したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

おちゃめくらぶ掲示板

2066御茶目菜子:2014/05/25(日) 23:50:52
私の絵ができるまで
先月おちゃめくらぶのWebサイトのCGコーナー(お絵かきコーナー)においてお絵かき講座を
開設したにょ。
これはtwitterなどで細切れで書いたものをまとめてそれに解説を加えたものになっているにょ。
http://ochameclub.web.fc2.com/CG/lecture.htm

そこに今度は私の絵のメイキング(制作過程)を元にしたお絵かき講座を書いたにょ。
http://ochameclub.web.fc2.com/CG/making.htm
この絵は一昨日も書いたように最近流行っているワンドロ用に描いた絵をWebサイト掲載用に
修正したものにょ。
比較的短時間(5時間以内)で描いた絵の中ではまともな部類なのでこれを講座用の素材と
して活用することにしたにょ。(5時間が短いかというのは人それぞれだけど私は普段pixivに
投稿している絵には20時間くらいかかっているのでこれでも短い方)

私の絵の制作過程は過去に何度かここで書いたことがあるにょ。

 ◎絵が上手くなる方法
  http://6407.teacup.com/ochame/bbs/3031
 ◎私がpixivに投稿している絵ができるまで (前半)
  http://6407.teacup.com/ochame/bbs/3077
 ◎私がpixivに投稿している絵ができるまで (後半)
  http://6407.teacup.com/ochame/bbs/3076

2012年2月6日に書いた「私がpixivに投稿している絵ができるまで」では私がpixivに投稿
している絵ができるまでの過程を13段階に分けて詳細に記述しているにょ。
しかし、当時はpixivでの活動は別HNでのみ行っていたため肝心のサンプルはなく文字だけの
説明に止まっているため読んでいる人には伝わりにくいかもしれないにょ。
それよりも前となる2011年12月27日に書いた「絵が上手くなる方法」では一例として私が
描いた絵の制作過程を簡単に説明しているにょ。
ただし、ごく簡単な説明に止まっているし、そのサンプルとして用意された絵も当時としても
かなりの手抜き絵であったため今となっては講座用として使うのはイマイチに感じていたにょ。
そこで、もう少しマシな絵を実際にサンプルとして使い詳細な解説を記述しようということで
今回のメイキングによる講座を書くことを思いついたにょ。

メイキングに関してはpixivで検索すれば山のようにヒットするにょ。
しかも、私のような単純なアニメ塗りだと特殊なことはほとんどやっていないためわざわざ
メイキングとして書くようなものでもないという人も大勢居そうにょ。
メイキングというのは途中にどのような技法、手法が使われているのか分からない絵の制作
過程を知ることが描くための勉強に繋がるけどアニメ塗りは単純だからこそ他の講座では
見られないような詳細な情報の記述も可能になってくるにょ。
実際このメイキングのテキストサイズは20KBオーバーで単なるメイキングとしては他所では
考えれないレベルの文章量だと思うにょ。

この講座は基本的にこれからデジタル絵を始める人や何度か描いているけどよく分からない
という人のためのもので真の意味の初心者向けの講座となっているにょ。(すでに描き
慣れている人は「こんなの知ってて当たり前」とか「こんなやり方もあるのか」とかいう
感想だけ持ってもらえたらいいと思う)
例えばデジタル絵を始める人は「キャンバスサイズはどれくらいにしたら良いのか」「ペンの
太さはどれくらいにしたら良いのか」といったごく簡単なことさえも分からないし、これは
経験を積めば自然に分かることなのでほとんどの教本には記述されてないため分かる人に
聞くしか選択の余地が無かったにょ。
私が書いた「キャンバスサイズは公開時の3〜4倍のサイズにする」というのは私の経験則で
最も良くなるサイズにょ。
これがPCの液晶画面というのはほとんどの場合72〜150ppi程度で多くの場合はドットが明確に
見えているため縮小補間を上手く使ってキレイに見せる必要があるにょ。(もちろん、
ピクセル単位で緻密な絵を描いている人ならば等倍公開することに何ら問題はない)
しかし、公開時の5倍とか10倍のキャンバスサイズで描いても3〜4倍とほとんど変わらない
ため単にファイルサイズが大きいだけではなくPCにかかる負担も大きなものになってしまい
おすすめしにくいにょ。
今はXGAの公開だけど将来的に印刷原稿に使えるレベルのものにしたいからその時のために
超高解像度で描くというのもありだけどカラーであれば350dpi以上に設定してもほとんど
意味がないにょ。(A4フルカラーイラスト集を作る可能性があるというのならばA4で350dpiの
キャンバスサイズに設定すれば良くてA4、1200dpiでカラー絵を描く必要はない)

実はdpiの設定についてはweb上の講座では間違った記述や勘違いを招く記述が非常に多いにょ。
というのも、お絵かきソフトにおけるdpi設定というのは基本的に印刷時の設定でありWeb上で
のみ公開する絵の場合にはそれに意味はないためにょ。
「72dpiに設定したら粗くなる」という説明ではキャンバスサイズが640x480pixelでも
350dpiに設定すれば(Web上のみ公開でも)より高精細な絵が描けるという誤解を招いて
しまうにょ。(実際「dpi設定を変えれば高精細な絵が描ける」と考えている人はネット上で
非常に多く見かける)
改めて考える必要もなくどんなdpi設定もPC上で見る限りは640x480pixelの画像でしかない
から設定を変えても何も変わらないにょ。(dpi設定を元に原寸大表示してくれるソフトを
使用した場合を除く)
PC画面で表示する際に唯一変わるのは文字を入れた場合の大きさにょ。
文字サイズは1ポイントが1/72インチであるためdpi設定がそのまま表示上の文字サイズに
反映されるにょ。(72dpiだと1ポイントが1pixelのサイズになり、360dpiだと1ポイントが
5pixelのサイズになる)
ペンの太さもキャンバスサイズや公開時のサイズが分からないとどれくらいの太さにしたら
良いというのは言えないにょ。
これが単なるメイキングならばその絵の制作過程さえ分かればいいので問題はないけど講座と
して公開するならばその辺もちゃんと書いておく必要があるにょ。

ちなみに私が普段使っている3200x2400というのは汎用性がかなり高いキャンバスサイズにょ。
というのもWeb上で公開する機会が多いSVGA、XGAでの公開ならばほぼ3〜4倍のサイズであり
適度な縮小率になるというのが1つの理由にょ。
それだけではなく4:3という縦横比は馴染みがあり構図に合わせて縦横選べる(デジタルだと
自由な縦横比が選べるため4:3に拘りすぎるのはナンセンスという意見もありそうだけど
決められた構図で描くというのはデジタル一眼レフの3:2の縦横比で収めるというのと同じく
より良い構図を考える練習にもなる)というのもあるし、このキャンバスサイズならば
B5印刷にもギリギリ耐えられるというのもあるにょ。(B5、350dpiより一回り小さいけれど
印刷原稿はPC画面と違ってピクセル単位で見たりしないため上手く拡大すれば問題ないし
インクジェットプリンタでの印刷ならば3200x2400pixelでもA4サイズで十分なプリントが
得られる)
同じ4:3ならば4000x3000pixelというキャンバスサイズの方が数字のキリがいいのだけど
これは3200x2400と比べて56%も重くなってしまうのがネックにょ。
ただでさえメモリ1.5GBのノートPCで描いていて完成間近になると重くて仕方がないのに
それよりも56%大きくなってしまうとレイヤーをこまめに統合していかないと厳しいにょ。
私のようにキャンバスサイズをあらかじめほぼ限定してしまうというのは私にとっては
その方が描きやすいだけであってそうでない場合は公開時のピクセル数を考えてそれと
比べて縦横3〜4倍程度の大きなサイズにするのがベターということくらいを覚えておけば
何ら問題はないにょ。(公開時のサイズはどれくらいのサイズがベターかというと一概には
言えないけど一般的なモニタの解像度を考慮するならば長辺が1000pixel前後が妥当だと思う)

キャンバスサイズはペン入れをするときに重要になるものなのでラフや下書きの段階では
小さいサイズ(公開時の原寸サイズ)でも全く問題はないにょ。
ラフの段階でキャンバスサイズをペン入れ時と同じサイズにしているのはこれは私が使い
やすいというやり方にすぎないからね。
ラフの段階ではできるだけ自分が使いやすい設定にして自分がイメージしているものを
キャンバス上でいかに表現するかが重要になってくるにょ。
設定ではないけど教本やweb上の講座などでよく見かけるものに「絵を描く時はアイレベルと
消失点を決めてから描きましょう」みたいなものがあるけどこれは表現を阻害してしまう
恐れがあるためあまり良いことではないにょ。
消失点から結んだパース線やアイレベルを記した線を脳内に浮かべた映像の中に詳細に描く
ことができるレベルの人ならば問題ないけどそうでない人にとってはこれからどんなものを
描こうとしているのかを考えているときに消失点という存在を優先することによって貴重な
イメージが失われてしまう恐れがあるからにょ。
ラフにおいては描きたいものを画面上のどこにどのような大きさで配置するかが重要になって
くるにょ。

これは「脳内のイメージを描く場合にはパースなんていい加減でいい」と言っているのでは
なくまずはイメージを大まかな形にするということが非常に重要ということにょ。
下書きをする際には(ラクガキだと目分量でもいいけど)ある程度はパースに気を付ける
必要があるにょ。
下書きはラフとの荒さの違いというだけではなく描いたラフを再現するにはどのあたりに
アイレベルや消失点を設定すると良いのかということも考えなくてはならないにょ。
もちろん、テーマとして最初から「一点透視の絵を描く」というのが目的としているのならば
最初にアイレベルを決めることから始めて問題ないけど「イメージしたものを描く」というの
ならばラフの段階では一旦パースの細かいことは忘れるくらいの方がいいにょ。
下書きをする際にラフのイメージをなるべく再現できるようなパースで描くようにすれば
全く問題ないにょ。(そういう意味ではラフも「本当のイメージ」と「下書きの下書き」
という2段階に分けた方がいいかもしれない)


ペン入れに関しては今回の講座ではあえてベクターレイヤー(SAIでは「ペン入れレイヤー」
という名称)には触れなかったにょ。
それは今回のサンプルの絵がベクターレイヤーを使用していないというのが理由だけど全く
触れないのも何なのでここで簡潔に書くことにするにょ。
SAIにおいてはベクターレイヤーはスプライン曲線が使用されるているにょ。
これはフレーム単位で読み取った座標をなめらかな曲線で繋いでくれるため通常のレイヤーに
ペンで描いたものと比べてなめらかさが段違いになるにょ。
もちろん、ベクターレイヤーの名の通りキャンバスを拡大や縮小をしても劣化がほとんどなく
(よほど緻密な線画でない限り)保存時のファイルサイズも小さくなるにょ。
そして、制御点単位、ストローク単位で自由に操作できるため描いた後にその線だけを消す
とか拡大するとか簡単にできるにょ。
もちろん、筆圧も後から変えられるため強弱が欲しいところはこれで設定すればいいにょ。

このように書くとベクターレイヤー(ペン入れレイヤー)はすごく便利に思えるかもしれない
けれど人によってはデメリットに感じる部分もあるにょ。
まずは、座標が曲線上の座標に丸められてしまうことにょ。
つまり、曲線を描いた場合に狙った座標ではなくそれとはずれた座標に線が引かれてしまう
場合があるということにょ。
とはいえ、これは手ぶれ補正を強めに設定している場合の話なので補正を0近くに減らして
やれば解決できる問題にょ。
あと制御点を弄ることで後からいくらでも調整できるのがベクターレイヤーのメリットの1つ
だけど逆に言えば絵を描くということが制御点を弄る作業になってしまう可能性があるにょ。
制御点を全く弄らなければ普通のレイヤーよりも線がキレイになる反面で描きにくいペン入れ
レイヤーを使うメリットは半減してしまうのでこの辺は描く人の考え方次第で大きく変わる
部分かもしれないにょ。
それとペン入れレイヤーは線がキレイすぎるというのもある意味難点にょ。
均一でキレイに強弱がついた線は一見するとキレイだけど機械的に見えてしまうにょ。
この辺も人によって意見が分かれそうにょ。
「書きづらい」などのデメリットがあるペン入れレイヤーだけどメリットはそれ以上あるので
使ったことがない人は積極的に使ってみるのも1つの方法にょ。
人工物などの幾何学的なものを描くという場合はペン入れレイヤーの本領が発揮できるにょ。
私も背景を描くときには良く使っているしね。


今回はメイキングを元にしたアニメ塗りの講座と言いつつ実際のところ塗りに関する項目は
非常に短いものになっているにょ。
これはアニメ塗りは非常にシンプルであるため選択範囲を拡張してバケツで下塗りをして
色の選択に気を付けて立体を意識しながら陰を付けていけば良いというだけのことにょ。
とはいえ、「色の選択」と一言で言ってもこれは実際はそれ単体で本が書けるくらい奥が
深いにょ。
そのため今回は色については肌の色を基準に色を決めていくという点くらいしか書いて
ないにょ。(これは描き慣れている人にとっては当たり前のことだけどデジタル絵を
始めた初心者だと髪の色や服の色を元に肌の色を決めている人も多い)
アニメキャラの二次創作絵の場合はTVのキャプ画像をスポイトで取るという場合に
キャプはマスターの時点で光源に応じたフィルタがかかっているし、キャプ環境でまた
変わってくるためそれを元にスポイトで取ってそのままの色で塗ってしまうとイメージとは
全然異なる感じになるし、上記の肌色基準というのも達成が難しくなるにょ。(色の
相対値の目安としてスポイトで色を取るならば問題はない)
あと「立体を意識」と言っても実際に描く場合にはその形状、光源の向きを把握する
だけではなく素材の表現もする必要があるにょ。
まぁアニメ塗りの場合は基本的にベタ塗りなので衣服の素材の違いはシワのできる形状で
描き分けるしかないけどね。(物体を塗る場合には金属とプラスチックは反射が異なるため
それを意識して塗り分ける必要がある)
というわけで、現状では言語化するのが難しいためもう少し整理ができたら改めて別の
機会に書くことにするにょ。

このような講座は一応初心者向けと言ってもそれを初心者の人に見てもらうだけではなく
言語化して書くことで自分がちゃんと理解できているかを客観的に把握することが可能に
なるにょ。
これが「何となくこんな感じ」では借り物の言葉ではなく自分の言葉で書くことはできない
からね。
つまり、講座を書くということは自分自身の勉強にもなっているにょ。
もちろん、これは現時点での勉強結果をまとめたものであるためこれが絶対的な正解である
という保障はないにょ。
というか、絵に絶対的に正しいことなんてないにょ。
パースに全く狂いがない絵が正しい絵というわけでもなく意図があるならばパース線に
拘る必要なんて全くないにょ。
「正しいパースで描けない」というのと(見た目や自分のイメージ重視で)「(正しく
描くことはできるけど)あえて正しく描かない」というのは雲泥の違いがあるにょ。
とはいえ、見る側は制作側がどんな思いで描いたのかなんて理解しようがないためパースが
狂っている絵はダメな絵と短絡的な考えを持つ人も中にはいるけどね。
パースというのは絵の中でめずらしく正解(らしきもの)が目に見えて存在するという
ことがダメだしをする側に多く使われる理由だと思うにょ。
今回私が描いた絵もパースは緩やかな俯瞰であるもののパースは消失点もろくにとって
おらず非常に適当にょ。
したがって、この絵でパース云々は書けないためこの講座無いではパースに関しては
ほとんど触れてないにょ(笑)
パースの講座は改めて別の絵を描いてそれを使うことにするにょ。
しかし、書く予定にしていた一点透視講座も結局まだ未定なのでいつになるのか全く
わからないけどね(笑)




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板