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おちゃめくらぶ掲示板

310御茶目菜子:2010/07/24(土) 13:48:22
配信サービスを行うのは責任を負う
昨日は日本で電子書籍を普及させるのは難しいということを書いたにょ。
その中でシャープが参入しようとしているのだけど何もしなければいずれiBooksの
サービスが日本で開始され他のメーカーはかなり厳しい立場に立たされてしまうため
現時点で十分な準備が出来ていなくてもまずは先制攻撃をすることに意味はあるにょ。

それでは、シャープに求められるものは何なのか・・・?
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hot/20100723_382678.html
アップル社(iPhone、iPad)の最大の強みは垂直統合モデルにあるにょ。
ハードウェア/OS/アプリ・コンテンツを1社ですべてまかなえているということにょ。
しかも、それらがすべて高レベルで統合しているにょ。

それに対してそれ以外の例えばWindows PCなどは水平分業の典型例となるにょ。
PCといっても様々なPCメーカーが多くのものを作っているわけだし、その中では独占状態に
近いOSであるWindowsであっても他の選択肢がないわけではないにょ。
したがって、PC用のアプリがそのPCで動くようにするためにはそのPCメーカー、パーツを
作っているパーツメーカー、そしてOSを作っているOSメーカー(WindowsならばMS)が
それぞれ自社の責任を果たすことで実現しているにょ。

その点、垂直統合モデルであれば当然のことながらメーカーの組み合わせは1通りしかない
わけなのでその責任はすべてそのメーカーにあるにょ。
シャープが端末を作り、そしてコンテンツ配信まで手がけるというのであればそれだけの
責任を負う覚悟が必要になってくるというわけにょ。
確かにOS、アプリが一体となっている組み込み機器の場合、時代とともに陳腐化してくれば
機器ごと買い換えというのも選択肢の1つと割り切る必要もあるだろうけどなかなかそう
割り切れるものではないにょ。

機器のみ、もしくはコンテンツ配信のみ行うというのであればまた変わってくるにょ。
機器の販売であればシャープは電子手帳の時代からザウルス、NetWalkerと長年手がけて
きているためそれほどハードルが高いものではないにょ。
成功するという確証はないけどやり方を間違えなければそんなに失敗することはないと
私は思うにょ。

しかし、コンテンツ配信に関してはかなり懐疑的にょ。
機器の発売当初は力を入れているように見えているけどすぐに撤退もしくは凍結となって
しまうからね。
これは機器のアップデートとの関連性も非常に高いと思われるにょ。
例えばiPhoneにおいて機種毎に対応アプリがあるならばその市場はかなり小さいものに
なるけど実際は1世代前まではOSのバージョンアップで現役として使用が可能になっている
からね。(最新モデルしか対応していない機能を使ったアプリは除く)

確かに端末機器メーカーからすると新しいサービスを始める場合には新しい機器に変えて
もらう方がサポートコストを考えても有利になるのだけどどこまでユーザーが納得できる
のかということがポイントとなるにょ。
場合によってはソフトウェアのバージョンアップで十分に賄うことができるかもしれない
わけだしね。
ザウルスでその辺が特に痛感したにょ。
汎用OSであるubuntuを採用しているNetWalkerであってもシャープ独自カスタマイズに
よってユーザーの自由なバージョンアップが困難であるためその状態は変わらないと
思われるにょ。

では、コンテンツ配信のみに徹するのが良いのかというとそうともいえないにょ。
配信する側は端末をコントロールできないからね。
電子書籍ではフォーマットとしてのデファクトスタンダードな形式がないからね。
実際、すでに配信では成功を収めている音楽でもそんなものはないにょ。
MP3がデファクトスタンダードという認識が多いけどMP3はDRMに非対応であるためあくまで
個人利用(CDを買ってリッピングする場合)におけるデファクトスタンダードであり配信と
なると大きく分かれてiTunes StoreのAAC、その他配信サービスで主に使われているWMV、
着うたフルで使われているHE-AACがあるにょ。
それらはDRMによって一定回数のコピーもしくは電話番号による認証キーで著作権保護
されているにょ。

シャープがコンテンツ配信だけを行った場合にはその配信サービスが成功するかどうかは
その形式の書籍が読める端末がどれだけ出るのかというのが成功を大きく左右するにょ。
Kindleが現時点で米国である程度の成功を収めているのはコンテンツ配信する側と端末が
セットになった垂直統合モデルだからにょ。
昨日も書いたようにハードが売れることでコンテンツが売れるという相乗効果が期待できる
というわけにょ。
どっちかで仮に赤字だったとしてもトータルで黒字であればビジネスとしては成功といえる
のである程度戦略的な価格付けを行うことが可能になるにょ。

これが機器のみコンテンツ配信のみであればそれぞれ単体で利益が出せるような価格
付け(配信の方は著作権者への配分割合を含む)を行う必要があるにょ。
例えばコンシューマゲーム機があの価格で出せるのはハードでは赤字になってもソフトの
ライセンス収入(ここで言うコンテンツを配布する側の利益)を得ることでその赤字の
穴埋めが可能になっていると同時に当初は赤字であっても将来的に伸びることが予想
できるのであれば事業の継続にはそれほど支障を来すことはないにょ。(PS3のように
黒字化するまで数年かかるケースもあるため赤字に耐えうるだけの資本力は必要だけど)

つまり、価格面やサービス面では垂直統合モデル(ここでは厳密な垂直統合ではなく
機器とコンテンツの配信を1社で賄うというくらいのニュアンス)の方が有利になるという
のは明らかなのだけどそれは前述のように責任問題にも繋がってくるにょ。
他の会社と合弁事業を展開し、その責任負担を小さくするという方法もあるわけだけど
「船頭多くして船山に登る」とことわざにもあるように成功に導くには船頭はなるべく
少ない方が良いにょ。
しかし、シャープにアップルやアマゾンのようなサービスが出来る・出来ないを論じるのは
現時点では意味がないためもう少し様子をみる必要がありそうにょ。




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