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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

442:2007/11/10(土) 15:34:17 ID:???


答えは至極単純なものだった。
アオ様が、他の仲間に雑用等を全て押し付けていたのだ。
だが、それだけの理由では、ちびギコ達はおろか、全てのAAは納得できないだろう。
『働かざる者、食うべからず』。それを無視できたのは、やはり身体という武器が関係していた。

上流階級でもない限り、見る者全てを魅了する毛並。
物心ついた時には、住む場所もなく、家族も既にいなかった。
しかも、その派手さのせいかよく他のちびギコが寄ってきた。
本来ならば、ここで奇形だ害虫だと罵る輩が多くいる。
だが、このちびギコを見た者は、その美しさの前ににそんな言葉は口に出来なかった。

それでも、輝くものを持っていながらも所詮はちびギコ。
『弱き者は強き者に弄ばれる』という理を、脱する可能性を得たというのに。
青いちびギコは頭脳を悪い方向に、しかも稚拙に回転させた。

『ボクはマターリの神サマの、御使いなんデチ!』

群がってきたちびギコ達に、彼はそう言い放ったのだ。
勿論それはでっちあげで、本人はマターリの神など信じていない。
頭の悪い奴らを利用したいが為に、そんな嘘を吐いたのだ。

アオ様と呼ばれるようになったのも、その時に咄嗟に名付けたもの。
それから、アオは色々な嘘を作り上げては、ちびギコ達を利用した。
あまりにも無茶な注文をした時には、流石に反発する者も出てくる。
それすらも、その美しい姿に既に魅了された者達を使って排除した。



「ふむ・・・」

アオは、目の前に並べられた食料を品定めしていく。
肉や味の濃いものはそのまますぐに口に運び、他は乱雑に扱う。
残飯とはいえ、被虐者達から見たらそれは恐ろしい程の贅沢。
アオの傍若無人な行動に、涎をだらしなく垂らす者や、憤りを感じる者もいた。

それでも、彼等にとってアオは『マターリの神の御使い』である。
アオに不満を言ってしまえば、マターリの神から天罰が下るだろう。
そんなありもしない事に彼等は怯えつつ、アオの毛並みを眺めていた。

「今日はご苦労デチ。残りはお前らにやるデチよ」

と、品定めという名の好き嫌いをし終えたアオは、そそくさと元の場所ヘ戻る。
その場に残ったのは、汚いちびギコ達と生ゴミに近い残飯だけだった。

「・・・残りって、またコレだけデチか」

虫喰いのあるキャベツの芯を摘み、溜め息をつく者。
その横で、人参の皮をしゃぶる者も居た。

「文句も、陰口も言ったら駄目デチ。アオ様に失礼な事があったら、どうなるか・・・」

「でも、これで本当にマターリできるんデチかね・・・」

「・・・」

「信じる者は救われる。それを守るだけでいいんデチ」

「そうデチね。信じていれば、いずれアオ様がマターリへと導いてくれるデチ」

いつもと同じ流れからくるのは、いつもと同じ会話。
嘆く者がいれば、それの背中を押し助けあう。
健気ではあるのだが、やはり現実は厳しいものだった。

(フン・・・そうやって一生バカやって、僕の為に死ぬがいいデチ)

まともな敷居もないこの空き地では、そんな会話はアオの元に簡単に届く。
それを聞き、ほくそ笑みながらひなたぼっこをするのも、彼の日課。
まあ、視野を狭めればこれも『弱き者は、強き者に弄ばれる』事に等しい。
弱者は、強者の慰み物、或いは利用されるべきなのだろう。


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