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おちゃめくらぶ掲示板

385御茶目菜子:2010/09/28(火) 14:14:52
GALAPAGOSは独自ではなく標準を目指す!?
シャープが電子ブックサービス「GALAPAGOS(ガラパゴス)」 を発表したにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100927_396414.html
GALAPAGOSは電子ブックの配信サービス名と端末名称となっているけどガラパゴスと言えば
ガラパゴスケータイ(ガラケー)をイメージする人も多いのではないかと思うにょ。
とはいえガラケーという呼び名も元々「ガラパゴス諸島」の「ガラパゴス」から取られた
もので独自の進化を遂げたもののことにょ。
しかし、ガラケーの実態を合わせて本来であれば「独自な進化」がガラパゴス化であるはず
なのに「閉鎖的」というのをガラパゴス化と考えている人も少なくないにょ。

閉鎖的であるなら完全な垂直統合なiPhone(iOS搭載機)もガラパゴス化といってもいい
ものになるにょ。
これはAndroid OS搭載機と比べると制約が多いからね。
つまり、ガラパゴスを「閉鎖的」という意味で捉えていたらiPhoneはガラパゴスケータイに
なってしまうということにょ。
「独自進化≠閉鎖的」なのに・・・。

とはいえ、ガラパゴスにネガティブなイメージを持っている人も少なくないのにサービス
名や端末名にそれを用いるというのはかなりの英断だったと思うにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/gyokai/20100928_396398.html
もっとも、「そういう人がいる」というだけであってみんながそう思っている(それが
多数派)というわけではないためそれは問題ないにょ。
しかし、「ガラパゴス=独自の進化」と考えると「進化するGALAPAGOS」というのは一体
何なのかと思ってしまうにょ。
これは、ガラパゴスと言う言葉が日本では一人歩きをしているため上記のように本来とは
異なる意味で用いている人が多いという点があるからだと思うにょ。
そのためシャープは「GALAPAGOS is not ガラパゴス」というのをスタンスにしている
模様にょ。

さて、名称はともかくとして重要なのはサービスと端末にょ。
GALAPAGOSのメインとなるのは次世代XMDFフォーマットにょ。
まずはXMDFについて書いておくと要はXMLをベースとした独自フォーマットにょ。
今は国際フォーマットとして認められているとはいえ、使用するにはシャープに利用料を
払う必要があるにょ。
「そんな独自規格を使うより利用が無料なオープンな規格の方がいいに決まっている」
と考えるかもしれないけどオープンだと広く普及はしても商業的には成功するとはいえ
ないにょ。
それはデジタルにつきもののコピー問題が付きまとうからね。
iPhone用アプリは基本的にApp Storeで入手したアプリでないと使用することができない
けどこれによって大手ゲームベンダーも積極参入しているわけにょ。
これがオープンでコピーフリーだと積極参入するはずがないからね。

コピー対策として用意されているのがDRMにょ。
DRMはどのように実装するかはコンテンツによって異なるけど子コピーはできても孫
コピーはできないとかアカウントや端末に紐付けされているなど様々にょ。
App StoreやiTunesストアではアカウントに紐付けされているし、DSiウェアや一般的な
ケータイアプリや着うたは本体に紐付けされているにょ。
したがって、他人にデータだけを渡した場合でも使用することはできないにょ。

XMDFでは暗号化、改ざん防止、フットプリント機能などが導入されているにょ。
コピーは制限無くできるもののフットプリント機能、つまり、そのデータに埋め込まれた
刻印によってその持ち主の特定ができるため不正コピーをしてもその出所が分かって
しまうにょ。
またそれを書き換えようとしても改ざん防止機能や暗号化機能があるため容易ではない
からね。
とはいえ、どんなコピー対策をしたところでそれを破る人がいるため100%安全なもの
というものは存在しないにょ。
Blu-rayなどに用いられている強固であるHDCPもマスターキーが流出してしまったために
それを破るのが簡単にできてしまうようになったからね。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1009/20/news004.html

XMDFはそのようなコピー対策に加えて日本語を禁則、ルビ、外字など紙の書籍で実現
可能なことはすべてサポートしているにょ。
これは日本発のフォーマットだからこそできることだといえるにょ。
それでも「独自仕様だから駄目」というのであればAmazonのKindleもAppleのiBooksも
駄目になってしまうにょ。
オープンでありながらDRMでしっかり管理されているというのは相反することにょ。
とはいうもののシャープとそれらの端末では数が違いすぎるにょ。
独自仕様(独自形式)であろうとそれが売れていれば問題ないにょ。
シェアを取ったものがデファクトスタンダードになるからね。

電子書籍に関しては日本は北米と比べて大きな遅れを取っているというイメージがある
けど日本の電子書籍市場は決して小さくはないにょ。
ただし、すでに専用端末であるKindleが大ヒットしている北米とは異なり、日本では
そのような専用端末は今まで数多く出てきたもののヒットには至らなかったにょ。
では、日本では電子書籍はどこで売れているのかというとケータイ向けとなっているにょ。
XMDFはケータイではデファクトスタンダードとなっているフォーマットにょ。
http://special.nikkeibp.co.jp/ts/article/a00i/106510/p1-4.html
つまり、日本人にとってはiBooks形式やKindle形式よりも遙かに馴染みが深いフォーマット
ともいえるわけにょ。
これも日本発ということで日本語を読むのに適しているということがいえるからにょ。
次世代XMDFに関しては詳細は分からないけど要するにこのXMDFにマルチメディア機能を
強化したものだと考えられるにょ。

要するにこのGALAPAGOSは「今までケータイ向けとしてキャリアがやっていたサービスを
シャープが専用端末向けにやりますよ」という程度のことでしかないにょ。
とはいえ、すでにシャープは99年にスタートしたSharp Space Town以来電子書籍の配信を
行ってきておりGALAPAGOSが電子書籍の新規スタートではないにょ。
今までのシャープのパターンからすると開始当時はそれなりに力を入れているけど徐々に
それは薄れてくるようなイメージがあるにょ。
したがって、「今回もスタートだけ力を入れるのでは?」と懐疑的になっている人もいる
かもしれないにょ。
私自身も7月24日に書いたようにシャープを全面的に信頼しているわけではないからね。
とはいえ、昔(10年くらい前)と今では置かれている状況が変わっているにょ。
日本でもケータイ向けに電子書籍の需要が増え、そして北米ではKindleが大ヒットに
加えてiBooksまでスタートしたためその影響が日本にも現れ始めているからね。
紙の書籍には再販制度があるけど電子書籍にはそれがないということで敬遠していた
出版社も8月21日に書いたようにそろそろ重い腰をあげなくてはならない時期になっている
と思われるにょ。

さて、肝心の端末だけど要はただのAndroid OSを搭載のタブレット端末にょ。
Kindleのような専用端末は小型化かつバッテリ駆動時間を伸ばすという面においては
優位性が高いもののそれ専用で高価な端末を買うというのはかなり抵抗があるからね。
端末が売れないことにはコンテンツが売れないという問題も出てくるにょ。
その点、汎用性の高いAndroid OSということで当然のことながらWeb閲覧機能を持つため
Web端末として電子書籍も活用したいという人には適していると思われるにょ。(ただし
現時点ではAndroid Marketには非対応となっている)

5.5インチSWVGAの端末と10.8インチWXGAの端末の2種類が発売されるけどこれは正解だと
私は思うにょ。
5.5インチの端末は十分に持ち歩けるサイズだけど画面サイズの関係上雑誌や新聞を読む
ためにはスクロールや拡大縮小が頻発して読みやすいものとはいえないし、10.8インチの
端末は雑誌や新聞を読むにはいいけど持ち歩くには大きすぎるからにょ。
自分がどの程度なら持ち歩けるのかは人によって異なるし、持ち歩く頻度も異なるため
1つの機種ですべてを賄うことはできないにょ。
iPadはいくらネットブックより小型軽量とはえ、持ち歩きに適しているとは言い難いし、
それより下のサイズとなるとiPod touchやiPhoneとなってしまうにょ。
いくらiPhone4で960x640の高解像度化したといっても画面サイズの違いによる使い勝手の
違いは克服することができないため来年初頭には小型化した7インチクラスのiPadが発売
されるという噂もあるくらいにょ。

GALAPAGOS端末も5.5インチでも持ち歩きはできないと考える人もいるかもしれないにょ。
しかし、GALAPAGOS自体がただのAndroid OS搭載機であるためアプリさえあればスマート
フォンでGALAPAGOSに対応した次世代XMDFコンテンツを利用することは可能だと思うにょ。
実際にそれができるように現在協議中だしね。
それが完了すればKindle、iBooksに並ぶ世界標準フォーマットになる可能性があるにょ。
日本ではKindleもiBooksも正式サービスを行ってないので現時点は一部の出版社が独自で
電子書籍を発行しているにょ。
紙の書籍で例えるならば出版社が一般書店を通さずに出版社が直販するような感じにょ。
しかし、紙の書籍ならば一旦買ってしまえば「読むのに困る」ということはないのだけど
電子書籍の場合はフォーマットによって読める端末(もしくはアプリ)が異なるという
問題があるにょ。
そのため規格乱立は用意する端末数、アプリ数の増加を招いてしまうにょ。

GALAPAGOSは進化することで生き残りをするという意図が込められたネーミングだけど
「商品とサービスの進化」「ビジネスモデルの進化」「環境適合力の進化」という3つの
進化は簡単なものではないにょ。
本当にそれができるのかは現時点では分からないにょ。
「強い者が勝つのではない。勝った者が強いのだ。」という名言があるように強いメーカー
(ブランド)が必ずしも勝てる(シェアを取れる)というものではないにょ。
いくら独自形式であろうとそれがデファクトスタンダードになってしまえば文句は
出なくなるわけだしね。(良いものが普及するとは限らない)
GALAPAGOSが独自進化ではなくデファクトスタンダードになる日は果たして訪れるのか!?
デファクトスタンダードになるということは電子書籍においては非常に重要なことにょ。
専用端末、アプリが必要な電子書籍において「(見る手段が失われた)書籍データ」と
いうのはプレイヤーのない音楽レコードと同じようなものだからね。




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