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おちゃめくらぶ掲示板
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3DSが25000円になったワケ
昨日の任天堂カンファレンス2010でついにニンテンドー3DSの詳細が発表されたにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/news/20100929_396921.html
日本での発売日は2011年2月26日、価格は25000円にょ。
11月に2万円程度で発売と予想していただけに予想が大きく外れたにょ。
価格も任天堂が設定しているコンシューマゲーム機の上限金額に達したにょ。(スーファミ
64、キューブ、Wiiの当初の価格と同じ)
発売時期の方は本体の生産状況から想定してこの時期にしたのだろうと思われるにょ。
尖閣諸島問題によって中国からの部品の入手が難しくなったというのも発売の遅れに影響
しているかもしれないにょ。
無理に年内に発売してあまりに品薄だったり、品質が落ちたりされても困るしね。
しかし、価格はやはり「25000円は割高に感じる」という人が大半かもしれないにょ。
現在分かっている3DSのスペックはこんな感じにょ。(3DSのスペックは公式発表された
ものではなくリークされているものを含んでいる)
ニンテンドー3DS ニンテンドーDS
CPU ARM11系デュアルコア(266MHz) ARM7(33MHz)+ARM9(66MHz)
GPU PICA200(133MHz)VRAM 4MB VRAM 656KB
メモリ 64MB 4MB(DSiは16MB)
ストレージ 1.5GBフラッシュメモリ なし(DSiは256MB)
液晶 800x240&320x240 256x192x2枚
これを見てスペックが大幅に上がっているから高価になっても仕方がないと考えるのは
早計にょ。
DSと3DSの発売時期の差は約6年あるからね。
6年前と比べて今のPCは圧倒的に高性能だから6年前より高価であっても仕方がないと
考える人はおらず高性能なのが当たり前と考える方が大半なのではないかと思うにょ。
それと同じだから「高性能だから高価になる」ということは単純にはいえないにょ。
DSは64並、3DSはGC並の性能と言われているけどDSから3DSの間隔は約6年、64とGCの間隔も
約6年であり、64とGCが同じく25000円ということを考えるとDSが3DSへと高性能化された
ことは価格に与える影響は時代の流れでほぼ相殺可能と考えられるにょ。
とはいえ、性能に似合った価格かどうかとなるとそれぞれのパーツの部品価格が不明
であるため何ともいえないにょ。
部品コストといえば9月9日にiPhone4のコストを元に新型iPod touchのコストを計算
したにょ。
32GBモデルの部品コストは162.62ドルとなり、299ドルの定価に占める割合は54%と
なったにょ。(同じ計算方法だと8GBモデルの部品コストはフラッシュメモリが少ない
分だけ安くなるため122.12ドルとなり、同割合は53%になる)
定価の半分弱が利益になるかというとそうではなく組み立てコスト、流通コスト、開発
コスト、宣伝コストが分からないとどの程度利益が出るかは分からないにょ。
iPodに限らず部品コストが定価に占める割合はこういった電子機器の場合は半値程度で
あることが多いのではないかと思われるにょ。(定価から大幅値引きされるような製品で
あれば定価ではなく実勢価格を元に考える)
しかし、コンシューマゲーム機の場合はそうとは限らないにょ。
場合によっては部品コストが定価を超えてしまう(逆ざや状態)ということもあるにょ。
プレステ3も発売当初は599ドルの定価に対して800ドル以上の部品コストがかかっている
と試算されていたからね。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20061116/123816/
部品コストの段階で定価を超えていたらそれだけで「作れば作るほど赤字」という状態で
あり、組み立てコストや流通コストを考えるとさらに赤字が膨らむことになるにょ。
それで、ビジネスとして成り立っているのはサードパーティが発売するゲームソフトの
ライセンス収入があるからにょ。
スーファミ時代はROMカートリッジの容量によるけど概ね定価の3割程度、プレステでは
それが1割程度となったにょ。(当初は定価に対してではなくディスク1枚につき800円
という感じで支払っていたけど定価に対して支払う形になったためSIMPLE1500シリーズの
ような低価格ソフトがどんどん発売されるようになった)
つまり、ゲーム機本体を原価割れで販売したとしても十分プラスになる要素があるという
ことにょ。
しかし、任天堂の場合はそういう「本体は赤字でもOK」というビジネスモデルは嫌って
いるにょ。
そのため本体の価格を定めてその範囲内のコストで実現可能なゲーム機を作っているにょ。
その本体の価格の上限金額が最初に書いた25000円にょ。
これは子供がお年玉などで買える限界の金額だろうということで今までこれだけは死守
されてきているにょ。
サードパーティというと任天堂のゲーム機はサードパーティのゲームが売れず「任天堂
ハードで売れるのは任天堂ソフトばかり」ということがよく言われているにょ。
これは上記カンファレンスでも岩田社長の口からも出されたにょ。
http://game.watch.impress.co.jp/img/gmw/docs/396/921/html/n50.jpg.html
確かにそれはこのグラフを見れば一目瞭然にょ。
http://game.watch.impress.co.jp/img/gmw/docs/396/921/html/n51.jpg.html
DSとWiiだけサードパーティの割合が低いからね。
これは「今後はよりサードパーティとの関係を密にする」という反省を込めた内容だと
思われるけど別のグラフ(全体を100としたものではなく実数を表したグラフ)を見ると
単純にサードパーティの問題ではないことが分かるにょ。
http://www.4gamer.net/games/107/G010761/20100929011/screenshot.html?num=022
特にはっきり言えるのがDSだけど最もサードパーティソフトが売れているのがDSだからね。
つまり、サードが弱いのではなく任天堂が強すぎるというだけにょ。(これが相対的に
見た場合にはサードが弱いという形で見られてしまう)
絶対的な数量比較ではファーストの売上本数を見る限りPSPやPS3とは桁違いなのがグラフ
からでも分かるからね。
さて、価格の話に戻ると6年前にDSの価格が発表されたときは本体で赤字を出さないという
任天堂の考えを元に19800円程度で販売されるであろうと予想されたにょ。
しかし、結果は15000円だったにょ。
これはやはりライバルであるPSPの存在があったためにょ。
アナリストの予想ではDSが19800円、PSPが29800円だったけどDSが予想外に安い15000円
だったためPSPが29800円ではいくら性能が高くても苦戦は必至になってしまったにょ。
それが理由かは定かではないけどPSPの価格発表は予定より17分間遅れたにょ。
これは「空白の17分間事件」と呼ばれているにょ。
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0409/24/news107.html
PSPの価格は19800円(税込20790円)となったけど当時であればあのスペックを考えると
定価4万円と言っても良いくらいの製品だったにょ。
しかし、今回はライバルとなる存在はないにょ。(iPhoneの影響はあるだろうけど後述の
ように3DSとは棲み分けが行われると考えている)
そのため無理をする必要はないにょ。
恐らくPSP2が発表されていたら3DSの価格は20000円になっていただろうけどそれがない
以上はそこまで利益を削って価格を抑える必要はないからね。
北米で販売する場合は1ドル100円で考えるため日本で定価25000円のゲーム機であれば
向こうでは249ドルとなるにょ。
円相場が100円前後を推移していれば全く問題ないけど1ドル83円で計算すると249ドルと
いうのは20667円になるにょ。
「北米では299ドルで販売すれば問題ない」と考えるかもしれないけどその場合は北米に
おける上限ライン(249ドル)をオーバーしてしまうにょ。
私はこの円高が価格高騰の原因の1つではないかと考えているにょ。
そもそも任天堂が四半期ベースで赤字になった原因も資金を「円」ではなく「ドル」で
所有している影響だしね。
国内市場がメイン(原料を輸入で賄っている)もしくは「円」で資金を所有している
ならば円高は価格下落へと繋がるけど外貨資本の日本企業では円高は価格高騰を
引き起こす原因となっているにょ。
それだけだと25000円になった理由にはならないにょ。
DSの場合は19800円で売るべきところを無理をして15000円にしたのだけど上記だと
25000円で売るべき所を無理をして20000円では売らず普通に25000円で売ることにしたと
いう理由にしかならないからね。
では、つじつまの合わない5000円の値上げの原因は一体何なのか・・・?(DS本体発売
当初の価格との比較だと1万円の値上げだけどDSは当初無理をしていたため徐々に価格
アップしてしまったということを考えると当初の販売価格は19800円とすべきだったし、
それから考えると5000円の値上げとなる)
値上げの最大の理由はやはり3D液晶だと思われるにょ。
これもコストを考え最も安いものを選んでいるだろうけどそれでも1000円くらいは
アップしているだろうからね。
あとはカメラ(DSと比べて3個プラス、DSiと比べて2個プラス)とモーションセンサーと
ジャイロセンサーのコストアップになっているにょ。
iPhone4の部品コストを見るとカメラが1個1ドル、ジャイロセンサーが2.6ドル、モーション
センサーが0.6ドルとなっているにょ。
しかし、合計6.2ドルであるため多めに見積もっても600円のアップにょ。
本体の基本スペックアップは時代の流れで相殺すると考え、後は付属品のコストを考えて
みるにょ。
付属品は、ACアダプタ、タッチペン、ARカード6枚、SDカード(2GB)となっているにょ。
ARカードはAR対応ソフト(本体にAR対応ゲームが標準搭載されている)を使うための
ものだけどただの紙だろうからほとんどコストはかからないにょ。
SDカードは2GBとはいえこれは定価では2800円の品にょ。
本体の価格25000円から2800円(SDカードの価格)を引くと22200円となり実質5000円
アップだったのが実質2200円アップに変わるにょ。
部品コストが上記のように1600円アップしているため定価で2200円アップしてもこれは
73%となり上記iPodの原価率から考えて十分許容できるレベルにょ。
以上をまとめるとライバル不在&円高により5000円アップ、本体のコストアップで2200円
アップ、SDカード付属で2800円アップと考えるとDS発売当時から1万円高価な25000円に
なった理由が説明できるにょ。
SCEの場合はプレステ3をあれだけ原価割れの定価を付けたのは量産効果を見込んで
いたためにょ。
工業製品は作れば作るほど1個当たりの金額は安くできるからね。
しかし、量産効果は内製率が低いとあまり効果がないにょ。
量産効果の影響をモロに受けるのは自社製品だけだからね。
そういう面ではSCEは任天堂と比べて内製率が高いためあのような価格付けができたと
いうわけにょ。
実際プレステ3も今では部品コストが定価よりも安くなっているからね。(定価は当初と
比べて半値以下になっているけどコストダウンはそれよりも大きいということ)
それに加えて最新のものか枯れた製品かというのによっても変わってくるにょ。
自社製品でない場合でも最新の高性能部品を使っている場合は量産効果で安く入手が
可能になるからね。
枯れた製品ですでに量産されている場合には年数が経っても価格はあまり変わらないにょ。
コンシューマゲームは数年間に渡って同じもの(より低コストで作れるようにしている
ため中身は異なるけど基本的には同じもの)を作ることで量産効果が発生しているの
だけど任天堂は枯れた部品を使うことが多いためいくら大量に売れても量産効果による
値下げはあまり期待できないにょ。(とはいえ、開発コストがペイできればその分の
値下げは可能になる)
したがって、最初に無理な価格を設定するとそれがずっと影響してくることになって
しまうにょ。
そういう意味では3DSの25000円は任天堂にとってはすごく健全な価格ともいえるにょ。
さて、価格については一旦おいといてそれ以外の面を見てみると3DSの本体の色はアクア
ブルー、コスモブラックの2色が用意されているにょ。
これはDS発売当初の1色よりは良いものの色的に黒と白あたりが無難なのにブルーという
のがどうかと考えてしまうにょ。
裸眼3D液晶を搭載している関係上目にかかる負担を減らすためにはどうしても上半分を
黒にする必要があるため下半分はそれにマッチした色にしなくてはならないという制約が
あるにょ。
本体色のコントラスト比を考えると白は難しいということで恐らくこのブルーになったの
ではないかと思われるにょ。
そうなると3色目はクリムゾンブラック(赤黒)あたりか・・・?
本体の基本機能も大幅に強化されているにょ。
カメラは3D写真を撮ったり、ARに使ったりするだけではなく写真を撮影してMiiを自動
作成できるようにもなったり、QRコードの読み取りにも使えるにょ。
http://www.4gamer.net/games/107/G010761/20100929078/
あとはHOMEボタンがゲームプレイ中でも効くためいつでもメニュー画面に戻ることが
でき、Webブラウザも標準搭載だからゲームをプレイしながら攻略サイトで情報を集める
というマルチタスク処理も可能になったにょ。(WebはWiFi経由のみだけど)
あとは通信の大幅強化があるにょ。
ドラクエIXではすれ違い通信がのべ1億人に達したことで話題になったけどすれ違い通信は
お互いが同じゲームをプレイしてスリープ状態であるという条件が必要だったにょ。
そのためミリオンセラークラスの大ヒットソフトでないとすれ違い通信はなかなかできず
大ヒットではないソフトやスリープ状態で置いておかれないソフトではそれを全く活かす
ことができなかったにょ。
しかし、3DSではプレイしたことあるゲームではすべてすれ違い通信が可能になったにょ。
さらにWiFi経由だけとはいえ、無料ゲームや最新情報などをプッシュ配信により自動的に
取得可能になったにょ。
つまり、3DSは通信をする意味がより大きくなったということにょ。
あとはVC(バーチャルコンソール)への対応も大きいにょ。
さて、25000円という価格が安いか高いかというのは結局スペックだけではなくどのような
ことができるかというのかでも変わってくるにょ。
いくら高性能でもそれが自分に不要な要素で高価格化を招いているならば高価と感じて
しまうからね。
単純な性能だけならば新型iPod touch(8GB)の方が高いし、価格も安いにょ。
したがって、それを基準にすれば3DSは上記のような理由によって25000円を正当化した
ところで高価なことには代わりがないにょ。
確かにiPod touch、iPhoneというiOS機は9月20日に書いたように大手ゲームベンダーも
力を入れ始めているとはいえ、ショップでパッケージソフトを買って差し込めばプレイ
可能になるというコンシューマゲーム機と比べるとゲーム開始までのハードルが高いにょ。
もしも、ゲームソフトがパッケージソフトからネット配信がメインへと変われば両者は
競合することになるけど現時点ではその域には達してないためまだライバルとはいえない
状況にょ。
もしも、PSP2がPSP goのようにダウンロードアプリ専用となるのであればiPhoneと競合
することになるだろうけどgoの失敗を考えるとやはりダウンロード専用というのは
通信を前提としたスマートフォンだから成功しているのであってコンシューマゲーム機に
おいてはまだメインとなるには時期尚早だと思われるにょ。
したがって、やはり25000円という価格になった最大の理由はライバル不在というのが
最も大きいのではないかと私は思うにょ。
3DSよりも高性能なPSP2が26800円とかで販売開始されたら無理をしてでも2万円以下の
価格にするだろうからね。
とはいえ、過去の例からすると据え置き機は3万円を切ってから普及が開始するけれど
携帯機だと2万円を超えて普及した例はないにょ。(普及の基準は国内300万台程度)
そう考えるともしも3DSを普及させるためには早期に2万円を切ることが求められてくる
わけにょ。(「携帯機は安いのが当たり前」という認識が多くのユーザーにある)
3DSは話題性により当初は売れるだろうけどライバル不在だからといって25000円で売り
続けた場合はDSのような爆発的ヒットは難しいと思われるにょ。
やはり、DSのヒットの1つの要因は15000円という価格の影響(つまりソフトを1本買って
2万円でお釣りが来る)というのが大きかったからね。
もっとも、3DSの価格が25000円であるお陰で年末商戦における現行DS本体の買い控えと
いうのはあまりないかもしれないにょ。
もしも、20000円であれば現行機との価格差を考えた場合に最も大きい年末年始で買い
控えが起こる可能性があったから「発売時期を遅らせざるを得なかった」ということが
25000円という価格になった原因の1つと考えられるかもしれないにょ。
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