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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

129:2007/07/22(日) 15:51:23 ID:???


「う、わっ!?」

縮み上がった心臓を一突きされたような感覚。
フーはそれほどまで驚き、尻餅をつく。
視界は一瞬で仰ぎ、そこには焼けた空が広がっていた。
慌てて上半身だけ起こすと、既に化け物は消えている。

何処に消えたのか。
普通なら辺りを見回し、相手の、化け物のいる場所を見つけるのが正しい。
だが、フーは何故か捜そうとしなかった。
目の前には、ノーネの生首と肉塊。
足元にちびギコの死体が二つ。
フーには今、それらしか見えていない。
起き上がると同時に後ろから聞こえてきた声。
化け物は、目ではなく耳で見つけ、かつ奴の方から場所を教えていたのだ。




「コケたら駄目じゃない。折角ゆっくり遊んでたのに」

頬に化け物のものと思われる吐息がかかる。
首の後ろで、爪がカリカリと音をたてているのが聞こえる。
たった、たったコンマ数秒目を離しただけで、音もなく退路を絶たれた。
ここまできて、フーはやっと理解した。
自分は、既に奴の射程範囲内にいたのだと。

殺される。
このまま、ノーネみたいに崩れた泥人形のようにされて死ぬ。
奴の手が肩に置かれ、そのまま胸へ、腹へと進んでいく。
触手のように纏わり付く、火傷だらけの褐色の腕。
その先端にある爪が身体を撫でると、つうと赤い線が滲み出る。
フサ種特有の長い毛も、それにあわせ綺麗に削ぎ落ちていった。




パッと見ただけではわからないが、フーは確実に傷を負っていた。
剃刀を扱うのに失敗した程度のものだったが、精神はそれ以上に傷つけられている。
爪が皮膚をなぞる度、身体が真っ二つにされるような感覚。
助けを呼ぼうにも、声が全く出てこない。

目を閉じたら、余計に恐怖が増大するような気がした。
だから、フーはずっと路地裏の惨状を網膜に焼き付けてしまっていた。
嫌が応でも、赤や茶に塗れた緑が視界に入ってくる。
ふと、ノーネの首に目線が行く。
心なしか最初に見た時よりも、口の開き方が酷くなっている。
更に、見開いた眼がしっかりとこちらを睨んでもいた。
腰が抜け、視線が下に落ちたことからそうなったのかもしれない。
その眼の奥にある感情はわからなかったが、フーの罪悪感と恐怖感を煽るのには十分な題材だった。




「まあ、まあ。今度は動かなくなったわ。こんなヒト、初めて」

小刻みに震えてはいたが、フーは化け物の言う通りに固まっていた。
失神寸前、といった感じだろうか。
化け物はそんな状態のフーを気に入ったのか、笑みがいっそう深くなる。

「でもね、静かになったコを起こすのってどうすればいいか、私知ってるわ」

フーの腹に宛てていた両手を、這うようにして上へと持っていく。
胸から首へ、頬まで上った所で動きを止めた。
妖艶に頬を撫で、反応を確かめる。

「・・・ふふっ」

やはり、何も返ってこなかった。
寧ろその方が化け物にとって好都合のようだ。
喉から声を漏らした後、自慢の爪をフーの眼球に這わせる。
そして―――


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