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おちゃめくらぶ掲示板
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28nmプロセス採用によってWii Uは勝利する
私はWii U(当時は名称が決まっておらずWii2としていた)のGPUは28nmプロセスで製造され
RADEON HD4850(800sp)レベルとなると4月26日に予想を書いたのだけどやはりそれには
製造プロセスが非常に大きな鍵を握っているにょ。
昨日書いたようにIntelがUltrabook構想を行っているのも製造プロセスの微細化によって
低消費電力かつ高性能化が可能になったというのが非常に大きな理由となっているわけ
だしね。
GPUの製造プロセスは55nm→40nm→28nmと微細化が進んでいるにょ。
基本的に1段階進むごとに製造プロセスはルート2分の1倍(約0.7倍)となり、同一ダイ
サイズにおいては2倍のトランジスタを搭載することが可能になるにょ。(実際は微細化が
難しい部分があるため厳密には2倍には届かないけど)
そうなると言い換えれば1世代の微細化で性能を2倍にすることが可能というわけにょ。
CPUはデュアルコアがクアッドコアになっても性能が2倍にならないのはアムダールの法則
から考えると当然だし、実際のアプリケーション側の対応から考えても2倍にはなることは
将来的にもほとんどの分野でも難しいけれどGPUの場合は極めて並列性が高いために同一
アーキテクチャ、同一クロックで2倍のシェーダプロセッサ(SP)を搭載すればほぼ2倍の
性能になるにょ。(メモリ帯域がボトルネックにならない場合)
その辺のことはこの後藤氏が詳しく述べているのでそれを見てみることにするにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/kaigai/20110726_463041.html
PS3のGPUであるRSX、Xbox360のGPUであるXenosはそれら発表時には極めて高い性能であった
けれどさすがに製造プロセスの進化によって陳腐化していることが分かるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/463/041/html/01.jpg.html
特に大きいのがSP数にょ。
PS3はGeForce 7800GTXベースのGPUが搭載されているにょ。
確かにPS3が発表された当時に24SPというのはハイエンドクラスだったけれどそれはあくまで
その当時の話にょ。
すぐに128SPのGeForce 8800GTXが発表されて7800GTXは陳腐化してしまったにょ。
それ以降もSP数はどんどん増加しており、最新のGeForce GTX580では512SPにまで達して
いるにょ。
アーキテクチャが異なるためSP数だけで性能は比較できない(メモリ帯域はROP数なども
SP数に比例して増えているわけではないわけだし)けどGPUがシェーダ重視の設計に
切り替わったということがこれを見ればすぐに分かるにょ。
シェーダ重視の設計になったことは実際にPCのGPUのSP数の変化を見れば一目瞭然となって
いるにょ。(RADEONにおいて各世代の上位モデルのみを以下に記した)
2006年 90nm RADEON X1900 48sp
2007年 80nm RADEON HD2900 320sp/65nm RADEON HD3870 320sp
2008年 55nm RADEON HD4870 800sp
2009年 40nm RADEON HD5870 1600sp
2010年 40nm RADEON HD6970 1536sp
GPUの場合はCPUとは異なりハーフノード(半世代ごと)による製造プロセスの微細化を
行ってきたにょ。
CPUは2年に1回の進化なのに対してGPUは半分の進化(概ね搭載トランジスタ量は1.4倍の
増加)を毎年行ってきていたというわけにょ。
CPUの場合は2年に1回の微細化で性能の大きなジャンプアップを行ってきているため
Intelはチックタック戦略として小改良→大改良を繰り返していたにょ。
製造プロセスの進化がある年は小改良に止まり、進化がない年は大改良を行うことで
毎年大きな性能の向上を行えるとともに製造プロセスの進化と大改良を重ねるリスクを
逃れることからも成功しているにょ。
上記のRADEONの変遷をみると不自然なのが2006年から2007年への進化にょ。
ハーフノードということで製造プロセスから単純に考えてもトランジスタ数はせいぜい
3割り増しが精一杯なのにSP数は一気に6倍以上になっているからね。
単純に考えるとダイサイズを6倍にしなくてはならないけど実際にはそうなってはないにょ。
X1900は342平方mmだったのがHD2900では420平方mmへと増加しているもののその増加量は
6倍には遠く及ばないにょ。
これは設計そのものがシェーダ演算重視になっているためにょ。
同年にHD3850/HD3870が発表されたけど65nmへと製造プロセスが微細化されたにも関わらず
SP数は据え置きとなったにょ。
これは消費電力低減のためにょ。
GeForceのハイエンドモデルとはデュアルGPUで勝負するという方針(HD3870x2がライバル)
へと変更されたにょ。
40nmの次はハーフノードではなく28nmになったため2010年には残念ながら製造プロセスの
微細化が間に合わずHD6970はアークテクチャの改良によって高性能化を行っているため
SP数は変化がない(というか微減している)にょ。
こうしてみるとPS3が登場した2006年からわずか5年とはいえシェーダ性能は文字通り
桁違いに変わったことが分かるにょ。
この恩恵を受けるのがWii Uとなるにょ。
すでにRV770(RADEON HD4800シリーズ)の搭載が決定しているけど具体的にはSP数は
明かされていないにょ。
しかし、28nmプロセスで製造されるのであれば4月26日に書いたように800spであるRADEON
HD4850クラスのGPUは十分搭載可能ではないかと思われるにょ。
これでもシェーダ性能はPS3とは桁違いのものとなり、メモリ帯域などを含めた実効描画
性能であっても3倍程度になると予想しているにょ。
AMDが先月発表したメインストリーム向けのFusion APUである「Llano(ラノ)」に内蔵
されているGPUは上位モデルのA-3850ならば400基のSP(「Radeon Core」と命名)と
なっており、すでにRADEONにおいては400spというのが最低ラインとなりつつあるにょ。
この数字は現状のローエンドGPUを凌駕するものであり、AMDもローエンドGPUの売上は
減少すると予想しているにょ。
したがって、仮にWii Uに800spのものが内蔵されなくても最低でも400sp以上になると
思われるにょ。
それでも、Xbox360やPS3と比べると圧倒的に高いシェーダ性能となるにょ。
これはシェーダプロセッサ重視の設計となったRADEON HD2900、GeForce 8800GTXから大きく
変わったためそれ以前のものであるXbox360やPS3が大きくシェーダ性能で劣っているのは
やむを得ないことにょ。
つまり、GPUにおいては2007年が1つのターニングポイントであったといえターニング
ポイントより後に作られるWii Uは楽々PS3やXbox360の性能を越えることが可能になると
いうわけにょ。
このターニングポイント以降は製造プロセスの微細化による増加分しか増えてないため
仮にPS3やXbox360の後継機が登場してもWii Uよりも数世代進んだ製造プロセスを採用するか
ダイサイズの非常に大きなものを搭載しない限りWii Uより大幅な高性能化は難しいにょ。
しかし、製造プロセスの微細化というのは限界があるにょ。
仮にWii Uが最新の28nmの製造プロセスを採用すればその2世代先で4倍の性能にすることが
可能になるものの2世代となると早く見積もっても4年後だからね。
したがって、Wii Uが普及する前に後継機種を投入するとなれば必然的にダイサイズを
大きくするしかないにょ。
Wii Uは現実的な選択である100平方mm程度のダイサイズであっても28nmならば800基程度の
SPを搭載可能になるにょ。(800基のSPを搭載のRADEON HD4800系が55nmで製造されて
256平方mmだから理論上では28nmでは70平方mm弱には収まる計算になるけどそこまで
理想的なシュリンクはほぼ不可能)
ここでWii UのGPUが100平方mmになると仮定した場合にはその4倍の性能を得るためには
同じ28nmの製造プロセスならば400平方mmとなるにょ。
これは、PC向けのハイエンドGPU並となるにょ。
Wii Uは本体だけであれば2万円程度で製造可能と私は予想しているけどPS3はWii Uと明確な
性能差(5倍以上の性能差)を付けようとするならば初期のPS3以上の高価格になることは
必至となり少なくとも1世代製造プロセスが進まない限りは実現が不可能だと思われるにょ。
そうなるとXbox360、およびPS3の後継機種が登場するのは2014年以降になると推測される
ことになるにょ。
そして、Wii UのゲームがフルHDに達すれば5倍の性能差のアドバンテージを得たとしても
それを体感するのは難しいだろうから「高性能」をウリにするのは難しそうにょ。
もっとも、高性能化した部分をGPGPUとして有効活用し、物理シミュレーションに用いて
ゲーム内のオブジェクトをよりリアルに動かすということで差別化もできるわけだけど
それでも有為的な差を感じる人が多いとは思えないにょ。(現在のRADEONはGPGPUとして
使うのには非効率的なアーキテクチャであるためRV770を採用予定のWii Uに対する明確な
アドバンテージとするためにはGPGPUとして活用することは差別化要因とになる)
したがって、Wii Uが28nmの製造プロセスを用いればPS3やXbox360が高性能化してきても
普及可能な価格にしようとすれば時間がかかるためWii Uは販売戦略をミス(液晶モニタ
付きコントローラが高コストになり、それが本体価格の高騰を招いたり、3DSのような
キラーソフト不在の状態が続くなど)しない限りは当面の間は安泰といえるのではないかと
思われるにょ。(現在のWiiはHDに対応していない上にPS3やXbox360とマルチもできない
性能の低さが弱点となっているためその弱点が無くなることがWii Uの強みとなる)
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