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おちゃめくらぶ掲示板

628御茶目菜子:2011/06/26(日) 14:49:20
PENTAX Qは「買い」なのか?
私がデジカメ選びをする際に考慮しているのは下記の4つにょ。

 (1)描写力
 (2)サイズ・重量
 (3)自由度
 (4)価格

(1)描写力に関してはここで何度も書いているようにセンサー、レンズ、画像処理エンジンが
3大要素となっているにょ。
まずは、センサーだけどやはり重要なのはサイズにょ。
なぜサイズが重要なのかはカメラというのはレンズを透過する光を元に撮影するために
その光を受け止める部分が大きい方が有利になるからにょ。
そして、同じ画素数であるならばレンズの要求解像力が不要に高くならずに済むし、回折の
影響も小さくなるからにょ。(中判、大判でF32とかF45とかに絞っても平気なのはその
センサーサイズのお陰)
センサー上に投影された光は100%正確にデジタル化されるというわけではなくセンサーの
世代や種類によっても同じセンサーサイズであろうと優劣が発生するにょ。
基本的に世代が新しい方が高感度に強くダイナミックレンジも広くなる傾向があるし、
ベイヤー配列センサーよりもFoveonセンサーの方が補完処理がない分だけ同じ画素で
あっても解像力で有利になるにょ。(ただし、Foveonセンサーは高感度に弱かったり
色分離に難があるという問題もある)

いくらセンサー性能が高くてもレンズ性能が低ければそれを台無しにしてしまうにょ。
特にそのいい例(悪い例?)がNEX-5だったにょ。
当時最新のAPS-Cセンサーを搭載によって高感度性能は非常に素晴らしいものがあった
けれど16mmのパンケーキレンズの解像力があまりに低いため昨年5月21日に書いたように
「ただの高感度番長」という結論を下したにょ。
APS-Cセンサーより一回り小さいフォーサーズセンサーでもレンズさえよければ良好な
画像を得られるというのはオリンパスのPENシリーズを見ても明らかにょ。
NEX-5との比較に使われたEOS Kiss X4とE-PL1だけど1200万画素のE-PL1は1800万画素の
EOS Kiss X4よりも低感度時には高い解像力を発揮しているにょ。
高感度時の撮影では特に画像処理エンジンの影響力が大きいにょ。
同じセンサーを使った機種であっても画像処理エンジンで全く異なる傾向を示す場合がある
からね。

(2)サイズ、重量が重要になるのはそれがどの程度持ち歩くかという持ち歩きの頻度に
加えて個人の許容ラインも異なるためどれならば十分かというのはないにょ。(私は
モバイルランクで分類しているためそれぞれのランクで要求サイズが異なる)
中判デジカメを普段から持ち歩ける人はPENTAX 645Dなどを常用してもいいけど実際は
そんな人はあまり居ないため小型軽量機種の需要は大きいにょ。
中判どころか普通の一眼レフでさえ大きく重いと感じている人は少なくないにょ。
そういう人の場合は従来だとコンデジを買うしか無かったけどコンデジでは不満がある
という人のために昨今注目を集めているのがレンズ交換式のミラーレスカメラにょ。

ミラーレスカメラはファインダーを内蔵しないことで筐体を薄型化出来たのだけどさらなる
小型軽量化を目指して各社がしのぎを削り「世界最小最軽量」の座をかけて新製品を
投入してきたにょ。
それでもやっぱりレンズを付けたらそれなりに大きくなってしまうにょ。
構造上沈胴式のレンズは搭載できないため持ち運び時はレンズを外さない限りはレンズの
分だけ出っ張ってしまうにょ。
NEXシリーズに採用されているEマウントはAPS-Cに止まらず35mmフルサイズもカバー可能
であり、フルサイズNEXの登場を希望している人もいるけれどカメラ自体は小型化できても
レンズの小型化は難しいためセンサーサイズが大きくなればレンズも大きくなってしまい
せっかくの小型軽量が生かせるミラーレスの魅力も半減してしまいかねないため個人的には
APS-Cセンサーよりも大きいものの必要性はあまり感じないにょ。(今のAPS-Cセンサーは
すでに十分高い性能を持っているため昔のようにフルサイズに拘る必要性も薄れている
わけだしね)

ミラーレスカメラでも大きく重いとなると残された選択肢はコンデジしかないにょ。
ミラーレスカメラの主力となっているのはフォーサーズセンサーとAPS-Cセンサーだけど
コンデジの場合は主力となっているのは1/2.3インチセンサーであり、その面積は
フォーサーズセンサーの1/8しかないにょ。(高級コンデジで使われている1/1.7インチ
センサーでも1/2.3インチセンサーの1.5倍しかなくフォーサーズセンサーとの差は大きい)
コンデジも様々なものがあり、持ち運び重視の屈折光学系を採用した薄型軽量機種や
スタンダードな形状の機種や高倍率ズーム(10倍以上)を搭載した機種やズーム比を抑え
画質や自由度を高めた高級コンデジなどがあるにょ。

コンデジでも大きく重いならば普段持ち歩いているケータイやスマホのカメラを使うと
いう方法もあるにょ。
昔と違い今のケータイやスマホはブログやmixiで使う程度(640x460程度)であれば十分な
画質となっているためそれでも困ることはあまりないと思われるにょ。
とはいえ、ほとんどの機種に光学ズームや手ぶれ補正を備えておらず基本的にフラッシュも
ない(LEDフラッシュはただの補助光でありフラッシュと呼べるものではない)ということで
室内などの暗所で撮影する場合にはブログ程度でもコンデジの方が圧倒的に優れた画質に
なるにょ。

(3)自由度といえば画角選び(レンズの焦点距離選び)の自由度とシャッターや絞りの
自由度があるにょ。
レンズ交換ができる一眼レフやミラーレスカメラならば両者とも自由に選択できる(とは
いえ、マウントによっては選択できるほどレンズに種類がない場合もある)けどその対極と
なるケータイの内蔵カメラの場合は自由度はないに等しいにょ。
コンデジも機種によってはシャッターや絞りが選択できる場合もあるけどセンサーサイズが
小さいため絞りはNDフィルターで代用という機種が大半であり、事実上選択肢はないに
等しいにょ。
高級コンデジの場合に辛うじて選択肢があるというくらいだからね。(センサーサイズが
小さいため絞りでコントロールできる幅も小さい)
高級コンデジの場合は画質を重視しているためズーム倍率抑えめにしている機種が大半と
なっているにょ。
高倍率ズーム搭載のコンデジは画角選びの自由度は高くなるけど筐体サイズが大きく
なったり、画質が落ちたりというマイナス面もあるにょ。
一眼レフであっても高倍率ズームを常用している場合はやはり画質面での難点や低倍率
ズームより大きく重いという問題を抱えることになり、自由度と天秤にかけて考える
必要があるにょ。

(4)さて、やはり購入時に一番問題となるのは価格にょ。
いくら優れたものであっても高価であれば購入は躊躇してしまうからね。
この場合は単純に性能(画質)と価格は比例関係にはないにょ。
コストを最重視するならばケータイの内蔵カメラを使うのがベストといえるしコスト
パフォーマンスを最重視するならばエントリー向けのデジタル一眼を購入するのがベスト
といえるにょ。
コストは重視するけどケータイのカメラでは自分の許容ラインに達してないならば
コンデジがベストとなり、デジタル一眼では大きく重いため除外というのであれば高級
コンデジかミラーレスとなるにょ。

コンデジを選ぶ場合には価格面もだけど自分が要求しているスペックをよく把握して
おくことが重要となるにょ。
買ってみたものの小物撮影する機会が多いのにマクロに弱い機種だったとかいう場合は
買う意味があまりないからね。(私はコンデジでは屋内撮影する割合が多いので画質では
不利になっていたけど暗所に強い裏面照射センサーを搭載のTX1を選択した)
高級コンデジにするかミラーレスにするかで悩む場合には価格面の問題もあるけどサイズ
面(高級コンデジはズームレンズを搭載のミラーレスカメラよりも圧倒的に奥行きが小さく
軽量)や自由度(ミラーレスはレンズ交換によって好きなレンズを装着できる)を考慮する
必要があるにょ。

結局のところ性能の割に高いか安いかというのは基準が異なるため1つの物差しで測ると
いうのはナンセンスかもしれないにょ。
使用頻度が高いのであれば多少割高になっても十分に元は取れたと感じるだろうし
いくら割安であっても買ったときに1回使っただけでは決して良い買い物をしたとは言えなく
なってしまうからね。
買ってから眺めておくというのが目的ならばこの限りではないけど・・・(笑)


さて、こういった観点から一昨日にも書いたPENTAX Qを改めて見てみるにょ。

(1)描写力に関してはまだレビューがないとはいえ、センサーサイズからいってかなり
厳しいというのは確かにょ。
私はセンサーサイズ至上主義ってわけではないけど同じ世代のセンサーであればセンサー
サイズは画質においてあらゆる面(ピーク時の解像力、高感度画質など)に影響を及ぼす
わけだから一般的なミラーレスカメラと比べて1桁異なるサイズというのは他の要素で
挽回できるほど甘くはないにょ。
感度設定自体は単にゲインアップすることでISO3200だろうとISO6400だろうと実現可能
だけどセンサーサイズが小さくなり画素ピッチが小さくなると1画素に入る光の量が減り
その分だけゲインアップでカバーする必要があるため強力なノイズリダクションをかけた
場合にはディティールが大きく失われてしまうにょ。

確かに私自身が裏面照射センサーを搭載したTX1を使用している関係上、裏面照射センサーは
高感度に強いことは知っているにょ。
2月20日にOptio I-10とTX1とで室内ノンフラッシュ撮影での画質比較をしてみたけどその
差は歴然だったからね。
高感度性能だけならば1/2.3インチ裏面照射センサーは1/1.7インチCCDセンサーを凌駕する
場合さえあるにょ。
しかし、それはあくまでコンデジの範疇としての話にょ。
確かにTX1などの裏面照射センサー搭載機の大半に搭載されている連写によって高感度時の
ノイズを減らせる手持ち夜景モードは下手なデジタル一眼に匹敵する高感度性能を得る
ことができるとはいえこれはデジタル一眼で同じような機能を搭載すればその差はまた
開いてしまうためセンサー性能の差は埋まらないにょ。

低感度の日中屋外撮影であればレンズ性能さえ高ければコンデジでもデジタル一眼と張り
合うことができるのはXZ-1やGRDIIIを見ての通りだけどこれは高解像力かつ明るいレンズ
搭載ということが大きいにょ。
現時点でPENTAX Qに用意されている全5本の交換レンズのうち3本は意図的に収差を残して
いる(つまり最初から全く画質が期待できない)レンズとなっており、標準キットの
換算47mmF1.9の標準レンズと換算27-83mmF2.8-4.5の標準ズームだけとなるにょ。
しかし、標準ズームの方はF2.8-4.5とズームレンズとしては決して暗くないけど1/2.3インチ
1200万画素という極小ピッチのセンサーのため回折限界によって物理的に1200万画素を
解像しきれないにょ。(センサーサイズを考えるならば高画質を謳うためにはズーム
レンズはF2-2.8くらいにして欲しかった)

したがって、一眼レフ並の高画質を謳うならば換算47mmF1.9のレンズが1200万画素で
解像するような極めて高い解像力でないといけないにょ。(ライバルが高級コンデジである
ならばズームレンズの方も十分な性能かも知れないけど)
1/2.3インチ1200万画素だと画素ピッチは1.46μmとなるためレンズに要求される解像力は
342本/mmと極めて高くなるにょ。
これは実現は不可能ではないとはいえ一眼レフ用としては100本/mm以上になると高解像力
レンズとなるためいくらイメージサークルが小さいのが有利に働くといってもこれはかなり
シビアな数字といえるにょ。

(2)PENTAX Qの最大の武器はこのサイズにょ。
ただし、それはライバルを他社のミラーレスや一眼レフと設定した場合の話にょ。
本体サイズはキャノンS95やニコンP300と同レベルであり、高級コンデジと比較した場合
にはレンズの分だけサイズ面で不利になるにょ。
S95より一回り大きなXZ-1と比べても厚みがある分だけ携帯性では不利になるからね。
ミラーレスが売れている最大の理由は一眼レフの描写性能をそのまんまで小型化したという
ことにあると思われるにょ。
実際、センサー、レンズ、画像処理エンジンは一眼レフと同等なわけだからね。

しかし、PENTAX Qはそんなことはないにょ。
一般的なミラーレスはその小型軽量なことから「マイクロ一眼」とも呼ばれているけど
それよりも小型軽量なPENTAX Qは「ナノ一眼」という名称で小ささをアピールしているにょ。
これは、W-ZERO3が発売された当時に世界最小最軽量のWindowsパソコンを謳い文句に販売
するようなレベルにょ。
一眼かどうかというのは構造上の問題であるためすべてのコンデジは一眼デジカメと
呼ぶことは可能にょ。(「一眼レフ」と呼ぶためにはミラーが必要であるためミラーレス
カメラは一眼レフと呼ぶことはできない)
したがって、レンズ交換が可能かどうかとうことが一眼と呼ぶかどうかとなっていることが
大半にょ。
価格comでのカテゴリ分けでもPENTAX Qは一眼のカテゴリとなっているにょ。
一般的なデジタル一眼と同じAPS-Cセンサーを搭載しているけどレンズ交換ができない
FinePix X100はデジカメ(コンデジ)カテゴリに入っているにょ。

カテゴリ分けはそうなるのはやむを得ないことであるためそれはいいとして、問題は
そのカテゴリ内だけで選ぼうとするのは得策ではないということにょ。
パソコンが欲しいのに小さいからといってW-ZERO3を購入して満足できるかというとそれは
別問題だからね。
OSが異なるためW-ZERO3は例としてあまり適してないので今ならば富士通が発表した世界
最小最軽量のWindows7搭載PCであるドコモのF-07Cの方が例としては相応しいかもしれない
けどね。
結局のところコンデジではなくミラーレスを選ぶのは(1)の高画質や(3)自由度のためだけど
PENTAX Qではそれがコンデジと比べて十分なアドバンテージがあるほど大きくはないにょ。

(3)画角選びの自由度と絞りやシャッター選びの自由度という観点から見てみるとレンズ
交換が可能なPENTAX Qはレンズ交換ができないコンデジよりは有利とおも思えるけど一概に
そうともいえないにょ。
というのも現在ラインナップされている5本のレンズのうち3本はコンデジであっても
フィルターやワイコンで代用できるため2本のレンズのみが事実上のラインナップとなる
からにょ。
換算47mmF1.9と換算27-83mmF2.8-4.5の2本でカバー可能な焦点距離は27-83mmとなっており
これはズーム倍率を抑え高画質を求めている一般的な高級コンデジで十分カバー可能な
焦点距離にょ。(せめて標準レンズがフルサイズ換算でいいから等倍マクロが可能な
レベルであれば多くの高級コンデジが苦手としているマクロに対するアドバンテージに
なるのに)
レンズ交換できることが高級コンデジに対するアドバンテージというならば風景写真に
十分使えるレベルの解像力を持つ超広角レンズ(換算20mm程度)もしくは望遠ズーム
(換算100〜300mm程度)を当初からのラインナップに加えるべきだったにょ。

シャッター速度や絞りの自由度は1/2.3インチセンサーを使っている時点で回折の問題で
ないに等しいレベルだからね(絞りはNDフィルターで代用するため絞りを変えても
ピントの深さをコントロールできない)
ボケ量はデジタル処理で変化させることが可能とはいえこれはレタッチでも可能だし
フィルタ処理によるボケはどうしても不自然さを産んでしまうため個人的にはこれを
搭載することのメリットはほとんど感じられないにょ。

自由度が生かせるとすればマウントアダプターの登場によって大きく変わる可能性を
秘めているにょ。
PENTAX Qのフランジバックは9.4mmと短いためにKマウント用だけではなくマイクロ
フォーサーズ用、NEXのEマウント用のマウントアダプタも用意可能にょ。
センサーサイズが小さいためCマウント、CSマウントもマウントアダプタを介することで
使用可能になるにょ。
そういう意味ではマウントアダプタの充実次第では遊べるカメラともいえるにょ。

不似合いな大きさとなるPENTAX Kマウントのレンズを付けるメリットはというとやはり
センサーサイズの小ささがアドバンテージとなる部分があるからにょ。
1/2.3インチセンサーは35mmフルサイズ換算だと5.6倍となるためDA55-200mmという
望遠としてはあまり大したことのないレンズであっても換算308-1120mm相当の超望遠
レンズになってしまうにょ。
これは鳥撮影をしている人には非常に有用にょ。
鳥撮影は600〜800mmでさえ標準レンズであり近づいて撮影できない場合には1000mmや
2000mmクラスのレンズが必要になる場合があるにょ。
600mmF4クラスの明るい超望遠レンズ+テレコンという選択肢もあるけど600mmF4とも
なればレンズだけで100万円を大きく越えてしまうにょ。
しかもかなりの重装備になってしまうにょ。
そういう面では安価かつ軽装備で鳥撮影が可能になるPENTAX Qはかなり注目を集めて
いるにょ。

(4)やはり問題は価格にょ。
これは何と比較するのかとかどの程度の頻度で使用するのかというので大きく変わって
くるにょ。
PENTAX Qをセンサーサイズを元に高級コンデジとして考えるならば高価と言わざるを
得ないにょ。
しかし、デザインやマグネシウム合金を多用することによる質感を重視するならば高価では
なくなるにょ。
逆に、上記のように鳥撮影に使うならば非常に安価ともいえるにょ。
コストパフォーマンスを重視するならば型落ちとなったエントリー向けデジタル一眼や
エントリー向けコンデジを買うのが一番にょ。


私の個人的な意見をいえばデジタルがジェットとしては「ちっちゃいもの好き」であるため
非常に興味があるもののいざ「買うのか?」と聞かれたらやはり用途やコストパフォー
マンスを重視してしまうため躊躇してしまうにょ。
個人的にはTX1よりも高画質で普段から持ち運べるレベル(モバイルランクCクラス)の
デジカメは欲しているけどPENTAX Qがそれに該当できるレベルに達しているかというのも
現時点では未知数だからね。
まだ詳細レビューが行われておらず画質に関してこれ以上いくら書いても推測の域を脱して
ないし、システムとしてこれで完了というわけではないのならば現時点であまり否定的に
なるのは良くないことであり長い目で見守る必要がありそうにょ。




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