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おちゃめくらぶ掲示板
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デジタルとアナログ
ソニーはHi-MD規格のMDとウォークマンの出荷を終了すると発表したにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20110707_458885.html
MDはカセットに変わるデジタルメディアとして普及に力を入れてきたソニーだけど終了に
至った理由はやはりiPodを初めとするDAPの普及が大きいと思われるにょ。
特に近年はフラッシュメモリタイプの普及が大きいにょ。
DAP(MP3プレイヤー)が登場当時はフラッシュメモリタイプが主流だったけどマニアは
手を出したものの一般人まで普及しなかったのはフラッシュメモリが高価だったという
ことが大きいにょ。
128Kbpsでも1曲4MB程度になるため70分程度のアルバム1枚収録するためには64MB以上の
フラッシュメモリが必要だったからね。
しかし、HDDを搭載のiPodが登場してからその情勢は変わったにょ。
数GBの容量をもちアルバム単位で持ち出すのではなく手持ちの楽曲すべてを持ち出すことが
可能となりディスク交換が必要なMDと比べて利便性が大きく上がったにょ。
そして、フラッシュメモリの価格下落によってフラッシュメモリタイプのDAPの注目度も
アップしiPodもHDDタイプよりもフラッシュメモリタイプが主流になってきたにょ。
ソニーもiPodにシェアを奪われたことからDAPに力を入れ始めたにょ。
プレイヤー本体、管理ソフト、ダウンロード販売の3つが強力にマッチしているiPodと
比べて苦戦していたソニーだけど昨年秋に新モデルが登場してからはそれまで大きく
負けていたシェアもソニーが優位に立てるようになったにょ。(これはDAPに分類されて
いるものだけのシェアなのでiPhoneなどのスマホを考えるとまだソニーが優位に立っている
と言えるかどうかは微妙)
こうなるともはやMDの出番がないのは明白にょ。
これは進化が速いデジタル機器においてメディアを固定するということがデメリットで
しかないということにょ。
MDは頭出しが一瞬ということで登場当時はカセットテープと比べてアドバンテージが
大きかったけどアルバムという枠を越えてしまったDAPを体験するとMDにはもう戻れなく
なってしまうからね。
MDはPCとの親和性が低くデジタルでの孫コピーもできない仕様であるためベストアルバムを
自分で作る場合にはいくらその楽曲が入ったMDメディアが手元にあってもその楽曲の入った
CDを改めて用意する必要があるにょ。
DAPも(DRMの付加された楽曲を除けば)DRMによって孫コピーが禁止されている場合もある
(DAPに入っている楽曲を他のDAPにコピーすることはできない)けれどPCに入っている
楽曲は複数のプレイヤーに転送が可能となっている場合が大半にょ。
そういう意味ではMDよりはずっと利便性が高いといえるにょ。
話は変わり銀塩フィルムのAPSフィルムの販売が終了することになったにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110706_458686.html
APSフィルムは96年に登場しカートリッジタイプで装填が簡単、フィルムの小型化によって
従来よりカメラ本体の小型化が可能というメリットがあったにょ。
しかし、これらのメリットはそれよりずっと前に登場した110フィルムでもできていた
ことにょ。
「ポケットカメラ」の愛称で親しまれ安価なコンパクトカメラに使用された110フィルム
だけど当時のフィルムの性能では画質が十分とはいえずメインストリームに普及するには
至らなかったにょ。
あくまで廉価を狙った110フィルムとは異なりAPSフィルムは銀塩カメラの主流である
35mmフィルムの置き換えを狙ったものにょ。
フィルムサイズは110フィルムよりも1周り大きくなるけど形状はコンパクトであり
さらに撮影時の情報をフィルムに記録できるというアドバンテージを持っていたにょ。
画質面もフィルムが小さい分だけ35mmカメラよりは劣るもののフィルムの進化によって
必要十分なレベルに達してきているにょ。
そして、何より大きいのがカートリッジの小型化によるカメラの小型化にょ。
APSフィルムと同時に出たIXYは従来の35mmフィルムでは実現不可能なコンパクトサイズと
なっていたにょ。(私も持っているけど当時はこのサイズで普通のコンパクトカメラ並みの
画質というのは感動的だった)
APSフィルムは35mmフィルムを完全に置き換えるに至ったのかというとそういうわけでも
ないにょ。
レンズが一体となっているコンパクトカメラの場合はすぐにAPSへの移行ができたけど
一眼レフの場合はレンズ資産があるから単純移行はできないにょ。
ニコンとキヤノンはAPSフィルム用の一眼レフを出したもののマウントは同じであり
APSの小型化のメリットは全くないものとなってしまった(換算焦点距離が1.4倍に伸びる
ため望遠側は有利になるけど広角は不利になるためAPS専用のレンズが必要だったけど
用意されなかった)けどミノルタは専用マウントの機種を用意したにょ。
ただし、専用マウントの場合はレンズシステム一式を揃え直す必要があるため余計普及に
苦しんだにょ。
結果としてコンパクトカメラ(および使い捨てカメラ)以外ではAPSフィルムは普及する
ことは無かったにょ。
ただし、APSフィルムの時代はそれほど長くは続かなかったにょ。
やはり大きいのはデジカメの普及にょ。
APSフィルムが登場する前年である95年にはデジカメの普及の元となったQV-10が登場して
いるからね。
当時はQVGAでしか撮影できず銀塩カメラの置き換えは夢物語となっていた(数100万円
する業務用カメラにはすでにデジカメは使用されていたけどサイズ面や価格面で個人の
手の届くものとは言えなかった)からね。
しかし、液晶モニタを標準装備して撮ったその場で写真を確認できるというのは銀塩
カメラにはない大きなアドバンテージだったにょ。(ポラロイドフィルムを使えば撮った
その場で確認できたけど)
そんなデジカメも画素数の増加で徐々に銀塩カメラの存在を脅かせてきたにょ。
300dpiでプリントするならばL版で150万画素、2L版で300万画素必要だけど2003年頃には
300万画素が標準レベルになってきたからね。
あと重要なのは記録メディアにょ。
初期のデジカメは容量の小さな内蔵フラッシュメモリだけだったけど汎用のメモリー
カードを使用する機種も出てきたからね。
CFは構造が複雑であるため高価だったのでデジカメの記録用として考案されたのが
スマートメディアにょ。
300万画素クラスになると規格最大容量が128MBのスマートメディアでは容量不足が問題と
なりxDピクチャーカードにバトンタッチしたにょ。(ただし、FAT32に対応していない
ため2GBで終了した)
他の規格を見ると家電メーカー(Panasonicなど)が主導して作ったSDカードやソニーが
主導して作ったメモリースティックなどが登場したにょ。
SDカードは4GBのモデルからはSDHC規格に変わり、メモリースティックも256MBのモデル
からproに変わったにょ。(FAT32に対応によって32GBのモデルまで用意されている)
このメモリーカードの大容量化の恩恵は非常に大きいにょ。
フィルムだと24枚とか36枚とかの上限があるけどメモリーカードを媒体とするデジカメの
場合はそれを大きく上回る枚数の撮影が可能になったからね。
気になる画質も今時のデジカメならば普通にL版や2L版にプリントするのに十分な画質と
なっているにょ。
あと大きいのはそれだけの画質でありながらデジカメ(コンデジ)に使われているセンサー
サイズは主流である1/2.3インチで6.2x4.6mmしかないにょ。
これはAPSフィルムより一桁小さく110フィルムの1/8程度しかないにょ。
このセンサーサイズの小ささはコンデジの小型化に大きく貢献しているにょ。
もはやAPSフィルムを使った銀塩コンパクトカメラの出番はどこにもないというのが
現状だと思われるにょ。
最後の砦だった使い捨てカメラにおける需要もケータイのカメラの性能向上によって
その需要は大きく失われてしまったからね。
MDとAPSフィルム・・・一見すると難の関連性もない両者だけど共通点を挙げるならば
より利便性の高い物が登場してそれによって完全に置き換えられたということとそれを
支持する根強い層はほとんど無いということにょ。
MDだけを見ると「デジタルだから寿命が短い」と単純に言えるけどAPSフィルムを見ると
そうとは限らないことが分かるにょ。
APSフィルムよりずっと前に登場した35mmフィルムはデジカメ全盛の今においてもまだ
しばらく絶滅しそうにないし、カセットテープもまだ完全に絶滅には至らないにょ。
同様に、遠い将来に電子書籍が当たり前の時代になっても紙の書籍は生き残り続けること
だと思われるにょ。(デファクトスタンダードで普遍的な電子書籍の規格が登場しない
限りは紙の書籍が消えることはない)
デジタルかアナログかではなくどれだけ一般生活に普及したかということが重要となる
わけだからね。
一般生活に十分普及したものであればデジタルであろうとアナログであろうと簡単に
廃れることはないにょ。
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