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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

415:2007/09/24(月) 23:41:53 ID:???

抜け出した所にあった植え込みが、音をたてて暴れた。
その奥には、自分を追う男の影があるのがわかった。
ばさ、と一回り大きな音がして、植え込みの中から男が出て来た。

銃口を、こちらに向けながら。

「うあっ!」

男の手元が光り炸裂音がしたのと、左足を凄まじい痛みが襲ったのは同時だった。
勢いを残したままバランスを崩したので、土の上で身体が二転三転する。
止まった時には、自分の毛は土埃に塗れ、左足はもう赤く染まっていた。




「はあっ、はっ・・・っく・・・ああっ!」

酸素が足りない上、激痛のせいで気を失いそうになる。
だが、同じ痛みにまた覚醒させられてしまい、感じる苦しみは半端じゃない。
幸い骨は砕けていなかったが、弾丸はしっかりと腿を貫通している。

気が付くと、手の中にナイフがなかった。
俯せに倒れ込んだまま、首を動かしてそれを探す。
が、視界が黒い影、男の足に阻まれたせいで見つけることができなかった。

「っあ・・・!」

「・・・観念しろ。お前はやりすぎたんだ」

冷たく、心に刺さるような声色だった。
だが、どうしてかその声の中にまた哀れみの念が込められている。
『悪い奴なんだが、殺したくはない』
そんな風な気持ちが、ごくわずかに感じ取れた。

何故なのだろうか。
こいつは、自分を捕まえて虐殺するつもりじゃないのだろうか。
いや、もしそうだとしたら、囮を使ったり撃ってきたりはしない筈だ。

「どうし、て・・・早く、殺さないの・・・っ」

自分の思考だけでは答が見出だすことができず、つい問い質してしまった。

「・・・」

返事が返ってこない。
傷口を押さえつつ、朦朧とする意識の中、顔を上げて男の顔を見た。

それは哀しみに満ち溢れていた。
銃口を向けていながら、苦虫を潰したかのような表情。
哀れみなどではなかった。
寧ろ、自分で自分を責めているかのような感じだった。

「お前とは・・・事が大きくなる前に会いたかった」

「ぇ・・・っ?」

意味深なことを告げ、男がその場から離れる。
目線を落とすと、そこには探していたナイフがあった。
自分と同じように土埃に塗れたそれは、こちらを待っているかのように見えた。

「・・・拾うか」

「・・・っ」

足の痛みを堪えながら、はいずってナイフに近付く。
男が自ら道を開けた理由なんて、この際どうでもよかった。
真意が読めないことに頭を悩ますより、抗うことを最優先としなければ。
生を諦めることなんて、絶対にしてたまるものか。

後少しで、指先に柄が触れる。
触れるはずなのに。
ナイフは自分を拒むかのように、ゆっくりと遠ざかる。
いや、拒んだわけじゃなく、ただ単に誰かが拾い上げただけだった。

人差し指が異様に短い、青い手だった。
顔を上げると、そこにまた信じられない光景が。
最も会いたくないと思っていた、AAがそこに立っていた。


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