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おちゃめくらぶ掲示板

533御茶目菜子:2011/02/17(木) 14:09:02
進化するARM、進化しないAtom
クアッドコアを搭載した新Tegra(コードネーム:Kal-El)が発表されたにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20110216_427313.html
すでにARMベースのSoCとしてはQualcomm社がSnapdragonのクアッドコア版を発表している
けれどやはりそれが生かせるOS、アプリがないと意味がないにょ。
しかし、OSはマルチコア対応のAndroid 3.0がすでに発表されているし、アプリも次第に
マルチコアに対応していくだろうからそれほど心配は要らないと思われるにょ。
ようやくデュアルコア化が進んできたタブレット端末などの大型端末だけど今後はクアッド
コア化が進んでいきそうにょ。
スマートフォンは現状ではシングルコアがメインだけど今年後半以降はタブレット端末が
クアッドコアがメインとなることでスマートフォンはデュアルコアがメインになるのでは
ないかと思われるにょ。
実際すでにデュアルコアのスマートフォンはいくつか発表されているからね。

さて、コア数が増えると気になるのは消費電力にょ。
x86CPUにおいてはシングルコアからデュアルコアへは比較的簡単に転換できたけど
クアッドコアがなかなか普及しないのは消費電力の問題が大きいからね。(もちろん
ダイサイズが増大することでのコスト面の問題も大きい)
比較的熱設計が容易なデスクトップPCならばクアッドコアCPUは特に大きな負担になる
ことはないけどこれがノートPCの場合はかなり厳しいにょ。
熱設計を示すTDPも一般的なノートPCに搭載するならば35W〜45W程度に抑える必要性が
あるからね。
これがモバイルノートであればなおさら厳しくなってしまうにょ。

それなのにここにきてクアッドコアのARMの発表が相次いでいるのはやはりダイサイズが
小さいのと元々消費電力が小さいというのがあるにょ。
クアッドコア化してもシングルコアのAtom以下の消費電力でしかないからね。
それどころかSnapdragonはデュアルコアからクアッドコアへとコア数を増やして逆に
消費電力を低減したくらいにょ。
そんなおかしなことがおこるはずがないと思うかもしれないけどこれは恐らく平均消費
電力だろうからクアッドコアをフルに使う機会は少ないため使用していないコアの電力を
ゼロに出来れば十分可能なことにょ。
それには製造プロセスの進化もかなり減っているからね。

Snapdragonはクアッドコアで2.5GHzまでのものが予定されているにょ。
アーキテクチャが異なるため単純比較はできないけどAtomとARM(Cortex-A9、L2 512K)は
同一クロックであればそれほど大きな性能差はないにょ。
そうなると2.5GHzのクアッドコアのSnapdragonがいかに高性能かということが予想できて
しまうにょ。
上記NvidiaのKal-ElもTegra2の5倍の性能ということでこれはCore2Duoにも匹敵するものと
主張しているにょ。
そして来年以降も大幅な高性能化が予定されているにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/event/20110217_427525.html

 2011年8月 Kal-El ・・・ Tegra2の5倍の性能
 2012年   WAYNE  ・・・ Kal-Elの2倍の性能(Tegra2の10倍の性能)
 2013年   LOGAN  ・・・ WAYNEの5倍の性能(Tegra2の50倍の性能)
 2014年   STARK  ・・・ LOGANの1.5倍の性能(Tegra2の75倍の性能)

これによって2014年のStarkはTegra2の75倍の性能になるとのことにょ。
ムーアの法則では2年で半導体は2倍に進化する(搭載できるトランジスタ量が倍増する)
ということでアムダールの法則を無視すれば2年で2倍の高性能化は容易だけどそれを
大きく超えるのはダイサイズを大きくしない限りは極めて困難であり、恐らくこれは
実現できないのではないかと思われるにょ。

ただし、ARMベースのSoCがここ数年間急激に高性能化をしており、そして今後数年間は
その状態が続くのは確実視されているにょ。
さて、ARM対抗としてIntelが満を持して登場したAtomだけど登場時こそ話題になりネット
ブックに搭載され一定の支持を得たけど結局は廉価なPC用のCPUに止まっており、まだ
ARM対抗とはとても呼べるレベルに達してないにょ。
昨年10月18日に書いたけどAtomは2008年に登場して2年余り(現時点では3年弱)が経過
しているのにその性能向上は微々たるものとなっているにょ。
元々は性能を維持したまま省電力化に舵を取る予定だったけど実際は思うように進んで
いないにょ。
期待されているOakTrailも当初は昨年のうちに登場予定されていたけど今年の後半に
延期されてしまったくらいだからね。
元々Atomに対してワットパフォーマンスで優れていたARMだけどここに来て高性能化が
進み絶対パフォーマンスでもAtomを追い抜きAtomのメリットは「x86である」ということ
しかなくなったにょ。

確かにWindows PCにおいてはx86か否かというのは非常に大きいにょ。
そもそもx86でないと現行の(CEとかではなくPC向けの)Windowsは動作しないしね。
しかし、それは1月9日に書いたように次世代WindowsがARMベースのSoCに対応することを
表明したため変わったにょ。
もっとも、PCは(OSが動作しても)アプリがなければただの箱であり、多くのアプリが
x86用しか存在しないであろうことを考えるとWindowsがARMに対応してもすぐにx86の
優位性が失われるというわけではないにょ。
ただし、Windowsであることに対する優位性はすでに失われ始めているにょ。
ネットやメールや動画鑑賞など一般人が普段行うことでWindows PCを使わないとできない
ことの割合というのはかなり減っているからね。
ネットの世界ではWindows+IEがデファクトスタンダードといっても過言ではなかった
けれどそれもIEがシェア50%を割り状況は変わってきているからね。
Windows+IEでないと閲覧できないサイト、利用できないサービスというのはほとんど
無くなってきているにょ。
Android 2.2からはFlash10.1をサポートしており、一般的なPCサイトも何ら問題なく
閲覧できるようになったから困ることはほとんど無いしね。(開発側の立場からすると
セルフ開発環境が豊富にそろっているWindowsはかなり有利だけど)

ARMのメリットはユーザー側としては省電力かつ安価になる(Windowsを搭載しないため
OSの価格の分だけではなく搭載製品のスペックがそれほど要求されなくなるため)という
のが大きいと思われるにょ。
省電力(低発熱)というのは昨年5月8日に書いたように軽量化に大きな影響を与える
ことになるにょ。
低発熱だと熱設計が容易であるため放熱機構を簡易化でき本体の重量を軽減できるだけで
なく省電力ということで(私が調べた範囲内では)同クラスのAtom Z搭載のWindows PCと
比べて2倍程度の駆動時間が実現できるためバッテリ容量を半減しても同一レベルの
駆動時間を実現可能にょ。
小型なモバイル端末においてはバッテリの影響は大きいため非常に大きいにょ。

昨日書いたLifeTouch NOTEは2800mAhという大容量なバッテリを搭載しておりこれは
VAIO Pの2500mAhより1割以上大きいにょ。
したがって、VAIO Pが2倍容量のLバッテリを用いてもLifeTouch NOTEの方が駆動時間に
おいて優れていても何ら不思議はないにょ。
とはいえ、本体の重量だけは不満があるにょ。
恐らくバッテリを除いた本体重量はLifeTouch NOTEの方がVAIO Pより100g程度重いと
思われるにょ。

本来ならば放熱機構が緩和できる分だけVAIO Pより軽量化できるはずなのにそれができて
いないためこれでは同一容量であればバッテリ駆動時間が長いARMのメリットが大幅に
失われてしまうにょ。
LifeTouch NOTEは9時間駆動で500gを切っていればインパクトは大きかったにょ。
実際、LifeTouch NOTEと同じ7インチ液晶を搭載でキーボード無しのGalaxy Tabが
380gを実現しているためそれは実現不可能なレベルではないと思われるにょ。
したがって、699gという重量の時点で「9時間駆動」であっても魅力が大幅に失われて
しまっているにょ。(それにWVGAではWeb閲覧でも十分とはとても言い難い)

今後はARMベースのCPUを搭載した端末の急拡大が見込まれているにょ。
特にタブレット端末などのスマートフォンとPCを埋めるサイズの端末という従来はあまり
無かったものへのハイエンドARMの需要が大きくなってくるにょ。
ARM搭載端末には安価、軽量、長時間駆動というメリットがあるためそれらが重要と感じる
人、重要と感じる端末ではそのメリットはより大きくなるにょ。
やはり、手に持って使うタブレット端末は重量の重要性が大きいと思われるにょ。
今後タブレット端末は大幅な拡大が見込まれているけど10インチを超える大型の端末は
1kg程度の重量でWindows7を搭載したものが主流となりそうにょ。
5〜10インチはARMとAtomの激しいぶつかり合いが予想されるにょ。
しかし、このクラスの端末でWindows7を使う必要性やそれによっておきる重量増や価格
アップを考えると「Windowsが必須」という人を除いてはARMの方が優勢になるにょ。
まともにWindows7を使うならば現在のAtomでは力不足であるためARMが高性能化して
普通にWebブラウジングするのにもたつきが無くなった今となってはAtomの出番はほとんど
無くなったと思われるにょ。(しかも、現在のAtomは動画再生支援機能を内蔵していない
ため動画再生においてはTegra2などのようなARMのSoCの方がAtomより優れている)




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