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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

484:2008/02/29(金) 23:40:13 ID:???

不意に、倦怠感が僕の心と身体を包み込む。
あれだけ叫び、迷い、悩んだから当たり前だろう。
片腕がないのに、更に足さえも失った。
そうなった今、想ってしまう事が一つ。

『死にたい』

復讐の炎は、既に綺麗さっぱり消えている。
もう、虐殺に抗うどころか、もっとやって欲しいとさえ考えてしまう。
なるだけ早く、頭蓋を砕かれて死にたい。
心臓を破られて、首をかっ切られて死にたい。




その願いは、神様は叶えてくれなかった。
というよりも、モララーが叶えてくれないと表現した方が正しいか。
それもそのはず。僕を苦しめるこれは殺しでなく、紛れも無い虐殺なのだから。

「さァて、次はどこにしようかなぁ?」

僕の得物を持ち、物色するような眼で見てくるモララー。
それに対し、怒りも、恐怖さえも感じることはない。
最初のような余裕がないわけじゃあないけれど。
ただ純粋に、疲れからくる諦めが原因だろう。

「・・・」

殺して欲しい。
そう言いたいけれど、口が開かない。
カラカラに渇ききった喉は、ひゅうひゅうと力無く呟く。

「よし、ここにしようか」

不意に、モララーが宣言する。
狙われたのは、反対側の足首。

「・・・」

やはり、どうでもいいという気持ちしかなかった。
苦痛が長引くことには、少し辛さを感じたけれど。

全身の力を抜き、虐殺に身を委ねる。
腹から顎にかけて、べったりと地面に伏せる。
好きに料理してくださいと、僕は身体で応えた。

その行為は、モララーにとってあまり好ましいものではなかったようだ。

「・・・おい」

一転、刺のある声が飛んでくる。
次の瞬間には頭をわしづかみにされ、無理矢理顔を上げさせられた。

「うっ!」

長毛が引っ張られたのと、首が悲鳴をあげた事で声が漏れた。
涙も渇き、視界が鮮明になっていたので、モララーの表情がはっきりとわかる。
その顔は形を保っているものの、冷ややかな怒りを感じる。

「なんだその態度は」

「・・・」

「テメェの復讐心はそんなモンだったのか? 俺が憎いんじゃねェのか?」

どうして抗わねぇんだ、とモララーは続けた。

単純に、僕の力が及ばなかっただけなのに。
今更、復讐をしてみせろと言われても意味がない。
とうの昔に炎は消えたし、火種もどこにもない。
今の僕は、死を願うただの抜け殻なんだから。

そう言いたいのだけれど、やはり言葉にならない。
無言での返事は、モララーの神経を再度逆なでしたようだ。

「つまんねぇ奴だな。最初の勢いは何処に行ったんだ?」

顔を歪め、段々と怒りを露にするモララー。
この倦怠感と自殺願望がなければ、それは畏怖の象徴と化していただろう。
良い意味でも悪い意味でも、僕の心はもう何者にも怯えないのかもしれない。


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