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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

446:2007/11/10(土) 15:36:56 ID:???

「アオ様とやらを、マターリを信奉してたんじゃないアルか?」

「そ、それ、は・・・その、っ」

「たった二人の加虐者が来ただけで、その信奉は崩れるものアルか?」

「あ、あう・・・」

疑問が、確信へと変わっていく。
それに倣って、ちびギコの愚かさから感じる愉快さが込み上げる。
シナーは鼻息がかかる距離まで顔を近付け、その確信を投げ掛けた。

「お前は馬鹿アル。騙されていると理解していながら、何故アオを崇め敬っていた?」




少しの間の後、ちびギコの眼が泳ぐ。
続いて身体の震えも加速し、小汚い顔は土気色でいっぱいだ。

今このちびギコは、己の弱さからくる葛藤で頭がいっぱいなのだろう。
アオの姿、加虐者の言葉、嘘か真か、自分がやってきた事は・・・と。

深く探らずとも、ちびギコの天秤には何が乗せられているか位はわかる。
真であれ偽であれ、こいつらにはマターリが必要不可欠のようだ。
だが、そのマターリはマターリでなく、しかも騙していた者があのような姿。
ならば自分達が信じていたマターリとは、一体何なのか。
ちびギコの思考など、だいたいこのような感じだろう。

(やっぱり、コレが最高アル・・・)

被虐者が己の愚かさに気付いたこの瞬間が、一番面白い。
眼の前で子供を殺された母親よりも、崩壊の度合いが違うからだ。
それに、このちびギコは中途半端な賢さのせいでこうなった。
アオの言うマターリが、嘘なのかと疑問視する位の賢さだ。
打開策を考える良さもなければ、逃避できる馬鹿さもない。

時間に余裕があれば、もっともっと遊んでいただろう。
だが、ニダーを待たせてはいけないので、ここらでお開きにする事にした。
シナーは最後にちびギコに耳打ちし、その場に打ち捨てた。






「二言三言で潰れるなんて、余程自分を追い詰めていたようだったアル」

「意見を表に出せない、自己主張できない奴らの末路はこれでいいニダ」

「自身で悩み、自身を責め、自身を破壊するなんて、手間のかからない良い奴アル」

「そういえばシナー、最後に糞虫に何か耳打ちをしてたニダ。なんと言ったニダ?」

「ああ、それは・・・」

二つの嵐が談笑しながら空き地から離れていくのを、一匹のちびギコだけが見ていた。
マターリの為に、アオ様に必死で仕えてきたはずなのに。
その頑張りは、虐殺厨にあっさりと砕かれてしまった。

仲間も殺され、あまつさえ御使いであるアオ様まで奪われた。
地獄よりも凄まじい世界となったこの空き地で、自分は何をしていけばいいのだろう。
恐怖と絶望と、あの虐殺厨が吐いた言葉のせいで身体が動かない。

『マターリとは、裏切りの味を濃くする為の調味料アル』

異国の訛りが入ったそれは、耳と脳にこびりついてしまっていた。
自分は死ぬまで、この惨状と言葉を脳裏に焼き付けなければならない。
そう考えてしまっても、叫ぶ気力すら失ったちびギコ。
他にある道も、後悔に後悔を重ねるだけの無限回廊。
現実と無知は、弱者にとってあまりにも残酷なものとなった。


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