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おちゃめくらぶ掲示板
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画素数は少なければ良い・・・というものではない
ここではデジカメにおいて「高画素=高画質」ではないということを幾度と無く書いて
いったのだけどどの程度の画素数が良いのかはユーザーの使用環境やデジカメの基本
スペック(センサーサイズやレンズ解像力)に大きく依存することになるにょ。
使用環境においては出力環境や鑑賞距離というのがあるにょ。
出力環境というのはPC用モニタかプリントという二択がメインだと思われるにょ。
つまり、こういうことにょ。
A.ユーザー環境
a.プリントサイズ→鑑賞距離
b.モニタ解像度
B.デジカメ基本スペック
a.センサーサイズ
b.レンズ解像力
これらをすべて考慮しないと十分な画素数がどれくらいなのかということは判断が難しい
ということにょ。
(A-a)プリントサイズにおいて見てみると35万画素のデジカメであってもA4にプリント
することは物理的に可能であるけどそれは決して十分とはいえないにょ。
一般的には300dpiくらいが十分かどうかのボーダーラインとなっているにょ。
これは家庭用のインクジェットプリンタの実質的な印刷解像力がそれくらいしかないと
いうのが大きな理由にょ。(カタログ上に5760dpiとかのスペックが記されていてもそれは
スペック上の精度の問題であり解像力とは異なっている)
これは私自身がカタログスペックでは5760dpiを誇るエプソンPM-D800において同じ写真を
200dpi、250dpi、300dpi、350dpi、400dpiという異なる印刷解像度でプリントしたものを
ブラインドテストしてみたところ300dpi未満では明らかに300dpiと比べて違いが分かるの
だけを350dpiと400dpiはじっくり見てもその差は分からないレベル(いくら近くで見ても
その差は分からないレベル)だったからプリンタ側が300dpiを超えた時点でボトルネックに
なっていると予想されるにょ。
これには人間の目の解像力の問題もあるにょ。
フルカラー画像の場合は30cmの距離からだと300dpiくらいしか見分けることができない
からね。
これは昨年6月14日に私が実際に自分の目で確かめた結果「30cmの距離で300dpiの分解能」
というものはほぼ正しいということが立証されたにょ。
これは逆に言えば15cmの距離からだと600dpiまで見分けることが可能になるわけだけど
それは上記のようにプリンタがボトルネックになっているので600dpiでプリントするのは
無意味にょ。
したがって、「300dpiでプリント可能」ということを考えればL版プリントならば150万画素、
A4サイズならば900万画素あれば十分といえるにょ。
現実問題からすると普通に近くで見た場合は30cmくらいになるとはいえ大きく引き延ばして
壁などに飾る場合には近寄ってみる場合でも50〜60cm程度の距離になると予想されるため
150dpi〜200dpi程度(400〜500万画素程度)でそれほど問題はないにょ。
余裕を見て250dpiで計算してもA4プリントならば600万画素あれば十分となるにょ。
250dpiならよほど近接距離で見て300dpiでプリントしたものと比較しない限りは不満に
感じることはないだろうからね。(単体で見て不満がなく比較いなければ優劣が分からない
というならば十分といえる)
(A-b)モニタの解像度は昨今はノートPCではWXGAが主流だけどデスクトップPCではフル
HDが主流であるためこちらを基準に考えてみるにょ。
フルHDは長辺が1920ピクセルであるため4:3のコンデジの300万画素モード(2048x1536)で
PC鑑賞が目的ならば十分といえるにょ。(プリントする場合でも2Lならば300dpiでプリント
可能だし遠目で見るならばA4プリントもそこそこいける)
したがって、「基本的にPC鑑賞しかしない」というコンデジにおいては私は300万画素
モードしか使用していないという状況にょ。(これはそれ以上の画素数であってもセンサー
サイズやレンズ性能がボトルネックになっているため無意味というのもある)
さて、ここでプリント時には鑑賞距離が重要だったのにモニタではそれに触れてないことに
気が付くかと思うにょ。
それはPCモニタ<人間の目だからにょ。
一般的なノートPCだと画面までの距離が2フィート程度(50〜60cm程度)、デスクトップ
PCだと3フィート程度(70〜80cm程度)だと思われるけど仮に60cmと考えた場合でも
150ppiまで人間の目は見分ける能力を持っているためそれより高精細な液晶モニタが
求められるにょ。
実際は200〜300ppiという液晶モニタは存在するけどそれらは多くがケータイやスマート
フォン向けであり手に持って使う端末であるため30cm程度の距離で使うことを想定して
いるため想定使用距離そのものがPC用モニタと異なるにょ。
将来的に300ppiを超えるようなPC用モニタが普及すれば使用距離が重要になってくる
けれど現時点では解像度のみに注目していれば全く問題ないといえるにょ。
(B-a)(B-b)センサーサイズとレンズ解像力はセットで考える必要があるため一緒に
考えるにょ。
一般的なAPS-Cサイズのデジタル一眼においては画面平均100本/mmという高性能なレンズを
使用した場合であっても1460万画素となるにょ。
昨今ではデジタル一眼においては1600万画素以上が主流になっているけどそれを活かすため
にはレンズもそれなりのものが要求されてくるにょ。
レンズ性能が低ければNEX-5のようにいくらセンサー性能が優れていても残念な結果に
なってしまうからね。(何度も書いているようにNEX-5のパンケーキレンズの性能は完全に
ボトルネックとなっている)
これがセンサーの小さなコンデジではかなり変わってくるにょ。
何せAPC-Cと比べても桁違いに小さいからね。
高級コンデジに用いられている1/1.7インチセンサーでもAPS-Cの1/8しかなく一般的な
1/2.3インチセンサーは1/13しかないにょ。
つまり、上記画素数の1/8〜1/13倍となってしまうにょ。
とはいえ、イメージサークルが小さい方がレンズの解像力を高めやすいためデジタル
一眼と同じ指標というわけではないにょ。
そこでデジタル一眼では相当な高性能となる125本/mmが実現可能と考えた場合には
1月17日に書いたようにレンズがボトルネックにならない画素数は高級コンデジでさえも
270万画素となってしまうにょ。
それでもその画素数を超えたからといってすぐに無意味になるというわけではなく
サンプリング定理によって縦横2倍の画素数までは有用であるため1/1.7インチセンサーを
搭載の高級コンデジならば1000万画素というのは十分に意味があるにょ。(1/2.3インチ
センサーの普及クラスのコンデジで1000万画素以上は本当に無意味)
以上のように画素数が多くなっても多くの要素によってボトルネックが発生しているため
高画素のみに注目するというのは無意味であることが分かると思うにょ。
特にコンデジにおいては1400万画素や1600万画素という高画素化は単純にファイルサイズが
増えただけでありどんな使い方であろうと全く有用ではないものになっているにょ。
とはいえ、コンデジにおいては高性能なレンズを使用しても700万〜1000万画素程度が
限界であり並のレンズだと300万画素くらいで限界となってしまうということを考えると
やはり大きくプリントをするという目的にはあまり適していないといえるにょ。
では一眼レフではどうなのか・・・?
一時期は600〜1000万画素で停滞していたデジタル一眼も昨今は上記のように1600〜1800万
画素が主流になってきているにょ。
そんな中で密かな期待となっていたのがEOS Kiss X5と同時に発表されたX50にょ。
X5は基本的にX4と大差ないものであり、サンプルを見るまでもなかったけどX50は今と
なっては「低画素」となる1200万画素が「魅力的」となっているにょ。
なぜ、低画素が魅力的かというと上記のようにAPS-Cであっても1800万画素はレンズの
要求スペックがかなり高くなってしまうし、1200万画素あればA3に250dpiでプリント可能
であるため個人で普通に使用する場合に困ることがないからにょ。(個人向けのプリンタ
であればこれ以上のサイズのものはないわけだし)
それと期待が大きいのは高感度画質にょ。
フルサイズで1200万画素という低画素を実現しているニコンD3sはISO6400でも常用可能
レベルの高感度画質となっており登場時には度肝を抜かされたにょ。(最大ISO102400
よりもISO6400が常用可能レベル、ISO25600でそこそこ使えるレベルというのが非常に
有用となる)
同じ画素数でもAPS-Cとフルサイズでは2倍以上の画素面積が異なるためこのような
ことになっているにょ。
また高感度に強いか否かというのは画素サイズだけではなくセンサーの世代による影響も
大きいにょ。
昨年登場したX4では1800万画素と従来のX3の1500万画素画素数を増やしたにも関わらず
高感度時の画質はアップしたからね。
それを考えると画素数が3分の2になっているX50はX4やX5より1.5倍(約1/2段分)は
高感度画質が優れるということが予想されていたにょ。
では、実際にどうなのかレビューを見てみるにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/20110324_434584.html
気になる高感度時の画質はISO3200でかなりディティールが失われているにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/434/584/025.jpg
これだけ見るとX4より優れているどころか劣っているようにさえ見えるけど被写体が
悪いせいとも考えられるためISO6400も見てみるにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/img/dcw/docs/434/584/026.jpg
ISO6400では明らかにカラーノイズが出ておりX4と比べて劣っているのは明白にょ。
画像処理エンジンは同じDIGIC4であるためこれはセンサー性能の違いとなるにょ。
画素ピッチが広い方が高感度においては有利になると書いたのだけどそれとは反対の
結果になっているのはセンサーが新開発されたものではないためではないかと思われて
しまうにょ。
これはX2で使ったセンサーをリファインしたものと考えれば説明が付くにょ。
デジカメの画質を決めるのはセンサー性能、レンズ性能だけではなく画像処理エンジンも
重要となるからね。
X2のセンサーをDIGIC4に対応したものに作り直せばX2と比べて優れた高感度画質になる
と考えられるけどさすがにベースが2世代前のセンサーでは明白な違いが出ても当然にょ。
もしも、新設計の1200万画素センサーであればニコンD40が登場した時(当時は800〜1000万
画素が主流だったけどあえて600万画素で投入した)のように高感度画質では上位モデルを
食ってしまうレベルの存在となり高画素化が進むデジカメにおいてX50は一石を投じる
存在になるかと妄想してみたけど登場してみたら全くそんなものでは無かったので非常に
残念にょ。
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