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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

131:2007/07/22(日) 15:53:41 ID:???


ウララーは路地裏へ飛び込むように入り、銃を構える。
同時に、恐らく加害者である者が奥の暗がりに身を隠す物音がした。
一瞬遅れて臓物と血の臭さが鼻をつき、その臭いのモトが目に映る。

「厄介だな・・・!」

こういった狂気に満ちた虐殺は、仕事柄よく目の当たりにしていた。
真っ赤に染ったアパートの一室だとか、街の至る所に部位をばらまいたり。
それらは己の勘と閃きで解決してきたし、その後の処理だって人差し指を動かすだけで済む。

ウララーが厄介と言ったのは、そのことではなかった。
暗がりに、犯人は目の前に居る。
アタマなんかを使わなくても、この事件は解決する。
だが・・・。




「うぁ・・・く・・・あああああっ!!」

両目を押さえ、のたうちまわるフサギコが一人。
手と顔の隙間から滲み出る血からして、眼を潰されたようである。
えげつないやり方だとか、今はそんな事を想っている場合ではない。
ウララーは暗がりに銃口を向け、グリップを握る手に力を込める。

自分が来た事に咄嗟に身を潜め、かつこちらの様子を伺っている加害者。
視認してはいないが、その気配は十二分にあった。
そのまま逃げればいいものの、獲物がそんなに名残惜しいのか。

「出てこいよ!」

声を荒げ、威嚇する。
すると、加害者はあっさりと姿を見せた。
戸惑う気配も怯えも全くなく、堂々と物影からはい出る。
その異形を、惜しみ無くウララーに見せ付けるように。

一歩一歩なまめかしく、ふらりと揺れながら近付いてくる。
血に濡れた爪で腹を撫で、性欲を逆なでするかのよう。
ウララーもそれなりの歳だし、あっさりと挑発に引っ掛かってしまいそうだ。

尤も、そいつが化け物でなければの話だが。




「びっくりして思わず隠れたけど・・・邪魔しないで」

風貌からは想像もつかない、しっかりと女性と思われる声を発する喉。
それでいて、身体の色や耳の形など、一般AAとは程遠い姿。
見た目に一番近い種だと、でぃやびぃが妥当だろう。
だが、これ程自我を綺麗に保っている者は、でぃですら見た事はない。
考えるだけ無駄、化け物は既に化け物という種族なのだ。
ウララーは思考を張り巡らせた後、そう無理矢理結論づけた。

「相手が、お前さんの獲物がアフォしぃだったらな。俺だって何も言わねェ」

強気に言い放ったつもりだが、声が震えているのは自分でもわかった。
眼で殺気を放っても、顎から滴る冷や汗は拭えない。

「アフォしぃ? 知らないわ、そんなの」

「・・・なんだと?」

「最近、ピンク色のいきものに飽きたから他のを狙ったのに。駄目なの?」

信じがたい事を問う化け物に、ウララーは一瞬目眩がした。
治安の悪いこの街でも、ここまでぶっ飛んだ考えを持ったAAは初めてだった。
絵に描いたような狂気を、そのまま持ち出した虐殺厨よりも質が悪い。
その濁った眼とエメラルドの眼というオッドアイから読み取れた感情は『無垢』。
含みも何もない、奴にとって唯の素朴な疑問だ。

(こいつ・・・)


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