば

どうみてもかのね屋のぬこきっさ本です本当n(ry

719 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 23:00:42 [ ljtLFZ7k ]
今判った。

橙がヤバいって事だな。

720 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 23:28:24 [ A6.X3KZ6 ]
幽々子はアルフだったのか

721 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 23:28:59 [ idTQ9PsQ ]
懐かしい名前だな、アルフw

722 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/18(木) 23:56:29 [ gfVxIjqA ]
そのうち蛞蝓ゼリーとかに手を出すわけか

723 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 00:49:49 [ JdKfQdSc ]
所ジョージの声がめっさ笑えたなアルフw

724 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 16:35:16 [ qr.mBP/s ]
紫「暇なので妖怪対人間の弾幕ごっこー」
魔「ぶっぱなすぞー!」
幽「………」
レ「………」
咲「………」
霊「妖のボスが2人居るのに紅は1人? フランでもつれてきたら?」
レ「そうね、どうせ暇でしょうし」

フ「わーい、魔理沙ー」
魔「うわ、とりあえず今回は敵同士だから今はあっち行っとけ」
フ「はーい」
紫「こうなると、人間側が一人少ないわね」
咲「白玉楼の庭師でもつれてきたら? 一応人間でしょう」
魔「そうだな、あいつもどうせ…」
幽「暇じゃないわよ」
霊「うるさい」

妖「なんなんですか、もう」
レ「…どこかで見たことのあるメンバーね」
霊「永夜異変の時かしらね」
フ「なにそれ?」
咲「ああ、フランドール様はいらっしゃいませんでしたね」





魔「…あれ? じゃあ誰が居ないんだ?」

725 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 17:29:32 [ 5P6PJSCw ]
(´・ω・)ス

726 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 17:30:45 [ uGGLbx8g ]
おぉーいっ!?(ガビーン
お前のパ……あ、あれ?口が…………

727 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 17:56:38 [ XO0SB4eI ]
パチュリーが抜けてるだろ、あと萃香

728 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 19:33:37 [ 2pbk96GY ]
萃夢想は永夜事変の前だぞ

729 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 19:37:10 [ XO0SB4eI ]
そうだよな、ごめん、中国が抜けてた

730 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 21:09:33 [ 2kvhv0W2 ]
ア(ryだろ

731 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 21:22:39 [ UyXYxjpU ]
ア? あ・・・あ・・・朝倉理香子? 旧作じゃん。

732 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 21:29:40 [ 6tfsSBo. ]
ア?文?まだ出会ってないんじゃね?

733 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 21:31:06 [ s/LnwoIw ]
おいおい、本当は分かって居るんだろ?
ほら、あの素敵な、ア……だよ。
な? わかるだろ?

734 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 21:58:36 [ AFlvWRJA ]
流れを守って名前を出さないべきか、ここで声高に叫んでア(ry)好きをアピールするか迷う

735 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 22:28:50 [ KoXanDOs ]
アッー!
アッー!

おかしい、言ってるはずなのに表記されん。

736 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 22:39:01 [ UyXYxjpU ]
あ・・・あり・・・・ありす・・・・

アナベラル? カナか。
最近カナって聞くと薔薇乙女で一番蔑ろにされてるのを思い出しちゃうんだよね。

737 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:01:44 [ s/LnwoIw ]
ちがうよっ! どうしてそうなるんだよっ!
最初が「ア」で最後に「ス」、そして間に「リ」を入れるんだっ!

738 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:12:18 [ PYJvsqPc ]
やっとわかった!
アガリクスだな!


あれ?

739 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:15:15 [ UyXYxjpU ]
アとスの間にリ?

アルトルージュ・ブリュンスタッド?

740 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:16:03 [ XqbsWvLA ]
>>737をみてア○○・○リスを思いつく自分が憎い。

741 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:19:46 [ 4ebh5KyQ ]
アリとキリギリス?
それじゃ二人だよ

742 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:26:50 [ QREHclIQ ]
リアス式海岸だろう

743 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:34:36 [ JdKfQdSc ]
アガサ・クリスティーに考えてもらうっきゃない!

744 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:36:38 [ l41Dsxas ]
お前らわかってて言ってんだろ。

アとスの間にリっていったら、金髪のあのキャラしかいねえじゃねえか。

アグリアスだ。忘れんな。

745 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/19(金) 23:52:44 [ yGmHgXys ]
>>742
三陸海岸吹いたw

746 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 04:23:57 [ KKYV/Fa. ]
ああ、あの横恋慕するツンデレだろ?

アムネリスだな。

747 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 04:27:37 [ oha09IIk ]
いやいやここは

アリス









トテレス

だよな?

748 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 04:31:09 [ kwRB1Nxo ]
もっと短かったような。
アリス

テル。

749 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 04:40:36 [ dW/L.Av6 ]
まるグとかギリシャ哲学とか今宵も召しませとかまで出して回避するような話か!!!

有栖川有栖じゃないの?

750 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 06:57:17 [ u9yFLFUg ]
何このクワガタスレ。

じゃあ赤い館の門番は?

751 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 08:52:29 [ kwRB1Nxo ]
中国

752 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 09:03:31 [ r8zYe9NY ]
中国以外ないだろ

753 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 09:35:43 [ I3h5T2w. ]
           ____
      ,, -''´ ̄   _/ヽ_ ` ''' - 、
     /    、   ヽ 鶉 /    ヽ、
     i   、- -──,/ヽ!、_,    .i
     ゝ/    、 ,ヽ,     ヽ、 ノ
     /   メ  ,イ-/─'|  リ /  ン
     /   (ヽ_/--─- `-/ `ヽ、/  i
    /   イ。o ゚       `ヽ! r_/
    /  /ゝ.,イ    ,-─-、  ゚i o。  >750-752
   /  /  (´ヽ  /    !  ノ)     …………!!!!!
   /  /  .ゝイ ヽ!,______, ノ, イy'|
  /   r⌒[><]ヽ---イ-、[><}
  く_/ /   Lリゝ ヽ(><)、Lリゝ

754 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 09:50:04 [ 8Eo.F8Mo ]
紅美鈴

リしか入ってねーじゃねーか。

755 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 13:32:05 [ ye7UfB0Y ]
赤い館の門番といえばホンメイリン(仮称)さんだろ?

756 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 13:53:24 [ xiU4grIY ]
>>753
あ、くれないみすずさんじゃないですか。どうしたんですか?

757 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 17:13:49 [ P9vtU6aU ]
共踊「ネイムネイム」

      , --─- 、  _   ネイム ナンッダッケ♪
      ( ,..-ー☆-'、 '´ ━ ヽ
     .i LレLハノリ」( ノ)))))〉
     i l§´ -`ノ)〈《( ´ -`ノ)
      ⊂   ノつ⊂   ノつ  
       (つ ノ   (つ ノ
         (ノ     (ノ

758 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 17:45:26 [ Il6YIKgA ]
そろそろスレの軌道元に戻そうぜ

759 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/20(土) 18:18:01 [ N8EwX5AM ]
「く・・・」
レミリアはかつて無くまよっていた。
「ほら、早くしなさいよ」
「とっとと決めろって」
「お嬢様・・・がんばってください・・・」
「ま、まちなさい・・・」
右か、左か。常なら、能力でどうとでも操作するところだが、この場所は強力な結界が張られている。
能力は使えない。
ちら、と霊夢と魔理沙の様子をうかがう。咲夜ははらはらしながらこちらをみている、
が、彼女の助けも今は期待できない。
「・・・よし」
震える手で、右を選んだ。
「どう!?」
たたきつけるように結果を開示する。
  ._
  |二|
  |萬|
  . ̄
「・・・ロン!」
霊夢が叫んだ。
「ああ・・・っっ!」
「そんな・・・」
絶望に倒れふすレミリアと咲夜。
「てことは、これでレミリアはハコだな。んじゃあ、二人とも、今夜一晩私たちの言いなりってことで、よろしくな?」
「咲夜・・・ごめんなさいね」
「いえ、この咲夜、白玉楼までお供いたします・・・」
「・・・勝手に死なないでほしいんだけど・・・」
「ところで、何と迷ってたんだ?」
「8索」
「・・・ぷっ」
「な、なによ」
「そっちは、私のあたり牌だぜ」
「・・・ぎゃふん」

760 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/21(日) 20:37:33 [ rZ3V.zJQ ]
 ここ紅魔館には、名も無き妖怪たちが数多く棲んでいる。
 メイドたる彼女たちは日々忙しく働き、働くことを目的に生きている。
 そんな彼女たちであるから、休養に当てるべき非番の日は退屈をもって受け入れられる。
 そんな退屈な日々を面白おかしくする為の、しょうもない会合が、あるメイドたちの部屋で密やかに開催されているのである。

 今回の議題は「火曜サスペンスは幻想郷で夢を見るか」。

〜お嬢様〜
「舞台提供者の怪しいお嬢様、とくれば」
「………被害者?」
「二番目か三番目に血祭りに上げられる役ね。似合わなーい」
「どっちかって言うと上げる方だもんね」
「じゃあ死んだと思われてたけど復活する」
「それはどちらかというとコメディの気配が」

〜その妹様〜
「あからさまに怪しいから無罪。多分冤罪」
「同意。もしくは見せしめに殺される役」
「笑顔で血みどろの生首が転がってるわけね。えぐーい」
「えぐいのはアンタの頭だと思うわ」

〜じゃあパチュリー様〜
「くくく、情報提供者は死ぬのよ」
「………変な趣味でもあるの?ともかく中盤までの重要キャラは堅いわね」
「その分ラスト辺りで重要な情報を掴んで、ぐさり」
「キャラ的に毒殺されるのが似合うと思うの」
「青白い顔で血でも吐くの?割といつもの事じゃない?」
「パチュリー様をどんな人だと思ってるのよ」
「紫もや「埋めてきて」「ラジャー」

〜そして紅隊長〜
「序盤の死に役じゃない?発端、みたいな」
「いやいや。あの人は狂言回しタイプと見たね。主人公の部下とか」
「あー、無能だけど愛される。やばい申し訳ないけど似合う」
「きっと犯人はヤスよ」
「妹様の部屋掃除役、いつでも譲って差し上げてよ?」「ごめんなさい」

〜司書さん〜
「あの人も最初で死ぬ方が似合うと思うな」
「みんな殺すな。あの人は生存組で、パチュリー様のために涙を流す役ね」
「多分囮にされるわね。犯人を呼び出すための」
「それやるとばれて死体になってるような………」
「そういう感じだと思うんだけど」
「否定できないのが切ないところね」

〜そこで紅白〜
「探偵役?面白くないわよ」
「違う違う。勘がいい一般人役。終わりの前辺りで死ぬアレ」
「ああ、犯人の証拠かなんか見つけちゃって、『見てしまいましたね?』」
「そうかアンタが犯人だったのね………、とか言いながら次の日死体で発見される」
「いいわいいわ、ドキドキしてきた」
「………やっぱり変な趣味あるでしょあなた」

761 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/21(日) 20:38:40 [ rZ3V.zJQ ]
〜裏をかいて黒白〜
「何の裏をかいてるのよ。ともかく、主人公………の友人役」
「まずいわ、そのポジションは連載数回目で血祭りよ」
「………何読んでるんだか。まあ妥当ね。ストーリーテラー役には丁度良いし」
「ヒロイン役よね。似合わないけど」「まあ無難よね。似合わないけど」「仕方ないわね。似合わないけど」
「しつこい」

〜たまに来る薬屋さん〜
「謎はすべて解けた、とか呟いても違和感ない〜」
「何が謎かが一番の謎だけど。でもむしろさー、アレじゃない?」
「何よ」
「コ○ンボのうちのカミさん」
ブッブー
「はいNG退場」
「え、ちょ」

〜その弟子の人〜
「ってかウサギ。ヒロインはこっちのが良くない?」
「賛成したいけど、多分死ぬわよ」
「殺すなよ」
「いやいや。こうエピローグに病院で目を覚ますような」
「そして記憶喪失」「いやそれサスペンスじゃないし」

〜里の妖怪〜
「歴史の先生だしねー。刑事役でいいよね」
「いや繋がってないよ」
「あー、でも似合うよ。カツ丼用意して『親御さんが泣いてるぞ』」
「それって職員室じゃない?実は」
「多分………」「駄目じゃん」

〜先日突然襲来した裁判長〜
「ああ、あの良くわからない人。死んだね」
「そう、何故か説教するだけしてして帰った人。死んだね」
「なんか怨恨の線が濃厚。死んだね」
「潔癖な役人は疎まれて殺られるのが仕事だし。死んだね」
「きっと一人で犯人を説教しに行って、後ろを向けた瞬間苛立った相手に! あー死んだね」
「いや死にすぎ」

〜そういえば隊長さんと花畑で仲がいいあの人〜
「いや長いよ!誰かわかんないよ!」
「チェックのスカートでブラウスのあの人よ。きっと花屋ね」
「真相は全部知ってるけど一切口にしない謎の人物役よ。なるほど死んだね」「いやそれはもう良いから」
「てかそういうのは大抵生き残るような」
「甘いわ。謎を謎のままにして死ぬから美しいのよ。犯人扱いされて、でも余裕ぶっこいて、そして死ぬ」
「いやそれ駄目駄目だし。ミスディレクションにしてもあからさますぎだよ!」
「というかさ、みんな被害者かよ………」

〜真打登場〜
「メイド長こそ探偵役にふさわしいわ」
「ファンクラブ自重しろ。確かに探偵役っぽいけど、推理はトンデモ系の様な」
「あー。無茶言って動揺した相手がうっかりポロリ」
「あなたを犯人です、なんて」
「そういうのは禁止。というかさ、むしろ誰もいなくなったって感じね」
「それを言っちゃあおしまいのような」

「そうね。私もどちらかというと犯人役のほうが良いかしら」
「………おや?」
「喜んで良いわよ。今被害者役も無事決定したから」
「………………あの」
「紅の館に咲く真紅の薔薇!お嬢様探偵は銀の影を見る!みたいなので合ってるかしら」
「………………………その、ごめんなさい」
「遅すぎ」

 そして誰もいなくなった。

762 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/21(日) 21:36:19 [ aML6yFu. ]
ある日の大図書館でのこと。

「そっちから呼び出すとは珍しいな…っておわっ、何だその格好は」
「……これは七曜の魔法の力を高めるための由緒正しい衣装よ。今日はそのお披露目」
「霊夢もびっくりなぐらい紅白おめでたいじゃないか」
「巫女は関係ないわ、腋も出てないし」
「いつもの髪飾りも月じゃなくて太陽なんだな、金色の海栗かとも思ったが」
「これまでは一度に二つの力しか使えなかったけれど、この衣装があれば一度に三つまでは使えるようになるわ。
 あと150年ほど修行すれば七つ全てを同時に使うことも可能になると言われてるわね」
「ほう、それは豪気だ。だったら早速お手並み拝見といこうか」
「確か呪文はこうだったわね――アノクタラサンミャクサンボダイ、アノクタラサンミャクサンボダイ」

763 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/21(日) 21:45:53 [ lLsQqHu6 ]
>>761
第二弾来た。なんか一人変な個性が付いてるw

>>762
ちょっと待てその服はパチュよりむしろ輝夜か中国向きだろう。

764 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/22(月) 16:04:39 [ xTevX9Kk ]
>>760良SS上げ!

765 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/24(水) 21:55:52 [ .KHhgLU. ]
誤爆したそうなので名無しッ娘スレより勝手に転載。本人じゃ気が進まんだろうし。


851 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/24(水) 01:40:23 [ u5MDVjbE ]

ある日、氷に閉ざされた大地の上に一人の妖精が立っていた。
何時から居たのかは当人も思い出せない。
或いは、最初から居たのかもしれない。妖精とは自然の象徴。
ある日突然固体として発生したとしても、それは新規ではなく継続なのだ。
故に一人であっても孤独では無く。形はあっても枷は無く。
幾らかの言い訳を考えて、やめた。どうしようも無く、妖精は一人だった。

どれぐらいの時間が経っただろう。
一帯を覆っていた氷は溶け、大地がその全貌を現していた。
そこは湖だった。しかし別段、どうという事は無かった。
自分は変われずに、自分以外の変化に一喜一憂する事の悲しさを、彼女は知っていた。
途方も無い年月を彼女は経た。
時の流れは彼女から知を、智を、そして自然の地上代行人たる荘厳な意思さえも、奪い去っていた。
今を歌う事が、明日を厭わない秘訣である。それだけが、彼女の頭に残る全てだった。

また多くの、そして彼女にとっては大した事の無い年月が経った。
地上には毛皮を持つ多くの生物が繁栄していた。
そのどれもが彼女とは相容れず、彼女はやはり一人だった。
彼女は別段どれともかかわりを持とうとはしなかった。
例外的に、湖に住み着いた両生類に一握りの興味を持ち近付いた。
しかし、力加減を間違えて湖そのものを凍らせてしまった彼は、力のほとんどを忘れる事にした。

また少しの年月が経った。
世界には彼女と似た姿の生き物が出現していた。
それらは羽を持たず、地を這い、そして野蛮だった。
力を思い出す事を拒んだ彼女は、湖の中でしばしの惰眠を貪る事にした。

彼女が昼寝から目覚めると、そこには彼女にそっくりな者達が溢れていた。
増長した人と自然に橋を架ける者達。それは妖精だった。
彼女は初めて積極的に他者との関わりを望んだ。
しかしその冷たい体は触れる者の肌を裂き、次第に彼女は敬遠された。

大勢の中、一人で過ごす彼女の隣に、何時の間にか彼女に懐く妖精がいた。
妖精はまだ小さく、考えが足りない部分があった。故に彼女は、恐れていた。
しかし恐れる以上に期待があった。彼女は妖精の世話をした。
簡単な力の使い方を教え、簡単な歴史を教えた。
最後に妖精の在り方を教えようとしたが、教えられなかった。
彼女は、それを思い出す事ができなかった。
しかし、これを切欠に多くの妖精が彼女のもとに集まった。

その後も人間の増長は止まらず、少しずつ妖精達は減って行った。
無駄な使命を終えた妖精は、次々と自然へと溶けて行く。
ほとんどの妖精は消え、残ったのは彼女と、彼女の育てた妖精。
そして、増長した人が唯一純粋に愛した、花から生まれた妖精達だけだった。

彼女は世界が狭くなった事を漠然と感じた。
人の増長がもたらした結果だと理解する事は無かった。
彼女の住まう湖のすぐ傍に、見慣れぬ城が建っていた。
漏れ出す瘴気が、力を失いつつある多くの妖精達を連れて行った。
彼女はそれを見ていた。抗う事はしなかった。
あれをねじ伏せるに足る力の使い方などとうに忘れた。かつてそれだけの力があったことすらも、忘れていた。

彼女は遊ぶ以外の事を忘れる事にした。
彼女は少しずつ人望を失っていった。
人望無き彼女に代わって、彼女の育てた妖精が妖精達のリーダーになった。
厳しく、優しく、妖精を統率する大妖精。そんな大妖精も、彼女と遊ぶ時は無邪気だった。
妖精達は、それを不思議な目で見ていた。

ある時、湖に懐かしい香りを放つ妖怪が通りかかった。
彼女はその妖怪に興味を持った。何かが思い出せそうだった。
しかしすぐにやめた。思い出そうとしても、涙しか出てこなかった。
妖怪は彼女を寂しげな目で見つめた後、一礼して去って行った。
その後特に関わる事は無かった。もう、ただの妖精と、ただの妖怪でしかなかった。

時が流れた。
大地は乾き、湖もほとんどが干上がり、妖精達もその殆どが姿を消していた。
彼女はこれに既視感を感じたが、何が起こったのかを理解しようとはしなかった。
虚しい事だと、なぜかそれだけがわかった。

やがて全ての妖精は消えた。人も、妖怪も、消えて行った。
塩の大地に彼女一人だけが居た。
何もかもを忘れた彼女は、自分が何なのかさえも忘れていた。
たった一つ、大妖精の顔だけは覚えていたかった。
それも無駄である事を悟り、すぐに忘れた。
そして程無く、彼女も消えた。

長い年月が経った。
ある日、氷に閉ざされた大地の上に一人の妖精が立っていた。

766 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 00:33:38 [ p.sKiYHE ]


「な、なんだこれは……」
 魔法の森にある魔理沙の自宅。その厨房で魔理沙は目の前の壺を見つめていた。
 壺いっぱいに収まった黄金色のソレは魔理沙をして感嘆せしめるにふさわしい出来であった。
「やべぇな。こりゃすげえ出来だぜ。作った私ですら心奪われそうだ」
 光り輝くそれは一般的にマヨネーズと言った。
 とりあえず厨房を漁り、ありったけの容器にマヨネーズ詰め込む。だが、壺にはまだかなりの量
が残っていた。
「さすがに私一人じゃ勿体無いな。みんなにおすそ分けでもするか」
 その時、玄関の呼び鈴が鳴り響く。
「魔理沙ー、いるー?」
 アリスが訪ねてきたらしい。が、今日はそんな予定あっただろうか。
 首を傾げつつ玄関の扉を開ける。そこには上海人形を連れ、バスケットを持ったアリスが立って
いた。
「ようアリス。今日はなんのようだ?」
「え、ああ、ちょっとシュークリーム作ったんだけど作りすぎちゃってね。魔理沙にもおすそわけ
しようと思ったんだけど……。魔理沙、なんか臭いわよ?」
 鼻をつまむアリス。
「ん、ああマヨネーズ作ってたからな。それにしてもそんなに臭うか?」
「臭うもなにもあなた手に容器持ってるじゃない」
 思わず持ってきてしまったらしい。手にはマヨネーズの容器。
「はい、これ。シュークリーム。前みたいにほったらして腐らせないでね?」
「おうおう。もちろんだ……ぜ?」
 ふと魔理沙に湧き上がる衝動。
 目の前にはシュークリーム。茶色い生地の中には柔らかいクリームが詰まっているに違いない。
 そこまで考えるとふつふつと、ある衝動が湧き上がってきて抑えられなくなった。
 あとは体が衝動にしたがって勝手に動いた。
 おもむろにシュークリームにマヨネーズのチューブを挿し込んで握る。
 ぶちゅぶちゅと嫌な音を立ててシュークリームに流し込まれるマヨネーズ。
「な、何やってるのよ魔理沙!! シュークリームの中にそんなの出しちゃだめええええええええ
えええ!!」
 アリスの制止も無視してマヨネーズを送り続ける。そしてシュークリームはマヨネーズによって
弾けた。

 気がつけばアリスが泣きながら帰ってくところだった。
「まったくマヨネーズの旨さを知らないなんて、人生の8割は損してるぜ」
 そうしてマヨネーズまみれのシュークリームをほお張る。
 訂正、正気に戻っていなかった。
 その後マヨネーズまみれの魔理沙が霊夢によって発見された。
 パチュリーによりマヨネーズには魔法のキノコの成分が入っており、それが魔理沙を狂わせたの
だろうと予想された。
 当の魔理沙はマヨネーズを食べ続けた結果として当然の如く脂肪分が増え、ダイエットを余儀な
くされたという。

767 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 01:04:06 [ UlBX6nnQ ]
>>765
ふむ、名作。淡々とした文体が空しさを感じさせます。
しかし、勝手に転載っていいんですかね? 書いた本人とかが怒りませんか?

>>766
マヨラーかよ、魔理沙……

768 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 07:10:00 [ MFA09OwU ]
>>766
マヨネーズととことん相容れない私にとっては恐ろしい……

具体的に言うと、マヨネーズがかかっている製品を見ると、吐き気がするぐらい。

769 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 07:23:03 [ 9YvpK9Cg ]
>>768
>「まったくマヨネーズの旨さを知らないなんて、人生の8割は損してるぜ」
と人のカキコをコピペする俺。

770 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 07:48:56 [ xx9i8cdw ]
マヨネーズ嫌いじゃないけど、
チャーシュー丼にマヨネーズかけた某ラーメン店は反省すべきだ。
============
魔理沙「いい加減にわからない奴だな。これが一番うまいんだよ。」
アリス「邪道もいいところじゃない。第一見苦しいわ。」
魔「邪道とは何だ」
ア「何よ文句あるの?」
霊夢「弾幕るんなら外でね」
魔「裁判長じゃないが白黒つけるぜ」
ア「望むところよ!!」

霖之助「随分派手にやったな…で、今日の騒動の原因は何なんだい?」
霊「月見うどんの卵は先に割るか最後に割るか、ですって」
霖「……」

771 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 08:37:17 [ xx9i8cdw ]
ちょいと自己フォロー
霖之助「ちなみに霊夢はどっち派なんだい?」
霊「割らずにおつゆと一緒に最後に丸呑みする派よ。」
霖「そうか……」

772 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 16:45:32 [ /V3GXztc ]
>>765
投稿した本人ですはい。
ご想像の通り自分ではマルチになるしと思って投稿し辛くて。
ありがとうございました。

773 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 1 投稿日: 2006/05/25(木) 19:38:29 [ /V3GXztc ]
 ある日三人の妖精が夜の丑三つ時に寄合いを開いていた。
 一日の殆どを三人で共有しているのだから何時でも何処でも出来そうな物だが、敢えて今日この時間を選んだ理由は特に無い。
 草花眠るこの時刻、起きている妖精はそうはいない。
 自然を介する妖精の殆どがルーツとなる草花と同じサイクルを持つからだ。
 例外は月下美人等の夜に咲く花と、そもそも草花では無い別の何かから発生した妖精の二種。
 彼女達は後者にあたる。

 母は大気中の水分。光学プリズムに干渉し光を屈折させる程度の能力を持つ稀な固体、サニーミルク。通称サニー。
 母は大気中の振動。音の周波数に干渉し無音を奏でる程度の能力を持つ稀な個体、ルナチャイルド。通称ルナ。
 母は大気中の再生。大気の普遍性に干渉し大気中を動く生物を捕捉する程度の能力を持つ稀な固体、スターサファイア。通称スター。


議題:より効果的なイタズラをするために私達ができる事


「見よこの完璧な議題をどうしたらいいと思う?」
 半紙にクレヨンで書かれた議題を掲げながらサニー。
「いや、なんで途中からいきなり疑問系? 頭弱いの?」  
 無思慮無軌道無計画を地で行くサニーにルナは溜息混じりに苦言を漏らす。
 自信に満ち溢れた口上に始まり疑問文で落とす。支離滅裂は何時もの事だが、更なる成長を窺わせるこれには流石のルナも参った。
「太陽光発電は余分な陽気も吸収するからサニーは頭が緩いのよ」
「なによ。ルナが捻くれてるのは黴臭い月光を吸い過ぎたせいね」
「まあまあ」
 早々に拗れ始めた会談の仲裁に入ったのはスター。
 議題以前の段階の難題に苦悶するルナはスターの腹黒い笑顔を敢えて受容した。
「今は日の光の差さない真夜中。サニーが少し弱気になって決断が鈍ってもしかたないじゃない」
「はぁ。要するにその議題に賛成かどうかって時点から話し合わないといけないわけね」
「正しい!」
 スターの介入で水を得た魚の如く、サニーは親指をグっと立てて爽やかに言い放った。
 ルナは目の前のにんまりと笑う口の両端を抓んで伸びる所まで伸ばしてやりたい衝動に駆られたが我慢した。
「……で、どうすんのよ」
「あらルナ。考えるまでも無いじゃないの。楽しい事をより楽しく。ええ、とっても素晴らしいじゃない」
 ころころと鈴を音で微笑むスターを見て、自分は存外損な役回りだな、とルナは思った。
「んじゃ私も異議なし。でも本題に入る前に一つ言わせてもらうわ」
 そう言って、ルナはサニーを睨む。サニーはルナにイタズラがばれたのかと身を固くする。
 そう、サニーはイタズラが好き。もちろんそれは三人に、そして妖精全体に共通している事でもあるが。
 サニーには殊更にその特徴が見られる。どんな困難なミッション(イタズラ)でも最後まで諦めないのはいつもサニーだ。
 そんなサニーはプライベートでも当然イタズラを総合的に使用する。被害者は主にルナ。
 これまでにルナに仕掛けたイタズラは凡そ3桁に達する。
 その度被害者であるルナは飛び上がり、むくれ、悶え、激怒し、その辺に当り散らす。
 それもまた三人一緒の時は勤めてクールに振舞うルナがプライベートの時のみ見せる、貴重な側面と言えた。
 しかし、だ。楽しいイタズラだが、当然リスクも伴う。現在は騙し騙しやってきたが、もしばれたなら。
 サニーは今までルナにしたイタズラをそっくりそのまま返される図を想像し、身震いした。
「毛虫パンツは嫌! 裸の王様も嫌ぁ!」
「……は? 私はあんたがこんな場所を指定した事に疑問があったんだけど。とりあえず後で話がある」
「ひぃ!」
 毛虫、裸の王様と聞いてルナの肩眉が跳ねる。というかとっくにバレていたりする。
 毛虫混入はともかく、物を不可視にするなんてサニー以外誰が出来ようか。
 人はこれを蛇足と言う。ルナのクールな仮面の下で、思い出し激怒の炎が轟々と燃え盛っていた。
 頃合か、とスターは微笑みを崩さぬままサニーとルナの間に割って入る。
「ルナ。話が進まないじゃないの」
「だってサニーが」
「だってもヘチマもイチヂク浣腸も無いわ。夜のサニーに罪は無い。毛虫も裸も唐辛子パックも針茣蓙も水攻めも梨も木馬も昼のサニーに存分になさいよ」
 相変わらずの余所行き笑顔でにこやかにスター。今凄い事言ったぞと、慄く2対の目はお互いに頷き合った後、不戦協定を暗に結んだ。

774 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 2 投稿日: 2006/05/25(木) 19:41:17 [ /V3GXztc ]
「あー。うん。で、サニー。なんでわざわざこんな竹林の奥の木造小屋でしかも真夜中に会議?」
「雰囲気」
「だってサニーだもの」
 予想斜め上から主砲が飛んできた。しかも脇からの援護射撃まで得ていると来たもんだ。
 ルナは本気で考える事を放棄してしまおうかと悩んだ。
「うん、それに昼間はイタズラに忙しくて凝った会議はできないし」
「はぁ……好きになさい」
「はい。じゃあさっきも言ったけど、どうすればもっと効果的なイタズラができるかについて考えよう」
「質問」
「はいルナ」
「効果的って、つまり規模を上げるって事? 流石に冗談で許されないのはまずいと思うけど」
 三人の厄を一手に引き受けるルナ。しっぺ返しを誰よりも恐れるのは他でも無い彼女。
 実は自分は不幸なんじゃないか? そんな思いが頭を過ぎり、ルナは急いで取り消した。
 負け組なんて糞喰らえ! 基本的に妖精は享楽主義だ。楽しければそれでいいな妖精の中で、ルナは少し毛色が違った。
 ルナの人生設計は設計の段階では割と堅実だ。問題は設計を無視して明後日へと驀進している現状にあるだけで。
「それは最もね」
 賛同するスター。
 これにはルナも一瞬驚き、頬を染め、しかし憮然とした表情でフンと鼻を鳴らす。当然よ、とでも言わんばかりに。
 真夜中ルナチャイルドの一人ツンデレグランプリ −完−  
 スターがにやにやしている。さて、このスターという娘。
 サニーを弾除けにしたりルナを避雷針代わりにしたりと、可愛い顔して割とやる。
 そんな彼女だが意外にもというか当然と言うか、程度は弁えている。相手の限界を知らなければ、Sは勤まらないのだ。
「ええとね。具体的な事はこれから考えるとして、相手や時と場合を考えたイタズラをした方がよりイタズラらしいと思うんだ」
「なるほど。例えば?」
「例えばそうね。例えば不可視の雨を降らせても、人間じゃ濡れるだけ。吸血鬼ならどう? ぐでんぐでんよね?」
「あんた……人の話聞いてた?」
 ルナはこめかみに手を当てて唸った。
 それをやったら多分自分は知らない世界に行く気がする。漏れなく後からサニーとスターも付いて来るに違いない。
 どこまでも続く腐れ縁。その壮絶なる道程に三人の行脚は続く。なんてこった。いやいや。
 それ以前になんでこいつはこうも。
 今日何度目になるか、数えるのも億劫な回数に至る溜息を吐き、ルナはそのしなやかな指先を怒気と共にサニーの胸元に突きつけた。
「サニー! あんたねぇ……」
 勢い余って触れた指先が若干埋まる。あらサニーったら卑しいわねこんな所にお饅頭なんて隠して全くこの子ったらキャッキャウフフ。
「どうしたのルナ?」
「……なんでもない」
 部屋の隅に陣取って体育座り。じっと尺取虫の這う柱を見つめる。
 足の組み方はヨガの基本形の一つに通ずる、体を高密度で三つ折りにするこの姿勢。
 それでさえ全くの邪魔にならない機能性に富む自分の体躯を、ルナは憎んだ。
「そうだわ」
 そんなルナを他所に満面の笑顔のスター。一考を案じたのか、古典的に手をポンと打ち鳴らし閃きを表現する。
「スター、何か良い事思いついた?」
「ええ。あなたのその案、吸血鬼に雨はどうかと思うけれど、でも良い線行ってると思うの」
「ほらね!」
 何が、ほらね! なのかは本人にしかわからない。或いは本人にもわからない。
 感性で生きる観念的な生き様を謳歌するサニー。同意を迫られた先のルナは、未だ篭城に徹していた。
「で、スター。思いついた素敵なイタズラをぶちまけてみて」
「命に関わる……当然向こうもこちらも、それは面白くないと思うの。だけど、例えば心理的に相手の弱点を突いたなら……?」
「そうそう! それなのよ! 私が言いたかったのはそれ!」
「あらそう、それはよかったわ、サニー」 
「んでも、いざ心理的ってなると、うーん。何をすればいいのかなぁ」
「それを考えるのは議長の役目だと思うわ」
 にっこりと微笑んで、頭を抱えるサニーを面白そうに見つめるスター。
 彼女は元気なサニーが好きであり、また試行錯誤するサニーも好きであった。もちろん、特別な意味で。
「……例えば、妖夢にとびきり怖い怪談を体験させるとか?」
 発言者はルナ。彼女は激しい葛藤の末己の中の饅頭戦争に勝利を持って幕を下ろしたのだ天晴れ。
 どこの家にだってお饅頭ぐらいあるわよ。スターの家にだってあるわよ。私の家にたまたま無いだけよ。明日買って来ればいいだけよねウフフ。
 全メイド長が泣いた。

775 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 3 投稿日: 2006/05/25(木) 19:43:13 [ /V3GXztc ]
「ルナ、それちょっといいじゃない」
「……そうね。それなら色々と安心だと思うわ」
 一瞬、つまらなそうな顔をしていたスター。
 すぐに取り繕い、普段の笑顔で厚化粧。サニーは気付かない。ルナは見なかった事にした。
「じゃあ、実行に向けて煮詰めよう。具体的にどんな怪談を体験させる? まずはスター」
「とりあえず、怪物に襲われる系の怪談は意味が無いと思うわ」
「まあ確かにね。妖夢なら、恐がりながらも叩き斬っちゃうだろうし。じゃあ、ルナは?」
「そうねぇ……。静かに演出される怪奇現象、遠くからの呼び声とか。じわじわ効く系なんて良いんじゃない?」
「それって怖いのかなぁ」
「怖いわよ」
「サニーは激しいのが好きだから」
「そりゃ、寂しいよりは盛り上がりのある方が」
「怪談で盛り上げてどうすんの。仕方ないわねぇ、一つ例として私の知ってる怪談聞かせてあげるわ」
「え」
「知ってる? 怪談はね、丑三つ時にすると、本当にそれに纏わる悪い物を呼んでしまうのよ」
「え」
「あら怖い。それにはちょうどいいロケーションね」
「え、え」
 くすくすと笑うルナ、ころころと笑うスター。共に凄味があった。
 サニーは、笑えなかった。
「やっぱり──」
 今日はやめよう。サニーがそう言おうとした矢先、ルナの人差し指が逃げ口上に栓をした。
 妖艶に微笑むルナ。彼女も或いは月の魔気にあてられているのかもしれない。
 一つ一つの動作を粛々とかつコケティッシュにこなすこの瞬間のルナにとって既に、饅頭など無力だった。
 やはり彼女も、イタズラ心が何よりの原動力なのだ。
 ルナは目を閉じて訥々と語り始める。同時に、周囲で音を発していた虫達の音が止んだ。
 ルナの能力。風流に反する無粋な演出ではあるが、屋内に下りたまるで外界から隔離された様な静寂が恐怖を煽る。
 開始前だと言うのに、サニーは既に涙目だ。スターは相変わらずの笑顔であったが。

776 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 4 投稿日: 2006/05/25(木) 19:44:23 [ /V3GXztc ]
──一昔前の人里は、慧音の庇護を受けている今と違い酷い有様だった。
  妖怪の襲撃に備え、男手は本来の仕事だけに労力を注ぐ事が出来ない。
  遊び盛りの小さな子供すら借り出され畑仕事に従事したが、騙し騙しの生活は思うように行かず、収穫は年々減って行った。
  そして飢饉が起こり、不衛生さに拍車がかかる。そうなると当然訪れる、お約束の流行病。
  当時、狭い範囲での自給自足を余儀なくされ文化レベルが低下していた人里においても、病院は一応あった。
  ただしそこで行える医療行為は、簡単な外傷の治療のみ。流行病の治療を受ける場として足るものでは無かった。
  即ち、一度流行病が村を襲えば、たちどころに病院は療養所から隔離施設へと変わる。
  村の存続のためには、それも仕方ない事だと、諦める他無かった。
  流行病が一先ずの落ち着きを見せたら、病院は死者の遺体と共に焼き清められたりするものだが。
  その時の隔離施設となった廃病院は、焼かれる事の無いまま残されていた。
  なぜなら、川に沿って作られた村落の中でもその病院は最も川に近い場所にあった。
  穢れた水は飲むまいと、意を決して村人達は上流へと移住したのだ。
  そこでもまた、一からの田畑の開拓、家の建築等多くの苦労は伴ったが、
  天は人々を見捨てはしなかった。程無くして慧音が現れ、人里の守護に付いた事で人々は一先ずの安寧を得たという。
  そして川下には忘れ去られた廃病院だけが残った。
  これから話す怪談は、そんな曰くを人間がきちんと伝えていればきっと無かったに違いない。
  人は隠そうとする、過去の汚点を。もしくは忘れてしまう。愚かだから。
  それから随分と年月が経過したある日、人里の少年三人が村のはずれにある二階建ての廃病院へ肝試しに行った。
  そう、今説明した、打ち捨てられた病院の事よ。
  さて、どう肝を試すか。少年の内最も好奇心旺盛で、愚かな一人が提案した。
  廃病院の二階へ行き、こちらに向いた窓から手を振る事で証明とする。
  少年二人は顔を見合わせる。言い出しっぺはそれをせせら笑うと、見てろと建物へと入って行った。
  ややあって、二階の窓から最初の少年が手を振って見せてからこう言った。
  ほら見ろなんてことは無い、お前達もこっちに来い。
  少し安心したのか、残された二人の内片方がその言葉に従い、廃病院へと入っていった。
  しばらく、今度は先よりも長く静寂が続いた。
  一体どうしたのか。最後の少年が不安になっていると、窓から振る手が見えた。
  ああ、よかった。最後の少年は安心したが、それも束の間。
  目の前の入り口から、二人目がのっそりと出てきたのだ。最後の少年は肝を冷やした。
  恐くて、とても玄関より奥へ行けない。俺には無理だ。二人目はそう言って冷や汗を拭った。
  最後の少年は、合点が行った。先ほどの手は、なるほど最初の少年の悪戯であったのだと。
  それを二人目に話し、あいつらしいと笑った。
  そして二人は最初の少年に戻る様呼びかけるが、返事が無い。
  おかしいな、と二人は思い、ふざけてないで返事をしろと言うが、返事は無い。
  悪ふざけが過ぎると気分を悪くし、お互い顔を見合わせる。どうする? 置いて帰るか?
  だが、友人である事には変わりは無い。もう一度、帰るぞと呼びかけようと窓を見上げた所で、二人は息を止めた。
  病院中の、二階と言わず一階と言わず、窓と言わず壁と言わず。
  凡そ全ての穴という穴から、夥しい数の手が這い出してきていたのだ。
  その後二人の少年は必死に村へ逃げ帰ったが、当然そこには最初の少年の姿は無かった。
  慧音は、この件に関して、村人を積極的に助けようとはしなかった。
  安易に無かった事にしてはならない過去だ。彼女はそう語る。
  大人達が廃病院だけで無く、その周辺等も大掛かりに探したが、結局最初の少年は見つからなかった。
  そして残された少年の二人の内、最後の少年はこう語っていた。
  あいつは、俺達に『お前達もこっちに来い』と言った。
  だけど、あいつは俺達の事を呼ぶ時は別々に呼ぶんだ。
  俺はあいつより年上で兄貴分、もう一人はあいつより年下で弟分。
  あいつは俺達の事を一緒くたにして呼ぶ事なんて無かったんだ。
  あの声はもうあいつじゃなくて。あいつはその時にはもう、
  『こっち』って所に連れて行かれたんじゃあないかな──
  
「と、こんな感じね。ご静聴ありがとう」

777 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 5 投稿日: 2006/05/25(木) 19:46:01 [ /V3GXztc ]
 語り終えたルナはまずはサニーの反応を見ようとそちらを見遣るが、そこにサニーの姿が無い。
 どこに隠れたかと屋内を見渡すも、やはりいない。
「ん〜?」
 逃げた? ちょっとやりすぎたかな。ルナは思ったが、相も変わらず微笑みを湛えるスターを見て、そうでも無いかと思い直した。
「スター。サニーどこ?」
「さあ、どこかしら」
「何よそれ、全く。サニー!」
 スターは普段はやわらかな物腰で対応するが、一度はぐらかしにかかれば簡単には取り付けない。
 それを十分に知っているルナは、声を荒げ呼びかける。しかし返事は返ってこない。
「本当に逃げたのかしら」
「逃げたいぐらい恐かったのは確かだと思うわよ。それにしてもルナ、意外に安産型なのね」
「どういう事?」
 安産型。まあ要するに骨盤がしっかりとしている女性の事。それぐらいは知っている。
 だが突然それは失礼では無いのか。困惑したルナはとりあえず自分のスカートを見下ろした。
 でかい。特に腰から臀部にかけてでかい。自分のお尻ってこんなにでかかったのか。ルナは恥じ入った。
 その瞬間。まさにルナが居住いを直さんとやや広めに取っていた足を揃えようとした瞬間。
 内腿に何かを挟んだ。
「っひゃああ!?」
 器用に大股を広げて飛び上がり、そのまま仰向けに倒れた。
「まあルナったら」
 ご開帳を見せ付けられたスターは愉快そうに笑う。
 ルナは恥ずかしさよりも絶対領域に感じた違和感への恐怖が先に立ち、スターを無視して自分の立っていた場所を見る。
 そこにはなんとも形容し難い生き物が居た。
 それを敢えて形容するならば、足の生えた風呂敷包み。
 異様な外観とは裏腹に小動物然と小刻みに震えるそれに、はだけたスカートを直したルナが歩み寄る。
「サニー……」
 呼び掛けに呼応する様に、風呂敷包みがびくりと震えた。
「……パンツ見えてるわよ?」
「だってサニーだもの」
 もう一度風呂敷包みが震えた。が、一度引っ込んだ亀は中々顔を出す気は無い様だ。
 サニーは必死だった。彼女は直情型故に感情を隠さない。これは逆に言えば、隠せない。 
 曰くが語られた時点で耳を塞いで蹲り、少年の暴挙と同時にルナのスカートに潜り込んだ。
 そして這い出す手と共に自分のスカートを捲り上げてすっぽりと被ったのだ。見かけはどうあれ、これは良き構え。
「……パンツ下ろすわよ?」
「恐かったんだもん!」
 漸く、風呂敷が言葉を発した。
 それを確認したルナは満面の笑みで、自分に向けられている尻を靴底で蹴飛ばした。
「ぶへ!」
 恥ずかしい悲鳴を上げて堪らず正面にうつ伏せに伸びたサニー。
 その上等な弾力に余計に腹を立てたルナは取り敢えずもう少し蹴る事にした。
「あんたは! 近所の! エロガキか!」
「あっ! 痛い! 痛いって!」
「もう、二人とも仲がいいんだから」
 やはりコロコロと笑うスターに、ルナは溜息をついて尻に乗せていた足をどけた。
「心もお尻も痛い……」
 ややあってサニーが立ち上がる。恨めしげにルナを睨むが、睨み返されて萎縮した。
「ルナも、そのくらいで許してあげてもいいじゃない。それだけ怖がってくれたんだから」
「あーもー。なんか疲れたわ」
「うー。でも本当に怖かったわ。これはきっと妖夢は泣くわね叫ぶわね刀振り回すわね」
 お尻を摩りながらもサニーは早速イタズラへの実用化を提案する。その立ち直りの早さにルナは頭痛を催した。
「こっちが参りそうよ……」
「でも、やっぱりサニーは元気な方がいいわ。だけど流石にこれだけ手の込んだ怪談の再現は難しくない?」
「どうだろ。スター。ちょっと手を振ってみて」
「こう?」
 言われるままにスターはゆらゆらと手を振る。
 サニーが能力を行使する。日の光の出ていない夜間。その能力に対する制約は大きい。
 だが予行練習にはなるだろうと、スターの手の虚像をいくつも壁に投影した。
 数は四つ。薄いが、それが返って丁度良い按配。太陽の下ならばこの倍は行ける、十分に実用に堪え得る。そう踏んだ。しかし。
 スターはサニーの意図を全て汲んでいるのだろう。その手の動きに友の手と知りながらもサニーは一抹の恐怖を覚えた。
 縋る様に伸び、苦しむ様に掻き、掴む様にぎこちなく開閉する手が四つ。一律に揃った機械的な動きではあるが、怖くなったサニーはすぐに能力を解除した。

778 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 6 投稿日: 2006/05/25(木) 19:47:52 [ /V3GXztc ]
「スター。ちょっと雰囲気出すぎ」
「あら、だって怪談だもの」
「ま、一番の見せ場に関してはサニーが上手くやれるみたいね」
 その時だった。突然、一人の男が小屋のドアを開けて入ってきた。
「話は聞かせてもらった!」
「な、何よあんた!」
「さて、早速だが僕は君達に重大な事実を打ち明けなければならない」
 男はルナの問い掛けには答えず、あくまでマイペースに振舞う。
「何? あんたもイタズラに加わりたいの?」
 これはサニー。しかし男は首を横に振る。
「いいや、それはすこぶる関係ないと言わせていただこう!」
 サニーとルナは同時に首を捻った。これは難題。
 そんな二人をよそに一歩進み出るスター。
 このスター、基本的に先の二人を動かし、状況の分析を終えた後に動く事ですべからく後の先を取る事を常套とする。
 普段のおっとりとした柔かい物腰はそのための擬態とも言えるだろう。
 ただし二人が十分な役割を果たせず情報が不十分な場合はその限りでは無い。
 一転攻めに転じ先手を取る。スターの行動ベクトルは何よりもイタズラの完全遂行を尊重するのだ。
「そもそも、あなたは誰ですか?」
 スターのその声に、残る二人も一様に男の顔を凝視する。誰てめぇ。
 そうか、今僕は注目を浴びている。勘違いした三枚目は前髪をフサァと掻き上げつつ言った。
「良い質問だ。しかし僕にはこの星の言葉で発音できる名前はまだ無い。僕はスンバラリア星から来た宇宙人なんだ」
 男は三人の顔を見渡す。ジト目が三つ並んでいた。少し高度すぎたか。男は思った。
「ねぇサニー、この人間ってさぁ……」
「うん、ルナ。言いたい事はわかる……」
「確認するまでも無く明らかに危ないと思うわ……」
 三人は顔を寄せ合ってひそひそと話す。
 三人は突飛な発想と感性を持つ妖精ではあるが、目の前の男の言葉は幾らなんでも突飛すぎた。
 月とかならまだわかる。なんだスンバラリア星って。
「まあこんな未開の星では未知との遭遇を受け入れ難いのも仕方ない」
 三人はひそひそと話している様で、スター以外は通常の音量のため男には筒抜けであった。
 男は渋い顔で溜息を吐く。そして、すぐに気を取り直し三人をきっと睨んだ。
「わかった。この際僕が何者かはどうでもいい。今日僕は君達を守るためにここに来たんだ。それだけは信じてくれ」
「間に合ってます」
 スターが即答する。二人も同意を示し頷いた。
「いいや、間に合ってはいない。君達に今、連載開始以来最大級の危機が迫っているんだ」
「連載以来?」
「言葉の綾だよルナ君。いや、ルナチャイルド君」
「っ! なんで私の名前知ってるのよ!」
「君ぐらい可愛ければ自然と名前も広まるものさ」
「え、そうかな。えへ」
「そうだとも。それに僕みたいな余所者は、情報は早く広くとらないと、やっていけないのさ」
「ふーん。宇宙人も大変なのね」
 早速三柱の一角であるルナに取り入った男を見て、スターは素直に巧いと思った。
 一気にペースを握った男。このままでは馬鹿高いいんちきチャネリングストーンや宇宙アンテナを買わされてしまう。
 そんな事になってたまるものか。というかそもそもお金なんてない。
 スターの脳裏にどこかの地下で借金返済の為に死んだ魚の目でツルハシを振るう二人の姿が過ぎった。
 尚、二人とはもちろんサニーとルナ。スターは上手く逃げた。
  スター。二人から見えない様にもう一歩進み出ると、笑顔の仮面を脱ぎ捨てて男を睨む。
「お引取りくださいな。私達、そういうの信じてません」
 男は少し面喰らった様な顔をしたが、しかし食い下がる。
「まあそう言わず。君達に危険が迫っているのは本当だ。そして君達にそれを退けるだけの力は無い」
「危険なのはあなたです。お引取りください」
「断言しよう。このまま僕を追い出せば、君達は間違いなく後悔する」
「ねぇスター」
 声は後ろから。ルナがスターの背を引っ張っていた。いつもの笑顔に戻り、振り返る。
「どうしたの、ルナ」
「話だけでも聞いてみない?」
 スターは困った。クールに見えてその実結構単純なルナの事だ、可愛いと言われた事で気を許してしまったのだろう。
「良く言ってくれたルナチャイルド君。わかってくれてありがとう。君達の為なんだ」
「はぁ……。しかたないわね。聞くだけよ、スター」
「わかってるわよ」
「で、私達にどんな危険が迫ってるって?」
 興味津々と言った風にサニー。そこでもう一つ、スターは溜息を漏らした。

779 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 7 投稿日: 2006/05/25(木) 19:48:54 [ /V3GXztc ]
「うむ。説明したいが、残念ながら時間があまりないんだ。撃退策を実行しなければならない」
「ほえ? 撃退? 誰か来てるの?」
「そうだ。それがここに辿り付く前に結界を張り、少なくとも夜が明けるまではそれを維持しなければならない」
「一晩中かかるのは困るなぁ。今重要な会議の真っ最中なのよ私達」
「今すぐ始めなければ、そして最後までやらなければ君達に明日は無い」
「だってさ。どう思う、ルナ」
「さあ? まあたまにはいいんじゃない」
「まあルナがそう言うなら」
 俄かに信じ難い話だが、ルナはわりとノリ気だ。サニーも、まんざら興味が無いわけでは無かった。
「……いいえ。良くないわ」
 静かにそう言ったのはスター。今度は二人から見える位置。しかしその顔は伏せられていて、表情は読み取れない。
「私達は大事な大事な会議の真っ最中だったのよ。それこそ、有耶無耶に終わらせていいような物じゃない」
「いやしかしだね、スター君」
「あなた、責任取れますか?」
 そこでスターが顔を上げる。その顔を見た二人は絶句する。
 いつものスターとは違う。笑顔はいつも通りだが、目には鋭い眼光が宿っていた。二人はその凄味にあてられたのだ。
「責任と言われても困る。選ばせてあげているのが僕。選ぶのは君達じゃないか」
「その言葉が聞きたかった。さっきから何度も言ってますが、私達は……」
 そこまで言って、スターは唐突に口を噤んだ。
 スターの表情が見る見る硬くなる。
「スター……?」
 心配したサニーがおずおずと話し掛けるが、スターは唇の前に人差し指を立てて、黙れの意思表示。
 二人は顔を見合わせて首を傾げた。男の顔には意味深な笑みを浮かべ、スターに歩み寄ると耳元で囁いた。
「君の特別な耳は、嘘を付けないだろう?」
 一瞬考えたスターは、男がそうした様に、男の耳元で囁き返した。
「信じていいのね?」
 男はスターから離れると、一つ頷いた。
「スター、何言われたの?」
「内緒よ、サニー……でもまあ、そうね。たまには人間の狂言に付き合ってみるのもいいかしれないわ」
 二人はさらに首を傾げた。
「よし、では早速だ。結界を形成する」
 そこでサニーが挙手する。
「なんだいサニー君」
「私達、結界なんて使えない」
「大丈夫だ。僕も使えない」
「それじゃ……!」
「心配無用だスター君、方法はちゃんとある。君達はスクエアという遊びを知っているかな?」
「知らない。ルナは?」
「知らない」
「よし、スクエアのルールを簡単に説明しよう。なに簡単だ」
 男はどこからか取り出した紙に説明のための図を書いて行く。
「この様に、A,B,C,Dの四人が部屋の四隅に配置する」
「ふんふん」
「そしてAがBまで移動してタッチする。そしたらBが今度はCまで移動して……という様にこれを時計回りに繰り返す」
「……何が楽しいの? それ」
「サニー君。細かい事を気にするのはよくないな」
「そうよ、ルナ」
「なんか今日のスター変だよ?」
「気にしないの」
「まあ、これは四角い部屋で行う儀式が発端だからね。しかもかつて人が住んでいた廃小屋か。場所もいい」
「それはどういう事?」
「大した事じゃないさ。よし、じゃあすぐにやろう。ABCDの順にサニー君、ルナ君、スター君、僕だ。早速配置に着いてくれ」
 少し不満顔のサニーだったが、迷わず配置に着いたスターを見て、しぶしぶと動いた。
「じゃあ始めるよ」

 男が声の掛け声と共に、男の提案したスクエアが始まる。
 スターがルナの肩を叩き、ルナがサニーの背を叩き、サニーが男の肩をちょんと叩く。
 そして、程無く一巡しサニーの背が叩かれる。そしてスクエアは続いていった。

「よし、これはこのぐらいでいいだろう」

780 名前: 元ネタがわからないと多分意味不明 END 投稿日: 2006/05/25(木) 19:50:11 [ /V3GXztc ]
 男がそう言ったのは、開始から数十巡程経ってからだった。
「ねぇ……サニー、面白かった?」
「全然。それにあの人、なんだかいやらしい触り方するし……」
「これでもう、結界が出来たの?」
 ひそひそ音量を下げず話をする二人には構わず、スターは男に尋ねる。
「ああ。急ごしらえだが、どうにか間に合った。あとは、結界の維持だ」
「それはどうすればいいの?」
「ああ。君達には僕と一緒にスンバラリアダンスを踊ってもらう。あとについて踊ってくれ」
 そう言って男は踊りだす。踊りというのも少しおかしい、機械的なフリ。
 少し観察していたサニーは、どこぞの店主が毎朝ラジオを聞きながらやっているのに似てるな、と思った。
「さ、君達も早く。イッチニッ、サンッシッ」
 掛け声まで同じだった。

 その後顔を真っ赤に染めながらも踊り始めたスターを見て、二人はげんなりとしながらもそれに倣った。
 踊ってみると少し新感覚だった。具体的には健康になりそうな気がした。
 男が声が小さい、元気が無いと叱咤する度にやめようかと考えたが、やけに一生懸命なスターがそれを許さなかった。
 そうこうしている内に、夜は明け。

「ふー。よしもういいだろう。三人とも、お疲れ様」
「ふぁあ、貫徹じゃん。眠いようもう」
「サニーはまだ良いわよ。私は眠い上に月が隠れちゃって、全然力が出ないわ」
「……本当に、大丈夫みたいね」
 スターの言葉を聞いて、サニーが食って掛かる。
「ねえスター。一体なんなの? さっきから私やルナがわからない話ばかりして。そういうの、私は凄く嫌」
「サニー……ごめんなさいね。でも、教えられないわ」
「どうしても?」
「どうしても」
「私がスターの事を嫌いになっても?」
「サニーが私の事を嫌いになるなら、私もサニーの事を嫌いになるわよ?」
「だが断る」
「そうよね」
「ん、和んでいる所悪いんだけど、僕はそろそろお暇するよ。それじゃあ気をつけて」
「ええ。今日はありがとう。また……あれ?」
 スターが男の方を見遣ると、そこにはもう男はいなかった。
「……ありがとう」
「変な人だったなぁ。ねぇ、ルナ」
「グー」
「あ、ルナ寝ちゃってる」
「私達も帰りましょうか。ルナは私が背負うから」
「そう? それじゃ任せるわね。私もちょっと眠いから」
「お疲れ様。それでサニー、一つ賭けをしない?」
「賭け?」
「小屋を出たあと、竹林を抜けるまで、あなたが一度も振り返らなかったらあなたの勝ち。振り返ったら私の勝ち」
「そんなの、余裕で勝っちゃうよ、私」
「私の我侭に付き合ってくれたご褒美みたいな物よ」
「うーん、それでいいなら。何くれるの?」
「そうねぇ。まあ帰ってから考えるわ」
「何それー。でももらえる物はもらうわ」
「やっぱりサニーはそうでなくちゃ」
「グー」
 背中のルナの寝息を同意とみなし、二人は一夜を過ごした小屋を出る。
 差し込む朝日をダイレクトに身に受け、サニーは気持ち良さそうに伸びをした。
「じゃあ、先に行くね」
 示し合わせの通り、サニーは振り返らずぽてぽてを先を歩いていく。
 ルナを背負って幾分体の重いスターは、サニーに置いていかれない様にと必死で付いていく。
 その際、スターは一度だけ肩越しに背後の小屋を顧みた。
 その顔から笑みが消える。さっきまであの中に居たのか。スターは身震いした。
 小屋の外壁は所々に赤い引っかき傷と手形が残されていた。
 まるで、大勢の悪意が中にいた三人を目指して無理突貫しようとしていたかの様に。
 やっぱり見せなくて正解だった。スターは強くそう思った。
 特別な耳を持つスター。彼女だけが、小屋を襲った惨劇の実情を知る。
「全くルナったら。嘘は嘘という裏が取れてから言うべきよね、全く」
 深い眠りについたルナの頬をつつくと、文句の代わりにう〜う〜とうめき声が出た。
 それを見て満足そうに顔を前に戻し、随分遠ざかったサニーの背を早足で追いかけた。

781 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 20:00:50 [ 2qQfw9E6 ]
>>773-780
大作乙。面白かったけど、元ネタがわからん。
なんかの怪談だと思うけども。

782 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 21:49:11 [ /V3GXztc ]
>>781
人選ぶネタで書いてすみません。
そしていくらか間違いがあったので追記。
特にここは酷い

 男が声の掛け声と共に、男の提案したスクエアが始まる。
 スターがルナの肩を叩き、ルナがサニーの背を叩き、サニーが男の肩をちょんと叩く。
 そして、程無く一巡しサニーの背が叩かれる。そしてスクエアは続いていった。
          ↓
 男の掛け声と共に、男が提案したスクエアが始まる。
 サニーがルナの肩を叩き、ルナがスターの背を叩き、スターが男の肩をちょんと叩く。
 そして、程無く一巡しサニーの背が叩かれる。そしてスクエアは続いていった。

783 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 21:58:40 [ xtoB/fmk ]
俺は「スクエア」が数十巡したことの方が気になる。5人目誰さ。

784 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 22:08:09 [ PONhSBWI ]
そこがスクエアの「キモ」だろう

785 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/25(木) 22:50:30 [ /V3GXztc ]
>>783
スクエアを知らない人が自分で気付いて アッ てなった時のために、
スクエアの穴は敢えて言及していませんでした。とりあえず、5人目は男の台詞より元々の住人です。

786 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:07:47 [ 8R.U4j2k ]
スクウェアについて面白い説を聞いた事がある。
なぜスクウェアが成り立つかと言うと、知らない間に角を曲がっているヤツがいるから、ということらしい
スクウェアにおいてなすべき事は「前の人間に肩を叩かれたら次の角にいる人間まで歩いて行き肩を叩く」。これを脳は"最適化"し「肩を叩かれたら次の人間の肩を叩く」という単純な命令に変換する
このような脳のトリックにより「次の角には人間がいる」事は忘れられ人は角を曲がるのだ。ましてや暗闇では人は手元や足元に気を使い、角を曲がった事など覚えてはいないだろう
結論。レミリア様はスクウェアは出来ない

787 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:09:51 [ jC/SEF5o ]
スクエアって、あれは降霊術の一つだって聞いてましたけど。
五人目の肩を叩けた時、そこに誰かが居る、みたいな。
しかし、そのタイムリーな男は誰なんだ?
香霖かと思ったけど、なんかノリがハイテンションだし。

788 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:15:10 [ f.d/7dEE ]
ハイテンションな男も幽霊だとおも。

789 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:18:53 [ 8R.U4j2k ]
妖忌!妖忌じゃないか!!

790 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:24:21 [ dIb4DRhI ]
いいえ、あれは地球侵略のためのゲートの出口を誘導させるためのトラップです。
スクエアをやればどんどん異星人がつれます。
最後は枕投げですが。

791 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:37:41 [ vXKSkXCY ]
かなり昔のことであるから、既に生き残っていた二人も死んでいるだろうから、
「謎の男」と「居ないはずの五人目」は生き残りの二人の幽霊だと予想

792 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:48:18 [ FG2CdTuA ]
こうやって皆様にレスを頂くと、
ああ、もっと煮詰めればよかった、その手があったか! と色々複雑でありがたいです。
私自身、あまり良く考えていません。申し訳ないことに。
ああ書き直したい。でも書き直せない。困った。

793 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:50:25 [ hNek95bY ]
人は完全を求めていない。
スキがあるから賑わうのだ。

794 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 00:55:56 [ h.OcKOO2 ]
だよな。完璧すぎると言うべき言葉が見つからんもん。

795 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 01:16:32 [ FG2CdTuA ]
ありがたいです。
今後とも精進します。
やはりここは良い場所。

796 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 08:15:14 [ YV7qV.Ew ]
ス…スンバラリア星人?風間先輩!風間先輩じゃないか!

797 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 10:36:17 [ HhPL4LrM ]
>>773-780
三月精ネタが見れて嬉しい俺がいる
乙でした

798 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/26(金) 13:14:23 [ js8yz6CU ]
>>781
本人じゃないから断言はできないけど
元ネタは創想話29の上から16番目くらいの話かも試練

799 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/28(日) 06:26:11 [ V8GPx7eg ]
長文だからスルーしてたけど>>796見て読んでみた
何やってんだ風間先輩wwww

800 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/29(月) 02:12:30 [ YLVWPjfc ]
チリチリーン。ガチャ。
霖「いらっしゃい」
レ「こんにちは。商売の調子はどうかしら?」
霖「見ての通りだよ」
霊「あら、どーも」
魔「よっ」
レ「そのようね」
霊「ところで、なんで咲夜の代わりにそいつが付いてるのよ」
魔「門番から昇格でもしたのか?」
美「そうじゃないわ。咲夜さんは人間の街へ買い出し中。その間、私がお嬢様に付いてるのよ」
魔「じゃあお前達は暇なわけだ」
レ「暇とは失礼ね。忙しくはないけど」
魔「じゃあこいつを試してみないか? 香霖が売れないで困ってる代物だ」
霖「魔理沙が勝手においてった丹だろう。売れなくても損はしない」
レ「何よ、この薬」
霊「やめといた方がいいわよ」
魔「簡単に言えば性転換の妙薬だ」
レ「へぇ、吸血鬼や妖怪にも効くの?」
魔「魔法の薬だからな、性別の概念があれば効く。それこそ、体が人形でも心が女なら男になるはずだ」
美「うーん、効果のある期間は?」
魔「一粒で一刻だな。10粒ぐらいまでなら動物で試したから間違いない」
レ「何よ、美鈴。興味あるの?」
美「ええ、ちょっと。格闘家としては、男性がどのような動きが出来るのか、体感してみたい気がします」
魔「よし、じゃあ試してみてくれ」
美「・・・本当に二時間で元に戻れるのよね?」
魔「ああ、保証するぜ」
美「じゃあ・・・ごくっ」
レ「どうかしら?」
美「ん・・・効いてきたみたい・・・だ。なるほど・・・これが男の体か」
霊「確かにがっちりした感じになったわね」
魔「性格も女らしい奴ほど男っぽくなるはずだぞ」
美「お嬢様、組み手を頼めますか?」
レ「構わないわ。特殊技やスペル無しの単純な体術格闘なら互角だったけど・・・どうかしら?」
美「参る・・・せぁっ!」
レ「ぐ・・・!? うわぁっ」
霊「あら、レミリアが吹っ飛ばされたわ」
レ「ち、パワーが上がってるのは確かね。じゃあスピードはどうかしら」
美「うっ・・・お嬢様はこれほど早かったか・・・?」
レ「こっち!」
美「ぐっ・・・!」

美「はぁはぁ・・・」
レ「パワーは上がっても、身に付いてる体術が女の物だからミスマッチしてるみたいね」
美「そのようだ・・・んっ?」
魔「おお、そろそろ一刻だ」
美「ふぅ。やっぱり女が一番ね。今更男の体になっても体が思うように動かないわ」
霖「まあそういうものかも知れない。幼少時ならともかく、切り替えは難しいのだろう」

ちりちりん。がらっ。
霖「いらっしゃい」
チ「どもー」
霊「あら、妖精が何の用よ」
チ「別に? 夕立が降ってきたから飛び込んだだけ」
美「あら、困りましたね」
レ「仕方ない。ゆっくりしていきましょう」
チ「あ、何これ? 飴? もーらいっ」
魔「あ、おい!」
チ「んむ。あによー、けちけちひなくはって・・・んっ? 体が・・・!?」
魔「あーあ。しかし何も変わってないぜ」
美「子供の内は男女とも大差ないからね」
チ「な、何? 男女って。わっ! ここに何かついてる!??」
レ「こらこら、人前でスカートをまくらない。下品よ」
チ「わわわ・・・『ボク』どうなっちゃったの!?」
霊「・・・!!」
魔「お、ちょっとは効いて」
霊「チルノ、あんたはあの薬で男の子になっちゃったのよ」
チ「そ、そんなあ」
霊「だからそんなスカートを穿いてるのは可笑しいわ」
チ「うぅ・・・確かに恥ずかしいよ・・・」
霊「そう、だから着替えないといけないわ! 霖之助さん、半ズボンあるわね?」
霖「あ、ああ」
霊「よし、うちで着替えましょ。手伝ってあげるわ」
チ「ちょ、ちょっと霊夢・・・ボクは・・・」
霊「魔理沙!」
魔「おお!?」
霊「それ、全部貰うわ」
魔「お、おい」
霊「それじゃ、また!」
チ「わあぁぁぁぁっ!」
どひゅうぅぅぅん

魔「な、なんだぁ・・・?」
レ「何かツボにキちゃったみたいね・・・」
美「あー、でも確かに可愛かったわー。氷精少年」
魔「私にゃわからん」

801 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/29(月) 04:06:38 [ GB3xVm36 ]
ワッフルワッフル

802 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/29(月) 09:20:55 [ 7g9Udm2s ]
美鈴は服を着たままでうまく動けたのだろうか。

803 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/29(月) 22:25:40 [ LMterIxk ]
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル

804 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/29(月) 22:37:12 [ Xk9mAL.A ]
ワッフルワッフル

805 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/29(月) 22:42:29 [ q6rPv2Nw ]
>>800
「邪魔だった胸がなくなって動きやすくなった」と洩らした瞬間
どこからともなく飛んできたナイフでハリネズミにされる中国を幻視した。

806 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/30(火) 17:24:05 [ PGQkVYmA ]
案外咲夜さんが飲んだら大きくなるかも知れない

807 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/31(水) 01:23:38 [ HRrv3k.U ]
>>800
ワッフルワッフルワッフル

808 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/31(水) 19:11:51 [ 3/VcOO6g ]
おーい、誰か>>579の行方を知らんかー?

809 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/05/31(水) 21:13:25 [ xsVeYYTg ]
俺は>>104の行方が気になる。

810 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/01(木) 11:59:57 [ Ob91fZZM ]
>>809
俺も気になる。

811 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/01(木) 19:54:58 [ SOynRRCk ]
俺は>>486の行方が気になる。いや、終了宣言出てるけどさ。

812 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/02(金) 18:01:04 [ hJy/PNCM ]
「あら、綺麗なお花畑ね」
「あ、どうも。珍しいですね、こんなところに人が来るなんて」
「花が咲くのに特別な場所なんてないわ」
「ここは厳密に言うと中じゃないんでいいですけど、そこから向こうには行かないで下さいね」
「どうして?花は何処だって咲くものよ」
「そして生き物は縄張りを持つものです。少し行くとそこの館の敷地なんですよ。
 そこに勝手に人が入らないようにするのが私の仕事なので」
「ああ、そういうこと。そうそう、自己紹介が遅れたわね。私は幽香。風見幽香よ」
「申し遅れました。私はそこの館の門番で、紅美鈴です」
「門番なのに花畑の世話してるの?」
「どういうわけかこういう仕事が回って来やすくて………。嫌いじゃないんでまあいいですけど。
 お嬢様の気紛れで苦労するのも仕事のうちですから」
「勤め人は大変ね。でも、本当に綺麗ね。随分と気を使っているみたい」
「それが私の、まあ習性みたいなものですから。本当はもう少し彩り豊かにしたいんですけどねえ」
「紅ばっかり。これもお嬢様の趣味かしら?館も毒々しいくらい」
「ええ。それでも何とか種類とか工夫してるんですけど、やっぱり色合いが単調で寂しいです」
「紅は紅で綺麗だけど、様々な色で咲き誇る花の色が一番だものね。
 でも、この花の絨毯の上だと、あなたも一つの華みたいね。緑と、紅と」
「や、そんな事ないですって。からかわないで下さいよ」
「もう、照れなくていいのに。でも、もっと色があれば紅もきっとより映えるのにね」
「ええ、そうですね。まあ、前みたいなのは勘弁して欲しいですけど」
「何かあったの?」
「パチュリー様、あ、この人は館にいる客人なんですけど、その人が少し前に実験とやらで花の色を一部変えちゃいまして」
「感心しないわね。花は咲くままの色が最も美しいのに。興を解さない人ね」
「結局生え変わるまでどうにも出来なくてお嬢様に叱られてしまいました。アレはアレで綺麗だったんですけど」
「随分と苦労してるのね。花は好きかしら?」
「ええ。自然に棲むものは気が澄んでいて、とても気持ちがいい。あなたもどこか似た気がしますね」
「私もまた花だから、かしらね。そうね、ありがとう」
「いえ………。どうしました?」
「なんでもないわ。また、来てもいいかしら。ここの花畑はとても気持ちがいい。
 みんなあなたを慕って歌っているわ。少し妬ましいくらい。本当、愛情を込めているのね」
「やめて下さいよ、恥ずかしいですってば。でも、花が好きならいつでも歓迎しますよ。花は何も拒みません」
「ありがとう。お礼に今度はなにか、ここにはない紅い花の種でも持ってきてあげる。肥料はどう?」
「わ、ありがとうございます!なかなかいい肥料が手に入らなくて。なかなか仕事から離れられないので探せないですし。
 でも、いいんですか?そんなことまで」
「いいのよ、私の好きでやってることだし。こんなに花を愛してくれる人がいるだけで嬉しいわ。
 そうね、向日葵でもあればもっと嬉しかったんだけど」
「あ、向日葵ならありますよ。まだ早いですけど。本当は駄目なんですが、あっちの方にもう一つこっそり花畑作ったんです。
 手に入れた種も無駄にしたくありませんでしたしね。そっちだともっと彩り豊かですよ。季節の花とか」
「………あなたったら、本当に素敵な人ね。ちょっと感動しちゃったわ。
 あなた、我侭に振り回される門番なんて辞めて、私のところで仕事しない?」
「すいません。申し出は有難いですけど、この仕事辞める気は今のところないんです。
 色々と縁やご恩がありまして………」
「いえ、あなたはそういう人だものね。私が悪かったわ。少し残念だけどね。
 じゃあ、今日のところはこれで。また会いましょう。この子達のこと、よろしくね」
「ええ。それでは、また。楽しみにしてますね」
「ごきげんよう」

813 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/02(金) 18:19:53 [ hMU.QkVQ ]
……幽香×美鈴ってのもアリだな(ぉ

814 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/02(金) 19:26:08 [ dGC6Z0NY ]
花を通じてお友達な美鈴とフラワーマスターさんいいですねアリですね
読んでる途中に同じように花を世話する美鈴が描かれている+0さんとこの漫画を思い出しました
喧嘩を売らずまったり花の話をしている幽香も素敵でいいなぁ

815 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/02(金) 19:34:25 [ EuXfHoKE ]
超犯罪都市 幻想郷、ここには平和も秩序もない。
あるのは弾幕と死だけだ。
博麗の巫女、霊夢は幻想郷を(自分にとって)住みやすくするために、妖怪達に徹底的な搾取を行なった。
だが、彼女を待っていたのは当然とも言える報復だった


「私よ、巫女の霊夢よ」
「こんにちは巫女さん、初めてお目にかかるわ」
「誰?」
「そんな事はどうでもいいから外を見てみたら?」
「賽銭箱が・・・ない!?」
「あなたはやりすぎたの。これからも幻想郷は妖怪が仕切らせてもらうわ」

「なにっ、賽銭箱が!?」
「どうしたの魔理沙、賽銭箱がどうかしたの?」
(ただでさえ貧乏な霊夢なのに、賽銭箱までなくなったら、遊びに行ってもお茶すら出なくなるぜ・・・)
「アリス、賽銭箱を取り返しに行くぜ!」
「え?いきなり何なのよ!?」

816 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/03(土) 00:34:09 [ BtuciEKo ]
>>815
それは迷シーンスレ行きじゃないのかと思った。
ファイナルファイトだよな?

817 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/04(日) 18:22:04 [ RwOjWt7I ]
NoXX13:夢子
 戦闘力に特化した魔界人試験体。
 自我をなるべく抑え、マスターを最優先するようシークエンスを組む。
 結果は良好。数々の魔力拡張にも拒否反応なし。
 自我と魔力拡張に関連があるのか、証明を要する。

NoXX14:ユキ
NoXX15:マイ
 火のエレメントに特化した魔界人試験体。
 魔力のキャパシティを従来型よりも120%高めたが、副作用として
 魔力のコントロール機構に欠陥あり。
 急遽、バランスを取るため、氷のエレメントに特化したNoXX15を制作。
 魔力コントロール機構にリモート機能を試験的に導入。
 NoXX14のサポートとして機能させる。
 今後の成長を観察し、単独稼働への検討を行う。

NoXX16:アリス
 NoXX13をベース部分より改良し、自我にアドバンテージを与えた。
 初期の経過は良好であったが、人間襲来時に禁術を使うトラブル発生。
 シミュレーション通りならば、禁術の影響で成長・老化の速度が通常の5倍以上に
 加速しているものと思われる。
 現在、魔界より脱走中。恐らく人間界にいるものと思われる。

−−−

「アリスちゃんにも困ったものね。まだ行方が分からないなんて…
自分の体に何が起こってるのか分からない、子供でもないでしょうに…」

正直、アリス…"NoXX16"は失敗作だった。
自我を与えすぎたため、事あるごとに創造主たる私に反抗するような事もあったし、
それを見たNoXX13に叱られている事も度々あった。
何で、あんなコンセプトを実行に移してしまったのか、今でも自分の思考シークエンスが分からない。
同じ事を考えていたからか、以前、NoXX16が聞いてきたことがあった。

『どうして、私みたいなのを作ったんですか、どうして私だけみんなと違うように作ったんですか』

と。
その時は、どう答えたのだったか。
「画一化された組織は、対処法が発見された場合、一網打尽にされる危険性があるから」
違うな…私はアリスちゃんをそんなシステマティックな考えで作った訳でもない。
同じバリエーションに飽きていた?自我の反抗というスパイスが欲しかった?それも違う…
そう、あの娘を作ったのは、ただ単なる、

「アリスちゃん、神に目的などというものはないのよ。私はただ在るだけ。」

気まぐれに過ぎなかった。人間の男と女がたまにやるそれと同じく、ただ作りたかったから作ってみた。
私の写し身を。出来るだけ、私に近づけた私を。
そして、その私がどういう行動を取るのか、それが知りたかったのだ、と、思う。

ああ、そうか、だから。

私はこんなにも気を揉んでいるのだ。NoXX16が私の所に戻ってこないことに。
禁術の影響で、明らかに私の先に逝ってしまう、哀れな私の後継者。
私の術に比べれば、まるでママゴトのような人形繰りの術しか知らず、
しかも、それに満足している私の写し身。

なんと哀れで、情けない。

私の癖に、そんなことしか出来ないのか。
私の癖に、自分の身体を直す術も知らないのか。
あなたは、出来損ないよ。一生狭い世界の中で満足し、そして死んでしまうのよ。

そんなのは、嫌でしょ。私が嫌だもの。あなたも嫌に決まっている。

だから、だから…


戻ってらっしゃい、今ならまだ間に合うから。
貴方の身体を直して、今度こそ、1から私のもてる技術の全てを叩き込んであげるから。


戻ってらっしゃい…、早く、早く…



俺の神綺様はこうなのっ!!
と、幼稚な情欲のままに描いてしまった。
今では反省したい。

818 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/04(日) 21:45:14 [ Rl80a.1o ]
>>817
GJ!!!
カリスマをしっかり感じ取れたよ!

819 名前: 1/2 投稿日: 2006/06/04(日) 22:43:24 [ dIyLzBOw ]
 真夜中の魔法の森。
 草木眠るこの時間、私は眠らずに研究に必要な秘薬を集めるべく冥い森の中を疾走していた。
 人形達にも手伝わせたいが、今回使うのは魔力媒体として優れた繊維を持つ希少植物。
 私の強力な魔力で駆動する彼女達が摘めばたちまちにその繊維は破壊されてしまうだろう。
 故に面倒だが動員するわけにもいかない。
 自律人形の作成には必要な物。
 
 そんな折、黒いのに出会った。

「よう、アリス。お前も蒐集か」
「……まあね。邪魔しないでよ」
「欲しい物が被らなきゃ邪魔しないさ」
「ふん。たとえ被っても、全部貰うけどね」
「強欲だな。ま、安心してくれ。今日私が欲しいのは夜の魔力を蓄えたキノコだ。お前はキノコ使わないだろ」
「使わないわよ。大地に根ざす種ならまだしも、二次発生した種には大した力は無い」
「不合理か。だが数はたっぷり取れるからな。質より量だぜ」
「不合理ね。とても理解できないわ」
「まあ、お前みたいに最低限の労で最大の効果を上げるみたいな考えの奴には、そうなんだろうな」
「要領が良いと言って欲しいわ」
「わりとそうも見えないな。まだその材料を集めてるって事は、完成してないんだろ、研究」
「……ほっといて」 
「なぁアリス。時には色々試してみるのもアリかもしれないぜ。そこから何か良い変化が起きる事もある」
「私はそんな観念的な事はしないのよ。あなたは短い人生を、精々不合理に生きて何も為せないまま死ぬがいいわ」
「言うぜ、全く」
「もう帰るから」
「アリスよ、余計なお世話かもしれないが……たまにはさ、人の意見も聞いたほうがいいと思うぜ」
「余計なお世話よ」







「ただいま……」

 疲れた。
 こんな時は私の可愛い人形達も下手に追随したりはしない。
 よく弁えている。そうであるように、作ったのだから、当然と言えば当然だが。
 しかし、てゐのぷりちーなおべりすくを弁え無い者が一体、居た。

「アリスー! オカエリ!」
「……、悪いけど、今は疲れてるのよ」
「アソンデ! アソンデ!」 
「疲れてるの。後で遊んであげるから」
「イヤダ! イマスグ!」
「……うるさいわね! 黙りなさいっ!」

 ガッ

「モルスァ」
「はぁ……はぁ……ふん!」

 動かなくなった人形を一瞥し、周囲の他の人形達を見回す。
 表情一つ変えずこちらを見つめている。
 当然だろう、彼女達は私が作った人形なのだ。
 彼女達の殺生与奪の権利は、私にこそあるのだから。

「やっぱり、貴方達の方が可愛いわ。
 いらぬ考えを持つ者は、私につまらない不利益しかもたらさない」

 私に恥をかかせて、自分勝手で神の子たる私を尊ぼうともしないあいつも。
 縛られぬ命とは、かくも醜いものなのか。
 
 では私は縛られているか?
 神によって作られた私は、果たして縛られているのだろうか。
 
「くだらない。私はあいつなんかとは違う」

 そうだ、私は特別だ。
 生まれた時から特別なのだ。
 誰よりも高貴な神に仕えていた。
 その中でも殊更に特別だった。
 誰一人触る事も許されていない禁断の魔導書に触る事が許されたのも私が初めてなら、
 それを紐解く事ができたのも、あの人を除けば私が初めてだ。

 なのになぜ、あの人に出来た事が私には出来ない。

「神になりたいわけじゃない」

 そんなのは、煩わしいだけだ。
 ただ、願う事。
 資質の証明。 

「それだけの力が、あるはずなのに……」

 根を詰めすぎる。
 あいつがそう言っていたか。
 私がそんなに余裕が無い様に見えるのだろうか。
 所詮その程度の手合い。
 クッションに腰をおろすと目の前の機械に手を伸ばす。
 これは外でゲームと呼ばれている。
 少し前に香霖堂で見つけた物だ。
 店主は動力源に欠陥があると言っていたが、そんな物は幾らでも補える。
 これはちょっとした息抜きには丁度いい。
 私はこうやって余裕ある生活を営んでいる。
 全ては最初に夢見た場所への道のりの上にある。
 さあ、楽しむと決めた以上は無駄な時間を過ごさず楽しむ事にしよう。

→Continue New Game

 ピッ

820 名前: 2/2 投稿日: 2006/06/04(日) 22:48:41 [ dIyLzBOw ]
 明くる日、今日も今日とて秘薬の蒐集。
 そしてまた厄介な黒いのに出会った。

「よう、今日も精が出るな」
「あなたもね」
「ところで、結局研究はどの程度進んでるんだ?」
「……どうでもいいじゃない。そんな事」
「ふーん……。って言うかな、お前の人形、完全にお前が制動してるようにはどうも見えないんだが」
「まあ、そうでしょうね。彼女達は逐一命令が必要なわけじゃない。
 必要な行動は既に彼女達の中にあり、彼女達はその中から私の欲する行動を選んでいるのだから」
「なるほどな」
「新しい事を考え出す事が出来るかどうか、些細な違い。それでも彼女達は結局、傀儡なのよ」
「人間を作りたいのか?」
「さあね。ただ、自分で考え、それでいて私に利益をもたらす、賢い人間なら作ってもいいわね」
「友達が欲しいのか? 一人は寂しいしな。なんならこれからどうだ? 今日の私は割と暇だぜ」
「友達? 寂しい? はっ、笑わせないでよ」
「ギャグで言ったつもりはないが」
「要は利用価値があるかどうか。あの時はあなたにそれがあっただけ。今は間に合ってるわ」
「まあ、また何かあったらいつでも土産もって遊びに来いよ」





 
 
「友達? 馬鹿じゃないの」

 私の生きてきた軌跡は、たくましい線となり美しく輝いている。
 あんな、どれだけ輝こうとも結局はただの点で終わるあいつに、何ができる。
 私が私の欲求を満たすに足るはずがないだろう。
 友達なんてのは、相互利用を前提とした関係でしかない。
 そこに馴れ合いを結びつける方が、どうかしている。
 寂しいとか、どこからそんな発想が浮かぶのか。
 あいつは、特別では無いからだろう。

 玄関をくぐると、昨日散乱していたはずの人形の残骸が綺麗に消えていた。
 人形の殆どは私の顔色を窺ってからしか動けない。
 私がいない間にも私のために動いてくれるのは、彼女しかいない。

「ねぇ、上海。貴方は最近特によくやってくれるから、今日は一緒に遊びましょうか」
「シャンハーイ!」

 利発で、賢い。
 なぜこの前の人形はそうではなかったのだろうか。
 あの子は、私に利益をもたらすためだけに作ったはずなのに。
 やはりどこかに、ミスがあったのだろう。

「うーん、フリスビー。 フリスビーどこいったのかしら」
「シャンハーイ?」
「むぅ、ゲームのディスクを代わりに使ってやるわ」
「シャンハーイ」
「私に友達はいらないわよ。一人でなんでもできるんだもん。ねぇ、上海」
「シャンハーイ……」
「……一人でできるんだから……」

 そう。私は一人で十分なんだ。
 ゲーム機からディスクを取り出す寸前、自然と起動スイッチに手が伸びた。
 上海が見ている。私の興味は既に動いた。
 彼女は賢いのだから、待つだろう。

 ウィィィィン……
 低い稼動音を立ててゲーム機が立ち上がり、つなげてあるブラウン管が光を放ち始めた。

 逃避?

 違う。
 
 生産的な活動を継続するためには何かしら息抜きが必要だ。
 これはそのための事。逃げてなどいない。恐れてなどいない。
 そうだ、私は出来るはずだ。私は特別なのだから。

──いつでも土産持って遊びに来いよ──

 余計なお世話だ。
 私は特別だ。特別だ。特別だ。

『残念ながら、これまでのデータは全て消えてしまいました』

  →NewGame 

「……特別な私は、今のままでいい……!」

アリスは一瞬だけ時計を見たが、すぐに顔をブラウン管に戻した。


to be continued...

821 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/05(月) 00:29:19 [ 89I7aPxA ]
>>819-820
なんつーか、投稿するまでもないことないよw

822 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/05(月) 18:23:28 [ 2onFva76 ]
「ウドンゲ、どうしたの、そんな所で。」
「師匠…」
竹林の奥、永遠亭。
鈴仙・優曇華院・イナバ(以下長い名前なので、鈴仙かウドンゲかイナバに略す)
は月の見える廊下にて、座り込んでいた。
「私……ここに居てもいいんでしょうか?」
「どうしたの、急に。」
さすがの天才・永琳といえども、
「私は、仲間を見捨てて逃げ出して…この前の時だって、私をここから追い出せば……」
「馬鹿ね。」
言葉とは裏腹に、永琳は穏やかな笑みを浮かべて言った。
「師匠……」
「もう貴方は永遠亭の、大事な一員なのよ。そんな事、出来るわけがないじゃない。」
「でも……」
「それにね、」
永琳は、僅かに何かを思い出すように、
「貴方だけが、罪を背負っているわけじゃないのよ。」
と、言った。
「!!」
そこで鈴仙は思い出す。
自分の思いつきで永琳の人生を狂わせた輝夜。
月の使者を皆殺しにした永琳。
幸せの嘘と言って嘘を吐くてゐ。
自覚のあるなし。罪の意識の大小。それぞれの想い。
それらはけして違えど、罪があるのは鈴仙だけではない。
「師匠……私……」
「それにね、」
と、永琳は手に、
「貴方が居なくなったら、実験台がいなくなるじゃない?」
座薬を取り出して、それはもう至上幸福の笑みを浮かべて言ったのであった。


今現在、満月の晩なので慧音から逃げる妹紅は悲鳴を聞く。
かえせー!昔の何者にも犯されていない純粋な私をかえせー!
それを聞いた妹紅は思う。
ああ。気持ちは判るよ、かわいそうな兎……


結局、また慧音の角は刺さったが。

823 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/05(月) 18:46:25 [ QmC30AI2 ]
Caved!!!!

824 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/05(月) 23:09:28 [ eTRHRwwY ]
こういうノリ嫌いじゃないぜ
ただもう少しほのめかすような表現の方が光ると思うけどな

825 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/06(火) 02:03:23 [ wAnQwhqQ ]
咲「ねえ、美鈴。最近お嬢様の様子がおかしくないかしら?」
美「え、そうですか?」
咲「ええ。お食事がいつにもまして進まないのよ」
美「何か召し上がってるのでしょうか」
咲「食料庫にはつまみ食いの形跡無しよ。まあ吸血鬼だからどうにでもなるだろうけど」
美「うーん、そういえばお一人で外出することが多いみたいです」
咲「それは神社にでも遊びに行ってるのでしょう?」
美「いえ、それが・・・向かうのはあっちの方なんですよ」
咲「あっち? あっちは竹林しかないはずだけど。はて・・・?」
パ「それだけじゃないわね」
美「あ、パチュリー様」
咲「それだけじゃない、とは?」
パ「かなり羽振りがいいわ。咲夜に気付かれないように注意してるみたいだけど」
咲「具体的には?」
パ「私の書庫に漫画が増えてるの。全部人里で発行された物よ」
咲「まあ! 漫画は駄目ですとあれほど申しておりますのに」
パ「だからこっそり読んでるのだろうけど」
美「でもそれなら、咲夜さんの家計簿に数字が現れますよね」
咲「お嬢様は一切無駄遣いしてない・・・ことになってるわ。経理上」
パ「要点をまとめるとこうね
  一.レミィはたびたび竹林に向かう
  一.レミィは外でつまみ食いをしている
  一.レミィは何らかの収入を得て漫画を買っている」
咲「そんな・・・買い食いなんて貴族の娘にあるまじき行いを・・・」
美「その辺はあまりこだわってもしょうがないですよぉ」
パ「何はともあれ、調べてみましょう。美鈴、お嬢様が外出する時に教えて」
美「了解です」
咲「頼んだわよ」

美(お嬢様が抜け出しましたよ〜)
パ「わかったわ」
咲「了解よ」
美「さて、気付かれないように追わないといけませんね」
パ「咲夜が時の流れをゆるめ、私が空気を乱す。美鈴は気配を乱して」
咲「畏まりましたわ」
美「はいっ」

咲「あら、ここは・・・」
美「永遠亭ですね」
パ「まあ、こっちにはこの建物しかないわけだけど」
鈴「あら、何かようですか?」
美「お嬢様がこっちにきましたよね?」
鈴「レミリアさんですか。師匠の所に行ってると思いますが」
咲「永琳の所?」
パ「私たちも行くわよ」
鈴「まあいいですけど、今は人里の患者を治療中なので静かにしてくださいね」
咲「病院業もやってるの?」
鈴「はい。薬を出すだけじゃなくて手術もしてますよ」
パ「手広いのねぇ」

永「うーん、鬱血しかかってるわ。レミリア、お願い」
レ「わかったわ。いただきまーす」
カプ
永「・・・もういいわ」
レ「んむ。ふぅ、ご馳走様」
永「はい。これでもう大丈夫。薬を出しますから、自宅で一週間は安静にしてください」
患「へぇ、ありがとうごぜぇやす」
永「お大事に」
レ「ん〜。今日はあと4人か。そんなに飲めるかしら」
永「頑張って頂戴。その分お礼は弾むから」
レ「ふふ、わかってるわ」
咲「お嬢様! 何をなさっているのです!」
レ「ささささ、咲夜!? どうしてここが・・・お前か美鈴!」
美「仕方ないじゃないですか。お嬢様があまりに挙動不審なので、みんな心配してたんですよ」
レ「むむ〜」
パ「いったい何をしてたの?」
永「見てたでしょ。治療で鬱血を改善する為に、レミリアに血を吸って貰ってたの」
レ「患者は安全に血抜きができるし、私はおやつが飲めて現金収入もある、そういうアルバイトだったのよ」
咲「何をなさってるんですか・・・」
リ「ちょっと! そこの吸血鬼! 私の商売を邪魔しないでよ!」
レ「あら、虫けらがぴーちく喚いてるわ」
リ「折角、医療用に清潔なヒルを1000匹も育てたのよ! 永遠亭はお得意様だったのに!」
永「御免なさいね。レミリアの方が患者にウケがいいから」
レ「ということよ」
リ「そんなあ! ヒルには同じヒトの血を吸わせないから、感染症の心配も少ないのよ! これからも買ってよー!」
永「うーん、そうねえ」
レ「虫けらごときに私以上のことができるわけないでしょう?」
リ「そ、そんなことないわ!」
レ「ふふ、言うだけ言ってなさい・・・ってちょっと! 咲夜! パチェ! 美鈴! どこへ行くのかしら?」
咲「ほっといてください・・・ふぅ」
美「お屋敷に帰るだけですよ・・・はぁ」
レ「帰るのはいいとして、何よそのため息は」
パ「彼女らの気持ちを代弁するなら・・・『ヒルと争う主人なんて見たくなかった』ってとこかしら?」
レ「ちょっと、それってどういうことよ!」
リ「ほら、永琳さん。この吸血鬼じゃそのうちうまくいかなくなりますよ。その点ヒルは律儀に吸血するわよ」
永「それもそうかしらねえ」
レ「ちょちょちょ、ちょっと待ちなさいってば!ねぇ!」

826 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/06(火) 10:45:57 [ llOrKENs ]
バロスw

827 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/06(火) 10:47:24 [ dG9JYtOc ]
ヒルと争うなwwwwww

828 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/06(火) 14:32:03 [ 3CgUBGYQ ]
リグルならヒルを合体させてレミリア型に擬態させることも可能に違いない。
そうなったらレミリアに勝ち目はないなw

829 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/06(火) 17:08:41 [ zLTpFsFI ]
それ なんてバイオハザード?

830 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/06(火) 23:18:58 [ K7pVqUTI ]
――― プロローグ・結界組 ―――

「はぁー」
気の抜けたため息が一つ。
麗らかな春の日差しを受けて、
一人の巫女が境内の掃除を行っている。
とはいえ、殆ど手は動いていない。
時折空を眺めてはため息をつく。
それの繰り返し。
お茶でも淹れよう。
ふと、そう思い立つ。
巫女は手にしていた箒を鳥居に立てかけ、そそくさと神社に戻った。
その表情は、終始暗いまま。


「やほー」
縁側に腰掛けてお茶をすすっていると、背後から聞き慣れた声が届いた。
「あー……なによ紫」
巫女の背後に、上半身だけの女性。
胸から下は、空間に開いた裂け目に埋まっている。
「折角遊びに来たのに」
「いらんいらん、帰れ」
露骨に嫌そうな声色と、しっしっ、という手の動きで返事をした。
「つれないわねぇ、折角いろいろ話そうと思ったのに」
本当に残念そうに、紫と呼ばれた女性は身体を空間の裂け目に落とした。
一瞬後に、その裂け目は綺麗に閉じて無くなる。
やっと落ち着いた。
そう思った直後、今度はすぐ隣に紫の姿が現れる。
並んで腰掛けた二人は、同じ方向を向いて話し始めた。

「ねぇ、気付いてる?」
「何が」
めんどくさそうに返事をする巫女に、紫は苦笑する。
「いや、これに気付かないなんて凄いわぁ」
「あーもう分かったわよ」
空になった湯のみを置くと、巫女は立ち上がる。
「ここのところ大結界が妙に不安定ってことでしょ」
「大正解」
紫も立ち上がると、再び身体を空間の裂け目に乗せる。
「で、心当たりは?」
「悪魔、幽霊、月人、鬼、閻魔、天狗」
「選り取りみどりね、でも全部はずれ」
「あー、今回は」


『外ね』


二人は声を重ねると、ごく薄く笑い合った。
「異質なものが束になってる」
「一つ一つも馬鹿にできない大きさだけど」
「それらが互いに競合してる」
「完全なる調和、とも呼べるわね」
「なるほど、御伽噺は繋がってるってワケね」
「ご明察」

スキマと呼ばれる空間の歪曲に乗り、紫がふわりと宙に舞う。

境界を操る能力を有した、強大な妖怪。
名を、八雲 紫と言う。
あらゆるモノの境を、曖昧にすることが可能な力。
また逆に、あらゆるモノを隔てることが可能な力。
故に、結界という分野もまた、彼女の領分だ。

紫を追うようにして、巫女も地を蹴った。
彼女の周囲に飛来するのは二つの陰陽玉。
そして彼女も紫と同様、宙に停滞する。

「あぁ、ほら忘れ物」
そういって紫がスキマから取り出したのは。
「あら、気が利くわね」
「いえいえ、神社の中で拾ったお払い棒よ」
「お払い棒ってあんた……っつーか盗ってったのアンタか」
「さてねぇ」
怒っている様に喋ってはいるが、別段怒っているわけでもない。
形式上、という言い方が正しいかは分からないが、
これに関しては特に怒る理由も見当たらなかった。

そういえば、と紫は思い出したように告げる。
「新聞屋の子に、伝言頼んでおいたわ」
「なんて?」
「近い内、侵入者が続出するので注意。
 また、弾幕を扱える者は応戦を要請する、と」
あっさりとそう言いのけたものの、
紫の目が一瞬虚ろに見えたのは気のせいだろうか。
それを察知して、巫女は探りを入れる。
「で、他には?」
「……なお、これは外敵からこの地を護る行為。
 よって、仕掛けるのは弾幕ごっこではなく」
「弾幕とすること」
「またまた大正解」
巫女は表情を曇らせる。
「全く、穏やかじゃない話ね」
「それほど、この事態は異常なの」
当然それは、紫にとっても苦渋の選択だった。


「ったく、厄介な事にならなきゃいいけど」
「ほら、こんなことしてる間に亀裂が」
紫が指差した先には、大きな綻びが見えた。
その結界の名は、博麗大結界。
幻想の大地を包み込み、隔離し、護る為の壁。
外界との隔たりを保つ、唯一の存在。
そして、この巫女は。

「さ、行くわよ紫」
「了解、霊夢ちゃん」
「ちゃんはやめて……」


大結界の護り手たる、博麗の血族。

――――名は、博麗 霊夢。

831 名前: 830 投稿日: 2006/06/06(火) 23:29:56 [ K7pVqUTI ]
プロローグとかいっておいて続きません。
ぼーっと書いてたらノリが東方っぽくなくなり、
クロスオーバー臭がぷんぷんしてきたので挫折。
全組のプロローグ書いたところで力尽きました。
未完だけど折角なんでここに投下しとこうかなとw

以上、連カキ&長文(言い訳)失礼しました。

832 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/07(水) 13:12:45 [ UUTyKbgM ]
「か〜ら〜す〜、なぜ鳴くの〜」
「烏の勝手だぜ。で、朝っぱらからそんな唄どうしたんだ?」
「あら、丁度良い。この続きってどんなだっけ? 気になっちゃって」
「だから烏の勝手、だろ?」
「だから、替え歌じゃなくて本当の歌詞の方」
「……これって替え歌だったのか」
「問題外ね」


「で、それと私が縛られてるのに何の関係があるんでしょうか?」
「結局考えても分からなかったから」
「まず、どうやったら烏が鳴くのか調べようと思ってな」
「何でそうなるんですか……ってその手は何ですか何処触ってるんですかちょっとやめっ……ん……やぁ……」

833 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/07(水) 17:37:32 [ qr6FlUTQ ]
wffrwffr

834 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/07(水) 21:59:32 [ 2KSEPz6Q ]
ワッフル!ワッフル!!!

835 名前: 1/4 投稿日: 2006/06/10(土) 15:19:35 [ iHXCHERk ]
予定された時刻まで、あとわずか。
ここに来て幾度目かの月が満ちる、神秘の夜。


「師匠、どこにいるんですか」
竹林に覆われた薄暗い屋敷の中、鈴仙は人を探して歩き回っていた。
決して狭くはない屋敷ではあるが、
目的の人物が普段居る場所となるとそれほど選択肢は多くない。
自室、薬剤庫、調合場、食事処。
ひとまず、目ぼしい所は覗いて回っているのだが。
「……」
焦る気持ちを何とか宥めて、思考を働かせる。
まだ見ていない場所はたくさんある。
そのうち最有力候補なのが、この屋敷、永遠亭のお姫様の私室だ。
屋敷の最奥とでも言うべき場所である。
姫の私室に辿りつくまでには、結局殆どの部屋を確認する事が出来てしまう。
離れはあらかた見て回ってしまったし、姫の私室を目指せば間違いは無い。
鈴仙は足早に姫の私室をめざして歩き出した。

今日は予定された日。
抗わなくてはならない日。
またみんなに迷惑をかける事になる日。
ちりちりと、頭の奥が痛んだ。
いつか見た凄惨な光景、ここに在るのは思わず背けた背徳の瞳。

そして、ここは、とても、大切な場所。



「あれ、れーせん。慌ててどしたの」
鈴仙の足音を聞きつけたのか、兎たちの集合部屋から一匹の兎が顔を覗かせる。
地上の兎を統率している、因幡 てゐだ。
ちょうど良い、と、鈴仙は足を止める。
「あぁ、てゐ。師匠見なかったかな」
ちょっとお話があるのだけれど、と尋ねてみた。
ふと視線がてゐの背後に移る。
集合部屋に兎たちが集結しているのが見て取れた。
「ふーん。れーせんも呼ばれたの」
「鈴仙『も』って……てゐ、師匠に呼ばれてたの?」
「うん、兎たち集めて警戒態勢敷く様にって。今は姫様と大事なハナシしてるみたい」
どうやら、今日が何の日なのかは伝えられたらしい……
「全員引き際は見極めるように、とか言われたんだけどさ、何が来るっていうんだか」
と思ったが、詳しくは聞かされていないみたいだ。
鈴仙は心底申し訳なく思ったが、何者が相手であるのかは言わなかった。
師匠がその情報を伝えなかったのには訳があるはずだからだ。
努めて平静を装い、鈴仙は言葉を返した。
「そっか、わかった。姫の所にいってくるね……ってどしたの、私なんか変?」
なんだかじっと見られている気がして、訝しげに首を傾げる。
ほんの少しだけ、沈黙が降りた。

「ううん、なんでもない」
てゐがふるふると首を横に振ると、鈴仙は『じゃあ気をつけて』とだけ言って、
逃げるように屋敷の奥へと走っていってしまった。
その後ろ姿を見送り、てゐも部屋へと戻る。
「第一陣、準備できたー? んじゃ、適当に屋敷の周りを哨戒してきて」
指示に従い、兎たちが散った。
続けて、奥の部屋からわらわらと第二陣が現れる。
「あんたらは屋敷の出入り口の警護、よろしく」
第三陣、第四陣と兎たちに持ち場を指示しながら、先ほどの鈴仙の姿を思い浮かべる。
自分達と違う見た目の耳。
一緒に暮らしていて、違和感などすっかり無くしてしまっていたけど。
「第五陣、姫様の私室周辺を担当ね。五月蝿くしないように注意するのよ」
これで、全ての兎たちが出払った事になる。
下らなさそうに、てゐは小さく伸びをした。
鈴仙の前では知らない振りをしただけで、話はちゃんと聞いていた。
あの人が、本当は月の兎だということ。
「……嘘か本当か知らないけど、ばっかみたい」
少しだけ声が詰まったのが、自分でも分かった。

836 名前: 2/4 投稿日: 2006/06/10(土) 15:20:57 [ iHXCHERk ]
鈴仙の探していた人物は、てゐの言うとおり姫の私室にいた。
これから起きる出来事について、最後の意見交換が行われていたようだった。
「さてと、これからどうします、姫」
「知れたこと。迎撃するしかないでしょう」
姫――蓬莱山 輝夜は、さらりと言葉を返した。
「えぇっ、姫が自ら出向くんですかっ」
「違うわ。姫とうどんげはこの部屋で待機」
涼しい顔で事も無げにそう言ったのは、鈴仙が師と呼ぶ人物、八意 永琳である。
「姫を前線に出すはずが無いでしょう。
 それに、今回狙われているのはうどんげ、あなたなのよ」
輝夜は目を瞑る。
「イナバたちには、無理しない程度に迎撃するよう言ってあるわ」
「あの命令って、姫が出したんですか」
鈴仙の言葉にこくんと頷くと、輝夜は苦笑する。
「私と違ってイナバたちの命は有限だしね。
 それにバタバタ死なれたりしたら流石に夢見悪いし」
その言葉に、鈴仙は哀しそうに耳を垂らした。
自分が原因であるということが余計に気を重くする。
「私、隠れているだけしか出来ないんでしょうか……」
消え入りそうな鈴仙の言葉に、永琳は呆れたように首を振った。
「あくまで向こうのターゲットはあなた。自ら出向いてどうするの」
「永琳には前線の指揮を執ってもらう。イナバたちだけじゃ荷が重いだろうから」
結局、永琳の術の準備は今日という日に間に合わなかった。
だから、真正面から退ける以外に道はない。
うまく渡り合うには、優れた統率による組織だった動きが重要となる。
それには優れた司令塔が無くてはならない。
まして、大急ぎで兎たちの頭数を揃えただけなのだから尚更のこと。

「あとうどんげ、あなたは姫についてもらうけれど、
 別に援護とかは期待していない。万一に備えた連絡役といったところね」
「そーそー、邪魔にならないように隠れていればいいわ。
 いざという時に永琳へ状況報告に行ってもらうだけで十分だから」
鈴仙は、二人の言葉にピクリと耳を震わせる。

月へ帰る必要はない。
自分を連れ戻しにくる者達を追い払うまで、逃げおおせること。
最初にこの二人に話した時から、その方針は変わっていない。
けれど、ずっと葛藤を続けてきた。
逃げること、迷惑をかけること、まっすぐに向き合うこと。

「あ、あのっ……」
意を決して反論しかけた鈴仙に対し、輝夜はすっと目を細める。
「さっき言った。イナバの命は有限だと」
静かな気迫が全身を包む。
だが、鈴仙は怖じずに声を荒げた。
「それでもっ!」
「うどんげ」
永琳がその言葉を遮ったが、鈴仙は構わずに言葉を続ける。
「幻想卿、折角見つけた二つ目の故郷なんです!」
姫を、師匠を、永遠亭のみんなを、護る為に戦う事。
自分の為に迷惑が掛かっているのに、何もしない訳には行かない。
もう逃げたくないという想いに嘘はつけなかった。

鈴仙の必死な姿に、永琳は俯いて大きな溜め息をつく。
全く、この子は。
そんな風に呆れられているであろう事は、鈴仙にも分かった。
仕方ない、といった風に永琳が顔を上げる。
「やるからには、徹底的に姫を補佐なさい。
 確かに、あなたの瞳が持つ撹乱能力は助けになるでしょう」
「は、はいっ!」

そんな師弟のやり取りを眺め、輝夜はくすりと苦笑する。
永琳ったら、ホントにこの娘に甘いのだから。
いや、この場合は戦線参加の許可だから、もしかして厳しいのかしら。
逸れた思考を持て余しながら、輝夜はゆっくりと立ち上がる。
「じゃ、話がまとまった様だし……頼むわね、永琳」

837 名前: 3/4 投稿日: 2006/06/10(土) 15:22:56 [ iHXCHERk ]
「では姫、うどんげをよろしくお願いします」

永琳と幾らかの兎たちを見送り、一人と一匹が部屋に残される。
窓に見えるのは、空に浮かぶ蒼い満月。
透き通った青白い光が、屋敷を照らしていた。
鈴仙にとっては好都合だった。
これほど美しい満月ならば、操る狂気だってどこまでも大きく出来る。

「れーせんーっ!」
部屋の外から、名を呼ぶ声が聞こえる。
振り返ると、入り口の前でてゐが手を振っていた。
「姫様の足引っ張っちゃ駄目だからねー」
「引っ張ったりするもんですか!」
苦笑して叫び返す。
てゐは満足そうに頷くと自分の持ち場に戻っていった。
輝夜がその様子をみて、くすくすと笑う。
「な、なんですか姫」
「いえ。イナバたちの結束は固いんだなぁと思っただけ」
何がおかしかったのか、鈴仙には分からなかった。
戸惑う鈴仙を尻目に、こほん、と咳払いを一つ。
「ちゃんと援護してちょうだいね、期待してあげるから」
「はい、もちろんです」
「……ふぅん?」

こちらを覗き込む輝夜の目を真っ直ぐに見つめる。
自分の決意を、少しでも分かって欲しかった。
過去、自分という存在を保たせてくれた恩に報いたい。
そして、永遠亭の『家族』を護りたいという揺らぎ無い想い。

覚悟は出来ている。
何があっても、退きはしない。
そう、絶対。

思い出したように、輝夜が声を上げた。
「あぁ、忘れるところだったわ。
 イナバ、あなたに一つ、重要な命令を与えておくわね」
「はい、なんでしょう」
ぴっ、と人差指を立てて、輝夜は妖しく笑う。
「私たちと一緒に、元気いっぱいで永遠亭に残る事」
「……えーと、分かりました」
これからの展開を左右するような命令が来ると思っていた分、
妙に軽いノリの命令に思わず脱力した。
「随分と余裕そうね、簡単?」
それはどうだろう。
一瞬、返答に詰まった。
この騒ぎの元凶であることの負い目と、退かないという決意。
それらが胸中に渦巻き、思わず目を逸らしてしまう。
「……そこで詰まるという事は、やはり覚悟が足りないのね。
 尤も、どんな展開になろうとこの命令は守らせるつもりだけれど」
「どういう意味です?」
その問いに答えず、輝夜はゆっくりと立ち上がる。
仕方なく、鈴仙も輝夜のに倣ってその場に立ち上がった。


「こういう意味よ」

「え?」


首筋に冷たい感触。
刃物だ。
「姫、何を」
「この短刀を滑らせれば、あなたの首は落ちるわよね」
冷や汗が流れる。
輝夜の目は笑っていなかった。
冷たい光を湛えて、静かに鈴仙を睨みつける。
「答えなさい。首が落ちて、死んでしまうわよね」
「……はい」
恐怖と戦慄で体が動かなかった。
恐い。怖い。
「イナバ、あなたは物凄く臆病よ。
 拘束もしていないのに、逃げ出そうともしない」
体の震えが止まらない。
無我夢中で逃げ出すのか。
あの時のように。
でも。
「逃げればいいんじゃないの、昔のように」
今は違う。
状況がまるで違う。
「状況の違いなんてささやかなものでしょう。
 要はイナバ、あなた自身が死にたいのかどうか」
死にたくない。
生きたい。
あの時そう思ったからこそ、私はここにいる。
「……まぁいいでしょ」
すっ、と短刀の感触が消えた。
腰が抜けて、床へと座り込む。
「私にはこれがあるものね」
のろのろと、視線を上げる。
それが見えた瞬間、反射的に顔を背けた。
輝夜の手にしているモノに、見覚えがあったからだ。
あれは、確か。
「自信が無いならこれ使っちゃえばいいのよ。
 素敵にパーフェクトなイナバが一丁上がりなんだから」

確か、あの薬は……。

838 名前: 4/4 投稿日: 2006/06/10(土) 15:24:06 [ iHXCHERk ]
「あ…あの、ごめんなさ…姫……わたし、それは……」
震えた声で何かを言おうとするが、まともに言葉にならない。
すっかり動揺して、頭の中が真っ白だった。
輝夜を直視することさえ、怖くて出来なかった。

「……イナバ」

一転して、優しい声色。
つられて、恐る恐る顔を上げる。
ふわりと、暖かな感触。

え?

輝夜に抱かれていると認識するまでに、幾らかの時間が掛かった。
「あ、あの……」
まだ声が震えている。
「馬鹿ね」
耳元で優しい声が聞こえる。
「護る事と命を賭ける事、それって同義なの?」
子供をあやす母のように優しく。
「あなたは変わったでしょ?」
恐ろしさなど、とうに消えていた。
「護りたいと思えるようになったんでしょ?」
なんだ、結局この人も、優しいんだ。
「ならそれでいいじゃない。
 死にたくないなら尚更、元気に護り抜けばいいと思うわ」
すこしだけその優しさに甘えて、泣いた。


「落ち着いた?」
こくん、と、小さくうなずいて返事をする。
輝夜の体が離れ、再び二人は向かい合った。
「まぁ、なんていうかちょっとやりすぎたわ、悪かったわね」
今度は首を横に振る。
怖かったけれど、とても暖かかった。

「これからもよろしく頼むわね、レイセン」
「え……?」

涙の溜まった瞳をこすりながら、きょとんと輝夜を見上げる。
そんな鈴仙を見て輝夜はクスリと笑い、こう答えた。

「なんなのよ、へんな顔して……。
 私だって、背中を預ける相手の名前くらい覚えるわ」
「……はい、これからも、よろしくお願いします」


今日は予定された日。
抗わなくてはならない日。
またみんなに迷惑をかける事になる日。
頭を揺らす鈍い痛みは和らいでいた。
いつか見た凄惨な光景、受け入れて前だけを見つめる背徳の瞳。

やっぱり、ここは、とても、大切な場所。


予定された時刻まで、あとわずか。
ここに来て幾度目かの月が満ちる、神秘の夜。

839 名前: 5/4・おまけ 投稿日: 2006/06/10(土) 15:25:37 [ iHXCHERk ]
「……来ないわね、使者」
「……はい」
「……今日迎えに来る、と言ったのよね」
「……はい」
「……今回は永琳の術、間に合わなかったのよね」
「……はい」
「……それで、そろそろ夜明けなんだけどさ」
「……はい」
「……どうして来ない訳」
「……いや……えっと」
「……何よ」
「……一巡り後の満月だったかなーなんて……」

「……」
「……」

「……ふざけんなぁーーッ!」
「……す、すみませーんッ!」


博麗大結界の所為で月からの使者はやって来ることが出来ない。
その事に気付くのは次の満月、人間と妖怪の殴りこみをうけてからのお話である。

840 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 16:04:45 [ YYh/0h4g ]
むしろ結界に阻まれて右往左往している月からの使者に萌えた

841 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 17:08:25 [ 9XKLninA ]
そもそもなんで博麗大結界があるのに月兎通信が伝わったのかが納得できないんだよな
月兎通信は博麗大結界をもすり抜けるのか?
でも月兎自身は入れないという

842 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 17:13:21 [ yYl8wQi2 ]
実体のない電波のようなものと、
実体のある生身、ってことじゃね?

843 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 18:15:56 [ iHXCHERk ]
紫が月からの通信を面白半分で通して、
永夜の時点ではそんなことをすっかり忘れているという設定を幻視した。

844 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 19:57:58 [ NOmTw0ww ]
ああ、成る程。



紫のせいにすれば、納得しちゃうんだな。俺ってwwwww

845 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 20:31:25 [ YYh/0h4g ]
流石に自分で通した奴なら覚えてるだろう

寝ぼけて空けた隙間から電波が紛れて(ry

846 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 22:44:21 [ gvveymVc ]
萃夢想でパチェが月の異変に気付いてるような事言ってたから
月からの通信があったのは妖々夢の頃なんじゃないかな?
霊夢達が冥界との境界に干渉した余波で博麗大結界にも影響が出て
通信ぐらいなら届くようになってた、とか。

847 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 23:03:13 [ hzCVMDwU ]
日光や満月光線も大結界を抜けて幻想郷に降り注ぐんだから月兎通信も届くんじゃないかな。
それに大結界は物質に作用するんじゃなくて意識に作用するとかあった気がするし。
へにょりウサ耳は高性能だそうだから、大結界のせいで幻想郷の位置が特定できなくても
適当に地球に向けて発信しとけばウドンゲは受信できるだろうし。

848 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 23:16:41 [ 9XKLninA ]
そういや妖々夢の霊夢Phで紫が結界に傷つけてみたとか言ってたな

849 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 23:32:04 [ iHXCHERk ]
レイセンが通信を受けた時次の満月で迎えに行くといってるから、
通信があったのは永夜抄本編から一ヶ月前以内って事になる。(満月→満月は約1ヶ月らしい)
妖々夢時点で結界を弄っていたとしても、とうに修復されているのではなかろうか。
正確な年表は分からんけど、妖々夢からたった一ヶ月で永夜事件起こったわけじゃないだろうし。
という訳で >>847 の通信結界透過&レイセンハイスペック説に一票。

850 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/10(土) 23:59:40 [ KgB0AgQ2 ]
お前ら大切なことを忘れてるぞ。

>>835
GJ。

851 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 07:53:40 [ aWcAzwBI ]
>>850
サンクスです。なんか設定話に参加して盛り上がってしまった。
いろいろ考えれて楽しかったです。まぁあれですね、レイセン素敵、と。
このまま設定トークして終わるのもアレなので、短いけど一本投下しときますね。

852 名前: 835 投稿日: 2006/06/11(日) 07:54:59 [ aWcAzwBI ]
IDかわっとるw まぁいいや。投下〜


夜の屋台。
何かを焼くいい香りが辺りを包み込む。
「ここね」
とん、と地面に降り立ち、紅い提灯の点る屋台へ足を踏み入れる。

「いらっしゃいませー♪ ってあら、珍しい顔」
「どうも。花の事件以来ですね」
「あの時はどうも〜♪ けっこう根に持ってますので宜しくぅ」
「そりゃあ、あの時は人探しで急いでたから、つい墜としちゃいましたけど。
 鳥の頭でも、恨みってゆーのは結構忘れないんですねぇ」
「そりゃあもう。人の歌を聞こえなくするような耳は認めないわぁ」
「あぁ、そっちですか」

いつからか有名になった八目鰻の屋台。
店主の夜雀を前に、屋台を訪れた兎は椅子に座る。
「で、なにかあったの?」
「何って、屋台に来たんだから鰻買ってくんだけど」
「あらあら、それは気付かずに失礼致しました」
「いえいえ、それじゃあ鰻、四つ下さいな」
「焼きたて包んだげる。今から焼くねー」
「焼きたての方が姫も喜びそう。是非お願いするわ」
「あいあいさー♪」

そういえば、と夜雀は口を開く。
「兎さん、知っているかしら? 鰻って、蝮って呼ぶこともあるの」
「へぇ、蝮って蛇の蝮?」
「名前だけだけどねぇ。ほんとは鰻」
「すっかり鰻に詳しくなられたようで」
「そりゃまー、商売ですから♪」

夜雀が焼くのをぼうっと眺め、今度は兎が口を開く。
「夜雀さん、花の事件の時のこと、やっぱりまだ怒ってますか」
「んー、歌を聴いてくれなかったことについては根に持っております」
「やっぱりそこですか」
「うん、そこよ」
「そこで、折角なのでお詫びの品を持参した訳です」
「あら、これはこれはご丁寧に」
「急いでいるとはいえ、邪険にしてしまったのはすみませんでした」
「まぁ、筍。ずいぶんたくさん。いただきまーす♪」
「はい、是非食べてください」

程なくして焼きあがり、綺麗に包んで出来上がり。
「はいどうぞ、蝮四つ、おまちどーさま♪」
「ありがとう、これ代金ね」
「毎度ですー。帰り道、鳥目にならないよう気をつけて」
「私の瞳は特別ですから、きっと多分大丈夫でしょう」
「それではお休みなさいませー♪」
「そちらも商売、頑張って」

ふよふよと兎が帰る。
手を振りながら見送って、屋台に戻ってポツリと一言。


「うわぁ、ほんとに蝮焼いて売っちゃったぁ。あはは」


先ほどの兎が辿る道を思うと鳥肌が立った。鳥だけど。

でも、屋台に戻るとそんなことは忘れた。
今日も楽しく鰻を売って、気持ちよく歌って。
明日もきっと晴れるわね。鳥目で星空見えないけどさ。

853 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 13:17:39 [ S6KO2N12 ]
その日の姫はさぞかしギンギンだったんだろうな・・w

854 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 13:28:09 [ UscYDu0E ]
みすちーきっちり根に持ってたのね……
こうして恨みつらみは連鎖してくのさ〜

855 名前: 投稿日: 2006/06/11(日) 18:00:22 [ j7q/rmJg ]
その男は能く剣を使った。

闘争の結果が新たな闘争を招く修羅の日々が連なる果て。
疲れた男は剣を仕舞い世を捨て人入らぬ淀の地へと踏み入った。
一時の勝利では無く、戦いの終りにこそ天は安寧を与え賜う事に気付いてしまってからは、終わり方だけを日々考えていた。
死に場所が欲しい。名誉は要らぬ、墓標も要らぬ。
己を肯定して逝ける死に方がしたかった。
なんのために修羅となり生きてきたのか。なんのため多くの者を犠牲としてきたのか。
それを魂に刻むため、絶対的な強者と戦って死にたかった。

人と住み分ける程、もとい人の住む土地の風を嫌う程に極端に妖に寄った純粋な怪は、確かに強力だった。
だが彼に討ち果たせない程でも無かった。
強くなった事を思い知り、彼は天を仰いだ。
荷を片付け胆も決めたというのに、勝ってしまうでは無いか。
長い旅路は予想していなかった。
食える物は何でも口に入れた。
黄泉戸喫に頼った彼の背後で通ってきた道が音も無く消えた。
もとより捨てた命と気にかけはしなかったが、それでも時が経てば故郷の地を懐かしむのが人の性。
どうしようもなく人間であった男は、これより境目が曖昧となる。

しばらくして剣が折れた。
短い根元を器用に使い妖怪の強固な骨から削り出した不気味な剣を代わりに使った。
それは能く手に馴染んだ。骨の刀身が吸った血が、手に染み入るのがわかった。
かつて人であった事が捨て難い事実からただの錘に変わる頃、剣は腕から生えていた。
それは命だった。形を持たぬ命が歪な剣を形取る。
妖怪を斬る程に鍛えられた彼の魂が、望む形となっていた。
剥き身の魂は欲望に塗れ、その剣をもってして彼の死はますます遠のいた。

とある日、彼は古めかしくも能く手入れされた家屋を見つけた。
ここへ来て家などはとんと見たことが無かった。もしやこんな場所に人がいるなら、顔を一目見て去ろう。
そう考え彼は玄関の戸を叩くが、応対に出る者は居ない。
そこからは確かな生活の臭いがした。だが人は居ない。
ここへはなぜか妖怪達も立ち入りはしないのだ。総じて言えば、静かに異様なのだ。
完全に異質な者となってしまった彼は、それに気付く事は無かった。
仕方無しと、一つ強かに戸板を殴りつけると、立ち去ろうとした。
一瞬遅れて、背後で戸が開いた。
即座に振り返ったが、戸が開け放たれているだけ奥にも周りにも、誰も居ない。
壊したか。そう思うと同時に景色が回った。男の首が跳ねていた。
雨を降らしながら万華鏡の中の様に幾何学的な模様を落とした傘を見た。
立ち入ってはいけない場所にて傍若無人の振る舞いをした代償にしては、甘すぎた。

生きましたね、よろしい。
目が覚めると、目の前の女が満足気に語りかけるのを見た。
男は一瞬にして女が人ならぬ者であると悟り、何故喰わぬのかと尋ねた。
女は涼しい顔でこうまで人間味が抜けいてはとても喰えないと言う。
男は既に自分が妖怪である事、そしてその力を以ってして呆気なく敗れた事を感慨無く受け止めていた。
戦う前から敗れた。これでは死ぬに死ねぬ。
男が言うと、女は笑った。
何を言います、長い戦いだったではありませんか。
そうかなるほど。この土地も、ここで切り伏せた妖怪達も。
全てはこの女の手であり足であったのか。
ならば本丸へとたどり着けた事は一先ず僥倖として。
やりますかな。男は一言言い、手の剣を摩った。
そこには剣は無かった。はっとして剣を見遣る。
剣の代わりに、人間だった頃の腕があった。
目を丸くする男へと、女が可笑しそうに言う。
より分けました。混じり物は嫌いなので。
男の横には剥離した魂が剣を形取ったまま横たえていた。
体は既に人の物となっていた。
戻りたかったのでしょう、人に。私とて、喰らうなら人が良い。
道外れた最果ての挙句にて人に戻れようとは。
男は満足した。最後に思いを馳せたのは、とうの昔に要らぬと捨てた物だった。
女は満足した。極上であったと、腹を摩りながら。

856 名前: 投稿日: 2006/06/11(日) 18:01:40 [ j7q/rmJg ]
女は酒を飲む。嗜みの度を越えて浴びる様に飲む。
手元には男の遺した剣があった。
妖怪で鍛えた対を為すそれは、男の生き様を象徴するかの様に鋭かった。
あれ程に生き永らえながら。あれ程に屍山血河を往きながら。
まだ生きたいと言う。尚往きたいと言う。
故に人はかくも美味い。喰い飽きぬ。他にはやれぬ。ああ愛しい。
あれほど美味い物を喰ろうてしまっては、他の何に食指が動こうか。
騙す様に埋める様に酒を流し込んだ。
しかしやがてそれが必要無い事に気付く。
女は身篭っていた。夢はまだ続いている。
男の悔しがる顔が目に浮かぶ様だと、女はせせら笑い、腹を撫でた。
その心、何よりも尊重しよう。
月が出ていた。満月には程遠い切れ長のそれは、弦に血を滴らせているかの様に、怪しく輝いていた。

程無くして生まれた子は健康な男児だった。
子は父親譲りか、常に魂の尾を引いていた。
もとより喰うために産んだわけでも無い。女は子の成長した姿を思い浮かべ楽しげに頷いた。
生まれた子は病気の一つもせずすくすくと育った。
女は決めあぐねていた。子に与える名である。
半分は決めていた。
男児には忌の字を。女児には夢の字を。
だがもう半分を決めてはいなかった。
何を忌むか。何を夢見るか。
こんな事なら喰う前に男の意見も聞いておけばよかったと、僅かながらに悔んだ。
ならば奇縁を授けよう。
人として生きるならば霊を夢見て妖を忌め。
妖として生きるならば妖を夢見て人を忌め。
己の内に流れる二つの源流、男は憎み女は縋れ。
女は、敢えて子を人として育て妖を憎ませる事にした。

子は利発に育った。女は剣を知らなかったが子に剣を持たせれば教えを受けずとも能く使った。
子は母に訊く。父はどうしたのかと。
女は涙ながらに答えた。妖怪に食われ死んだと。
子は煮えた。強くなり、それを討つと力強く母の手を握った。
忌むがいい。運命を。どこに出しても恥ずかしく無い様、美味く成れ。
女はそう願い。たびたび子を発破した。
野の表情は随分と巡った。子は男となり、女は頃合を悟った。
女は馴れ初めに始まり、父の生き様を、最期の行方を、嘘の欠片も無く包み隠さず全て語った。
子は何度か冷静に質問を投げかけた後、父の形見の剣だけを持って其処を出た。
どうして母を殺せよう。その台詞に女は酷くがっかりとしつつも、
まだまだ楽しい時間は終わらないと淡い期待を胸に宿し、さりとて当面はする事も無しと久方ぶりの眠りにつく。
人と同じ時を生きる事は、楽しすぎて疲れる。
女はしばし夢を見ることにした。終わらない夢は、尚美味しく実るだろう。

男は日夜戦いに身を投じた。
己の内に流れる妖の血を全て流し尽くしてしまいたかった。
それを許さぬのは父譲りの剣だった。
どうしようも無く自分は人であり妖なのだと思い知る他無かった。
ある時男は耳にした。
際の地に住まう霊験なる一族。それは人にして正しく妖怪の天敵。
そこに赴き内なる妖を絶やす事も或いはと、男は噂の根源を目指す。
そこは寂れていた。酷くうらぶれていた。
人の住処と聞いていたが、人の臭いはしなかった。
男が肩を落としているとふらりと何者かが現れた。
憑き物が憑いている。金次第で憑き物だけを払ってやるが、如何する。
気丈な女だった。そうと見るや否や、女に剣を突きつけた。
憑き物では無い。
女は一瞬の後に成る程と合点した。
人では無い。妖怪でも無い。名を何と言う。
男が名乗ると、女はあくまで人を名乗る男を一瞥した。
見世物にでもなれば良い稼ぎになる。
無礼な女の首を跳ねようと男が剣を構えると、途端に男の半分が熱を持つ。
二つであっても一つでしか無い。片割れであっても他人では無い。
共有する痛みが彼自身の在り様を否定する事を許しはしなかった。
幾ら積めばいい。
男が尋ねると女は笑った。神社の復興を手伝って欲しい。
俗世離れも度が過ぎ、妖との差異が曖昧になりすぎた。これでは甲斐が無い。
似た者同士、助けを求むならまず、すべからく助け手を出すべし。
やがて神社に幾らかの参拝客が訪れる様になる頃、
天は二人の間に元気な女児を二つ程授けた。
二人は同じ名を与えられていた。
女はそれをあまり良いとは思わなかった。
だが、それを置いても良い名だった。
霊を夢見る二人は等しく愛されていた。
片方は女に似て、片方は男に似た。
女に似た子はすくすくと育った。
気丈なところも女に良く似て、人としての矜持を持っていた。
男に似た子は余程に育ちが遅かった。
2年3年を掛けもう一人の一日を経る。
漸く片言で母の名を呼んだ次の日、母は満足げに天寿を全うした。

857 名前: 投稿日: 2006/06/11(日) 18:04:30 [ j7q/rmJg ]
その子は妖の時の中に生きていた。
片方に人の血が全て流れ込んでしまったのか、妖の血を男よりも色濃く宿していた。
気が付けば一人は既に一児の母となっていた。
男は祖父と呼ばれる事に僅かな喜びを覚えると同時に、
手に抱く変わらぬ赤子を見るにつけ悔しさが募った。
この子とお前達の連なりを同じ時の中交わらせるのは酷だ。
そう母が板についてきた娘に告げると、男は赤子を抱いて神社を後にした。
行く当ては無かった。度々飢えに泣く子をあやす度、男は己の血を憎んだ。
だが、憎い以上に焦りがあった。以前の彼には無い感情だった。
逝きたくは無い。まだ逝きたくは無い。この子の在り処を見つけるまでは、逝って堪るか。
何を遺してやれる。何を与えてやれる。
考えに考え抜いて、たどり着いた果て。剣しか無い。
自分が呪い抜いた修羅の道、この子にも辿らせるのか。
男はほとほと自分に嫌気が差した。
この剣を、命を背負う事以外に役立たせる事は出来まいか。

男がたどり着いたのは人も妖怪も居ない土地。
そこは終えた最果てだった。
時の経つのを忘れた桜達が無秩序に鷹揚に咲き誇るそこは、
定めを終えた者達を等しく受け入れていた。
男は荒れ果てた庭に少しずつ剣を入れていく。
美しく整えるにはどれだけの年月がかかるだろうか。
冗談の様に広い庭を見渡し、これでは今後罪を着る暇はあるまいと、彼は安堵の吐息を漏らした。
男はこれを機に娘の名を新しくしたためる事にした。
お前は、人では無く、妖怪なのだ。
お前は妖の夢を見ろ。全ての因果は俺が受け持つ。
愛しい娘にこそ己が忌み嫌った妖の字を。
妖を夢見て長じて欲しい。一つを除いて全てを許せる気がした。
彼女は男を祖父と呼んだ。
それについて訂正を求める気は無かった。
既にこの世を離れたであろう兄弟達の事についても、言及する気は無かった。
今はただ、過去を忘れ在るがままに在ればいい。ここにて漸く安住を得たのだから。


男が勝手に始めた庭弄り、少し遅れて娘も手伝う様になった。
凡そ三百年が経った。
男は老け、娘はまだ幼いながらに着実に一人前へと近付いていた。
随分整った庭で日夜汗を流す親子に、何時からか茶を差し入れる者が居た。
その者はこの土地の主の名を名乗った。
亡霊でありながら名をもつ少女は、確かな縁によってこの地に根付き、もとい括りつけられていた。
これは僥倖と男は少女に正式な縁組を持ちかけた。
少女が取り出す幽かな家系図。
跡取も無く絶えたそこに庭師として魂魄の名を賜り、隅に小さく刻んだ。
何処にも根付かぬままの傷だらけの足が、漸く根付く事を許された。

858 名前: 投稿日: 2006/06/11(日) 18:05:49 [ j7q/rmJg ]
その夜、男は自分が逝く前に娘の居場所を見つける事が出来た喜びに声を殺して泣いた。
修羅の血を継ぎ生れ落ちて幾数百年。
彼は気付いていたのだ。もう妖である自分にも時間が残っていない事を。
だからこそ間に合ってくれた事が何よりも嬉しかった。
解き放たれた。強き父として生涯を締めくくる事ができる喜びにのぼせ、彼は一つの失敗に気付かなかった。
修羅の因果から切り離された彼の地にて、聊か楽観が過ぎていたのかもしれない。
縁は洗えようとも、血は洗えないのだ。
枝葉に霊と妖をそれぞれ実らせた根源たる幹は、未だ夢の中に。
夢の続きを欲するそれは、美味しく実りつつある娘達を目溢してはいなかった。

思い残す事も無く男が剣を置いてその地を去り、しばらくが経ったある日。
亡霊少女のもとを一人の女が訪れた。
その女は少女の永きにわたる友であり、また理解者でもあった。
女は娘を一目見ると、奇縁、と呟き、小さくくぐもった笑いを漏らした。
娘はその意味を汲む事はできなかったが、剣を手に取り、
形を為した来客など滅多には無い事と、気合を入れて庭仕事にかかった。
鈍っている。
不意に女が漏らした一言に、剣が止まる。
亡霊少女が直ぐに茶化した。
悪い癖だと諌めながらも、娘に目配せして遠くへやった。
その背を追う様に、強かな一言が投げかけられた。
とんだ親不孝者。親の仇も討てずになんのための剣か。
何の事か。首を傾げる娘は、しかし心よりも深い部分で確かに感じていた。言い得ぬ血の滾りを。
剣が荒くなる。枝を落としに掛かる切っ先は、まるで首を落としている様で。
桜吹雪は血飛沫。隠し切れぬ修羅が、首をもたげていた。
女は一度だけ愛した男の顔を思い浮かべた。
喜びなさって。修羅の血は、絶えてはいない。
一つの邂逅は真実の一端も見せずして夜の訪れと共に去った。
しかし動き始めた運命の急流は天を決壊した堤防の如くと嘲笑い、止まる事は無い。
娘の執務は庭師。行き届かない枝があるとすれば、それは庭の最奥に位置する一際巨大な西行の墓標。
亡霊少女は兼ねがね興味を持っていた。あの男の娘ならば、なんとかできるに違いない。
一際の信頼をその剣に委ね、少女は命じる。春を集めよと。
娘の次なる邂逅。それは目の前まで迫っていた。

始まりの地にて女は一人猪口を傾け、心底可笑しそうに笑っていた。
伸びすぎた余計な枝葉も、これで随分と整然とする事だろう。
それをもって仕上げとする。視線の先にある欠けた釣鐘は、何時か見た月と同じ色をしていた。

859 名前: 投稿日: 2006/06/11(日) 18:06:53 [ j7q/rmJg ]









               \ ……という妄想が沸いたのよ
                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        _______
   ,,「, ヘ"´  ̄ ̄`"'ヽ,        ,;'"´  /\. `"'ヽ、
   くVイ/_,,,,======- 、',....      ,.r'-,y-イ, @ ヽ、_,  ';,
   ,´ゝ´ ,  , , ,  , ,.〉.〉....    '、r' -i-!⌒`_'_」、ヽ、 i、
   i  L_」/-ェ'i_λi,ォt!i._」     〈 イ ノir; !ノVレ_,ノ_`'、イー-i
   ! i   iイヒ,ノ  └'.i i|        〉,イ〉'┘   ヒ_i 〉イ';, ̄"!
   | i  | .i"u"  _ uノ| ||.     ノ〈i人"┌ -、""〈 'i,  ';,
   レ'ヽ_レ」ゝ 、__ ,.イヽi_ノ     くイ、〈イヽ、__' , イノ(〈 , , 〉
     ._`ri ゝ、」ヽ,-、.          `^ゝ,く'y´ ,イヽイ´^´
    /  ヽ,<>イ>., ',....     ___(ヽ, r'^/`∞"´.イ /.)>,___
    〈 , , 〉  i: i,イ     (  ( i,ヽ〈 § ⊃)Y i )   )
    ´'{^'^'ゝ,__,人__」 'ヽ    `ー,-´ .ノ「==「>r<]」`ー,-'"
   __∧____________
  / お願いですから心の中だけに留めておいてください

860 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 18:22:25 [ jHRzpR9w ]
乙枕獏

861 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 22:42:59 [ UscYDu0E ]
面白い。
巧い。
格好良い。
GJです。霖之助の人妖と同じく謎な種族の半人半霊、成る程、こういうアプローチが有りましたか。
格好良い妖忌。怖素敵な紫様。歴代の博麗に修羅の男、誰も彼も素敵ですた。

862 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 23:06:53 [ fcUrEQNU ]
>>859
あんたがそう言うと冗談なのか本当なのか分からないw

863 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/11(日) 23:28:32 [ j7q/rmJg ]
感想ありがとうございますー。
変なU-1設定盛りだくさんですので中てられぬ様遠目にみてやってください。

864 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/12(月) 06:39:27 [ A/ZaMYzQ ]
朝の貴重な10分間取られた…じっくり感想書きたいけど時間無いから一言だけ超GJ!

865 名前: 1/4 投稿日: 2006/06/12(月) 20:40:49 [ A7uU2KUg ]
「ただいまー」
ほかほかと暖かい包みを袋に詰め込んで、一匹の兎が屋敷に辿りつく。
通りなれたはずの竹林で、何度か竹に頭をぶつけたのは秘密。
大丈夫だと思っていたけど、少しだけ鳥目になっていたみたいだ。
「れーせん、お帰り。どこいってたの」
「あぁ、てゐ。ちょっと姫のお使いにね」
鈴仙の持つ袋に、てゐの視線が注がれる。
こんな時間に何のお使いに行ったのか、やっぱり気になるのだろう。
「夜雀の屋台まで行ってきたのよ」
てゐも屋台の話は知ってるでしょ、と言いながら、包みを一つ手渡す。
「他の子たちには内緒ね、四つだけしか無いからさ」
「なにーっ、食べ物の事なのに何故かれーせんが優しいっ?
 こりゃあ、明日は姫様が一人ラインダンスを踊り始める位では済まないんじゃ」
そんな事起こったら天変地異どころの騒ぎではない気がする。
その点を華麗にスルーし、鈴仙は苦笑した。
「普段怒るのは、私の分まで盗ろうとするからよ」
基本的に、鈴仙の食事時は修羅場だ。
常に気を張っておかないと、あっという間に食べるものが消失する。
「えー、愛情表現なのにぃ」
相変わらず、どこまで本気なのか分からない。
「またそういう事を真顔で言う……もうすこし手段ってのを考えて欲しいなぁ」
んー、と、ほんの少しだけ考えるように唸った後、
「仕方ないなぁ、検討しておくから楽しみに待っててね」
と言って満面の笑顔を見せるてゐ。
その笑顔に一抹の不安が過ぎる。
あの可愛らしい笑顔に何度騙され、痛い目にあったことか。
悪気はあっても、邪気が無いのだから始末に終えない。
尤も、そう思える時点で既に策に嵌っているのだろうか。
まぁでも、平和な食事時間を得られるのなら騙されてもいいかな、とちょっと本気で思う。
「そこはかとなく不安だけれど、期待しておくわ」
「沈没しかけた豪華客船に乗った気持ちで任せておいて!」
初っ端から駄目だ。
「期待できそうにないのは仕様かしら」
「まだ沈みきってないから大丈夫だと思うんだけど」
そういう問題じゃないと思うんだけど。
「あぁ、まぁそういう事にしておくわ」
いろいろと言いたい事も無くはなかったが、お使いの途中なので切り上げる。
折角焼き立てを包んでもらったのに、冷ましてしまっては意味がない。
「じゃあ行くね、姫も待ってるだろうし」
「うん。れーせん、ありがと」
「どういたしまして」
去り際に、てゐが『っつか、寝る前はキッツ……』と呟いたのが聞こえてしまった。
確かに評判も良くて興味はあったものの、その呟きには概ね同意だった。

「姫ー、入りますよー」
とんとん、と、襖をノックする。
いろいろ間違っている気がしなくもない。
「いいわよー」
返事を確認してから襖を開ける。
と同時に、輝夜の嬉しそうな顔が目に飛び込んできた。
「それが例のブツね」
「はい、焼きたてを包んでもらいました」
「早速いただくわ」
「どうぞ」
妙にうきうきした様子の輝夜に、包みを一つ手渡す。
「姫、そんなに楽しみだったんですか?」
「そりゃあもう。永く生き物っぽい事やってるとそれなりに暇だし。
 イナバ流に言うならば、グルメも重要な暇つぶしって言うわけね」
そんなものだろうか。というかイナバ流って初めて聞いた。
だからって寝る前に……と再び思ってしまったが、胸にしまっておく。
「姫、師匠にも届けてこなくてはなりませんので、私はこれで」
「うん。ご苦労様、イナバ」
「では、お休みなさい」
早速包みを開けにかかる輝夜を背に、鈴仙は部屋を後にした。

866 名前: 2/4 投稿日: 2006/06/12(月) 20:42:27 [ A7uU2KUg ]
「師匠、お夜食お持ちしましたー」
永琳は薬の調合室ではなく、自室にいた。
今日は胡蝶夢丸の大量注文があったとかで、徹夜で製薬すると言っていたのだけど。
「あら、有難う。私の分まで用意してくれたのね」
「もちろんです、まして徹夜するとも聞いていましたし」
そうなのよねぇ、と永琳は体を伸ばした。
「進捗は大体半分といったところかしら。
 徹夜までならないにしても、もう少し掛かってしまいそうだわ」
鈴仙は袋から包みを二つ取り出して、
「これ食べたら、私も手伝いますので」
と、片方を永琳へと差し出す。
「これが噂のアレね」
「これが噂のアレです」
「ではいただきましょう。うどんげもここで食べていくといいわ」
「はい」
二人が包みを開ける。
香ばしいタレの香りが、部屋いっぱいに広がった。
「いい匂い」
夜中に食べるにはキツいのでは、と考えていた頭もどこへやら。
現金なことにお腹は空いてくるものである。
「あら、蝮じゃないの」
「えぇ、だって夜雀の屋台は専門店ですからね」
いただきます、と早速一口。とても淡白な味がした。
「ふぅん、こんな味がするものなのね」
「まぁ、眠気覚ましにはなるでしょう」
永琳もいただきます、と口をつけた。
ふと、鈴仙が口を開く。
「そういえば師匠、何で鰻の事を蝮と呼ぶんですか?」
「ん? ちょっとお待ちなさい、うどんげ」
鈴仙の問いには答えずに、永琳のほうが首を傾げた。
「あなたの行った屋台って、やっぱり鰻屋さんなのよね」
「えぇ、そうですが」
何をいまさら、と、今度は鈴仙が首を傾げた。
永琳は溜め息を一つつくと、その食べ物を指して言った。
「これ、蝮よ?」


「…………へ?」


随分と間の抜けた声なのが自分でも分かった。
「まぁ私は別に食べられるけど、姫は大丈夫かしら―――」
ふと遠い目をした永琳を見て、鈴仙の顔から血の気が引く。
お詫びに筍持ってったのに、この仕打ちはあんまりじゃなかろうか。
いやいや、問題はそこではなくて。そこでもあるけど。
「し、ししし師匠、このことは姫には内密に……」
「うーん、黙っていてもいいけれど、姫が『また鰻を食べたい』と言ったらどうするの?」
そうだ。
姫が蝮を鰻と思って食べ、その上でもう一度食べたいと言ったならば、
次も蝮を用意しなければならないことになる。
「その時は夜雀に頼んで、なんとか調達を……」
「素直に謝っといた方が良いと思うけど。間違えましたって」
まぁ、それは尤もなのだけれど。尤もなのだけれどッ!
「どうするかは自分で決めなさい。
 あ、でも姫ももうお休みだろうから、謝るなら明日の朝になさいね」
「……はぃ……」
少し食べてしまった蝮に視線を落とし、鈴仙は泣きそうになりながら頷いた。

867 名前: 3/4 投稿日: 2006/06/12(月) 20:43:53 [ A7uU2KUg ]
一方、てゐは。
「……なんか眠れない」
目を瞑っても、ごろんごろんと布団の上を転げまわってみても眠れない。
のた打ち回っていても仕方がないので、少し散歩に出ることにする。
体が疲れれば、眠くもなるだろうし。
善は急げとばかりに部屋を抜け出した。
夜の廊下の冷たさが、火照った身体に気持ちいい。
ひたひたと歩いていると、とある部屋から灯りが漏れているのが見て取れた。
そういえば、今日は永琳が徹夜だと言っていた事を思い出す。
眠くなる薬でも処方してもらおうかと思い立ち、とんとんと襖を叩いた。
なんだか間違っている気もする。
「どうしたの?」
部屋から鈴仙が顔を覗かせる。
「ちっとも眠くなくて困っているの。
 気持ちよく眠れるお薬とかあったら欲しいなと思ったんだけど」
てゐの言葉に鈴仙は表情を引きつらせる。
「まぁ、寝る前にあんなの食べちゃあねぇ」
部屋の奥から聞こえてきたのは、永琳の声。
「あー、まぁ、その」
挙動不審な鈴仙はひとまず置いといて、てゐは部屋の中へ入った。
そして、薬を調合している永琳に、疑問を投げかけてみる。
「どうしてアレ食べると眠れなかったの?」
「あぁ、蝮には強心効果っていうのがあってね、心臓の働きが良くなるの。
 だから、動悸を感じてしまって睡眠の妨げになるのでしょうね」
「ふぅん。れーせんたちはちょうど仕事で良いかもしれないけど、私は困る」
「といっても、こんな些細な事で薬に頼るのはやめた方がいいわ」
「はぁい」

「……」
「……」
「……」

「……はい? 蝮?」
「そう。蝮」
「あ、あのねてゐ、これはわざとじゃなくって、その、あの」
自分が食べたものの姿を想像して、少し鳥肌が立った。兎なのに。
食べれなくはないだろうけど、すすんで食べたいとも思わない。
尤も、すでにお腹の中な訳であるが。
知らないで食した分には問題なかったが、
真相を知ってしまうと、途端に気分が悪くなってきた。
「うっわ……れーせん酷っ」
「だからわざとじゃないんだってばぁ」
「言い訳ってのは早起きの三文より価値がないものよ、れーせん」

かたん、と襖の向こうで物音がした。
「えっ?」
鈴仙とてゐの視線が、部屋の入り口へと滑る。
そこからは注がれていたのは冷ややかな視線。
対象はもちろん鈴仙だ。
「なんか久しぶりに、自分の心臓が動いてるって再認識した。
 もうドッキドキのワックワク。ふふふ、私って結構生きてたのねぇ」
口元は笑っているが、それ以外は笑っていない。
明らかにおかしな台詞回しにも突っ込む事叶わず。
輝夜の登場で、鈴仙は見事に硬直していた。
その様子を見かねて、永琳が助け舟を出す。
「ほらうどんげ、ばれてしまった以上、謝るしかないじゃない」
微妙にフォローになっていなかった。
「成る程。あわよくば知らぬ振りで隠し通そうとした訳ね」
うわべの雰囲気こそ穏やかだが、その他いろいろが穏やかではない。
「鰻屋に行っておいて、わざわざ蝮を持って帰って来た時点で言い逃れできないと思う」
てゐの的確な追撃が、鈴仙を更に窮地へと追い込む。
「だから、それは夜雀が……うぅ……す、すみませんでしたッ」

必死に謝る鈴仙を見て、輝夜はふぅ、と息を吐いた。
「反省はしてるようだし、良いでしょう。
 ゲテモノ食べさせられたという件については許さないけど」
「姫、その罪状は単にして全なわけですけれど」
「まぁ、そういう事ね」

鈴仙の明日は、そのまま閉ざされたかに見えた。

868 名前: 4/4 投稿日: 2006/06/12(月) 20:45:13 [ A7uU2KUg ]
翌日。
あの後は特に何をされるでもなく、輝夜とてゐは散歩へ行ってしまった。
『許してもらえてよかったわね』とは永琳の弁だが、
あの会話の流れで、どこをどう許されたんだか、鈴仙には分からない。
永琳に付き合って薬の作成を間に合わせた鈴仙は、少しだけ昼寝をした後、
遅めの昼食をとろうと食事処へ向かった。

「おはようござ――――……」

「あら兎さん、奇遇ですね♪」
奇遇もなにも、ここは永遠亭だ。
「っとそうだ、あなた、昨日はどうして蝮なんか……」
よこしたの、と言おうとしたところ、背後から声がした。
「あらイナバ、おはよう」
「おはようございます、姫。そんなことより、夜雀がですね」
「あぁ、私が頼んで来てもらったのよ」
嫌な予感が全身を駆け巡る。
「何故ですか」
もう予想はついている。だが聞かずにはいられない。
「これから一週間、あなたの食事係をしてもらう事になったの」
あぁ、やっぱり。オチは読めた。
「お給料いいもんだから、つい引き受けちゃったわー♪
 鰻を仕入れるのにも何かと入り用だから、とっても助かります♪」
礼をする夜雀に、輝夜は笑って答えた。
「いいのよ、こっちが頼んだんだから。
 こっちこそ、昨日は奢って貰っちゃって有難うね」
「いえいえ〜♪」
もともと姫とてゐは、散歩がてら屋台に文句を言いに行ったのだろうが……。
それからどんな経緯でこんな事になったのか、容易に想像がつく。
もはや、がっくりとうなだれるしかなかった。
唯一の救いは、食事時をてゐに邪魔されないことだろうか。
いや、むしろ邪魔して欲しい。頼んでもしてくれないだろうが。
「処遇は分かったみたいね。もちろん、お残しは許されないわよー」
「うぅ、あんまりだぁ……」


その後しばらく、鈴仙が眠れぬ夜を過ごしたのは言うまでもない。

869 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/12(月) 20:47:26 [ A7uU2KUg ]
見たまんま >>852 の続き。
とりあえず…ゴメンよレイセン。いぢめてるのは好きだからこそなんだ(マテ
気付けば三日も連続で投下してるし。そろそろ自重します

>>855
妖忌まわりの、自分では考え付かないような可能性を幻視する事が出来た。
つまるところ、GJ!

870 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/13(火) 01:39:20 [ TPNYbJJg ]
毎晩蝮食って精力ギンギンのうどんげと一緒に(座薬

871 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/13(火) 14:49:47 [ fqqfNrw2 ]
止めときなさい。
兎の性欲ってそりゃもう物凄いんですよ、マジで。

872 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/13(火) 19:08:24 [ ghCMdCMQ ]
氏の輝夜はエロくて可愛くてカリスマでもう!もう!
⊂⌒〜⊃*。Д。)-зGJ!

#時折放つ無機物チックな台詞に性欲を持て余す

873 名前: 1/2 蝮話に終止符を。 投稿日: 2006/06/14(水) 02:02:50 [ DgVfw96M ]
「蛇の道は蛇ィ〜♪」
すぱーん、と蛇の頭が宙を舞った。
続けて、うねる胴体を一直線に裂いてゆく。
「蛇にゃ足など必要なーい、藪をつつけば串刺しよ〜♪」
夜雀の華麗かつ繊細な鉈捌きにかかり、大きな蝮はあっという間に解体された。
うまくひらけた身に串を通し、炭火の網へ。
「お見事」
「素晴らしい技ね」
網を挟んで椅子に座った客達が、夜雀の技に賞賛を送る。
「結構やっていますから〜」
たん、と鉈をまな板に突き刺して、夜雀はにっこりと微笑んだ。


〜夜雀の屋台・完結編〜


いつぞやの蝮騒動から暫くの時間が過ぎていた。
今や夜雀の屋台は鰻以外のメニューも増え、ますます繁盛している。
中でも変り種で皆の興味を引いているのは、やはりこの蝮の丸焼きであろう。
夜雀自身も鰻を売り始めてから知ったのだが、
蝮も食すに足る存在であり、なおかつ身体にもそこそこ良いらしい。
イマイチ不安だったので実験を行ったところ、なるほど確かに大丈夫そう。
というわけで、永遠亭でバイトした報酬を元手に事業を拡大。
具体的には取り扱う食材の多様化であった訳だが、そのラインナップに蝮も含んでみた。
やはり蛇という事で遠慮する者も少なくないが、好きな奴は好きらしい。
蝮を食べられる所などそうそうあるはずも無く、リピーターだって多い。
ここまで反響が大きくなると思わなかったけどねぇ。
烏天狗の取材に、困ったようにそう答えたのはつい最近の事。
その新聞がばら撒かれた日から暫くは、目が回る忙しさだった。
わざわざ鳥目にしなくても向こうから我先にとやってくるのだから面白い。
まぁ、若干つまらないというのはあるけれど。

「そういえば、今日は私達以外のお客さん来ないのね」
客の一人、亡霊のお嬢様がぽつりと呟く。
「流行というのは儚いものですよ、幽々子さま」
その隣でもう一人の客、半身半霊の庭師が大変失礼な事をのたまった。
「勝手に人の商売終わらせないで頂戴。はい、蝮焼けたわ」
程よく焼けた蝮の開きを皿に移し、亡霊穣の前に置く。
「これよ、これ。病み付きになるわよねこれ」
嬉しそうに箸を動かす亡霊穣をみて、庭師の頬が緩む。
「本当に、この屋台がお気に入りですね」
「えぇ、蝮なんてここでしか食べられないもの」
この二人は蝮に魅入られたリピーターの代表格だ。
尤も、蝮を食べるのは片方だけで、もう片方はそのお供だが。
それでも来た以上は何かを食べて行ってくれるので、
夜雀にとってはさほど重要な事ではない。
「冥界で蝮が取れるなら、私が調理するのですけど」
と庭師は溜め息をつく。
「残念がらずに何か食べていったらどう? 蝮食べる?」
庭師は全力で首を横に振る。
「本当に、変なものを扱う変な店ですね」
夜雀もその点については自覚していた。
なんだかんだで、蝮の売り上げは相当なものなのだし。
店を支える二大名物が鰻と蝮、確かに妙な店であるだろう。

874 名前: 2/2 蝮話に終止符を。 投稿日: 2006/06/14(水) 02:03:57 [ DgVfw96M ]
「それで、流行の廃れでないとしたら、今日は何故こんなに空いているの」
庭師は何かを注文するでもなく、夜雀にたずねる。
対して夜雀はあっけらかんと答えた。
「本当は今日、屋台はお休みのはずだもの♪」
二匹目の蝮を捌きながら、楽しそうに鼻歌を歌う。
「それは不思議ね、私は何故ここで蝮を頂けているのかしら?」
心底不思議そうに首を傾げる亡霊穣。
夜雀はクスクスと笑うと、二匹目の蝮を網に乗せた。
「今日は大事な仕入れの日ってことね♪」
庭師の方は、その言葉で合点がいったらしい。
「だから私達は、休みの客というわけか」
「そういう事♪ あなた達がお客さんで、私も何かと助かってるわー。
 お休みの日に来るお客さんは、何もあなたたちだけって訳でもないけどね」
夜雀の説明を聞き、なるほどと頷く庭師。
一人会話から取り残された亡霊穣が、もう一度首を傾げる。
「どういうことなのかしらねぇ。あ、蝮もう一匹ね」
「はいはーい、もう少しで焼けるから」
焼き加減を監視しながら、夜雀の手は鰻に伸びる。
またも鮮やかに刃を通され、串に刺されて網へ乗る。
「何度見てもいいものね、その滑るような捌き方」
「どぅもー♪」
たん、とまな板に突き刺さる鉈。
「すっかり慣れちゃったものでー。はい、蝮」
亡霊穣に焼けた蝮を差し出し、照れくさそうに笑う夜雀。
二匹目に箸をつけながら、つられて亡霊穣も微笑んだ。
「それにしても、妖夢が刃物の扱いで他人を褒めるなんてねぇ」
お料理と剣術は別物ですよ、と庭師は苦笑い。
「投げナイフと料理の腕なら比例するとは聞いていますけれど」
夜雀も、その言葉でどこぞの銀髪をふと思い出す。
「なら妖夢。あなたは投げナイフを修練するべきではなくて?」
「ご冗談を。私にはこの二振りの刀がありますので」
割と本気だったらしく、亡霊穣は残念そうに蝮の攻略を再開した。
「目の前に、幽雅に鉈を扱う夜雀がいるというのに。
 その半幽霊はいったい何のためについているのかしらね」
「少なくとも、鉈の修練の為でも投げナイフの的にする為でもありません」
客同士のじゃれあいに耳を傾けながら、鰻を皿に取る。
「はい、鰻。あなたはこっちでいいわよね」
「いただきます」
庭師は鰻を受け取ると、嬉しそうに食べ始めた。
「結局妖夢も、ここの鰻が大好きなのよね」
「……はい。やっぱり、美味しい」
夜雀は心から楽しそうな笑顔で、その場にしゃがみ込んだ。
「気分良いから振舞っちゃおうっと。こんなん用意してみたわ〜♪」
足元から大きな瓶をゴソリと取り出し、二人の前にどん、と置く。
「あら素敵、蝮酒ねぇ」
「絶対呑みませんよ私」
対照的な二人の反応を見ながら、夜雀はもう一度笑った。


もともと、焼き鳥撲滅を掲げて始めた屋台。
夜雀は満足していた。
鰻だ蝮だと、鳥に変わる新たな商品を生み出す事も出来た。
焼き鳥をする不届き者も少しは減った事だろう。
それに。

「ご馳走様でしたぁぁ〜」
「また来るわねー、主に蝮を食べに。ほら妖夢、しゃっきりなさい」
「ふぁいぃ〜」
「……駄目ねこれは」
今日唯一のお客さんがふよふよと帰っていく。
手を振り見送って、本日のお休みを終えた屋台を片付ける。
先程の二人が代金代わりに置いて行った大きなずた袋。
中身を見ると、色とりどりの野菜が入っていた。
そう、今日は野菜を仕入れる日。
野菜の場合の取引相手は、まさに先ほどの二人組。
「家庭菜園、か……見事なものだわ♪」

勝手気ままに歌いながら、自由に楽しむ屋台の生活。
これって案外、いいものだとは思わない?

875 名前: 835 投稿日: 2006/06/14(水) 02:11:44 [ DgVfw96M ]
悩んだ末、結局自重せず投下する不安定な自制心。ほんのり反省してる……。
連稿しまくっちゃってる現状、名前とかこれで固定にした方が良いんだろか……。
最近みすちーの株が上がってきたなぁ。蝮屋台の妄想が止まらない(ぉ

以下余計な事。
輝夜が輝夜っぽく見えたのなら嬉しい限りです。(Σエッ エロ可愛カリスマ!?)
東方で一番好きなキャラだから、逆に恐れ多くて動かしにくい喜劇。
ちなみに次点がれーせん。何故かよく動く気がする。主従最高。
以上余計な事。スレ汚し本当に申し訳ありません。

876 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/14(水) 16:24:08 [ Vb0PKuqc ]
みすちーかわいいよ!!!

877 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/14(水) 17:56:14 [ y3kha.Yk ]
上に同じ!!

878 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/15(木) 11:27:10 [ CXLEyMZ. ]
激しく同意!!

879 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/15(木) 18:58:28 [ dI5S5Qn. ]
『フランドール・スカーレットの手記』


 サクヤに日記をつけなさいと言われた。
 じのべんきょーをかねるんだって。めんどくさいな。
 また、まりさやれいむと弾幕ごっこしたい。

 むー。ペンはぱきぱきおれるし、かんじがうまくかけない。読むのはらくだけど、かくのはめんどう。



 ○月×日 今日も相変わらず外は濃霧 気分は憂鬱のち快晴

 正直、咲夜はうるさいと思う。
 やれ、作法だ。やれ、勉強だ。お姉さまの妹として云々かんぬん。
 そんなんだから、いつまでたっても胸が大きくならないんだ。
 そう言ったら、怒られた。咲夜の胸が大きくないのは私のせいじゃないのに。理不尽だと思う。
「私だって、人並みにはあるんです。それに大切な事は、大きさよりも造詣――」
「むねぱっど」
「・・・・・・・・・」
「にせもの」
「・・・・・・」
 咲夜にはこの呪文が良く効くわ、そう言ってパチェが教えてくれた呪文を口にすると、無言でナイフ両手に怒りながら追いかけてきた。追いかけっこしながら弾幕ごっこ。
 途中で、「何してるんですか、咲夜さんっ!?」と止めに入った中国に、「憎いっ! 憎いわっ! きーーっ!」とか言いながら八つ当たりしてた。
 中国はおっきいもんなぁ。咲夜はないものねだりだね、と言うと、更にきーきー唸ってた。
 あんな咲夜は初めて見た。
 新しい発見みたいで嬉しかった。

 勉強だ、作法だと口うるさい咲夜はキライだけれど、甘いケーキや紅茶を作ってくれる咲夜と、遊んでくれる咲夜はスキ。

 今日は、咲夜と初めて弾幕ごっこをした。
 咲夜は怒っていたけれど、とても楽しかった。
 また遊んでくれるかなぁ。



 ○月△日 霧雨 気分は湿気でおもたい

 外は、さらさらと霧雨。魔理沙が遊びにくればいいのになと思う。
 外に出れなくて退屈。

 魔理沙が来たけど、すぐに図書館に行っちゃった。
 なにかのけんきゅーをするとか言ってた。
 お手伝いしようか? って言うと、「フランには無理だなぁ」なんて言って笑ってた。
 魔理沙も霊夢も、咲夜も、姉さまも、みんなわたしを子ども扱いだ。おもしろくない。


 つまんない、つまんない、つまんない。誰も遊んでくれない。
 ふてねする。

880 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/15(木) 20:20:05 [ twpxt2Cg ]
漢字と平仮名のバランスが絶妙。文体から滲み出るフランドールの孤独と狂気・・・。
でも素直でストレートに拗ねる妹様はカワイスw そして咲夜さんはやっぱりぺった(ザ・ワールド

881 名前: 1/2 投稿日: 2006/06/16(金) 00:08:18 [ br0o5bhs ]
永き白銀の夜。
終わらない冬。
季節は巡る事を忘れ、穢れを知らぬ白だけが大地を覆い隠す。
天に在りて大地を照らすのは、暖かさを忘れた太陽と冷酷さを秘めた月。
未だ降り止まぬ雪の空を窓から見上げ、酷く寂しげに溜め息を吐く。
一瞬にして空気に溶ける白い息を一瞥してから、ゆっくりと窓を閉めた。

「妖の夢は未だ覚めず……」
たった今、屋敷の外へと通じる扉から入ってきた兎。
今の呟きが聞こえたようで、ふと顔を上げた。
「あ……姫」
兎の視線の先、そこには主が佇んでいた。
特に兎に話しかけた訳でもなく、窓の外を見やってポツリと続ける。
「覚めると共に儚く散り行かん……ね」
くるりと兎の方へ向き直ると、主は悪戯っぽく微笑んだ。
「つまり、永い冬だなぁってね」
前の呟きが何を意味するかは分からなかったが、
最後の言葉だけは自分へ向けられたものと知り、兎は曖昧に返事を返す。
「えぇ……長い冬ですね」
微妙な言葉のニュアンスの違いに気付く事は無く、
兎はただ純粋に、終わらない雪の季節に憂いを感じていた。

「イナバは、外で何をしていたの?」
兎は少しだけ俯いて答える。
「月を、視ていました」
その言葉を聞いてから、再び窓へと視線を移し。
「真昼の空の月、幽かなる光」
反魂の翅虫か―――ごく小さい声でそう言い放ったかと思うと、
その直後にはいつもの表情を取り戻して、明るく手招きをする。
「寒かったでしょ。こっちにいらっしゃい」
一人と一匹は暖かい部屋に戻り、少しの間だけ永い……長い冬を忘れる事にした。


白の季節は嫌いじゃない。
呼吸をすれば白く息が見える。
生きているという事が、まさに目に見える季節だから。
当たり前の事さえも忘れてしまいそうな程に『生』を継続していると、
ふとした事で感じられる『当たり前の事』が何故か無性に愛しく感じられる。
それは結局、生の継続に魅力を感じているからなのだろうか。
生命を持つ者にとって、決められた蝋の長さは決して避けられぬ終着駅となる。
そして同時に、最期へ到達するまでの有限を、無限の可能性で彩るのだ。
ならば、火の灯らぬ蝋となるとどうだろうか。
そもそも火の灯らぬ蝋はその長さをすり減らす事など無い。
永遠に動き出したりしない。
ずっと変わらず、ただ在り続けるだけ。
到達すべき最期が無い以上、過程となる可能性も生まれない。
自らの在り方について思考を展開しようとすると、いつも泥濘に嵌る。

全ては、須く停滞する。


冬はまだ終わらない。
いつだったか、似たような異変が前にもあったと記憶している。
あの時は何だっただろう。
そう、確か、どこまでも紅い色が辺りを埋め尽くした。
その結果、陽の光が射さぬ大地が生まれた。
だが、いつの間にか霧は晴れ、景色はいつもの落ち着きを取り戻した。
その瞬間に感じたことは、今でも鮮明に覚えている。

変わらないという事象に対して、酷い安堵を覚えてしまうという事。

そこからは堂々巡り。
生命にとって不変など在らざることなのは変わらないのだし、
何事だって変わることを繰り返して、やっと前に一歩だけ進む。
変わるべきものと、変わるべきでないもの。
うまく線引きが出来ないのは、自らがそもそも人と違うからだろうか。

冬はまだ終わらない。
四季は巡るべきもので、巡らない四季は四季ではなく、単に季節となる。
単なる季節となればそれは即ち全であり、季節という概念は消失する。
後には『雪が降り続けるのが当たり前な世界』だけが残される事になる。
当たり前となってしまえば誰も疑問に思わないし、思う必要も無い。
つまりはそういう事。

輪廻を繰り返すあらゆるモノの真ん中で、ただ冷たく凍りついた時計。

歯車が足りない。
進むべき針は動かない。
歯車が足りない。
取り除いたのは自分。

歯車が、足りない。


「―――……め、姫」
ふと気付くと、一匹の兎が顔を覗きこんでいた。
生に縋り、月から逃げ延びた兎。
この子の思う生とはどんなだろう。
有限の蝋を胸に抱いて、小さな躯に不似合いな罪業を背負って、
それでもなお瞳を閉じてしまわないのは何故なのだろう。
「大丈夫ですか、真っ青ですけど」
心配そうにこちらを見つめる、真紅の瞳。
短い蝋を削り取ってまで何かを背負うのは何故。
深みに嵌ってゆく。
火の灯らぬ蝋の在り方を見出せずに、足掻き苦しんでいる。
それすら楽しむようになってはお終いね、と心の中で自嘲すると、
頭の片隅、無意識の領域に、部品の足りぬ時計を押し込んだ。

882 名前: 2/2 投稿日: 2006/06/16(金) 00:09:26 [ br0o5bhs ]
「……なに?」
酷く気怠かった。声が掠れてまともな返事にもならない。
「夕飯の時間になったのですけど……どこか具合でも悪いんですか」
「……大丈夫」
その様子を見て、兎はすっと立ち上がる。
「待ってて下さいね、いま師匠を呼んで来ますから」
咄嗟に、行ってしまおうとした兎の手首をつかまえる。
置いてかないで……。
そう言いかけてから、口を噤む。
有限との隔たり。
「姫……?」
兎は戸惑ったようだったが、すぐに隣に腰を下ろした。

空っぽなんじゃないかと、不安になる。
無意味なんじゃないかと、虚しくなる。
『生』を継続することに対して、感情が追いついてこない。
とうとう、長く押し止めていた質問が口をついた。

「イナバ……火の灯らない蝋って、どう思う」
「蝋?」
兎は分からないといった風に首を傾げる。
「胸の奥にある蝋。個を個たらしめる、そんな蝋」
静寂が降りた。
質問の意図を汲めず呆然とする兎を見て、馬鹿な質問をした、と後悔する。
「……忘れて」
止めた。
止めた。
何も無いなら何も無いなりに、潔く思考停止しよう。
また思い出してしまう時まで放置しよう。
今までそうしてきたように。

「さぁイナバ、ご飯なんでしょう。行くわよー」
兎を置いて立ち上がり、さっさと部屋を出る。
廊下は冷たかった。
大丈夫、感覚は残ってる。
それでいい。
人であることを忘れた人の形。
人っぽい、何か。

「あの、姫」
すこし後ろを歩いていた兎が、唐突に声を上げた。
「ん?」
何事かと振り返ると、兎は真剣な表情でこう続ける。
「先程の答えなのですが……火の灯っていない蝋なんて、無いと思います」
「何故……そう思うの」
「生きているから。火が消えるって、死んじゃうって事ですよね」
単純な考え方だった。
「なら、火が付いていても減らない蝋なんてものは存在すると思う?」
意地悪な質問である事は自分でも分かっていた。
だけど、純粋に聞いてみたい気持ちの方が、大きかった。
「正直にいうと、姫の様な方たちの蝋がどの様になっているかは分かりません」
それはそうだろう、本人にすら分からぬ、永遠の蝋の在り方。

「それでも、火は灯っていると思うんです。
 姫は『生かされている』んじゃ無くて『生きている』んですから」

「……ふふっ、成る程」

不意に、可笑しくなった。
確かに今、自分は紛れも無く生きている。
それ以上でもそれ以下でもない。
楽しければ笑い、腹が立てば怒る。
最も簡単な解がそこにある気がする。
足元に落とした鍵を見つける為に地平の彼方を見てどうするつもりか。
この兎の解は、まるでそう言っている様に聞こえた。

「いい答えね、イナバ」

あながち、間違いでもないかもしれない。



食事が終わり、ふらりと薬剤の庫へと足を運ぶ。
「あら、姫。こんなところまで、どうしたのです」
自分と同じ人の形。
「ねぇ、あなたはいつ頃から分かっていたのかしら」
「何の話でしょう」
何を今更、といった感じで惚けるその姿に、苦笑して。

「蝋燭のお話よ」
「それでしたら、最初から」
「あぁ、やっぱり。 ……意地悪」
「そうですね、そうかもしれません」

今度は二人で笑い合う。
永かったけれど、暖かな日差しが少しずつ混じり始めていた。

なんだか、すっとした。
あの兎には感謝しなければならない……かも知れない。
まだ歪で頼りないけれど、確かに歯車はここにあって。
永く動かなかった時計の針が、微かに、けれど確かに震え始めたのだから。

「そろそろ冬も終わりますね」
心なしか、月明かりが暖かくなったように感じた。
蒼い光が照らす白銀の竹林を見てから、静かに目を瞑る。
「……そうね、終わるわね」
感慨深く呟くと、そこへ予想もしていなかった言葉が掛けられた。
「残念ですか? 姫、冬の窓辺が好きだったようですし」
からかわれているのだろう。それに対する答えは。


「そうでもないわ。呼吸と感情さえ、忘れなければね」



長かった冬の最後の夜。
月明かりを浴びて舞い散る蝶の姿は、儚く闇に溶けて消えていった。

883 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/16(金) 19:06:47 [ /8cSbXqs ]
>>879
某研究員の手記を思い出した・・。
妙に難しい言葉が出てきたり、フランちゃんの不安定さがいいスパイスになってますねぇw
でも結論としてはもうとにかく可愛いよ!


>>881-882
おぉ・・妖々夢時のエピソードですか・・!
姫の何というか繊細さ?に、見ていてキュンときました・・(´ω`*)

884 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/17(土) 06:51:15 [ el/o/6ug ]

稗田の手帖 〜 Mysterious Note?

 今年はいつもより雨が少ない。買い物の折、そんな噂話を耳にした。
 水無月も半ばを過ぎた今になって何を今更、と思わないでもないが、まあ改めて振り返ってみると確かにそうかもしれない。実際去年の今頃はしっかりと雨が地面を濡らしていたし、一月の内半分ほどは雨、それもそこそこの大雨だったと記憶している。それに比べて今年はまだ数えるほどしか雨が降っていない。里の皆が心配するのも無理はないだろう。
 しかし、それはあくまで去年の今頃と比べた場合の話である。
 例えば一昨年の今頃は梅雨など知った事か、とでも言わんばかりにお天道様が空を支配した結果、本格的な夏が訪れてから水不足が深刻な問題となり、急遽新しい水源から水を引く為の工事を行う事になった。あの時は普段そういった仕事に関わらない私まで駆り出され、慣れない運動で少々腰を痛めてしまったと言う苦い思い出がある。
 更にその前の今頃は特に何事もなく普通に梅雨入りしたものの、その後中々梅雨明けと成らず、結局文月の中頃まで崩れた天気が続いてしまった事を覚えている。おかげで一部の作物が腐り、その年は食糧不足に悩む一年となった。
 雨が少ないと言う噂も、このように去年よりもっと前、そう、大体十年ほど昔の事まで振り返りつつ考えてみれば「そんな事はない」とはっきり言う事が出来る。そもそも雨などこの程度で丁度いいくらいなのだ。私は農耕に詳しい訳ではないが、それでも過去の失敗と成功を振り返り、それらを現状と照らし合わせていけば大体の予想は付けられる。あくまで予想の域を出ない話だが、このまま何事もなく秋まで行く事が出来たなら、今年は久方ぶりの大収穫の年になるだろう。今から実りの秋が非常に楽しみだ。
 ――話が逸れたが、つまり農耕などの面において過去の天気とは有益な情報なのである。
 人間とは基本的に必要な情報だけを断片的に記憶し、経験として残す生き物だ。しかし普通の人間が覚えられる事柄はそう多くない。だから人間は一昨日の夕食の献立や一週間前の天気などの不要な情報を随時捨てていき、新しい情報をいつでも受け入れられるようにしている、と聞いた事がある。
 まあ、普通の人間にとっては昔の天気の事など大した価値はないのかもしれない。もし仮に私が普通の人間だったとしても、一々そんな事を覚えておくよりは別の事を覚えておこうとするだろう。しかし、時にその情報が必要になる場合も確かにあるのだ。
 よって私、九代目阿礼乙女、稗田阿求は今日から「幻想郷縁起」に新しい項目を追加する事にし、いつかこの情報がこれを読む誰かの役に立つ事を祈りつつ、その項目を以って本日の記帳を終了とする。

 稗田阿求 水無月の一七 本日は「快晴」なり――。

885 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/17(土) 06:52:50 [ el/o/6ug ]
創想話用に書き始めたものの、公式で幻想郷縁起の詳細が出るわネタ被るわで散々な結果に。
しかしこのままお蔵入りにするのも癪なので一部抜粋して投稿。

いやあ、こういうのはチンタラ書いてたら駄目だねぇ……

886 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/17(土) 14:55:32 [ E2uTMRJ2 ]
>>879
興味のあるモノの漢字は覚えが早いのかw これはいいフランですね、GJ!
しかし妹様にまで喧嘩を売るとは、咲夜さんはやっぱ相当気にし(デフレーションワールド

>>884
阿求……通販届かない組の私には詳細が分からんですが……
ネタのかぶりなんて良くあることです、Don't mind!

別件。なんか蝮屋みすちーが >>876-878 のお三方に気に入って頂けたと妄想したので、
調子こいてもう一本投下していきますね! (←誰かこいつ止めてやってください^^;

887 名前: 1/2 投稿日: 2006/06/17(土) 14:56:57 [ E2uTMRJ2 ]
今日は大事な仕入れの日。
だから屋台はお休みだけど、仕入れの為に店開き。
雲ひとつ無い真っ黒な空に、ポツリと浮かぶ紅い月を見上げて。
せっせと炭に火を付けて、提灯に灯を入れる。
さぁ、準備はOK。
夜雀はひとつ大きく伸びをすると、楽しげに仕込みを始めるのだった。


〜夜雀の屋台・リターンズ〜


「何度飲んでも、不思議な味わいだわ」
「我々で言う、珍味の様なものなのでしょうね」
「そうね」
今宵のお客さん、もとい取引相手は、悪魔と従者の二人組。
「なかなか飲みたがる人がいないから、まだまだ沢山残っているわー」
悪魔は、空き瓶にたっぷり溜め込まれた液体を見て苦笑した。
「素敵ね、けれどそんなに飲めないわ」
もともと小食なものでね、とグラスを傾ける。
「瓶ごと頂いていって、少しずつ飲まれては如何でしょう」
従者の提案にも、悪魔は首を横に振った。
「出先でたまに飲むからいいのよ」
「そういうものですか」
「そういうものよ」
そんなに日持ちするものでも無いんだけれどなぁ、
と思いつつ、夜雀は蝮の生き血が入った瓶を見つめた。
「夜雀が残念そうですわ」
「なら咲夜も飲んであげるといい」
「全力で拒否させていただきます」
申し訳なさそうに頭を下げる従者に、悪魔は残念そうに溜め息をつく。
「美味しいのに……あ、同じの、もう一杯ちょうだい」
「私は鰻を」
二人の注文を受け、夜雀は元気に頷いた。
「はーい、了解〜♪」

鰻を一匹、手早く捌く。
もはやパフォーマンス化してきたような気がする。
「相変わらず手際が良いわ。咲夜よりも速いんじゃない?」
からかうように悪魔が従者を見上げた。
「鉈とナイフでは土俵が違いますわ。
 まぁ、鉈であっても私の方が速いでしょうけど」
「鉈は直線的に投げても効果は薄いわよ。
 投げる時は思い切り振りかぶって回転させてやらないと」
「確かに、先端は刺さるように出来ていませんね」
いつの間にか、鉈が飛び道具扱いになっている。
真面目な顔で意見を交わす二人には苦笑するしかない。
「単純な火力は上がっても、汎用性はないか」
「やはり投げ易いかどうか、あと銀製であるかは重要な事ですわ」
論点がギュンギュンとズレている気がしなくも無い。
そろそろ突っ込んであげようかな、と夜雀は隙を窺う。
「それで、その網に乗ってる板はいったい何なのかしら」
窺い始めた瞬間に撃沈した。
「話が飛びましたわお嬢様」
「いつか貴女が話題を変えたのと同じ要領よ」
「ふむ。それはさておき、その板は何なのでしょうね、本当に」
気を取り直して夜雀は答える。
「あぁ、この板はね、食べ物を作る料理道具なの〜♪」
彼女らが言う板とは、何故か網の上で熱されている。
直径五十センチメートルほどの丸いくぼみが幾つも並んだ奇妙なものだった。
「へぇ、料理道具。これがねぇ」
「私には形がおかしな鉄板にしか見えませんが」
「奇遇ね。私もよ」
首を捻る二人に、夜雀は満面の笑みで続ける。
「道具屋サンの人妖が、代金代わりにってくれたものでねー」
そのなんちゃらかんちゃら、という道具屋サンの言う通りに材料を集め、
試しに作ってみたのだ。ちなみに道具屋サンの名前は忘れた。
「このドロドロの素をね、この穴に垂らすの」
並んだ穴の中に、クリーム色のドロドロが流し込まれていく。
続いて、屋台の奥から何やら生物を引っ張り出して。
「蛸?」
「蛸ね」
「これが、具〜♪」
しゅぱーん、という効果音がつきそうな具合に、蛸の足が鉈の一閃によって切断される。
さらにその足を、一口大にまで細かく切り刻んだ。
「なるほど、それをこのドロドロに入れるのね」
「そーゆーこと」

888 名前: 2/3 投稿日: 2006/06/17(土) 14:58:53 [ E2uTMRJ2 ]
少しの時間が経過し、素の外側が固まってきた。
「ひっくり返すよー♪」
「ひっくり返す?」
「そう、こーして……」
悪魔と従者は何が起こるか悟り、咄嗟に耳を塞いだ。
夜雀は構わず、あらかじめ熱してあった普通の鉄板の前に立つ。
そして素の入った鉄板を逆さまにして、えいやー、と叩き付けた。
鉄板が打ち合わされ、派手な金属音が周囲に木霊する。
打ち付けた鉄板を退けると、程よく焼けた小さな山が規則的に並んでいた。
「仕上げ〜♪」
刷毛を使ってタレを塗りつけ、底が固まるまでもう少し待って。
「はい、出来上がり!」
にこにこと短めの竹串を二本差し出す。
悪魔と従者は串を受け取ると、それぞれ料理に手を伸ばした。
「このまま食べるの?」
「むしろ食べれるの?」
「勿論よぉ」
二人が同時に、料理を口の中へと放り込む。
少し大きい気もしたが、基本的に一口サイズだ。
夜雀がその様子をわくわくといった様子で眺め、感想を聞こうと――。
「どぉ、」

「熱ッつッ!」
……………。

「おいしいー?」
何か聞こえた気がするが気のせいだろうか。
「はぁ、はぁ……ま、まぁまぁね……」
何故か肩で息をする従者。
手には、いつの間に持っていたのだろう、氷水の入ったコップ。
「あれ、お冷や出したっけ……」
「あぁ、これはキニシナイでいいのよ」
そう言ってから、従者はこくん、と水に口をつける。
一方悪魔は。
「ふぅん、なかなか美味しいじゃないの」
「あ、ホント? このドロドロ使い切っちゃうから、沢山食べて♪」
取り敢えずは好評だったようなので、夜雀は喜んで鉄板に素を流し込む。
「ちょっと、使い切るって言ってもそんなに沢山食べられないわ」
夜雀の持つ容器には、まだかなりの量の素が残っている。
それを見て、従者は軽く溜め息をついた。
「軽く四十個は出来そうな勢いじゃない。
 今作ってしまうより、明日からメニューに加えた方が良いんじゃないの」
その言葉に、夜雀は少し残念そうに答えた。
「あー駄目駄目。このドロドロ作るの結構面倒だから、店に置かないって決めた。
 普通に売ろうと思ってもこのドロドロ無くなったら終わりな訳だしー」
つまり今回のコレは、お得意様相手の休日サービスって事よ。
それだけ言うと、鉈をまな板から抜き取って蛸を刻みにかかる。
「お嬢様。あの分だけ作る気満々なようですが」
「特別な待遇を受けるってのも気分が良いわね。分かったわ、頂きましょう」
悪魔の了承を得て、夜雀は『え、ホント?』と顔を上げる。
手元では既に、穴の数だけの蛸が用意されていた。
「折角、珍しい食べ物なのだから。もう少し楽しんでもいいんじゃない」
「そうは言いますが、かなりの数ですよ」
「あのねぇ咲夜、何も私達だけで食べるとは言ってないでしょ。
 フランやパチェへのいい土産になるわ。ついでに門番に差し入れとか」
夜雀は、目の前のお客さんの家が大所帯である事を思い出した。
流石に四十じゃあ足りないよね、と思考を巡らせてみる。
「そうだ。この鉄板、持って帰ってもいいわよー」
夜雀の提案にきょとんとする悪魔と従者。
「あら、いいの?」
「はいこれレシピ」
こくこくと頷く夜雀の元から、一枚の紙が差し出される。
「これはこれはご丁寧に」
レシピを受け取り、早速目を通す従者。一応興味はあるらしい。
「これがドロドロの作り方ね。で、結局なんていう料理なのかしら」
「うーんと……」
夜雀はちょこんと小首を傾げてから、思いついた名前を言ってみた。
「さぁ。蛸が入ってるんだから、たこきゅーで良いんじゃない?」

「なるほどね。蛸球」
「直球ですわ。蛸球」
「決まりね。タコQ」

つつがなく、料理名は決定した。タコQ。いや、蛸球。
「で、本当にいいの? 面倒がらずに作れば売れるのに、きっと」
「だいじょぶよ。代わりのメニューは決めてあるもの♪」
念を押す従者に、夜雀は自信ありげに鉈を構えた。
「へぇ。ちなみに、それはどんなものかしら」
「当然……」
余った蛸をさっと捌いてから、串に刺し。
そのままポン、と網に乗せると、
「ここは串焼きでしょう♪」
と屈託無く笑った。思わず、悪魔と従者もつられて笑う。

「蛸の串焼き、つまりたこ焼きね♪」
「そうね、ものの見事にたこ焼きね」
「ええ、紛う事無くたこ焼きですわ」

明日からのメニューに一品追加。その名もたこ焼き。
たこ焼きは、場の雰囲気を必要以上に和ませた。
もともと和みきっていた感じも、しなくもないけれど。

889 名前: 3/3 投稿日: 2006/06/17(土) 15:00:02 [ E2uTMRJ2 ]
夜も更けて、月もだいぶ地平に近付いた頃。
「なかなか有意義な時間だったわ。次も頼むわね」
「これは、お嬢様から。いつも通り、代金の代わりよ」
この取引相手から夜雀が受け取るのは、お酒だ。
果実酒やら蒸留酒やら発泡酒やら、実に多種多様。
「ありがとう。何だかんだでお酒は人気あるのよねー♪」
「屋台と宴会にお酒は付き物よ」
「全くその通りですわ」
たくさんの蛸球の包みを持って満足そうな悪魔と、
大きな蛸球製造鉄板を抱えた従者が屋台を出る。
いつもの様に手を振り見送って、本日の休日はこれで終了。
新メニューも増えたし、邪魔な鉄板も引き取って貰えたし、今日は言う事なし。

鼻歌交じりで屋台を片付けながら、沈みかけた月を見た。
今日もたくさん歌ったなぁと、手を休めて屋台生活を振り返る。
夜道で歌ってたら墜とされるけど、屋台で歌うと別に誰も怒らない。
あの悪魔と従者もそうだけど、屋台ではみんなフレンドリー。不思議。

不思議に思って、考えて、ふと夜雀は思いだす。
「焼き鳥する奴って、どれくらい減ったんだろうなぁ」
次に烏天狗と会ったら、ちょっと聞いてみよう。

最初の思考とは全く別の結論を導き出してから、
夜雀は楽しそうに、屋台の片づけを再開するのだった。

890 名前: 887 投稿日: 2006/06/17(土) 15:09:07 [ E2uTMRJ2 ]
痛恨のMISS。
>直径五十センチメートルほどの丸いくぼみ〜
これ、五十ミリメートルですね。五十センチでかいよ。
何作ってんだかわかんないよみすちー。
コーラスマスターで被弾してきます……。

891 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/17(土) 15:19:04 [ uPpW2vvc ]
この屋台、うちの駅前にも来てしてくんないかな?

892 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/17(土) 16:36:47 [ J761kC8k ]
夕飯に通いつめたくなる和み屋台だw
素晴らしくGJ!

893 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/18(日) 01:06:56 [ sJDSiPaE ]
鉈を投げる云々の講釈からひぐらしデイブレイクを感じた

894 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/18(日) 09:43:53 [ rcI7G/5U ]
むしろ、たこ焼きと蛸球に萌えた。

895 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/21(水) 00:27:47 [ snwimUUU ]
たまらん・・!

猫舌な咲夜さんとかたこきゅうとかもう全てが愛に満ちている・・!

896 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/21(水) 00:50:41 [ S1rD63kA ]
いやまあ、出来立てのたこきゅーは猫舌じゃなくても死ねる熱さだからな。

897 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/22(木) 01:46:21 [ ZjvLdh7I ]
小さい頃、屋台でたこきゅーを食った。
一つ目を食べてから一分後、口の中が無性に痒くなり、気分が悪くなった。
程なく、便所に駆け込み、戻した。
自分がシーフード類のアレルギーだと分かった瞬間だった。
屋台のおっちゃん、非常に対外的によろしくない目にあわせてすいませんでした。

898 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 03:29:14 [ oCbq.EfU ]
「あなたは少し完璧すぎる。容姿端麗、才色兼備、人格者。確かに
 それは素晴らしい事です。しかし、それは時に周りに嫉妬という感情を
 生み出してしまいます。美しい事は罪。そう、完璧だという事は罪なのです」


『あれ……? 映姫様……、鏡に向かって何を話してるんだろ……?』

899 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 03:44:41 [ vTwV5XHI ]
>>898
あまりのモノ悲しさに吹いた。こまっちゃん、突っ込んであげてー!

900 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 04:09:28 [ Fx1gqrKg ]
バカヤロウッ! 下手に突っ込んだら命が無いぞ!
こまっちゃんと>>899は下がってな。なぁに、口は達者な方だからな。必ず戻ってくるさ!

901 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 04:55:54 [ iDgiaHG6 ]
おーい、誰か>>900の行方を知らないか?

902 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 08:55:40 [ gtX8teoM ]
ごめん、助けられなかった。

903 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 10:33:59 [ haROVGpY ]
「でも貴方、チビじゃないですか」

904 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 15:47:00 [ .YHxilZ. ]
「映姫様はちっちゃいから映姫様なんや
 おっきくなった映姫様は映姫様やない
 山田や!」

905 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 17:03:54 [ /uc0/vmY ]
ここは命知らずの集まるインターネッツですね

906 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/23(金) 19:53:48 [ fHqsS7TI ]
豆粒えーきワッショイショイ

907 名前: 1/2 投稿日: 2006/06/24(土) 23:22:01 [ dDOGrF9o ]
ある日の紅魔館。
完全で瀟洒なメイド長が、厨房で料理をしていた。
「よし、完璧。これならお嬢様にも満足していただけるわ」
料理の出来映えに満足したのか、味見をして笑顔になる咲夜。
「後は少し寝かせて……夕食にお出ししましょう。
あ、私は掃除があるから火を見ておいて頂戴」
そうメイドに声をかけると、鍋に蓋をしてその場を後にした。


30分後。
上機嫌で厨房に現れた咲夜は、中を一瞥するなり凍り付いた。
「こ……こは何事!?」
死屍累々と横たわる調理担当のメイド達。散乱した食器。
そして何より、空になった鍋。
茫然自失から立ち直ると、倒れたメイドの一人を抱き起こした。
とりあえず死んではいないようだ。
「ちょっと、しっかりしなさい!何があったの!?」
「う……メイド長……すみません……」
苦しそうに呻くメイドは、震える手でテーブルを指差す。
その先には、見覚えのない一升瓶。
「これは何?日本酒?あら、紙が……」
酒の下には紙切れが挟んであった。
『いつもは見てるだけなんだけど、今日のはあんまり美味しそうだったもんで食べちゃった。
ゴメンゴメン。これお代がわりにどうぞ。すっげー美味かったよ!萃香』
酒は結構な高級品だったが、そう言う問題ではない。
「変な子鬼が突然わいて出まして、止めようとしたのですが力及ばず……申し訳ありません」
「……いえ、いいのよ。あなたは悪くないわ」
こめかみに青筋を浮かべながら言われても説得力はない。
だがしかし、メイド長はそれ以上調理担当を咎めず、
代わりの食事を用意して主の元へ運んでいった。
安堵する調理担当メイドの元まで門番の悲鳴が届いたのは、およそ一時間後の事であった。


明くる日の紅魔館。
完全で瀟洒なメイド長は、再び厨房で料理をしていた。
「よし、今日も完璧よ。後は煮込むだけ……と」
鍋に蓋をして弱火にかけると、咲夜は周囲を見回した。
「妙な気配はしないんだけどね。材料ももうないから注意しないと……」
そう言って取り出したのは、鰯の頭。
てきぱきと台所内に配置していく。さながらゴキブリホイホイの如し。
「よし、これで小鬼対策は完璧ね。黒白の話では、鰯の頭の側では実体化できないそうだから。
まあ今日は念のため、他の仕事は後回しにして自分で見ていましょう」
そういって咲夜が鍋に向き直ったのと、メイドが駆け込んできたのは同時であった。
「大変ですメイド長!!妹様が地下室を抜け出して暴れています!すぐに来てください!!」
咲夜の顔が引き攣る。
「……すぐ行くわ。あなたは火を見ていて」
いやな予感がひしひしとするのだが、結局放っておく訳にはいかない。
咲夜はメイドに鍋を任せると、ナイフを取り出しながら飛び去った。

908 名前: 2/2 投稿日: 2006/06/24(土) 23:23:38 [ dDOGrF9o ]
1時間後。
ぼろぼろになった格好を着替えるよりも早く厨房に駆けつけた咲夜は、無言で立ちつくしていた。
厨房の中にメイドは一人もおらず、代わりといってはなんだが八雲一家が鍋をつついていた。
「……なにをやっているのかしら?」
「あら、咲夜。どうしたのそんなはしたない格好で」
「これ咲夜が作ったの?おいしーね凄く!」
嫣然と微笑むスキマ妖怪と、はしゃぎながら鍋をつつく猫叉。
咲夜は歯を食いしばると、まだ話が通じそうな、後ろめたそうに目をそらす天弧に問いかけた。
「藍。な、に、を、や、っ、て、い、る、の、か、し、ら?」
一語一語を叩きつけるように吐き出すと、藍は気まずげながらも目を合わせてきた。
「……すまない咲夜。私は主命を受諾するのみなんだ」
「……私にもわかるように説明してもらえるかしら」
ぎりり、と咲夜の奥歯が鳴った。手を後ろに落とし、心持ち腰を落としたその姿は完全な戦闘態勢だ。
それを理解してかしなくてか、八雲一家に緊張感はない。あいもかわらず鍋の底までさらっている。
「実は、昨日うちに萃香が遊びに来たのよ」
「……それで?」
その時点でおおよその事情を察したが、あえて先を促す咲夜。
背中に回った手にはいつのまにやら大振りのナイフが握られている。
「昨日、お前の料理をご馳走になったと大変にべた褒めでな。
さんざんに自慢するものだから、紫様が大変に興味をそそられたようなんだ」
誰もご馳走なんざしてねえ。それはお嬢様に出すはずだった私の自信作だ!!
怒りのあまりに声が出ない、ということはあるのだろうか。無言で立ちつくす咲夜。
「それでな、紫様が私たちも食べに行きましょうと言い出してな。
いいわけがましいのは承知しているが、私は止めようとしたし、自分は遠慮しようともしたんだ」
「紫様が、藍様も食べて味を盗めって仰ったんだよねー」
実に呑気そうに口を出す猫叉。とても空気が読めている様には見えない。
「……言い残すことはそれで終わりかしら?」
フランドールの相手で心身ともにズタボロである咲夜。だが、そんなことは関係ない。
怒りである。強烈な怒りが、今の咲夜を突き動かしているのである。
今なら月だって撃ち落とせそうな気がする。
「あらあら、怖いわねえ。ご飯も堪能したし、それじゃあお暇しようかしら」
「逃がすとでも思ってんのかこのスキm」
「奥義、メイド雪崩ー!!」
紫のかけ声とともに虚空に開く空間の裂け目。そこから溢れ出る大勢のメイド達。
全員白目をむいている。厨房に居たメイド達の行き先が判明した瞬間であった。
虚を突かれて人波に巻き込まれる咲夜を尻目に、スキマの中に潜り込む八雲一家。
「じゃあね咲夜。料理美味しかったわよ。今度宴会にも持ってきて頂戴」
「そんなこといって紫様、宴会に誘われたことないじゃないですか?」
「すまん、本当にすまん咲夜。今度どうにかこの埋め合わせはするから……!!」
そのままスキマは閉じ、後には気絶したメイド達とメイド長が残った。
「……自信作だったのに。もう材料がないんだけど……」
それでも食事は出さなくてはならない。主に予告してあるわけではないので、
代わりの何かを作っていっても問題はない。
このまま何もかも忘れて不貞寝したくなったが、ぐっとこらえて立ち上がる。
だが、胸のもやもやをどうにかしないと眠れそうにもない。
2時間後、門番の悲鳴が紅魔館にまでこだましたという。

909 名前: 2分割で収まると思ったのにorz 投稿日: 2006/06/24(土) 23:24:39 [ dDOGrF9o ]
ある日の夜雀の屋台。
泣きながら酒を呑む女性が店主に絡んでいた。
緑を基調とした中華風の民族衣装に身を包んだ豊満な肢体は、よくみると包帯だらけである。
「それでですね、聞いてくださいよミスティアさん。
咲夜さんったら酷いんです。子鬼とスキマの侵入を許した罰だって言って、
ナイフの的にするんですよ?おかわり」
「あの、お酒はその辺にしておいた方がいいと思うの。
それと、あなたは門番なんでしょう?罰が妥当かどうかはともかく、
侵入を許した責任があるのは事実なんじゃ……?」
窘めつつも結局酒を注ぐ店主。女性は注がれた酒をぐっとあおると、酒臭いため息をついた。
「ミスティアさんまでそんなことを言うんですか。考えても見てくださいよう。
あの子鬼って霧状になって幻想郷のどこにでも現れるんですよ?
霧になるのはむしろうちのお嬢様の方だっつーの。
そんな相手をどうやって止めろっていうんですか。おかわり」
「いや、本当にその辺にしとかないと体に悪いよ?はい、串焼き」
焼けた串焼きを差し出し、酒を注ぐミスティア。
どうも口で言うほどには飲酒を止める気はないらしい。
美鈴は串焼きを一口で囓り、酒で一気に流し込んだ。
「あいつを捕まえられそうなのって、あのスキマ妖怪と……せいぜい博霊の巫女くらいじゃないですか?
そのスキマにいたっては、門を通過してすらいませんよ!?スキマを通って直接館内に現れるじゃないですか!!
私にどうしろっていうんですかミスティアさん!?おかわり」
そう叫ぶと、やおら店主の襟首をつかんで締め上げ出した。
「ちょ、それ、言う相手が違……ごほげほっ」
「あ、すみません、つい……」
しゅんとうなだれて手を離す美鈴を見て、ミスティアはため息をついた。
喉をさすりながらコップに酒を注ぐ。美鈴は礼を言うと、すぐさま一気に飲み干した。
「とにかくれすねえ、理不尽だと思うわけれすよ私はあ。みすちーしゃんはどう重いまふ?おかわり」
「ほら、ろれつが回らなくなってきたよ?明日も仕事なんでしょ?」
そう言いつつもあくまで酒を注ぐのは止めないミスティア。
美鈴は注がれた酒を一息に飲み干すと、何か喋ろうとして……そのまま突っ伏した。
寝息を立てはじめたのを確認すると、ミスティアは苦笑した。
「やれやれ、やっと寝たか……門番ってのも大変なお仕事だねえ」
脇から毛布を取り出すと、美鈴の肩にかけてやる。夜も随分と更けた。今夜はこれで看板だ。
「さてさて、今夜の売り上げも快調と……門番さん、明日の仕事は大丈夫かなー?」
朝になったら起こしてあげよう。代金はそれからでいい。
夜雀はそう思うと、音を抑えめに後片付けを始めたのだった。

910 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 00:25:22 [ h8FMi8M2 ]
GJ! ……と言いたいところだけど。

そ こ で 終 わ っ ち ゃ う の ?

ちょっと中途半端じゃないカナ?カナ? 
咲夜さんの逆襲編とかあると良いのに。

911 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 00:27:38 [ piyq.IzA ]
美鈴が不憫すぎやしませんか・゚・(つД`)・゚・

912 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 00:46:00 [ sE2jC6vE ]
さくぽが不憫だ……
美鈴はもっと不憫だ……。・゚・(ノд`)・゚・。

913 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 01:00:51 [ xwqUp7XM ]
まさに理不尽。

藍さまの埋め合わせに期待。

914 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 01:48:27 [ JaLcEwlg ]
でもまあ、実際こんな感じだと思うよw
俺には中途半端には見えません

915 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 08:11:45 [ 7v7eAqI2 ]
何でこんなことになってしまったんだろう。霊夢は自問する。
穏やかに晴れ、何をするにも絶好の日和。地上をのんびり散歩するのもいいものだ。
「ちょっと、霊夢ー! あれ何よ、あれ。町の方の高い変なの!」
「え? ああ、あれは物見櫓よ。火事の時に出火場所を調べたり、鐘を鳴らして人にしらせたりするの」
「へー、人間は飛べないから不便ね。あたいなら一発で消し止められるのに」
周りをちょこまかと氷精が走り回ったりしていなければ、だが。

昨晩のこと。
宴会も最高潮に達した頃、長いワラシベを引いた魔理沙が言った。
「よし、明日は9番と0番がデートの日だ。手筈はこの紙に従うことな」
王様の命令は当日のみ有効じゃないのかと抗議したのだが、聞き入れられなかった。
わざわざデート手順書を用意した魔理沙は勿論、周囲の妖怪共も人の不幸は大好きなのだ。
そして今朝、魔理沙が、眠い目をこするチルノを引っ張ってきた。
飽きっぽい魔理沙だが、命令にはきっちり従わせたいらしい。
手順書には、歩いて町に行けと書いてあった。
その先の指示が無いので聞いてみたところ、時限制の炙り出しになっているそうだ。
しかも誓約の魔法がかけられており、破るとろくなことにならないようだ。
魔理沙はつまらないところで凝るのだから困る。
「あたいがつきあってやるんだから、早くしなさい!」
とチルノが喚く。
やむを得ず霊夢は外出の洋服に着替え、チルノを連れて町に向かったのだ。

「あれ、霊夢はいつもの巫女服じゃないのね」
チルノが言った。今日は巫女家業は関係無いのだから当然だ。
人里で袴で買い物をしていたら変だろう。
「今頃気付いたの?」
霊夢は呆れて言った。
「そういうワケじゃないけど」
チルノはつまらなそうに言った。この子は何が言いたかったのだろう。
確かに気付かないわけは無い。袴と洋服は煎茶とカレーぐらい違う。
そしてふと気付く。
違う。抹茶と紅茶ぐらいの差だが違う。
「あんたもいつもの服じゃ無いわね」
チルノは緑を基調にしたフリルのツーピース姿だったのだ。
よく見てみるとスカートも膝下まであり、靴もズックではなくローヒールだ。
「まあね」
言って、チルノはにっこりと笑う。
「いつもの服だって、町に行くのに可笑しくないと思うけど」
霊夢の疑問に
「いつものは遊び用! 弾幕で破れても直しやすいの。
 この服はフリルだもん、お出かけ用よ」
とチルノは答えた。しかし妖精がお出かけ用とは、一体いつ着るのだろうか。
「全然着ないから、折角だし着てみたの」
霊夢の心中を知ってか知らずか、チルノはそう付け足した。

町の入り口に着き、霊夢は手順書を確認する。いつの間にか記述が追加されていた。
「露店通りを抜けて、寺に行く。寺には昼頃に着けばよい」
霊夢はため息をつく。
「お寺までは2里も無いじゃない。よほど時間を潰していかないと・・・」
チルノが指示書をのぞき込んで尋ねる。
「ねー、霊夢。露店通りって何?」
「テントだけで建物の無いお店が並んでるの。
 食べ物とか日用品とか、生活に必要な物が売ってるわ」
霊夢がそう答えると、チルノは目を輝かせて
「へ〜っ! ねえねえ、早く見に行こう!」
と言うと、走り出した。

露店通りにつくと、チルノは前にも増して目を輝かせ、あちこちの店を覗き、
「わ〜、わ〜! ねえねえ、あれ何? じゃあ、これは?」
などと霊夢や店主に尋ねていた。
いつも買い物に来る霊夢には珍しくない光景なのだが、
人里に殆ど来ないチルノにとっては、色々目新しいようだ。
「こらこら、あんまり人に迷惑をかけないの」
と言うが、チルノには聞こえていないようだった。
チルノが先の方の店で店主と話しているところに、霊夢が歩いて追いつくと、
チルノは
「ねえ、これ貰っちゃった。へへ〜。はい、これは霊夢の分よ」
とリンゴ飴を差し出した。
「ちょ、ちょっと! 貰ったんじゃないでしょ。お店の人に返しなさい!」
と霊夢が言うとチルノは
「んむ? おいひいよ、これ」
と答えた。既に一本のリンゴ飴を頬張っていた。
霊夢ははぁとため息をつくと、
「これ、いくら?」
店主に尋ねた。そして、リンゴ飴二本分の代金を支払う羽目にあったのだった。

916 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 08:13:28 [ 7v7eAqI2 ]
リンゴ飴を食べ終わって歩き始めると、チルノは相変わらず方々の店を走り回っていたが
一つの店の前で足を止めると、ぼーっと商品を眺めていた。
霊夢が近づいてみると、その店はアクセサリーショップであり、
チルノは水晶のネックレスに見入っていたのだった。
「ほら、行くわよ」
と霊夢が声をかけるが、チルノは気にするそぶりもなく、アクセサリーを眺める。
「お昼までにお寺に行かなきゃいけないのよ」
とまた声をかけるが、相変わらず無反応だ。
買ってやる義理は無いので、欲しがったら駄目だと言って先に進めばいい。
なのに、なぜこの子は見入るだけで、欲しいと言わないのだろうか。
他人の持ち物を羨ましがっているようにしか見えない。このままでは先に進めない。
やがてアクセサリー屋が声をかける。
「妖精のお嬢ちゃん、それ欲しいのかい?」
「へ?」
チルノはきょとんとして店主とアクセサリーと霊夢を交互に眺める。
「その水晶のネックレス、欲しいのかい?」
店主が再び言うと、チルノはぱぁっと目を輝かせ
「わぁっ・・・やったーっ」
と叫び、ネックレスを首にかけてくるくると回り出した。
「ちょっと・・・チルノ!」
と霊夢が言うと、チルノは霊夢の方を振り向いた。
そこにあったのは霊夢も思わずたじろぐほどの、最高の笑顔だった。
しかし、ここで無駄遣いは出来ない。霊夢は
「駄目よ。お店の人に返しなさい」
と言った。チルノはびっくりして
「え・・・? どうして・・・せっかく貰ったのに」
と呟き、見る見る泣きそうな顔になる。
この変化にはさすがに霊夢もたじろいだ。これではむしろ自分が罪悪感を感じてしまう。
なぜ? 私がチルノにプレゼントをしてやる理由は無いはずだ。
それはこの子自身もわかっているはず。
それなのに、この子はネックレスが手に入ったことを確信しているのだ。
まるで霊夢がチルノのお気に入りを取り上げたみたいではないか。
そして気付いた。
チルノはネックレスにしても、リンゴ飴にしても、貰ったと表現した。
店主から渡された段階で、所有権が移ったと思っている。
霊夢が代金を支払った事実は、そこからはみ出している。
チルノは店の仕組みを理解していないのだ。霊夢はそう理解した。
そしてチルノの方を見る。チルノはネックレスを大事に抱え、酷くしょげている。
霊夢は折れた。
「仕方ない、それは買ってあげる。でもこれっきりよ」
「へ?」
チルノはまた不思議そうな顔をする。
霊夢はアクセサリー屋に代金を支払い、歩きながら店の仕組みを説明した。
チルノはそれを理解すると
「じゃあ、このネックレスはお金を払った霊夢のになるのね。はい」
と霊夢にネックレスを渡そうとする。
「それはあんたに買ってあげた物よ。私がプレゼントするなんて二度と無いことだから、
 感謝して大事にしなさい」
と霊夢が言った。そもそもデザインが趣味じゃないので受け取ってもどうしようもない。
するとチルノは
「わあっ、ありがとっ」
と飛びついてきた。
「わっ!?」
不意をつかれて思わず尻餅をつく霊夢。胸元には今までに見たことのない素直な笑顔があった。
霊夢はふと、まあごくごくたまーにならプレゼントしてやるのも悪くないか・・・と思ったが
次の瞬間にはそれでも15000円は高すぎる、と後悔した。

917 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 08:16:19 [ 7v7eAqI2 ]
寺につくと、チルノはやはり色々な物に興味を持ち、
五重塔や輪蔵式経堂、釣り鐘等を走り回っていた。
霊夢は少々疲れた為、石段に座って休んでいたが、
たびたびチルノがやってきて、あれは何、これは何と質問した。
霊夢はぐったりとしつつも、ふと思い出してデート手順書を見てみた。
「門前町で昼食を取る」
と追加されていた。
あいつはお金を持ってないし、また私が奢るのか。今度魔理沙から経費をせしめてやる。
そう思いながら、霊夢はチルノを呼び、近くの料理屋に入った。
霊夢はさっさと注文を決めたのだが、チルノはうんうんと悩んでいた。
「早くしなさいよ」
と言ったが
「だって、これも美味しそうだし、あれも美味しそうだし〜。あ、それもいいな〜」
と一向に決める気配がない。
このままでは永遠に店を出られない。仕方なく霊夢は
「すいません、これとそれとあれをください。あと、取り皿を二つ」
と注文した。
「あ、あとデザートに葛切りの黒蜜かけも!」
とチルノが勝手に追加したので霊夢はチルノをはたいた。
食事三点に葛切りもつけてはかなりの量だったが、二人はどうにか食べきった。
「あー、お腹いっぱい」
と言って、チルノがぽてんと転がると
「ええ、ホントね・・・」
と霊夢も腹を抱えてぐったりした。

午後も三、四つの指示に従い、町を歩いたが、やがて日が傾いて空が紅くなってきた。
手順書の指示は「これで最後だ。町はずれの地図に書いた所に行く」とあった。
「最後の指示みたいよ」
と霊夢が言うと
「ふーん、そっかー」
とチルノが呟く。
町はずれにつき、地図の場所に行くと、そこは眺めの良い丘だった。
二人は並んで座り、ぼーっと沈みゆく夕陽を眺めていた。
突然霊夢の右肩がヒンヤリとし、見るとチルノが寄りかかっていた。
「何よ。疲れたの? 寝ちゃだめよ」
霊夢が言うと、チルノは
「ん、ちょっと疲れたかも」
と答えた。チルノは続けて
「でも・・・楽しかった」
と、霊夢に微笑んだ。
霊夢は少々どきっとしたが
「そうね、楽しかったわね。出費は痛かったけど」
と微笑み返した。
チルノは目をつむり、霊夢の方に顔を寄せた。すこし紅潮しているようだ。
霊夢はチルノにデコピンをして
「バカ、マセてんじゃないの」
と言うとチルノは
「何よ〜、デートだからそれっぽくしてみたのに〜」
とぼやいた。
「ふふ」
霊夢は笑うと、唐突にチルノの顔を胸に抱きしめ、その額に唇を触れた。
「む〜」
チルノは納得いかないような表情だったが、やがてにこりと微笑んだ。
そして唐突に立ち上がり、
「これでまた明日からは宿命のライバル同士ね!」
と霊夢を指さした。霊夢は
「ふん、返り討ちよ」
と言いながら立ち上がった。
そして二人は手を繋いで帰って行くのだった。


                                     以上
−−−文々。新聞 #85号外原稿

918 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 08:22:12 [ Eg2mtrQE ]
チルノかわいいよチルノ、と思ってたらオチで吹いたw
文とおそらく共犯(というか主犯)の魔理沙ひでぇw

919 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 08:22:53 [ t/clp4NA ]
馬鹿かわいいよ馬鹿

920 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 08:34:32 [ sE2jC6vE ]
⑨かわいいよ⑨

921 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 10:39:57 [ Q1c6aoHQ ]
霊夢の気を引こうとするチルノ可愛いよ!

922 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 10:57:40 [ wxHRYF8g ]
それに応えてあげる霊夢優しいよ!

923 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 11:27:44 [ vH3Mk40o ]
15000円も持ってるなんて霊夢じゃないっ
でもかーいいよっ

924 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 11:57:01 [ xwqUp7XM ]
な ん じ ゃ こ り ゃ
すげぇgjです。

925 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 16:44:27 [ ytqOYBTs ]
>>907
悪霊退散 悪霊退散
小鬼にスキマ困った時は
道満晴明道満晴明
すぐに呼びましょポニテ巫女 ィェー

926 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 16:50:09 [ 70mrRIJk ]
>>925
レッツゴー!
ttp://www.youtube.com/watch?v=tuJxcSFRmvc

927 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/25(日) 23:29:58 [ TeYItSL6 ]
>>925
    バサッー バサッー
   ◇       ミ ◇
   ◇◇   / ̄|  ◇◇
 ◇◇ \  |__| ◇◇
    彡 O(´・ω・)/   悪霊退散 悪霊退散
        ( P ` O    小鬼にスキマ 困った時は
      /彡#_|ミ\   どおまん せいまん どおまん せいまん
       </」_|凵_ゝ    すぐに呼びましょ ポニテ巫女

928 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/26(月) 00:14:11 [ 4edU1V2w ]
>>926
ワロス
なんだこれ。

929 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/26(月) 00:38:17 [ yXl2ew5g ]
見てないけど多分豪血寺の最新作

930 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/28(水) 11:30:36 [ wzgjojao ]
>>927を見て思いついた>>907-908の続き。

咲「で、今日はまた貴方たち揃いも揃って何をやっているのかしら?」

萃「もちろん酒のつまみを確保に」
紫「もちろんお夜食」
幽「妖夢が味見したいって言うから」
妖「い、言ってません!人のせいにしないでくださいっ!」
魔「フランの相手をするとお腹が減るからな」
フ「さくや〜、これもっとないの〜?」
霊「何とかして欲しかったら神のメイドにも寄進しなさい。おかわり」

咲「お前等全員ロードローラーだッ!」
門「何で私が・・・・・・へぶしっ!」

>>907-908の人スマソorz

931 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/28(水) 20:41:39 [ iBIhAERM ]
面白えwwでもどうやって>>927から思いつくんだw

932 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/06/28(水) 22:05:48 [ IQ0.aTQ. ]
魔「まったく、今時サバトなんて流行らないんじゃないか?」
ア「気にすることはないわ。実質がただのお茶会であってもね」
パ「ま、さすがにそれだけでは詰まらないし、魔女の集いらしくなるよう、趣向は考えたわ」
ア「へえ?」
魔「どんなんだ?」
パ「ちょっとした勝負よ。誰が一番最初に目的の魔法を構成できるか」
魔「うーん、ネタがあるのか? それ」
ア「そうねえ。私たち三人は得意分野も違うし、どんな魔法でも誰か一人が既に使えるんじゃないかしら」
パ「これはうちの蔵書の中の、一つの文献」
魔「ほう?」
パ「これには、殆どどんな魔法でも使えた大魔法使いについて言及されているの」
魔「そうなのか? タイトルは泥棒について言及しているみたいだが」
パ「それでもただ一つ、この魔法使いに使えなかった魔法があるわ。
  彼は仕方なく人間の少年を捕らえて、それをさせていたの」
ア「少年にできて、魔法使いが魔法ではできなかったわけね。どんな魔法なの?」
パ「ジャガイモの皮を剥く魔法よ」
魔「・・・確かにそんな魔法は知らないな」
ア「ナイフを手に取った方が早いものね」
魔「阿呆らしい」
パ「そう言ってしまっては進歩はないわ。ジャガイモの皮むき魔法を完成させたら、
  その先にどんな世界が待ち受けているかわからないのよ」
ア「総菜屋さんが大喜びする世界じゃないかしら」
魔「コロッケの値段が安くなる世界だな」
パ「向上心が無いのね」
魔「そんなベクトルの向上心はいらん」
ア「そんなことより、お茶のハーブの違いを楽しみましょう?」
魔「お、いいねいいね」
パ「つまらないわね」


パ「金克木! 金克木!」
レ「・・・」
咲「・・・」
パ「金気を持って木気に克つ。金の精よ、我が名の下にジャガイモの皮を撃て」
精『ヤダ』
パ「く・・・また失敗だわ」
レ「パチェ、何してるんだろ」
咲「さあ・・・」

933 名前: 907-909 投稿日: 2006/06/28(水) 22:22:41 [ 9q8HcpRU ]
>>930
そこまでいくと普通に美鈴の守備範囲だw
咲夜さん逆襲編とか、ネタがまとまれば書きたいと思ってたけど、
そっちの方向にふくらませる手もありですな。GJ!

>>932
随分と懐かしいネタだなー。
大泥棒ホッツェンプロッツだっけ?
一人で練習するパチェかわいいw

934 名前: MegamariロンリーステージSS(1/3) 投稿日: 2006/07/02(日) 16:13:03 [ LwLk39uE ]
シャッターをくぐると、そこは法廷だった。
驚き立ちすくんだアリスは、ため息をついて独りごちる。
「リリーが黒かったときからもしやとは思ってたけど……
くそ、魔理沙の奴、こういうときに限っていないんだから……」

その時、靴音も高く幻想郷の裁判長が姿を現した。
目を閉じたまま厳かに宣告する。
「図書館の役目は人々に本を貸すこと。
とはいえ、ルールも守らず他人への迷惑も顧みず、
冊数制限も貸出期限も守らないとなれば、
それは既に泥棒と代わりありません。
霧雨魔理沙。死後に舌を抜かなくても済むよう忠告しているというのに、
貴方ときたらちっとも守る気が……あら?」
そこまで喋って、ようやく魔理沙が居ないことに気がついたらしい。
映姫は不思議そうにアリスを見つめた。
「あなたは確か、魔法の森の人形遣い。そう、アリスでしたね」
アリスはスカートの裾をつまんで一礼する。
「閻魔様に覚えていただけているとは、光栄ですわ」
社交辞令である。閻魔に名前を覚えられていることが良い意味であると
考える人間はそう多くはあるまい。第一この生真面目な閻魔は、
普段から死後の世界をより良くすべく、幻想郷の住人の監視と説教に励んでいる。
おそらく幻想郷中の生物の名前と言動を把握しているのだろう。
「魔理沙に用ですか?生憎、今は故あって別行動中ですわ。
そういうことでこれで失礼し」
「まあお待ちなさい」
脇をすり抜けようとしたらむんずと肩を掴まれた。
そう上手くは行かないものらしい。

935 名前: MegamariロンリーステージSS(3/3) 投稿日: 2006/07/02(日) 16:14:10 [ LwLk39uE ]
(……少女戦闘中……)

かくして法廷は壊滅した。
傍聴席に残っている者は無く、毛玉と妖精は法廷中に無惨な死屍を晒す。
死神が白目を剥いて気絶している側で、二つに折れた船が壁に突き刺さっている。
裁判長の机は真っ二つに断ち割られている。
「妖怪に鍛えられし白楼剣に、斬れないものは閻魔じゃないわ」
そう言って刀を鞘に収めるアリスを、ぼろぼろになった映姫がジト目で睨んでいた。
「というか、十字架に刀に氷に隕石、人魂ですか……魔理沙より分け前が多いあたり、
もはや共犯というより主犯ですね。諫めるどころかだんだん悪影響を受けていませんか?」
(※作者の趣味で装備を振り分けるとこうなります)
「いや、その、パチュリーと話をつけたら返すわよ。
負けたときぐらい説教はなしにして欲しいわ全く」
少し顔を赤くしながらアリスが走り去る。映姫は何度目かのため息をついて立ち上がった。
「やれやれ、いろんな意味で前途は多難ですね……起きなさい小町。撤収します」
「……むにゃむにゃ、あと5分……きゃん!」
ばちん、とやたら痛そうな音がして、小町が飛び起きた。
「目が覚めましたか小町。撤収しますよ」
「あ、あれ、四季様?なんでここに?」
「何時までも寝ぼけているのではありません。
今から溜まった仕事を片づけます。しゃっきりしなさい」
そういって閻魔は、死神の襟首をつかんで立ち去った。
後に残ったのは無惨なまでに破壊された法廷の残骸だけだが、
それも数時間後には図書館の爆発炎上に伴って消滅することになるのである。

                                    →NEXT STAGE

936 名前: MegamariロンリーステージSS(2/3) 投稿日: 2006/07/02(日) 16:15:45 [ LwLk39uE ]
「魔理沙が居なくてあなたが居る。それはそれで好都合というものです、アリス・マーガトロイド」
そんなことまで言い出した。魔理沙の要領の良さか悪運の強さに
心の中で悪態をつきながら、アリスは閻魔に向き直った。
「はい、なんでしょう?」
「……我が儘に文句を言いながらもなんだかんだでつきあう。
迷惑をかけられても本気で怒ることができない。
他人に迷惑だとわかっていながら諫めるのは口先だけ。
そう、アリス。貴方は少し魔理沙に甘すぎる」
アリスの顔が歪む。これだから嫌なんだ閻魔の相手は。
「誤解があるようですわ閻魔様」
「誤解などありません。たとえ自分自身すら誤魔化す嘘でも、閻魔は決して欺けない。
貴方は魔理沙に嫌われることを恐れるあまりに、本音をぶつけることができないでいる。
友人を大切に思うのは善いことです。しかし、自分が友人に嫌われたくないが為に
友人が他人に嫌われるのを見過ごす、それが友情の正しいあり方でしょうか?
貴方にできる善行は、不興を恐れず友に諫言する勇気を持つことです」
映姫の台詞を聞いて、アリスの眉がつり上がった。
「それでお説教は終わりかしら、閻魔様?
まず魔理沙はたまたま手を組んでいるだけのパートナーで、お友達じゃないわ。
何もしないのは、止める義理もないから放っておいてあるだけよ。
怒らないのではなく、魔理沙に勝てる実力が付くまでは保留してるだけ。
嫌われることを恐れる必要なんかない。魔法使いに友情など必要ない」
アリスの言葉を聞いて、映姫はため息をついた。
「あんまり嘘ばかりついてると舌を抜きますよ?
それはともかく、貴方にできる善行がもう一つありました。
もう少しだけ素直になれるよう、その性根をたたき直すことです。
及ばずながら、私が力になりましょう」
「……御託は結構。やるなら相手になるわ!」

937 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/02(日) 16:17:46 [ LwLk39uE ]
しくじりました、スイマセンorz
934→936→935の順に読んでください。

938 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/03(月) 01:00:02 [ QOYnkP5c ]
…うん、面白いと思う。
説教もいい感じだったしなあ、いいもの見せてもらった。


でも俺がまだそのステージ到達してないから心から楽しめないorz
ゆかりんに勝てないんだよチクショー

939 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/03(月) 09:57:30 [ pUQYCh/c ]
聞いて聞いて大妖精
何何チルノ、どうしたの
新しいスペルカードを考えたよ
どんな?


殺符『エター○ルフォースブ○ザード』

・一瞬で相手の周囲の大気ごと氷結させる
 相手は凍る


さ、さつふ?
大丈夫! 凍っても溶けたら生き返るから!
か、蛙で我慢しなさい! ね!?
もう一個あるよ
あるの!?


殺符『スペルカードキック』

・スペルカードを手に持ってキック
 相手は凍る


冷凍キックとも言う
カードは! スペルカードは!?
え? 持ってキックしてるよ?
大妖精チョップ!!
あべしっ!?

940 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/03(月) 10:11:04 [ Hw1K4tv2 ]
オチを先に読んでしまって残念だぜ。だがとてもおもしろかった。
そして自分もゆかりんに勝てないクチ。しかもうちのアリスは剣しかもってない。

941 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/03(月) 13:12:33 [ n8HrbBZ. ]
少女は友に手を引かれ夢の階段を降りそこに辿り着いた
ここではない世界 日常とは違う世界
大切な友と駆け巡る不思議な世界

ある日友は言った
「あなたはあなたの運命を果たさなければならない」
そして彼女はこの世界の柱になるための旅に出た

月さえも紅く染める運命 永久に続く階段の先の幽冥
竹林と檻に閉ざされた永遠と須臾
辛いとは感じなかった なぜなら友が常に傍にいるから

全てが終わり最後に二人が辿り着くのは桜咲き誇る黄昏の神社
一人の老婆が彼女たちを見て微笑む
「時が来たのね」 老婆はそう言った

「あなたの思いは全て受け継がれる」 友は言った
「あなたの望み通りあなたを私の血肉としこの世界を共に見守りましょう」
そして彼女はこの世界に広がる幻と想いを老婆から受取り世界の柱となった

彼女は夢の階段を一人上りそこに辿り着いた
彼女は夢を見ている
かつて彼女がいた世界 かつて彼女が日常と呼んでいた世界の夢を

「次のニュースをお伝えします。
 昨日発生した卯酉東海道新幹線事故から一夜明け懸命な救出作業が続いています。
 しかし事故と同時に発生した火災により乗客全員が・・・・・・」

そして彼女は目を醒ました

942 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/03(月) 19:24:46 [ A8EeRU0A ]
それなんてナルニア国物語?

943 名前: 1/2 投稿日: 2006/07/05(水) 18:18:18 [ SichHvxM ]
 紅魔事件の一件以来、博麗神社には鬼が住み着いた、などという噂が流れ、元々居ない参拝客の更なる減少を引き起こしたのだが、人と妖を問わず宴会をしまくった一件の後にも、もう一匹鬼が住み着いたという噂が流れた。
 ぶっちゃけた話、レミリアと萃香がしょっちゅう神社に入り浸っているせいである。
 妖怪の象徴とも言える鬼が入り浸っている神社って、そもそもどうなのかという話もあるが、二人は相性が悪いのか、時折、顔を合わせてはマジ喧嘩を開始するので更に困り者である。
「東と西とはいえ、鬼同士なんだから、仲良くしなさいよ」
 などと霊夢が言おうものなら、
「「こんなチビと一緒にしないで!」」
 と仲良くハモる鬼っ娘二匹。
 それぞれ『私の霊夢に手を出すんじゃないわよ』という視線で火花を散らしているのだが、当のミス無重力は、ふわふわと呆けているのが常態なのでそんなことにはとんと気が付かず、喧嘩するほど仲が良いともいうしなぁ、まぁ別にいいか。などと思っている。
 魔理沙に言わせると、これも「霊夢のサボリだぜ」ということらしいが、ごっこを通り越した本気の弾幕合戦などを始めようとすると、問答無用で両成敗するので問題らしい問題は確かに無いのかもしれない。
 博麗神社は妖怪が入り浸り、賑やかかつ騒がしいのが常態となりつつあるが、割と平和である。



 雨は夜更け過ぎに雪へと変わった上に、明け方の今も尚、しんしんと降り続けていた。
 こう寒ければ参拝客は愚か、寒がりな魔法使いだって、そうそう博麗神社になど来はしない。久しぶりに静かに過ごせるな、と巫女は布団の中で思う。
 こんな時に元気なのは、「アタイの時代がやってきたわ」などと言いながらはしゃいでいるであろう氷精くらいのものだろう。
 布団で身を包んだまま、巫女はのそりと起き上がり、寒い寒いと呟きながら居間まで歩いて障子を開け、縁側から外を眺めた。
 はらりはらりと桜の花弁のように舞い降りては積もる粉雪と、

「きゃっほー!」

 と笑いながら、境内で跳ね回っている小さな萃香が両手の指の数より沢山見えた。
 のんびり静かに過ごそうというささやかな願いが、露と消えた気が少しした。

「犬っころみたいなヤツ」

 寝起きで半分ほど閉じかけた瞼をこすりながら、霊夢は少しだけ笑って感想を漏らした。
 もしかしたら、里でも子供たちがこんな風にはしゃいでいるのかも知れないなと思いながら、白く昇って雪に混じるように、大気に溶けていく零した吐息を見つめた。


 ある萃香達は、何処からハチマキなんて調達したのか紅組と白組に分かれ雪合戦に興じ、ある萃香達は自分の体よりも大きな雪球をごろごろと転がして雪だるまを作っていた。
 雪が降って喜ぶのは、氷精くらいのものだと思っていたが、里の子供と同じく、子供のような外見をした鬼も、はしゃぐものらしい。
 雪の上を駆け回っている小さな萃香を眺めていると、
「朝っぱらから元気ねぇ」
 などという言葉が口から漏れる。
 ぽつりと漏らした言葉が届いたのか、
「あ、霊夢が起きてきた」
 と、一人の萃香が気が付いた。その声を合図に、萃香達は音も無く体を霧へと変えると、一点に萃まり直し、普段の大きさに戻る。
 元気に片手を突き出して、一言。
「霊夢、おっはー!」
 寒い中で運動したせいなのか、それとも単に酒を飲んでいるせいか、ほんのりと朱色に染まった頬に満面の笑みを浮かべていた。
 対する霊夢は、
「はいはい、おっはー」
 と実に低いテンションで返し、布団を羽織るように両肩に掛けたまま、ずるずると中に引っ込んだ。
 おっはーって何よ? だとか、朝っぱらからハイテンションな萃香に呆れたとかではなく、単純に寒いのである。
 霊長類ヒト科は得てして寒さに弱い。腋出しの巫女なんてものは尚更である。
「うお。挨拶もそこそこに中に引っ込むなよー。遊ぼうぜ、霊夢。ほら、雪だってわざわざ萃めた」
 やけに境内の雪の量が多いなと思ったら、萃香の仕業だったらしい。
「嫌よ、寒いし。むしろ雪とか要らない」
 萃めるなら春度萃めて、春度。
 障子越しに聞こえてくる霊夢の声に、
「ちぇー。つれないなー」
 などと言いながら、萃香は居間へと勝手に上がりこむ。
 障子を開けると、布団を羽織ったまま炬燵に入った霊夢が二度寝しそうになっていた。
「炬燵は人類が生んだ文化の極みね」
 心地良さそうに言う霊夢の両瞼は、既に九割方陥落していた。さっきまでは寝起きとはいえ、半分くらいは開いていたのに早いなと萃香は思う。
「寝るな、あそべー」
 炬燵にべったりと横頬を乗せて、ぬくぬくと幸せそうな顔を見せている霊夢の背中に萃香が覆い被さって体全体を使って揺する。

944 名前: 2/2 投稿日: 2006/07/05(水) 18:19:58 [ SichHvxM ]
「寒いし、眠いし、めんどくさいし。二度寝くらいさせれ」
「くそぅ、この駄霊夢め」
 駄目な霊夢、またはダレた霊夢。類義語としてヘタ霊夢、駄レミリア、へたレミリア等がある。
 本格的に二度寝体勢に入った霊夢を起こす事を萃香は諦めて、もぞもぞと自分も霊夢が被っている布団の中に潜り込む。
「いたっ、当たってる、当たってる」
 言う霊夢に、あててんのよ、と返したいところであるが、当たってるのは柔らかな脂肪の塊ではなく、硬い角である。
「ごめん、ごめん」
 首を横に回し、器用に奥へと進み、一つの布団の中に体を捻じ込んで顔を出す。
「あったかい、あったかいけど、萃香、酒臭い」
 僅かに瞼を開けて、すぐ横にある萃香の顔に言う。
「鬼だからね」
「あー、鬼じゃあ仕方ないわね」
 あぁ、眠い。
 言いながら後ろへと霊夢が倒れ、同じ布団に包まっている萃香も引きずられて倒れた。
「で、『おっはー』って何よ?」
「なんか、里の子供達の間で流行っている朝の挨拶」
 って、けーねが言ってた。
「ふーん。里の子供の言葉遣いなんかも乱れてきてるのねぇ」
 かなりどうでも良さそうに呟いて、霊夢が完全に瞼を閉じる。
「ねるなー、あそべー」
 仰向けになった霊夢に横から萃香が上乗りする。
「のるな、おもいー」
「あーそーべー」
 空いてる腋にでも、雪球を当ててみたりしたら、瞬時に目覚めるのではないだろうかと萃香の頭に過ぎるが、そういうことをするとしばかれそうな気もしたので、そのまま頭の中を通り過ぎていった。
 じたばたと暴れる萃香を他所に、やがて巫女は完全なる二度寝という惰眠を貪り始めたので、
「まぁいいや、私も寝よう」
 萃香も瞼を閉じた。



「ね、寝取られたっ……!」
「どうでもいいが、言葉の意味を分かって言ってるか?」

 正午近くに、寒い中やってきたレミリアが仲良さ気に一緒に炬燵で眠っている霊夢と萃香を見て言い放った言葉と、これまた寒い中やってきた魔理沙が入れた突っ込みである。

「ふわぁ〜、なによ、うっさいわね」

 欠伸をしながら起きた萃香に、「この泥棒鬼!」というよく分からない因縁をつけ、今日こそはどっちが本当の鬼か教えてあげるわ、と境内で弾幕ごっこが開始された。
 弾幕と弾幕がぶつかり合う音で、霊夢も目を覚ます。
「ん、魔理沙じゃない」
 ぼけらっとした寝起きの表情で、勝手に人の家の炬燵でくつろいでいる知り合いの名前を喋る。
「おう、魔理沙だぜ」
「で、何しに来たの?」
 欠伸をかみ殺しながら尋ねる霊夢は、いきなり魔理沙が居た事も、境内で繰り広げられている弾幕ごっこにも驚きを見せない。
 この辺、寝ぼけているのか天然なのかは、魔理沙も割と判断しかねる。
「うちには炬燵が無いからな。炬燵に入りに来たぜ」
「アンタんちは暖炉だもんね。炬燵に入りたくなったんじゃ、仕方ないわね」
「うむ、仕方ないぜ。ほれ、蜜柑」
 魔理沙が、エプロンドレスのポケットから冷えた蜜柑を霊夢に放る。
 開ききっていない瞼で、危なげも無く霊夢は蜜柑を受け取り、
「冬は炬燵で蜜柑ね」
「冬は炬燵で蜜柑だぜ」
 少しだけ嬉しそうに笑いながら、
「あったかいわね」
「あったかいな」
 境内で、いつの間にやらお互いに笑いあいながら弾幕ごっこに興じている東の鬼と、西の鬼を眺めた。

「止めなくてもいいのか?」
「そのうち、『飽きたー』とか言って、勝手に酒盛りでも始めるわよ」
 言いながら両手を組み、座ったまま大きく伸びをしてから立ち上がり、戸棚を開ける。中から、盃を一杯取り出すと、魔理沙に投げ、自分は一升瓶を片手に炬燵へ戻る。
「あぁ、ほんと良く寝た」
 ゴトリと、中の詰まった一升瓶を炬燵に置いて、栓を開けながら。
「霊夢はサボリ過ぎだし、寝過ぎだぜ」
 飛んできた盃をキャッチしながら。
「たまにはいいじゃない」
「いつもだぜ」
 しれっと言い合いながら、巫女は魔法使いに酌をする。

 はらはらと舞い降りる雪。
 飛び交う罵倒と弾幕。
 雪見酒を昼間から始める人間二人。
 曇天の空に果ては見えないけれど、巫女は笑って、「さあ、ご返杯よ」と飲んでは酌をして返す。

 のんびりと、だらけた一日が始まる。

945 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/05(水) 18:26:17 [ ieq3BKmQ ]
しっとりとした音楽が良く似合う
気だるい午後の小宴会って感じでイイ。

946 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/05(水) 19:17:13 [ rGpDGoXw ]
いいなあ。
萃香可愛いなあ。レミリア可愛いなあ。霊夢だれてるなあ。

あとどーでもいいけど「おっはー」がすでに幻想入りしたのか…とか思った。
ほんとどーでもいい。

947 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/05(水) 20:37:07 [ uElhKUq. ]
これはいいなぁ…!
天田氏の「じゃかぁしいおどれら。」の絵を思い出してしまった(ノ´∀`*)

948 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/06(木) 01:15:12 [ K/HVoycc ]
ちるちるチルノ、チルノはチルノ
今日も元気に散って行く
ちるちるチルノ、チルノはチルノ
今日も蛙が散って行く
ちるちるチルノ、チルノはチルノ
興味がわいたら散りに行く
ちるちるチルノ、チルノはチルノ
皆に負けて散って行く

949 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/06(木) 22:55:57 [ Zv9H9ucQ ]
紅魔館、大図書館にて。
「パチュリー様。頼まれていた本です」
「ご苦労様」
図書館の主たるパチュリーは、本から目を外さずに小悪魔へと言った。
少々無礼な態度かもしれないが、いつもの事な上、実力やらなんやらが上の相手なので
小悪魔は特に気分を害したりはしない。
しかし、
「珍しい本ですね。外のですか?」
珍しく、小悪魔はパチュリーに聞いた。
「ええ…魔理沙が置き忘れていった本よ」
「珍しいですね」
彼女が本を借りて(奪って)いくのは珍しくないが、持ってくるのは珍しい。
なにか事情でもあったのだろうか。
「内容はどんなのですか?」
「ただの空想……でも面白い仮説が描いてあるわ」
「面白い仮説ですか?」
「ええ。それで聞くけど、貴方が思う、最強という人は誰だと思う?」
「え?」
唐突な質問に、小悪魔は一瞬ながら考えてしまったが、
「お嬢様ではないですか?」
と、答える。
「確かにそうね。レミィは強いわ。でも不正解よ」
「では、どなたですか?」
「レミィは強いでしょうけど、それはあくまで幻想郷の中だけ」
「でもいくら外でも、お嬢様より強い人なんて想像できませんよ」
「早とちりしない。誰も外に強い人が居るなんていってないわ」
「え?」
一体どういう意味なのか。判らない小悪魔はただ首をかしげる。
「レミィは強いわ。彼女が外の世界で遊んでしまったら、間違いなく外の世界の生物は死に絶えるわね」
「ええ」
「でもそれは絶対に起こらないわ。外に出さない妖怪と人がいるから」
「幻想郷の結界を張っている巫女と妖怪の事ですか?」
「そう。博霊の巫女と、スキマを操る妖怪こそが、最強なのよ」
と、パチュリーは読んでいた本のある文を指差す。
「『2つの世界の狭間に住み、監視をするもの。門番こそが最強』というのが、この仮説よ」
「なるほど。でも……」
と、

「来たわね白黒!今日こそ」

ドォン!!!

「んー?なんか轢いたか?」

「……」
「……彼女はどう説明するんですか?」
「…アレは例外」
「はあ……」
小悪魔はどうでもよさげに言った後、
ポン
「あ、ありました」
と、何かに気付いた。
「何?」
「美鈴さんがこの紅魔館の住人では、誰にも負けないところがありました」
「何?もしかして…」
「決まってるじゃないですか」

後々、小悪魔はメイド長に語る。
「はい?あの時私、生命力って言いましたよ。ええ。胸なんて、一言も……」
側には治療が必要な妖怪が居たが、特に問題ではない。
今問題なのは、本を奪っていく人間の方だから。

950 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/07(金) 16:30:22 [ N9qlyn.k ]
創想話と妄想録ってなんぞや

951 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/07(金) 21:09:47 [ /jTWadTY ]
門番=最強
中国≠最強

結論 中国≠門番

952 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/07(金) 21:20:47 [ OV.PXerM ]
本スレ内のSSをまとめたのが妄想録。
SSを投稿するために出来たのが創想話。だったっけ?
まあどっちもSSを掲載してたんだよ。先に妄想録があって、後から創想話ができた。
いまは後者が主流?

953 名前: それなんてエロゲ?(1/3) 投稿日: 2006/07/08(土) 08:38:20 [ 0/0nlq7. ]
それは本当に何の脈絡もなかった。
突然美鈴が手の平で少女の頬を張ったのだ。
それは他愛ない、と言ってもいいくらいに手加減された一撃であったが、
少女には何よりも意外で、突然の事に驚き立ちすくむ。
未だあどけなさを残した少女の顔に表れるのは戸惑い、そして怯え。
それを確認するや、美鈴は間髪入れずに少女の体を抱き寄せた。
些か荒々しく頭を抱き寄せると、情熱的に接吻する。
何をされたのか理解した少女の顔に表れたのは驚愕。
一瞬遅れてその顔が羞恥に染まる。頬を紅潮させてその身を美鈴から
もぎはなそうと暴れるが、美鈴の両手は少女の頭と腰をがっちりと
抱え込んで放さない。美鈴の舌が少女の唇を押し開け、その口腔を蹂躙する。

少女の頬の紅さが羞恥から酸欠に変わる頃、ようやく美鈴は少女を解放した。
少女は酸素を求めて激しく喘ぐ。
「め、美鈴さん、いきなり、女同士、ななにな、私何か悪いこと、」
あたふたと少女が声を出すが、よほど動揺しているのか単語が意味をなしていない。
美鈴は少女を愛おしげに眺めると、その頬を優しく撫でる。
少女は一瞬身を竦ませるが、怯えた様子はない。

954 名前: それなんてエロゲ?(2/3) 投稿日: 2006/07/08(土) 08:39:23 [ 0/0nlq7. ]
「ふふ、別に貴方が叱られるようなことをしたわけじゃないわ。
今のビンタに意味はないの。ごめんなさいね」
「それは良かったというかじゃあ何でというかそんなことよりその後の……」
少女は美鈴を問い詰めようとして言いよどむ。美鈴は妖しげに微笑んで少女の顔を覗き込んだ。
「後の?」
「き、き、きききき、……キスは一体何なんですか」
消え入りそうな声でぼそぼそと言いつのるその反応は本当に初々しい。
「あなたがあんまり可愛かったものだから、つい、ね」
「……っ!!」
少女の顔が再び赤く染まる。美鈴は両手でその頬を包み込むと、額が接触しそうな程顔を近づけた。
「嫌、だったかしら。私のことは嫌い?」
「い、いや、嫌いだなんてそんな、そもそも会ったばかりで、というか顔近っ!!」
「出会った時間は重要じゃないわ。私は貴女のこと、とっても気に入ったわよ」
そう言うと今度は優しく口づける。少女は身を固くしたが、振りほどこうとはしない。
美鈴の舌が再び少女の口腔内を蹂躙し、征服する。
少女はされるがままに身を任せ、二人はお互いの舌を絡め合う。
やがて美鈴は一度顔をを放すと、少女の耳に唇を寄せた。
「大丈夫、心配しないで。私に任せておけばすぐに気持ちよくなるわ。咲夜」
「あ……」
少女の名前を囁きかけ、ついでに耳たぶを甘噛みすると、少女は頬を染めて声を上げた。

(以下略)

955 名前: それなんてエロゲ?(3/3) 投稿日: 2006/07/08(土) 08:40:34 [ 0/0nlq7. ]
◆◆◆

「あー……あの頃の咲夜さんは可愛かったなあ……」
「あら、今は可愛くないって事かしら」
門の前に立ちながら回想に耽っていると、いつの間にかメイド長が後ろに立っていた。
いつもなら焦って平身低頭するところだが、昔の気分を思い出していたので余裕を持って返す。
「いやいや、かわりに綺麗で凛々しく、瀟洒に成長しましたよ。
人間は本当にあっという間に大きくなりますね」
「……無駄口も妄想もやめて、ちゃんと仕事をしなさい」
そう言いながらも咲夜の顔はわずかに紅くなっているので、もう少しからかってみることにした。
「それに、ベッドの上では今でもとっても可愛いですよ」
「……!!?」
とすっ。
「あー。照れ隠しでナイフ投げるのだけは可愛いではすまされないですよね。
どこで育て方を間違えたのか……」
そう言いのこすと、美鈴は悶絶した。
                                        END

956 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 08:41:51 [ 0/0nlq7. ]
へたレミリアを読んで。
あの教育方法を美鈴が咲夜さんにどうやって教えたのかとか
考え始めると妄想が止まらないわけですよ。
らくがん屋さん勝手にネタ拝借してゴメンナサイ。

NGシーン
美「ところで、私のおっぱいを見てちょうだい。こいつをどう思う?」
咲「凄く……大きいです」

957 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 08:56:38 [ Ne2dORnU ]
NGやらないかワロタ むしろもっとやれ

958 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 13:03:04 [ pLsMCVsY ]
次スレは980くらいになるのかな?
そろそろ前スレの900辺りと同じような事していいかな。
このスレで気に入った作品ってどんなのでしたか、とか聞いたら邪魔になるかな、って話なんだけど。
参考にしたい、というよりできたらと思う。あと自分の作品があげられたら嬉しいなとw

959 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 17:14:47 [ LddK8lFk ]
>37-42 >104 >435 >471 >494 >545 >647
>675-676 >812 >898 >907-909 >915-917
面白かった話を全部拾ったら30超えたのでモリモリ削った。

960 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 18:46:54 [ pOOmRWP2 ]
あえて選ぶなら>>99かな。
後は屋台シリーズ。

961 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 19:25:21 [ w8vjoRss ]
さぁて、今日は何して遊ぼうかな。
また蛙を凍らして遊ぼうかな。でも、また大蝦蟇に飲み込まれるのも癪だし、
あの天狗にタシロされるのも嫌だしなぁ・・・

「チルノちゃ〜ん。ご飯よ〜」

お花畑に行って、花を凍らせて遊ぼうかしら。
でもこの前行ったお花畑に行ってから、気分が悪いのよね。
変な人形もいたし、弾幕ごっこをいどまれるのも鬱陶しいし…

「チルノちゃん。ご飯よ〜」

巫女でもからかいにいこうかな。でも、あの神社、結構遠いのよね。
飛んでいけば良いんだけど、今日は何だか雨が降りそうな天気だし、
帰りに降られでもしたら厄介だわ。

「チ・ル・ノちゃ〜ん!ご飯よ〜!」

じゃあ、近場のあの赤い館に行って、門番でもからかってみようかな。
でも、あれでいてあの門番も色々と可哀想な目に遭ってるし、
なにより館の中のメイドがでてきたら厄介なのよね。
数だけはいるし、銀髪のメイドはおっかないし。

「チルノちゃ〜ん…もう寝るよ〜…」

さぁて、明日は何して遊ぼうかな。

962 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 19:38:07 [ gAjeSjoo ]
ちょw チルノ耳遠杉ww

963 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 19:48:22 [ 3MMzVDa6 ]
飯食いつつ考えてたのかw
朝から晩までずっとwww

964 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/08(土) 22:55:22 [ vHUWBVbg ]
花映塚から思考に目覚めたのだろうか

965 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/09(日) 00:28:54 [ 1FkIOSNQ ]
てか、おかん風味の大ちゃん(多分)に萌えた(w

966 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/09(日) 08:06:58 [ 8zPCW0fE ]
>>953
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1114858168/534
を思い出した

967 名前: (1/1) 投稿日: 2006/07/09(日) 21:16:49 [ Yr.qWMEc ]
 魔女と吸血鬼が一緒にお茶を飲んでいる。瀟洒な従者も、小さな使い魔も側には居ない。
「心配だわレミィ」
「何がかしらパチェ?」
 紅茶を一口飲んでカップを置くと、魔女が話を切り出した。
「吸血鬼のくせに普通の人間に依存しすぎなのよ貴女。
居なくなったら立ち直れないんじゃないかと心配だわ」
「そうね……本音を言えば、無理矢理にでも蓬莱人の肝を食べさせたかったわ。
でも、それはできない。咲夜が人間であることを選ぶというのなら、それを邪魔することは……」
 素直に認める吸血鬼を、胡乱な目つきで眺める魔女。
「やはりだいぶ重傷ね。普段のあなたなら『だ、だ、だれが人間なんかに依存してるのよ』とか
慌てふためきつつティーカップをひっくり返したり机に足をぶつけたりしそうなものなのに」
「それは何のイメージよ……私のことはともかく、パチェだってそうじゃない」
「……魔理沙のことかしら?大丈夫よ、心配しなくても。
大体咲夜と違って不老長寿系の術にも結構興味あるみたいだし」
「そうじゃなくてー。あなたも咲夜に依存しまくってるじゃない」
「……私が?咲夜に?」
 心底不思議そうな顔をして首を傾げるパチュリー。こいつは咲夜が死んでも悲しくはなさそうだな、
でも死んだら困る筈なんだよなと思いつつ、レミリアは次の言葉を口にする。
「忘れたの?パチェの図書館って咲夜の能力で百倍近く押し広げられてるじゃない。
咲夜が死んだらいじられた空間がどうなるのか、はっきり知らないけど。
最悪の場合はあなたの蔵書、九割方は亜空間にばらまかれるわよ?」
「……」
 場に沈黙が落ちる。レミリアはパチュリーの表情がめまぐるしく変わるのを観察していたが、
やがてパチュリーはいきなり立ち上がろうとして机の角に足をぶつけた挙げ句悶絶。
仰け反った際にティーカップを弾き飛ばして床にばらまいた。
(おー動揺してる動揺してる……)
 興味深げに眺めるレミリアの視線も何のその、たっぷり三分間はのたうち回るパチュリーであったが、
やがて立ち上がって衣服の埃を払うと、何事もなかったかのように口を開いた。
「ごめんなさいレミィ、急用を思い出したわ」
「でしょうね、いいわよ片付けは。咲夜にやってもらうから」



「お嬢様、ご相談があるのですが」
「従者の悩みに応えるのも主人の勤めよね。何かしら咲夜」
「最近、パチュリー様の視線が妙な気がするんです」
「あら、そうなの?魔理沙から乗り換える気になったのかしら」
「いえ、そう言う艶っぽい視線ではなくてですね。
なんというかその……永遠亭の薬師がへにょり兎を見つめるときのような視線と言いますか……」
「妙に具体的な視線ね。それで、私はどうすればいいのかしら」
「いえその、特にお手を煩わせるようなことはありませんが。
パチュリー様はお嬢様の大切な友人ですし、どの様にあつかったものか」
「んー、いいわよ別に。なんか仕掛けてきたら適当にやっちゃっても」
「……かしこまりました。ありがとうございます」
 自分もそれだけ短絡的に行動できればいいのに。レミリアは友人を少し羨ましく思うのだった。

968 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/10(月) 00:09:23 [ Uy4AR.MY ]
>>967
慌てパチェテラモエス

それはそうと、咲夜効果が消えたら本が外にばら撒かれるよりも内側に圧縮されて中のパチェがむきゅっとなりそうで怖い。

969 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/11(火) 03:33:04 [ cd7Zj5bw ]
あ゛〜、暑い暑い。何で夏ってこんなに暑くってあたしかわいいのかしら。
そんなこと思って湖の上飛んでたら、花が咲きまくってた時に出会った
変なの見つけたからからかってみることにしたわ。
「そこ行くちっちゃいの、いつかのさいばんちょーじゃん! 元気?」

なんでか、むっとした顔になって振り向いたあいつは
「ちぃっちゃいは余計ですしあなたの方が小くて冷たいです。
 良いですか、他人の身体的欠k……特徴をからかってはいけません」
だってさ。どんだけ偉いか知らないけど自分のこと『神体的』なんてちょーし乗ってるわ。
ま、あたい心広いから許すけど。

「はいはいわかったわかった。で、あんたこんなとこでなにしてんの?」
「全然分かってませんね。
 まぁよいでしょう。先程は人に物を借り続ける人間に説教をしてきたところです。
 あなたも、借りた物はきちんと返すのですよ。あなたは借りたこと自体を忘れそうですが。」
しっつれいなヤツ。作った借りはちゃんと3倍にして返してやるわ!
「なんだかよくわかんないけどえらそーで大変ね。」

そうだ、コイツ生意気だし大ちゃんが飲んでた苦い青い汁飲ませたら面白そう!
「ねぇ、疲れてんならなんか冷たいもんでも出したげよーか?」
「おや、あなたにしては気が利きますね。確かに少し喋ってきたので喉が渇きました。
 そうですね。なんでもいいですが、あるなら久しぶりに『フリフリみっくちゅじゅーちゅ』が飲みたいです」

用意しようと思ってたものも全て忘れて全力でこう思ったわ。『今なんて?』
「ぷぷっ。アンタ、舌まわってないわよ」
「は? ……なっ!?! ち、違います! これはそういう名称の飲み物なんです!」
「あーはいはい、あのうるさいカラスにはだまっといてあげるわよ、あたい優しいから」
「ちょ、人の話を聞きなさい! いいですか、あなたは人の話を理解しなさすぎる!
 円滑なコミュニケーション能力を持つことは善行に繋がr」

あはは〜、こりゃ面白いわ。さっそくルーミアちゃんにでも言ってあげよーっと!
これだから妖精って最高! 今日も楽しいわっ!
「こらーっ! 人の話は聞きなさいってば! むきー!」


参考:みっくちゅじゅーちゅ
ttp://www.sangaria.ne.jp/top2/gokigen/gokigen2.htm

970 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/11(火) 04:33:48 [ 6YAaKc/o ]
それは、俺が高校の頃飲んだ、友人連の間では「どろり濃厚」で
通ってた飲み物じゃないか!

971 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/11(火) 10:44:52 [ n8r9.Ejc ]
>>969

この二人のやり取りはいいなぁ。すげー勢いで空回ってるよ。
このあと、チルノが物知らずと言われるのかえーき様が舌っ足らずと呼ばれるのか。

972 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/11(火) 11:27:53 [ HooK3u9I ]
アキュあたりなら知ってそうだな。

973 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/11(火) 18:15:20 [ 02JXIui. ]
あれは旨かった。最近見かけないけど。

974 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/11(火) 19:50:31 [ zIe5UtYQ ]
「ねーねー、よーむー」
「どうしたのですか、幽々子様」
「妖夢って、お化けが嫌いなのよね?」
「……誰からソレを?」
「輝夜からよ」
満面の笑みを浮かべて言う幽々子に、妖夢は何も言わずに、頭を抱えてしまう。
「何で怖いのかしら?」
「それは……えっと……」
「お化けならこの辺りにも居るじゃないの」
「アレは亡霊です!お化けじゃありません!」
「どう違うの?」
「それは……えっと……」
幽々子の言葉に、妖夢はしばらく言い訳を考えたが、
「と、とにかく!違うものは違いますし!怖いものは怖いんです!」
開き直ってしまった。
「もう……貴方の……」
そこで幽々子は、
「あ」
ポン。と手を叩いた。
「幽々子様?」
「妖夢。しばらく出かけてくるわ」
「え?あ、ではお供を……」
「紫のところだから、1人で充分よ」
「え?でも……」
「じゃあね〜」
と、幽々子はふわふわと飛んでいってしまった。
「……今、正午ですけど……」




「それでね紫。頼みがあるのよ」
「主が寝ている間に家に入って、勝手に食事を食べ尽くして、第一声がそれ?」
「勝手知ったる親友の家よ」
「何かが違うわ」
紫が青筋を立てて、幽々子に言う。
いくら友人と言えども、その所業は許せないらしい。一応、紫も食事を必要とする妖怪なのだから。
「話を戻して、頼みがあるのよ」
「何?」
「貴方の能力を使って、妖夢の境界を変えて欲しいのよ」
「あの子の?どうして急に……」
「主として、よ」
「まあいいわ。それで、どんな境界?」
紫の言葉に、幽々子は何の迷いも無く言い切った。
「幽霊とお化けの境界よ」





それから数時間後の、ある場所での会話。
「それでね〜、お家に帰ったら、妖夢が斬りかかってきたのよ〜」
「『お化けー!ぎゃー!」
「って、言いながらよ〜おかげで、食事も満足に出来ないわ〜」
「だから?」
「友達でしょ?泊めて」
「帰れ」

結局、紫が境界を戻して解決したとか。


でも数日ばかり、妖夢は幽々子や他の幽霊や自分の霊魂が見れなくなったそうな。
どっとはらい。

975 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 02:43:17 [ 5OvlreZo ]
小町は手元の紙を見てため息をついた。
多数の名前が書かれた名簿。今日死ぬ運命にある者達だ。
「まったく、憂鬱になるよねえ」
別に病や寿命に限らない。事故であっても、
運命が定まっているならば名簿に名前がある。
従って、年老いた者が多いが、若い者もいる。
小町は名簿に載った魂を摘み取って、
三途の河の船に乗せ、彼岸に送るのが仕事である。

もう一度名簿を見る。数える。20名もいるではないか。
「多すぎるよ。あたいだけじゃ人手不足だ」
8時間労働と考えたら、一人に30分もかけられない。
休みも程ほどに、全速力で回らないと間に合いそうもない。
摘み残しがいればまた閻魔の四季様からお小言である。
「まったく、憂鬱になるよねえ」
さっきと同じ事を言って、それでも彼女は仕事に取りかかった。

最初の一人は人里の老婆だった。親族に取り囲まれ、静かに呼吸をしている。
小町は枕元にこっそりと立ち、思念の声をかける。
「お疲れ様、貴方はこれで最期だよ。涅槃へ旅立つ準備はいいかい」
老婆は答える。
「心残りが無いでもないね。もう一度お爺さんとの思い出の山に行きたかったよ。
 でもお爺さんが亡くなって、私がそう強く思うようになった時、
 もう足は弱っちまってたからねぇ」
小町はちょっと考えて答える。
「少し寄り道になるけど、それぐらいならいいよ。あまり時間もかからないだろう」
最期の時なのだ。少しぐらい我が儘を聴いてやってもいいだろう。

「うわー、急がないと間に合わないよ」
寄り道が思いの外、響いてしまった。本当なら3人目を河にエスコートしてる時刻である。
小町は急いで二人目の居場所へ向かった。
二人目は若い男だった。妖怪に腹を喰い裂かれ、肉体は既に息絶えていた。
傍では赤ん坊が泣いている。付近に人の物でない血痕が点々と存在していた。
「貴方の最期の時だよ。一緒に行こうかい」
小町は声を掛ける。それに男は激しく答える。
「待ってくれ! 娘が、赤ん坊がいるんだ。どうにか妖怪は追い払ったけど、
 このままじゃこの子が野犬か、別の妖怪に喰われてしまう!
 なんとかこの子を里に連れ帰る猶予をくれ! 頼むよ!」
小町は困って言う。
「気持ちはわかるけどね・・・。貴方の体はもう動けないよ。無理な話だよ」
男は哀願する。
「どうか頼む! この子だけは助けたいんだ! お願いだ! どうか、どうか・・・!」
小町は悩む。この子が助からないとしたら、それは運命である。
明日の名簿はまだわからないが、きっと載るはずだ。
もう一度男の亡骸を見る。男の血の跡は二丈ほど引きずられていた。
腹を喰われた後、必死で子供の元に這いずったのだろう。
その手は辛うじて赤ん坊に届いていた。
「わかった、ちょっと待っておくれ」
そう言って小町は里に向かい、昼寝をしている村長の枕元に立ち、男の死と娘の危機を伝える。
起きれば小町の事は忘れてしまうが、言葉は予感となって残る。
村長は飛び起きると、村男数人を連れて、現場に向かった。
小町はそれを追い越して男の元に戻って、
「もうすぐ村長と男数人がやってくる。近くに厄介者はいないから、この子は助かるよ」
と言った。男は
「有り難うございます、本当に有り難うございます!
 お手数をおかけしました。それでは、覚悟を決めてまいりたいと思います」
と礼を述べ、小町に従って三途の川へと向かった。

976 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 02:44:24 [ 5OvlreZo ]
もう二十名全員は間に合わない。その点を小町はあきらめていた。
しかし一人でも多く河を渡さねばならない。
あまり滞ると、余所の死神に救援を依頼するという不名誉を四季様が味わうことになる。
三人目は幼い女の子だった。元々病弱な為、覚悟は出来ていたのだろう。
両親はとても悲しんでいたが、告別の準備をてきぱきとこなしていた。
小町は少女に声を掛ける。
「貴方は病気で死んじゃったんだ。ご両親とお別れしなきゃいけないんだ。あたいと一緒に行こうか」
少女は答える。
「おかあさんがね、げんきになったら、なのはなばたけにつれてってくれるって」
小町は言う。
「残念だけど、貴方は元気になれなかったんだよ。だから私と行かなきゃいけない」
少女は不思議そうに言う。
「でも、おきあがれるようになったよ。なのはなばたけがみたいの」
小町は悟った。この子は死の意味など理解していない。
無理もない。両親は元気だし、周りで死んだ者などいないのだろう。
しかし、小町は続けて言う。
「今は夏だから、菜の花は咲かないんだ。残念だけど、菜の花は見られないよ」
少女はしょんぼりした。
「なのはな・・・」
小町は少女の魂を抱きかかえてうんうんと悩み、やがて意を決してある方向へ向かう。
そこは神社にほど近い、妖気と花の香りが渦巻く場所だった。
小町はそこに一人の妖怪の姿を認め、声をかけた。
「幽香、だったか。すまない、頼みがある」
妖怪、幽香は些か邪悪に微笑んで言う。
「あら、曲がりなりにも神に属する者が妖怪に頼み? どう言うことかしら」
小町は毅然と言って放つ。
「この子に一面の菜の花を見せてやって欲しいんだ。代償が必要なら可能な限りなんとかするよ」
幽香は悪魔的な笑みを浮かべ、
「季節が外れるわね。自然を歪めろなんて、まったく邪な依頼ね。口止め料も貰わなきゃならないわ」
と言い、続けて少女の魂に向いて聞いた。
「ふふ、お嬢さんは菜の花が見たいのかしら?」
少女は
「なのはな、みたい」
と答えた。
小町は幽香に、
「頼む」
と言うと、幽香は笑みを和らげ
「貴方の目は節穴かしら? 周りを見てみなさい」
と言った。小町が頭を上げると、周りは地平線に至るまで、黄色い花に覆われていた。
幽香は少女に
「これが菜の花よ」
と言うと、少女は
「わあー・・・」
と見入っていた。

やがて空が紅くなり、烏の鳴き声が響いてきた。
小町は少女に
「日が暮れるよ。行こうか」
と声をかけた。少女は
「うん・・・」
と名残惜しそうに答えたが、素直に小町に従った。
小町は振り向きざまに、
「有り難う。助かったよ」
と幽香に言うと、幽香は
「代償を何にするかは考えておくわ。どんな要求にも応えられるようにしておきなさいな」
と言うと、にっこりと微笑んで花霞に消えていった。

977 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 02:45:26 [ 5OvlreZo ]
閻魔、四季映姫の前で、小町は頭を下げていた。
護送のノルマは20名だったのだが、実績は3名に過ぎない。
恐らく、他地域の死に神に支援を求めることになるだろう。
四季は小町に言った。
「あまり言いたくないのですが、貴方はこの仕事に向いていない」
小町はただ聞き入った。
「胸に手を当てて考えなさい。貴方は世の秩序を守るという絶対的な責務を果たしましたか?」
小町は胸に手を当てて暫く黙り、答えた。
「いいえ。果たせていません」
四季はさらに
「一応、理解しているのですね」
と言い、ため息をついた。
「不本意ですが、他の死に神に残件を依頼しないといけないでしょう」
小町は震えるように声を絞った。
「あの・・・四季様。あたいは、クビになるのでしょうか」
四季は、幾分声を和らげ、
「いいえ、クビにはしません。なぜなら、貴方の連れてくる魂は、他の誰の物よりも救われているからです」
と言った。
「え・・・」
小町は絶句する。四季は続けて、
「小町、貴方の考え・想いが誤っているとは、私は思いません。しかし責務は果たさなければいけない。
 わかりますか?」
と尋ねた。小町は少し考え、
「いいえ、よくわからないです」
と答えた。それに対して、四季は
「ただ与えられた責務を果たすだけなら、それは大して難しい事ではない。
 ただ機械的に20の魂を集めれば良いのですから。
 しかし、死を一人一人の人間の一大事と理解し、その苦悩に答え、救いを見いだす。
 その上で責務を果たす、これは大変に難しいことです。わかりますか?」
と再び尋ねた。小町はすぐに
「はい」
と答えた。
「私は・・・貴方がその大変難しいことに挑戦している、と思っています。
 ですから失敗したとしても、すぐに進退に結びつけようとは考えていません。
 信じてもいいでしょうか、小町?」
と四季が三度尋ねると
「はいッ」
と小町は即答した。
四季はにっこり微笑むと
「それでは明日もお互い、頑張っていきましょう」
と言い、その場を後にした。
小町は暫くじっとしていたが振り絞るように
「はい・・・ありがとうございます。」
と言うと、目元を拭って空を見上げるのだった。

978 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 03:07:46 [ CM95PrAE ]
泣けてきた

979 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 06:55:32 [ pnSiPpTw ]
不覚にも泣いた

980 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 08:10:25 [ 3XmrUxH2 ]
良い上司だなぁ

981 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 14:41:52 [ Gv/RusGo ]
gj

982 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/12(水) 16:52:46 [ 0LtK6C0w ]
(つД`)

983 名前: おしょくじのふうけい(1/3) 投稿日: 2006/07/13(木) 00:13:20 [ tPKMJJsg ]
 気がつけば、そこは異界だった。
 暗く、狭く、どろどろとした、ワケノワカラナイ世界。

 唐突に。空が裂けた。切り開かれたそれに、沢山の目玉が蠢いている。
 それが引き金だったのか。
 ありとあらゆる空間に裂け目が走る。開く。瞳がこちらを睨んでいく。
 どくん、どくん、心臓が張り裂けそうだ。
 流転する意識を、どうにか繋ぎ止める自意識は目の前の惨状に打ちのめされ、まるでパンチドランカーのボクサーのようにくらくらと目が回っていく。
 はっ、はっ、呼吸が激しくなる。舌を出して、まるで獣のように喘いでいる。
 未知の空間に放り出された恐怖が、自分の身体を支配していく。がくがくと震える足は、今にも崩れ落ちそうだ。瞳からは涙が、鼻からは粘液が、口からは涎が。ありとあらゆるものが抜けていく。とうに失禁していた。目があった。怖い。裂け目から除くソレは感情などなくただこちらを茫と見つめてくる眼球には光がないそれでもそれは生きているものだと確信できたぞわりと肌が粟立つああ見なくても判るありとあらゆる隙間から覗くあの目玉たちはこちらを視ている上から下まで全部全部ああなにを考えているなにをおもっているわたしはどうなるなにになるそれはわかっているのではないかわかっているはずだごまかすなそれはそれはそれはそれはそれはそれはつまりえさでありしょくもつでありごはんだということはわたしはつまり



―――くすくすくす。

984 名前: おしょくじのふうけい(2/3) 投稿日: 2006/07/13(木) 00:14:29 [ tPKMJJsg ]


 すぐそばの





      さけめから





              なめらかでほそい て が



  そして





      わたしの  かお      を



                         つ    かん   で





「いただきます」




 ぱくり。

985 名前: おしょくじのふうけい(3/3) 投稿日: 2006/07/13(木) 00:16:03 [ tPKMJJsg ]


「はふん」
「ああ、もうお食べになったので?」
「そーなんだけどぉ。最近のって歯ごたえ無いわあ。簡単に壊れちゃうんだもの」
「そうですか。ならもう一度とってきますか?」
「んー別に良いわ。腹八分目という言葉もあることだし」
「じゃあ、それは適当に捨てておきますね」
「んー、別にしなくてもいいわ。私が適当に放り出すから」
「はい」
「じゃあ、後から出かけるから――外出の用意をしておいてね?」
「かしこまりました」

「ただ捨てるのも芸がないわねえ……いつもおなかを空かしてる子のそばにでも送りましょうか」

・ ・ ・ ・ ・

「おなかすいたなあ」
 ふよふよ。ふよふよ。
「あー。人間たべたーい」
 ひゅー……どさっ。
「……? 空から人間が降ってきた? おーい、生きてるー?」
 つんつん。 ……しーん。
「ぴくぴくしてるから生きてるはずだけど……まあいいや。この際食べられれば」
 はむはむ。かぷかぷ。
「ほんふぉにしんふぇるみふぁいふぁ……。もぐもぐ。でもお肉は生きてる味。死んだばっかりなのかなあ」
 じーっ。
「あ。そっか。身体だけが生きてるんだ。心は誰かに食べられちゃったのかなあ。 ……まあ、私はお肉が食べられればいいや」
 もぐもぐ。むしゃむしゃ。
「……ごちそうさま。あー、久しぶりだったから美味しかったなあ」

986 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/13(木) 00:21:33 [ tZbco3QI ]
((((;゚Д゚)))ガクガクガクブルブルブル

987 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/13(木) 00:25:56 [ t6KWqDiI ]
ネウロー!?

988 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/13(木) 02:40:40 [ MzyRD8HY ]
いやそのツッコミはどうかとw

ところで>>990さん、次スレお願いします。

989 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/13(木) 04:51:24 [ pw0FMINc ]
   i\ /i  ここであたいらが踏み台よ!
 < '´  ̄ ヽ
__彡ノメノノlノ∩ 1up
\ `ソリ!゚ ヮ゚ノi丿
  ><(つ! )   1up
  / ,く//_|lγヽ
  ̄(__丿\__ノ
         ,. -ー- 、__
        ,'     'y´  そーなのかー
        i レノノハノノ)  | ̄ ̄ ̄ ̄
      ⊂ハルi ゚ ヮ゚ノリつ|
        `'!_ンi_ノ´   |
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       |
       |

990 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/13(木) 22:49:54 [ 7h9TXZ3c ]
んじゃ、行ってくる

991 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/13(木) 22:53:28 [ 7h9TXZ3c ]
立ったぞー
投稿するまでもないSSスレ 4/4
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/6306/1152798704/

992 名前: 名前が無い程度の英雄 投稿日: 2006/07/14(金) 00:34:04 [ hioNkmvA ]
幻想郷は変わってしまった。

博麗霊夢が巫女をやめてどれだけの時が流れただろうか。

幻想郷は変わってしまった。

霊夢の跡を継いだ巫女は真面目な性格であった、
人間の悩みにも答え、人間のために働いてきた。
そこから変わり始める。
博麗神社には多くの参拝客が訪れるようになった、
そして博麗神社は人員の増強と増築を繰り返すこととなる。
さらに周囲も開発され、神社を中心に人間たちの集落が作られていった。

幻想郷は変わってしまった。

そうして人間たちは博麗の力によりその数を増やし、力を増していった。
……それと同時に重大な問題が発生する。
資源の不足であった。
多くの開発を人口の増加によってあらゆる資源が不足しだしたのだ。
幻想郷に主に住むのは人間と妖怪である。
人間たちは妖怪狩りを始めた。
まるで庭の草を刈るかのように、
まるで部屋の掃除でもするかのように……。

幻想郷は変わってしまった。

弱い妖怪は狩られるか狩られることを恐れて震えて暮らすかのどちらかであった。
博麗の力を持った巫女は数を増やし、幻想郷中の妖怪を狩っていく。
同時に『博麗の巫女』という存在は“人間のための存在”となっていた。

紅魔の館はいつの間にか消えていた。
幻想郷を見限ったのかもしれない。
どこか遠くで暮らしているのかもしれない。

冥界は相変わらずであった。
だが結界は強固な物となり、上空からも入れない。
白玉楼は閉ざされてしまった。

永遠亭は戦った。
因幡達が狩りの対象となったのだ。
だが巫女の軍団に太刀打ちできるはずもなく、
いつしか彼女たちも居なくなっていた。
安住の地で無くなったのを知ったからだろう。


八雲紫は博麗神社に戦いを挑んだ。
だがその後を知るものは誰もいなかった。


妖怪たちの暗黒の時代、
そこで戦う少女が居た。
アリス・マーガトロイドは妖怪たちを集めて博麗神社から身を守る戦いを続けていた。
だが博麗神社の攻撃は激しく限界に近かった。
アリスは単身で魔法の森へと入る、そこには一人の魔法使いが眠っていた。
「魔理沙……」
嘗て幻想郷で博麗霊夢と対等に渡り合うことのできた人間。
霧雨魔理沙がそこに居た。
アリスは魔理沙へと手を伸ばすが電流が走ったかのように弾かれる。
「……結界が張られてるわ」
しばらく魔理沙を見るとアリスは目線の先に唐突にレーザーを放った。
だが甲高い音と共に結界に弾かれる。
「だめね、どうしようか、上海?」
上海が答えようとした瞬間。
「ムソーフイーン!」
陰陽玉がアリスを直撃した。
「くっ……博麗の巫女が……もう……」
レーザーで応戦するも対妖怪の巫女には通用しない。
「アリス……ニゲヨウ……」
「でも、魔理沙がっ!」
上海の言葉にアリスが答えた直後。
「ニジュウケカーイ!」
「ああっ!!」
巫女の一人が放った結界が直撃した、生命に直結する妖力を封じられたアリスは苦しそうだ。
「ま……魔理沙……」
巫女の軍団がアリスへ迫る。
「アリス……ラストスペルヲツカオウ」
上海の声は悲しそうであった、
ラストスペル、それは上海の妖力による自爆であった。
「上海……ごめんね」
アリスも悲しそうに言うと上海を手に魔理沙へと向ける。
「ウウン、アリス……アリガトウ」
「上海ー!!」
閃光、そして爆発。
巫女たちの目は爆発へと釘付けになる。
「魔理沙が……復活した……?」
爆発の中で魔理沙は無言で立ち尽くしていた。
「魔理沙……お願い……助けて!」
アリスの言葉に魔理沙は巫女の一人を撃った。

「ああ……任せろ!」
新たな伝説がここから始まる。

993 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 00:35:45 [ 85wLONLw ]
>>992
スネーク乙

994 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 00:50:53 [ nH5b72FI ]
またゼロネタか('A`)

995 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 00:55:06 [ 4aKy4Hck ]
ごく一部にいたくお気に入りの奴がいるからな。

996 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 01:15:29 [ H.H4sDhI ]
つまり、どちらにせよ名シーンスレ逝きって事か

997 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 01:18:01 [ 6I1345Xg ]
グチグチ言ってないで埋める!

998 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 01:18:22 [ hioNkmvA ]
正直すまんかった

999 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 01:20:50 [ uM1CkVt. ]
>>997
チルノが敵を倒すスレに行ってらっしゃい

1000 名前: 名前が無い程度の能力 投稿日: 2006/07/14(金) 01:23:43 [ uVxBAbRQ ]
元ネタを知らないのでそこそこ感心した俺は勝ち組なのか負け組なのか悩みつつ1000ゲッツ!!

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