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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

416:2007/09/24(月) 23:42:54 ID:???

「あ・・・ああ、あ」

心の底から、信じたくなたかった。
こんな状態になってから、こいつに出会ってしまうなんて。

「久しぶりだな。コレ、返して貰うぜ?」

鉛色の空を背にした、無表情のギコが居た。
その感情のない仮面の奥に、鬼が居ること位、考えなくてもわかる。
囁くように問い掛けるその言葉は、酷くねっとりとしていた。



身体の傷の殆どは、モララーがつけたものだ。
実際、ギコには左眼だけしか奪われていない。
だが、虐殺されそうになった時に会った三人のAAの中で、最も恐ろしいと思ったのはギコだ。
隙を窺ってナイフを奪い、逃亡を謀った直後に唯一追って来た男。
ただ、それだけなのに。

あの時のギコの全ては、本当に恐ろしかった。

思い出し、言葉に表そうとしても、思考がストップをかける程。
トラウマを通り越し、記憶の引き出しから外されて奈落へと封印されたかのような。
しかし、それは今奈落から引き上げられ、封を解かれようとしている。

あの時の続きが、
想像したくもなかった事が、
皮肉にも、夢なんかじゃなく現実で行われようとしていた。



「ウララー、ありがとうよ・・・まさかこんなに早く出会えるなんてな」

ギコは黒い男の方を見て、そう言った。
もう、誰がどうかなんて考える気力は、なかった。

最悪のパターンで、死を迎えることになるなんて。
これなら、危険を犯してでも、毎日空腹に苛まれていた方が幸せだったかもしれない。
このギコが、自分を骨の髄まで苦しめて殺すのは目に見えている。
もしそうでなければ、自分はあの時眼でなく命を奪われていた。

「少年だからといって、甘くみてしまったがな」

「その腕・・・やられたのか?」

「ガラス瓶の破片をうまいこと浴びせられたよ。なに、唯のかすり傷だ」

「かすり傷程度なら、まだいい方じゃないか。俺なんて指だからな」

自分が絶望に打ちひしかれている中、二人は呑気に会話をしている。
まるでこちらが素早く動けない事をいいことに、嘲笑っているかのようだった。

こんな最期、認めたくない。
地獄の始まりなんて、信じたくない。
この出来事の落ちは、夢であって欲しい。

呪詛のように頭の中で繰り返すも、それは無駄でしかなかった。
だが、自分を保つそうするしか他にないわけで。

「ぐぶっ!?」

突然、腹部に鈍痛を覚え、身体はくの字になって宙に投げ出される。
撃たれた腿の痛みを忘れそうな位の激痛が腹を襲った。
蹴られた箇所からして、肋を何本かやられたかもしれない。

「さあて、おっ始めるとしますか・・・」

蹴り飛ばしたのはギコだった。
精神的にもいっぱいいっぱいだった為、全く反応できなかった。
ギコ以外、誰もする筈はないとわかってはいたけれど。


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