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おちゃめくらぶ掲示板

222御茶目菜子:2010/05/08(土) 12:38:41
省電力だから軽くなる!?
米国では早くも販売台数が100万台を突破し需要に供給が追いつかない状態が続いていた
iPadの日本を始めとする米国外での発売が5月28日に決まったにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100507_365870.html
人気のiPadだけど持ち歩いて使うとなると約680gという重量は軽いとはいえないにょ。
というのもモバイルノートやネットブックとは違い両手持ちで使う端末だからね。

モバイルノートであればカバンに入れて持ち歩くのが前提であるし、使用時はテーブル
などにおいて使うことが必須となるために1kgまでは個人的には許容ができるにょ。(100gや
200g程度の違いだとカバンの重量で相殺されるためモバイルノートの重量の多少の差に
拘るならば、まずはカバンの重さから拘るべき)
しかし、両手に持って使う端末ならば最大500g、片手に持って使う端末ならば最大300gと
いうのが許容上限となるにょ。(500g程度の機種というとVAIO UX、新型LOOX U、300g程度の
機種というとリナザウ、NetWalker PC-T1などが挙げられるのでそれらを使った場合を考えて
もらえばイメージしやすいと思う)
この辺の許容上限には個人差があるため何ともいえないけど私は仮にiPadを買ったとしても
この許容上限重量を越えることを考えると持ち歩いて使うことはないと思うにょ。

では、iPadが「重い」かというとこれは「筐体サイズを考えれば軽い」と思うにょ。
というのも、Atomなどのx86CPUを搭載すればこれよりも重くなってしまうだろうからね。
CPUそのもののの重量差なんて大したことがないとはいえ、小型化、軽量化にはTDPや
実消費電力が大きく関わっているためにょ。

TDPが高いCPU(およびチップセット)だとファンを付けるか筐体を大型化するしかないし
実消費電力が大きいと同じ時間駆動させるのにバッテリ容量を大きくする必要があり
それは本体重量に大きく影響してくるにょ。
iPadは実駆動で10時間が可能と言っているけどそれをx86CPU、つまりAtom搭載機で実現
するならばiPadより格段に重くなってしまうにょ。
では、どの程度変わってくるかを考えてみるにょ。

私が多くの機種の搭載バッテリ容量と実駆動時間を調べて駆動中の消費電力を計算した
結果概ね下記のような感じになったにょ。

 ARM搭載機   ・・・ 実消費電力 2〜2.5W
 Atom Z搭載機  ・・・ 実消費電力 3.5〜5W
 Atom N搭載機  ・・・ 実消費電力  7〜10W

これは液晶は実用レベルの輝度を確保し、無線LANを使用して軽いWeb巡回を行ったときの
もの(端的に言えばBBenchでの駆動時間)となっているにょ。
私が調べてない機種の中に例外があるかもしれないけどほぼすべての機種が上記の
範囲内に収まっていると思われるにょ。(つまり、上記3つのプラットフォームは消費電力
のみに注目すればクロスオーバーせずに有利、不利がはっきり分かれてる)

先日発表されたNetWalker PC-T1のバッテリ容量は8.51Whなので上記に当てはめると
2.8〜4.2時間の実駆動時間と予想できるわけにょ。
バッテリ駆動時間が短いということで有名になってしまったWILLCOM D4だけど標準
バッテリでは公称1.5時間、実駆動50分と非常に短い駆動時間となっているにょ。
D4の標準バッテリは7.4V、960mAh(約7.1Wh)ということで本来であれば1.4〜2時間の
実駆動時間を確保できるはずだけどそれができてないというのはまだチューニング
不足だったためといえるにょ。(つまり、今設計すればバッテリ容量が同じであっても
それくらいの駆動時間が確保可能になる)
チューニング不足に加えてバッテリ容量そのものが小さいためにモバイルPC史上最低の
駆動時間(標準バッテリにおける実駆動時間)となってしまったわけにょ。

さて、上記の実消費電力目安を見ると同じAtomであってもAtom ZとAtom Nでは大きな
開きがあるにょ。
これはCPUがC6ステートまで対応のAtom ZとC4ステートまで対応のAtom Nという違い(TDP
でいえば2〜2.4Wと2.5Wの違い)というだけではなくチップセットの違い(TDPはUS15Wが2.3W
945GSE+ICH7Mが9.3W)、標準的な画面サイズの違い(Atom Z搭載機は5インチクラスが
主流だけどAtom N搭載機は10インチクラスが主流)があるからにょ。
それに加えて、駆動時間をあまり重視してないためチューニング不足もあるにょ。
Atom N搭載のネットブックはコスト削減のためかそれほどのチューニングは行われて
おらず、同じメーカー間で比較してもAtomよりも遙かに大きな消費電力のCPUを搭載の
モバイルノートと比較してもバッテリ容量当たりの駆動時間が短くなっている機種が多い
くらいにょ。

ちなみに私がいつも持ち歩いているR5はバッテリ容量は7.4V、7800mAh(57.72Wh)と
なっているけどこれで実駆動7〜8時間であるためそれから逆算すると実消費電力は7〜8W
といえるにょ。(mobile meterで見てみるとアイドル時には5W程度、負荷を与えて
10W程度なので逆算値とも整合性がとれる)
これは、チューニングがフルに行われたネットブックと同じくらいの駆動時間であるため
R5と同じ駆動時間を実現するにはその省電力化が進んだネットブックでR5と同じ6セルの
大容量バッテリを搭載している必要があるにょ。

R5はアンダーB5サイズ、アンダー1kgのPCとしては発売から4年経った今でもトップレベルの
駆動時間を誇るけど同じ重量であればViliv S5の方が格段に長時間駆動できるにょ。
本体が約400gのS5は標準バッテリ1本だけで6〜7時間というR5より少し劣るくらいの駆動
時間が確保できるけどR5との重量差である約600gに収まる分だけバッテリを持ち歩けば
R5の数倍の駆動時間が確保できるからね。
4月17日に重量は同じバッテリ駆動時間で比較しないと駄目(=バッテリ駆動時間は
同じ重量で比較しないと駄目)ということを書いたけどそれと同じように駆動時間を
ベースに重量を考えている人は私以外にもいるにょ。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0309/kai_2.jpg
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2009/0309/kai58.htm

とはいえ、さすがに4.8インチのViliv S5と10.4インチのR5を比較するのはフェアではない
という人もいると思うにょ。
Vilivシリーズの10インチモデルとなるとViliv S10があるけどこちらは本体(+標準
バッテリ)だけで1.2kgに達してしまうため上記条件ではR5の不戦勝というわけで
R5より一回り小さな7インチモデルであるViliv S7で比較すると本体800gだから別売り
バッテリをもう1本買えばR5並の重量でR5を越える駆動時間となるにょ。
液晶サイズが10インチ程度となるとネットブックが思い浮かぶけど(コストの制約が
ある)ネットブックはほとんどの機種が1kgを越えるということでR5の不戦勝になって
しまうにょ。(重さだけではなく重量当たりの駆動時間を見ても1.2kg程度のネットブック
では3セル程度のバッテリしか搭載してないのでR5の方が3倍くらい優れている)

R5より大きなインチ数の液晶で軽量な機種というと(B5用紙サイズを越えてしまうけど)
VAIO Xがあるにょ。
VAIO Xの標準バッテリではややR5に劣る駆動時間だけど重さは圧倒的に軽いためもう
1本バッテリを用意すればR5の駆動時間を簡単に超えられるにょ。
重量当たりのバッテリ駆動時間を伸ばすには確かにプラットフォームが重要になる
(Atom NではなくAtom Zの方が有利)とはいえ、本体そのものを軽量化しないとその差は
簡単に相殺されてしまうわけにょ。(R5はバッテリを除けば680gしかないため重量
当たりの駆動時間で優れている)

アンダー1kgかつ10インチクラスの液晶搭載機では現在でもトップレベルの駆動時間を誇る
R5でさえ6セルバッテリ(約310g)を搭載で7〜8時間程度の実駆動時間であり、それを
上回る重量当たりの駆動時間を達成できる10インチクラス、もしくはそれより上のサイズ
といえばVAIO Xくらいしかないからね。
そんな軽量化を行ったVAIO Xでさえ実駆動10時間に達するためにはXバッテリを装着する
必要があるけど実駆動12〜13時間程度を確保できる代わりに重量が1045gになるにょ。
LバッテリとXバッテリの中間容量があれば実駆動10時間で1kgを切れそうなのでそこから
キーボードを取り除いてタブレット型のPCに仕上げても900g程度が限界と思われるにょ。
これが現時点でのx86の限界レベルにょ。(画面サイズを小さくすればViliv S5のように
さらに軽量化できるけど)

それに対してiPadは680gで実駆動10時間を確保しているにょ。
Slate PCがVAIO X並にコストをかけても同じ実駆動10時間ならば上記の理由で900g程度が
精一杯だと思われるためそこにARMとx86の差が出ていると思うにょ。
その約200gの差はどこから来ているのかというとバッテリにょ。
VAIO XのXバッテリが545g、Lバッテリが245gでその中間容量だと350〜400gとなるにょ。
iPadのバッテリが148gなので200g少々バッテリが重いことになるにょ。
つまり、軽量化を行うにはバッテリサイズを削ることが最も簡単ということにょ。
ネットブックでも軽いモデルは軒並みバッテリが3〜4セルとなっており、いくらAtomを
搭載とはいえ、それでは長時間駆動は期待できないにょ。

しかし、バッテリ容量を削ればそれは駆動時間減に直結してくるにょ。
仮に現状のMenlowプラットフォームでWin7を動作させた場合iPadと同じ重量を実現したら
本体を限界まで軽量化しても実駆動2〜3時間の端末になってしまうにょ。
その駆動時間で十分という人にとっては問題ないと思うけどモバイル前提と考えるならば
多くの人にとって不十分ではないかと思われるにょ。
だからこそ省電力のプラットフォームが有用であり、さらに省電力化のチューニングも
重要となるにょ。
昨日書いたAtom Z6xxをベースとしたOakTrailでは現状のMenlowプラットフォームよりも
大幅に省電力化が可能であるため筐体サイズが小型化可能というだけではなく軽量化にも
非常に有用に働くと予想されるにょ。

iPadはx86より省電力で有利なARM系のコアを採用しCPUコアとGPU部分を1つのパッケージに
まとめただけではなくメインメモリとなるDRAMまでパッケージングした「A4」CPUによって
かなりの省電力化を実現しているにょ。
だからこそ680gで実駆動10時間が実現できたと思われるにょ。(とはいえ、長時間手に
持って使うならば680gでも重すぎるわけだし、現状より大幅に軽くするには本体サイズ
そのものを小さくするしかない)
それでも、バッテリを除いた重量は10インチクラスの液晶(実際は9.7インチだけど)を
採用しているにもかかわらず530g程度を実現しているわけだから省電力だけではなく
本体の軽量化も重要になってくることが分かるにょ。(ARM系よりも発熱が大きいAtomを
搭載しているVAIO Xはヒートシンクや冷却ファンを使用しているためコストをかけて軽量化
しているのだけどそれが容易なiPadではあまりコストをかけずにVAIO X並の軽量化が実現
できている)

逆にいえば省電力のチューニングや本体の軽量化をしないと重量当たりの駆動時間では
ARM機(つまり、省電力のプラットフォーム)のアドバンテージが無くなるため魅力が
失われてしまうということにょ。
つまり、Atom Z機よりも重いARM機、Atom N機よりも重いAtom Z機には魅力がないにょ。
それと同じくOakTrail採用機も現状のMenlow採用機よりも大きかったり重かったりしたら
魅力がなくなってしまうにょ。




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