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おちゃめくらぶ掲示板
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画素数は多ければ多い方がいい・・・?
昨日はTX1においては300万画素モードで記録した写真と1000万画素モードで記録した写真
とでは有為的な差はないということを書いたにょ。
これは、1000万画素で撮影するにはレンズ性能が足りてないためにょ。
とはいえ、1000万画素は無意味かというとそうではなく4月5日に書いたように300万画素で
キレイに残したいならば300万画素のセンサーのデジカメでは不十分だから300万画素モード
しか使わなくてもそれよりも多い画素数のセンサーは有用にょ。
なぜ不十分かというとまとめ(1)の部分で書いたように現在のデジカメはほとんどのものが
RGGBのベイヤー配列のセンサーを採用しているせいにょ。
それ以外のものということで代表的なものといえば、やはりFoveonセンサーをあげる
ことができるにょ。
1画素では輝度情報(=フィルターを通すことで単一色の色情報となる)しかないベイヤー
センサーとは異なりFoveonセンサーは1画素でフルカラーの情報を持つためにその解像感は
まさに別次元にょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/review/newproduct/20100401_358073.html
作例を見てもその違いがはっきりわかり、デジカメにおいて「高画素=高解像感」と考える
のはいかに間違っているかが分かると思うにょ。
CPUでいえばPen4とCore i7をクロックだけで比較をするようなものであり、センサーの
仕組みが根本的に異なる場合は画素数で単純に比較はできないにょ。
解像感を高めるのに必要な画素数よりも多くの画素数が必要なのはベイヤー配列である
というのが前提となっているにょ。
ベイヤー配列センサーは(原色系フィルターを用いた場合)輝度解像度は画素数の半分、
色解像度は画素数の4分の1しかないためFoveonよりも画素数が多くても高い解像力がある
というわけではないにょ。(被写体にもよるけどFoveonを上回るためにはその概ね3倍
程度の画素数が必要になるため言い換えれば出力する画素数の3倍くらいはあると十分な
解像感が得られる)
それに単体ではR、G、B、1つの色に関する色情報しかないということで周辺部の色情報を
元に演算してフルカラー画像を生成する必要があるために偽色の発生は防ぐことが
できないということやモアレやラーメンノイズ防止のためにローパスフィルタで意図的に
解像感を落とす必要があるにょ。
そのためそのセンサーのフル解像度で保存した画像データはピクセル単位で解像する
ことは不可能になっているにょ。
その点Foveonセンサーならばピクセル単位で解像してくれるにょ。
しかし、このFoveonセンサーにも問題点はあるにょ。
(1)色分離が不完全
(2)高感度に弱い
(3)小型化しにくい
(4)シグマの開発力の問題
(1)に関してはFoveonは波長の短いものから順に吸収するとはいえ、横から見たら変形した
鏡餅のように下の記録層の方が大きくなっているにょ。
したがって、上から順にB、G、Rの記録層とはいえ、現実的にはB、B+G、B+G+Rという
感じになっているにょ。
Gで受光したB+Gのデータは上のBから差し引けば純粋に出るかと思うけど受光面積が異なる
わけだし、吸収率も異なるためにそう単純にはいかないにょ。
各層の吸収率や面積比率も考慮した上で演算を行う必要があるからね。
そのため下の層となるRは非常に飽和しやすいし、Bが弱いことで黄色(R+G)が強くなる
傾向があるにょ。
とはいえ、同じセンサーを数年間使用しているため今は画像処理エンジンが改善され黄色
かぶりの色問題は改善されてきているけどね。
(2)現在のFoveonセンサーはAPS-Cより一回り小さいサイズのセンサーに460万画素という
ことでAPS-Cでは1800万画素センサーさえもが登場していることを考えれば画素ピッチに
余裕があるため高感度に強そうというイメージがあるけどそうでもないにょ。
これはセンサーに使っている素材がベイヤーセンサーと異なるため画素ピッチが広いから
(1画素当たりの受光面積が広いから)と高感度に有利とは単純には言えないわけにょ。
感度を上げれば色ノイズが出てくるけどペイヤーセンサーの場合は画素数が多いことに
加えて元々演算で生成されたフルカラーデータであるためにノイズ除去のデメリットは
小さいけどFoveonの場合は画素数が少ないけど(色分離の問題を無視すれば原理的には)
偽色が発生しないというメリットが高感度時には損ねられるし、ノイズ除去をすれば
ピクセル単位で解像するというメリットも無くなってしまうにょ。
(3)現在のFoveonセンサーは特殊な3層構造であるため製造するには広い画素ピッチが
要求されてくるにょ。
コンデジに搭載するならばサイズ的にも価格的にも大きなセンサーでは採用はしにくい
ので小さいセンサーを作る必要があるにょ。
そのためコンデジに使われているセンサーサイズに使用するならば画素数はせいぜい
50万画素程度(SVGAくらい)になってしまうにょ。
これでは、L版プリントでも心許ないにょ。
実際はFoveonセンサーの解像力は上記のように平均的に見てもベイヤーの3倍程度ある
ために50万画素のFoveonセンサーも150万画素に拡大補間してやれば150万画素のベイヤー
配列センサーにもさほど見劣りはしないためにL版印刷に十分と感じる条件は満たせるとは
いえ、2LやましてA4サイズでは画素数が少ないということが致命的になるにょ。
つまり、Foveonセンサーは一般的なコンデジに搭載するには不適なセンサーといえるにょ。
(4)が恐らく現在最も危機的な立場にありそうにょ。
シグマは2008年にFoveonセンサーを開発したFoveon社を買収したけどそのせいでシグマ
以外からはFoveonセンサー搭載のデジカメが登場しなくなったにょ。
ソニー製のセンサーを搭載したデジカメがソニー以外からもたくさん出ている(現在の
ニコンはすべてソニー製のセンサーだし、ペンタックスもK-xではソニー製のセンサーを
採用している)ということでライセンスはできないことはないけどそれが行われない理由
としては画像処理エンジンを1から作り直す必要があるということに加えて(1)、(2)の
問題点もあるからだと思われるにょ。
キャノンやソニーも自社で3層センサーを開発しているらしいけど旧Foveon社が持っている
特許に抵触することなく優れたセンサーを作るのは至難の業であるため厄介にょ。
かといって、シグマの現在の開発力(資本金)ではセンサーを改良するのは難しいにょ。
開発原価を償却するにはそれなりの数を販売しなくてはならないけど事実上シグマの
デジカメでしか採用されず、そのデジカメもヒットしているとは言い難い状況である
ために数年前に作ったセンサーを未だに使い回している状態にょ。(そのお陰で画像処理
エンジンは飛躍的に改善されたけど)
ソニー製のセンサーは需要が多いためにどんどん作られその資本を元に改良を加えられて
いるという好循環とはまるで正反対のものにょ。
現実的にはピクセル単位で解像することを求めている人が少ないからというのがベイヤー
センサーが主流になっている理由だと思われるにょ。(やはり、「画素数」が一般的には
デジカメの性能を判断する大きなファクターとなっているだろうし)
ベイヤー配列は1画素では色情報が1色のみということで周りの色情報が必要不可欠とは
いえその分高画素化が容易ということでセンサー面積が同じであればFoveonセンサー
よりも解像感を高めるには有用にょ。
RGBGRGBGRGBGRGBG
GBGRGBGRGBGRGBGR
RGBGRGBGRGBGRGBG
GBGRGBGRGBGRGBGR
RGBGRGBGRGBGRGBG
GBGRGBGRGBGRGBGR
このような一般的なベイヤーセンサーの場合任意のどの場所で4つの画素を取り出しても
Rが1つ、Bが1つ、Gが2つとなるため実効解像力が4分の1に落ち込むことはほとんどない
からね。
だから必要としている画素数の2〜4倍あれば十分で、5倍とか10倍の画素数あっても
解像感が目に見えて変わることはないにょ。(300万画素の画像が欲しいのに10倍の3000万
画素あっても無意味)
GがR、Bの2倍あるというのはGの感度が比較的弱いせいもあるし、マイクロレンズの
関係上1画素の大きさは正方形に近い方が有利というのもあるにょ。
液晶モニタやTVなどでは細長いRGBのサブピクセルを3つまとめてフルカラーとして表示
しているけど1つのサブピクセルがあんなに細長いとセンサーとしては非常に不利と
なってしまうにょ。
本来は1画素が液晶モニタのサブピクセルに近いベイヤーセンサーであるため画素分の
解像感はないとはいっても極小センサーで画像処理エンジンで補正しまくりのコンデジの
写真でも普通に鑑賞するには十分と感じる人が大半だからね。
実際、コンデジはセンサーサイズあたりで考えるとデジタル一眼を越える描写力を
持っているにょ。(面積では30倍以上を誇る35mmフルサイズのセンサーだけどフルサイズで
コンデジと同じ画素ピッチならば4億画素に達するもののその4億画素をピクセル等倍で
見た場合コンデジをピクセル等倍で見たものよりよりも劣るものとなる)
これはAtomがワット当たりの効率(もしくはトランジスタ当たりの効率)がCore i7
よりも高いというのと同じで絶対性能が高いというわけではないけどAtomで普通に使う
のに困るような使い方をしなければ十分な性能であるというのと同じくコンデジでも
普通に使うには十分な性能があるというのは間違いはないではないにょ。
確かに3月20日に書いたように写真的な表現を求めるならばセンサーサイズの面でデジタル
一眼の方が圧倒的に有利だけど画質面のみでの比較ならば昨年に書いた200万画素モード
での比較で書いたようにL版では有為的な差は出ず、2Lプリントでも4月5日の300万画素
モード比較で書いたように一部のレンズ性能の低いコンデジを除けばコンデジとデジタル
一眼の両者に大きな差はないにょ。(A4もしくはそれ以上のサイズにプリントしない限り
コンデジとデジタル一眼で明確な差は出てこない)
したがって、ベイヤー配列センサーは同じ画素数同士で比較するならば解像感においては
Foveonセンサーに大きく劣るとはいえベイヤー配列センサーが高画素になってしまえば
高解像感というFoveonセンサーのメリットは減ってしまうにょ。
最近は写真をほとんどプリントせずPCのみで鑑賞する人も増えてきているけどそういう
人ならば無駄にデータが大きくならない(少ない画素数で多くの情報を得られる)Foveon
センサーが有利となりそうだけどそうでもないからね。
ベイヤーで1000万画素超のデータはPCで鑑賞するにはオーバースペックだけど画素数が
要らないという人は低画素モードで撮影するという選択肢が用意されているからにょ。
実際私は1000万画素のK200Dを600万画素モードで撮影することが多いけど600万画素で
撮影すればPCでの鑑賞は1000万画素よりも有利になるにょ。
PC鑑賞をメインにするならば1000万画素クラスのデジタル一眼であれば300万画素モードが
用意されていればFoveonセンサーに負けないくらいのピクセル単位での描写力を得ることが
できると思われるにょ。(300万のうちいくつかは偽色があるかもしれないけれど1画素
当たりの解像力という面ではほとんど差はなくなると思う)
そういうことで、1000万画素のK200Dで撮影したものを300万画素相当(アスペクト比は
コンデジと異なるのでデジタル一眼のD50の300万画素モードの縦横ピクセルサイズを
参考にした)にリサイズしてみたにょ。(わざわざリサイズしたのはK200Dには200万画素
モードはあるけど300万画素モードはないため)
http://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1270784430.jpg
これを見ると4月5日に書いた300万画素モードの9機種と合わせて比較した場合にトップの
解像感になっているにょ。
この画像を昨日書いたTX1のように1000万画素に拡大補間して元の画像と比較してみた場合
TX1とは明らかに異なる結果となったにょ。
http://www.42ch.net/UploaderSmall/source/1270822059.jpg
見てのように1000万画素で撮影されたものと300万画素で撮影(リサイズによる300万画素
だけど)されたものを1000万画素に拡大補間したものではまるで別物になっているにょ。
これはTX1の場合は、レンズがボトルネックとなり、1000万画素であっても300万画素
レベルの情報量しか無かったのだけどK200Dでは300万画素では情報がかなり欠落している
ために1000万画素に拡大補間した際にはその分劣化しているということにょ。
この辺は補間アルゴリズム次第で変わってくるけどこの大幅な差はアルゴリズムの差に
よって埋められるレベルのものではないにょ。
いくら安もののキットレンズを使用とはいえ、600万画素モードでさえ余裕で解像している
わけだから300万画素では大幅な情報欠落は当然にょ。(1ピクセルに含まれる情報量には
限界があるため)
Foveonセンサーで撮影された写真もそれと同様にょ。
いくら計算上1ピクセル当たりの情報量は3倍程度あるとはいえ、3倍の画素数に拡大補間
してしまえば上記のK200Dでの例のように解像感に乏しい写真となってしまうにょ。
ただ、Foveonセンサー搭載機の場合はカメラ内部で約3倍の画素数に拡大補間する機能が
あるけどそれを使うと一旦JPEGで出力したものをPC上で拡大補間するよりは有利だから
K200Dでの結果ほどは差が付かないにょ。
SD14 Foveonセンサー460万画素
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/parts/image_for_link/155370-9544-7-1.html
SD14 カメラ内にて1400万画素相当に拡大補間
http://dc.watch.impress.co.jp/cda/parts/image_for_link/155371-9544-7-2.html
460万画素の方も1400万画素の方も画像全体に画像に含まれる情報量は同じということで
1画素あたりの情報量は大幅に減っているにょ。
ベイヤー配列センサーは1画素では単一色の情報しか持ってないないために周囲の情報に
よって偽解像が発生しやすいとかそれを軽減するためにローパスフィルターを用いて
意図的に解像感を落としているという問題があるけどセンサーの画素数よりも少ない
画素数で撮影すればそれらの問題は無視できるレベルになるからね。
Foveonセンサーは良いセンサーだけど同一センサーサイズで比較するならば高画素である
ベイヤー配列センサーの方が融通が利く分だけ有利になることが多いにょ。
このように1画素当たりの解像力と必要な画素数を自分で選べるのは高画素であるベイヤー
センサーがFoveonセンサーに対する優位点であるともいえるのだけどコンデジにおいては
ローパスフィルターやベイヤー配列の問題とか以前にレンズ性能の圧倒的な不足や回折
限界のために昨日も書いたようにフル画素を常用する意味はほとんど私には感じられない
レベルになっているにょ。
TX1のように300万画素でさえ(中心部以外は)レンズ性能不足でまともに解像していない
機種もあるし、1000万画素になるとまともに解像している機種なんて皆無の状態となって
いるにょ。(画像処理エンジンが頑張って補間してくれているような状態)
それでも、コンデジの画素数は1000万画素を突破し、1200万画素、1400万画素にまで
到達しているにょ。
1200万画素あればA3プリントでも十分に使える(250dpiでプリント可能)画素数であり
大伸ばしをする人にとっては有用だけどコンデジのレンズ性能がそこまではないため
解像してないものをいくら画素数が増えても無駄になるだけにょ。
画素数が増えればトリミングで有利といっても解像していないものをトリミングしても
ただの拡大補間でしかないからね。
とはいえ、1000万画素のコンデジも300万画素モードでよりキレイに撮れるために画素数が
無意味というではないにょ。
センサーの画素数が増えれば解像感が高まるというのは300万画素モード比較でも明らかに
なったし、それは上記のようにベイヤーセンサーでは実効解像力が1/2〜1/4に落ちて
しまうために必要な画素数の2〜4倍の画素数までは解像感を高めるのに有用となるからにょ。
したがって、300万画素でしか解像できない程度のレンズしか搭載していないコンデジでも
1000万画素あればそれだけ性能アップ(主に解像感のアップ)に繋がるということにょ。
これは逆に言うと1000万画素のフル画素で撮影したものは300万画素の画像を拡大補完した
ものと大差ないものともいえるにょ。(昨日の比較画像参照)
ただし、コンデジの場合は画素ピッチが狭く配線サイズを考えると画素数を2倍に増やした
場合には1画素の面積は半分を大きく下回るということでダイナミックレンジや感度の低下
と直結する問題となるために解像感だけで画質の判断は下せないにょ。
必要画素数の4倍以上にセンサーの画素数が増えても解像感はほとんど変わらないために
欠点だけ目立つことになり、高画素化は高画質とは逆ベクトルになってしまうわけにょ。
これがデジタル一眼であればまた話は変わるにょ。
安物キットレンズを使用時には1000万画素でさえ完全に解像するのは無理だけど高性能
(高解像力)レンズであれば全画面で解像できるにょ。
中心部で250本/mm、画面平均で125本/mmの高性能レンズをAPS-C相当(約24mmx16mm)の
センサーのデジタル一眼に用いた場合は2400万画素までは解像できるわけだからね。
ベイヤー配列のセンサーだと必要な画素数の3倍程度あることでさらに解像感が高まる
ということは私の実験でも明らかになったのでAPS-Cサイズのセンサーで7000万画素という
のは無意味ではないけど現状の技術でそんなことをやってしまうと高画素化のデメリット
ばかり目立ったしまうにょ。
とはいえ、すでに(現状のセンサーサイズを維持する限り)これ以上高画素化するのは
全く無意味なコンデジと比較すればまだまだセンサー性能の改善によって高画素化の
恩恵があるデジタル一眼においては現状(現在はAPS-Cサイズのセンサー搭載機はEOS 7D
とKiss x4の1800万画素)と比べてさらなる高画素化を否定はできないにょ。
しかし、RAWで撮ることが多いデジタル一眼で不必要に画素数が多くなるとレスポンスが
大幅に落ちてしまうためベイヤー配列であることを考慮した高画素化はあまり望ましく
なく、レンズ性能が2400万画素程度で限界ならばその画素数で止めておく方がいいと
思われるにょ。
2400万画素まで画素数が増えればF8で回折限界となるためそれ以上の画素数の増加は
せっかく絞りが使用者の自由にコントロールできるデジタル一眼のメリットが失われて
しまう(F5.6のレンズを使えばF8までだと1段分しかコントロール幅がない)ことになって
しまうにょ。(それ以上絞れば絞るほど画面全体がピンぼけの状態になってしまうため
解像感を高めるために画素数をアップする意味が無くなる)
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