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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

435:2007/10/21(日) 19:21:47 ID:???


メイはその片目だけで、力強くウララーを睨み付ける。

「・・・」

すると、何故かウララーの眉間が緩んだ。
据わっていた眼も消え、少し前に会話した時と同じ表情になった。

「ギコ、ちょっといいか?」

ウララーは銃を下ろし、脚を失ったギコに問う。

「あァ?」

濁音が混じったその声は、不満を誰彼構わず撒き散らしているように思える。
それもそのはず、ギコの描いたシナリオは既に崩れ、重傷まで負ってしまったのだ。
それでも、絶望に打ちひしかれるよりも、納得いかないと憤怒する。
そんなギコの気持ちを知ってか知らずか、ウララーは会話を続けた。

「俺が頼まれたのは、こいつを追うことだけだったよな?」

「は?・・・い、今更何言ってんだテメェェェ!!!」

もはやギコのプライドは達磨にされた被虐者のように、ズタズタである。
―――そして、これからギコは今までで感じたことのない『恐怖』に襲われる。




「結論から言う。お前虐殺厨だろ?」




ウララーの冷たい言葉の直後、炸裂音。
鉛弾はギコの右手を穿ち、真っ赤な穴を開けた。

「っ!! うがあああぁぁっ!?」

Vに脚を奪われた時とは違い、はっきりとした激痛が右手を襲う。
空いている手でそれを庇おうとした時、また炸裂音。
今度は左手にも同じような穴が開いた。

「ギャアアアアァァァ!!」

「お前の頼み事も終え、俺自身の復讐も終えた・・・だから」

「ぐ、っううぅ・・・痛ぁぁぁァ!」

「俺は仕事を熟すだけだ」

噛み合わない会話を無理矢理繋ぐのは、やはり炸裂音だった。
ギコの耳が弾け、赤い液と肉の破片が辺りの飛び散る。

「っああああぁぁぁぁ!!!」

押さえようにも、穿たれた手ではより痛みが増すだけ。
吐き気を催す程のもどかしさに、ギコは一層叫びだす。
涙やら鼻水やら涎やらを撒き散らすその様からは、少なくとも爽快感は得られない。
暴君としてのギコは、簡単に、そして既にウララーに殺されていた。

Vの時とは全く逆のベクトルで叫び、痛みに悶えるギコ。
脚にひびくのか、のたうちまわることなく唯々泣き叫ぶのみ。
そんなギコと、無表情を貫き通すウララーをメイは交互に見て、呆気に取られた。
物事の中心である小さな殺人鬼を抜きにして、話は続く。

「最初に出会った時の暴力的な所とか、それっぽさが滲み出ていた」

「なんなんだよォっ!! こんな、こんな理不尽なことあってたまるかよぉっ!!」

「それにな、お前の身体から被虐者のものでない血の臭いもした」

「ッッ!?」

それを聞いて、ギコは一瞬動きを止めた。
それはもう暴君の反応ではなく、犯罪者が追い詰められている時のようなものだった。

「立場上、嗅ぎ分ける事くらい簡単なんだよ」

「そ、そんなことッ・・・第一、証拠が無ぇじゃねーかァっ!!」

「証拠なんていらねぇよ。ホンモノじゃあるまいし」

これまでにない醜態を晒しているギコに、追い打ちをかけていくウララー。
彼の言う事に偽りも嘲りも全くないが、十分にギコの心をいたぶっていく。


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