[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
虐待・虐殺小説スレッドPART.4
402
:
魔
:2007/09/09(日) 16:02:38 ID:???
身の危険を感じ、男の腕を振りほどいて一歩下がる。
が、念いの為、ここで引き下がるわけにもいかない。
「・・・っ」
こんな感覚は初めてだ。
いつもヒトの上に立っていた自分が、赤の他人に怖じ気づくなんて。
だが、今は屈辱感よりも恐怖の方がそれを勝り、身体が上手く動かない。
「・・・いや、寧ろお前の方が熱意があるな」
「?」
男が唐突に喋り始める。
「ホンモノの警察に頼めと言いたかったが・・・あいつらは無能だからな」
「・・・」
「条件だ。何か『策』があって俺に頼んだのなら、少年の事、一緒に追ってやるよ」
※
先程から一転、チャンスが舞い降りた。
男から覇気も失せ、心も落ち着きを取り戻した。
崩れかかったシナリオも再構築し、また新たに描かれていく。
「ウララー? そこに誰かいるの?」
と、トイレの方から子供の声がした。
見てみれば、目元に包帯をしたフサギコが両手を濡らしていた。
「ああ、さっき知り合った・・・そういえば、申し遅れたな」
俺はウララー、と男は向き直り、軽く頭を下げた。
フサギコもこちらに歩み寄り、フーと名乗る。
「・・・?」
ちょっと待て。
この子供は、フーは目が見えない筈だ。
それなのにこちらに迷う事なく歩き、しかも杖もなしにやってのけた。
「フー・・・って言ったな」
「ん?」
それほど大きくない声にも、しっかりと反応した。
「目、見えないのによく歩けるな」
「うん。耳と鼻がいつもより敏感になったからね」
「細かい物の、位置もわかるのか?」
「指を使う事以外なら、障害物があってもいくらか大丈夫」
「・・・」
また、あの時の感覚が甦る。
初めて二人を見た時の、妙な確信だ。
描いたシナリオに上書きが施され、より形を成していく。
「話、続けようか。『策』があって、俺に頼んだんだよな?」
「・・・ああ」
ここでヘマをすれば、メイを追う事どころか、手痛いしっぺ返しを喰らう事になる。
この街に自分以外にもこんな強い奴が居たのかと確認させられたし、勉強になった。
だが、いずれはお前達も殺す。
それまでは、大人しくしておいてやる。
「俺に、考えがあるんだ」
※
この三人が噛み合った事で、事態は更に加速する。
誰が悪で、誰が正義なのかは誰にもわからない。
『正義は勝つ』なんて言葉は、この街にはない。
―――全ては、全員が出会ってから。
続く
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板