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おちゃめくらぶ掲示板
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電子書籍は紙の書籍を超えられない!?
米国ではついに電子書籍がハードカバーを上回ったにょ。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010072200132
といっても、あくまで1四半期における販売タイトル数で上回ったというだけのことにょ。
ハードカバー100タイトルに対してKindle向けが143タイトルだからね。
しかし、これは大事件にょ。
紙の書籍として流通しない本が多く出てきたということになるわけだからね。
従来であれば、紙の書籍として販売された後に電子化というのが主流だったけどこれは
「電子書籍がメインになりつつある」ということを意味するにょ。
Kindleは値下げ効果もあってハードウェア自体が前年比で3倍売れているとのことだけど
その影響もあってKindle向けの電子書籍も前年比で3倍売れている模様にょ。
KindleだけでこれなんだからiPad向けも考慮すれば金額ベースで電子書籍が紙の書籍を
追い抜くこともそんなに遠くない将来にやってきそうにょ。
では、日本ではどうなのか・・・?
日本でも電子書籍用の端末は90年代からいくつも発売されているもののどれもヒットせず
現在に至っているにょ。
それゆえ、「日本では電子書籍は売れない」というイメージを持つ人もいるかもしれない
けどそれは正しくないにょ。
日本では電子書籍が売れてないというわけではないからにょ。
むしろ。昨年までならば金額ベースで日本の方が米国よりも電子書籍が売れているにょ。
http://www.webdbm.jp/2010/05/7-e8fe.html
上記リンク先の情報を見てのように2008年度実績で北米が約282億円なのに対して日本は
464億円だけどケータイ向けが402億円となっており、それ以外が62億円となっているにょ。
ケータイではそこそこ電子書籍は売れているけどそれ以外はほとんど売れてないという
のがこのデータから分かるにょ。
Kindleは2010年には前述のように前年比3倍の伸びを見せているのに対してケータイの方は
2003年以降徐々に増えてきたものであるため今後それほど大きな伸びは期待できないにょ。
そうなるとやはりケータイ以外(PCや専用端末)にもっとがんばってもらうしかないの
だけどそれは難しい問題にょ。
それでは、ケータイ以外ではほとんど売れないものがケータイで売れるという理由について
考えてみるにょ。
まず、ケータイにおいては2003年のパケット定額プランの開始が起点だと思われるにょ。
従量制であれば100KBであってもパケット料金が240円(当時の2Gケータイで標準的であった
1パケット0.3円で計算)かかってしまうからね。
あとは、性能向上が大きいにょ。
高速な描画性能も重要だけど液晶サイズも最低でもQVGAはないと実用にはならないからね。
初期の電子漫画では1コマごと表示していたけどそれでは限界があるにょ。(4コマ漫画で
あればそれでいいけど一般漫画では可読性を大きく損ねてしまうため)
◎日本で電子書籍が売れないのにケータイ向けなら売れる理由
(1)ケータイ以外のものを買う必要がない
(2)ケータイ以外のものを持ち歩く必要がない
(3)通信機能を内蔵している
(4)課金システムが確立している
(1)(2)はあまりに当然のことだけどユーザーにとっては大きなメリットとなっているにょ。
ケータイでゲームアプリを購入するのも多くの場合は暇つぶし用であるためケータイで
ゲームを買うくらいならゲーム機を持ち歩けばいいというのは正しくはないにょ。
やりたいゲームがあるからそれに対応したゲーム機を持ち歩くというのなら分かるけど
それであれば読みたい本があればその本を実際に買って持ち歩けば良いというだけの
話だからね。
日本では漫画文化が諸外国よりも一般に浸透している(諸外国では「漫画=子供のもの」
という考えが大半)とはいえ、公共の場で堂々と大人が漫画を読むというのはそれほど
良いイメージがあるとはいえないにょ。
それはゲーム機でも同じにょ。
日本においても「漫画やゲームは子供のもの」と考えている人は大勢いるからね。
ケータイを使えば人前を気にせず閲覧できるのが大きなメリットであるためケータイ向けの
電子書籍も漫画やグラビア系が良く売れているにょ。
(3)は電子書籍を販売する上で欠かせないにょ。
上記のように「暇つぶし」が主な理由であれば一旦PCでダウンロードした後に転送という
方法は一般には受け入れられないにょ。
それにPCに慣れている人ならば簡単なことだけどそれが難しいという人もいるわけだし
何より家族共用のPCしかない人であればそのような方式では難しいからね。
(4)は最も重要なものにょ。
他の電子書籍が成功しなかったのはコンテンツ不足もあるけど課金システムに問題が
あるからにょ。
クレジットカードで支払いをすれば問題ないという人もあるけどクレジットカードを
持つのが嫌な人、使うのが嫌な人もいるからね。(私もクレジットカードでしか支払えない
場合を除いてクレジットカードを使うことはない)
そういうことで、キャリアが支払い代行してくれるケータイ向けコンテンツは多くの
人に受け入れられたにょ。
ケータイ向けの電子書籍でクレジットカードが必須であったらここまでの伸びは見られ
無かったと私は思うにょ。
このようにケータイ1台あればいつでもどこでも気軽に読めるというのは電子書籍には
向いているかもしれないけどこれがメインになるとは思えないにょ。
というのもそのケータイでしか読めないからにょ。
◎ケータイ向け電子書籍が今後伸びない理由
(1)ケータイ以外でその電子書籍が読めない
(2)SIMロック解除によってそのシステムが維持できなくなる
(1)はキャリアがコンテンツを用意しているためにキャリアが専用の端末を用意しない
限りはそのケータイ以外では購入した電子書籍を読むことができないにょ。
Kindle用の書籍であればKindleで読んだあとその続きをPCで見るなんてこともできてしまう
(栞はサーバ上にあるためユーザーはどのページまで読んだのかということを意識する
必要がない)けれどケータイ向けの電子書籍ではそんなことはできないにょ。
それが難しいのは日本では書籍の著作権管理が米国よりも複雑であることが原因となって
いるにょ。
出版社ごとに提携を結んでいく必要があるけどあくまで契約を結んでいるのはその
キャリアであり、PCのようにキャリアから離れて使用が可能になるような端末では使用が
できなくなるにょ。
つまり、上記のように電子書籍専用端末をキャリアが出し、その端末でのみケータイで
ダウンロードしたものを共用可能になるということにょ。
(2)は(1)の問題をさらに拡大しているにょ。
7月7日に書いたように来年4月からドコモが自社端末のSIMロックを全機種解除するけど
恐らく他のキャリアも遠くない時期にこれに追従すると思われるにょ。
ただ、そこで書いたようにあくまでSIMロックが解除したところで使えるようになるのは
キャリアに依存しない部分のみにょ。
(1)のように現状の電子書籍は完全にキャリア依存となっているためSIMロックが解除
されたとしてもその書籍を読みたいのであれば端末やキャリアは移動はできないにょ。
つまり、キャリア主導の現在のケータイ向け電子書籍はキャリアが主導しているお陰で
現在のように広く多くの人に受け入れられているのだけどキャリアが主導しているのが
原因で今後大きな発展性は望めないということにょ。
したがって、日本において電子書籍が今後大きく伸びるかどうかはキャリアに依存しない
方法をメインにしていく必要があるということにょ。
そんな中、シャープが電子書籍事業へ参入すると発表したにょ。
http://k-tai.impress.co.jp/docs/news/20100720_381882.html
そして、そのサービスを利用するためのタブレット端末も参考出品されたけど5.5インチ
液晶搭載モデルと10.8インチ液晶搭載モデルの2種類が用意されているにょ。
このラインナップは悪くないにょ。
大きな画面の方が視認性が向上するため使いやすいと単純にはいえず、電子書籍用で
あれば6月2日に書いたように6〜7インチ程度の方が使いやすいからね。
新聞や週刊誌を流し読みするならば大きい液晶の方がいいけど決まったコンテンツを
閲覧するのであればある程度小さい方がいいにょ。
かといって、あまり小さいとかえって使いづらいしケータイと差別化もできないにょ。
人間の目は30cm離れた状態でカラーで300ppi、モノクロならば400ppi以上の分解能を
持つわけだけどそれはあくまで凝視した場合の話であり実用面からいえば小画面の場合に
おいては液晶サイズで情報量がほぼ決まってしまうにょ。
5インチであれば3.5インチの2倍の情報量があるというわけにょ。
一般的なケータイでは3.2〜3.5インチであるため5〜6インチあれば十分に差別化が可能に
なるにょ。
またこのクラスだと文庫本感覚で使えるし、重量面でも恐らく300g程度に抑えられる
ために何とか片手で持って読める程度の重さになるにょ。
ただ、端末ラインナップが2種類用意されているとはいえ問題はその端末をわざわざ買う
人がどれだけいるのかということにょ。
そして、その端末用にどれだけのコンテンツが用意できるのかということが重要になって
くるにょ。
ケータイのようにある程度普及している端末であれば出版社との契約もスムーズに進む
だろうけどこれから新規に参入というのであれば様子見をする出版社も多く存在する
だろうからね。
そうなるとコンテンツはあまり用意できず、端末も売れないという負のスパイラルが
生じてしまうにょ。
さらに課金システムの問題もあるからね。
それらのことを考えると日本でiBooksのサービスが開始されることが電子書籍成功への
近道といえるかもしれないにょ。
シャープはiBooksが開始される前に手を打っておきたい(開始されたらコンテンツ面や
端末の知名度の面において勝ち目がほとんどない)ということだろうけど現時点では
ケータイ向けのみ何とか成功といってもいいレベルであり、それ以外では売れてない
日本の電子書籍において成功へと導くのは並大抵のことではできないにょ。
iPadでさえそれができるか微妙なのにシャープに果たしてそれができるのか・・・・?
まだまだ問題点が多い(著作権管理システム複雑であることや出版社が保守的)日本に
おいては電子書籍が紙の書籍を超えるという時代は当分やってこないと思うにょ。
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