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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

454:2007/12/13(木) 23:11:46 ID:???

僕が言葉を捜していると、彼は解体に勤しむ。
どうしてバラバラにするのか、ふと疑問に思う。
だけど、その答えは聞かなくても、彼から教えてくれた。

虐殺厨の腕を切り離した彼は、更に皮を剥ぐ。
そして、露になったぬらぬらと光る肉を見詰め、それに口をつけたのだ。
一つ咀嚼し飲み込んだ後、今度は力強くかじりついた。

僕はそれを見て、一瞬寒気がした。
その直後、謎が氷解し感動という気持ちが心を染めた。
何故無差別に虐殺厨を殺してきたのか。
それは、自分の力を誇示させる為ではなかった。

彼は、『食事の為に虐殺厨を殺している』。
ゴミ漁りというハイリスク、ローリターンのそれよりも遥かに効率が良い。
先に殺せば、殺される心配もないし、手に入る量も半端じゃない。

「・・・それの為に、君は虐殺厨を殺してしたんデチか」

「うん」

感動し過ぎて、ついわかりきった事を問い掛けてしまったが、満更でもないらしい。
虐殺厨だったものを食べる彼は無表情だったけど、凄く嬉しそうだった。

だから、段々羨ましく感じてきた。
僕らより遥かに強い彼に、更に憧れを抱くようになった。

「あの・・・無理を承知で頼みたい事があるデチ」

利用する、という考えはいつの間にか吹き飛んでいた。
実際に出会ってみて、彼に心の底から魅入ったからだろうか。
或いは、同じような身体を持つからだろうか。
意を決して、問い掛ける。

「何?」

「僕も、き、君についていきたいんデチ・・・」

全て話してみた。
自身の強さに惚れ込んだこと。
虐殺厨を殺す術を教えて欲しいこと。
死に怯える日々から抜け出したいこと。
嘘偽りなく、あるがままを話した。




「ごめんね」

返ってきたのは、否定だった。

「僕も、自分だけの事で手一杯なんだ」

「・・・いや、いいんデチ。赤の他人がいきなり我が儘を言って、ごめんなさいデチ」

予想はしていたけど、少し寂しく感じた。
彼なら、僕の心の穴を埋めてくれそうな気がしたのに。
だけども、やはり片腕というハンデは大きすぎるのか。

俯くと、視界がうっすらとぼやける。
いつの間にか、僕の目には涙が溜まっていたようだ。
見られまいと顔を逸らすと、血の匂いが強くなる。
顔をあげると、彼は虐殺厨のもう一つの腕を持っていた。

「代わりと言ったら難だけど・・・これ」

申し訳なさそうに、差し出してくれた。
僕は涙をこっそりと拭い、それを受け取る。

「ありがとう・・・デチ」

「いつも食べ切れないから、残しちゃうんだ」

軽い自虐を含めながら、彼は笑う。
つられて、僕も少しだけ笑った。


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