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どうでもいいことを語るスレ

175くす:2004/06/28(月) 04:42


 ハーマイオニーのように、勉強ができて生意気で負けん気の強い女の子というのは、必ずクラスに一人はいる存在である。とはいえ、そんな少女らの全てがハーマイオニーのように可愛らしいかといえば、むしろ逆である場合がほとんどだ。だが、僕のクラスにいた少女は、まさにハーマイオニーそのままだった。

 僕は授業を始めるにあたって、まずはHaikuがいかなるものであるか、それこそダンブルドア先生のような慈愛をもって生徒に問うた。その時、誰よりも先に手を挙げたのは、教室の向かって右隅に座っていた女の子だった。その僕の質問に答えたいという思いが、宙に力いっぱい伸ばされたその腕にあふれていた。

「Haikuは日本で生まれた文芸の一つです。三つの句から構成されていて、それぞれ五七五の音節をもっています」
「ありがとう、ミス・グレンシャー。ただし、日本の俳句には大切な約束事がもう一つありますね。それは何でしょう」

 いつだって、真っ先に手を挙げるのは<僕の>ハーマイオニーだ。実はその時、クラスには三十名をこえる生徒がいたはずだが、すでに授業は僕と僕のハーマイオニーの間だけで進められていた。

「季語、です。英語のHaikuでは時々無視されますが、日本の俳句には季節を示す言葉がかならず使われています」
「その通り。では、その季語という観念がなぜ日本の俳句では重要視されるのか、分かりますか」
「はい、先生。日本ではイギリスよりも四季の違いがはっきりしていると聞いています。日本人は季節感をとても大切にする人たちで、彼らは毎日の生活の中でも季節の移り変わりを……」

 突っ込んだ質問にもよどみなく答える僕のハーマイオニー。僕は俳句についてひとわたりの講釈を終えると、実際に生徒にHaikuを作らせることにした。詩的なイメージを喚起させるために写真を何点か提示し、それらについて生徒自ら俳句の持つ五七五のリズムで表現しなくてはならない。

 生徒らがHaiku作りに没頭している間、僕は教室内を歩き回って一人一人の質問に答えながらも、ふと気が付くとハーマイオニーの斜め後ろに立って彼女の横顔を眺めている。少女は一つHaikuができるたびに僕に意見を求めた。先生、これはどうでしょうか。少女のハニーブロンドの巻き毛が風に吹かれてそよそよと流れ、肩越しに彼女のノートを覗きこむ僕の鼻孔をくすぐる。そうだね、この表現は少し変えたほうがいいかも知れないね。
 僕からの指摘を受け、白い人差し指をくちびるにあてて考え込む少女。僕はその柔らかなくちびるに触れたいという想いに身を焦がしながら、僕とハーマイオニーの授業は終りに近づいていくのだった。

 <以下、僕のマスターベーション的ログが長々と続くので割愛>


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