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虐待・虐殺小説スレッドPART.4

106:2007/06/17(日) 00:18:51 ID:???


暗闇。
モララーがいた場所は、黒い世界だった。
瞼もしっかりと開いていたのは自分でも理解している。
しかし、首を振っても仰ぎ見ても、身体すら見えない。

(なん・・・だ?)

手足を動かそうとすると、奇妙な感覚。
その場から全く動けず、それどころかあるはずのものがないような。
モララーはそこでギコに殴られ気絶させられたことを思い出す。

すると、一気に考えたくもない事が湯水の如く溢れ出した。
じわじわと上昇する心拍数。
冷や汗が頬を伝い、顎から一つ零れ落ちる。
心臓の鼓動が聞こえる程になった頃、目の前に明かりが灯った。




「お早う。ぐっすり眠れたか?」

そこにはギコの姿があった。
小さな照明ではそれ以外に何も確認できず、モララーは少し歯痒くなる。

「ギコ、ここは一体・・・」

「俺の部屋だよ。虐殺専用のな」

その言葉には、含みは何もなかった。
怒りをぶちまけるでなく、鋭く冷たい刺のあるものでもない。
まるで自分達が糞虫に当たり前のことを告げるかのような、
ただ純粋に、『虐殺』の二文字をモララーに投げ掛けていたのだ。

「ど、どういう、ことだ?」

加速度的に膨張する恐怖。
それからくる焦りに、変に吃ってしまう。
ギコはそれを聞いて、口の端だけで笑った。
そして、その青い暴君の化けの皮が剥がれていく。
明かりからギコが離れると、スイッチを押す音が空間に鳴り響いた。




一言で表すなら、『悪趣味』。
先程の明かりの正体は蝋燭で、天井からぶら下がっている裸電球がそれを照らしていた。
壁は汚く、一概に赤黒いだけでは言い表せない。
棚には奇怪な形をした瓶に、蛍光色の液体が入っているものが複数。
その端には、糞虫のものと思われる頭蓋骨が乱雑に置かれていた。

どうやら部屋の真ん中のテーブルに、自分はいるようだ。
何かに固定させられている感覚と共に。
そして、モララーは自分の身体を見てしまう。
本人としては、まだ拷問器具に縛り付けられていた方がまだ幸せだったかもしれない。

「う、嘘・・・嘘・・・だろ」

四肢が、無い。
肩には見慣れた黄色い手が置いてあり、それが自分を固定していたとすぐにわかった。
腕と脚がそれぞれあった所には、雑に縫合された跡があり、赤く染まっている。
出来の悪いクッションのような身体に、モララーは全身から脂汗が吹き出るのを感じた。

「お前が目覚めるまで半日かかった。麻酔せずに行ったが、痛みはないだろ?」

「ぉ、俺の・・・腕が・・・脚が・・・」

「お前、遠目から見たらなかなかいいオブジェになってるぞ。」

そう言いながら、ギコは棚にあるものを物色していた。
その背中は憎悪と、矛盾した嫉妬で塗りたくられているように見える。
モララーは達磨にされた事に憤慨するよりも、ギコを怒らせたことへの後悔の念で頭がいっぱいだ。




普通は、加虐者にここまですれば犯罪なのだが、
どうしてか、モララーはギコに謝罪したいと、許して貰いたいと願ってしまう。
そしてここで、一緒にいた仲間の事をやっと思い出す。

「モ、モナーは・・・どこに・・・」

「殺した」


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