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虐待・虐殺小説スレッドPART.4
470
:
魔
:2008/01/29(火) 23:18:11 ID:???
レコはそう叫ぶと同時に殴り掛かる。
力強く振りかぶってのそれは、なかなかに重たそうだ。
だが、
「!?」
僕はあえて防がず、そのままレコの拳を顔で受けた。
鈍い音と共に、拳が右頬に減り込むのがはっきりとわかる。
だけど、レコの一撃はそこで止まった。
歯も折れていなければ、口の中が切れた様子もない。
腕っ節は確かにあるが、僕の気持ちはそれを遥かに超える。
この頬の痛みも、腕を奪われた時に比べれば痒いもの。
気持ちだけで止められる程、レコの技はちいさなものだった。
「そ、そんなはず・・・」
「・・・馬鹿デチね」
レコの考え、いや妄想では僕は今頃後方におもいっきり吹き飛んでる筈のようだ。
でも、この程度のパンチじゃあベビしぃ位しか吹き飛ばない。
間抜けなリーダーさんの目を覚ますべく、僕は反撃に移る。
レコの拳からするりと離れ、更に距離を詰める。
眼と鼻の先まで近付けば、殴る事も蹴る事も難しい。
「こ、この奇形野郎っ!」
レコはそう吐き捨て、僕から距離を取ろうとする。
まるで気持ち悪いもの見たかのような、本当に怯えている様子。
間を置いて、心を落ち着かせてから反撃に移ろうという魂胆。
全て、手に取るようにはっきりとわかった。
だけど、もう遅い。
復讐は、既に始まっている。
「なんなんだコゾ・・・ッ!?」
レコは突然、僕の得物を見て驚く。
次いで、段々と顔が青ざめていく。
何故なら、その得物の刃に真っ赤な血が付着していたから。
誰のものかなんて僕は言わない。
その答は、自ずとやってくるから。
「テメ・・・いつの、間に・・・」
「馬鹿デチ」
もう、僕はレコにその言葉しか投げ掛けないことにした。
近付いた時に、既に刃をその腿に刺したというのに。
気付くまでの時間の掛かりっぷりに、少し笑いたくもなった。
腿を押さえ、ゆっくりと崩れ落ちるレコ。
刃は通っても、鋭くはない得物のお陰で痛みはしっかりと感じているようだ。
傷口からは血が溢れ、レコの身体を赤く汚していく。
「っぐ・・・クソ、ッ!」
痛みを堪える為か、或いは攻撃された事の否定か。
レコはその場で悶え、必死に立とうとする。
しかし、深く刻まれた傷は脚の機能を奪ったようで、なかなか上手くいかない。
顔を上げては転び、崩れ落ち、悶絶を繰り返す。
そんなレコを見て、やはり僕はこう思い、更に口にした。
「・・・馬鹿デチ」
挑発ではなく、嘲笑の意を込めた発言。
それを聞いたレコは、怒りではなく恐怖で顔を歪める。
それがどうしてなのかは、自分でもちゃんと理解していた。
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