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おちゃめくらぶ掲示板

790御茶目菜子:2011/11/22(火) 16:07:17
ZENBOOKは全然駄目・・・なのか?
Intelが提唱しているUltrabookだけど何度も書いているように現在発表されている最初の
世代の製品は「普及を狙う」というにはあまりに高価な製品ばかりとなっているにょ。
確かに薄型軽量というプレミアム性を考慮した場合には決して高価ではないもののそれは
従来基準の価値観であり、それを欲している選ばれた人(要するに多少高価でもその付加
価値が大きいと感じる人)のみが購入しているわけであって普及を狙うためには量産化に
よって安価にしないと難しいからね。(薄型、軽量のモバイルノートが高価なのは部品
コストが高価というのもあるけどあまり販売数量が少ないことや高利益のために高価な
価格付けとなっている)

そんな中で唯一まともな価格帯で発表されたのが10月27日に書いたASUSのZENBOOKにょ。
ほとんどのUltrabookがコストパフォーマンスにおいてMacBook Airに劣っているのに対して
ZENBOOKは唯一MBAに勝っていたからね。
それ故に製品発表の時もMBAをかなり意識しているのを匂わせていたにょ。
MBAがMac OSだからWindowsとは無関係と単純に言える問題ではなく7月26日にも書いたように
Ultrabookがタブレット端末や他のOSの端末からノートPCを守る防波堤となるならば
コストパフォーマンスにおいてもMBAに負けるわけにはいかないにょ。
ただし、それで勝っても製品的に魅力が無ければ本末転倒にょ。
ということでZENBOOKのレビューを見てみることにするにょ。

 前編 http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1111/09/news054.html
 後編 http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1111/16/news020.html

外観を含めたハードウェアと内蔵の主なソフトウェアについては前編のレビューを参照
してもらうとして後編のレビューの実性能についてを見ていくことにするにょ。
11インチモデルと13インチモデルは基本スペックはほぼ同等であるためWindowsエクス
ペリエンスインデックスも同じような数値になるかと思いきや実はそうはなってないにょ。
その違いはプライマリHDDの値にょ。

         SSD 128GB     SSD 256GB
         Read  Write    Read  Write
 シーケンシャル 463.2  143.1   466.3  345.8
 ランダム512K  404.8  139.0   252.1   21.56
 ランダム4K    27.55  47.40   16.49  13.32
 ランダム4K QD32 107.2  136.3    29.26   7.768

どうやら内蔵SSDは128GBモデルと256GBモデルでは結構速度差があるみたいでそれが
Windowsエクスペリエンスインデックスにも現れているにょ。
これを見る限りはシーケンシャルライト以外は128GBモデルの方が上だからね。
特にランダムライト性能は256GBモデルは極端に遅いにょ。
これは個体差のレベルとは思いにくいため搭載するチップ(もしくはコントローラ)の差
ではないかと思われるにょ。
容量によって速度が異なるのはZENBOOKのみならず、他のノートPCでも見かけるからね。

SSDの速度の違いはPCMark Vantageにも現れているにょ。
PCMark Vanttageは単純なCPU性能を示すベンチではなく総合ベンチとなっており用途に
よる違いによってそれぞれの重みが変えられているにょ。
そのためこれを見てCPUやGPU性能の単純比較はできないもののその用途における大体の
性能の比較が可能になるにょ。(CPU性能のみを見るならばPCMark05の方がいい)
128GBのSSDを搭載した11インチモデル(UX21E-KX128)と256GBのSSDを搭載した13インチ
モデル(UX31E-RY256)はSSD以外のスペックは同等だけどPCMark Vantageを見ると下記の
ようになっているにょ。

        UX21E-KX128   UX31E-RY256
 PCMark      10677       7975
 Memories      6841       4286
 TV and Movies   4857       3952
 Gaming       8034       7791
 Music       14782       9530
 Communications   7694       6495
 Productibity   13194       8716
 HDD        41554       13617

これを見ると全体的に256GBのSSDを搭載した13インチモデル(UX31E-RY256)のスコアが
低いけどこれはHDDの項目を見れば一目瞭然にょ。
この3倍近い性能差が他の要素に割り振りされてCPU性能は同一にも関わらずこれだけの
性能差を生んでいるにょ。
せっかくCore i7を搭載していてもそれよりワンランク下のCore i5を搭載したdynabook
R631と同レベルのスコアしかないからね。
実際、単にスコアが低いというだけではなくシステムドライブが遅いと実性能に影響を
与えるためこれは決してベンチだけの問題ではないにょ。

では、実際にCPUやGPUのみの性能を他機種と比較してみるにょ。
それにはこちらのレビューの方が分かりやすいにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hothot/20111114_489895.html

       ZENBOOK UX31E  dynabook R631  LIFEBOOK PH75/DN
 CPU    Core i7-2677M  Core i5-2467M  Core i5-2520M
 (通常/TB)(1.8/2.9GHz)  (1.6/2.3GHz)  (2.5/3/3.2GHz)
 PCMark05 CPU  8176      6336       8753
 3DMark06    3401      4174       4568

これを見るとZENBOOKに搭載のCore i7はULV版(超低電圧版)であるためさすがに通常
電圧版CPUを搭載のLIFEBOOKには及ばないもののターボブーストによって高クロックで
動作可能であるためそのスコア差(7%の差)は通常時のクロック差(39%の差)ほどは
大きくないにょ。
このターボブーストによってCore i5のULV版を搭載のR631と比べると通常時のクロック差
以上の差で勝っているにょ。
ところが、GPU性能は逆転しているにょ。
これは11月3日に書いたようにSandyBridgeの内蔵GPUであるIntel HD Graphics 3000は
CPUコアのターボブーストと同じくクロック変動になっているにょ。
ULV版では通常時350MHzのGPUコアが最大時には1GHzに達するにょ。
ただし、そのためにはGPUコアが十分に冷却されている必要があり、熱設計によって
GPUのターボブーストの上昇分が決まってしまうにょ。
ZENBOOKのスコアが芳しくないのは熱設計にやや問題があるためという可能性が高そうな
感じにょ。
実際、上記レビュー後編において「試しにノートPC用のファン付き冷却台にセットして
空冷を強化すると、ゲーム系ベンチマークテストは一部で明らかなスコアアップが確認
できた」と書かれているように薄型化による熱設計部分の甘さが見えているにょ。

やはり、気になるのはバッテリ駆動時間にょ。
何せZENBOOK(というか、現在発表されているUltrabook全般に言えること)はMBAと
同じく本体内蔵型バッテリとなっているためユーザーの手によるバッテリ交換はできない
ため必要十分を超える駆動時間がないと使い勝手が大きく落ちてしまうからね。

  ◎BBenchでの駆動時間
  ・電源プラン バランス(液晶輝度40%)
   UX21E-KX128 3時間55分   UX31E-RY256 5時間18分
  ・電源プラン Battery Saving(液晶輝度10%)
   UX21E-KX128 4時間56分   UX31E-RY256 7時間35分

公称駆動時間はUX21Eが5.5時間、UX31Eが8.1時間となっているためUX21Eは電源プランが
バランス時で公称値の71%、電源プランBattery Savingで公称値の89%、UX31Eは電源
プランがバランス時で公称値の65%、電源プランがBattery Saving時で公称値の93.6%に
なっているにょ。
私の過去の経験では電源プランがポータブル/ラップトップ(XPの標準設定)で概ね
公称値の6〜7割程度、バッテリを最大使用もしくは各メーカーの独自の省電力設定で
輝度を最小に落とした時にほぼ公称値に近い値(9割前後)が出ているにょ。
そのためこのZENBOOKはの駆動時間は公称駆動時間から想定されるレベルの駆動時間にょ。
とはいえ、さすがに新品バッテリで実測4時間以下というのはモバイルメインで使うのは
やや心許ないにょ。
これがバッテリ交換が可能ならばバッテリがへたってきたら予備バッテリを使うという
選択肢があるけどバッテリ内蔵タイプであるため交換するためにはメーカー修理送りと
なってしまうにょ。
私の過去の経験では2年間で駆動時間は半減するため最初の段階で4時間の駆動時間だと
2年後には2時間になってしまうからその時点で2時間で不満が出るならば買い換えもしくは
メーカー送りとなるにょ。

さて、このZENBOOKは熱設計の甘さ(冷却するだけならばファンを高回転で動作させれば
いいとはいえ、それはファンの動作音が大きくなる元になるため音が重要となるモバイル
ノートではあまりよい選択肢とはいえない)に加えて256GBのSSDが遅いという問題がある
もののコストパフォーマンスを考慮すれば現在のUltrabookの中では一番であるため悪くは
ないにょ。(個人的にはパッドの左右クリックボタンがあまり気に入らないけど)
Ultrabookでは唯一の11.6インチモデルを用意しているし、13.3インチモデルは他がほぼ
WXGAなのにUX31EではWXGA++(1600x900)の液晶を搭載しているというアドバンテージも
あるわけだからね。
とはいうものの、やはりまだSandyBrige世代のUltrabookは何とか作ったというだけであり
本番は次のIvyBridgeで完成はさらに次の世代となるHaswellになると思われるにょ。
さらなる高性能化と省電力化が期待できし、その頃には現状は難しい低価格化にも期待
したいところにょ。
現状ではまだIntelが思い描いている理想にはほど遠いにょ。




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