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虐待・虐殺小説スレッドPART.4
519
:
魔
:2008/04/04(金) 23:50:32 ID:???
子供が一人で、こんな廃墟で生活をしている。
その事実は、自分にとって少しばかり心が痛む。
昔から、周りのAAからは情に脆いと言われていた。
しまいには『お前のヒトの良さはいつか身を滅ぼすぞ』とまで忠告されたような。
だが、それが自分である。
たとえ偽善と罵られようが、無駄な行為と評価されようが。
目の前にいる不幸を背負った者を、助けずにいられようか。
「なあ、お前」
「はい?」
「出会った事も何かの縁だし、俺の家に来ないか」
「・・・?」
言ってる意味がわからないとでも言いたげに、子供は首を傾げる。
世間から隔離された世界で生きて来たのだから、当たり前か。
「ここで生活するのは何かと不便だろう。俺が飯と寝床を用意してやるよ」
「・・・いいの?」
「ああ」
と、子供の表情が一変する。
そこには喜びと、ほんの少しの戸惑いが見えた。
話がある程度進んだ所で、ふとある事を思い出す。
「そういえば、名前を聞いていなかったな」
「名前・・・」
会話が途切れる。
最初は何かわからなかったが、反応からしてどうやら名前を貰っていない様子。
どうしたものかと考え、先程のVのパネルを思い出す。
「あー、悪い。今のはなかったことにして、お前の部屋に案内してくれ」
「うん」
※
先程いた場所と、さほど離れていない所に彼の部屋はあった。
Vの部屋ほど荒れていないが、建物自体が傷んでいるのでやはり見てくれは悪い。
「ここです」
彼にそう促され、相槌をうった後パネルを探す。
案の定、それはガラスの壁の下部に同じようなものがあった。
指で擦り、こびりついた汚れを落とす。
そこにはアルファベットでこう彫られていた。
―――『 P O R O R O 』
意味はわからないが、恐らくこれが彼の名前。
ちゃんとここに名前があるというのに、彼自身が知らないというのは少しおかしいが。
研究員達は、付けるだけ付けておいて彼をその名で呼ばなかったのだろうか。
そうだとすると、少し惨いような気さえする。
とりあえず、深く考えるのは止めておき、そのままの読みで彼の名前にすることにした。
「一緒に暮らすようになったら、お前の事は『ぽろろ』と呼ぼう」
「ぽろろ?」
「ああ、お前の名前だ」
「名前・・・」
彼、いやぽろろは少し考えたそぶりを見せた後、小さく笑った。
つられて、自分も笑みで返す。
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