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おちゃめくらぶ掲示板
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YouTubeが4Kに対応する必要は本当にあるのか・・・?
6月30日に書いたようにYouTubeがHDに対応したことによってHD動画撮影機能を搭載した
コンデジやカムコーダの普及が加速したにょ。
(1)動画を作る環境
(2)動画を見る環境
(3)動画を公開する環境
この3つのどれか1つが欠けてもスムーズな普及は難しいにょ。
(1)の作る環境というのはもちろん動画撮影機能を持つ機器を示すにょ。
TV番組などがソースであればあれば録画機器もこれに含めるにょ。
「作る」と書いたもののゼロから作るというわけではなく要はデジタル保存環境にょ。
90年代にはすでにあったHDビデオカメラだけど当時は業務用で何百万円もしていたにょ。
HDでなければデジタルビデオカメラそのものはすでに90年代末期には10万円を切るまで
安くなったもののDV形式をPCで扱うためにはハードルが高かったにょ。
昨今はコンデジでさえ720pもしくは1080p(フルHD)の動画撮影機能を持っている機種が
大半であるためこの作る環境というのは十分に普及期に達していると思われるにょ。
7月11日に書いたようにケータイでさえHD動画撮影機能を搭載した機種が出始めており
価格下落によって実現が可能になったために将来的には今のコンデジと同じくHD動画が
撮れるのはケータイにおいても「当たり前の機能」(ローエンド以外の機種に標準搭載
される機能)になると思われるにょ。
(2)の見る環境はPCでいえば再生に必要なスペックや液晶モニタの解像度を示すにょ。
720pのHD動画を再生するためにはローカルに保存したものを軽量プレイヤーで再生すると
してもULV PenMもしくはAtom搭載のネットブッククラスの性能は必要になるにょ。
フルHDであればULVであればデュアルコアが必須となるにょ。
4月26日にはCoreSolo1.2GHzでYouTubeのフルHD動画が再生可能と書いたもののこれは
限界まで軽量という条件を組み合わせてようやくギリギリ再生できるというものであり
これをもって「普通に再生できる」とは言い難いにょ。
ローカルに保存せずWebブラウザ上のFlashプレイヤーで直接再生する場合にはそれより
さらに高いスペックが必要になるにょ。
Flash10.1からはGPUによる再生支援機能に対応したためCPU性能はそれほど多くは必要に
ならなくなったとはいえ再生支援が効かない機種であれば720pでさえCoreDuo以上が
必要になるにょ。(ピーク時のビットレートが高くない動画であればPenM2GHzくらいでも
コマ落ちなく再生できるけど)
フルHDであればCore2Duo 2〜2.5GHzくらいが必要にょ。
今となってはハイスペックではなくなったもののモバイルノートであれば再生支援機能が
ないと現在もなお厳しいレベルにょ。
あとPCのスペックだけではなく表示環境(液晶解像度)も重要にょ。
WSVGAのネットブックで仮にフルHDの動画がコマ落ち無く再生できたとしてそれでは720pの
動画と有為的な差はないからね。
その動画に似合った解像度のモニタがあって初めて役立つにょ。
とはいえ、720pの動画ならばWXGAのモニタ、フルHDの動画ならばフルHDのモニタがあれば
十分であり、現時点ではそれほどハードルが高いものではないにょ。
モバイルノートでさえ今となってはWXGAが当たり前(Atom機以外でWXGAに満たないものは
XGAのLet'snote Rくらい)だし、フルHDのモニタも1万円台から購入が可能になっている
からね。
アナログ放送終了に向けてTVの買い換えが急速に進んでおり家庭用のHDTVの普及率も
かなり高くなっているにょ。
HDに対応しているのはPC用のモニタだけではないということにょ。
これにより、HDビデオカメラやHD動画撮影機能を搭載したデジカメで撮影した動画も
大画面TVで気軽に鑑賞できるようになったにょ。
(3)は動画の普及という面では大きいにょ。
昔だったら自分の撮った動画を他人に見せる場合には機材を持ち寄ってどこかの家で
鑑賞会を開く必要があったにょ。
友人同士であればこれでいいけど不特定多数に見せる場合は鑑賞会の会場を確保すると
いうのは金銭的な負担も大きいしそれを見に来る人というのも限られたにょ。
しかし、これはインターネットとブロードバンドによって変わったにょ。
インターネットであれば世界中の不特定多数の人に向けて公開が可能であり、ブロード
バンド普及によって鑑賞側のハードルがかなり緩和されたにょ。
そんな中登場したのがYouTubeをはじめとする動画共有サイトにょ。
動画共有サイトというとTV番組を録画したものを公開する違法サイトとしてネガティブな
イメージを持つ人も中にはいるかもしれないけど不特定多数の人に自分の動画を簡単に
公開できるようにしてくれた功績は大きいにょ。
従来であれば公開する人はサーバをレンタルしてそこにアップロードする必要があり
鑑賞する人はそのファイルを一旦ローカルに落とした後にその動画が再生可能な
プレイヤーで再生するという必要があったにょ。
これはPCに慣れた人ならば他愛もないことだけどアーカイブファイルの解凍さえまともに
できない人も中にはいるわけだからね。
それにWindowsであれば基本的にどんな動画でも再生できるけどMacやLinuxでは再生が
難しいという形式の動画もあり公開する側はどんなコーデックを用いるかということで
頭を悩ます必要があったにょ。
動画を身近にしたインターネットビューカムやその技術を使ったeggyは動画撮影の
楽しさを教えてくれたけど映像MPEG4、音声G.726というasf形式の動画はデフォで再生
可能な環境というのは存在せず、再生するためにはG.726コーデックのインストールは
必須であり必ずしも万人向けではなかったにょ。
様々なコーデック、形式の動画のうちWebで公開するならばどれがベストかというのを
考えていたらいつの間にかFlash動画がデファクトスタンダードになっていたにょ。
やはり、見る側の環境を選ばず再生ボタンを押すだけで再生可能になるというのが
大きいと思うにょ。
YouTubeが登場した当時はQVGAだったし、ブロックノイズもひどくて「所詮はWeb動画」
と思っていたけどそれはエンコーダの改善で大きく変わり、H.263コーデックによる
FLVからH.264コーデックによるMP4に変わり同一ビットレートにおける画質も大きく
改善されたにょ。
HQ(fmt=18、H.264、MP4)に対応してからはYouTubeが低画質という認識も薄れたけれど
やはりそれよりもインパクトが大きかったのは一昨年9月のHD対応にょ。
Web動画でありながらPCの全画面表示でもそれほどアラのない画質だったからね。
すでに国内サイトではzoommeがHDに対応していたけどこちらは(当時は)ビットレートの
制限によって720pではブロックノイズが出まくるため1024x576が実用限界だったにょ。
それと比べればYouTubeの720pは圧倒的にキレイだったにょ。(昨年zoomeのビットレート
制限が緩和されHDでも十分高画質で公開可能になった)
そして昨年11月にフルHDに対応し、誰もが気軽にHD動画を公開可能な環境が整ったにょ。
このように今はフルHDの動画でも撮影、公開、閲覧のハードルはかなり低くなったわけだし
720pであれば気軽に可能になったといえるにょ。
しかし、この度YouTubeは4K映像に対応したにょ。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20100712_380168.html
フルHDのハードルはかなり低くなったとはいえ、4K(4096x2304)というのは別次元の
ものにょ。
上記(1)〜(3)のうち(3)の一部だけを満たすにすぎないからね。
なぜ一部だけかというとフルHDよりもビットレートが大幅に高くなっているせいにょ。
ブロードバンド回線であれば720p(約2.3Mbps)であればリアルタイム鑑賞は容易に可能
だけど回線速度の関係上4K動画をリアルタイム鑑賞するにはFTTHのような高速ブロード
バンドが必須になるからね。
日本ではFTTHの普及率は高いものの世界的に見ればまだ普及しているとは言い難いにょ。
さらに(1)、(2)においては現時点では絶望的にょ。
(1)に関しては4K映像が撮影できる機器なんて現時点では業務用の中でもハイエンドな
モデルに限られるにょ。
業務用は現時点ではまだフルHDが主流だからね。
現時点では数100万円する4Kカメラだけど個人レベルで購入可能となると20〜30万円程度
まで価格を下落、普及させようとするならば10万円を切ることが重要だし、当たり前と
いうならば2、3万円のデジカメに導入される必要があるにょ。
フルHDの下落を考えると個人の手の届くレベルまで来るまでまだ5、6年はかかりそう
だし、普及までは10年近くかかりそうにょ。
当たり前のレベルに来るまではあと10数年はかかるにょ。
今となっては3万円クラスのコンデジにも搭載されているHD動画だけどビデオカメラ
として普及し始めてからは5年程度しか経ってないにょ。
発売時の実売価格で20万円を切ったHRD-HC1が登場したのが今から5年前だからね。
その5年前には数100万円していたようなものがわずか数年で驚くほど価格下落をしたのは
やはり需要もあったからと思われるにょ。
32インチのTVでもはっきり分かるくらいSDとHDの差は大きかったからね。
4Kのアドバンテージを生かすには30〜40インチでは全然足らないため家庭用に50〜60
インチの大型TVが普及するかプロジェクタが普及しない限りはフルHDからの大きな買い換え
需要は期待できないにょ。
スーパーハイビジョン放送に合わせた買い換えは期待できるけど実験放送が2015年から
本放送が2025年からの予定となっており本格的な普及は10数年後になるにょ。
(2)の再生環境に関しては上記のようにここ数年以内にはTVでは期待できないもののPCで
あれば需要があればどんどん高解像化されるためにTVよりも早い段階で4Kに対応が進むと
思われるにょ。
現時点ではフルHDを越えるものというと需要が少ないので圧倒的に高価になるものの
2560x1600のモニタも普通に入手可能だからね。
しかし、PC用のモニタとなると30インチを越えるものは普及するとは言い難いにょ。
30インチ4096x2304のモニタであれば156ppiに達するにょ。
人間の目の分解能の問題で1フィートで300ppiが使用限界であるため156ppiならば
2フィートが限界となるにょ。
しかし、限界値のドットピッチでは長時間の使用は厳しいにょ。
長時間使用が前提であるならばその8割程度(120ppi)となると30インチであれば3072x1728
程度が適切といえるにょ。
4096x2304という解像度を優先するならば40インチくらいが必要だけどさすがにそれは
使用環境を選んでしまうためPC用モニタとして普及は難しいにょ。
確かにVista以降は解像度の考え方も大きく変わったにょ。
XPであればアプリとの関係上高解像度すぎたらかえって使いづらかったけどVistaでは
dpiの調整が可能になったため高解像度であることのデメリットはかなり薄れたにょ。
したがって、解像度が高ければ高い方が良いという考えもあるにょ。
IBMも22.2インチでありながら3840x2400という超高解像度モニタを製造したにょ。
http://www-06.ibm.com/systems/jp/x/monitor/t221/
204ppiに達するために2フィートの距離からではドットが認識できないレベルにょ。
これはあくまで業務用だけどこのクラスのものが普及してくれば4K映像の再生できる
という意味がようやく出てくるにょ。
現在のフルHDのモニタで4K映像を再生してもWSVGAのネットブックでフルHDの動画を再生
するくらい無意味なことだからね。
4K映像を再生するならばPCのスペックも圧倒的に高い性能が要求されるにょ。
フルHDでCore2Duo 2〜2.5GHzならば単純にその4倍の解像度で4倍の性能が必要と考えた
場合にはCore2Duo 8〜10GHz相当の性能が必要になるからね。
とはいえ、Flashのマルチスレッド対応が進んでいるし、CPUもマルチコア化しているため
コア数が今よりも増えればそれよりずっと低いクロックのCPUでも再生可能にょ。
それに今はフルHDまでしか対応していないGPU内蔵の動画再生支援機能もその頃には4Kに
対応するだろうからPCのスペック側の問題はモニタの問題よりは低いと思われるにょ。
ということで、現時点では4K映像に対応しても720pやフルHD対応の時のようにユーザーに
とっては大きなメリットはないにょ。
それを享受できるのはごく一部の人に限られるからね。
CoreAVCがver2.0で4Kに対応したためにハイエンド自作機であればPC側のスペックは
何とかなるとしてもモニタに関しては個人で調達するのは難しいにょ。(IBMの22.2
インチ超高解像度モニタも中古であれば39800円くらいで売られていたりするけど)
これは時間が解決してくれる問題にょ。
スーパーハイビジョンの本放送が開始されれば4K対応のモニタの価格下落は急速に進む
だろうからね。
その頃にはPCのスペックも上がっているので再生のハードルは今よりもずっと低くなって
いると思うにょ。
したがって、今は意味があるとはあまり思えないYouTubeの4K対応だけど将来的には確実に
有用になってくるにょ。
しかし、4Kが身近になるのは10数年後の話だろうけどね。
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