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虐待・虐殺小説スレッドPART.4
430
:
魔
:2007/10/21(日) 19:18:14 ID:???
※
『今までやってきた事』なんて関係ない。
シリアルキラーも、カニバリストもこの場では唯の自慢でしかない。
肩書が場を支配しているのではない。
対峙している二人の能力と気迫だけが、そこにあるのだ。
「・・・」
それを見ている者は、メイとギコのみ。
互いに痛みなどとうに忘れ、黒い男と茶褐色の化け物に魅入っていた。
それぞれそんな事で麻痺する位のダメージではない筈なのに。
だが、二人は自分の目的、念い、夢を後にまわしても良い、と考えている。
AAの範疇を超えた化け物と、凶器を握った男の行く末。
それを見届けたいと、どうしてか心の底から想っていた。
「・・・ふフッ」
かり、かり、とVの爪が妖しく鳴る。
音だけでは一般AAの脚を切断するという程の業物とは思えない。
それでも、Vは自分の爪で幾人もの四肢と命を奪ってきた。
「・・・」
カチン、とウララーの握っている銃が勇ましく鳴る。
安い裁きの為に使われてきた撃鉄が、今復讐の為に起こされた。
感情だけで扱われれば、銃はこの世で最も恐ろしい武器と化す。
「あはッ」
「っ!」
無駄な時間を過ごしたくないと、先手を打ったのはVの方。
殆ど一瞬だった睨み合いは終わり、殺し合いの火蓋が切って落とされた。
瞬時にウララーの懐に潜り込み、屈む。
音もなく行われたそれは、洗練された殺しの技を思わせる。
ウララーも負けじと、一手遅れながら銃口をVに向ける。
だが、一ヶ月前のあの時と同じように、引き金はまだ引かない。
鉛玉が確実に目標を貫く為に、その機会を待つ為に。
『殺人鬼だけが、命を殺る事だけを考えているわけではない』。
と、ウララーはVに向かって無言で叫び、銃がそれを代弁していた。
Vにはそれが聞こえたのか、或いは偶然なのか。
舌足らずの嘲笑を吐き、ウララーを嘗め上げるように見上げた。
「ハハ、ははハハはっ!!」
『撃ってくる』、と感じるより先に、地面を蹴って横方向に距離を離す。
そして、飛蝗か猿かを連想させるかの如く、ウララーの周囲を跳ね、駆ける。
「くッ!」
挑発を意図した撹乱に、ウララーは歯噛みする。
砂粒で目潰しをされるでもなく、フェイントを仕掛けてきたわけでもない。
ただ格の違いを見せ付けたいが為に、大袈裟に跳び回っているようなV。
それでも、何もない所で踵を返したり、頭上を豪快に通過したりと凄まじい。
ウララー本人は自覚していないが、あの暴君であるギコを黙らせた腕力。
更に、的確な判断力とそれに応えられる瞬発力がウララーにはある。
しかし、Vにこう翻弄されてしまっては、持ち味を発揮することができない。
「きャはハははハ!!」
時折、ギリギリまで近付いては脇を通過するV。
風と一緒に薄皮を裂き、ウララーの体力と精神力をじわじわと奪っていく。
Vは既に、今の自分にウララーが何もできないということを読んでいた。
理由は至って単純で、己の武器である銃を下げていたからだ。
銃口を向けていなければ、鉛弾は身体を貫かない。
至極当たり前の事を理解し、Vは高らかに笑った。
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