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虐待・虐殺小説スレッドPART.4
414
:
魔
:2007/09/24(月) 23:41:24 ID:???
だからといって、今までやってきた事を、生きる為にしてきた事を否定されては意味がない。
こいつの言うことを認めれば、自分は死んだ事に変わりはなくなる。
自分を保ってきたものが、じわじわと失われていくような感覚。
「虐殺の概念があるとはいえ、誰彼構わず殺していい筈がない」
「・・・黙れ」
呟くが、男には届かなかった。
「お前も、結局は『虐殺厨』なんだよ」
「黙れぇぇぇぇッ!!!」
言われたくない一言を言われ、怒りが爆発した。
その場にあった空き瓶を引っつかみ、壁の方に向かって投げる。
ぱあん、と空き瓶は弾け、破片達は跳ね返って男に降り懸かった。
「なッ!?」
男は腕で顔を庇うも、破片は容赦なくその黒い身体を切り裂く。
感情に身を任せた行動が、運よく相手に隙を作らせることができた。
息をつく間もなく、男の脇を縫うように駆け、路地裏を抜けた。
※
無駄な抵抗だとは、うすうす感じていた。
精神力も体力も大分削られた上、通りに出てしまった。
他に逃げ道がないのだから、仕方ない事だけれども。
広い空間では、この小さい身体じゃ不利な要素だらけだ。
追っ手の二人にも、薄皮一枚くらいのダメージしか与えられていない。
身を隠すより先に、どちらかに捕まってしまうのがオチだ。
「待てッ!」
後方で、男の声がした。
振り向かずとも、どのくらい離れているかはすぐにわかった。
それと同時に、互いの距離が早い段階で縮まっていくのも。
唯ひたすら、前を見て脚を動かす。
いくつもの柵を飛び越え、ガードレールを潜った。
それでも、男の気配は消えない。
不意に、視界にあの緑が映った。
街の中央に位置する、巨大の公園の一部。
距離が迫っていたので、身を眩ませるかどうかはわからない。
だが、今の自分に残っている選択肢は殆ど無い。
「っ!!」
ほぼ体当たりに近い動作で、植え込みに飛び込んだ。
身体にぶつかったのは枝だけだったので、運よく雑木林にすんなりと入れた。
「逃がすか!」
男も、負けじと植え込みに突っ込んでくる。
しかし、身体の大きさから引っ掛かる枝が多すぎて、遅れを取ってしまう。
距離が開いた。
辺りには自分より背の高い雑草だらけ。
上手くいけば、逃げられるかもしれない。
なるべく身を低くしながら、必死で雑草をかきわける。
(これなら・・・これならっ!)
右往左往することなく、ひたすら前に突き進む。
目標は雑木林の奥、男が自分を見失うまで。
気合いを入れ、地面を強く蹴っていく。
―――不意に、視界が開けた。
「・・・!!」
目の前には、信じたくない光景が広がっていた。
公園だ。
舗装されてない地面が、草木が全く生えていない地面。
奥には、突入した緑より遥かに大きな緑があった。
(そんな・・・!)
なにもない上、奥の雑木林まではかなりの距離があった。
一直線に駆け抜けても、先程取ったマージンだけでは足りない。
絶対に、追い付かれる。
走りながら振り返った。
自分が逃げ込んだ所は、紛れも無く雑木林。
だが、大きさを比べればその違いは一目瞭然。
それは公園という悪魔によって、親から引きはがされていたようだった。
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