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おちゃめくらぶ掲示板
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ブームは自ら起こさなければ起きることはない
6月24日に書いたようにlibretto W100は時代を先取りしすぎているため現状ではユーザーに
そのメリットを理解させるのは難しいにょ。
それに時代を先取りしすぎてコンセプト優先で実用性に欠ける(特に駆動時間が短すぎる)
と感じている人もいるかもしれないにょ。
同時に発表されたdynabook AZ(Tegra搭載のAndroid端末)と中身を変えた方が良かった
という人も中にはいるからね。
では本当にそうなのかを考えてみるにょ。
dynabook AZは870gで7時間駆動のAndroid端末であるけど確かにそのスペックのCULV
ノートならば魅力だし、W100の短い駆動時間もTegraを搭載すれば3倍くらいに伸びて
十分実用レベルになるかもしれないにょ。
何だかいいことだらけのようだけどそれには大きな間違いがあるにょ。
AZはTegra搭載だから870gという重量と7時間駆動が実現できたわけだからね。
5月8日に書いたようにARM端末だと容易に軽くできるためにょ。
これでもしもArrandaleベースのデュアルコアCPUとWindows7を搭載してこの重量を維持
した際にはW100のような短い駆動時間となってしまうにょ。
それに価格面でも割高になるにょ。
6月24日に書いたように東芝のCULVノートはセレロン搭載のMX/34がで約9万円、Core i3
搭載のMX/36が約11万円だからね。
そのCULVノートは1.48kgもあり軽量化にはほとんどコストをかけてないのだけどAZを
ベースにCULVノートを作ってしまえばそれよりも高価なものになってしまうにょ。
TDPがまるで異なるため大幅な設計のし直しも必要になるし、Windows7を搭載するならば
SSDは60GB程度は必要になるからね。
その辺のコストをかけないように作ったら・・・Dynabook MXになってしまうにょ。
それだとAZなんて作る必要なんてないにょ。
AZは何なのかというと要するにネットブック代替となる廉価端末にょ。
ネットブックとは異なりWindowsこそ動作しないけどAtom NからARMにすることで大幅に
省電力化ができるため軽量かつ長時間駆動が可能になったにょ。
それに現状のネットブックではできないスムーズなHD動画の再生もTegraに内蔵のGPUで
可能になるにょ。
シャーシや液晶モニタはネットブック用として用意されたものを流用可能であるため
コストダウンができるしタッチパネルを搭載していないのもコスト削減のためと考えた
場合に説明が付くにょ。
iPadでも最も高額なパーツはモニタ&タッチパネルであり、まともに使える大型タッチ
パネルを搭載した場合それだけど大きなコスト増となってしまうにょ。
なぜネットブックにタッチパネルを搭載しないのかはこういう理由があるからにょ。
今度はW100にTegraを搭載した場合を考えてみるにょ。
バッテリ駆動時間も延びるし、コスト面で割高な8層基板を使う必要がないため価格面
でも有利になるにょ。
こちらはAZの中身をCULVにするよりはまともになりそうにょ。
AZでdynabookブランドでAndroidを搭載しているわけだからlibrettoブランドでAndroidを
搭載してももう驚くことはないにょ。
それをやらなかったのはガワが高コストとなっているためTegraを搭載してもあまり安価
にはならないということがありそうにょ。
あとW100の液晶とタッチパネルは消費電力が大きそうなのでTegraを搭載しても想定して
いるような長時間駆動ができないというのがあるかもしれないにょ。
120gのバッテリで(公称)2時間しか動作できない理由を考えるとこれしか思い浮かばない
からね。
いくら丸形セルよりも重量あたりの容量が劣るとはいえ、丸形であれば2セル相当の
重量のバッテリならばいくらバッテリ消費量の大きなArrandaleベースのCPUとはいえ
公称3時間くらいは達成できるからね。
あとはこのスタイルを生かして電子ブック用途に使うという方法が考えられるけどまだ
日本においてデファクトスタンダードとなる形式はないにょ。(Kindleも売られてないし
iBooksもスタートしてない)
そうなると現状では無難にWindowsを搭載するのが一番となるにょ。
Windows7を快適に動作させるにはCULVノートクラスの性能が必要となるためW100の
中身(CPU)をCULVノートと同じにしたのだと考えているにょ。
それでなくてもタブレット操作はマウス&キーボードよりも高いスペックが要求されるわけ
だからAtomではWin7のタブレット操作を快適にこなすことはできないにょ。
さらにWindowsに拘った理由を考えると電子ブックに止まらず汎用性を重視したという
ことにょ。
これはiPadとはまるで逆の方向性となるにょ。
iPadは制約を入れることでユーザーには使いやすくしているのだけどその反面制約が
あるということを嫌っている人も多いのはないかと思うにょ。
制約があるから脱獄する人もいるにょ。
つまり、W100はそういう人向けの端末にょ。
これでストレートなタブレット型にしてTegraを搭載したらそれこそ世間ではiPadの
パクリ呼ばわりされたと思うにょ。
それは東芝のPC25周年モデルとしては相応しくないにょ。
iPadに対抗するためにiPadと違うやり方でタブレット端末を作ったらW100になったと
いうことだと思うにょ。
「iPad対抗」ではないとしてもiPadとは異なる進化の1方向を示したものといっても
良いかもしれないにょ。
ただ、問題は後述のように「方向性を示して終わり」になっていることにょ。
AtomではなくArrandaleベースのCPUにしたのは上記の理由でAtomでは力不足というのも
あるし技術力誇示というのもあるだろうけどやはりCPU以外の部分にコストがかかっており
安価にはできないからCPU性能を上げてプレミアム性を持たせたということも考えられ
なくもないにょ。
CPUが安価になっても価格ダウンはせいぜい1〜2万円だけど10万円以上もするAtom機は
さすがに高価だからね。(VAIO XはAtom搭載で10万円オーバーというぼったくりネット
ブックと考えている人も多いくらいだし)
ここでW100を小型化、軽量化を行わずAtom Nで安価に作ること優先した場合にどうなるか
というのを考えてみるにょ。
パネルサイズはネットブックの主流である10.1インチWSVGAパネルを2枚使用するにょ。
要するにネットブックのキーボードを取り除きそこにタッチパネルを装着した液晶パネルを
埋め込みOSは7StarterではなくHome Premiumを採用するというだけの話にょ。
ただし、W100とは異なり公称8時間(実駆動だと4〜6時間レベル)を確保してみるにょ。
dynabook UXは6セルバッテリで公称10時間となっているにょ。
2画面になることで8時間を確保するのは厳しいけどUXはAtom N280であるためこれをN450に
変えれば6セルで公称8時間を確保は可能だと思われるにょ。
UXで6セルバッテリ使用時の重量は1.33kgにょ。
キーボードよりも10.1インチ液晶の方が重いだろうから重量は1.4kg程度になるのでは
ないかと思うにょ。
価格に関してはほぼ液晶1枚分のコストアップがタッチパネル込みで販売価格で1万円分、
OSがXP Homeから7 HomePremiumになるコストアップが1万円と考えるとUXよりも2万円
高価になると思われるにょ。
UXが発売時に約6万円だったので2画面液晶のタブレット端末だと発売時の価格は8万円
程度になるにょ。
確かにW100よりも4万円安価で駆動時間も十分あるもののAtom N、1.4kgという性能と
重量を加味して果たして売れるのか・・・?
それならばTegra+Androidの方がいいかもしれないにょ。
上記ではW100をベースにした場合には高価になるから意味がないと書いたのだけどAZを
ベースにして考えるならば1kg、6万円で作れそうにょ。
これならば価格的にはiPadのライバルになれそうにょ。
ただし、サイズや重量で大きく劣ってしまうにょ。
それだと小型化、高性能化を得意としている日本企業の製品としては相応しいとはいい
難いものになるにょ。(Windows PCというアドバンテージもなくなるわけだし)
それにiOS vs Androidでは自由度においてAndroidが勝っているだけであとは厳しいからね。
ネットメインであればiOSとAndroidの差はなくむしろFlashに対応している分だけAndroidの
方が良いという人もいるだろうけどコンテンツを総合的に考えた場合にはまだAndroidは
iOSの相手にさえなってないにょ。
しかし、ネットの利用がメインとなるAZは言葉通りの意味としての「ネットブック」の
役割は果たせるのでネットブックの後継となるクラウドブックでAndroidを搭載するのは
問題はないけどW100ではそれはできないにょ。
新型VAIO Pはティザー広告のVAIO New Ultra Mobileという文字によって過度の期待を
した人も多く現れVAIO Pのブラッシュアップモデルが登場した際にはがっかりした人も
多かったにょ。
あれはあれでブラッシュアップされており悪くはないのだけど今までに見たことがない
ような新しいUMPCやiPadとは違う方向性でiPadに対抗できるタブレット端末を期待して
いた人もいると思うにょ。
そういう意味ではこのW100の方こそNew Ultra Mobileに相応しいものになっているにょ。
2画面タッチパネル搭載PCは世界初だからね。
「世界初」が欲しいSONYだろうけどこれでiPad対抗で同じようなPCを作っても二番煎じに
なってしまったにょ。
それくらいこのW100が与えたインパクトは大きいにょ。
ただ問題はW100のコンセプト通りの時代がいつ来るのかということにょ。
実際タブレット端末は各社こぞって発表しているものの現時点で実際に売れているのは
iPadだけだからね。
もっともまだほとんどの端末が発表されたままであり発売には至ってないから今後売れる
可能性はあるもののタブレット端末市場が拡大するというのは現時点ではあくまで希望的
観測にすぎないにょ。
iPadも発表された時点でヒットすると予測していた人はそれほど多く無かったにょ。
過去に大型タブレット端末は業務用を除き成功した試しがないからね。
それでもアップルブランドを信頼して成功を予測した人はいたにょ。
確かにiPadの成功はアップル社のブランド力によるものが大きいけど一番のポイントは
端末だけではなくOS、アプリ、コンテンツを自社で用意できることが挙げられるにょ。
「時代が来るのを待つ」のではなく「時代を作る」ことができるということにょ。
要はブームを自らの手で作り出すことが可能ということにょ。
それができることがアップル社の強みであり、iPadの成功の原動力ともなっているにょ。
そのレベルに一番近い位置にあるのはマイクロソフト・・・ではなくGoogleにょ。
ただし、現状ではまだアップル社には遠く及んでいないと思うにょ。
大半のメーカーはブーム(波)に乗ることはできてもその波を作り出すことはできない
からね。
ただし、それは一社だけでできることには限界があるということにすぎないにょ。
他社と提携したり他社が始めたサービスをうまく利用するなどいくらでもやりようはある
ため傍観するしかないということではないにょ。
むしろ、自らの手で何とかしようとしないと何も始まらないにょ。
そういう意味ではどんなことであってもブームというのは偶然起こるというものではなく
何らかの働きによって起こる必然性のあるものといえるにょ。
W100は2つ折りにできるためiPadと比べるとカバンに気軽に入れることができるし、2画面
液晶は本を読むのに最適にょ。(短すぎる駆動時間を除いた場合)
ならば、ここで大手出版社となぜ提携して電子ブックの配信をしないのか?
W100を使えばこんなことができるというものを実際に提供するのとしないのとでは雲泥の
差があるにょ。
確かに電子ブックの配信は現在は国内のどの出版社も懐疑的でありケータイやPSPなどの
端末を用いて配信はしているもののそれは極めて限定されているにょ。
Kindleで読める書籍数と比べると圧倒的に少ないにょ。
日本の書籍の利権関係が複雑であるため米国のように単純にはネット配信サービスが
行えないというのが一番の理由だけどいずれは国内の大手出版社も重い腰を上げるときが
くると思うにょ。
iBooksが日本で配信されるようになったときには手遅れにょ。(iBooksは個人相手でも
契約できるため出版社単位ではなく個人単位で契約されれば出版社は利益を大きく失う
ことになってしまう)
もっとも、Windows PCであればiBooksのサービスを利用することができるためそうなれば
W100も電子ブック用として活用が可能になるけどそういう受け身で果たして良いのか?
ただのコンセプトPCだからといえばそれまでだけどやはりそれでは成功には至れないにょ。
確かにタブレット市場が大幅に拡大し、電子ブック売り上げが紙の書籍を越えるような
時代がやってくれば放っておいても売れるだろうけどそんな時代は当分やって来ない
からね。(そんな時代になれば2画面端末は珍しくなくなっているからW100の注目度は
今よりずっと小さいだろうけど)
東芝的には「こんな変わったPCを作りました。ユーザーの皆さん自らの方法で使ってね」
という感じでユーザーの動向を模索するというのも1つの目的でありW100が大ヒットする
なんて考えてないのかもしれないにょ。(SCEでいえばPSP goのような感じだけどこちらも
試金石として導入したけどただの実験ではなく100万台単位の売上を見込んでいた模様)
それでも折りたたみ式の2画面端末に萌える人、小さいPCが欲しいけどCULV以上の性能が
欲しい人には売れるだろうからそれなりには売れるとは思うにょ。
こういうのはオンリーワンというのが強みだからね。(Origamiにはそのオンリーワン的な
要素さえなかった)
確かにW100は2画面2つ折りのタブレットという今では珍しいタイプのPCであり、その筐体に
CULV並の性能を収めたということで話題性はあるにょ。
しかし、「Origami?そういえばそんなものがあったね」というのと同じようにタブレット
端末市場が将来大幅に拡大し2つ折り端末の人気が出始めた頃に当時(2010年)の迷機と
して一部の人の記憶に残るだけの存在となりそうにょ。
そうならないためには何らかの手段を講じる必要性がありそうにょ。
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