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おちゃめくらぶ掲示板

707御茶目菜子:2011/09/14(水) 15:09:39
任天堂がソーシャルゲームに参入しない理由
3DSの値下げから1ヶ月経ったにょ。
値下げ直後の異常な勢いこそもう薄れたものの1ヶ月経った今も値下げ発表前を上回る
水準を維持しており今のところ値下げは成功しているといえるにょ。
ただし、やはりこのまま何もしなければ徐々に値下げ効果は薄れていくにょ。
3DSの売上の足かせとなっていた部分は「やりたいソフトがない」ということだと思われる
からね。
これは3D液晶を搭載していることを全面に出している状態では駄目ということにょ。
DSもウリは2画面液晶とタッチパネルだったけど「2画面液晶」「タッチパネル」がメイン
ではなくそれを使ったどんな面白いゲームがあるのかということが重要だったからね。
あくまで3D液晶は表現の幅を広げただけにすぎずそれがメインのウリにしているようでは
売上が伸びなくても仕方がないにょ。

そんな3DSだけど「Nintendo 3DS Conference 2011」において発売予定作品が一挙に多数
公開されたにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110913_477277.html
やはり、最大の注目はすでに発売日が決まっている「スーパーマリオ 3Dランド」や
「マリオカート7」などの任天堂の看板タイトルだと思うにょ。
しかし、それに並んで注目されたのは「モンスターハンター3(トライ)G」の発売日の
発表と「モンスターハンター4」の発表にょ。
モンハンはPSPで国内400万本を越える販売本数を記録しており、もはやカプコンの看板
タイトルというだけではなくアクションゲームの代表として挙げられるような作品にまで
成長していると思われるにょ。

モンハンは従来の主軸であったモンハンポータブルシリーズに関してはPSPでの発売と
なっており「3(トライ)」に関してはWiiで発売されたにょ。
しかし、今後は3DSで発売することになったにょ。
Wiiの場合は標準のWiiリモコンでは操作できずクラシックコントローラが必須となって
いたモンハンだけど3DSでは操作性を考えて専用のアタッチメントが用意されることに
なったにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110913_477126.html
確かにPSPもアナログが左スティックのみしか搭載してないため独自の「モンハン持ち」が
必要になり(別にモンハン持ちをしなくても操作は可能だけど煩雑な操作となるため
持ち方を変えた方が便がいい)操作性を考えると左右スティックを搭載したPS Vitaこそ
モンハンに相応しいと考えられるわけだけどこの辺はかつてカプコンはバイオハザードの
任天堂ハードへの独占供給を発表したように社内間の様々な事情が絡んでいる可能性も
あるにょ。
ただ、任天堂ソフトに頼り切りの現状を打開するものとしてこのモンハンの移籍は3DSの
普及を大きく後押しすると思われるにょ。

他のサードパーティからも魅力的なソフトが多数発表されたものの個人的に一番気になった
ものはソフトではなくこの本体の新色「ミスティピンク」にょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20110913_477173.html
ピンクを待望していた私にとってこれで3DSを買わない理由が無くなったにょ(笑)
現在愛用しているDSは「ノーブルピンク」(DS Lite)だけどこの色に比べたらやっぱり
この「ミスティピンク」はやや劣るにょ。(めちゃ主観だけど)
上面の黒縁は3D表示のためにはやむを得ない(画面の縁を明るい色にしたら融合しにくく
なってしまい3D表示には不適となる)とはいえ全面ピンクの方が良かったにょ。

「バーチャルボーイの再来」とか「失敗作」とか散々言われている3DSだけど年末商戦を
挟んでないことを考えると現時点でも普及速度は過去のハードでも最高レベルであり、
ソフト面も任天堂ソフト+モンハン+αによって最高レベルになりつつあるにょ。
しかし、ここまでのことをしても任天堂の全盛時を越えることは考えにくいにょ。
それはやはりソーシャルゲームの存在が大きいからにょ。
昨今はコンシューマゲームの売上は年々減少しており王者(据え置き機でも携帯機でも
シェアがトップ)である任天堂でさえ売上減少と円高によって最近は四半期ベースでは
赤字を計上することも少なくないにょ。
それに対して国内のソーシャルゲーム業界ではツートップであるDeNA(モバゲー)と
グリーは大きな利益を上げており、市場規模も2年で3倍超となる1100億円にまで達する
ようになったにょ。
昨年度のコンシューマゲーム(ソフトウェア)の市場規模が3600億円だからこの額が
いかに大きいかが分かると思うにょ。

グリーとモバゲーが成長した理由はまずはその下地となるSNSの影響にょ。
会員数は両者とも2000万人を越えておりグリーにおいては今年3月現在で2506万人となって
おり、mixiを抜いて国内最大の会員数を誇るSNSにまで成長したにょ。
SNSの会員が増えるということはそれだけソーシャルゲームをプレイする人数が増えることを
意味するにょ。
これはコンシューマゲームで言えばハードの売上が増えるようなものだからね。
したがって、グリーとモバゲーは2000万台を超えたハードでゲームを提供しているような
ものと言えなくはないにょ。(ゲーム目的で買うコンシューマゲームとは異なりSNSは
必ずしもゲーム目的で会員登録するわけではないから単純に数字は比較はできないけど
その下地が大きくなればなるほど有利になるのは変わらないと思う)

ソーシャルゲームの急成長の秘密はSNSの会員数増加だけではなく高い利益率にあるにょ。
いくらSNSの会員数が増加することで有利になるとはいえグリーもモバゲーも年間で数倍も
会員数が増えているわけではないからね。
つまり、会員数増加に加えて1人あたりの使用金額が増えたというのが急成長へと繋がって
いるわけにょ。
ソーシャルゲームの大半はシンプルであり誰でもプレイ可能であることから間口が非常に
広くなっているにょ。
昨今のコンシューマゲームはどんどん複雑化になっており、「ゲーム離れ」が進んで
いたにょ。
そこで任天堂はWiiやDSによって「かつてゲームをやっていたけどやめてしまった層」や
「ゲームは難しそうだから手を出さなかった層」に訴求してライバル他社を引き離すことに
成功したにょ。
要するに任天堂がシェアを奪ったのではなくパイそのものを大きくしてその大きくした分を
任天堂が独占することで自動的にシェアトップとなったと考えられるにょ。
それと同じように間口を広くしてパイそのものを大きくしたのがソーシャルゲームと
言えそうにょ。

ソーシャルゲームが急成長したのはそれだけではなく初期投資金額の安さと射幸心を煽る
やり方が成功した影響も大きいにょ。
コンシューマゲームの場合はまずは1.5万〜3万円出してハードを買う必要があり、さらに
数千円出してプレイしたいソフトを買う必要があるのに対してソーシャルゲームの場合は
初期投資無料でプレイ可能なゲームも少なくないからね。
それはオンラインゲームではポピュラーなアイテム課金方式によって利益を上げることで
成り立っているにょ。(ケータイの場合はキャリアを通して支払うため課金問題も克服
している)
ただし無料でプレイ可能なのは必要最小限のレベルであり、実質アイテムを購入しないと
プレイできないものが大半にょ。
そのアイテム購入をより効果的に行わせているのが射幸心にょ。
SNSというものを下地にして互いに競い合わせることでアイテム購入を促しているという
ことにょ。
これによって無料ゲームなはずが多額の金額を払うハメになってしまうことも少なくなく
昨年12月21日に書いたような問題を引き起こしているにょ。
何せCMで「無料です」と大々的に言っていたからね。(実際は無料で遊べるゲームは
一部であり、その一部のゲームも上記のように課金無しではまともにプレイできない)

さて、前置きはこれくらいにしておいて任天堂がソーシャルゲームおよびケータイゲームに
参入しない理由を考えると下記の3つがあると思われるにょ。

 (1)ケータイはゲームに向いていない
 (2)利益を上げにくい
 (3)DSとの競合を避けたい

(1)コンシューマゲームはゲームのために作られておりインターフェイスはゲームに特化
したものとなっているにょ。
それに対してケータイの場合はボタンと方向ボタンのみでの操作となっており、操作は
かなり簡略化の必要があるにょ。
DSにしろWiiにしろ自社が作りたいゲームに合わせて設計をしている任天堂にとっては
これはゲーム作りの足かせになってしまいかねないにょ。
思うような操作ができないマリオをプレイしたい人も居ないだろうからね。
かといってワンボタンでクリア可能なシンプルな操作体系にしてしまうとマリオらしさ
(自分で上手く操作して敵や障害物をかわす感覚)が薄れてしまうにょ。
ゲームメーカーによってはこれを妥協してしまうところもあるけど任天堂はそれが妥協
できないためだと思われるにょ。

(2)上記からすれば莫大な利益を得られそうだけど実際にそれを得ているのはSNSを運営
する側しかないにょ。
私が調べた範囲内ではグリーやモバゲーのロイヤリティは6割とのことにょ。
つまり売上金額のうち開発メーカーの手元に入るのは4割しかないということにょ。
これがコンシューマゲームの場合はスーファミ時代はROMカートリッジだった関係上で
ロイヤリティは(ROM容量によって変化するけど)3〜4割だったのに対してプレステでは
最低時には1割(ディスク枚数によって変化)にまで軽減されたにょ。
確かに流通コストがかかるため残りがすべて開発元。販売元のメーカーに入るわけでは
ないのだけど流通コストがかからないのに半分以上をロイヤリティとして取られてしまう
モバゲーやグリーの現状は決して良いとは言えないにょ。

ただし、コンシューマゲームの場合は開発費や宣伝費が桁違いに必要だったり、参入する
ための契約をするだけで大きな費用がかかるのに対してグリーやモバゲーへの参入の
ハードルやゲーム提供のハードルは極めて低いため中小メーカーにとっては(万一の
大ヒットを考えると)ビッグチャンスのきっかけになるため非常にありがたい存在にょ。
しかし、ファミコン時代から長きにわたってハードメーカーである任天堂はサードパーティ
からのロイヤリティ収入を多く得ているにょ。
さらに自社開発のゲームを自社のハードに提供する場合には丸々自社の利益になるのに
ロイヤリティを取られてまで他所で提供する必要性はないにょ。
任天堂が純粋なソフトメーカーであるならばグリーやモバゲーへの参入は考えられなくは
ないけどソフトメーカーであると同時に世界最大シェアを持つハードメーカーである
ことが参入を拒む理由になっていると思われるにょ。

(3)(1)と(2)は一種のプライドみたいなものであり、こんな意地を張らずに提供すれば
プラスになると考える人もいるかもしれないにょ。
しかし、現実的にはプラスになる保証がないにょ。
それは任天堂は今まで自社開発のソフトは自社ハードにしか提供してこなかったので
任天堂のソフトをプレイするには任天堂ハードを購入するしかないという構図が出来
上がっていたにょ。
サードパーティであっても独占契約をすることで「○○先生の作品が読めるのはジャンプ
だけ」という週刊少年ジャンプのウリ文句のようにすることが可能であり、そこでしか
プレイできないというのはマルチと比べて大きな訴求力があるにょ。(ただし、人気
作品に限る)
ただし、そこまでの人気作品を独占契約することは容易ではなく自社に人気タイトルを
たくさん抱えている任天堂ならば何もしなくても自社ハードにのみ提供するだけで大きな
訴求力を得ることができるわけにょ。(ただし、それだと任天堂ファン御用達のゲーム機
となってしまうけど)

シンプルなゲームでありケータイで十分プレイできるゲームの1つとしては「脳を鍛える
大人のDSトレーニング」が挙げられるにょ。
このゲームは続編と2タイトルの合計で900万本くらい売れた爆発的ヒット作品にょ。
これを仮にケータイ向けとしてDSと同時発売した場合にはどうなっていたかを考えて
みるにょ。
パイが広がるのでさらに100万本増えて合計1000万本売れたと仮定するにょ。
問題はDSとケータイ向けとの比率だけど分からないので半々としておくにょ。
このゲームの定価は2800円だけどケータイ向けは2タイトル合わせて月額100円とするにょ。
2800円×900万本=252億円(定価ベースの売上)で流通コストとパッケージコストで
3割かかったとして残りは176億円になるにょ。
これがケータイ向けで販売されてDS向けは500万本に減ったとすると98億円となり78億円の
減少となるにょ。
これがケータイ向けの500万人から回収するためには1人あたり16ヶ月間の契約でペイ
できる計算になるにょ。
脳トレをどれだけの期間プレイしているかによるけどこれは結構難しい数字ではないかと
思われるにょ。

これは純粋なソフトメーカーの場合の話であり任天堂の場合はハードが絡んでくるにょ。
DSで売れた900万本のうち400万本が減少しているのだけどその400万本中DSハードと
一緒に購入した人がどれだけいるかによって影響度は大きく変わるにょ。
少なめに見積もって1割と考えても40万台のハード売上が減少するにょ。
この時点で40万台分のハードの利益が失われる計算になるのだけどその比率はDS本体の
国内普及台数の1.2%程度に相当するにょ。
脳トレを買うようなユーザー層が他のゲームを買うのかというのがここで問題となるけど
脳トレはあくまで人気作品でケータイ向けに提供しやすい一例として上げたのすぎない
ためそこは考えずに割合だけで見ていくとDSのソフト売上の1.2%に影響を与えるわけ
だから決して小さい額ではないにょ。
もちろん1タイトルでこれだから人気作品を多数提供することはトータルで考えると
DSの普及台数減少に繋がるということにょ。

もっともハード性能の違いや操作性の違いがあるためDSの顧客の多くが奪われるという
わけではないけど同一ソフトを提供する限りは競合は避けられないわけであり、ハードを
普及させる責務を負っている任天堂にとってはこれは望ましいものではないにょ。
これが純然たるソフトメーカーであれば競合をしても十分トータルでプラス化は可能と
いえるにょ。
パッケージソフトとして発売するまでもない小規模の作品においてはケータイ向けに
提供することは大きな意味があるけどDSウェアやWiiウェアといった小規模ソフト専用の
販売方式も用意している任天堂にとってはハードメーカー的な立場でかなり競合して
しまうにょ。
結局のところハードメーカーという呪縛を解き放たない限り(自社ハードの売上が減少
してもトータルでプラスになれば良いという考えで積極的に行動しない限り)は
厳しいのではないかと思われるにょ。


これは任天堂だけではなくSCEにもいえるにょ。
すでに3DSは昨今のスマホと比べるとCPUやGPUといったスペック面では劣っており性能の
高さを生かしたゲームをプレイしたいならばスマホの方が有利と言えるレベルにまで
なっているけどSCEはPS Vitaで3DSと比べて大きく性能を高めたため現時点ではスマホに
対してはアドバンテージがあるにょ。
しかし、これもKal-El登場で完全に追い越されてしまうにょ。
もっともこれはタブレット端末用であり4コアCPUがスマホに搭載されるようになるには
プロセスルールが1段階進まないと難しいだろうからスマホ限定でいけば少しの間は
アドバンテージがあるけどそれでもすぐに追いつかれてしまうにょ。

コンシューマゲームは右肩下がり状態なのだけどこれを打開する方法はないにょ。
それなのにスペックが向上し開発コストだけはどんどん上がっているため利益を出す
ことがどんどん難しくなっているにょ。
スマホもスペックアップしそのスペックをフルに引き出したゲームを作ろうとすれば
開発コストの増大は避けられないけれど今のところコンシューマゲームと比べて規模の
小さなものがメインとなっており棲み分けができているにょ。
ただ、この棲み分けもいつまでできるか分からないにょ。
任天堂も意固地になって自社ハードにのみ提供という形を取るのは短期的にはプラスに
なるため分かるのだけど長期的に考えるとマイナスになりかねないにょ。
任天堂も四半期ベースでは赤字が多いとはいえ、3DSが盛り上がれば十分に挽回できる
レベルであり3DS世代の間においてはまだ焦らなくても大丈夫と思われるにょ。
ただ、3DSの次をどうするのかということを考えたとき、つまり、5年先を見越して考えた
場合には早めに何らかの手を打っておくべきだと思われるにょ。
パッケージソフト+DSウェアでソーシャルゲーム、スマホ用ゲームに対抗できるかは
微妙だからね。




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