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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

480:2008/02/29(金) 23:36:49 ID:???
>>469〜より続き
『小話』(後編)






命は、命と出会うことで成長する。
ちびフサも、ナイフの彼と出会う事によって復讐を誓えた。
友の腕を奪い、憎い者は次々に殺していった。

しかし、その出会いというものは所詮はきっかけ。
人生の新たなレールを見付ける為の、ほんの小さな要素に過ぎない。
成長というのも、種が芽吹くくらいのちっぽけな成長。
価値観は大幅に変わるかもしれないが、本質は変わりはしない。

それをしっかりと理解していれば、或いは―――。






「殺す・・・殺してやるデチ・・・」

「・・・テメェ」

奴らを殺しても、僕の心は晴れなかった。
レコを虐殺しても、黒い炎は消えなかった。
復讐は復讐なんかじゃなくて、唯の憂さ晴らしだった。

モララーに再会し、溜まっていた『怒り』が燃え盛る。
心の奥底で眠っていた怒りは、僕を黒く奮い立たせる。

何も、考えることができない。
いや、考える必要なんてない。
唯、目の前にいるこの虐殺厨を殺したい。
この力と気持ちで、絶対に殺す。

「あああああああぁぁぁぁァァ!!!」

僕は怒りを得物に乗せ、モララーに向かって跳んだ。
爆ぜるようにして蹴った地面は、一瞬で遠くなる。
同時に、モララーとの距離も簡単に、素早く縮まった。

やはり、先程と同じで狙いは首。
その黄色い喉笛を、一思いにかっ切ってやりたいから。
自分の身体を自分の血で汚させてやりたいから。

(お前の死に化粧は、自身の体液デチ!)

空中で得物を振りかぶる。
モララーはこちらを睨んだままで、動こうとしない。
それが罠なのかどうかなんて、どうでもいい。
僕は、モララーの喉笛を切り裂く事だけを考えればいい。




頭に血がのぼっていたから、僕の思考は一方通行だった。
思い付く全ての結果は、とにもかくにもモララーの死。
相手の行動の予測なんて、微塵にもしていなかった。

「馬鹿か?」

「ッ!?」

渾身の一撃を回避されて、僕はようやっと我に返る。
力である刃は首でなく空を切り、乗せた感情も消え失せた。

と、身体が引力に引っ張られるより前に、空中で停止する。
同時に後方に強く戻され、モララーの眼が大きく映った。

「っ、は・・・離せッ!」

いつの間にか、僕はモララーに捕まっていた。
攻撃を避けた直後、素早く僕の腕を掴んだようだ。

ばたばたと脚を動かして抵抗するも、全く効果がない。
更に、手首のあたりを握られているから、どうすることもできない。
無理して暴れても、得物を落としてしまうかもしれない。

「ちびギコの癖に、調子に乗ンなよ」

僕の心を覆い尽くしていた黒い炎が、少しずつ消えていく。
それに相反するように、『虐殺』の不安と焦りがじわじわと滲み出す。
このままでは、モララーに殺される。


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