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おちゃめくらぶ掲示板
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X-S1は「Xシリーズ」を名乗るにふさわしいと言えるのか?
富士フイルムが2/3インチCMOSセンサーを搭載した高倍率ズームデジカメ「X-S1」を発表
したにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20111124_493169.html
見た目はモロに一眼レフタイプのカメラであり、サイズ、重量も一眼レフに標準ズームを
取り付けたものと同レベルになっているにょ。
しかし、センサーサイズは2/3インチであり、あくまでコンデジの範疇にょ。
センサーサイズにおいてコンデジか否かを客観的に示すボーダーラインというものはない
けれど個人的には1インチくらいがその中間に感じるにょ。
一眼レフやミラーレスに主に採用されているセンサーはフォーサーズ(4/3インチ)、
APS-C、35mmフルサイズ、コンデジに使われているのが多くが1/2.3インチで高級コンデジで
1/1.7インチや2/3インチが採用されているにょ。
9月22日にも書いたようにそれらを面積ごとに配置すると下記のようになるにょ。
面積比 ※1インチセンサーを1.00とした場合
フルサイズ 36x24mm 7.44
APS-C 23.6x15.6mm 3.17
フォーサーズ 17.3x13.0mm 1.94 ↑一眼レフに採用されているセンサー
1インチ 13.2x8.8mm 1.00
2/3インチ 8.8x6.6mm 0.50 ↓コンデジに採用されているセンサー
1/1.7インチ 7.6x5.7mm 0.37
1/2.3インチ 6.2x4.6mm 0.25
見ての通り、1インチセンサーを中心として上下に分かれているというのが分かるにょ。
このように2/3インチセンサーはコンデジセンサーとしては大きな部類になるけれど
一般的なミラーレスや一眼レフに採用されているセンサーと比べるとかなり小さいことが
分かると思うにょ。(これを元に考えるとNikon1の1インチセンサーはコンデジとデジタル
一眼の中庸と成すデジカメに採用するにはちょうどいいサイズともいえる)
とはいえ、センサー性能は年々向上しており、小さいセンサーが弱かった暗所性能も大きく
向上しているにょ。
ただし、日中屋外における描写はどうなのかというと画素数の増加にレンズがついていって
ないので等倍で見ると昨今のコンデジは数年前のコンデジよりもかなり画質が落ちている
(レンズがボトルネックになっており、画素数を生かすことができていない)という状態
であるためコンデジセンサーで日中屋外で良い描写を得るためにはレンズ性能の向上が
必要不可欠といえるにょ。
その試金石となったのがPENTAX Qにょ。
このカメラはセンサーサイズから想像するとあまり描写は期待できないのだけど専用設計
された単焦点レンズの描写力が高く収差もうまくデジタル補正されているために普及
レベルのコンデジと同じ1/2.3インチセンサーながらワンランク上のセンサーを搭載した
デジカメに負けないレベルの画質になっているにょ。(暗所性能も裏面照射CMOSセンサー
搭載によって極小センサーの割りには悪くはないレベルになっている)
これから考えると2/3インチセンサーは一般的なミラーレスや一眼レフよりも小さいサイズ
とはいえ、単純に画質が目に見えて劣るとは断言ができないにょ。
しかし、135×107×149mmというボディサイズに加えて電池抜きでも905gという重量は
小型軽量とは言えるものではないにょ。
ただし、これはコンデジとして考えた場合にょ。
仮にデジタル一眼やミラーレスで換算24〜624mmまでカバーする場合を考えてみるにょ。
広角が24mmだと選択肢が極端に少なくなるので28〜600mmまでとして考えてみても比較的
センサーサイズが小さなフォーサーズであっても実焦点距離が14-140mmクラスの高倍率
ズームと100-300mmの望遠ズームの2本が必要になるにょ。
これをPanasonicの本体、レンズと組み合わせた場合にはGF3(222g)、14-140mmF4-5.8
(460g)、100-300mmF4-5.6(530g)となり、軽量コンパクトなマイクロフォーサーズで
さえ1212gに達しているにょ。
あとX-S1はコンデジの割りに8万円程度の予価と高価になっているけれどGF3に上記の2本を
加えたら15万円程度になるにょ。
これがAPS-Cセンサーを搭載の入門用デジカメのダブルズームセットだと多少安く抑え
られるとはいえ、セットで用意されているものは換算焦点距離で450mm程度しかないにょ。
APS-Cで換算600mmを得るためには実焦点距離で400mmが必要になり、100-400mmをカバーする
ズームレンズだとそれ単体で1kg超となり、価格も10万円超となるにょ。
つまり、このX-S1をミラーレスやデジタル一眼と比較するならば圧倒的に軽量でコンパクト
かつ安価といえるわけにょ。(問題は画質やAF速度などの使い勝手がそれらに匹敵するか
どうかは現時点では未知数ということだけどやはりそれなりには劣るはずなので価格や
性能なりの製品かもしれない)
600mmまで不要という場合にはかなり望遠域が下がるけどX10を買うという選択肢もある
からね。
ただし、これがコンデジと考えて他のコンデジと比較した場合には立場が微妙になって
くるにょ。
というのもこれは単なるネオ一眼でしかないからね。
ネオ一眼というのは一眼レフ形状をした高倍率ズームを搭載のコンデジのことを示す
けれど高倍率というのも時代によって大きく変わっているにょ。
昨今だと20倍ズームは珍しくなく、10倍ズームなんて標準的なコンデジのサイズに収まる
くらいになっていたけれど2000年代前半までは10倍以上ならば十分に高倍率だったにょ。
これはレンズの小型化技術が進んだためともいえるけどレンズが暗くなった影響も出て
いるにょ。
私が過去に買った高倍率ズーム搭載デジカメは10倍ズームを搭載のオリンパスC-730や
12倍ズームを搭載したPanasonic FZ5などがあるにょ。
FZ5は35mm〜420mmをカバーする12倍ズームということで今から考えると「高倍率ズーム」
として見た場合にかなり見劣りしてしまうけどレンズはF2.8-3.3だったにょ。
今考えると換算420mmでF3.3というのはすさまじい明るさにょ。(とはいっても、最近の
高倍率コンデジと同レベルの1/2.5インチセンサーであり、センサーの暗所性能は昨今の
ものより大きく劣りISO400でもボロボロで最低感度のISO80でないと厳しいからレンズが
明るくても暗所性能に強かったというわけではないけど)
というのももしもこれをデジタル一眼でカバーするならばフルサイズだとレンズだけで
3kgに達すると思われるし、仮にフォーサーズで発売されても1kg程度にはなると思う
からね。(これは単焦点の話なので高倍率ズームとして広角までカバーするとなれば
それよりさらに重くなる)
X-S1を見てみると望遠端ではF5.6となっているにょ。
これはズームレンズとしてみれば決して暗くはないけれどセンサーサイズが小さなコンデジ
ではかなり厳しいと言えるにょ。
何せ2/3インチというコンデジでは大きめのセンサーであっても回折限界を超えている
わけだからね。
絞り開放で回折限界を超えてしまうとなると並のサイズのコンデジとの画質差はかなり
縮まってしまうにょ。
10月6日に書いたように富士フイルムは高級路線としてXシリーズを大々的に発表したにょ。
これは普及クラスのコンデジと大きな差があるということで確かにX-S1の造りそのものは
さすがに過去に富士フイルムが発売したネオ一眼と同様に高級感があるにょ。
ただし、見た目や作りだけの高級感がXシリーズだとすればいいけど高画質をXシリーズの
ウリにするならば換算600mm超の26倍ズームは不要だったのではないかと思われるにょ。
回折限界以下であるF4程度の明るいレンズを搭載して望遠側を400mm程度にしてズーム比を
抑えていたら画質面では多少は有利になるだろうけど上記のように600mm超までカバー
するということがこのようなネオ一眼のミラーレスなどに対する最大のアドバンテージ
となっているため400mm程度ではそのアドバンテージが薄れて中途半端なものとなって
しまうにょ。
デジカメとしてみるとこのようにX-S1は微妙な感じだけど海外ではこのようなネオ一眼は
結構人気があるのでそういう層にX10、X100と同じシリーズとして売り出せるという
メリットはありそうにょ。
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