[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
虐待・虐殺小説スレッドPART.4
434
:
魔
:2007/10/21(日) 19:21:28 ID:???
※
「あ・・・」
Vが、死んだ。
自分が、メイが憧れていたAAは、呆気なく死んだ。
凄まじい生命力も肉体も、鉛弾を放つ黒い塊には勝てなかった。
流れからして、次は自分の番だ。
このまま殺されてもよかったが、Vが遺してくれたものがある。
半ば芋虫と化した、ギコのことだ。
ギコが動けなくなったとなれば、生き地獄は逃れたも同然。
生か死かのチャンスが舞い降りた今、Vの死に浸る暇はない。
ギコとウララーの注意がこちらに向く前にナイフを取り返す。
Vの亡きがらを眺めている今が、絶好のタイミング。
「くっ!」
駆け出すと同時に全身が悲鳴をあげるも、堪える。
そして、転がり込むようにナイフに飛び付き、それを拾った。
「! ウララァァァぁッ!!」
「っ!」
やはり、二人はナイフを取り返した直後にこちらに気付いた。
飛び道具の事を懸念し、逃げ出すより対峙を選ぶ。
「・・・」
「この糞虫がああァ!! 無駄な抵抗してんじゃねぇぇぇ!!」
地響きを感じる程喚くギコよりも、無言を保つウララーの方が驚異である。
先程見せたあの眼に、自分には躊躇という言葉は無いものと報せていたからだ。
しかし、今のウララーは少し違っていた。
眼に変化はないものの、その気迫が薄れているのだ。
極端な殺意は感じない。
それでも、ウララーは弾の切れた銃に新しい弾倉を込め、遊底を引き直す。
ガチン、と黒い塊が唸り、張り詰めた空気を更に重くする。
「う・・・っ」
ナイフをウララーに向けるが、切っ先が震える。
体力の低下と、露骨な殺しの道具が眼の前にあるからだ。
ついさっきまでの、死にたいと願っていた自分なら、ここまで恐怖に苛まれなかっただろう。
だが、生きる道がまた見え出した今、それは最も避けて通りたい壁。
まだ死にたくないと、心が叫び、それに頭が怯える。
銃口が、こちらを向く。
酷く小さく黒い穴、そこから死が吐き出されるなんて想像できない。
「ウララー!! 早くそいつを殺せぇぇェ!!」
「・・・」
なお怒号を響かせるギコ。
それとは真逆の、沈黙を通すウララー。
二人は正に、罵声を浴びせ掛ける群集と血も涙もない処刑人のよう。
さしずめ自分は大罪を犯し、極刑を言い渡されたAA。
いや、寧ろ奴らに居場所を追われた魔女でない魔女か。
混沌としたこの街では、魔女狩りと同じで力を持った者の言葉が正しいのだ。
(・・・そうか、力か)
自分にも、ナイフという力がある。
それに、こんな醜い姿にしてくれた加虐者への怒り。
『感情』という力ならば、誰にも負けない。
AAを殺してきたのは、生きる為だけだと思っていた。
だが、加虐者とこうやって対峙して、やっと理解した。
自分は、『復讐』の為にも加虐者を殺しているのだと。
不意打ちと、逃げてばかりでそんなことを考える余裕がなかったのだ。
思考を張り巡らせていた所で、新たな怒りが込み上げる。
ナイフを握る手に力が入り、震えが止まる。
Vにウララーが抗ったように、今度は自分がウララーに抗う番だ。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板