レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
おちゃめくらぶ掲示板
-
位相差検出方式だから良いというわけではない
数年前ならばネオ一眼の領域だった光学10倍ズームのレンズも最近は一般的なサイズの
コンデジに搭載されているにょ。
これはレンズ設計技術の進歩もあるけど性能(具体的には表記しにくい画質)よりも数値
表現が容易なズーム比を重視しているのと望遠側のF値をある程度犠牲にすることで実現
可能になっているわけにょ。
コンデジである以上そこまで画質を気にする人も少ないし、ズーム比が上がることで
撮影カバーできる被写体が増える(デジタルズームを使うという手もあるけどデジタル
ズームはただのトリミング補間であるためズームとはいえない)というメリットがある
から一概には否定はできないにょ。
しかし、ズーム比が大きくなればなるほどコンデジの弱点が大きくなるにょ。
それはAFが遅いということにょ。
広角側では十分な速度でも望遠にしたら実用レベルではないとか、室内などの低照度の
環境下では極端にAFが遅くなる機種もあるからね。
その理由となってるのがAF方式にょ。
AF方式は一般的にはアクティブ方式とパッシブ方式に分かれているにょ。
アクティブ方式は赤外線や超音波などを被写体に照射してそれが跳ね返るまでの時間や
角度を計測することで距離を測定するものにょ。
この方式は銀塩時代のコンパクトカメラで多く使用されていたけど距離が遠いと反射する
赤外線が微弱になり測距しにくいという問題点があったにょ。
それに小型化がすすんでいるコンデジで外部に赤外線照射、受光するためのセンサーを
取り付けるのは難しくなっているからね。
そういうことでレンズから通った光を元に測距するパッシブ方式が現在のデジカメにおいて
主流になっているにょ。
パッシブ方式にはコントラスト検出方式と位相差検出方式があるけど速度面では圧倒的に
後者の方が有利にょ。
位相差検出方式はいわゆる三角測量の応用で瞬時に被写体までの距離が分かるために
後はその位置にレンズを駆動させるだけにょ。
この位相差検出方式は一眼レフで用いられているにょ。(AF方式自体はデジタルになっても
銀塩時代と変わらない)
それに対してコントラスト検出方式はレンズを少しずつ動かしていき最もはっきり見える
位置(つまりコントラストの高い位置)でストップさせるというものであるためその
性質上速度を上げることはできないにょ。
しかし、撮影センサー以外のものは不要であるため小型化が容易というメリットがあるにょ。
位相差検出方式では内部に測距用のセンサーが別に必要になるからね。(ゆえにこの
コントラスト検出方式はデジカメならではのものといえる)
しかも、そのセンサーに光を導くには内部にミラーが必要になってくるにょ。
つまり、位相差検出方式はミラーのないコンデジでは実現が困難なものといえるにょ。
ところが、この度位相差検出方式を用いたコンデジのFinePix F300EXRが発表されたにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100721_381995.html
一体どうやってそれを実現しているのかというと原理は極めて単純だったにょ。
撮影センサー上に位相差検出方式の測距センサーを配置しているというだけにょ。
ミラーで別途用意された測距用のセンサーに光を導かなくてもレンズから通った光を
そのまま受光するだけで測距もできるため低コストかつ小型化ができてしまうにょ。
ここで問題となるのはそれで写真として成立するのかということにょ。
デジカメに広く用いられているベイヤー配列のセンサーの場合、センサーは格子状に
並んでおりそのいくつかが測距用のセンサーで使用されていたらその部分だけ写真に
映らないドット欠けの状態になるのではないかということにょ。(富士フイルムの場合は
ハニカム配列だけど基本的な面においてはベイヤーと変わらない)
そんな心配は無用にょ。
というのもベイヤー配列やハニカム配列では1つの画素でフルカラーを表現できるわけでは
ないからにょ。
単体ではR、G、B1つの色情報しか持たないため周囲の画素の情報を元に画素補間を行い
それでフルカラーを実現しているからにょ。
確かに参照情報が少なくなる分だけ劣化するということは十分考えられるけど1200万画素の
一部(数万個)が劣化したところでそれに気づく人は皆無だと思われるにょ。
というか、元々コンデジのレンズではすでにレンズ解像力よりセンサーの画素ピッチの
方が細かいためにピクセル単位で精密な描写は不可能だしね。
まさに画素数が十分なほど増え、画素ピッチが細かいコンデジだからこそ生まれた発想
だといえるにょ。
では、今後コンデジで位相差検出方式がメインになるのかというとそれはないと思うにょ。
というのもコントラスト検出方式も進化しており広角側ではその速度に大きな差はない
からにょ。
大きな差が出るのは望遠側だから高倍率ズーム機においては位相差検出方式がメインに
なるのかというとそうでもないにょ。
というのは動画と位相差検出方式の相性が悪いからにょ。
位相差検出方式は前述のように目的の箇所にいかに速くピントを合わせるかというもので
あるため静止画のためのAF方式だからね。
一気にレンズを動かし、動かし過ぎたら少し戻し・・・という感じでピントを合わせて
いくためこれを動画で見るとすごく見づらいものになるにょ。
デジタル一眼でも動画はコントラスト検出方式が用いられているからね。
これは動画撮影中(ライブビュー中)はミラーが使えないというのが大きいけど上記の
ように動画と位相差検出方式の相性が悪いというのも影響しているにょ。
もっとも、これは厳密には位相差検出方式だから動画と相性が悪いといよりもレンズの
駆動方法によって相性が悪くなっている(位相差検出方式の場合はレンズを少しずつ
動作させるという必要性がないため)というだけの話だから動画用にレンズ駆動用の
モーターに使用しているギアの多段階切り替えが可能であれば問題無くなるにょ。
したがって、このFinePix F300EXRも位相差検出方式だけではなくコントラスト検出方式も
搭載しているにょ。
恐らく静止画は位相差検出方式を用いて動画はコントラスト検出方式が用いられているの
ではないかと思われるにょ。
このようなハイブリッド方式であれば問題なくなるにょ。(コントラスト検出方式であれば
多点測距が容易だけど撮影センサー上に測距用のセンサーを配置しなくてはならないため
多点測距にするのは困難)
ただし、撮影センサー上に測距用のセンサーを搭載する関係上デジカメがセンサーを選んで
しまう(センサーの選択肢が無くなる)ということでこのような方式が主流になって
いかない限りは自前でセンサーを用意できるメーカーだけの特権になりそうな感じにょ。
キヤノンも撮影センサー上に位相差検出方式のAF測距用のセンサーを搭載の特許を取得
しているので近いうちに搭載製品が発売されそうにょ。
あとFinePix F300EXRは位相差検出方式のAF以外にもこのサイズで光学15倍ズームという
のも特長となっているにょ。
ただし、F200EXRの後継機種かというと微妙になるにょ。
F200EXRは1/1.6インチCCDというコンデジとしては大きめのセンサーを採用(F300EXRに
搭載の1/2インチCCDと比べて1.56倍の面積を持つセンサー)して画質を優先した5倍ズーム
となっているわけだからね。
もはや設計思想からして別モデルでありF300EXRは1/2インチCCD&10倍ズームF80EXRの後継
機種といった方が良さそうな感じにょ。
|
|
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板