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おちゃめくらぶ掲示板
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X10はミラーレスに勝てるのか・・・?
高級コンデジ「FUJIFILM X10」のレビューが公開されたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/20111024_485958.html
スペックに関しては9月2日に書いた通りだけど実際にどのような写りをするのかは数字から
単純に判断はできない(センサーサイズが大きい方が有利になるというだけであって
必ずしも優れているわけではない)ということで実際の作例を見ながら考えていくことに
するにょ。
まずは、このX10に搭載されている2/3インチセンサー(=1/1.5インチセンサー)について
改めて書いておくと高級コンデジで主流となっている1/1.7インチセンサーよりも一回り
大きいものといえるにょ。
かつては高級コンデジというとこのサイズのものが多かったのだけどコンデジの小型化と
低価格化によって2/3インチセンサー搭載機は絶滅状態だったにょ。
それに加えてデジタル一眼レフの低価格化やミラーレスの登場あったため新規に開発された
2/3インチセンサー搭載コンデジが登場するということでそれ自体も話題になっているけど
これはセンサーの自社開発ができる富士フィルムならではといえるにょ。
さらにそのコンデジとしては大きいセンサーを用いて1200万画素に抑えているということも
魅力となっているにょ。
現在は1/2.3インチセンサーを搭載の普及クラスのコンデジでさえ1400〜1600万画素と
なっており、面積比でその2倍以上となる2/3センサーはその普及クラスのコンデジと同一
画素ピッチにすれば3000万画素の製品となるわけだから1200万画素というのがいかに
少ないかが分かるにょ。
といっても、先日発表されたEOS-1D Xはフルサイズセンサー搭載で1800万画素であり
面積比は約15倍で1.8億画素相当になるから単純計算で画素サイズはX10はEOS-1D Xと比べて
1/10程度ということであくまで「コンデジとしては画素サイズが大きい」というレベルの
話なんだけどね。
では、それがどの程度のものなのかを実際に見てみることにするにょ。
広角端 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/019.jpg
望遠端 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/020.jpg
これを見る限りでは日中屋外での描写力はかなりのレベルだと思うにょ。
2倍のセンサー面積を持つNikon 1と比べても同レベルに感じるにょ。(Nikon1でも単焦点
ではなくズームレンズを使用時であればX10の方が上のようにさえ感じる)
昨今のコンデジは画素数だけ増えているため等倍鑑賞ではまともに見れない機種が非常に
多いのだけど高級コンデジはそれなりには見れるレベルに達しているにょ。
その高級コンデジの中でもX10はトップレベルだと思うにょ。
この作例ではF5.6だけど単純計算だと回折の影響が出ていると考えられるためにF4での
描写も見てみるにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/062.jpg
コンデジの場合は画素ピッチが狭いため日中屋外の描写だとレンズの影響がかなり大きく
なるにょ。
PENTAX Qも普及クラスのコンデジと同じ1/2.3インチセンサーを搭載しながら8.5mm F1.9の
単焦点レンズ(換算47mmの標準レンズ)を使用時には1/2.3インチセンサーを搭載とは
思えないような描写力があるからね。(※ここでの描写力は主に解像力を示す)
これは画像処理エンジンでの補正の影響力もあるけどやはりレンズ性能のウエイトの方が
大きいと思われるにょ。(解像力はレンズ性能のウエイトが大きいけどダイナミック
レンジの広さや色再現性はセンサーや画像処理エンジンの影響が大きい)
私は同じPENTAXのOptio I-10を持っているけどこちらはレンズ性能が低く日中屋外での
描写も満足できるレベルには全く達しておらず、1200万画素のI-10を300万画素にリサイズ
しても十分とは言えないレベルだからね。
では、暗所性能はどうなのかを見てみるにょ。
暗所性能(高感度時の描写力)においてはセンサーの感度や画像処理エンジンにおける
補正がかなり重要になってくるため日中での描写力が高い機種が必ずしも暗所性能に優れて
いるわけではないにょ。
ISO100 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/032.jpg
ISO200 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/033.jpg
ISO400 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/034.jpg
ISO800 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/035.jpg
ISO1600 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/036.jpg
ISO3200 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/037.jpg
ISO6400 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/039.jpg
ISO12800 http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/485/958/041.jpg
ISO400くらいで徐々にノイズが出始めるけどISO800までは何とか常用可能な範囲内に
感じられるにょ。(高感度だとNikon 1の方がセンサーサイズが大きい分だけ有利か)
ISO1600はかなりディティールは潰れているもののコンデジとしては優秀なレベルにょ。
ISO3200は縮小前提であれば何とか使えるレベルにょ。
ISO6400、ISO12800は300万画素へと画素数を減らすことで実現しているけどブログに
載せる程度にしか使えないレベルに感じるにょ。(L版プリントでも粗が目立つレベル
だけど高感度ということを考えると十分に妥協ができるレベルかもしれない)
こうしてみるとコンデジとしては非常に優秀な機種に見えてくるにょ。
XZ-1は1/1.63インチというコンデジの中では大型のセンサーを搭載でなおかつF1.8-F2.5と
いう明るいズームレンズを採用しているのでボケ量もコンデジの中ではトップとなって
いたにょ。(大体フォーサーズ+標準ズームと同程度のボケ量)
しかし、XZ-1は日中での描写力においては非常に高いけれどセンサー性能がボトルネックと
なっていて私の基準ではISO400が常用限界というのが残念だったにょ。
これは昨今のソニー製1/1.7インチCCDセンサーを採用した一般的な高級コンデジにさえ
劣っていたにょ。
しかし、X10はボケ量や解像力はXZ-1と同等以上(F2-2.8という明るさはXZ-1よりわずかに
劣るもののセンサーサイズが大きいのでボケ量はトータルでは互角かやや上)となって
いるだけではなくXZ-1の弱点だった暗所性能も他の高級コンデジと同等以上のものに
なっておりすべての面で高級コンデジのトップレベルに立っていると言えそうにょ。
ただ、そのトレードオフとなっているのは価格と筐体サイズにょ。
価格は設定価格で7万円弱となっており価格com最安値を見ても現時点で60795円となって
いるにょ。
高級コンデジのスタート時の実売価格(価格com最安値)は5万円前後であるためかなり
高めの設定と言えそうにょ。
この価格はミラーレスカメラの販売価格とあまり変わらないレベルにょ。(E-PL3や
Nikon1 J1のレンズキットとほぼ同価格)
ミラーレスカメラは昨今は頻繁して新モデルが投入されている(年に1〜2回モデルチェンジ
している)ということで型落ち品も購入対象に含めるならばミラーレスの方が圧倒的に
安く買えてしまうにょ。
それに対して高級コンデジはなかなかモデルチェンジをしないにょ。
10ヶ月前に発売されたXZ-1も現時点で46800円であり発売当初から1万円くらいしか下がって
いないにょ。
それに引き替えXZ-1と同時期に発売されたE-PL1は3万円台半ばまで下がっており、価格が
完全に逆転しているにょ。
そう考えると今現在でミラーレスと同程度の価格のX10は数ヶ月後〜1年後には同時期に
発売されたミラーレスの方が確実に安く買えるようになると思うので値下がりを期待して
待つというのはあまり得策とはいえないにょ。
しかし、ミラーレスとコンデジでは異なるクラスの製品だと思うにょ。
普通車と軽乗用車を比べるようなものだからね。
軽乗用車にはコンパクトで小回りが効くというメリットと維持費が安いというメリットが
あるけどもしもそれらが無かった場合には軽乗用車を選択する意味は本体価格の安さ
しかないわけであり、同程度の価格であれば選択する価値は全くなくなるにょ。
やはり、ミラーレスと比べてコンパクトサイズというのが高級コンデジには必要不可欠な
要素だと私は感じるにょ。(APS-Cクラスのセンサーを搭載のレンズ一体型カメラならば
また話は変わってくるけど)
XZ-1は高級コンデジの中では大きいとはいえレンズを装着したミラーレスと比べると
小型軽量にょ。
ミラーレスでもパンケーキレンズならば奥行きを抑えることが可能であり、Panasonic
から発売されたパンケーキズーム「LUMIX G X VARIO PZ 14-42mm/F3.5-5.6 ASPH」を
装着時にはズームレンズを装着とは思えないほどコンパクトサイズになるけどXZ-1は
それをさらに上回る小型軽量にょ。(とはいえ、パンケーキズームの登場でその差は
かなり小さくなってしまったけど)
これに対してX10はXZ-1よりも大型で重量がある製品なのでパンケーキズーム装着の
GF3と比べるとサイズ面ではほぼ互角でありアドバンテージは全くないにょ。(現時点では
パンケーキズームは単品販売しかしてないため別途購入した場合にはX10の方が安くなる
というメリットはあるもののGF3の後継機種ではキット販売の可能性が高いため一時的な
価格面のアドバンテージしかないと思われる)
しかし、X10のズームレンズはF2-2.8であるためミラーレスの標準ズームと比べて約2段分
明るいというメリットがあるにょ。
確かにセンサーサイズが小さいため高感度性能は1段分くらい劣っているけどそれを差し
引いてもミラーレス+標準ズームよりも暗所性能では優れていると言えそうにょ。
もっともレンズ交換が可能なミラーレスの場合は明るい単焦点に付け替えればすぐに
逆転できるレベルの差だけどね。
それとX10とサイズ面や価格面の比較対象となっているミラーレスだけど昨今は小型
軽量化のためにダイヤルやボタン類を減らす傾向にあるため単純比較は難しくなって
きているにょ。。(オート専用ならばダイヤル数が少なくても問題ないけど)
高級コンデジは操作性を重視しているためダイヤルを減らして小型化という方向性には
向かってないからね。
(数字の上ではアドバンテージがなくても)それらのメリットが大きいと感じる人で
あればX10は魅力的な機種になると思われるにょ。
ただし、私が買うかと聞かれたらまず価格面の段階で躊躇してしまうし、型落ちまで
待っていたら何年かかるかわからないため恐らく買うことは無さそうにょ。
コストパフォーマンスを考えるとやっぱり型落ちのミラーレスが一番だからね(笑)
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